JP4675696B2 - 給油所システム - Google Patents
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Description
給油単価を割引く場合には、例えば、下記特許文献1のような板状記憶媒体が用いられることがある。
さらに、顧客は単位期間毎の所定の閾値を超えて給油を行うことが多いと考えられ、その結果、給油所は通常単価での給油の増販を期待できる。
また、ある程度の長さの有効期間に割引を行う場合、顧客は物品の購入意欲を増し企業グループ全体としての増販が期待できる。
前記プリセット値としては、たとえば、給油予定情報入力手段により入力された給油量や給油金額を用いることができる。また、前記給油可能値としては、たとえば、現金と給油カードの残額との合計金額そのものや、該合計金額で給油可能な給油可能量を用いることができる。
なお、本明細書において、“給油を停止させる”とは、給油ノズルからの給油を禁止した状態にすることをいう。
このようにすれば、顧客が、割引単価と、割引単価で給油できる給油量などを視認して確認できる。
このようにすれば、今回の給油が単位期間の初めての給油か否かを判別することができる。その結果、今回の給油が単位期間の初めての給油であれば、割引を行える残量値があることになるので、給油量などの累計と所定の閾値を比較せずに割引適用条件を満たすと判断することができる。
値引きサービスの概要:
本実施形態の給油所システムでは、所定の給油客に対して値引きを行う所定の値引きサービスを行うが、まず、この値引きサービスについて説明する。
この値引きサービスは、例えば、給油所や該給油所の提携会社、系列会社などにおいて車などの物品を購入した顧客に対して、所定の有効期限(有効期間の情報の一例)までの間、給油の際に通常の給油単価から所定の値引きをする値引きサービスを行うものである。有効期間としては、たとえば、値引きサービス開始の日の属する月から6ヵ月間に設定する。かかる設定では、5月に値引きサービスが開始された場合は、5月〜10月の6ヵ月の間、値引きサービスが適用され、10月の末日が有効期限となる。
全体構成:
図1(a)に示すように、本実施形態の給油所システムは、POS端末(管理装置)20を備えている。該POS端末20には、複数台の給油装置9や精算装置10などが、図示しないインターフェイスを介して、たとえば、ethernetや業界標準のSS-LANなどにより互いに接続されている。給油装置9には、それぞれ、精算装置10が接続されている。前記POS端末20は、給油所内に設けられた給油装置9や、精算装置10などの管理を行うものであり、たとえばパソコンで構成されている。なお、図1(a)および図2において、ethernetによる接続は実線で示し、SS-LANによる接続は一点鎖線で示している。
図2に示すように、前記給油装置9には、たとえばマイコンなどからなる給油機制御手段91が設けられている。給油機制御手段91には、たとえば、「レギュラー」、「ハイオク」および「軽油」などの油種別に給油機93および給油ノズル92が接続されている。給油機93は、それぞれ、油送用のポンプ(図示せず)および給油量を計量する流量計(図示せず)を備えており、給油用の給油ノズル92に接続されている。また、各給油機93には、給油ノズル92を掛けるノズルハンガ(図示せず)と、該ノズルハンガに給油ノズルが掛けられているかを検出するノズルスイッチ94とが設けられている。
精算装置10はマイコン(制御装置、第1および第2比較手段)11を備えている。マイコン11は、CPU11aおよび記憶部11bを備えている。
マイコン11は、前記給油装置9から受信した給油実績(油種および給油量)と前記単価記憶部21に記憶された給油単価または該給油単価から値下げされた値下げ単価とに基づいて給油金額(支払金額)を算出し、前記給油が行われる毎に、当該給油時の年月日、時刻、給油量、油種、投入金額、買上金額および釣銭などの給油情報を前記POS端末20(図1(a))に送信する。
前記給油カードリーダ・ライタ14は、給油カード投入口14A(図1(b))から挿入(投入)された給油カードの情報の読み取り、書き込みおよび印字を行う。
前記計時手段Tは、たとえば、RTC(リアルタイムクロック)からなり、現在の年月日を含む時刻情報やカレンダ情報などを出力する。
POS端末20は、精算装置10からの購入情報や、給油機制御手段91から精算装置10を介して送信されてきた給油実績などに基づいて、燃料油の売上げ等の各種情報を管理する。前記POS端末20は、精算装置10から購入情報が送信されると、ポンプを駆動させて前記給油ノズル92から燃料油を吐出することを許可する給油許可信号を給油機制御手段91に出力する。また、POS端末20では、入力手段(図示せず)を介して、例えば、給油所や該給油所の提携会社、系列会社などにおいて車などの物品を購入した顧客に対して、前記値引きサービスを適用する操作を行うことが可能である。
単価記憶部21には、図3(c)に示す単価テーブルが記憶されている。すなわち、前記単価記憶部21には、支払手段(給油カード、クレジットカードなど)の種別情報ごとに、レギュラー給油の精算単価、ハイオク給油の精算単価および軽油給油の精算単価からなる単価情報などが、互いに関連付けられて記憶されている。
値引情報記憶部22には、たとえば、図3(a)、図3(b)に示す値引テーブルが記憶されている。すなわち、前記値引情報記憶部22には、月当りのサービス制限量および単価値引き額が、値引ランクと関連付けられて記憶されている。値引ランクは複数設けられており、給油カードに記憶された値引ランク適用情報により複数の値引ランクのうちのいずれを適用するかが決定される。
本実施形態では、給油カードPとして、図9(a)のように、給油ごとに印字を追加していくタイプのカードを用いている。図4(a)に示すように、給油カードPは、磁気記録による顧客情報記憶部31を有する。また、図9(a)に示すように、給油カードPは、一方の面が印字領域3aとして構成されている。前記印字領域3aには、当該給油カードPの使用月日や、投入金額、残額(残高)、ポイント数などが印字される。
また、顧客情報記憶部31内には、当月給油量(今回の給油日の属する月における給油量(給油金額)の累計)31aを識別番号(識別コードの一例)と関連付けて記憶する累計記憶部が設けられている。
前記値引ランク適用情報は、前記値引情報記憶部22に記憶された複数の値引ランクのうちのいずれを適用するかの情報である。たとえば、値引ランク適用情報が“1”である場合、値引ランク1が適用される。
前記値引きサービスの適用は、POS端末20(図2)側の所定の画面を操作して、前記カード発行機15や給油カードリーダ・ライタ14により、給油カードPを新たに発行したり、既存の給油カードPの記憶を新たに情報を記憶させることで行われる。
一方、給油客が既に給油カードPを保持している場合は、該給油カードPの顧客情報記憶部31(図4(a))に顧客に応じた値引ランク適用情報と有効期限を新たに記憶させることで、サービス適用処理がなされる。なお、この場合、既存のカード情報は継承される。
サービス適用処理を受けた顧客は、前記値引ランク適用情報および有効期限が記憶された給油カードPを用いて、値引きサービスでの給油を行なうことができる。
つぎに、図5〜図7に示すフローチャートに従い、前記サービス適用処理が行われた給油カードPを用いて前記値引きサービスを行う給油所システムの給油方法について具体的に説明する。
ステップS3では、マイコン11が当該カード情報に基づき、当該給油カードPが正規のカードであるか否かの判別を行い、正規のカードであると判別した場合には、ステップS4に進む。正規のカードではないと判別した場合には、ステップS11に進む。ステップS11では、表示器12に給油カードPを受け付けられない旨の表示を行うと共に、該給油カードPを給油カード投入口14Aから排出する。
ステップS5では、前記カード情報のうちの値引ランク適用情報に基づいて、前記値引情報記憶部22から当該値引ランクに対応するサービス制限量および単価値引き額を読み出すと共に、前記単価記憶部21から給油カードの油種ごとの給油単価(通常単価)を読み出して、ステップS6に進む。たとえば、値引テーブルとして、図3(a)のテーブルが採用されており、値引ランク適用情報が“1”である場合、値引ランク1が適用され、サービス制限量“100L”および単価値引き額“−5円”が読み出される。
前記算出されたサービス残量Vs >0の場合、サービス残量Vs があると判別されて、ステップS7に進む。一方、サービス残量Vs ≦0である場合、サービス残量Vs がないと判別されて、ステップS51(図7)に進む。
ステップS7では、サービス残量Vs がセット(設定)されると共に、該サービス残量Vs を表示した確認画面(図8(a))が表示器12に表示されて、ステップS21に進む。今回の給油が当該月における初めての給油である場合は、当月にまだ給油を行っていないので、サービス制限量がサービス残量Vs としてセットされる。一方、今回の給油が当該月における2回目以降の給油である場合は、前記ステップS12で算出された値がサービス残量Vs としてセットされる。
ステップS28、ステップS29では、前記サービス残量Vs 、プリセット量Vp および給油可能量Vc について、CPUが下記第1比較および第2比較を行い、仮想プリセット量(仮想プリセット値の一例)を算出(選択)して、ステップS30に進む。
すなわち、
(A)プリセット量Vp >給油可能量Vc の場合は、給油可能量Vc を前記比較対象量として選択し、
(B)プリセット量Vp ≦給油可能量Vc の場合は、プリセット量Vp を比較対象量として選択する。
前記第1比較の結果が(A)の場合は、比較対象量として選択された給油可能量Vc と前記サービス残量Vs とを比較し、
(A−1)サービス残量Vs >給油可能量Vc の場合は、給油可能量Vc を仮想プリセット量として選択し、
(A−2)サービス残量Vs ≦給油可能量Vc の場合、サービス残量Vs を仮想プリセット量として選択する。
一方、前記第1比較の結果が(B)の場合は、比較対象量として選択されたプリセット量Vp と前記サービス残量Vs とを比較し、
(B−1)サービス残量Vs >プリセット量Vp の場合は、プリセット量Vp を仮想プリセット量として選択し、
(B−2)サービス残量Vs ≦プリセット量Vp の場合は、サービス残量Vs を仮想プリセット量として選択する。
ステップS32において、前記仮想プリセット量にまで達すると、給油ノズルからの燃料油の吐出を禁止するように制御される(給油が停止される)。その後、給油ノズルをノズルハンガに戻す(掛ける)と、ノズルスイッチがOFFになり、給油機制御手段から給油完了信号が精算装置10に送信されて、マイコン11が、給油装置9から送信される給油実績および前記値引き単価に基づき今回給油を行った給油金額を算出して、ステップS33に進む。
ステップS34では今回の給油量(=仮想プリセット量)が前記カード情報のうちの当月給油量に加算されて、新たな当月給油量が算出され、ステップS35に進む。一方、ステップS40では、今回が当月の初めての給油なので、今回の給油量(=仮想プリセット量)が当月給油量としてセットされ、ステップS35に進む。
前記ステップS13(図5)において、サービス残量Vs がないと判別された場合は、図7に示すステップS51〜S62の処理が行われた後、ステップS35に進む。
前記ステップS51〜S62の処理は、仮想プリセット量を算出する比較(ステップS58)が異なる他は、前述のステップS21〜S32の処理と同様の処理である。
前記ステップS4(図5)で、現在年月日が有効期限より後、あるいは、有効期限が記憶されていない場合は、前記サービス残量がない場合と同様のステップS51〜S62(図7)の処理が行われた後、ステップS35に進む。
図6に示すステップS35では、前記ステップS32で算出された今回の給油での給油金額に基づき、今回の給油でのポイント数を算出して、前記カード情報のうちのポイント合計に加算し、新たなポイント合計を算出する。
サービス残量があって、かつ、前記第2比較の結果が前記(A−2)または(B−2)の場合は、サービス残量Vs が仮想プリセット量として選択され、該サービス残量Vs までの給油で給油を一旦停止する。したがって、顧客の所望するプリセット量Vp または給油可能量Vc から前記サービス残量Vs を差し引いた残りの量については、前記ステップS39で給油処理が完了し、再度の給油が可能となった後に、顧客は再度前記ステップS1〜S39の処理を行う。この残りの量の給油については値引きサービスの適用がないから、通常単価での給油が行われる。
たとえば、クレジットカードでの給油でも、給油カードとの併用により前記実施形態と同様のサービスが受けることも当然可能である。この場合、換算した給油可能量は無制限(カードにより制限がある場合はそれに従う)とした給油を行なう。
また、値引情報記憶部を設けずに、給油カードごとのサービス制限量や単価値引き額を識別番号と関連付けて、顧客情報記憶部に記憶させてもよい。
また、前記実施形態では、給油カードとして、印字の書換が不可能なカードを用いたが、いわゆるリライトカード等の他の板状記憶媒体を用いてもよい。
12:表示器(表示手段)
13:貨幣識別機(貨幣識別手段)
14:給油カードリーダ・ライタ
19:プリンタ
21:単価記憶部
22:顧客情報記憶部
9:給油装置
91:給油機制御手段
92:給油ノズル
94:ノズルスイッチ
P:給油カード
Vs :サービス残量
Vp :プリセット量
Vc :給油可能量
Claims (3)
- 給油用のポンプと、給油量を計量する流量計と、給油用の給油ノズルとを有する給油装置を備えた給油所システムであって、
給油単価を燃料油の油種ごとに記憶する単価記憶部と、
個々の顧客ごとの識別コードに関連付けて、当該顧客に対して所定の単価割引を行う有効期間の情報を記憶する顧客情報記憶部と、
前記有効期間を複数に区分した単位期間ごとの給油量または給油金額の所定の閾値を記憶する閾値記憶部と、
燃料油の購入について、前記給油単価から前記所定の単価割引を行う割引処理を制御する制御装置とを備え、
顧客が給油を行う際に、今回の給油日が前記有効期間内であって、かつ、当該今回の給油日が属する単位期間における過去の給油量の累計または給油金額の累計が前記所定の閾値未満である割引適用条件が満たされる場合に、前記割引処理を行うように前記制御装置により制御し、
ここにおいて、給油量または給油金額を含む給油予定情報を入力するための給油予定情報入力手段と、
投入された貨幣を識別するための貨幣識別手段と、
予め入金された予納額および/または貨幣の金額から購入金額を減算した残高を記憶可能な給油カードの情報の読み取りおよび書き込みを行う給油カードリーダ・ライタと、
前記給油予定情報入力手段により入力された給油予定量または給油予定金額に基づくプリセット値と、投入された現金および投入された給油カードの残額の合計に基づいて算出される給油可能値とを比較して、前記プリセット値または前記給油可能値のうちいずれが小さいかを判別して選択する第1比較手段と、
前記第1比較手段により選択されたプリセット値または給油可能値と、前記所定の閾値から前記給油量の累計または前記給油金額の累計を差し引いた残量値と、を比較する第2比較手段とを更に備え、
前記割引適用条件が満たされることを条件として、
前記第2比較手段による比較により前記残量値が、前記第1比較手段により選択されたプリセット値または給油可能値よりも小さい比較条件が満たされる場合に、前記残量値までの給油についてのみ、前記割引処理を行うように、
前記制御装置により制御し、
ここにおいて、前記割引適用条件および前記比較条件が満たされる場合、前記残量値を仮想プリセット値として、該仮想プリセット値に対応する給油量または給油金額に達した際に給油を停止させるように制御され、
ここにおいて、前記給油ノズルを掛けるノズルハンガと、該ノズルハンガに前記給油ノズルが掛けられているか否かを検出するノズルスイッチとを更に備え、
前記給油停止後に、前記ノズルハンガに前記給油ノズルが掛けられていると前記ノズルスイッチが検出することを条件に、前記プリセット値または給油可能値から前記残量値を差し引いた量について次回の給油を可能とするように制御される給油所システム。 - 請求項1において、表示手段を更に備え、
前記割引適用条件および前記比較条件が満たされる場合、給油の際に、予め、前記給油単価から前記所定の単価割引を行った値引き単価と前記仮想プリセット値に対応する給油量または給油金額とが前記表示手段に表示される給油所システム。 - 請求項1もしくは2のいずれか1項において、前記顧客情報記憶部に前回の給油日が記憶されており、
前記前回の給油日が前記今回の給油日の属する単位期間に属するか否かを判別するように制御される給油所システム。
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