JP4673792B2 - ガスタービン部品寿命管理システムおよびガスタービン部品寿命管理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、結晶制御されたガスタービン部品の寿命管理に係り、特にガスタービン部品の結晶方位を寿命管理のパラメータの一つに含んで、寿命管理精度を高めたガスタービン部品寿命管理システムおよびガスタービン部品寿命管理方法に関する。
ガスタービンは、タービンを回転させる作動流体として燃焼ガスを使用するため、各タービン構成部品は高温ガスに晒され、特に、動翼などは冷却構造を有するものの過酷な条件で使用されている。そのため、これらの各タービン構成部品の寿命管理は、ガスタービンを安全に運転するためにも重要である。
従来の発電用ガスタービンにおける高温部品の寿命管理システムとして、普通鋳造あるいは一方向凝固によって製作された高温部品を対象としたものが開示されている(例えば、特許文献1−3参照。)。普通鋳造合金からなる部品は、同一部品であれば部品間における各種特性の差が小さいため、普通鋳造合金からなる高温部品を使用した場合には、現状の寿命管理では、寿命管理を個々の部品に対して行っていない。
しかし近年、最新型の発電用ガスタービンにおいて、その第1段動翼や第1段静翼などに単結晶部品が適用され始めている。ここで、図5は、単結晶からかなるガスタービンの動翼100を模式的に示す斜視図である。
図5に示すように、例えば翼長方向が凝固方向である動翼100の場合、この方向に[001]の結晶方位が揃っている。ここで、ガスタービンの運転時に部品に作用する遠心力は主に翼長方向に作用するため、この動翼100の場合、遠心力に対しての特性は各動翼間で均質化される。一方、動翼は、通常、内部冷却構造を有するため、翼長方向に垂直な面内においても熱応力が発生する。また、この翼長方向に垂直な面内には、ガス圧による応力も発生する。
特開2001−317369号公報
特開平9−188402号公報
特開平8−160035号公報
しかしながら、上記した単結晶部品に従来のガスタービン部品寿命管理システムを用いると、主たる凝固方向に垂直な面内における結晶方位である2次方位について考慮されていないため、従来の普通鋳造や一方向凝固による部品に比べて、同一部品間における特性のばらつきが大きくなる。
例えば、一般にガスタービンの動翼や静翼では、燃焼ガスが衝突する翼外面と、冷却されている翼内面との間に大きな温度差が生じるため、翼外面は圧縮の熱応力を受け、翼内面は引張りの熱応力を受ける。この状態でガスタービンの運転を継続すると、翼外面は、圧縮クリープ変形を起こし、翼内面は、引張りクリープ変形を起こすが、温度が低いため翼外面に比べてその程度が小さくなる。これによって、ガスタービンの運転を停止すると、熱収縮時に翼外面には引張り応力が発生する。
このように、ガスタービンの動翼や静翼は、起動停止の繰返しで熱応力による低サイクルのクリープ疲労を受ける。その際、設計的な面や運転条件の面から最も条件の厳しくなる部位に、最も寿命特性の優れた結晶方位が配向している部品を使用している場合と、最も寿命特性の劣る結晶方位が配向している部品を使用している場合とでは、その個々の部品の寿命や最適な点検間隔、さらには補修方法などが異なる。しかしながら、従来のガスタービン部品寿命管理システムでは、上記した結晶の2次方位について考慮されていないため、その方向に、最も寿命特性の優れた結晶方位が配向しているのか、最も寿命特性の劣る結晶方位が配向しているのか等を判定することはできなかった。
ここで、ガスタービン用高温部品に用いられるNi基単結晶超合金を用いてクリープ疲労特性の結晶方位依存性について調べた結果について、図6を参照して説明する。図6は、翼外面におけるクリープ疲労特性の試験結果を示す図である。なお、クリープ疲労特性試験は、温度が900℃の大気圧下で、主たる凝固方向[001]に垂直な方向である[100]と[110]について評価した。この翼外面におけるクリープ疲労特性試験では、圧縮歪みが測定された。また、図6には、結晶方位[100]における寿命に対する寿命比(Nf/Nf[100])でクリープ疲労特性の試験結果を示している。図6に示すように、寿命は、結晶方位によって大きく異なることが確認されている。また、このような単結晶超合金においては、クリープ特性も結晶方位に依存することは公知のとおりである。
なお、一方向凝固によって製作された部品においても、その結晶粒は普通鋳造品に比べて格段に大きいため、上記の設計的な面や運転条件の面から最も条件の厳しくなる部位が1つの結晶粒からなっている場合もある。このような場合には、上記した単結晶部品と同様に部品寿命がこの部位の結晶方位に大きく依存する。
上記したように、例えば、Ni基単結晶部品において、寿命が結晶方位によって大きく影響を受けることが明らかになっているが、従来のガスタービン部品寿命管理システムでは、結晶の2次方位の測定や結晶の2次方位に基づいた寿命判定がなされていないため、部品の寿命を適確に管理することはできなかった。さらに、従来のガスタービン部品寿命管理システムを使用して部品寿命を管理する場合には、部品の寿命管理は安全性の確保の観点から、部品の中で最も寿命特性の劣るものを基準とした管理にならざるをえなかった。このような従来の管理システムでは、寿命特性の優れている部品に対しては過剰に安全側に偏った管理となり、運用コストの上昇に繋がるという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、結晶方位を制御されて作製されたガスタービン部品の結晶方位を部品の寿命評価のパラメータに用いることで、ガスタービン部品の寿命管理を高い精度で行うことができるガスタービン部品寿命管理システムおよびガスタービン部品寿命管理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のガスタービン部品寿命管理システムは、ガスタービンに備えられているガスタービン部品の寿命を管理する寿命管理システムであって、前記ガスタービン部品の結晶方位を測定する結晶方位計測手段と、前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位に基づいて、前記ガスタービン部品の温度、応力および歪み量を算出する温度・応力・歪み量解析手段と、前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位および前記温度・応力・歪み量解析手段で算出された温度、応力および歪み量に基づいて、前記ガスタービン部品の点検時期および余寿命を評価する部品寿命判定手段と、前記部品寿命判定手段の評価に基づいて、前記ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定を行う制御手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明のガスタービン部品寿命管理システムは、ガスタービンに備えられているガスタービン部品の寿命を管理する寿命管理システムであって、前記ガスタービン部品の結晶方位を測定する結晶方位計測手段と、前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位に基づいて、前記ガスタービン部品の温度、応力および歪み量を算出する温度・応力・歪み量解析手段と、前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位および前記温度・応力・歪み量解析手段で算出された温度、応力および歪み量に基づいて、前記ガスタービン部品の点検時期および余寿命を評価する部品寿命判定手段と、前記部品寿命判定手段の評価に基づいて、予め所定の条件に基づいて設定された複数のグループのいずれかに前記ガスタービン部品を分類する部品分類手段と、前記部品分類手段によって分類されたグループに基づいて、前記ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定を行う制御手段とを具備することを特徴とする。
これらのガスタービン部品寿命管理システムによれば、結晶制御されて作製されたガスタービン部品の結晶方位を部品の寿命評価のパラメータに用いることで、ガスタービン部品の寿命管理を高い精度で行うことができる。
本発明のガスタービン部品寿命管理方法は、上記したガスタービン部品寿命管理システムを用いて、1基のガスタービンにおけるガスタービン部品の寿命管理を行う寿命管理方法であって、前記ガスタービン部品寿命管理システムの制御手段によって、予め設定された複数のグループのいずれかに分類されたガスタービン部品のうち、少なくとも寿命判定の最も劣るグループに属するガスタービン部品を排除して、他のグループのガスタービン部品を前記ガスタービンに配設することを特徴とする。
また、本発明のガスタービン部品寿命管理方法は、上記したガスタービン部品寿命管理システムを用いて、2基のガスタービンにおけるガスタービン部品の寿命管理を行う寿命管理方法であって、前記ガスタービン部品寿命管理システムの制御手段によって、予め設定された複数のグループのいずれかに分類されたガスタービン部品のうち、寿命に達したガスタービン部品に係るグループに属するガスタービン部品を排除し、前記排除されたガスタービン部品を補うガスタービン部品を前記予め設定された複数のグループのいずれかに分類し、一方のガスタービンには、寿命判定の優れたグループに属するガスタービン部品から配設し、他方のガスタービンには、残りのガスタービン部品を配設することを特徴とする。
これらのガスタービン部品寿命管理方法によれば、結晶制御されて作製されたガスタービン部品の結晶方位を部品の寿命評価のパラメータに用いることで、ガスタービン部品の寿命管理を高い精度で行うことかできる。さらに、ガスタービン部品を予め設定された複数のグループのいずれかに分類することで、グループを基準にガスタービン部品を管理することができる。
本発明のガスタービン部品寿命管理システムおよびガスタービン部品寿命管理方法によれば、結晶方位を制御されて作製されたガスタービン部品の結晶方位を部品の寿命評価のパラメータに用いることで、ガスタービン部品の寿命管理を高い精度で行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では、主にニッケル基超合金からなる単結晶動翼を備えたガスタービンにおける部品寿命管理システムについて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態のガスタービン部品寿命管理システム10を概念的に示したブロック図である。図2は、ニッケル基超合金のヤング率と結晶方位の関係を示す図である。図3および図4は、第1の実施の形態の他のガスタービン部品寿命管理システム10を概念的に示したブロック図である。
図1は、第1の実施の形態のガスタービン部品寿命管理システム10を概念的に示したブロック図である。図2は、ニッケル基超合金のヤング率と結晶方位の関係を示す図である。図3および図4は、第1の実施の形態の他のガスタービン部品寿命管理システム10を概念的に示したブロック図である。
図1に示すように、ガスタービン部品寿命管理システム10は、結晶方位計測手段11と、温度・応力・歪み量解析手段12と、部品寿命判定手段13と、部品分類手段14と、制御手段15とから主に構成されている。なお、上記した各手段は、例えば、外部入力インターフェイスなどのデータ入力部を有し、上記した所定の手段と情報の交信が可能に接続されている。また、上記した各手段は、データ入力部として、例えば、情報を入力するためのキーボードやマウスなどを備えてもよい。さらに、上記した各手段は、例えば、外部出力インターフェイスなどのデータ出力部を有し、上記した所定の手段と情報の交信が可能に接続されている。また、上記した各手段は、データ出力部として、例えば、モニタやプリンタなどを備えてもよい。
結晶方位計測手段11は、ガスタービン部品の結晶方位を測定し、その測定情報を温度・応力・歪み量解析手段12に出力するものである。結晶方位計測手段11として、例えば、X線を利用した背面ラウエ法などによってガスタービン部品の結晶方位を測定するX線測定装置を備えてもよい。
また、結晶の主たる凝固方位が制御され、ガスタービン部品間における主たる凝固方位の結晶のばらつきが小さい場合には、ガスタービン部品における結晶の2次方位のみを測定してもよい。このように主たる凝固方位の結晶のばらつきが小さいガスタービン部品として、例えば、単結晶部材や一方向凝固部材からなる部品が挙げられる。この結晶の2次方位の測定は、例えば、該部品の金属組織が観察できるように表面を研磨やエッチング処理する前処理装置や数倍から数十倍程度に金属組織を拡大観察する拡大鏡などの金属組織の配向を測定する金属配向測定装置を用いて行われる。この場合、金属配向測定装置を用いて測定された結晶の2次方位の情報を入力して保存する金属配向測定結果記憶装置から温度・応力・歪み量解析手段12に結晶の2次方位の情報を出力する。なお、金属配向測定結果記憶装置はハードディスク装置などで構成される。ガスタービン単結晶高温部品は、一般にNi基超合金からなり、この合金においては、デンドライトの2次アームは、[100](または[010])方向に成長する。したがって、この金属組織測定装置では、例えば、測定した主たる凝固方向に垂直な面の金属組織に基づいてミクロ偏析によるデンドライト2次アームの方向から結晶方向[100](または[010])を判定し、ガスタービン部品における結晶の2次方位を決定する。
また、例えば、材料中を伝播する音波の音速が物質のヤング率に依存し、かつヤング率が材料の結晶方位に依存することから、ガスタービン部品における結晶の2次方位の測定は、超音波を利用した超音波測定装置を用いて行ってもよい。この超音波を利用した結晶の2次方位の測定では、主たる凝固方向に垂直な面上の各方位に対する構成材料のヤング率の方位依存性に基づいて、結晶の2次方位が決定される。例えば、主たる凝固方向[001]に垂直な(001)面上のヤング率は、図2に示すような方位依存性を示す。ここで、材料中の音速はヤング率の平方根に比例することから、ヤング率は、音速についても図2と同様な方位依存性を有する。このようなガスタービン部品の構成材料における音速と方位との関係を、事前に測定した実測データや計算結果などに基づいて各ガスタービン部品の構成材料に対してデータベースを作成する。そして、ガスタービン部品中の主たる凝固方向に垂直な特定方向に超音波を入射し、その反射波または透過波を検出して音速を測定し、その測定データと、データベースに格納されたデータとに基づいて2次方位が決定される。なお、超音波は、振動方向によるデータのばらつきを無くすため、進行方向と振動方向が同一である縦波を用いることが好ましい。
さらに、ガスタービン部品における結晶の2次方位の測定は、例えば、ビッカース硬さ計、ブリネル硬さ計、超音波硬さ計などのガスタービン部品の構成材料の硬さを測定する硬さ測定装置を用いて行ってもよい。この場合においても、ガスタービン部品の構成材料における硬さと結晶方位の関係を、事前に測定した実測データや計算結果などに基づいて各ガスタービン部品の構成材料に対してデータベースを作成する。そして、主たる凝固方向に垂直な特定方向におけるガスタービン部品の硬さを硬さ測定装置によって測定し、その測定データと、データベースに格納されたデータとに基づいて2次方位が決定される。
温度・応力・歪み量解析手段12は、例えば、コンピュータなどで構成され、ハードディスク装置などに格納された流体解析および/または構造解析のプログラムをCPUなどの演算部で作動させ、ガスタービン部品の温度、応力および歪み量を解析し、その解析結果を部品寿命判定手段13に出力するものである。この温度、応力および歪み量を解析する際、温度・応力・歪み量解析手段12は、結晶方位計測手段11から入力したガスタービン部品の結晶方位の測定結果、および部品構造解析データベース20、材料特性データベース21、プラント情報データベース22から入力したデータに基づいて演算を実行する。
ここで、部品構造解析データベース20、材料特性データベース21、プラント情報データベース22は、例えば、ハードディスク装置、メモリなどのデータ記憶装置で構成され、外部出力インターフェイス、外部入力インターフェイスなどを介して、上記した所定の手段と情報の交信が可能に接続されている。また、部品構造解析データベース20には、例えば、ガスタービン部品の形状情報、有限要素法(FEM)解析に用いる境界条件、過去に実施した解析の結果などが格納されている。なお、温度・応力・歪み量解析手段12によって解析された温度・応力・歪み量などの解析結果は、部品構造解析データベース20に書き込まれ、部品構造解析データベース20が更新される。材料特性データベース21には、ガスタービン部品の材料の各温度および各結晶方位におけるヤング率、ポアソン比、熱膨張係数などの物理的特性データや、各温度における応力、各結晶方位におけるクリープ特性、引張特性、疲労特性などの機械的特性データ、酸化速度などの化学的データなどが格納されている。プラント情報データベース22には、ガスタービンが配置されているプラントにおける起動/停止のサイクル、起動時の負荷や燃料配分のパターン、燃料種などの運転情報のほか、設計的な部品の管理基準(損傷・劣化の許容値や補修許容基準)が格納されている。
部品寿命判定手段13は、例えば、コンピュータなどで構成され、ハードディスク装置などに格納された部品寿命判定プログラムをCPUなどの演算部で作動させ、結晶方位計測手段11から入力したガスタービン部品の結晶方位と、温度・応力・歪み量解析手段12から入力した温度、応力および歪み量と、材料特性データベース21、プラント情報データベース22から入力した各種データとに基づいて、ガスタービン部品の変形や、き裂の発生および進展に関する情報を得るための演算を実行する。そして、部品寿命判定手段13は、その演算結果に基づいて、ガスタービン部品の余寿命や次回の点検時期を判定し、その判定結果を部品分類手段14に出力する。具体的には、例えば、部品寿命判定手段13は、ガスタービン部品のき裂、変形、酸化、材料強度低下などの諸劣化事象について、それらが設計的に設定された交換や修理を要するとする管理値(許容き裂長さ、許容変形量、許容酸化減肉量など)に到達するまでの、運転時間や起動停止回数などを算出する。例えば、き裂を許容しない部位におけるき裂発生までの起動停止回数や、き裂が許容される部位では、き裂が許容限界長さに到達するまでの起動停止回数、あるいは許容限界変形量に達するまでの運転時間などを算出する。これにより、個々の部品毎に余寿命や次回の点検時期を判定する。
なお、部品寿命判定手段13において判定をする際、部品寿命判定手段13は、部品寿命解析データベース23に格納された所定のデータを入力し、判定結果を補正してもよい。ここで、部品寿命解析データベース23は、例えば、ハードディスク装置、メモリなどのデータ記憶装置で構成され、外部出力インターフェイス、外部入力インターフェイスなどを介して、部品寿命判定手段13と情報の交信が可能に接続されている。また、部品寿命解析データベース23には、実際の各種のガスタービン部品における、き裂や変形によってガスタービン部品が廃却や補修が必要となる時期と運転履歴との相関や、過去に行ったガスタービン部品寿命の判定結果などが格納されている。判定結果の補正において、具体的には、例えば、部品寿命判定手段13は、温度・応力・歪み量解析手段12から入力した温度、応力および歪み量と、材料特性データベース21、プラント情報データベース22から解析的に部品寿命や点検時期を算出する。続いて、その結果を、部品寿命解析データベース23に格納されている実際のガスタービン部品のき裂や変形のデータおよび実際に廃却や補修が必要になるまでに要した起動停止回数や運転時間の情報(寿命データ)と比較する。続いて、解析的に算出された余寿命や点検間隔が、部品寿命解析データベース23に格納されている、類似した運用状態のプラントにおける実際のガスタービン部品の寿命データよりも長い場合に警告を発する。このように、部品寿命解析データベース23に格納されている実際のガスタービン部品における寿命データの一部または全部と比較することにより、演算結果の補正を行う。
部品分類手段14は、例えば、コンピュータなどで構成され、ハードディスク装置などに格納された部品分類プログラムをCPUなどの演算部で作動させ、部品寿命判定手段13から入力した余寿命や次回の点検時期などの情報に基づいて、予め所定の条件に基づいて設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類し、その分類結果を制御手段15に出力するものである。ここで、図1においては、部品分類手段14において、2つのグループ(グループAおよびグループB)に分類し、その分類結果を制御手段15に出力する一例が示されているが、3つ以上のグループに分類してもよい。3つ以上のグループに分類することで、より高精度な寿命管理が行なえる。さらに、個々のガスタービン部品に対して設けられた個々のグループに分類してもよい。なお、ガスタービン部品間の結晶方位差が比較的小さい場合には、分類した結果、全てのガスタービン部品が1つのグループに属することもある。
部品分類手段14における分類の一例として、例えば、余寿命に基づいて2つのグループに分類する場合、第1のグループには、寿命が6年以上と判定されたガスタービン部品が、第2のグループには、寿命が6年より短いと判定されたガスタービン部品が属するように分類される。また、部品分類手段14は、寿命を実運転時間や起動停止回数で規定してその大小において分類してもよい。また、部品分類手段14は、上記した寿命の代わりに、次回の点検が必要となるまでの期間の長短で分類してもよい。さらに、部品分類手段14は、予想される寿命支配因子(き裂・変形・酸化など)およびその発生が予想される部位などに基づいた分類を加えてもよい。
制御手段15は、例えば、コンピュータなどで構成され、ハードディスク装置などに格納された判定プログラムをCPUなどの演算部で作動させ、部品分類手段14から入力した分類された各グループの情報およびプラント情報データベース22に格納された情報に基づいて、ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定を行い、その判定結果を、例えば、モニタやプリンタなどの表示手段や判定結果を集計する判定結果集計手段などに出力するものである。また、制御手段15は、ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定をし、その判定に基づいて予め設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類することもできる。さらに、制御手段15は、部品分類手段14によって分類された各グループに基づいて、部品点検時期、検査項目、保守時期、保守方法、部品交換時期の設定や、部品配置の決定を行い、その設定結果または決定結果を、例えば、モニタやプリンタなどの表示手段や判定結果を集計する判定結果集計手段などに出力することもできる。また、制御手段15は、部品点検時期、検査項目、保守時期、保守方法、部品交換時期の設定などに基づいて、予め設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類してもよい。
ここで、部品分類手段14によって、例えば、余寿命に基づいて分類された3つのグループに基づいて、ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定を行う場合、制御手段15は、例えば、現時点での余寿命あるいは点検が必要となるまでの期間が、希望するプラント点検間隔に満たない部品で、補修不能なものは廃却、補修可能であれば補修、余寿命あるいは点検が必要となるまでの期間が希望するプラント点検間隔以上の部品では再使用と判定する。ここで、例えば補修可能であっても補修費用が高額で経済的なメリットがない場合は廃却と判定するなど、補修コストを考慮した判定を行ってもよい。なお、廃却された分のガスタービン部品は、例えば、新品または予備品などの同種のガスタービン部品で補われ、この補われたガスタービン部品に対しても前述した工程によって寿命判定がなされる。また、部品分類手段14によって分類された各グループに基づいて、ガスタービン部品の部品点検時期、検査項目、保守時期、保守方法、部品交換時期の設定や、部品配置の決定を行う場合、制御手段15は、例えば、部品分類手段14によって分類された各グループに基づいて、各グループ内で最も短い寿命あるいは次回点検が必要となるまでの期間に従って部品点検時期を設定する。また、制御手段15は、例えば、予想される寿命支配因子(き裂、変形、酸化など)およびその発生が予想される部位などに基づいた分類がなされている場合には、この部位を中心に予想される寿命支配因子を検出するための検査を重点的に行うような検査項目を含む検査法案を設定する。また、制御手段15は、例えば、プラント情報データベース22に格納された設計的管理基準の情報などに基づいて、補修すべき損傷と補修せずに再使用できる損傷とを判定したり、補修による寿命の回復(延長)効果と補修コストから最適な保守時期、保守方法、部品交換時期を設定する。さらに、制御手段15は、1基または複数のガスタービンを備える場合に、後述する第2の実施の形態に係るガスタービン部品の寿命管理を行い、プラント全体の運用コストが低減できるような部品配置などを決定する。
また、制御手段15は、部品寿命判定手段13で判定された結果、または部品分類手段14によって分類されたグループの属性に基づいて、ガスタービン部品の部品点検時期が規定された点検時期よりも早いと判定した場合には、規定された点検期間まで点検時期の延長が可能となるように、起動停止回数、負荷条件、燃料配分、燃料種などのプラント運転条件に制限値を設定してもよい。また、分類されたグループに応じて、プラント運転条件の制限値に係る複数パターンの情報を出力させてもよい。例えば、寿命の短い(特性の低い)グループについては、詳細な点検の実施要請や点検時期を短くする判定結果を出力したり、一方、寿命の長い(特性の低い)グループについては、点検内容の簡略化の要請や、点検時期の間隔を長くする判定結果を出力する。
この制御手段15から出力された判定結果に基づいて、各ガスタービン部品は、補修や廃却などがなされ、使用可能なガスタービン部品は、再びガスタービンに設置され使用される。なお、温度・応力・歪み量解析手段12、部品寿命判定手段13、部品分類手段14および制御手段15を1つのコンピュータなどで構成してもよい。この場合には、ハードディスク装置などには、各手段を実行するためのプログラムが格納され、各演算がそれぞれ実行可能となる。
ここで、上記したガスタービン部品寿命管理システム10では、部品分類手段14を備えた一例を示したが、部品分類手段14を設けずにガスタービン部品寿命管理システム10を構成してもよい。この場合、制御手段15は、部品寿命判定手段13によって判定された余寿命や次回の点検時期に基づいて、ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定を行い、その判定結果を、例えば、モニタやプリンタなどの表示手段や判定結果を集計する判定結果集計手段などに出力する。また、制御手段15は、ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定をし、その判定に基づいて予め設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類してもよい。さらに、制御手段15は、部品寿命判定手段13によって判定された余寿命や次回の点検時期に基づいて、部品点検時期、検査項目、保守時期、保守方法、部品交換時期の設定や、部品配置の決定を行い、その設定結果または決定結果を、例えば、モニタやプリンタなどの表示手段や判定結果を集計する判定結果集計手段などに出力することもできる。また、制御手段15は、部品点検時期、検査項目、保守時期、保守方法、部品交換時期の設定などに基づいて、予め設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類してもよい。
なお、制御手段15に、部品分類手段14と同様の機能を設け、部品寿命判定手段13によって判定された余寿命や次回の点検時期に基づいて、一旦、予め所定の条件に基づいて設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類してから、上記したガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定、部品点検時期、検査項目、保守時期、保守方法、部品交換時期の設定、部品配置の決定などを行ってもよい。
ここで、部品寿命判定手段13における判定結果は、ガスタービン部品の結晶方位およびプラント運転条件と対応関係がある。結晶の主たる凝固方位が制御され、主たる凝固方位の結晶のばらつきが同部品間で小さいガスタービン部品を用いる場合には、部品寿命判定手段13における判定結果は、特にガスタービン部品における結晶の2次方位およびプラント運転条件に対応する。したがって、ガスタービン部品について、部品寿命判定手段13によって一度判定を行って、部品寿命解析データベース23を構築すれば、それ以後は同一型のガスタービン部品については、プラント運転情報とガスタービン部品における結晶の2次方位の情報のみで、予め所定の条件に基づいて設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類することができる。すなわち、部品寿命判定手段13によって判定を行って、部品寿命解析データベース23が構築されれば、図3に示すように、温度・応力・歪み量解析手段12および部品寿命判定手段13を設けずに、ガスタービン部品寿命管理システム10を構成することができる。ここで、部品寿命解析データベース23には、部品寿命判定手段13によって判定されたガスタービン部品の変形、き裂の発生および進展に関する情報、それらとプラント運転情報から判定されたガスタービン部品の余寿命や次回点検時期などのデータなどが格納されている。
部品分類手段14は、結晶方位計測手段11により出力されたガスタービン部品の結晶方位と、プラント情報データベース22および部品寿命解析データベース23から入力した各種データとに基づいて、予め所定の条件に基づいて設定された複数のグループのいずれかにガスタービン部品を分類し、その分類結果を制御手段15に出力する。具体的には、例えば、部品分類手段14は、プラント情報データベース22に格納されたプラント運転条件と、結晶方位計測手段11から入力した結晶の2次方位と、部品寿命解析データベース23から入力した部品寿命および点検間隔との対応関係から、ガスタービン部品の余寿命や点検間隔を決定する。そして、部品分類手段14は、運転期間として規定される余寿命、実運転時間や起動停止回数として規定される余寿命に基づいて、ガスタービン部品を分類する。また、部品分類手段14は、余寿命の代わりに、次回の点検が必要となるまでの期間などの大小に基づいて、ガスタービン部品を分類してもよい。
また、ガスタービン部品の結晶方位が、ガスタービン部品寿命管理システム10においてすでに測定されているか、あるいはガスタービン部品の製造時においてすでに測定されている場合には、図4に示すように、それらの測定データを格納した部品結晶方位データベース30を結晶方位計測手段11の代わりに備えてもよい。
これによって、温度・応力・歪み量解析手段12は、温度、応力および歪み量を解析する際、部品構造解析データベース20、材料特性データベース21、プラント情報データベース22および部品結晶方位データベース30から入力したデータに基づいて演算を実行する。
また、図3に示した、温度・応力・歪み量解析手段12および部品寿命判定手段13を備えないガスタービン部品寿命管理システム10においても、部品結晶方位データベース30を備えてもよい。すなわち、ガスタービン部品の結晶方位が、ガスタービン部品寿命管理システム10においてすでに測定されているか、あるいはガスタービン部品の製造時においてすでに測定されている場合には、それらの測定データを格納した部品結晶方位データベース30を結晶方位計測手段11の代わりに備えてもよい。
なお、上記したガスタービン部品寿命管理システム10は、単結晶部材からなるガスタービン部品のみに適用されるものではない。例えば、一方向凝固部材からなるガスタービン部品であっても、温度、応力、歪み量の解析などにおいて、部品の最も厳しい条件に曝される部位(寿命を支配する部位)の結晶方位を予め測定することで、単結晶部材からなるガスタービン部品と同様に、ガスタービン部品寿命管理システム10を適用することができる。
上記したガスタービン部品寿命管理システム10によれば、結晶方位を制御されて作製されたガスタービン部品の結晶方位を部品の寿命評価のパラメータに用いることで、ガスタービン部品の寿命管理を高い精度で行うことができる。また、各ガスタービン部品における結晶方位に依存する寿命に関する特性を把握できるため、寿命予測精度が向上し、点検間隔や点検内容の適正化が可能となり、ガスタービン運転コストの低減や安全性の向上を図ることができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、ガスタービン部品の寿命管理を行うガスタービン部品寿命管理方法について説明する。ここでは、2基のガスタービンを運用する場合における動翼の管理方法の一例について説明する。
第2の実施の形態では、ガスタービン部品の寿命管理を行うガスタービン部品寿命管理方法について説明する。ここでは、2基のガスタービンを運用する場合における動翼の管理方法の一例について説明する。
まず、定期検査時や新翼を据付ける段階において、2基のガスタービンに備え付けられている全ての動翼、また新翼を取り付ける場合にはその全ての新翼について、前述したガスタービン部品寿命管理システム10を用いて、寿命特性などに基づいて複数のグループに分類する。
ここでは、寿命特性の良好な順からAグループ、Bグループ、Cグループ、Dグループの4つのグループに分類した場合について説明する。なお、動翼を分類する際、AグループおよびBグループに属する動翼の総数とCグループおよびDグループに属する動翼の総数とが等しくなるように分類する。分類された動翼のうち、AグループおよびBグループに属する動翼を一方のガスタービンに取り付け、CグループおよびDグループに属する動翼を他方のガスタービンに取り付ける。この取り付け方法によって、一方のガスタービンには、寿命特性が全体の中でも良好な動翼が取り付けられ、他方のガスタービンには、一方のガスタービンに取り付けられた動翼より寿命特性が劣る動翼が取り付けられる。
従来のガスタービン部品管理では、上記した各グループの動翼が無秩序に2基のガスタービンに取り付けられる。そのため、安全性を確保するために、両ガスタービンともに、最も寿命特性の悪い動翼を基準に、定期点検期間や点検項目などが設定されていた。る。しかしながら、上記した第2の実施の形態に係るガスタービン部品寿命管理方法においては、CグループおよびDグループの動翼が取り付けられたガスタービンにおいては、従来のように最も寿命特性の悪いDグループの動翼を基準に管理されるが、AグループおよびBグループの動翼が取り付けられたガスタービンにおいては、Bグループの動翼を基準に、定期点検期間や点検項目などを設定することができる。そのため、従来のガスタービン部品管理方法に比べて安全性を犠牲にすることなく、AグループおよびBグループの動翼が取り付けられたガスタービンにおいては、点検時期の間隔を長くしたり、検査項目の簡素化などを図ることができる。また、グループを基準に管理する以外にも、ガスタービンに取り付けられた動翼の中で最も寿命特性の低い1つの動翼を基準に管理してもよい。これによって、さらに安全性を高めることができる。
なお、ここで分類された4つのグループの動翼は、再度ガスタービンに取り付けて利用可能な動翼である。すなわち、前述したガスタービン部品寿命管理システム10において、廃却するグループに分類された動翼は除かれ、その廃却された分の新翼や予備翼などを補って、上記した4つのグループに動翼が分類されている。
また、ここでは、2基のガスタービンを運用する場合について説明したが、3基以上のガスタービンを運用する場合においても、第2の実施の形態に係るガスタービン部品寿命管理方法を適用することができる。例えば、4基のガスタービンを運用する場合において、上記したように、寿命特性の良好な順からAグループ、Bグループ、Cグループ、Dグループの4つのグループに動翼を分類した場合、各ガスタービンにそれぞれAグループ、Bグループ、Cグループ、Dグループのいずれかのグループの動翼のみを取り付け、取り付けられた動翼の中で最も寿命特性の低い1つの動翼を基準に管理することもできる。この場合においても、上記した2基のガスタービンを運用する場合と同様の効果を得ることができる。また、動翼以外のガスタービン部品においても、上記したガスタービン部品寿命管理方法を適用することができる。
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこれらの実施の形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。また、本発明に係るガスタービン部品寿命管理システムやガスタービン部品寿命管理方法は、単結晶部品に限らず、一方向凝固部品に対しても適用することができる。
10…ガスタービン部品寿命管理システム、11…結晶方位計測手段、12…温度・応力・歪み量解析手段、13…部品寿命判定手段、14…部品分類手段、15…制御手段、20…部品構造解析データベース、21…材料特性データベース、22…プラント情報データベース、23…部品寿命解析データベース。
Claims (15)
- ガスタービンに備えられているガスタービン部品の寿命を管理する寿命管理システムであって、
前記ガスタービン部品の結晶方位を測定する結晶方位計測手段と、
前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位に基づいて、前記ガスタービン部品の温度、応力および歪み量を算出する温度・応力・歪み量解析手段と、
前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位および前記温度・応力・歪み量解析手段で算出された温度、応力および歪み量に基づいて、前記ガスタービン部品の点検時期および余寿命を評価する部品寿命判定手段と、
前記部品寿命判定手段の評価に基づいて、前記ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定を行う制御手段と
を具備することを特徴とするガスタービン部品寿命管理システム。 - ガスタービンに備えられているガスタービン部品の寿命を管理する寿命管理システムであって、
前記ガスタービン部品の結晶方位を測定する結晶方位計測手段と、
前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位に基づいて、前記ガスタービン部品の温度、応力および歪み量を算出する温度・応力・歪み量解析手段と、
前記結晶方位計測手段で測定された結晶方位および前記温度・応力・歪み量解析手段で算出された温度、応力および歪み量に基づいて、前記ガスタービン部品の点検時期および余寿命を評価する部品寿命判定手段と、
前記部品寿命判定手段の評価に基づいて、予め所定の条件に基づいて設定された複数のグループのいずれかに前記ガスタービン部品を分類する部品分類手段と、
前記部品分類手段によって分類されたグループに基づいて、前記ガスタービン部品の補修、再使用または廃却に関する判定を行う制御手段と
を具備することを特徴とするガスタービン部品寿命管理システム。 - 前記制御手段が、補修、再使用または廃却に関する判定に基づいて、予め設定された複数のグループのいずれかに前記ガスタービン部品を分類することを特徴とする請求項1または2記載のガスタービン部品寿命管理システム。
- 前記結晶方位計測手段が、X線を用いたX線測定装置を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスタービン部品寿命管理システム。
- 前記結晶方位計測手段が、超音波を用いた超音波測定装置を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスタービン部品寿命管理システム。
- 前記結晶方位計測手段が、金属組織の配向を測定する金属組織測定装置を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスタービン部品寿命管理システム。
- 前記結晶方位計測手段が、硬さを測定する硬さ測定装置を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスタービン部品寿命管理システム。
- 前記結晶方位計測手段の代わりに、予め測定されたガスタービン部品の結晶方位の情報が格納された結晶方位データベースを備え、
前記温度・応力・歪み量解析手段が、前記結晶方位データベースに格納されたガスタービン部品の結晶方位の情報に基づいて、前記ガスタービン部品の温度、応力および歪み量を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスタービン部品寿命管理システム。 - 前記温度・応力・歪み量解析手段および前記部品寿命判定手段の代わりに、予め判定された前記ガスタービン部品の点検時期および余寿命の情報が格納された部品寿命判定データベースを備え、
前記部品分類手段が、前記部品寿命判定データベースに格納されたガスタービン部品の点検時期および余寿命の情報に基づいて、予め所定の条件に基づいて設定された複数のグループのいずれかに前記ガスタービン部品を分類することを特徴とする請求項2記載のガスタービン部品寿命管理システム。 - 前記ガスタービン部品が、単結晶部材からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載のガスタービン部品寿命管理システム。
- 前記ガスタービン部品が、一方向凝固部材からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載のガスタービン部品寿命管理システム。
- 請求項3記載のガスタービン部品寿命管理システムを用いて、1基のガスタービンにおけるガスタービン部品の寿命管理を行う寿命管理方法であって、
前記ガスタービン部品寿命管理システムの制御手段によって、予め設定された複数のグループのいずれかに分類されたガスタービン部品のうち、少なくとも寿命判定の最も劣るグループに属するガスタービン部品を排除して、他のグループのガスタービン部品を前記ガスタービンに配設することを特徴とするガスタービン部品寿命管理方法。 - 請求項3記載のガスタービン部品寿命管理システムを用いて、2基のガスタービンにおけるガスタービン部品の寿命管理を行う寿命管理方法であって、
前記ガスタービン部品寿命管理システムの制御手段によって、予め設定された複数のグループのいずれかに分類されたガスタービン部品のうち、寿命に達したガスタービン部品に係るグループに属するガスタービン部品を排除し、前記排除されたガスタービン部品を補うガスタービン部品を前記予め設定された複数のグループのいずれかに分類し、一方のガスタービンには、寿命判定の優れたグループに属するガスタービン部品から配設し、他方のガスタービンには、残りのガスタービン部品を配設することを特徴とするガスタービン部品寿命管理方法。 - 前記ガスタービンに配設されたガスタービン部品のうち、寿命判定の劣るグループに属するガスタービン部品群を基準にして、ガスタービン部品の管理を行うことを特徴とする請求項12または13記載のガスタービン部品寿命管理方法。
- 前記ガスタービンに配設されたガスタービン部品のうち、最も寿命判定の劣るガスタービン部品を基準にして、ガスタービン部品の管理を行うことを特徴とする請求項12または13記載のガスタービン部品寿命管理方法。
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