JP4676775B2 - タイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP4676775B2
JP4676775B2 JP2005027896A JP2005027896A JP4676775B2 JP 4676775 B2 JP4676775 B2 JP 4676775B2 JP 2005027896 A JP2005027896 A JP 2005027896A JP 2005027896 A JP2005027896 A JP 2005027896A JP 4676775 B2 JP4676775 B2 JP 4676775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
weight
parts
rubber composition
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005027896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006213819A (ja
Inventor
和幸 西岡
貴裕 馬渕
克美 寺川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2005027896A priority Critical patent/JP4676775B2/ja
Publication of JP2006213819A publication Critical patent/JP2006213819A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4676775B2 publication Critical patent/JP4676775B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、グリップ性能および操縦安定性を向上させたタイヤの製造を可能にするタイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤに関する。
近年、自動車の運動性能の向上および高馬力化、ならびに高速道路の整備などに伴い、安全性に対する意識も高まっている。とりわけ、加速性能やブレーキ性能に代表されるグリップ性能は重要な要求特性である。
従来より、グリップ性能を向上させる手法として、スチレン量およびビニル量を上昇させたスチレンブタジエンゴムをゴム成分として使用することにより得られたゴム組成物のガラス転移点を向上させる方法が知られている。しかし、この場合、耐摩耗性が低下する、あるいは低温時においてタイヤのグリップ性能が低下し、タイヤが脆化して破壊されるという問題があった。
また、オイルなどの軟化剤を多量に配合する手法がよく知られている。しかし、耐摩耗性が低下するという問題があった。
低温時のグリップ性能を向上させる手法として、シリカを配合する手法が知られている。しかし、高温時のグリップ性能および耐摩耗性が低下するという問題があった。
さらに、特許文献1には、ベンゾトリアゾールを配合したタイヤ用ゴム組成物が開示されているが、充分なタイヤのグリップ性能が得られず、さらに車の操縦安定性が低いという問題があった。
ほかに、ゴム組成物にタングステンなどの無機化合物を添加する手法(特許文献2参照)やアクリル系樹脂を添加する手法(特許文献3参照)およびウレタン系粒子を添加する手法(特許文献4参照)などが提案されているが、充分なグリップ性能および操縦安定性を示すタイヤ用ゴム組成物はいまだに得られていないのが現状である。
特開2000−26661号公報 特開2000−319447号公報 特開2002−80642号公報 特開2003−97303号公報
本発明は、タイヤのグリップ性能および車の操縦安定性に優れるタイヤの製造を可能にするタイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100重量部に対して、チッ素原子が環を構成する複素環化合物を0.1〜30重量部、ならびに芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体を0.1〜30重量部を含有するタイヤ用ゴム組成物に関する。
前記タイヤ用ゴム組成物は、さらに、ゴム成分100重量部に対してチッ素吸着比表面積が80〜280m2/gであるカーボンブラックを10〜200重量部含有することが好ましい。
また、本発明は、タイヤ用ゴム組成物からなるタイヤに関する。
本発明によれば、チッ素原子が環を構成する複素環化合物、ならびに芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体を特定量添加することによって、タイヤのグリップ性能を向上させ、さらに優れた車の操縦安定性を示すタイヤ用ゴム組成物、およびそれからなるタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分、チッ素原子が環を構成する複素環化合物、ならびに芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体からなる。
ゴム成分としては、一般的にタイヤ工業において使用するゴム成分があげられ、とくにポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などのジエン系合成ゴムであることが好ましい。なかでも、グリップ性能および耐摩耗性をバランスよく向上させることから、ゴム成分としてはとくにSBRが好ましい。これらのゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ゴム成分中にSBRを含有する場合、ゴム成分中におけるSBRの含有率は50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。含有率が50重量%未満では、充分なグリップ性能および操縦安定性が得られにくい傾向がある。SBRの含有率は100重量%とすることがとくに好ましい。
チッ素原子が環を構成する複素環化合物としては、ピリミジン誘導体、ベンゾトリアゾール系化合物、ピリジン誘導体、ピラジン誘導体、ピロール誘導体、インドール系化合物などが挙げられ、なかでもピリミジン誘導体および/またはベンゾトリアゾール系化合物であることが好ましい。
ピリミジン誘導体は、一般式1
Figure 0004676775
で表されることが好ましい。
一般式1中、R1〜R4はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基およびアルキルスルファニル基、ならびにアミノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシ基、シアノ基、アミド基、ハロゲン原子のなかから選ばれる置換基であることが好ましい。
ピリミジン誘導体としては、具体的に、ピリミジン、2−アミノピリミジン、2−カルボキシピリミジン、2−クロロピリミジン、2−シアノピリミジン、2−ニトロピリミジン、2−フェニルピリミジン、2−ブロモピリミジン、2−メルカプトピリミジン、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6ジメトキシピリミジン、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン、2−アミノ−4−ヒドロキシ−6−メチルピリミジン、2−アミノ−4−メチル−6−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4−メチルピリミジン、2−アミノ−5−ニトロピリミジン、2−アミノ−6−クロロ−4−メトキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシメチルピリミジン、2−エトキシ−4,6−ジクロロピリミジン、2−クロロ−4,6−ジメトキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−クロロピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ヒドロキシピリミジン、2,4−ジクロロ−5−メトキシピリミジン、2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン、2,4−ジクロロピリミジン、2,4−ジヒドロキシ−6−メチルピリミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジメチル−6−ヒドロキシピリミジン、2,4−ジメトキシピリミジン、2,4−ヒドロキシ−5,6−ジメチルピリミジン、2,5−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、2,4,6−トリアミノ−5−クロロピリミジン、2,4,6−トリアミノピリミジン、2,4,6−トリクロロピリミジン、2,4,6−トリヒドロキシピリミジン、2,4,6−トリメトキシピリミジン、2,4,5,6−テトラクロロピリミジン、4−アミノ−2,6−ジヒドロキシピリミジン、4−アミノ−2−メルカプトピリミジン、4−アミノ−6−クロロ−2−メチルメルカプトピリミジン、4−アミノ−6−メトキシ−6−メチルピリミジン、4−アミノ−6−メトキシピリミジン、4−アミノピリミジン、4−クロロ−2,6−ジアミノピリミジン、4−ヒドロキシ−2−メルカプト−6−プロピルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−メルカプト−6−メチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、4−フェニルピリミジン、4,5−ジアミノウラシル、4,6−ジアミノ−2−エチルピリミジン、4,6−ジアミノ−2−メチルピリミジン、4,6−ジアミノ−2−メチルメルカプトピリミジン、4,6−ジアミノ−2−メルカプトピリミジン、4,6−ジクロロ−2−メチルチオ−5−フェニルピリミジン、4,6−ジクロロ−2−メチルチオピリミジン、4,6−ジクロロピリミジン、4,6−ジヒドロキシ−2−メチルチオピリミジン、4,6−ジヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、4,6−ジメチル−2−ヒドロキシピリミジン、4,6−ジメチル−2−メルカプトピリミジン、4,6−ジメチルピリミジン、4,6−ジメトキシ−2−(メチルスルホニル)ピリミジン、4,6−ジメトキシピリミジン、4,6−ヒドロキシ−5−ニトロピリミジン、5−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン、5−アミノ−6−メチルウラシル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロピリミジン、5−ニトロウラシル、5−ニトロソ−2,4,6−トリアミノピリミジン、5−ブロモピリミジン、6−アミノウラシル、6−メチル−2,4−ジクロロピリミジン、6−メチルウラシルなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
ベンゾトリアゾール系化合物は、2位の位置に置換基を導入した一般式2
Figure 0004676775
または、1位の位置に置換基を導入した一般式3
Figure 0004676775
で表されるものが好ましい。なお、式中Aは、それぞれ置換基を示す。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、生産性、コストおよび加工性などの観点から、とくに一般式2で表されるものが好ましい。
一般式2で表されるベンゾトリアゾール系化合物の具体例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3−t−ブチル−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタル・イミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノールなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせてもよい。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、より効果的にタイヤ走行により発生する歪みや熱などのエネルギーのロスが生じ、高いグリップ性能が得られることから、一般式2における置換基Aとして、以下に示される置換基を有することが好ましい。
Figure 0004676775
式中、R5〜R9はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、エステル基、アミノ基、イミノ基のなかから選ばれる置換基であることが好ましい。
チッ素原子が環を構成する複素環化合物の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.1重量部以上、好ましくは1重量部以上、より好ましくは3重量部以上である。含有量が0.1重量部未満では、グリップ性能および操縦安定性の改善効果が得られにくくなる。また、前記化合物の含有量は、30重量部以下、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下である。含有量が30重量部をこえると、加工性が悪化し、また、グリップ性能と操縦安定性のバランスが悪くなる。
芳香族カルボン酸としては、安息香酸、p−メトキシ安息香酸、p−クロロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸などの芳香族モノカルボン酸、ならびにフタル酸、無水フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸が挙げられる。なかでも、より効果的にタイヤ走行により発生する歪みや熱などのエネルギーのロスが生じ、高いグリップ性能が得られることから、芳香族カルボン酸としては芳香族モノカルボン酸であることが好ましい。
また、芳香族カルボン酸としては、より効果的にタイヤ走行により発生する歪みや熱などのエネルギーのロスが生じ、高いグリップ性能が得られることから、芳香族環としてナフタレンやアントラセンを有する縮合多環系芳香族カルボン酸であることが好ましい。
フェノール誘導体としては、具体的には4,4’−ブチルデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−メチルシクロヘキシルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)、2,2’−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4’−ジチオビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィドなどのようなビスフェノール誘導体、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール、アルキル化フェノール、シクロヘキシル化フェノール、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−sec−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾールなどのようなモノフェノール誘導体などが挙げられる。なかでも、フェノール誘導体としては、チッ素原子が環を構成する複素環化合物に対して、少量でもより効果的に作用し、高いグリップ性能および操縦安定性が得られることから、ビスフェノール誘導体であることが好ましい。
フェノール誘導体は、芳香族カルボン酸と組み合わせて使用することもできる。
芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体の含有量は、ゴム成分100重量部に対して0.1重量部以上、好ましくは0.5重量部以上である。含有量が0.1重量部未満では、グリップ性能の改善効果が得られにくい。また、芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体の含有量は30重量部以下、好ましくは20重量部以下である。含有量が30重量部をこえると、耐摩耗性が低下する。
チッ素原子が環を構成する複素環化合物、ならびに芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体をともに配合することで、本発明のタイヤ用ゴム組成物中において、化合物の間に相互作用が生じ、それらの凝集体が形成される。そして、タイヤ走行により発生する歪みや熱などのエネルギーがゴム組成物に加わると、ゴム組成物中の凝集体がそれらのエネルギーを吸収して崩壊する。このような凝集と崩壊を繰り返すメカニズムによって、優れたグリップ性能および操縦安定性を示すことを可能となる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分、チッ素原子が環を構成する複素環化合物、ならびに芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体にくわえて、さらに、シリカ、カーボンブラックなどの補強用充填剤を含有することが好ましい。これらは2種以上組み合わせて用いてもよい。補強用充填剤としては、なかでも、カーボンブラックを主として含有することが好ましい。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は80m2/g以上であることが好ましく、100m2/g以上であることがより好ましい。チッ素吸着比表面積が80m2/g未満では、グリップ性能および耐摩耗性がともに低下する傾向がある。また、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は280m2/g以下であることが好ましく、200m2/g以下であることがより好ましい。280m2/gをこえると、カーボンブラックの良好な分散が得られにくく耐摩耗性が低下する。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100重量部に対して10重量部以上であることが好ましく、20重量部以上であることがより好ましい。含有量が10重量部未満では、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、カーボンブラックの含有量は200重量部以下であることが好ましく、150重量部以下であることがより好ましい。含有量が200重量部をこえると、ゴム組成物の加工性が低下する傾向がある。
さらに、本発明のタイヤ用ゴム組成物には、ゴム成分、チッ素原子が環を構成する複素環化合物、芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体、ならびに前記補強用充填剤以外にも、必要に応じてシランカップリング剤、ミネラルオイルなどの軟化剤、老化防止剤、ワックス、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤、各種軟化剤、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などの通常のタイヤ工業で使用される添加剤を適宜配合することができる。
本発明のタイヤは、本発明のタイヤ用ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、ゴム成分、チッ素原子が環を構成する複素環化合物、ならびに芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体、必要に応じて前記補強用充填剤および添加剤を配合した本発明のタイヤ用ゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤの各部材、とくにトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを得る。
本発明のタイヤは、高いグリップ性能を示し、なかでも、とくに高い性能が求められる競技用タイヤとされることが好ましい。
次に、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
以下に、実施例および比較例で用いた各種薬品について説明する。
SBR:ジェイエスアール(株)製のSBR1502
カーボンブラック1:昭和キャボット(株)社製のショウブラックN220(チッ素吸着比表面積:125m2/g)
カーボンブラック2:昭和キャボット(株)社製のショウブラックN550(チッ素吸着比表面積:45m2/g)
ピリミジン誘導体1:2−クロロピリミジン
ピリミジン誘導体2:2−アミノピリミジン
ピリミジン誘導体3:6−メチルウラシル
ベンゾトリアゾール化合物1:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール
ベンゾトリアゾール化合物2:2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール
芳香族カルボン酸:1−ナフトエ酸
フェノール誘導体:4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン))
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜9および比較例1〜4
表1および表2に示す硫黄、加硫促進剤以外の薬品を配合処方にしたがって、バンバリーミキサーを用いて120℃で5分間混練りし、そののち硫黄、加硫促進剤を加えて、ロール機を用いて50℃で5分間混練りして各種供試ゴム組成物を得た。
得られた前記各種供試ゴム組成物を170℃で20分間プレス加硫して各種加硫物を得、下記の試験に用いた。
(グリップ性能)
(株)上島製作所製のフラットベルト式摩擦試験機(FR5010型)を使用して、速度20km/h、荷重4kgf、路面温度20℃で路面に対するサンプルのスリップ率を0〜70%まで変化させ、その際に検出される摩擦係数のうち、最大のものの値を読み取った。そして表1では比較例1の値を100、表2では比較例2の値を100とし、そのほかの値をそれぞれ指数表示した。なお、サンプルとしては、前記加硫物を幅20mおよび直径100mmの円筒形に成形したものを用いる。
(操縦安定性)
前記加硫物からなるトレッドを有する215/45 R17のサイズのタイヤを作製し、アスファルト路面のテストコースにおいて該タイヤを装着した車による実車走行をおこなった。そして、その際における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価した。なお、評価は5点満点でおこない、数値が大きいほど操縦安定性がよいことを示している(5;良い、4;やや良い、3;普通、2;やや悪い、1;悪い)
試験結果を表1および2に示す。
Figure 0004676775
Figure 0004676775

Claims (2)

  1. ゴム成分100重量部に対して、
    チッ素原子が環を構成する複素環化合物を0.1〜30重量部、
    芳香族カルボン酸および/またはフェノール誘導体を0.1〜30重量部、ならびに
    チッ素吸着比表面積が80〜280m2/gであるカーボンブラックを10〜200重量部含有し、
    チッ素原子が環を構成する複素環化合物が、ピリミジン誘導体またはベンゾトリアゾール系化合物であるタイヤ用ゴム組成物。
  2. 請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物からなるタイヤ。
JP2005027896A 2005-02-03 2005-02-03 タイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ Expired - Fee Related JP4676775B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005027896A JP4676775B2 (ja) 2005-02-03 2005-02-03 タイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005027896A JP4676775B2 (ja) 2005-02-03 2005-02-03 タイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006213819A JP2006213819A (ja) 2006-08-17
JP4676775B2 true JP4676775B2 (ja) 2011-04-27

Family

ID=36977309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005027896A Expired - Fee Related JP4676775B2 (ja) 2005-02-03 2005-02-03 タイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4676775B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5088409B2 (ja) * 2010-10-15 2012-12-05 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物および空気入りタイヤ

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0912782A (ja) * 1995-06-30 1997-01-14 Bridgestone Corp 低発熱性ゴム組成物
JPH0971686A (ja) * 1994-12-20 1997-03-18 Bridgestone Corp 優れたグリップ性能を発揮するタイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2001192503A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2003238735A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2003313369A (ja) * 2002-04-22 2003-11-06 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP2004010000A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2005112921A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム組成物

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0971686A (ja) * 1994-12-20 1997-03-18 Bridgestone Corp 優れたグリップ性能を発揮するタイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JPH0912782A (ja) * 1995-06-30 1997-01-14 Bridgestone Corp 低発熱性ゴム組成物
JP2001192503A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2003238735A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2003313369A (ja) * 2002-04-22 2003-11-06 Sumitomo Rubber Ind Ltd ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP2004010000A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2005112921A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006213819A (ja) 2006-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6318095B2 (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP5719823B2 (ja) ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP4606807B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP5719822B2 (ja) ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2011089031A (ja) ゴム組成物
JP6220635B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP4676775B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ
JP6283572B2 (ja) ゴム組成物及び防振ゴム
KR100771692B1 (ko) 회전저항 성능이 우수한 타이어 트레드 고무조성물
JP2014133827A (ja) ゴム組成物
JP2007224074A (ja) ゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤ
JP5245302B2 (ja) ジエン系ゴム組成物
JP4628670B2 (ja) ゴム組成物
CN102770485A (zh) 防振橡胶组合物及使用其的防振橡胶
KR101354443B1 (ko) 실리카의 분산성이 향상된 타이어 트레드 고무조성물
JP5214950B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
KR100715718B1 (ko) 승용차용 공기입 타이어 트레드 고무 조성물
KR100635613B1 (ko) 내마모성이 향상된 타이어 트레드 고무조성물
JP6572121B2 (ja) タイヤのサイドゴム用ゴム組成物及びタイヤ
JP2010260980A (ja) タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2009263585A (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2011099080A (ja) タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2017039844A (ja) ゴム組成物、タイヤ及びゴム組成物の製造方法
JP2002212339A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2005068357A (ja) タイヤゴム組成物およびそれをタイヤトレッドゴムに用いた空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080118

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110128

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees