JP4674847B2 - 長尺体端固定装置 - Google Patents

長尺体端固定装置

Info

Publication number
JP4674847B2
JP4674847B2 JP2004306916A JP2004306916A JP4674847B2 JP 4674847 B2 JP4674847 B2 JP 4674847B2 JP 2004306916 A JP2004306916 A JP 2004306916A JP 2004306916 A JP2004306916 A JP 2004306916A JP 4674847 B2 JP4674847 B2 JP 4674847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
key
fixing device
axial direction
engagement surface
lock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004306916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005147393A (ja
Inventor
美勝 柘植
喜生 三崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo Hatsujo KK
Original Assignee
Chuo Hatsujo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chuo Hatsujo KK filed Critical Chuo Hatsujo KK
Priority to JP2004306916A priority Critical patent/JP4674847B2/ja
Publication of JP2005147393A publication Critical patent/JP2005147393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4674847B2 publication Critical patent/JP4674847B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C1/00Flexible shafts; Mechanical means for transmitting movement in a flexible sheathing
    • F16C1/10Means for transmitting linear movement in a flexible sheathing, e.g. "Bowden-mechanisms"
    • F16C1/22Adjusting; Compensating length
    • F16C1/223Adjusting; Compensating length by adjusting the effective length of the flexible member
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C1/00Flexible shafts; Mechanical means for transmitting movement in a flexible sheathing
    • F16C1/10Means for transmitting linear movement in a flexible sheathing, e.g. "Bowden-mechanisms"
    • F16C1/12Arrangements for transmitting movement to or from the flexible member
    • F16C1/14Construction of the end-piece of the flexible member; Attachment thereof to the flexible member

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Flexible Shafts (AREA)

Description

本発明は、コントロールケーブル等の長尺体を固定する長尺体端固定装置に関するものであり、特に、長尺体の長さを調節することができる長尺体端固定装置に関する。
コントロールケーブルは、フレキシブルな筒状のアウターと、アウター内に収納されアウターに対し軸方向に相対移動可能なフレキシブルなインナーと、からなり、例えば、自動車などのトランスミッション、アクセル、スロットル、クラッチ、ブレーキ、また、ウィンドウレギュレータ等の操作に用いられている。
上記の各種装置にコントロールケーブルを用いる場合には、アウターを固定しインナーの一端を操作側装置(例えばアクセルペダル)に、他端を駆動側装置(例えばスロットル)に固定する。したがって、コントロールケーブルを相手部材である各種装置に配設する際には、コントロールケーブルの長さを調節してから取り付ける必要がある。
コントロールケーブルの長さを調節できる装置を開示する文献に、特許文献1がある。特許文献1では、筒形部材に、ケーブルの端部に形成された棒状で外面に鋸歯列を有する鋸歯列部材を軸方向に挿入し、ケーブルの長さを調整後、筒形部材に形成された窓孔から係止部材を軸芯方向へ挿入することにより係止部材と鋸歯列部材とを係止し、ケーブルの長さを固定する。このとき、係止部材の側面に形成されたくさび状の突部が、筒形部材に形成された割り溝に嵌合する(特許文献1、図6参照)ことにより、係止部材は筒形部材に挿着される。
特許文献1の装置は、係止部材に力を加えると突部が容易に移動するため、明細書には記載されていないが、係止部材を筒形部材に固定する別部材のストッパーを有する。ストッパーを用いることにより、搬送中に係止部材と筒形部材とが嵌合したり、コントロールケーブルの使用中に係止部材と筒形部材との嵌合が解除されるなど、誤操作を防止することができる。
しかしながら、ストッパーの形態によっては、ストッパーでの固定後にストッパーの解除が不可能であったり、また、ストッパーが解除可能であっても、ストッパーの固定・解除の操作が不便であったり、といった不都合が生じる場合もある。
特開平10−82414号公報
本発明は、相手部材への組み付け、および、コントロールケーブル等の長尺体の固定を容易に行うことができる長尺体端固定装置を提供することを目的とする。
本発明の長尺体端固定装置は、端部の外周側に軸方向に延びる第一係合面を持つ長尺体の該端部の軸と交差する方向から該端部の外周面と係合する天井部と該天井部から直線的に延出する一対の脚部とからなる断面U字形状の係合溝を持ち、該係合溝の溝底面には該第一係合面の軸方向の任意の部分と係合する第二係合面を持つとともに、該天井部には軸方向に延びる突条を有する基部と、係止第一爪部を持ち該脚部の先端部から該係合溝の深さ方向と平行で該基部と所定間隔を隔てて延びる係合部と、該係合部の上端部から該基部より突出して延出する操作部とからなる前記端部の軸方向に対して交差する方向へ互いに弾性的に変形可能な一対のアーム部と、を持つキーと、前記長尺体の前記端部を収納する収納室を区画する収納部材を有し、第二爪部を持ち前記端部の軸方向に平行かつ互いに平行に対向する一対の第1面と該第1面に垂直かつ互いに平行に対向する一対の第2面とで区画され該軸方向と交差して該収納部材を貫通するキー装着孔と、該第2面の一側に断面T字形状で該収納部材の外周面に沿って該軸方向に延出するガイド保持部と、を持つ固定本体と、前記ガイド保持部に往復動可能に保持されるロック本体と該ロック本体から前記軸方向へ延出し先端部に係止突条を有する係止部とを持ち、前記装着孔に装着されたキーを固定するロックと、を有し、前記キーは、前記装着孔へ前記軸方向に対して交差する方向に挿入されて前記係止第一爪部が前記第二爪部に係止されるとともに、前記収納室に収納された前記端部の前記第一係合面と該キーの前記第二係合面を係合して該端部を任意の軸方向位置で該収納室に固定し、前記ロックは、該ロックの前記係止部が該キーの前記1対のアーム部における前記操作部の間に位置するとともに前記係止突条が該キーの前記基部の前記突条と係合して該アーム部の前記端部の軸方向に対して交差する方向への変位を阻止することを特徴とする。
本発明の長尺体端固定装置において、前記長尺体はコントロールケーブルのインナー又はアウターであるのが望ましい。
また、前記固定本体の前記収納室は前記端部が軸と交差する方向から装着される横方向開口を持つのが好ましい。
前記第一係合面は、前記長尺体の端部の外周側に形成され螺旋状に延びる螺子山をもつ雄螺子面または前記長尺体の端部の外周側をリング状に一周して軸方向に平行に延びる螺子山をもつ第一平行溝面であって、前記第二係合面は、前記雄螺子面と螺合する雌螺子面または前記第一平行溝面と嵌合する第二平行溝面であるのが望ましい。この際、前記第二係合面の螺子山は前記第一係合面の螺子山よりも引張り強さが小さく、該第二係合面の螺子山の有効径における軸方向の肉厚は該第一係合面の螺子山の肉厚よりも厚いのが望ましい。また、前記第一係合面および前記第二係合面の螺子山は、山角度が15°〜35°であるのが望ましい。また、前記第一係合面および前記第二係合面の螺子山のピッチは、0.5mmであるのが望ましい。
本発明の長尺体端固定装置によれば、長尺体の端部と係合するキーと、長尺体の端部およびキーを収納する固定本体と、キーを固定するロックと、からなる簡単な構成で、長尺体を所望の長さに調整後、確実に固定することができる。また、キーのアーム部を弾性的に変形させることにより、アーム部に形成された係止第一爪部と固定本体に形成された第二爪部とを係止させたり係止を解除することができるので、キーを固定本体から自在に着脱できる。そして、長尺体の端部の固定後は、キーはロックにより固定されるので、使用中に長尺体の端部とキーとの係合が解除される等の誤操作を防止できる。
また、固定本体の収納室が、長尺体の端部が軸と交差する方向から装着される横方向開口を持つ構成であると、剛性の高い長尺体を用いる場合や、長尺体の固定位置が作業しにくい場所にあっても、固定本体に長尺体の端部を簡単に収納できる。
また、ロックは、キー部に形成された1対のアーム部の間に装着される構成であるから、アーム部の変位を阻止することができ、使用中に係止第一爪部と第二爪部との係止が解除されて長尺体の端部とキーとの係合が解除される等の誤操作を防止できる。さらに、ロックを往復動可能に保持するガイド保持部固定本体に形成されているから、固定本体にロックを一体的に保持することができると共に、ガイド保持部によりロックがキーの適切な位置に案内されるため、キーの固定や解除を滑らかに行うことができる。
また、第一係合面および第二係合面は螺子山をもち、その山角度が35°以下であれば、第一係合面と第二係合面との噛み合い深さが大きくなるため、長尺体を確実に固定することができる。また、引張り強さの小さい螺子山の肉厚を厚くすることにより螺子山の強度が向上するため、第一係合面と第二係合面との係合部の強度が増す。
以下に、本発明の長尺体端固定装置を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の長尺体端固定装置は、コントロールケーブル等の長尺体を固定する装置である。本発明の長尺体端固定装置は、キーと固定本体とロックとを有する。
ここで、長尺体は、その端部の外周側に軸方向に延びる第一係合面を持つ形状であれば特に限定はないが、コントロールケーブルのインナーまたはアウターであるのが望ましい。また、端部の材質は、望まれる機械的強度などを考慮して材料を適宜選択すればよく、金属製や硬質樹脂製などが望ましい。また、端部の大きさにも、特に限定はない。
長尺体の端部は、その外周側に第一係合面を有する。第一係合面は、後に説明するキーに形成された第二係合面と係合した場合に、少なくとも長尺体の軸方向への移動が規制できる形状であればよい。そのため、端部には、その外周面に凹凸を有するのが望ましい。特に、端部の外周側に形成され螺旋状に延びる螺子山をもつ雄螺子面、または、その外周側をリング状に一周して軸方向に平行に延びる螺子山をもつ第一平行溝面であるのが望ましい。雄螺子面は、端部が通常の雄螺子であるものや、円筒形部材の外周面に螺子山を形成したもの等であればよい。また、第一平行溝面は、端部の外周面をリング状に一周し軸方向に延びる凹凸であり、その凸部が螺子山と同様な形状を有するものである。
さらに、長尺体の端部は、その先端部に突出部を形成しても良い。突出部を形成することにより、端部を固定本体の収納室へ収納(後述)した後、長尺体が固定本体の収納室から抜け出すのを防止することができる。また、長尺体本体と端部との結合強度を確認する工程や、プリテンション工程時に、止め具として用いることができる。なお、プリテンション工程とは、長尺体の軸方向に引っ張り荷重を加えて長尺体であるケーブル等の初期伸びを除去する工程である。
本発明の長尺体端固定装置において、キーは、端部の外周側に軸方向に延びる第一係合面を持つ長尺体の第一係合面の軸方向の任意の部分と係合する第二係合面を持つ基部と、その基部より突出し係止第一爪部を持ち互いに弾性的に変形可能な1対のアーム部と、を有する。
基部は、長尺体の第一係合面の軸方向の任意の部分と係合する第二係合面を持つ。第二係合面は、長尺体の端部に形成された第一係合面と係合した場合に、少なくとも長尺体の軸方向への移動が規制できる形状であればよい。例えば、第一係合面が雄螺子面であれば第二係合面にはその雄螺子と螺合する雌螺子からなる雌螺子面を、第一係合面が第一平行溝面であれば第二係合面にはその凹凸と嵌合する凹凸からなる第二平行溝面を用いれば、長尺体の軸方向への移動が規制できる。また、多数の突起とその突起と係止する窪みとが係止する形態の係合面の組み合わせであれば、長尺体の軸方向への移動と共に回動も規制できる。
ここで、図15は、一般的な螺子の軸方向断面図である。図15において、下側が長尺体の端部(第一係合面)側で、上側がキー(第二係合面)側である。そして、dは雄螺子の外径、Dは雌螺子の谷径、d1 は雄螺子の谷径、D1 は雌螺子の内径、d2 およびD2 は雄螺子および雌螺子の有効径、また、αは螺子山の山角度である。また、Pは螺子のピッチであり、本発明の長尺体端固定装置により長尺体の端部を固定する際の長尺体の取り付け長さ調節の最小単位となる。すなわち、ピッチPが短いほど精密に長さを調節して長尺体を固定することができる。なお、以上の各部の名称は、JIS B 0205にもとづく名称である。仮に、ピッチPを一定とし、山角度αを15°から80°まで変化させると、第一係合面と第二係合面との噛み合い深さL(螺子の山と谷が噛み合う径方向での長さ)は、山角度αが小さいほど長くなる傾向にある(図16(P=0.5[mm])参照)。したがって、第一係合面および第二係合面の螺子山の山角度αは35°以下が望ましく、さらに望ましくはα=15°〜35°である。山角度がこの範囲にあれば、第一係合面と第二係合面とを確実に係合することができる程度の噛み合い深さLを確保することができる。そして、通常、ピッチPを短く(たとえば1mm未満)すると噛み合い深さLも短くなるが、山角度αを小さくすることにより、十分な噛み合い深さLの長さを保ちつつピッチPを短くすることができる。その結果、長尺体端固定装置に長尺体を固定する際に長尺体の取り付け長さを精密に調節することができる。さらに、ピッチPを一定とし、山角度αを15°から80°まで変化させると、螺子山の有効径D2 (d2 )部における軸方向の厚さ(以下「有効径部での歯厚T」と記載)は、山角度αが小さいほど厚くなる傾向にある(図17(P=0.5[mm])参照)。したがって、第一係合面および第二係合面の螺子山の山角度αは35°以下が望ましく、さらに望ましくはα=15°〜35°である。山角度がこの範囲にあれば、螺子山の歯厚が増大して強度が向上するため、第一係合面と第二係合面との係合部の強度を高く設定できる。
また、第二係合面の螺子山が第一係合面の螺子山よりも引張り強さが小さい場合には、第二係合面の螺子山の有効径における軸方向の肉厚を第一係合面の螺子山の肉厚よりも厚くするのが望ましい。この構成により、仮に、長尺体の端部(第一係合面をもつ)が強度の高い金属製で、キー(第二係合面をもつ)が樹脂製であっても、第二係合面の螺子山の強度を向上させることができるため、第一係合面と第二係合面との係合部の強度が増す。したがって、第一係合面の螺子山を加工が可能な最小の歯厚とし、第二係合面の螺子山の歯厚を材質に応じて厚く形成すれば、強度を保ちつつ小さなピッチPでの長尺体の固定が可能となる。この際、山角度αを35°以下とすれば、前述したように噛み合い深さLを確保することができるので、有効径部での歯厚TやピッチPを小さくしても長尺体を確実に固定することができる。
なお、上記した螺子山の構成は、第一係合面および第二係合面が雄螺子(雌螺子)であっても平行溝であっても同様である。また、螺子山の形状は、メートル螺子等の三角螺子や、台形螺子であってもよい。
基部、長尺体の端部の軸と交差する方向から端部の外周面と係合する断面U字形状の係合溝を持つ。そして、第二係合面は係合溝を区画する溝底面に設けられている。
また、基部は、基部より突出し係止第一爪部を持ち互いに弾性的に変形可能な一対のアーム部を有する。係止第一爪部は、後述する固定本体に形成された第二爪部と係止する形状であれば特に限定はない。
そして、一対のアーム部は、可撓性を有する板状であるのが好ましい。アーム部に力を加えることにより、アーム部は撓みを生じ弾性変形する。そして、アーム部の弾性変形により、アーム部に形成された係止第一爪部を変位させて、キーの係止第一爪部と固定本体の第二爪部とを係止させたり係止を解除したりできる。その結果、固定本体にキーを自在に着脱することができる。
また、一対のアーム部は、前述の基部の係合溝と背向する両側の先端部から係合溝の深さ方向と平行で該基部と所定間隔隔てて延びている。この構成により、キーを着脱する操作が容易となる。
キーは、長尺体端固定装置として望まれる機械的強度などを考慮して材料を適宜選択すればよいが、好ましくはポリアセタール、ナイロン、ポリプロピレンなどの樹脂製である。キーは、後述の固定本体のキー装着孔に装着できれば、その大きさに特に限定はない。
本発明の長尺体端固定装置において、固定本体は、長尺体の端部を収納する収納室と、収納室に収納された端部の第一係合面と第二係合面が係合して端部を任意の軸方向位置で収納室に固定するキーが端部の軸に対して交差する方向に挿入され係止第一爪部と係止する第二爪部を持つキー装着孔と、を有する。
固定本体の形状に特に限定はないが、筒状、溝状などの空洞部を有する形状であるのが好ましい。また、固定本体は、その一部に、ピン、ボルト、リベットなどの他の部材を係止することができる係止部を有するのが望ましい。
固定本体は、長尺体の端部を収納する収納室を有する。収納室の形状や大きさは、長尺体の端部を収納できれば特に限定はなく、端部の形状と大きさに合わせて適宜選択すればよい。たとえば、固定本体が筒状の筒部材からなる場合には、筒内を収納室とすればよい。また、収納室は端部が軸と交差する方向から装着される横方向開口を持つのが好ましい。したがって、固定本体は、筒部材の一部を軸方向に開口した形状や、軸方向の断面がU字形状やコ字形状であってもよい。横方向開口を有する収納室は、長尺体を簡単に収納でき、かつ、長さの調節も容易である。
また、固定本体は、第二爪部をもつキー装着孔を有する。そして、第二爪部は、前述のキーに形成された係止第一爪部と係止する。係止第一爪部と第二爪部とが係止することにより、固定本体にキーを保持することができる。また、キー装着孔には、キーが長尺体の端部の軸に対して交差する方向に挿入される。この際、端部の第一係合面の少なくとも一部とキーの第二係合面とが係合すると、端部を任意の軸方向位置で収納室に固定できる。
固定本体は、長尺体端固定装置として望まれる機械的強度などを考慮して材料を適宜選択すればよいが、好ましくはポリアセタール、ポリアミド、ポリプロピレンなどの樹脂製である。また、亜鉛ダイカスト、アルミダイカストなどのダイカストでもよい。
本発明の長尺体端固定装置において、ロックは、固定本体のキー装着孔に装着されたキーを固定する。ロックにより、使用中に長尺体の端部とキーとの係合が解除される等の誤操作を防止できる。ロックは、キーが有する1対のアーム部の間に装着され、アーム部の変位を阻止する。アーム部の変位が阻止されれば、キーの係止第一爪部と固定本体の第二爪部との係止が解除されるのを防止することができるからである。
さらに、固定本体は、ロックを往復動可能に保持するガイド保持部を持つ。ガイド保持部により、固定本体にロックを一体的に保持することができる。また、ガイド保持部により、ロックがキーの適切な位置に案内されるため、キーの固定や解除を滑らかに行うことができる。
ロックは、長尺体端固定装置として望まれる機械的強度などを考慮して材料を適宜選択すればよいが、好ましくはポリアセタール、ナイロン、ポリプロピレンなどの樹脂製である。
なお、本発明の長尺体端固定装置は、少なくとも固定本体をあらかじめ他の部材に固定してもよい。長尺体端固定装置の一部をあらかじめ固定することにより、長尺体の配設時に固定し難い場所であっても、長尺体端固定装置を容易に使用することができる。また、固定本体にロックを保持した状態で、あらかじめ他の部材に固定してもよい。
以下に、本発明の長尺体端固定装置の実施例を、図を用いて説明する。
[実施例1]
本実施例の長尺体端固定装置は、コントロールケーブルのインナーケーブル1の端部を固定する装置である。そして、本実施例の長尺体端固定装置は、キー2と固定本体3とロック4とからなる。以下に、それぞれの構成を説明する。
(インナーケーブル)
図1は、インナーケーブル1の端部を模式的に示した図である。インナーケーブル1は、ワイヤケーブル11と端部材10とからなる。端部材10は鉄製の円筒状で、その一端部はインナーケーブル1の挿入代分に相当する。そして、端部材10の外周面には、山角度60°、ピッチ1mm(M8に相当)の第一平行溝面101が形成されている。この第一平行溝面101は、後述のキー2の内周面の第二平行溝面201と係合する形状である。ワイヤケーブル11は、その端部が端部材10の筒内に挿入され、その部分をかしめてワイヤケーブル11と端部材10とを固定している。
また、端部材10の先端部には、突出部103を有する。突出部103は、端部材10と同軸的にリング状に形成されている。突出部103は、固定本体3の端部(後述のU字状凸部313)より大径なので、インナーケーブル1が軸方向へ引っ張られても、端部材10が後述の固定本体3の収納室31から軸方向に抜け出すことを防止できる。
(キー)
図2および図3は、本実施例の長尺体端固定装置のキー2を示す図であって、図2は斜視図、図3は図2のZ方向から見た図である。本実施例の長尺体端固定装置において、キー2は、ガラス繊維入りポリアミド(FR−PA)製であって、基部20とアーム部26とからなる。
基部20は、全体としてU字形状であり、U字形状の底部からなる天井部210と、天井部210から直線的に延出する2つの脚部220とからなる。また、U字形状の基部20の内周面、すなわち、天井部210と2つの脚部220とで形成される空間の内周面には、第二平行溝面201が形成されている。この第二平行溝面201は、インナーケーブル1の第一平行溝面101と係合する形状(M8相当)であり、両者の噛み合い深さは0.8mmである。
アーム部26は、係合部260と操作部266とからなる。係合部260は、薄板状であって、脚部220の先端部221に一体的に形成されている。そして、係合部260は、基部20との間に隙間29を保って、天井部210方向へと直線的に延びる。また、係合部260の中央部には、外側に突出した係止凸部261が形成されている。係止凸部261は、その長手方向の断面が略直角三角形で、脚部220の先端側に三角形の鋭角を向けている。
操作部266は、係合部260の上端部から延出し、向かい合う面が互いに近づく形状となっている。そして、操作部266に図3の矢印A方向の力が加わると、アーム部26は薄板状で、かつ、アーム部26と基部20との間には隙間29が設けてあるので、アーム部26は隙間29側へ撓む。同時に、係止凸部261も、元の位置より基部20側へ変位する。
なお、脚部220の先端部221は、縁部が曲線となるように、面取りが施されている。この構成により、キー2を後述のキー挿入口320へ挿入しやすくなる。
また、天井部210の上面には、軸方向(端部材10を固定した場合の軸方向)に平行な段差部からなる第一突条211と、第一突条211の中央部に形成された第二突条212と、を有する。第二突条212は、後述のロックの先端部と係止する。
(固定本体)
図4は、本実施例の長尺体端固定装置の固定本体3の斜視図である。なお、図4において、固定本体3は、面Pに対して対称的な構成である。
本実施例の長尺体端固定装置において、固定本体3は、強化ポリアミド製である。固定本体3は、全体として軸方向(端部材10を固定した場合の軸方向)の断面がU字形状の溝部をもつ収納部材30と、収納部材30の一端に連結したドーナツ形状をなす係止部材39からなる。収納部材30の一端部には、係止部材39が一体的に連結されており、収納部材30と係止部材39とは互いに軸方向を垂直にして連結されている。
収納部材30の断面U字形状の溝部は、収納室31である。この収納室31は、インナーケーブル1の端部材10を収納する空間である。収納室31は、その軸方向の一端部は係止部材39と連結し閉鎖されて閉鎖端部となっているが、他端部は開放されて開放端部となっている。開放端部には、収納室31の溝面側へ突出するU字状凸部313が形成されている。U字状凸部313により、収納室31の端部は、他の部分よりも空間が狭くなっている。また、収納部材30の軸方向の開口部分、すなわち、U字形状の溝部の開口側は、インナーケーブル1の端部材10を挿入する横方向挿入孔36である。
収納部材30は、端部材10の軸方向に対して交差し、収納部材30を貫通するキー装着孔32を有する。キー装着孔32は、キー2を着脱可能に装着する孔である。キー装着孔32は、軸方向に平行かつ互いに平行に対向する2つの面321,323と、面321,323に垂直かつ互いに平行に対向する2つの面322,324と、で区画されている。なお、面321は断面U字形状の収納室31の溝底側、面323は横方向挿入孔36側の面であり、面322は収納室31の閉鎖端部側、面324は収納室31の開放端部側の面である。そして、面322および面324は軸方向に垂直に対向しているため、面322および面324には収納室31の一部がU字形状に現れる。
なお、これ以降の説明では、固定本体3は、図4の面Pに対して対称的であるため、面Pの片側のみを説明するが、他方も同様な構成を有する。そして、固定本体3が、面Pに対して対称な構成を有するため、キー2および後述のロック4は、固定本体3の面Pのどちら側にでも装着することができる。
面321,323は、それぞれ、軸方向に平行な係止端部326を有する。なお、面323においては、横方向挿入孔36の端面が係止端部326となる。
また、キー装着孔32のキー2の挿入方向の先端部は、キー挿入口320である。すなわち、キー挿入口320は、面321〜323の端部および面324の一部とからなる四角形状である。キー2は、キー挿入口320よりキー挿着孔32へ挿入される。また、面321〜323の端部は、曲面となっており、キー装着孔32の端部は、キー挿入口320に向かうほど広くなっている。
キー装着孔32の面324側には、キー挿入口320の中央部から軸方向に延出し、収納部材30の外周面に沿ってガイド保持部34が形成されている。ガイド保持部34は、断面T字形状である。このガイド保持部34には、後述のロック4が保持される。また、ガイド保持部34の軸方向の両側の一部には、面324と一体的に突起部328が形成される。そして、ガイド保持部34の上面と突起部328とで区画された断面コ字形状の部分は、ガイド溝部344となる。
また、ガイド保持部34の上面には、後述のロック4の先端部を係止する保持突条345を有する。保持突条345は、ガイド溝部344よりも外側に形成される。保持突条345は、断面が直角三角形状で、鋭角側を収納室31の開放端側に向けている。
(ロック)
図5は、本実施例の長尺体端固定装置のロック4の斜視図である。また、図6は、前述の固定本体3にロック4を装着した状態を示す斜視図である。
本実施例の長尺体端固定装置において、ロック4は、ポリアセタール製である。そして、ロック4は、ロック本体40と係止部46とからなる。
ロック本体40は、断面コ字形状であって、上面部41と、上面部41から直線的に延出する2つの側面部42と、を有する。そして、上面部41および側面部42とで区画される空間44に、前述の固定本体3に設けられたガイド保持部34が挿入される。また、2つの側面部42の端部は、空間44側へ突出するガイド嵌合部424を有する。ガイド嵌合部424は、T字形状の断面をもつガイド保持部34に摺動可能に嵌合する。さらに、上面部41は操作爪414を有し、この操作爪414は、ロック4をガイド保持部34に沿って摺動させる際の操作手段となる。
また、係止部46は、上面部41の中央部からロック4の摺動方向へ延出し、上面部41と一体的に形成されている。そして、係止部46は、その先端部に係止突条460を有する。係止突条460は、係止部46と直交する段差部461を有する。また、係止突条460は、その中央部に斜面部462を有する。斜面部462は、係止部46の先端部側へ向かうほど先端部の厚みが薄くなるように形成されている。
(固定手順)
次に、本実施例の長尺体端固定装置にインナーケーブル1を固定する手順を、図6〜図13を用いて説明する。図6は、本実施例の長尺体端固定装置の固定本体3にロック4を装着した状態を示す斜視図であって、固定本体3が作動部材L(レバー)にあらかじめ取り付けられている状態を示す。図7は、本実施例の長尺体端固定装置の固定本体3に、インナーケーブル1、キー2およびロック4を装着した状態を示す図であって、横方向挿入口36を正面とした場合の正面図である。図8および図9は、図7のY方向から見た場合の側面図、およびX−X’における断面図である。また、図10および図11は、本実施例の長尺体端固定装置の斜視図であって、キー2がロック4に固定される前後の状態を示す。
本実施例の長尺体端固定装置では、固定本体3は、図6に示すように、あらかじめ操作部材Lに固定されている。固定本体3は、その係止部材39が操作部材Lから突出して設けられた円筒状のピンPに挿入されており、係止部材39はEリングRによりピンPの軸方向に移動しないように固定されている。そのため、固定本体3はピンPの軸を中心として回転可能であり、かつ、操作部材Lはその軸受部(図示せず)を中心とした円弧上を移動する。
また、ロック4は、その空間44に固定本体3のガイド保持部34が挿入される。このとき、ロック4のガイド嵌合部424が、断面T字形状のガイド保持部34に摺動可能に嵌合する。この状態で、操作爪414を用いてロック4をガイド保持部34に沿ってスライドさせると、保持突起345の斜面と係止部46の係止突条460に形成された斜面部462とが摺接しながら移動し、その間、係止部46は保持突起345に押圧されることにより撓みを生じる。さらにロック4をスライドさせると、保持突起345の先端部が段差部461に嵌り込む(後述の図12参照)。同時に、ロック4の係止部46の端部はガイド溝部344に挿入される。すなわち、ロック4は、固定本体3の保持突起345とガイド溝部344により、固定本体3に保持される。
その後、インナーケーブル1の端部材10は、横方向挿入口36より収納室31へ(図6の黒矢印方向)収納され、所望の長さに調節される。
次に、キー2を、先端部221よりキー挿着孔32に装着する。この際、キー2のアーム部26の一部である操作部266を図3のA方向へ押圧することにより、アーム部26を隙間29側へ撓ませる。同時に、係止凸部261も、元の位置から基部20側へ変位するため、キー2の係止凸部261がキー挿入口320と衝突することなく、キー2をキー装着孔32へ挿入することができる。キー2を挿入後には、係止凸部261が係止端部326に係止する(図7および図9参照)ため、キー2の反挿入方向(図7〜図9の上向き方向)への移動が規制され、キー2がキー装着孔32から突出したり抜け落ちることが防止される。同時に、キー2に形成された第二平行溝面201と端部材10の第一平行溝面101の一部とが係合する(図8および図9参照)ため、端部材10、すなわちインナーケーブル1の軸方向への移動が規制される。なお、図8は、説明のため、ロック4の図示を省略した。
ここで、インナーケーブル1の長さを、再度調節する場合は、キー2をキー装着孔32から取り外すことにより、第一平行溝面101と第二平行溝面201の一部との係合を解除できる。すなわち、キー2の操作部266を図3のA方向へ押圧することによりアーム部26を撓ませ、係止凸部261を基部20側へ変位させることにより、係止凸部261と係止端部326との係止を解除すれば、キー2をキー装着孔32から取り外すことができる。同時に、第一平行溝面101と第二平行溝面201の一部との係合が解除されるので、端部材10の長さを自由に調節できる。
次に、ロック4によりキー2を固定する。ロック4によりキー2を固定する前は、図10の斜視図に示す状態である。ロック4をガイド保持部34に沿ってキー2の側へ摺動させる(図10の矢印B方向)ことにより、図11の斜視図に示すキー2が固定された状態となる。以下に、ロック4によりキー2を固定する手順を説明する。なお、図10および図11には端部材10の図示を省略した。
図12は、図10および図11に図示した状態におけるロック4の摺動方向B(図10参照)での断面図であって、ロック4およびキー2、固定本体3の主要部分を模式的に表している。
ロック4によりキー2を固定する前の状態(以後「キー固定前状態」とする)では、ロック4の係止部46の先端部に位置する段差部461は、固定本体3の保持突起345と係止している。次に、摺動方向Bにロック4をスライドさせると、ロック4の係止部46に形成された斜面部462は、キー2の第二突条212と当接する。さらにロック4を移動させると、斜面部462が第二突条212に押圧されることにより撓みを生じる。その状態でさらに移動させると、第二突条212の先端部が段差部461に嵌り込む。こうして、キー2はロック4により固定された状態となる(以後「キー固定状態」とする)。
ただし、キー装着孔32に対してキー2が傾いて挿入された場合や、キー2に形成された第二平行溝面201と端部材10の第一平行溝面101の一部とが完全に係合されていない場合には、キー2の第一突条211が、キー装着孔32のキー挿入口320より所定量以上に突出する。その結果、ロック4の係止部46の斜面部462が第二突条212と当接する前に、係止部46の縁部が第一突条211と当接するため、それ以上移動が不可となる(図13の模式図参照)。したがって、キー2をキー装着孔32から取り外して、第二平行溝面201と第一平行溝面101の一部とが完全に係合されように、キー2を挿入し直す必要がある。なお、キー2を挿入し直す手順は、前述のインナーケーブル1の長さを再度調節する手順と同様である。
なお、キー固定状態では、キー2のアーム部26の一部である一対の操作部266の間に、ロック4の係止部46が位置する。この状態では操作部266を操作することができないので、その結果、キー2と固定本体3との係止が誤って解除されることを防止できる。
[実施例2]
実施例1の長尺体端固定装置において、固定本体3を以下に説明する固定本体3’とした。以下に固定本体3と固定本体3’との異なる部分を図14を用いて説明する。
図14は、本実施例の長尺体端固定装置の固定本体3’にロック4を装着した状態を示す斜視図である。本実施例の固定本体3’は、固定本体3のガイド溝部344にガイド窓348を形成し、固定本体3の突起部328の形状を変更したものである。
キー装着孔32の面324側には、キー挿入口320の中央部から軸方向に延出し、収納部材30の外周面に沿ってガイド保持部34が形成されている。また、ガイド保持部34の軸方向の両側の一部には、面324と一体的に、軸方向に扇形(四分の一円)の断面をもつ突起部328’が形成される。そして、ガイド保持部34の上面と突起部328’とで区画された部分は、ガイド溝部344となる。さらに、突起部328’には、2つの突起部328’の向かい合う先端部より延びる橋部342が形成され、ガイド溝部344と橋部342とで区画された部分は、ガイド窓348となる。
そして、ロック4は、その空間44に固定本体3’のガイド保持部34が挿入される。このとき、ロック4の係止部46の端部はガイド窓348よりガイド溝部344に挿入され、さらに、係止部46の段差部461とガイド保持部34に形成された保持突起345(図14に図示せず)とが係止することにより、固定本体3に保持される。なお、ガイド窓348は、係止部46が挿入されても、その上部に空間が残るような大きさとなっている。そのため、ロック4がガイド保持部34に沿ってスライドする間に係止部46に撓みが生じても、橋部342は係止部46に衝突することはない。
ガイド窓348により、キー固定前状態であっても、ロック4がより確実に固定本体3’に保持される。
[実施例3]
実施例1の長尺端固定装置において、インナーケーブル1の第一平行溝面101の螺子山の山角度を60°、ピッチを0.5mm、外径,有効径,谷径をそれぞれ7.8mm,7.6mm,7.3mmとし、キー2の第二平行溝面201の螺子山の山角度を60°、谷径,有効径,内径をそれぞれ7.8mm,7.6mm,7.3mmとした。第一平行溝面101と第二平行溝面201との噛み合い深さは、0.2mmであった。なお、第一平行溝101と第二平行溝201の螺子山の形状は、同一形状である。
[実施例4]
実施例1の長尺端固定装置において、インナーケーブル1の第一平行溝面101の螺子山の山角度を25°、ピッチを0.5mm、外径,有効径,谷径をそれぞれ7.3mm,6.7mm,6.5mmとし、キー2の第二平行溝面201の螺子山の山角度を25°、谷径,有効径,内径をそれぞれ7.3mm,6.7mm,6.5mmとした。第一平行溝面101と第二平行溝面201との噛み合い深さは、0.4mmであった。なお、第一平行溝101と第二平行溝201の螺子山の形状は、同一形状である。
(評価)
実施例1、実施例3、比較例の長尺端固定装置にインナーケーブル1を固定後、端部材10の軸方向への引張り試験を行い、第一平行溝面101と第二平行溝面201との係合強さを調べた。引張り試験は、通常の引張試験機により、引張速度10mm/minで室温と100℃にて試験を行った。表1に試験結果を示す。
Figure 0004674847
実施例3および実施例4の長尺端固定装置ではピッチが0.5mmであるため、ピッチが1mmである実施例1の長尺端固定装置に比べ、より精密な取り付け長さの調節が可能である。また、実施例3および実施例4は、ともにピッチが0.5mmであるが、螺子山の山角度が25°である実施例4は、噛み合い深さが大きいため端部材10の軸方向の引張りに対する強度が強い。
[実施例5]
実施例1の長尺端固定装置において、インナーケーブル1の第一平行溝面101の螺子山の山角度を7°、ピッチを0.5mm、外径,有効径,谷径をそれぞれ7.3mm,6.8mm,6.3mm、有効径部の歯厚を0.125mmとし、キー2の第二平行溝面201の螺子山の山角度を7°、谷径,有効径,内径をそれぞれ7.3mm,6.8mm,6.3mm、有効径部の歯厚を0.375mmとした。第一平行溝面101と第二平行溝面201との噛み合い深さは、0.5mmであった。
なお、第一平行溝面101をもつインナーケーブル1の端部材10は鉄製で、引張り強さ1500MPa,剪断強さ900MPaである。また、第二平行溝面201をもつキー2はFR−PAからなり、引張り強さ124MPa,剪断強さ75.5MPaであり、鉄の12分の1程度である。本実施例において、FR−PAからなる第二平行溝面201の螺子山の有効径部の歯厚は、鉄製の第一平行溝面101の螺子山の有効径部の歯厚の3倍である。したがって、螺子山の強度比は、(第一平行溝面101の螺子山の強度):(第二平行溝面201の螺子山の強度)=4:1となる。
本実施例の長尺端固定装置は、ピッチが0.5mmであるため精密な取り付け長さの調節が可能である。また、キー2側の螺子山の強度が向上し、噛み合い深さも十分であるため、インナーケーブル1を強固に固定することができる。
実施例1および実施例2の長尺体端固定装置に固定されるインナーケーブルの一部を模式的に示した図である。 実施例1および実施例2の長尺体端固定装置のキーを示す斜視図である。 実施例1および実施例2の長尺体端固定装置のキーを図2のZ方向から見た図であって、アーム部を弾性的に変形させた場合の図である。 実施例1の長尺体端固定装置の固定本体を示す斜視図である。 実施例1および実施例2の長尺体端固定装置のロックを示す斜視図である。 実施例1の長尺体端固定装置の固定本体にロックを装着した状態を示す斜視図である。 実施例1の長尺体端固定装置の固定本体に、キーおよびロックを装着してインナーケーブルの端部を固定した状態を示す正面図である。 実施例1の長尺体端固定装置の側面図であって、図7のY方向から見た側面図である。 実施例1の長尺体端固定装置の断面図であって、図7のX−X’における断面を示す。 実施例1の長尺体端固定装置の主要部分の斜視図であって、キー固定前状態を示す図である。 実施例1の長尺体端固定装置の主要部分の斜視図であって、キー固定状態を示す図である。 実施例1および実施例2の長尺体端固定装置においてキーがロックに固定される過程を模式的に示した図であって、ロックの摺動方向の断面図である。 実施例1および実施例2の長尺体端固定装置の主要部分断面図であって、キーとロックが当接する状態を示す模式図である。 実施例2の長尺体端固定装置の本体部にロックを装着した状態を示す斜視図である。 螺子の軸方向断面図である。 螺子山の山角度に対する噛み合い深さを示すグラフである。 螺子山の山角度に対する有効径部での歯厚を示すグラフである。
符号の説明
1:インナーケーブル(長尺体)
10:端部材(端部) 101:第一平行溝面(第一係合面)
2:キー
20:基部 201:第二平行溝面(第二係合面)
26:アーム部 261:係止凸部(係止第一爪)
3,3’:固定本体
31:収納室
32:キー装着孔 326:係止端部(第二爪部)
34:ガイド保持部
36:横方向挿入孔(横方向開口)
4:ロック
46:係止部 460:係止突条

Claims (7)

  1. 端部の外周側に軸方向に延びる第一係合面を持つ長尺体の該端部の軸と交差する方向から該端部の外周面と係合する天井部と該天井部から直線的に延出する一対の脚部とからなる断面U字形状の係合溝を持ち、該係合溝の溝底面には該第一係合面の軸方向の任意の部分と係合する第二係合面を持つとともに、該天井部には軸方向に延びる突条を有する基部と、係止第一爪部を持ち該脚部の先端部から該係合溝の深さ方向と平行で該基部と所定間隔を隔てて延びる係合部と、該係合部の上端部から該基部より突出して延出する操作部とからなる前記端部の軸方向に対して交差する方向へ互いに弾性的に変形可能な一対のアーム部と、を持つキーと、
    前記長尺体の前記端部を収納する収納室を区画する収納部材を有し、第二爪部を持ち前記端部の軸方向に平行かつ互いに平行に対向する一対の第1面と該第1面に垂直かつ互いに平行に対向する一対の第2面とで区画され該軸方向と交差して該収納部材を貫通するキー装着孔と、該第2面の一側に断面T字形状で該収納部材の外周面に沿って該軸方向に延出するガイド保持部と、を持つ固定本体と、
    前記ガイド保持部に往復動可能に保持されるロック本体と該ロック本体から前記軸方向へ延出し先端部に係止突条を有する係止部とを持ち、前記装着孔に装着されたキーを固定するロックと、を有し、
    前記キーは、前記装着孔へ前記軸方向に対して交差する方向に挿入されて前記係止第一爪部が前記第二爪部に係止されるとともに、前記収納室に収納された前記端部の前記第一係合面と該キーの前記第二係合面を係合して該端部を任意の軸方向位置で該収納室に固定し、
    前記ロックは、該ロックの前記係止部が該キーの前記1対のアーム部における前記操作部の間に位置するとともに前記係止突条が該キーの前記基部の前記突条と係合して該アーム部の前記端部の軸方向に対して交差する方向への変位を阻止することを特徴とする長尺体端固定装置。
  2. 前記長尺体はコントロールケーブルのインナー又はアウターである請求項1記載の長尺体端固定装置。
  3. 前記固定本体の前記収納室は前記端部が軸と交差する方向から装着される横方向開口を持つ請求項1記載の長尺体端固定装置。
  4. 前記第一係合面は、前記長尺体の端部の外周側に形成され螺旋状に延びる螺子山をもつ雄螺子面または前記長尺体の端部の外周側をリング状に一周して軸方向に平行に延びる螺子山をもつ第一平行溝面であって、
    前記第二係合面は、前記雄螺子面と螺合する雌螺子面または前記第一平行溝面と嵌合する第二平行溝面である請求項1記載の長尺体端固定装置。
  5. 前記第二係合面の螺子山は前記第一係合面の螺子山よりも引張り強さが小さく、該第二係合面の螺子山の有効径における軸方向の肉厚は該第一係合面の螺子山の肉厚よりも厚い請求項記載の長尺体端固定装置。
  6. 前記第一係合面および前記第二係合面の螺子山は、山角度が15°〜35°である請求項または記載の長尺体端固定装置。
  7. 前記第一係合面および前記第二係合面の螺子山のピッチは、0.5mmである請求項6記載の長尺体端固定装置。
JP2004306916A 2003-10-21 2004-10-21 長尺体端固定装置 Expired - Fee Related JP4674847B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004306916A JP4674847B2 (ja) 2003-10-21 2004-10-21 長尺体端固定装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003360782 2003-10-21
JP2004306916A JP4674847B2 (ja) 2003-10-21 2004-10-21 長尺体端固定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005147393A JP2005147393A (ja) 2005-06-09
JP4674847B2 true JP4674847B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=34703054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004306916A Expired - Fee Related JP4674847B2 (ja) 2003-10-21 2004-10-21 長尺体端固定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4674847B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4717647B2 (ja) * 2006-01-30 2011-07-06 株式会社ハイレックスコーポレーション アジャスト装置およびアジャスト装置付きコントロールケーブル
JP4719588B2 (ja) * 2006-02-22 2011-07-06 本田技研工業株式会社 コントロールケーブルの端末支持装置
JP4822950B2 (ja) * 2006-06-21 2011-11-24 本田技研工業株式会社 コントロールケーブルの端末支持装置
JP4896653B2 (ja) * 2006-10-13 2012-03-14 中央発條株式会社 ケーブルアジャスト装置
JP2008309203A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Hi-Lex Corporation アジャスト装置およびアジャスト装置付きコントロールケーブル
JP6891476B2 (ja) * 2016-12-15 2021-06-18 いすゞ自動車株式会社 アクセルワイヤー調整機構
JP2019044803A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 株式会社ハイレックスコーポレーション 位置調整装置およびコントロールケーブルアッセンブリ
JP6931594B2 (ja) * 2017-11-16 2021-09-08 中央発條株式会社 端末固定装置
FR3076590B1 (fr) * 2018-01-09 2019-12-13 Psa Automobiles Sa Cable

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5605074A (en) * 1995-09-05 1997-02-25 Teleflex Incorporated Security collar for adjustable core element terminal
US5673596A (en) * 1996-01-31 1997-10-07 General Motors Corporation Core adjuster with lock member
JPH1061724A (ja) * 1996-05-30 1998-03-06 Teleflex Inc 便利なコア調整装置
EP0863320A1 (en) * 1997-03-04 1998-09-09 ROLTRA MORSE S.p.A. Axial adjustment device for a trailing cable transmission
JPH11257336A (ja) * 1998-01-22 1999-09-21 Teleflex Inc 係止設計を改良した遠隔制御組立体

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5605074A (en) * 1995-09-05 1997-02-25 Teleflex Incorporated Security collar for adjustable core element terminal
US5673596A (en) * 1996-01-31 1997-10-07 General Motors Corporation Core adjuster with lock member
JPH1061724A (ja) * 1996-05-30 1998-03-06 Teleflex Inc 便利なコア調整装置
EP0863320A1 (en) * 1997-03-04 1998-09-09 ROLTRA MORSE S.p.A. Axial adjustment device for a trailing cable transmission
JPH11257336A (ja) * 1998-01-22 1999-09-21 Teleflex Inc 係止設計を改良した遠隔制御組立体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005147393A (ja) 2005-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11225997B2 (en) Cable end fitting and cable abutment and method of securement
KR102493549B1 (ko) 고정 요소와 이러한 고정 요소 및 수용 요소를 갖춘 조립체
KR102155212B1 (ko) 보우덴 케이블
JP4674847B2 (ja) 長尺体端固定装置
JP4518950B2 (ja) ボーデンケーブルのシース用アンカー手段
US7029194B2 (en) One-touch cap for fixing a control cable
JP6426836B2 (ja) 部品取付具
GB2464243A (en) Fixation device, structure for fixing member, method for fixing member, and method of releasing fixation effected by fixation device
KR20070004797A (ko) 유체 이송 시스템용 커플링
JP5336396B2 (ja) バンドクリップ
JP2007255669A (ja) クイックコネクタ
US3695652A (en) Actuator rod connector
US5953963A (en) Cable-to-lever connection for motion-transmitting mechanism
EP1498620B1 (en) Mounting element for a bowden cable
JP2006242286A (ja) クリップ
JPH0660656B2 (ja) コントロールケーブルの取付位置調整装置
JP4567323B2 (ja) コントロールケーブルの締結部材
JP4606701B2 (ja) コントロールケーブルの締結部材
CN107407109B (zh) 操作用把手以及操作用把手的把手主体构造
JP2008025796A (ja) 配線・配管材固定具
JP4597943B2 (ja) スタッド固定クリップ
JP7035297B2 (ja) 取付具
WO2017047557A1 (ja) ケーブル配索構造
CN112240135B (zh) 线缆端部配件和线缆支座以及安装方法
JP4219861B2 (ja) コントロールケーブルの長さ調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4674847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees