JP2014059145A - 放射冷暖房システム - Google Patents

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克己 松田
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Abstract

【課題】共通の熱源機を利用して放射冷房と放射暖房とを容易に行える放射冷暖房システムを提供することを目的とする。
【解決手段】熱源機3と、熱源機3に接続される放射端末機5A,5Bと、熱源機3と放射端末機5A,5Bとを連絡すると共に、熱媒体を熱源機3と放射端末機5A,5Bとの間で循環させる循環パイプと、循環パイプを開閉して熱媒体の通過を規制する開閉弁41と、開閉弁41を制御する制御部33と、を備え、放射端末機5A,5Bの少なくとも一部は、放射暖房のみを行う床暖房パネルユニット5Aであり、別の一部は冷房及び暖房の両機能を有し、且つ結露水の処理機能を有する輻射パネルユニット5Bであり、制御部33は、冷房運転時に開閉弁41を制御して床暖房パネルユニット5Aへの熱媒体の供給を停止する、放射冷暖房システム1B。
【選択図】図4

Description

本発明は、放射冷房及び放射暖房が可能な放射冷暖房システムに関する。
冷温水を作る熱源機及び温風端末の構成としては、ヒートポンプチラーとファンコイルユニット(FCU)を組み合わせた冷暖房システムが知られている。この種の冷暖房システムは、一般的に、大型の機種により事業用途建物に設置する場合が殆どである。
ここで、ヒートポンプチラーとは、冷媒ガスによるヒートポンプ原理を用いて冷温水を作る装置を言い、ヒートポンプチラー本体内に冷媒ガスと循環水との熱交換器を内蔵し、冷温水の間接循環により冷暖房する方式である。ファンコイルユニットは、冷水または温水を冷風または温風に変換して部屋に吹き出す室内機である。
住宅用途の全館冷暖房システムとして、過去には、冷温水セントラルヒーティングシステムが提案されたことがある。このシステムは、1つのヒートポンプチラー(熱源機)で作られた冷温水を各部屋に設置された複数のファンコイルユニット(端末機)に分配して冷温風を供給する方式である。このシステムは、冷房及び暖房の系統が一つの系統にまとまっているために、一見、エネルギー消費効率がよさそうである。しかし、実際の住宅で使用すると、冷温水搬送部における放熱等のシステムロス、端末部分での熱交換ロス等により、エネルギー消費効率が悪く、維持管理費も高額になる傾向があったために広く普及するまでには至らなかった。代わりに現在では、同じヒートポンプ原理を採用してはいるが、各部屋それぞれに室外機や室内機を配置し、配管を介して直接的に熱媒体(例えば、代替フロンなどの冷媒ガス)を循環させるセパレータ型のヒートポンプ式エアコンが主流になっている。
一方で、温水による間接循環方式の床暖房システムを代表とする放射(輻射)型の暖房は、快適性と省エネの点から住宅への採用は増加しており、ヒートポンプ式エアコンとこの温水式床暖房を併設した住宅も多数存在する。
温水式床暖房を中心にすえたセントラル冷暖房システム(全館冷暖房システム)として、例えば、東京ガス株式会社の提供するTESシステムがある。TESシステムは、エアコン(ガス)と床暖房を1つの冷暖房システムとして主に住宅向けに提供するものである(非特許文献1参照)。
このシステムでは、エアコンのための温風や床暖房の熱媒である温水をつくる熱源(ガス給湯機)を一つにまとめている。
しかしながら、冷房時と暖房時の熱媒及び熱交換方式が異なることから熱源であるガス給湯機とは別に冷風用のフロンガスを熱媒(冷媒)として直接循環するヒートポンプ式エアコンの室外機を設ける必要がある。
また、欧米で普及する垂直型の温水間接循環方式の放射暖房パネルを温水式床暖房システムに組み合わせることも考えられるが、この種のシステムでは放射冷却までは考慮されておらず、従って、この種のシステムを適用してのセントラル冷暖房システムの実現は困難であった。さらに、この種のシステムでは、機器内の温水配管が鉄製であるために、配管が腐食する心配があり、従って、この方式を床暖房システムに組み合わせて使用することが出来ないのが実情であった。
なお、本件の出願人は、同一のラジエター(放射端末機)で放射冷房と放射暖房とを行うことができる放射冷暖房端末機に係る発明(特許文献1には、放射冷房時に生じる表面結露水を適切に処理する放射冷房端末機、特許文献2には、複数のフィンを有する架橋ポリエチレンに、継目の無い直列的配管をする放射冷房端末機が開示されている。)をし、特許文献3に開示された地熱を利用した冷暖房システムの発明をなしている。
特開2006−153431号公報 特開2007−285643号公報 特開2005−98543号公報
"東京ガス温水システムTES"、[online]、東京ガス株式会社、[2009年2月26日検索]、インターネット<URL: http://home.tokyo-gas.co.jp/living/tes>
しかしながら前述した従来システムの端末機を利用(併用)して、一つの熱源機で放射冷暖房システムを構築することは、構造上の制約が多く面倒であり、従って、より簡易に構築できるシステムの実現が望まれていた。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、共通の熱源機を利用して放射冷房と放射暖房とを容易に行える放射冷暖房システムを提供することを目的とする。
本発明は、液体状の熱媒体の冷却及び加熱の少なくとも一方を行う熱源機と、熱源機に接続される放射端末機と、熱源機と放射端末機とを連絡すると共に、熱媒体を熱源機と放射端末機との間で循環させる循環パイプと、循環パイプを開閉して熱媒体の通過を規制する開閉機構と、開閉機構を制御する熱媒供給制御部と、を備え、放射端末機は、循環パイプに連絡して前記熱媒体が通過する内部管路を備え、放射端末機は複数設けられ、複数の放射端末機の少なくとも一部は、放射暖房のみを行う暖房専用放射端末機であり、別の一部は冷房及び暖房の両機能を有し、且つ結露水の処理機能を有する冷暖房用放射端末機であり、熱媒供給制御部は、冷房運転時に開閉機構を制御して暖房専用放射端末機への熱媒体の供給を停止する、ことを特徴とする。
暖房専用放射端末機が、例えば、建築物の内装部に埋設設置される床暖房パネルユニットなどの場合、床暖房パネルユニットに冷房用の熱媒体(例えば、冷水)を循環させると、床暖房パネルユニットの表面に結露が生じる虞があり、これに対応する措置を施す必要がある。これに対して、上記構成によれば、冷房運転時には、暖房専用放射端末機への循環パイプが閉鎖されて熱媒体の供給が停止されるので、暖房専用放射端末機では内装を傷めるような結露の発生を無くすことができる。従って、結露水の処理機能の無い床暖房パネルユニットや壁埋込パネルなどの暖房専用放射端末機と、それ以外の冷暖房用放射端末機、例えば、結露水の処理機能を有する冷房用放射端末機とを区別して結露の発生を効果的に抑えることができるので、種類の異なる複数の放射端末機の熱源機の共通化に有効である。
さらに、循環パイプは、熱源機に接続された主循環部と、複数の放射端末機それぞれに接続された複数の枝循環部と、を有し、複数の枝循環部は、暖房専用放射端末機に接続された第1分岐系統と、冷暖房用放射端末機に接続された第2分岐系統とに区分され、主循環部には、第1分岐系統に接続される第1分岐循環部と、第2分岐系統に接続される第2分岐循環部と、が設けられ、開閉機構は、少なくとも第1分岐循環部に設けられていると好適である。この構成によれば、開閉機構が第1分岐循環部に設けられており、第1分岐系統への熱媒体の供給を一元的に停止させることができるので、開閉機構が単純化され、熱媒供給制御部による開閉機構の制御も簡単になる。
また、循環パイプは、熱源機に接続された主循環部と、主循環部から分岐して放射端末機それぞれに接続された複数の枝循環部と、を有し、開閉機構は、複数の前記枝循環部それぞれに設けられ、熱媒供給制御部は、放射端末機が設置された閉空間内の温度が所定の設定温度を維持できるように開閉機構を制御すると共に、冷房運転時には、暖房専用放射端末機に接続された枝循環部を閉鎖して暖房専用放射端末機への前記熱媒体の供給を停止すると好適である。枝循環部において個別に熱媒体の供給停止が行われるようになるため、例えば、放射端末機が設置された閉空間、例えば部屋の室内空調温度に適応させて熱媒体の供給及び停止を細かく制御できる。
さらに、循環パイプには、開放型の熱媒体貯蔵タンクが設けられていると好適である。温度変化によって循環する熱媒体が膨張収縮しても、開放型の熱媒体貯蔵タンクで吸収でき、さらに、熱媒体貯蔵タンクで簡単に熱媒体を補給できるので、維持管理が一層簡易となる。
さらに、熱源機は、地熱利用ラインを循環する第2熱媒体との間で熱交換を行う一次側熱交換部と、循環パイプを通過する熱媒体との間で熱交換を行う二次側熱交換部と、一次側熱交換部と二次側熱交換部との間で流体を循環させると共に、流体を気化及び凝縮させるヒートポンプユニットと、を有し、地熱利用ラインは、地中に埋設された伝熱部と、第2熱媒体が循環すると共に、伝熱部に連通することで、地中熱を利用した第2熱媒体の冷却及び加熱の少なくとも一方が可能な第2循環パイプと、第2循環パイプに設けられた開放型の第2熱媒体貯蔵タンクと、を有すると好適である。地中熱により調整された適温な第2熱媒体を循環させて、一次側熱交換部で熱交換を行えるので、外気交換に比べて交換効率が高まり、省エネルギーに寄与する。
さらに、第2循環パイプは、一次側熱交換部に連絡する主管と、主管から分岐して循環パイプに接続されたバイパス管と、を有すると好適である。熱源機を得ずに直接に適温の熱媒体を放射端末機に供給するバイパス管を備えることになるため、省エネルギーに更に寄与する。
また、本発明の一態様に係る放射冷暖房システムは、液体状の熱媒体の冷却及び加熱の少なくとも一方を行う熱源機と、熱源機に接続される放射端末機と、熱源機と放射端末機とを連絡すると共に、熱媒体を熱源機と放射端末機との間で循環させる循環パイプと、を備え、放射端末機は、循環パイプに連絡して熱媒体が通過する内部管路を備え、循環パイプ及び内部管路は全て樹脂製であることを特徴とする。
従来、市販の放射端末機を組み合わせ、共通の熱源機を利用して、液体状の熱媒体を循環させる放射冷暖房システムを構築するためには、液体状の熱媒体が通過する鉄管や銅管製の配管部材の腐蝕を防止する必要があるため、「閉鎖型の循環ライン」が採用されていた。しかし、液体状の熱媒体の膨張タンクの容量の設計が煩雑であり、施工時に配管内に混入する空気を完全に抜くために専門業者によるいわゆるエア抜き作業を行う必要がある。また、防錆用の不凍液の補給などのメンテナンスも必要であることから維持費も嵩む傾向がある。従って、一般の住宅用途などとして「閉鎖型の循環ライン」を採用した放射冷暖房システムを標準化させることは難しかった。一方で、放射冷暖房システムを「開放型の循環ライン」を採用して構築できれば望ましいが、例えば、循環ラインを構成する循環パイプが金属製であると、閉鎖型に比べて腐蝕し易くなってしまい現実的ではない。本発明によれば、放射端末機の内部管路と循環パイプとが全て樹脂製であるため、腐蝕の虞が軽減し、さらに、施工も容易であるために開放型の循環ラインを構築し易くなり、防錆用の不凍液の補給などのメンテナンスも不要であることから、一般に普及しやすい共通の熱源機を利用した放射冷暖房システムを容易に構築できる。
さらに、循環パイプと内部管路とは配管接続部によって接続されており、配管接続部は、青銅、黄銅、銅及び樹脂の少なくとも一の材料からなると好適である。青銅、黄銅、銅及び樹脂は腐蝕し難い材料であり、配管接続部をこれらの材料を用いて作ることにより、細部についても腐蝕の可能性が無くなるために好ましい。
さらに、放射端末機は複数設けられ、複数の放射端末機の少なくとも一部は、放射暖房のみを行う暖房専用放射端末機であり、循環パイプを開閉して熱媒体の通過を規制する開閉機構と、冷房運転時に開閉機構を制御して暖房専用放射端末機への熱媒体の供給を停止する熱媒供給制御部と、を更に備えると好適である。暖房専用放射端末機が、例えば、建築物の内装部に埋設設置される床暖房パネルユニットなどの場合、床暖房パネルユニットに冷房用の熱媒体(例えば、冷水)を循環させると、床暖房パネルユニットの表面に結露が生じる虞があり、これに対応する措置を施す必要がある。これに対して、上記構成によれば、冷房運転時には、暖房専用放射端末機への循環パイプが閉鎖されて熱媒体の供給が停止されるので、暖房専用放射端末機では内装を傷めるような結露の発生を無くすことができる。従って、結露水の処理機能の無い床暖房パネルユニットや壁埋込パネルなどの暖房専用放射端末機と、それ以外の放射端末機、例えば、結露水の処理機能を有する冷房用放射端末機とを区別して結露の発生を効果的に抑えることができるので、種類の異なる複数の放射端末機の熱源機の共通化に有効である。
本発明によれば、共通の熱源機を利用して放射冷房と放射暖房とを行える放射冷暖房システムを容易に実現できる。
本発明の第1実施形態に係る放射冷暖房システムを模式的に示す説明図である。 第1実施形態に係る放射冷暖房システムにおける冷水または温水の流れを説明する図であり、(a)冷房運転時の説明図、(b)は暖房運転時の説明図である。 放射冷暖房システムにおける冷房運転時または暖房運転時における制御弁の開閉制御に係るテーブルを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る放射冷暖房システムを模式的に示す説明図である。 第2実施形態に係る放射冷暖房システムにおける冷水または温水の流れを説明する図であり、(a)冷房運転時の説明図、(b)は暖房運転時の説明図である。 本発明の第3実施形態に係る放射冷暖房システムを模式的に示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1に示されるように、第1の実施形態に係る放射冷暖房システム1Aは、小型開放型熱源機(以下、「熱源機」という)3と、複数の放射端末機と、を備えている。本実施形態に係る複数の放射端末機は、建築物の内装部(床仕上げと下地面の層間)へ埋設設置されて暖房機能を有する床暖房パネルユニット5Aと、建築物に後付設置され、冷房機能及び暖房機能の両機能を有する露出設置タイプの輻射パネルユニット5Bと、に区別できる。床暖房パネルユニット5Aは、放射暖房のみを行う暖房専用端末機に相当する。放射冷暖房システム1Aは、放射方式冷暖房の特徴である少ない熱量にて快適な室内空間の冷暖房を行うことができ、省エネ性と快適性に優れたシステムである。
床暖房パネルユニット5Aは建物の各室に設置されている。床暖房パネルユニット5Aは、例えば、パネル表面を構成する床材と、パネル表面に均一に熱を伝えるための金属性の裏面材と、床材及び裏面材に挟まれるように内蔵されて温水が通過する架橋ポリエチレン管(以下、「内部管路」という)5aなどと、を有し、温水(熱媒体)からの放熱によって室内を暖房する。床暖房パネルユニット5Aは、接水部として樹脂製の内部管路5aを採用するので、循環パイプ7内を循環する温水中の溶存酸素による腐蝕の心配が少ない。
輻射パネルユニット5B(特許文献1及び特許文献2参照)は、複数の輻射パネル(「放射パネル」ともいう)5cを有し、輻射パネル5cには、温水や冷水が通過する架橋ポリエチレン管(以下、「内部管路」)5bが内蔵されている。輻射パネル5cそれぞれに内蔵される内部管路5b同士、内部管路5bと循環パイプ7の接続部は、青銅、黄銅、銅、樹脂等の腐蝕の心配の無い材料によって製造された継ぎ手管(図示省略)によってそれぞれ接続されている。輻射パネルユニット5Bは、内部管路5bを通過する温水(熱媒体)によって室内を暖房し、また、内部管路5bを通過する冷水(熱媒体)によって室内を冷房する。輻射パネルユニット5Bは、接水部として樹脂製の内部管路5bを採用するので、循環パイプ7内を循環する冷水または温水中の溶存酸素による腐蝕の心配が少ない。なお、樹脂製の内部管路5bは、架橋ポリエチレン以外を主材とすることもでき、他のポリオレフィン系等の樹脂材料、例えばポリブデンを主材として形成することも可能である。また、樹脂製の継ぎ手管としては、哺乳ビンなどに良く使われるPPSU(ポリフェニルサリフォン)を主材として形成することが可能である。
床暖房パネルユニット5Aの内部管路5aは、温水の入口と出口とを有し、入口と出口とには、それぞれ循環パイプ7に連結される継ぎ手管(配管接続部)9が取り付けられている。また、輻射パネルユニット5Bの内部管路5bは、温水および冷水の少なくとも一方の入口と出口とを有し、入口と出口とには、それぞれ循環パイプ7に連結される継ぎ手管(配管接続部)10が装着されている。継ぎ手管9,10は、青銅、黄銅、銅、樹脂等の腐蝕の心配の無い材料によって製造されており、これにより簡易設計が可能となり、住宅用途では主流である開放型循環システムとの組合せを実現可能になる。
循環パイプ7は、樹脂製である架橋ポリエチレン管からなり、熱源機3で加熱された温水または熱源機3で冷却された冷水を床暖房パネルユニット5Aや輻射パネルユニット5Bに供給する側の往路管領域と、床暖房パネルユニット5Aや輻射パネルユニット5Bから排出された温水または冷水を熱源機3まで戻す復路管領域とがある。往路管領域では、床暖房パネルユニット5Aの内部管路5aの入口、または輻射パネルユニット5Bの内部管路5bの入口に接続され、復路管領域では、床暖房パネルユニット5Aの内部管路5aの出口、または輻射パネルユニット5Bの内部管路5bの出口に接続されている。
ここで、循環パイプ7について詳しく説明する。循環パイプ7は樹脂製であり、熱源機3に接続された主循環部13と、複数の床暖房パネルユニット5A及び輻射パネルユニット5Bそれぞれに接続された枝循環部15,17と、を備えている。循環パイプ7は樹脂製であるため、厳密な閉鎖は困難であり、必然的に、循環パイプ7は開放型の循環ラインを構成する。
主循環部13の往路管(以下、「主往路管」という)19は、各枝循環部15,17の往路管15a,17aそれぞれに熱媒体を振り分けるための往路ヘッダ管19aを有し、往路ヘッダ管19aには各枝循環部15,17の往路管が接続されている。また、主循環部13の復路管(以下、「主復路管」という)21は、各枝循環部15,17それぞれの復路管を通過した熱媒体が合流する復路ヘッダ管21aを有し、各枝循環部15,17の復路管は復路ヘッダ管21aに接続されている。なお、往路ヘッダ管19a、復路ヘッダ管21a及び各枝循環部15,17の一部は、施工性を向上させるためにヘッダユニットHとして構築されており、後述の制御弁(開閉機構)V1,V2,V3,V4は、ヘッダユニットH内に設けられている。
主往路管19は、往路ヘッダ管19aに接続された上流主管19bを有し、主復路管21は、復路ヘッダ管21aに接続された下流主管21bを有する。上流主管19bと下流主管21bとは、熱源機3の二次側熱交換部31で接続されている。
下流主管21bには、熱媒体を移送する循環ポンプ(移送手段)23が熱源機3に内蔵されるように設けられており、熱媒体は、循環ポンプ23の駆動によって循環パイプ7内を循環する。
また、上流主管19bには、循環する熱媒体(水)の温度変化による膨張収縮を吸収する住宅用途の小型開放タンク(開放型の熱媒体貯留タンク)25が熱源機3に内蔵され、循環パイプ7の主循環部13に設けられている。小型開放タンク25は、膨張吸収による水位増減に対応するためのものであり、一般的に使用される密閉型の膨張吸収タンクのように容量設計による厳密さは必要なく設計時の検討が簡略化でき、使用時は、水位が減ればユーザにてやかん等で水を補給できるメリットもあるため、維持管理が一層容易である。
熱源機3は、フロン冷媒の気化によって熱を奪い、逆に、フロン冷媒の凝縮によって放熱するヒートポンプユニット27と、屋外(外気)側での熱交換を行う一次側熱交換部29と、屋内側での熱交換を行う二次側熱交換部31と、を備えている。ヒートポンプユニット27は、一次側熱交換部29と二次側熱交換部31との間をフロン冷媒が循環する循環ライン及びコンプレッサーを備えており、冷房運転時には、二次側熱交換部31側でフロン冷媒を気化させて熱を奪い、暖房運転時には、二次側熱交換部31側でフロン冷媒を凝縮させて加熱する。
一次側熱交換部29には、放熱または吸熱のための外気ファン29aが設けられており、冷房運転時には、屋外に向けてフロン冷媒の凝縮による放熱が行われ、暖房運転時にはフロン冷媒の気化による吸熱が行われる。
二次側熱交換部31には、循環パイプ7の上流主管19b及び下流主管21bが接続されている。二次側熱交換部31は、冷房運転時には、フロン冷媒の気化によって下流主管21bを通過する熱媒体を冷却し、冷却後の熱媒体が上流主管19bに流れ込む。逆に、暖房運転時には、フロン冷媒の凝縮によって下流主管21bを通過する熱媒体を加熱し、加熱後の熱媒体が上流主管19bに流れ込む。
枝循環部15,17それぞれの往路管15a,17aには、電磁弁などからなる制御弁(開閉機構)V1,V2,V3,V4が設けられている。また、枝循環部15,17それぞれの復路管15b,17bには、内部を通過する熱媒体の温度を検出する温度センサS1,S2,S3,S4が設けられている。制御弁V1,V2,V3,V4及び温度センサS1,S2,S3,S4は、制御信号の送受信が可能となるように有線または無線にて制御部33に接続されている。
また、床暖房パネルユニット5Aや輻射パネルユニット5Bが設置された各部屋には、ユーザが冷暖房運転の開始や停止、室温の温度設定または空調調節を行うためコントローラパネルP1,P2,P3,P4が取り付けられている。コントローラパネルP1,P2,P3,P4は、制御信号の送受信が可能となるように有線または無線にて制御部33に接続されている。
制御部(熱媒供給制御部)33は、CPU,RAM,ROMなどが実装された制御基板やメモリ及び各種制御信号の送受信を行う通信モジュールなどを備えており、制御基板が所定のプログラムに従って動作処理を行うことにより、制御手段や記憶手段としての各種機能(例えば、サーモ機能)を実現する。なお、制御部33は、循環パイプ7内の熱媒体の循環、または循環の停止のための制御信号を送受信可能となるように有線または無線によって循環ポンプ23に接続されている。
制御部33は、床暖房パネルユニット5Aや輻射パネルユニット5Bが設置された部屋(閉空間)の温度が所定の設定温度を維持できるように制御弁V1〜V4を制御する機能を有する。具体的には、制御部33は、コントローラパネルP1〜P4から入力された制御信号に基づいて室温設定温度を記憶する。さらに、制御信号が入力されたコントローラパネルP1〜P4に対応する部屋の温度センサS1〜S4を監視し、検出温度が設定温度に近づくように制御弁V1〜V4を自動制御する。
また、制御部33のメモリには、冷房運転時または暖房運転時における制御弁の開閉制御に係るテーブルTa,Tbが記憶されており、制御部33は、このテーブルTa,Tbに従って動作処理を実行する。
図3(a)は、冷房運転時のテーブル(以下、「冷房運転テーブル」という)Taを示している。図3(a)に示されるように、冷房運転テーブルTaには、輻射パネルユニット5B側の制御弁V1,V2及び床暖房パネルユニット5A側の制御弁V3,V4それぞれに対応付けて、冷房時OFF設定の有無及び冷房時のサーモ連動が規定されている。冷房時OFF設定とは、コントローラパネルP1〜P4から冷房運転開始を示す制御信号が入力された場合に制御弁V1〜V4の開放を規制するか否かを示し、冷房時のサーモ連動とは制御弁V1〜V4をON(開)またはOFF(閉)して室温を目標温度に近づけるための自動制御を行うか否かを示している。
冷房運転テーブルTaによれば、例えば、輻射パネルユニット5B側の制御弁V1,V2は、冷房時の結露水の処理機能を有するため、冷房時OFF設定は「無」が規定されており、サーモ連動有りを示す「ON−OFF」が規定されている。従って、制御部33は、輻射パネルユニット5Bに対応するコントローラパネルP1,P2から冷房運転を指示する制御信号が入力された場合には、サーモ連動のために、制御弁V1,V2の開閉制御を行う。一方で、床暖房パネルユニット5A側の制御弁V3,V4は、冷房時OFF設定は「有」が規定されており、サーモ連動無しを示す「×」が規定されている。従って、制御部33は、床暖房パネルユニット5Aに対応するコントローラパネルP3,P4から冷房運転を指示する制御信号が入力されたとしても、サーモ連動は行わず、制御弁V3,V4は閉じた状態を維持する。
図3(b)は、暖房運転時のテーブル(以下、「暖房運転テーブル」という)Tbを示している。図3(b)に示されるように、暖房運転テーブルTbには、輻射パネルユニット5B側の制御弁V1,V2及び床暖房パネルユニット5A側の制御弁V3,V4それぞれに対応付けて、暖房時OFF設定の有無及び暖房時のサーモ連動が規定されている。暖房時OFF設定とは、コントローラパネルから暖房運転開始を示す制御信号が入力された場合に制御弁の開放を規制するか否かを示し、暖房時のサーモ連動とは制御弁をON(開)またはOFF(閉)して室温を目標温度に近づけるための自動制御を行うか否かを示している。
暖房運転テーブルTbによれば、例えば、全ての制御弁V1〜V4に対応して暖房時OFF設定は「無」が規定されており、サーモ連動有りを示す「ON−OFF」が規定されている。従って、制御部33は、コントローラパネルP1〜P4から暖房運転を指示する制御信号が入力された場合には、サーモ連動のために、制御弁V1〜V4の開閉制御を行う。
図2を参照して冷房運転時及び暖房運転時における熱媒体の循環経路について説明する。図2(a)は、冷房運転時の熱媒体の循環経路を示す説明図であり、図2(b)は、暖房運転時の熱媒体の循環経路を示す説明図である。なお、以下の説明では、複数のコントローラパネルP1〜P4の全てから冷房または暖房を開始する制御信号が入力されていると仮定して説明を行う。
図2(a)に示されるように、冷房運転時には熱源機3によって熱媒体としての水は冷却され、冷水が生成される。ここで、床暖房パネルユニット5Aは、放射暖房のみを行う暖房専用放射端末機であり、表面結露水を外部へ排出する機構を有しておらず、特に内装部へ埋設設置するタイプであるために結露水の発生は確実に防止する必要がある。そこで、制御部33は、ユーザによって冷房運転操作が誤って行われたとしても、この誤操作には従わず、床暖房パネルユニット5A側の制御弁V3,V4は閉じて冷水の進入を規制し、結露水の発生を確実に防止している。一方で、輻射パネルユニット5Bは、冷暖房型の放射端末機であり、制御部33は、輻射パネルユニット5B側の制御弁V1,V2を開閉制御して、室温を設定温度に近づけ、また、設定温度を維持するようにサーモ運転を行う。
図2(b)に示されるように、暖房運転時には熱源機3によって熱媒体としての水は加熱され、温水が生成される。ここで、制御部33は、ユーザによる暖房運転操作に従い、制御弁V1〜V4を開閉制御して、室温を設定温度に近づけ、また、設定温度を維持するようにサーモ運転を行う。
以下、本実施形態に係る放射冷暖房システム1Aのメリットについて具体的に説明する。従来、市販の放射端末機を組み合わせ、共通の熱源機を利用して、液体状の熱媒体を循環させる放射冷暖房システムを構築するためには、液体状の熱媒体が通過する鉄管や銅管製の配管部材の腐蝕を防止する必要があるため、「閉鎖型の循環ライン」が採用されていた。しかし、液体状の熱媒体の膨張タンクの容量の設計が煩雑であり、施工時に配管内に混入する空気を完全に抜くために専門業者によるエア抜き作業を行う必要がある。また、防錆用の不凍液の補給などのメンテナンスも必要であることから維持費も嵩む傾向がある。従って、一般の住宅用途などとして「閉鎖型の循環ライン」を採用した放射冷暖房システムを標準化させることは難しかった。一方で、放射冷暖房システムを「開放型の循環ライン」を採用して構築できれば望ましいが、例えば、循環ラインを構成する循環パイプが金属製であると、閉鎖型に比べて腐蝕し易くなってしまい現実的ではない。
上記の放射冷暖房システム1Aによれば、床暖房パネルユニット5Aや輻射パネルユニット5Bの内部管路5a,5b及び循環パイプ7が全て樹脂製であるため、腐蝕の虞が軽減し、さらに、施工も容易であるために開放型の循環ラインを構築し易くなり、防錆用の不凍液の補給などのメンテナンスも不要であることから、一般に普及しやすい共通の熱源機3を利用した放射冷暖房システムを容易に構築できる。特に、例えば、関東以西の日本で広く普及している開放型循環システム(開放型熱源機との組み合わせ)への適用が容易になる。
さらに、内部管路5a,5b及び循環パイプ7で腐食が生じる虞がないため、例えば、循環する熱媒体に、金属の錆び等が異物として混ざり、その結果、機器を傷めたり、配管に孔を開けてしまって漏水を招いたりといった不具合も発生しない。
さらに、循環パイプ7と内部管路5a,5bとを接続する継ぎ手管9,10は、腐蝕し難い材料である青銅、黄銅、銅及び樹脂の少なくとも一の材料からなり、細部についても腐蝕の可能性が無くなるために、放射冷暖房システム1Aの構築のために有利である。
また、放射冷暖房システム1Aでは、各部屋の冷暖房を担う端末機を「放射型」に限定しており、少ない熱量にて快適な冷暖房の実現が可能となる。例えば、空調室温を約2度〜4度低くしても同じ体感温度を得ることが可能となるため、冷温風方式に比較して、約15から20%程度小型化することが可能となる。
また、暖房専用放射端末機である床暖房パネルユニット5Aに冷房用の熱媒体(例えば、冷水)を循環させると、床暖房パネルユニット5Aの表面に結露が生じる虞があり、これに対応する措置を施す必要がある。これに対して、本実施形態では、冷房運転時には、床暖房パネルユニット5Aへ連通する循環パイプ7が閉鎖されて熱媒体の供給が停止されるので、床暖房パネルユニット5A側では内装を傷めるような結露の発生を無くすことができる。従って、床暖房パネルユニット5Aや例えばその他の壁埋込パネルなどの暖房専用放射端末機と、輻射パネルユニット5Bなどの冷暖房放射端末機とを区別して結露の発生を効果的に抑えることができるので、種類の異なる複数の放射端末機の熱源機3の共通化に有効である。
また、放射冷暖房システム1Aでは、制御部33は、床暖房パネルユニット5Aや輻射パネルユニット5Bが設置された各部屋の温度が所定の設定温度を維持できるように制御弁V1〜V4を制御するため、各部屋の室内空調温度に適応させて熱媒体の供給及び停止を細かく制御できる。
なお、本実施形態では、輻射パネルユニット5B及び床暖房パネルユニット5Aの両方共が、暖房運転を許容できる構成であるため、暖房時OFF設定としては、すべて「無」が規定されていたが、暖房運転に対応していない放射端末機、例えば、耐熱性の低い放射端末機などを有する場合には、暖房時OFF設定として「有」を規定し、この放射端末機からに対応するコントローラパネルから暖房運転を指示する制御信号が入力されたとしても、サーモ連動は行わず、制御弁を閉じた状態に維持することもできる。
次に、図4及び図5を参照して、第2実施形態に係る放射冷暖房システム1Bについて説明する。なお、第2実施形態に係る放射冷暖房システム1Bは、第1実施形態に係る放射冷暖房システム1Aと同様の要素や部材を備えているため、同様の要素や部材については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
放射冷暖房システム1Bの循環パイプ40は樹脂製であり、熱源機3に接続された主循環部13と、複数の床暖房パネルユニット5A及び輻射パネルユニット5Bそれぞれに接続された枝循環部15,17と、を備えている。複数の枝循環部15,17は、床暖房パネルユニット5Aに接続された第1分岐系統Wと、床暖房パネルユニット5A以外の放射端末機である輻射パネルユニット5Bに接続された第2分岐系統Zとに区分される。
主往路管19の往路ヘッダ管19a及び主復路管21の復路ヘッダ管21aは、概念的に、第1分岐系統Wに接続される第1分岐循環部と第2分岐系統Zに接続される第2分岐循環部とに分けられる。第1分岐循環部及び第2分岐循環部の主要部は、それぞれ施工性を向上させるためにヘッダユニットとして構築されており、第1分岐循環部側のヘッダユニットは第1ヘッダ部Xであり、第2分岐循環部側のヘッダユニットは第2ヘッダ部Yである。第1ヘッダ部X内には、制御弁V3,V4が設けられ、第2ヘッダ部Y内には、制御弁V1,V2が設けられている。
往路ヘッダ管19aのうち、第1分岐循環部に属する側、すなわち第1ヘッダ部Xに通じる側には、第1分岐系統Wへの熱媒体の供給を一元的に停止させる開閉弁(開閉機構)41が設けられている。開閉弁41は、制御部33に有線または無線で接続されており、冷房運転時には、床暖房パネルユニット5Aへの冷水の進入を防止するために一元的に閉鎖する。その結果、床暖房パネルユニット5Aへの冷水の進入を防ぐため機構が単純化される。さらに制御部33は、開閉弁41を閉鎖することで冷水の進入を防止できるため、各枝循環部15,17に設けられている制御弁V1〜V4の閉鎖制御が不要となり、実際の制御も簡単になる。
熱源機3の一次側熱交換部43には、放熱または吸熱のための外気ファン29aの代わりに、地熱利用ライン45が設けられている。地熱利用ライン45は、地中に埋設された閉塞中空鋼管杭からなる地熱杭(伝熱部)45aと、水(第2熱媒体)が循環すると共に、地熱杭45aに連通することで、地中熱を利用した水の冷却及び加熱の少なくとも一方が可能な第2循環パイプ45bと、第2循環パイプ45bに設けられた開放タンク(第2熱媒体貯蔵タンク)45cと、第2循環パイプ45b内で水を循環させるポンプ45dとを有する。
図5(a)に示されるように、冷房運転時には、制御部33は、開閉弁41を強制的に閉鎖し、床暖房パネルユニット5Aへの冷水の進入を規制し、結露水の発生を確実に防止している。一方で、輻射パネルユニット5B側ではユーザによる冷房運転操作に従い、制御弁V1,V2を開閉制御して、室温を設定温度に近づけ、また、設定温度を維持するようにサーモ運転を行う。また、図5(b)に示されるように、暖房運転時には、開閉弁41を開き、ユーザによる暖房運転操作に従い、制御弁V1〜V4を開閉制御して、室温を設定温度に近づけ、また、設定温度を維持するようにサーモ運転を行う。
本実施形態に係る放射冷暖房システム1Bでは、第1実施形態と同様に、床暖房パネルユニット5Aや輻射パネルユニット5Bの内部管路5a,5b及び循環パイプ40が全て樹脂製であるため、腐蝕の虞が軽減し、さらに、施工も容易であるために開放型の循環ラインを構築し易くなり、その結果として、共通の熱源機3を利用して放射冷房と放射暖房とを行えるシステムを容易に構築できる。
さらに、熱源機3の一次側熱交換部29には、地熱利用ライン45が設けられているため、地中熱により調整された適温な水を循環させて、一次側熱交換部43で熱交換を行えるようになり、外気交換に比べて交換効率が高まり、省エネルギーに寄与する。
次に、図6を参照して、第3実施形態に係る放射冷暖房システム1Cについて説明する。なお、第3実施形態に係る放射冷暖房システム1Cは、第2実施形態に係る放射冷暖房システム1Bと同様の要素や部材を備えているため、同様の要素や部材については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
放射冷暖房システム1Cの熱源機3は、地熱利用ライン45を備えている。地熱利用ラインの第2循環パイプは、一次側熱交換部43に連絡する主管45fと、主管45fから分岐して屋内側の循環パイプ40の主往路管19に接続されたバイパス管45gと、を有する。バイパス管45gには、制御部33によって開閉制御される制御弁45hが設けられている。例えば、室温に比べて主管45fを循環する水が温かい場合などには、バイパス管45hを開くことで、熱源機3を得ずに直接に適温の水が輻射パネルユニット5Bなどに供給されるようになり、省エネルギーに寄与する。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、熱源機の展開としては、空冷式ヒートポンプのみでなく、地中熱利用にて使用されている水冷式ヒートポンプとの組み合わせも可能である。また、住宅用途に限定されず、商業施設、倉庫、その他冷暖房が必要な空間に適用可能である。
1A,1B,1C…放射冷暖房システム、3…熱源機、5A…床暖房パネルユニット(暖房専用放射端末機)、5B…輻射パネルユニット(放射端末機)、5a,5b…内部管路、7,40…循環パイプ、9,10…継ぎ手管(配管接続部)、13…主循環部、15,17…枝循環部、23…二次熱交換部、25…小型開放タンク(熱媒体貯蔵タンク)、29,43…一次熱交換部、27…ヒートポンプユニット、33…制御部(熱媒供給制御部)、41…開閉弁(開閉機構)、45…地熱利用ライン、45a…地熱杭(伝熱部)、45b…第2循環パイプ、45c…開放タンク(第2熱媒体貯蔵タンク)、45f…主管、45g…バイパス管、V1,V2,V3,V4…制御弁(開閉機構)、W…第1分岐系統、Z…第2分岐系統。

Claims (6)

  1. 液体状の熱媒体の冷却及び加熱の少なくとも一方を行う熱源機と、前記熱源機に接続される放射端末機と、前記熱源機と前記放射端末機とを連絡すると共に、前記熱媒体を前記熱源機と前記放射端末機との間で循環させる循環パイプと、前記循環パイプを開閉して前記熱媒体の通過を規制する開閉機構と、前記開閉機構を制御する熱媒供給制御部と、を備え、
    前記放射端末機は、前記循環パイプに連絡して前記熱媒体が通過する内部管路を備え、
    前記放射端末機は複数設けられ、複数の前記放射端末機の少なくとも一部は、放射暖房のみを行う暖房専用放射端末機であり、別の一部は冷房及び暖房の両機能を有し、且つ結露水の処理機能を有する冷暖房用放射端末機であり、
    前記熱媒供給制御部は、冷房運転時に前記開閉機構を制御して前記暖房専用放射端末機への前記熱媒体の供給を停止する、ことを特徴とする放射冷暖房システム。
  2. 前記循環パイプは、前記熱源機に接続された主循環部と、複数の前記放射端末機それぞれに接続された複数の枝循環部と、を有し、
    複数の前記枝循環部は、前記暖房専用放射端末機に接続された第1分岐系統と、前記冷暖房用放射端末機に接続された第2分岐系統とに区分され、
    前記主循環部には、前記第1分岐系統に接続される第1分岐循環部と、前記第2分岐系統に接続される第2分岐循環部と、が設けられ、
    前記開閉機構は、少なくとも前記第1分岐循環部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の放射冷暖房システム。
  3. 前記循環パイプは、前記熱源機に接続された主循環部と、前記主循環部から分岐して前記放射端末機それぞれに接続された複数の枝循環部と、を有し、
    前記開閉機構は、複数の前記枝循環部それぞれに設けられ、
    前記熱媒供給制御部は、前記放射端末機が設置された閉空間内の温度が所定の設定温度を維持できるように前記開閉機構を制御すると共に、冷房運転時には、前記暖房専用放射端末機に接続された前記枝循環部を閉鎖して前記暖房専用放射端末機への前記熱媒体の供給を停止することを特徴とする請求項1記載の放射冷暖房システム。
  4. 循環パイプには、開放型の熱媒体貯蔵タンクが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の放射冷暖房システム。
  5. 前記熱源機は、地熱利用ラインを循環する第2熱媒体との間で熱交換を行う一次側熱交換部と、前記循環パイプを通過する前記熱媒体との間で熱交換を行う二次側熱交換部と、前記一次側熱交換部と前記二次側熱交換部との間で流体を循環させると共に、前記流体を気化及び凝縮させるヒートポンプユニットと、を有し、
    前記地熱利用ラインは、地中に埋設された伝熱部と、前記第2熱媒体が循環すると共に、前記伝熱部に連通することで、地中熱を利用した前記第2熱媒体の冷却及び加熱の少なくとも一方が可能な第2循環パイプと、前記第2循環パイプに設けられた開放型の第2熱媒体貯蔵タンクと、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の放射冷暖房システム。
  6. 前記第2循環パイプは、前記一次側熱交換部に連絡する主管と、前記主管から分岐して前記循環パイプに接続されたバイパス管と、を有することを特徴とする請求項5記載の放射冷暖房システム。
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