JP4675634B2 - 空調システムとその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は,空調対象領域に配置される複数の室内熱交換器に対して4パイプ方式と2パイプ方式の両方で温水および冷水を循環させる空調システムとその運転方法に関する。
建造物内には,例えば居住室,事務室,電算室,病室等,様々な空調対象領域が設けられるが,そのような空調対象領域を空調するものとして,空調対象領域にファンコイルユニットなどの室内熱交換器を配置し,それら室内熱交換器にいわゆる全水方式で温水および冷水を循環させて冷暖房を行う空調システムが知られている。全水方式では,例えばボイラや冷凍機などといった熱源機器で作られた温水や冷水が室内熱交換器に対して適宜循環供給されるが,その供給方式の主なものとしては,室内熱交換器に2本の配管を接続し,冷水と温水を選択的に送液する2パイプ方式や,冷水を送液する配管と温水を送液する配管をそれぞれ別に接続し,室内熱交換器に冷水と温水を別々に送液する4パイプ方式などがある。また最近では,これら2パイプ方式と4パイプ方式の両方を併用し,空調対象領域に配置された複数の室内熱交換器のうち,一部の室内熱交換器には4パイプ方式で温水および冷水を循環させ,他の一部の室内熱交換器には2パイプ方式で温水および冷水を循環させる空調システムも採用されている。
かような2パイプ方式と4パイプ方式の両方を併用した空調システムによれば,例えばインテリアゾーンなどについては,4パイプ方式で快適性に優れた高精度の温度制御を行い,他方,ペリメータゾーンなどについては,さほど温度制御性は高くないが,設備費の安い2パイプ方式を採用することにより,コストパフォーマンスの優れた空調システムを構築できるといった利点がある。しかしながら,この2パイプ方式と4パイプ方式の両方を併用した空調システムでは,冷暖房運転の切換え時に共用の配管内で温水と冷水との混合が発生してしまう。
通常,例えばボイラや冷凍機などといった熱源機器で作られた温水や冷水は,温水用往ヘッダや冷水用往ヘッダにそれぞれ溜められた後,2パイプ方式と4パイプ方式の配管系統を介して,各室内熱交換器に適宜供給され,その後,温水用還ヘッダや冷水用還ヘッダに戻されることになる。ところが,2パイプ方式の配管系統では,冷水を送液する配管と温水を送液する配管が共通であるため,冷暖房の切換え時に,温水用還ヘッダに冷水が戻される事態や冷水用還ヘッダに温水が戻される事態が発生してしまう。
この場合,特に冷水用還ヘッダに温水が戻されると,冷水用還ヘッダ内の冷水の温度が上って膨張するので,冷水用還ヘッダ内の冷水が溢れ出てしまう。そこで従来,このような系内の冷水の膨張を吸収するために,いわゆる膨張タンクや貯水タンクなどを利用することが行われている(例えば特許文献1,2,3参照)。
実開昭58−102979号公報 特開2001−193952号公報 特開2004−77074号公報
ところで,以上のように2パイプ方式と4パイプ方式の両方の配管系統で室内熱交換器に冷温水を循環供給させる空調システムでは,冷水用還ヘッダに温水が戻された際に,冷水用還ヘッダ内の冷水が温度上昇によって大きく膨張すると,膨張タンク内の水位が著しく上がってしまう。かかる場合,膨張タンク内でオーバーフローした水をオーバーフロー管などから溢れさせて,雑排水として建物外へ放流することも考えられるが,そうすると水が無駄となってしまう。特に負荷の状況によっては,冷温水の切り替えが頻繁に作動し,オーバーフロー水として放流される水量が増え,ランニングコストが高くなってしまう。
したがって本発明の目的は,2パイプ方式と4パイプ方式の両方の配管系統を備えた空調システムにおいて,オーバーフロー水を無駄にさせないようにすることである。
本発明によれば,空調対象領域に配置される複数の室内熱交換器と,前記複数の室内熱交換器に供給される温水を溜める温水用往ヘッダおよび前記複数の室内熱交換器から戻される温水を溜める温水用還ヘッダと,前記複数の室内熱交換器に供給される冷水を溜める冷水用往ヘッダおよび前記複数の室内熱交換器から戻される冷水を溜める冷水用還ヘッダと,前記複数の室内熱交換器の一部と,前記温水用往ヘッダ,前記温水用還ヘッダ,前記冷水用往ヘッダおよび前記冷水用還ヘッダとの間で4パイプ方式で温水および冷水を循環させる4パイプ配管系統と,前記複数の室内熱交換器の他の一部と,前記温水用往ヘッダ,前記温水用還ヘッダ,前記冷水用往ヘッダおよび前記冷水用還ヘッダとの間で2パイプ方式で温水および冷水を循環させる2パイプ配管系統とを備えた空調システムであって,前記複数の室内熱交換器の一部は,空調対象領域のインテリアゾーンに設置され,前記複数の室内熱交換器の他の一部は,空調対象領域のペリメータゾーンに設置され,前記冷水用還ヘッダに膨張タンクに連通する膨張管を接続し,前記膨張タンクを,この空調システムの冷熱負荷を処理する冷却塔よりも高い位置に設置し,前記膨張タンクにおいて所定の高さを超えた水を,前記冷却塔に自重で供給するオーバーフロー管を設けたことを特徴とする,空調システムが提供される。この空調システムは,前記冷水用往ヘッダおよび前記冷水用還ヘッダに冷水を循環供給する熱源装置と,この熱源装置と前記冷却塔との間で冷却水を熱交換器を介して循環させる冷却水配管を備えていても良い。
また本発明によれば,このような空調システムの運転方法であって,2パイプ配管系統を暖房運転から冷房運転に切替えるに際し,温水の循環を停止した後に,冷水の循環を開始し,かつ,冷却塔の冷却能力を増大させることを特徴とする,空調システムの運転方法が提供される。
本発明によれば,膨張タンク内でオーバーフローした水を冷却塔の補給水として有効利用できる。膨張タンクを処理する冷却塔よりも高い位置に設置しているので,冷却塔から膨張タンクに水が逆流する心配がなく,空調システム内の水質を清浄に維持できる。また,省エネルギー運転が可能である。
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は,本発明の実施の形態にかかる空調システム1を説明するための概略構成図である。図2は,この空調システム1が備える膨張タンク75と冷却塔70の説明図である。
図1において,空調対象領域2は,建造物内に設けられる居住室,事務室,電算室,病室等である。空調対象領域2には,4パイプ方式で温水および冷水が循環供給される室内熱交換器3と,2パイプ方式で温水および冷水が循環供給される室内熱交換器4が設置されている。室内熱交換器3は,例えばエアハンドルユニットであり,室内熱交換器4は,例えばファンコイルユニットである。4パイプ方式で温水および冷水が循環供給される室内熱交換器3は,空調対象領域2において例えばインテリアゾーンなどといった比較的高い精度の温度制御が要求される位置に設置されている。一方,2パイプ方式で温水および冷水が循環供給される室内熱交換器4は,空調対象領域2において例えばペリメータゾーンなどといったさほど高い精度の温度制御が要求されない位置に設置されている。なお,図1では,これら室内熱交換器3,4をそれぞれ1台ずつ示しているが,これら室内熱交換器3,4は,空調対象領域2内に複数台ずつ設置されていても良い。例えば,建造物の内部において,室内熱交換器3は,1つの階に1台ないし数台設置され,室内熱交換器4は,1つの階に窓際に沿って数台設置されている。
4パイプ方式で温水および冷水が循環供給される室内熱交換器3は,冷水を通す冷却コイル10と,温水を通す加熱コイル11を内蔵したいわゆるダブルコイル型の熱交換器である。この室内熱交換器3には,冷水往管15,冷水還管16,温水往管17および温水還管18を備えた4パイプ配管系統20が接続されており,この4パイプ配管系統20を通じて,室内熱交換器3と冷水用往ヘッダ21,冷水用還ヘッダ22,温水用往ヘッダ23および温水用還ヘッダ24との間で冷温水が循環供給されるようになっている。
即ち,冷水還管16には送液ポンプ25が装着してあり,この送液ポンプ25の稼動により,冷水用往ヘッダ21内に溜められた冷水が,冷水往管15から室内熱交換器3の冷却コイル10に供給され,冷却コイル10で冷熱を放熱した冷水が,冷水還管16から冷水用還ヘッダ22に戻されるようになっている。また,温水還管18には送液ポンプ26が装着してあり,この送液ポンプ26の稼動により,温水用往ヘッダ23内に溜められた温水が,温水往管15から室内熱交換器3の加熱コイル11に供給され,加熱コイル11で温熱を放熱した温水が,温水還管18から温水用還ヘッダ24に戻されるようになっている。なお,送液ポンプ25,26の稼動量は制御可能であり,これにより冷却コイル10に供給される冷水の送液量と加熱コイル11に供給される温水の送液量が調整されるようになっている。また,4パイプ配管系統20を構成している各管15〜18には,常時開の開閉弁27がそれぞれ介装されている。
一方,2パイプ方式で温水および冷水が循環供給される室内熱交換器4には,冷温水を選択的に通す冷却加熱コイル30のみが内蔵されている。この室内熱交換器4には,冷温水往管35および冷温水還管36を備えた2パイプ方式で温水および冷水を循環させる2パイプ配管系統37が接続されており,この2パイプ配管系統37を通じて,室内熱交換器4と冷水用往ヘッダ21,冷水用還ヘッダ22,温水用往ヘッダ23および温水用還ヘッダ24との間で,冷温水が選択的に循環供給されるようになっている。
即ち,冷温水往管35は,枝冷水往管40と枝温水往管41を介して冷水用往ヘッダ21と温水用往ヘッダ23の両方に接続され,枝冷水往管40と枝温水往管41には,どちらか一方のみが選択的に開かれる制御弁42,43がそれぞれ介装されている。また,冷温水還管36は,枝冷水還管45と枝温水還管46を介して冷水用還ヘッダ22と温水用還ヘッダ24の両方に接続され,これら枝冷水還管45と枝温水還管46にも,どちらか一方のみが選択的に開かれる制御弁47,48がそれぞれ介装されている。そして,枝冷水往管40に介装された制御弁42と枝冷水還管45に介装された制御弁47が連動して開閉し,枝温水往管41に介装された制御弁43と枝温水還管46に介装された制御弁48が連動して開閉するようになっている。
また,冷温水還管36には送液ポンプ50が装着してある。そして冷房時には,制御弁42と制御弁47が連動して開かれ,制御弁43と制御弁48が連動して閉じられた状態では,この送液ポンプ50の稼動により,冷水用往ヘッダ21内に溜められた冷水が,枝冷水往管40から冷温水往管35を通って室内熱交換器4の冷却加熱コイル30に供給され,冷却加熱コイル30で冷熱を放熱した冷水が,冷温水還管36から枝冷水還管45を通って冷水用還ヘッダ22に戻されるようになっている。一方,暖房時には,制御弁43と制御弁48が連動して開かれ,制御弁42と制御弁47が連動して閉じられた状態では,この送液ポンプ50の稼動により,温水用往ヘッダ23内に溜められた温水が,枝温水往管41から冷温水往管35を通って室内熱交換器4の冷却加熱コイル30に供給され,冷却加熱コイル30で温熱を放熱した温水が,冷温水還管36から枝温水還管46を通って温水用還ヘッダ24に戻されるようになっている。
冷水用往ヘッダ21内には,熱源装置55で作られた冷水が,冷水供給管56を介してポンプ57の稼動で供給されている。また,冷水用還ヘッダ22内の冷水は,冷水戻し管60を介してポンプ61の稼動で,熱源装置55に戻されている。これにより,熱源装置55で作られた冷水が,冷水用往ヘッダ21,各室内熱交換器3,4,冷水用還ヘッダ22の順に循環供給される。
この実施の形態では,熱源装置55は,ダブルバンドル型,ダブルコンデンサ型などといった冷水と温水の両方を並行して作り出すことができるものになっている。そのため,温水用往ヘッダ23内には,同じ熱源装置55で作られた温水が,温水供給管65を介してポンプ66の稼動で供給されている。また,温水用還ヘッダ24内の温水は,温水戻し管67を介してポンプ68の稼動で,熱源装置55に戻されている。これにより,熱源装置55で作られた温水が,温水用往ヘッダ23,各室内熱交換器3,4,温水用還ヘッダ24の順に循環供給される。
熱源装置55には,冷却塔70との間で冷却水を循環させる冷却水往配管71と冷却水還配管72が接続してある。冷却塔70は,熱源装置55の冷熱負荷(ひいては空調システム1の冷熱負荷)を処理しており,冷却塔70には,散水した冷却水を冷却するための送風機73が内蔵されている。この送風機73の送風能力と,冷却塔70での冷却水の散水量はいずれも可変に構成されている。
冷水用還ヘッダ22には,膨張タンク75に連通する膨張管76が接続されている。これにより,冷水用還ヘッダ22内の冷水が膨張した場合は,冷水の一部が膨張管76から膨張タンク75内に流入し,一方,冷水用還ヘッダ22内の冷水が収縮した場合は,膨張タンク75内の水の一部が膨張管76から冷水用還ヘッダ22内に流入するようになっている。
図2に示すように,膨張タンク75は冷却塔70よりも高い位置に設けられている。これら膨張タンク75と冷却塔70の間には,両者の高低差を利用して膨張タンク75内の水を冷却塔70内に流入させるオーバーフロー管80が接続してある。オーバーフロー管80の一端は,膨張タンク75内の所定の高さに開口しており,膨張タンク75内の水位がオーバーフロー管80の開口高さを超えた場合は,膨張タンク75内の水がオーバーフロー管80を通じて冷却塔70内に自重で流入するようになっている。
膨張タンク75には,タップ付きの給水路81が接続してある。膨張タンク75内の水位が所定の高さよりも下がった場合は,この給水路81から膨張タンク75内に水が給水される。また,膨張タンク75は,膨張タンク75内の水位を段階的に検出して,膨張タンク75内の水位に以上がないことを確認するための水位センサ82が設けてある。
冷却塔70では,冷却水往配管71から供給された冷却水が外気によって冷却され,その後,冷却水還配管72から熱源装置55に冷却水が戻される。こうして冷却塔70で冷却した冷却水を熱源装置55に循環させることにより,熱源装置55の冷熱負荷を処理している。
冷却塔70にも,タップ付きの給水路85が接続してある。冷却塔70内の水位が所定の高さよりも下がった場合は,この給水路85から冷却塔70内に水が給水される。
さて,以上のように構成された本発明の実施の形態にかかる空調システム1において,冷水用還ヘッダ22から冷水戻し管60を介して熱源装置55に戻された冷水は,冷却処理後,冷水供給管56を介して冷水用往ヘッダ21に送られる。また一方で,温水用還ヘッダ24から温水戻し管67を介して熱源装置55に戻された温水は,加熱処理後,温水供給管65を介して温水用往ヘッダ23に送られる。こうして,冷水用往ヘッダ21には冷却された冷水が溜められ,温水用往ヘッダ23には加熱された温水が溜められた状態が維持される。
そして,空調対象領域2において例えばインテリアゾーンなどといった比較的高い精度の温度制御が要求される位置に設置されている室内熱交換器3に対しては,4パイプ方式で温水と冷水を送液することにより,快適性に優れた高精度の温度制御が行われる。即ち,室内熱交換器3については,送液ポンプ25,26の稼動量を制御することにより,室内熱交換器3内の冷却コイル10と加熱コイル11の両方にそれぞれ所望の流量で冷水と温水を送液し,あるいは,冷却コイル10のみに所望の流量で冷水を送液し,またあるいは,加熱コイル11のみに所望の流量で温水を送液して,インテリアゾーンでの要求に追随した細かな温度制御を行うことにより,快適性を維持する(なおこの場合,送液ポンプ25,26の稼動量を制御に代えて,あるいは,送液ポンプ25,26の稼動量を制御に加えて,制御弁(図示せず)を用いて冷水と温水の送液量をそれぞれ所望の流量に調整することもできる。また,熱交換器3の温度調整をルームサーモスタットで行っても良い。)。
こうして,室内熱交換器3の冷却コイル10で冷熱を放熱した冷水は,冷水還管16から冷水用還ヘッダ22に戻され,また,加熱コイル11で温熱を放熱した温水は,温水還管18から温水用還ヘッダ24に戻される。
一方,空調対象領域2において例えばペリメータゾーンなどといったさほど高い精度の温度制御が要求されていない位置に設置されている室内熱交換器4に対しては,2パイプ方式で温水と冷水を選択的に送液することにより,コストパフォーマンス性の良い温度制御が行われる。即ち,室内熱交換器4で暖房運転を行う場合は,制御弁43と制御弁48が連動して開き,制御弁42と制御弁47が連動して閉じる。そして,温水用往ヘッダ23内に溜められた温水が,送液ポンプ50の稼動で枝温水往管41から冷温水往管35を通って室内熱交換器4の冷却加熱コイル30に供給される。こうして,冷却加熱コイル30で温熱を放熱した温水が,冷温水還管36から枝温水還管46を通って温水用還ヘッダ24に戻される。また,室内熱交換器4で冷房運転を行う場合は,制御弁42と制御弁47が連動して開き,制御弁43と制御弁48が連動して閉じる。そして,冷水用往ヘッダ21内に溜められた冷水が,送液ポンプ50の稼動で枝冷水往管40から冷温水往管35を通って室内熱交換器4の冷却加熱コイル30に供給される。こうして,冷却加熱コイル30で冷熱を放熱した冷水が,冷温水還管36から枝冷水還管45を通って冷水用還ヘッダ22に戻される。
このように,ペリメータゾーンなどについては,暖房運転と冷房運転が切替えて行われるため,さほど温度制御性は高くできないが,ペリメータゾーンなどについては,設備費の安い2パイプ方式を採用することにより,全体としてコストパフォーマンスの優れた空調システム1を構築できるといった利点がある。
そして,冷水用還ヘッダ22に戻された冷水は,熱源装置55で冷却処理された後,再び冷水用往ヘッダ21に戻される。また,温水用還ヘッダ24に戻された温水は,熱源装置55で加熱処理された後,再び温水用往ヘッダ23に戻されることになる。
ところで,以上のように4パイプ方式と2パイプ方式の両方を併用した空調システム1にあっては,室内熱交換器4の冷却加熱コイル30への温水と冷水の供給が,負荷の状況に応じて頻繁に切り替り,その度に制御弁43と制御弁48の開閉と制御弁42と制御弁47の開閉が切り替ることになる。
例えば,今まで室内熱交換器4の冷却加熱コイル30へ温水を供給して暖房運転を行っていた状態から,冷房運転に切り替えた場合であれば,制御弁43と制御弁48が開かれ,制御弁42と制御弁47が閉じられていた状態から,先ず温水側の制御弁43と制御弁48が閉じられ,その後,冷水側の制御弁42と制御弁47が開かれた状態となる(時間差動作)。これにより,切換え直後においては,冷温水往管35,冷却加熱コイル30および冷温水還管36内にまだ残っていた温水が,温水用還ヘッダ24ではなくて,冷水用還ヘッダ22に戻されてしまう。そして,このように冷水用還ヘッダ22に温水が戻されると,冷水用還ヘッダ22内の冷水の温度が上って膨張することとなる。
かかる場合,この空調システム1にあっては,こうして冷水用還ヘッダ22内の冷水が膨張すると,冷水用還ヘッダ22内の冷水の一部が膨張管76から膨張タンク75内に流入する。これにより,系内の圧力が一定に保たれる。
また,冷水用還ヘッダ22内から膨張タンク75内に流入した冷水の水量が多く,膨張タンク75内の水位がオーバーフロー管80の開口高さを超えた場合は,更に,膨張タンク75内の水がオーバーフロー管80を通じて冷却塔70内に自重で流入する。これにより,オーバーフロー水を無駄に捨てずに済み,冷却塔70の冷却水として有効に活用できるようになる。なお,室内熱交換器4の冷却加熱コイル30へ温水を供給して暖房運転を行っていた状態から,冷房運転に切り替えた場合,熱源装置(冷凍機)55の負荷が大きくなる。かかる場合は,冷却塔70に内蔵された送風機73の送風量を増大させる,あるいは,膨張タンク75から冷却塔70内にオーバーフロー水が流入したことを受けて,冷却塔70での冷却水の散水量を増大させる,などといった方法で冷却塔70の冷却能力を増大させれば,省資源化,省エネルギ化を達成することができる。
以上,本発明の好ましい実施の形態を例示したが,本発明は例示の形態に限定されない。図示の例では,室内熱交換器3,4をそれぞれ1台ずつ記載したが,これら室内熱交換器3,4は,空調対象領域2内に複数台ずつ設置されていても良い。また,4パイプ方式で温水および冷水を循環供給する室内熱交換器3は,例えば各インテリアゾーン毎に異なる温度制御を行うことにより,それぞれの負荷状況に対応することも可能である。また,膨張タンク75内でオーバーフローしたオーバーフロー水は,冷却塔70で活用する他,オーバーブロー水を中水道の補助水源として活用したり,消火設備の予備水源として活用することも可能である。また,熱源装置55として,冷水と温水を並行して作り出すダブルバンドル型,ダブルコンデンサ型などを例示したが,熱源装置55として,冷水を作るための冷凍機などの冷熱源装置と,温水を作るためのボイラなどの温熱源装置を別に設けても良い。また,図示の例では,2パイプ方式による温水と冷水の送液の切換えを,4つの制御弁42,43,47,48の制御で切替える例を説明したが,制御弁42,43と制御弁47,48の代りに2つの三方弁を設けて,2パイプ方式による温水と冷水の送液の切換えを行うこともできる。
以上に説明した空調システムについて,年間の省料金と省エネルギ率を試算した。与条件は,系内の保有水量:120m,冷水用還ヘッダにおける冷水と温水の混合後の上昇温度:14℃(冷水還温度12℃,温水還温度40℃),水の体積膨張率:0.35×10−3/℃,切換え回数:2回/1日×50日/年,水道料金:700円/mとした。なお,熱交換器3の温度調整は,ポンプの稼動量ではなく,ルームサーモスタットによる。一回の切換えで発生する膨張水量Qおよび年間の省料金Mは次のようになった。
Q=120m×14℃×0.35×10−3/℃=0.588/回
M=0.588/回×100回/年×700円/m=41,000円
冷却水出口温度については,一般に冷凍機冷却水入口水温32℃が仕様であるが,1℃下がると冷凍機能力が約5%前後アップする。したがって,26℃(12℃+14℃=26℃)の入口温度では,約30%の省エネルギ化がはかれる。
本発明は,事務所ビル,商業ビルなどといった業務用ビルの他,ホール,各種設備等の種々の施設の空調システムにも適用できる。
本発明の実施の形態にかかる空調システムを説明するための概略構成図である。 膨張タンクと冷却塔の説明図である。
符号の説明
1 空調システム
2 空調対象領域
3,4 室内熱交換器
10 冷却コイル
11 加熱コイル
15 冷水往管
16 冷水還管
17 温水往管
18 温水還管
20 4パイプ配管系統
21 冷水用往ヘッダ
22 冷水用還ヘッダ
23 温水用往ヘッダ
24 温水用還ヘッダ
25,26 送液ポンプ
30 冷却加熱コイル
35 冷温水往管
36 冷温水還管
37 2パイプ配管系統
40 冷水往管
41 温水往管
42,43 制御弁
45 冷水還管
46 温水往管
47,48 制御弁
50 送液ポンプ
55 熱源装置
56 冷水供給管
60 冷水戻し管
65 温水供給管
67 温水戻し管
70 冷却塔
71 冷却水往配管
72 冷却水還配管
75 膨張タンク
76 膨張管
80 オーバーフロー管
81,85 給水路
82 水位センサ

Claims (3)

  1. 空調対象領域に配置される複数の室内熱交換器と,
    前記複数の室内熱交換器に供給される温水を溜める温水用往ヘッダおよび前記複数の室内熱交換器から戻される温水を溜める温水用還ヘッダと,
    前記複数の室内熱交換器に供給される冷水を溜める冷水用往ヘッダおよび前記複数の室内熱交換器から戻される冷水を溜める冷水用還ヘッダと,
    前記複数の室内熱交換器の一部と,前記温水用往ヘッダ,前記温水用還ヘッダ,前記冷水用往ヘッダおよび前記冷水用還ヘッダとの間で4パイプ方式で温水および冷水を循環させる4パイプ配管系統と,
    前記複数の室内熱交換器の他の一部と,前記温水用往ヘッダ,前記温水用還ヘッダ,前記冷水用往ヘッダおよび前記冷水用還ヘッダとの間で2パイプ方式で温水および冷水を循環させる2パイプ配管系統とを備えた空調システムであって,
    前記複数の室内熱交換器の一部は,空調対象領域のインテリアゾーンに設置され,前記複数の室内熱交換器の他の一部は,空調対象領域のペリメータゾーンに設置され,
    前記冷水用還ヘッダに膨張タンクに連通する膨張管を接続し,
    前記膨張タンクを,この空調システムの冷熱負荷を処理する冷却塔よりも高い位置に設置し,
    前記膨張タンクにおいて所定の高さを超えた水を,前記冷却塔に自重で供給するオーバーフロー管を設けたことを特徴とする,空調システム。
  2. 前記冷水用往ヘッダおよび前記冷水用還ヘッダに冷水を循環供給する熱源装置と,この熱源装置と前記冷却塔との間で冷却水を熱交換器を介して循環させる冷却水配管を備えることを特徴とする,請求項1に記載の空調システム。
  3. 請求項1または2に記載の空調システムの運転方法であって,2パイプ配管系統を暖房運転から冷房運転に切替えるに際し,温水の循環を停止した後に,冷水の循環を開始し,かつ,冷却塔の冷却能力を増大させることを特徴とする,空調システムの運転方法。
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