JP4676256B2 - 新規なラダー型シリコーン共重合体 - Google Patents

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Description

本発明は、リソグラフィ工程により半導体デバイスを製造する場合に用いるレジスト材料において、下地基材とレジスト膜との中間に設けるための反射防止膜形成用組成物の樹脂成分として好適なラダー型シリコーン共重合体に関するものである。
近年、半導体素子の微細化が進むとともに、その製造に用いられるリソグラフィ工程についてよりいっそうの微細化が求められるようになってきている。そして、一般に半導体製造に際しては、シリコンウエーハ、シリコン酸化膜、層間絶縁膜などの基材の上に、リソグラフィ技術を用いてレジストパターンを形成し、これをマスクとして基材をエッチングすることが行われているが、微細化のためにはレジストについて、微細なパターンを解像しつつ、しかも高い精度でのレジストパターン線幅の制御の実現が必要とされる。
ところで、このことを実現しようとすれば、パターン形成の際にレジストに照射される放射線における、レジスト膜と下地基材との境界で起こる反射が重大な意味をもってくる。すなわち、レジスト膜と下地基材間で放射線の反射が起ると、レジスト中での放射線強度が変化する結果、レジストパターンの線幅が変動し、正確なパターンが得られなくなる。
このような障害を抑制するために、レジストと下地基材との間に反射防止膜や保護膜などの被膜を設けることが行われているが、これらの被膜を構成する材料のエッチング速度は、レジストのそれと近似しているため、レジストパターンを転写するときに障害となる上に、これらの被膜を除去する際にレジストパターンの膜減りや形状が劣化するなどのトラブルを生じ、基材の加工精度を低下させるという欠点を伴う。
また、十分なエッチング耐性を確保するためにレジスト膜の膜厚を大きくすることも行われているが、この膜厚をあまり大きくすると、レジストパターンの線幅とレジスト膜の厚さとのアスペクト比が高くなり、現像工程においてレジストパターン特にアイソレートパターンのパターン倒れや、露光工程におけるレジストの解像力低下を生じるという欠点がある。
そのほか、レジスト膜と被膜すなわち下層有機層との間に、中間層を設ける三層レジストプロセスも行われており、この中間層については、その上で再現性のよいレジストパターンを良好な形態で形成させうること、プラズマエッチングに対して高い耐性を有するとともに、下層有機層との間に高いプラズマエッチング選択性を有していること、アルカリ現像液に対し耐性を有することなどの特性が要求されることから、この要求を満たすため、これまでにもいくつかの材料が提案されている。
例えば、無機系又は有機系シラン化合物の加水分解物及び/又は縮合物からなる中間層を設けることが提案されているが(特許文献1参照)、この中間層は、シラン化合物を含む塗布液を用いる関係上、成膜の際には、慣用のスピンコーティング法を用いることができず、専用のコータートラックを用いなければならない上に、縮合反応の際に生じる副生成物を除去するために、300℃以上という高温での焼成を必要とし、また放射線に対する発色団を安定に導入することができないため、反射防止能力の付与がむずかしいなどの欠点を有している。
また、誘電体層上に、周期表IIIa、IVa、Va、VIa、VIIa、VIII、Ib、IIb、IIIb、IVb又はVb族の中から選ばれた無機元素を含む有機反射防止ハードマスクも提案されているが(特許文献2参照)、このものも放射線に対する発色団の安定な導入ができないため、ケースバイケースにおいて必要な反射防止能力の調整ができないという欠点がある。
特開2002−40668号公報(特許請求の範囲等) 特開2001−53068号公報(特許請求の範囲等)
本発明は、有機溶剤に可溶で慣用のスピンコーティング法により簡単に塗布することができ、保存安定性がよく、しかも放射線を吸収する発色団を導入することにより、その反射防止能力の調整が可能な反射防止膜形成用組成物の樹脂成分として好適に用いられる新規なラダー型シリコーン共重合体を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、レジスト膜と下地基材の間に設けることにより効率よく反射防止を行いうる中間層、いわゆる三層レジストプロセスのハードマスク材料について種々研究を重ねた結果、特定の組成をもつラダー型シリコーン共重合体と酸発生剤と架橋剤を含む組成物が有機溶剤に可溶で、慣用のスピンコーティング法により簡単に塗布することができ、かつ放射線を吸収する発色団の導入が容易で、適当に調整された反射防止能力をもつ安定な反射防止膜を形成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、(A)(ヒドロキシフェニルアルキル)シルセスキオキサン単位及び(B)アルキルシルセスキオキサン単位とからなり、質量平均分子量が1500〜30000であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜5.0の範囲にあり、(A)単位が一般式
Figure 0004676256
(式中の−OH基は、p位に結合し、nは1である)
又は
Figure 0004676256
(式中のnは1である)
で表わされる単位であり、(B)単位が一般式
Figure 0004676256
(式中のRは炭素数1〜5の直鎖状アルキル基である)又は
Figure 0004676256
(式中のRは炭素数1〜5の直鎖状アルキル基である)
で表わされる単位であることを特徴とするラダー型シリコーン共重合体を提供するものである。
上記一般式(II)又は(II´)中のRとしては、炭素数1〜5の低級アルキル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基が光学パラメーター(k値)を調整しやすいので好ましい。また、上記一般式(I)における−OH基は、o位、m位及びp位のいずれの位置に結合していてもよいが、工業的にはp位に結合しているのが好ましい。
なお、上記の(A)単位及び(B)単位における一般式の(I)と(I´)、(II)と(II´)とはそれぞれ別異の構成単位を示すものではなく、同じ単量体単位から誘導される共重合体中の同じ構成単位を別の表現形式で表示したものである。
なお、本発明のラダー型シリコーン共重合体は、前記した(A)単位及び(B)単位のほかに、所望に応じ50モル%を越えない割合で、一般式
Figure 0004676256
又は
Figure 0004676256
(式中のR´は炭素数1〜4の直鎖状又は枝分れ状低級アルキル基、n´は1〜3の整数である)
で表わされる構成単位を含むことができる。
このラダー型シリコーン共重合体は、質量平均分子量(ポリスチレン換算)が1500〜30000の範囲にあるものが好ましく、3000〜20000の範囲にあるものが最も好ましい。分子量分布(Mw/Mn)は1.0〜5.0の範囲であることが好ましく、1.2〜3.0であることが最も好ましい。
本発明のラダー型シリコーン共重合体は、例えば特許第2567984号公報の製造例1として記載されている方法における原料化合物を、本発明のラダー型シリコーン共重合体のものと変えることによって容易に合成することができる。
本発明のラダー型シリコーン共重合体は、熱又は光により酸を発生する酸発生剤及び架橋剤と組み合わせ、有機溶剤に溶解して、反射防止膜形成用組成物を調製するための樹脂成分として好適である。
上記の熱又は光により酸を発生する酸発生剤は、通常化学増幅型レジスト組成物の成分として用いられている物質であり、本発明においては、これらの中から任意に選択して用いることができるが、特にオニウム塩、ジアゾメタン系化合物が好ましい。
このような酸発生剤としては、例えばジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4‐tert‐ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4‐メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブタンスルホネートなどのオニウム塩や、ビス(p‐トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1‐ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4‐ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのジアゾメタン系化合物を挙げることができる。これらの中で特に好ましいのは、分解点250℃以下のオニウム塩例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p‐t‐ブチルフェニル)ヨードニウムの7,7‐ジメチル‐ビシクロ‐[2,2,1]‐ヘプタン‐2‐オン‐1‐スルホン酸塩などがある。
この酸発生剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。その含有量は、本発明のラダー型シリコーン共重合体100質量部に対し、通常0.5〜20質量部、好ましくは1〜10質量部の範囲で選ばれる。この酸発生剤が0.5質量部未満では反射防止膜を形成しにくくなるし、20質量部を超えると均一な溶液とならず、保存安定性が低下する。
また、上記の架橋剤は、組成物を加熱又は焼成したときに本発明のラダー型シリコーン共重合体を架橋してハードマスク材として適切な被膜を形成しうるものであればよく、特に制限はないが、2個以上の反応性基をもつ化合物、例えばジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、トリアクリルホルマール、グリオキザールや多価アルコールのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルや、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコールウリルのアミノ基の少なくとも2個がメチロール基又は低級アルコキシメチル基で置換されたものが好ましい。その中でも、特に式
Figure 0004676256
で表わされる2,4,6,8‐テトラ‐n‐ブトキシメチル‐ビシクロ[1.0.1]‐2,4,6,8‐テトラアザオクタン‐3,7‐ジオンや、式
Figure 0004676256
で表わされるヘキサメトキシメチルメラミンが好ましい。
これらの架橋剤は、本発明のラダー型シリコーン共重合体100質量部当り1〜10質量部の範囲内で用いるのがよい。
次に、本発明のラダー型シリコーン共重合体、酸発生剤及び架橋剤を溶解するための有機溶剤としては、これら3成分の必要量を溶解しうるものの中から任意に選ぶことができるが、焼成条件を考慮すると沸点150℃以上のものが好ましい。この溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール又はジエチレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチルなどのエステル類が用いられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
この有機溶剤は、固形分全質量に基づき1〜20倍量、好ましくは2〜10倍量の割合で使用される。
このようにして調製される反射防止膜形成用組成物は、ArFレーザーすなわち波長193nmの光に対する光学パラメーター(k値)が0.002〜0.95、好ましくは0.1〜0.7、さらに好ましくは0.15〜0.4の範囲内にある反射防止膜が形成されるように調整されることが必要である。この調整は、例えば(A)成分中の(アルコキシフェニルアルキル)シルセスキオキサン単位の含有割合を増減することによって行うことができる。このような範囲に調整することにより、反射防止膜の厚さを40〜200nmにしたときに低く安定な反射率を示す。
この反射防止膜形成用組成物には、必要に応じさらに線状ポリマーを含有させることができる。
そして、この線状ポリマーは、少なくとも水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位を構成単位として含むポリマー、すなわち水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルのホモポリマー又は水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルと他の共重合可能なモノマーとのコポリマーであるのが好ましい。
このように水酸基を含むポリマーを用いることにより、この水酸基が架橋助剤として高分子量化を助長し、レジスト溶剤や現像液に対する安定性が著しく向上するという効果が奏される。この効果は、特に側鎖としてアダマンチル基のような脂肪族多環式基を有する水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを用いたときに増大する。
この線状ポリマーが水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルのコポリマーの場合、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルと共重合させるモノマー成分としては特に制限はなく、従来ArFレジストに用いられている公知のモノマーの中から任意に選択して用いることができる。
上記の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位を含む線状ポリマーの中で特に好適なのは、一般式
Figure 0004676256
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は低級アルキル基である)
で表わされる構成単位10〜60モル%、好ましくは20〜40モル%、又は一般式
Figure 0004676256
(式中のR3は水素原子又はメチル基である)
で表わされる構成単位30〜80モル%、好ましくは20〜50モル%、又は一般式
Figure 0004676256
(式中、R4は水素原子又はメチル基である)
で表わされる構成単位10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%からなる線状共重合体を挙げることができる。
上記一般式(V)中のR2としては、炭素数1〜5の低級アルキル基、特にメチル基やエチル基が工業的な面から好ましい。
この線状ポリマーは、質量平均分子量5000〜20000の範囲のものが好ましい。
この線状ポリマーは、本発明のラダー型シリコーン共重合体100質量部当り10〜100質量部の割合で配合される。
さらに、この反射防止膜形成用組成物には、その分散性及び塗膜均一性を付与するために慣用のイオン性又は非イオン性界面活性剤を含有させることができる。
これらの界面活性剤は、固体分合計量100質量部当り0.05〜1.0質量部の割合で添加される。
この反射防止膜形成用組成物は、シリコンウエーハのような基材上に慣用のスピンコーティング法を用いて簡単に塗布することができ、所望厚さの反射防止膜を形成させることができる。これまでのレジストプロセスにおいては、蒸着により基材上に酸化膜を形成し、その上にレジスト膜を施すことが必要であったことを考えれば、非常に簡便化されていることが分る。
この反射防止膜を形成するには、基材上に回転塗布し、乾燥後、溶剤の沸点以下、例えば100〜120℃において、60〜120秒間、次いで200〜250℃において、60〜120秒間加熱する多段階加熱法を用いるのがよい。このようにして、厚さ40〜200nmの反射防止膜を形成したのち、常法によりこの上にレジスト膜を100〜300nmの厚さで設けてレジスト材料を製造する。この場合、基材上に先ず200〜600nmの厚さに有機膜を設け、その有機膜とレジスト膜の中間層として、上記の反射防止膜を形成させることにより、三層レジスト材料とすることもできる。
このような反射防止膜形成用組成物に用いられる本発明のラダー型シリコーン共重合体は、特に該組成物のArFレーザーすなわち波長193nmの光に対する光学パラメーター(k値)を0.002〜0.95に調整する場合の成分として重要であり、そのような調整を効果的に行うことができる。また、該共重合体におけるシリコン含有率が高く、O2プラズマ耐性が高く好ましい。
本発明によると、慣用のレジストコーターを用いたスピンコーティング法により、簡単に塗布することができ、保存安定性、酸素プラズマエッチング耐性がよく、優れたプロファイル形状のマスクパターンを与えることができ、しかも有機溶剤に分散よく溶解させた溶液に調製しているため、放射線を吸収する発色団の導入が容易で、反射防止能力の調整が可能な反射防止膜形成用組成物に用いられるラダー型シリコーン共重合体が提供される。
次に、実施例により本発明を実施するための最良の形態をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によりなんら限定されるものではない。
なお、参考例1においては、酸発生剤、架橋剤及び線状ポリマーとして以下に示す化合物を用いた。
(1)酸発生剤;
Figure 0004676256
(2)架橋剤;
Figure 0004676256
(3)線状ポリマー;
2‐エチル‐2‐アダマンチルアクリレート単位、一般式(VI)におけるR3が水素原子である単位及び3‐ヒドロキシ‐1‐アダマンチルアクリレート単位をそれぞれ30モル%、40モル%及び30モル%含むアクリレートタイプポリマー
質量平均分子量10000
なお、参考例1における光学パラメーター(k値:消衰係数)は以下の方法により測定した数値である。
すなわち、試料を8インチシリコンウエーハ上に塗布して膜厚50nmの塗膜を形成させ、スペクトロスコピックエリプソメトリー(J.A.WOOLLAM社製、「VUV−VASE」)により測定し、同社製の解析ソフトウェア(WVASE32)により解析した。
かきまぜ機、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた500ml三つ口フラスコに、炭酸水素ナトリウム1.00モル(84.0g)と水400mlを投入し、次いで滴下漏斗からp‐メトキシベンジルトリクロロシラン0.36モル(92.0g)とn‐プロピルトリクロロシラン0.14モル(24.9g)とをジエチルエーテル100mlに溶かして得た溶液を2時間にわたってかきまぜながら滴下したのち、1時間加熱還流した。反応終了後、反応生成物をジエチルエーテルで抽出し、抽出液からジエチルエーテルを減圧下に留去した。
このようにして得た加水分解生成物に10質量%−水酸化カリウム水溶液0.33gを加え、200℃で2時間加熱することにより、p‐メトキシベンジルシルセスキオキサン単位72モル%とn‐プロピルシルセスキオキサン単位28モル%からなる共重合体(60.6g)を製造した。共重合体のプロトンNMR、赤外吸収スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)の分析結果を以下に示す。
1H−NMR(DMSO−d6):δ=1.00〜2.00ppm(−n−Propyl)、2.70ppm(−CH2−)、3.50ppm(−OCH3)、6.00〜7.50ppm(ベンゼン環)
IR(cm-1):ν=1178(−OCH3)、1244,1039(−SiO−)
質量平均分子量(Mw):7500、分散度(Mw/Mn):1.8
次に、上記の共重合体をアセトニトリル150mlに溶解した溶液に、トリメチルシリルヨード0.4モル(80.0g)を加え、還流下で24時間かきまぜたのち、水50mlを加え、さらに12時間還流下でかきまぜて反応させた。冷却後、亜硫酸水素ナトリウム水溶液で遊離のヨウ素を還元したのち、有機層を分離し、溶媒を留去した。残留物をアセトンとn‐ヘキサンで再沈し、減圧加熱乾燥することにより、p‐ヒドロキシベンジルシルセスキオキサン単位72モル%とn‐プロピルシルセスキオキサン単位28モル%からなる共重合体(36.6g)を製造した。この共重合体のプロトンNMR、赤外吸収スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)の分析結果を以下に示す。
1H−NMR(DMSO−d6):δ=1.00〜2.00ppm(−n−Propyl)、2.70ppm(−CH2−)、6.00〜7.50ppm(ベンゼン環)、8.90ppm(−OH)
IR(cm-1):ν=3300(−OH)、1244,1047(−SiO−)
質量平均分子量(Mw):7000、分散度(Mw/Mn):1.8
参考例1
実施例1で得たp‐ヒドロキシベンジルシルセスキオキサン単位72モル%とn‐プロピルシルセスキオキサン単位28モル%からなる共重合体(質量平均分子量7000)を用い、この共重合体83質量部と酸発生剤3質量部と架橋剤5質量部とを加え、さらに線状ポリマー17質量部を加えて得た混合物を、プロピレングリコールモノプロピルエーテル300質量部に溶解して、反射防止膜形成用組成物を調製した。次に、シリコンウエーハ上に慣用のレジストコーターを用いて上記の組成物を塗布し、100℃で90秒、続いて250℃で90秒の条件下で2段階で加熱処理を行うことにより、厚さ55nmの反射防止膜を形成させた。
この反射防止膜の光学パラメーター(k値)は0.55であった。
参考例2
比較のため反射防止膜形成用組成物として、市販のテトラアルコキシシランとメチルトリアルコキシシランの共加水分解物と縮合物の混合物を主体とする塗布液(東京応化工業社製、商品名「OCD T−7 ML02」)を用い、これをSOG専用コーターによりシリコンウエーハ上に塗布し、80℃で90秒、次に150℃で90秒、最後に250℃で90秒の条件下、3段階で加熱処理することにより、厚さ50nmの反射防止膜を形成させた。
上記の塗布液は溶液の乾燥に伴い、即座に粉状の析出物を生じ、これがコーティングノズル、コーターカップ、ウエーハなどのコンタミネーションとなるため、慣用のレジストコーターでは、塗布不可能であった。
参考例3
前記した参考例1及び2における各反射防止膜形成用組成物について、以下の方法により保存安定性、レジストコーターによる塗布可能性及び酸素プラズマエッチング耐性を試験し、その結果を表1に示した。
(1)保存安定性(膜厚の変化);
所定の組成物を室温下(20℃)又は冷凍下(−20℃)で45日間保存したものを準備し、それぞれ8インチシリコンウエーハ上に同じ塗布条件で回転塗布し、乾燥して塗膜を形成させたときのそれぞれの膜厚を測定し、冷凍保存試料に対する室温保存試料の膜厚の差が5%以内の場合を○、それよりも大きい場合を×とした。
(2)保存安定性(粒子の発生);
また、(1)の室温保存の試料について、粒径0.22μm以上の粒子の発生数をパーティクルカウンター[リオン(Rion)社製、製品名「パーティクルセンサーKS−41」]で測定し、300個以下の場合を○、それを超える場合を×として評価した。
(3)レジストコーター塗布可能性;
レジストコーターで塗布可能なためには、エッジリンス工程及びオートディスペンス工程で粒子の発生がないことが必要である。したがって、エッジリンス液として用いられるプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び乳酸エチルに対して溶解させ、粒子の発生の有無を観察し、発生がない場合を○、発生した場合を×と評価した。
(4)酸素プラズマエッチング耐性(エッチングレート);
試料を以下の条件でエッチングし、そのエッチングレートを求めた。この数値が小さいほど酸素プラズマエッチング耐性が良好である。
エッチング装置;GP−12(東京応化工業社製、酸素プラズマエッチング装置)
エッチングガス;O2/N2(60/40sccm)
圧力;0.4Pa
出力;1600W
バイアスパワー;150W
ステージ温度;−10℃
Figure 0004676256
本発明のラダー型シリコーン共重合体は、反射防止膜形成用組成物の樹脂成分として好適であり、これを用いた反射防止膜形成用組成物は、保存安定性がよく、しかも放射線を吸収する発色団を導入することにより、その反射防止能力の調整が可能であり、有機溶剤に可溶なので慣用のスピンコーティング法により簡単に塗布することができ、半導体デバイスの製造用レジスト材料として好適に利用することができる。

Claims (2)

  1. (A)(ヒドロキシフェニルアルキル)シルセスキオキサン単位及び(B)アルキルシルセスキオキサン単位とからなり、
    質量平均分子量が1500〜30000であり、
    分子量分布(Mw/Mn)が1.0〜5.0の範囲にあり、
    前記(A)単位が一般式
    Figure 0004676256
    (式中の−OH基は、p位に結合し、nは1である)
    又は
    Figure 0004676256
    (式中のnは1である)
    で表わされる単位であり、
    前記(B)単位が一般式
    Figure 0004676256
    (式中のRは炭素数1〜5の直鎖状アルキル基である)
    又は
    Figure 0004676256
    (式中のRは炭素数1〜5の直鎖状アルキル基である)
    で表わされる単位である
    ことを特徴とするラダー型シリコーン共重合体。
  2. (A)単位と(B)単位との含有割合がモル比で10:90ないし90:10である請求項1記載のラダー型シリコーン共重合体。
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