JP4673511B2 - 耐震型マンホール構造及び耐震部材 - Google Patents

耐震型マンホール構造及び耐震部材 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は下水道に設置された耐震型マンホールとこの耐震型マンホールに取付けて使用される耐震部材に係り、特に新設のマンホールの構築のみならず、既設のマンホールも耐震構造に簡単に改造することが出来る耐震型マンホール構造及び耐震部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、下水道等の管渠等に古くから設置されているマンホールは、管渠となる通水路用管体との連結部分がコンクリートによって固められて剛結合構造となっていたが、近年において、地震による管渠破損の教訓から、耐震性のマンホールが開発されている。
【0003】
この種の従来の耐震構造型マンホールは、例えば、図6乃至図8に示すように、プレキャストコンクリート型の斜壁ブロック51、中間ブロック52及び底部ブロック53を筒状に積み重ねて構成している。底部ブロック53は、円盤状の底盤部53aとその底盤部53aの外縁部から垂直に立ち上がった周壁53bとを備え、その周壁53bには通水管54が挿入される管体挿入孔55が、通水管54の外径及び設置される場所の管渠の構造等に対応して開口され、内側底部には現場打ちのインバートコンクリート56が打設されている。
【0004】
インバートコンクリート56の上面には流路となる溝部56a(インバート)が形成されており、通水管54が管体挿入孔55内に挿入された際に通水管54と溝部56aとが少なくとも下流側の通水管に対して連続配置となるように形成されている。
【0005】
管体挿入孔55の内面と通水管54とは、ゴム状の弾性を有する可撓性継手57を介して連結され、これによって周壁53bと通水管54との結合部分に生じる伸縮及び曲げが、その可撓性継手57によって吸収させる構造としている。
【0006】
しかし、このような従来の耐震構造型マンホールにおいては、通水管54がマンホールから抜出る方向、及び曲げ方向の相対動作のみが考慮され、通水管54がマンホール側へ押し込まれる場合については考慮されていなかった。
【0007】
このため地震時に通水管54がマンホール側に押し込まれた場合、インバートコンクリート56と通水管54の接続部分が破損されるか、又は通水管54の端部がインバートコンクリート56上に乗り上げることとなり、流下機能が著しく阻害されるという問題があった。
【0008】
本件特許出願人等は、前述の従来の問題点を改善するために、既に図9及び図10に示すような耐震構造型マンホールを新たに開発して特許出願をしている(特願2000−100705号)。
【0009】
前述の図9及び図10に示す耐震構造型マンホールAは、前述の図6乃至図8によって説明した古い形式の耐震構造型マンホールを改良したものであって、その特徴は底部ブロック53の周壁53bに設けられた管体挿入孔55内に挿入された通水管54の端面に接する場所のインバートコンクリート56内に、変位吸収部材収容溝59を設け、かつこの変位吸収部材収容溝59内に変位吸収部材58を収納した構造のマンホールである。
【0010】
図9及び図10に於て、60はゴムソケット、61は拡張バンド、62はゴムソケットを締付けるための締付バンドである。また、63は変位吸収部材58と通水管54の端面とに形成された隙間等に充填された充填材である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前述の図9及び図10に示す耐震構造型マンホールAは、前述のように、インバートコンクリート56の所定位置に変位吸収部材収容溝59を設け、その変位吸収部材収容溝59内に変位吸収部材58を収納すると共に、この変位吸収部材58を通水管54の端面に当接して構成したので、地震等によって通水管54が耐震構造型マンホールAの中心に向って移動した場合には、変位吸収部材58でその変位を吸収し得る作用効果を有しており、この点に於て耐震型マンホールとしては、優れた構造を有している。
【0012】
しかし、前述の耐震構造型マンホールAは、インバートコンクリート56の一部に変位吸収部材58を収納することが出来る変位吸収部材収容溝59を特別に設けなければならず、作業が繁雑である問題や或は既設マンホールの耐震化改修作業時において、供用中のマンホールをこのような構造に改築することが困難である等の問題があった。
【0013】
本発明は、前述の極めて多くの問題に鑑み開発された全く新しい技術であって、特にインバートブロックとその端部に当接する変位吸収部材により構成された耐震部材をマンホールと組合せて使用することによって、極めて簡単な作業で耐震構造のマンホールを構築することが出来、かつ既設の供用中のマンホールを耐震構造のマンホールに改築することが出来る全く新しいマンホールの技術を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る耐震型マンホール構造は、前述の従来の問題点を根本的に改善した技術であって、その第1発明の要旨は、通水管がマンホール周壁に対して移動可能に連結して構成された耐震型マンホールに於いて、両端面が円弧状に形成されたインバートブロックと、前記インバートブロック接着により一体化して当接すると共に内部を中空状に形成したゴム材からなる変位吸収部材と、により構成してなる耐震部材を前記マンホールの底部に設置すると共に、該耐震部材の前記変位吸収部材を前記インバートブロックに対向する通水管の端面に当接して構成したことを特徴とした耐震型マンホール構造である。
【0015】
前述の第1発明に於ては、インバートブロックとその端部に当接する変位吸収部材により構成した耐震部材をマンホールの底部に設置すると共に、該耐震部材の変位吸収部材をインバートブロックに対向する通水管の端面に当接して構成したので、地震等の際に通水管がマンホール側へ押し込まれた場合にも、前記耐震部材の変位吸収部材で変位を吸収することが出来、これによって、通水管の破損及び通水管の端部がインバートの溝部に乗り上げたりして、流下機能が阻害されることを防止出来る。
【0016】
また、この第1発明に於ては、前記構造を有する耐震部材をマンホールの底部に設置するので、マンホールの底部にインバートを短時間で簡単に構築することが出来る。特に既設のマンホールを耐震構造のマンホールに改築する場合には、通水管の止水時間又は下流側のマンホールから上流側のマンホールへ設けるバイパス管の稼働時間を著しく短縮することが可能となり、即ちマンホールの供用中にこのマンホールを容易に改築することができることとなる。
【0017】
本発明に係る耐震型マンホール構造の第2発明の要旨は、前記耐震部材をマンホールの底部に複数個連なるように設置してインバートを構成したことを特徴とした第1発明の耐震型マンホール構造である。
【0018】
前述の第2発明に於ては、前述の構造を有する複数個の耐震部材をマンホールの底部に連なるように設置してインバートを形成したので、マンホールの底部内に所望する任意の角度を持ったインバート溝を流路に対応して簡単に形成することが出来る。かつ前記耐震部材は一個当りの形状が小さく分割されているので、既設のマンホールの開口部に設置された蓋受枠を撤去することなく、そのままの状態の蓋受枠を通過させてマンホールの底部に搬入することが出来る。
【0019】
本発明に係る耐震型マンホール構造の第3発明の要旨は、マンホールの底部に設置された前記耐震部材の周りにコンクリートを打設してインバートを構成したことを特徴とした第1発明或は第2発明の耐震型マンホール構造である。
【0020】
前述の第3発明に於ては、マンホールの底部に設置された耐震部材の周りにコンクリートを打設してインバートを構成したので、マンホールの底部に設置された耐震部材を安定した状態で固定することが出来る。また、耐震部材のインバートブロックの溝部に通水した状態のままでも、耐震部材の周りに生コンクリートを打設して養生硬化せしめることが出来る。
【0021】
本発明に係る耐震部材は耐震型マンホールを構築される際に使用される部材であって、その第1発明の要旨は、上面に流路となる溝部を有すると共に両端面が円弧状に形成されたインバートブロックと、前記インバートブロック接着により一体化して当接すると共に内部を中空状に形成したゴム材からなる変位吸収部材と、により構成したことを特徴とした耐震部材である。
【0022】
前述の第1発明の耐震部材は、上面に流路となる溝部を有するインバートブロックと、その端部に当接する変位吸収部材により構成されているので、マンホールに搬入して底部に設置することによって、インバートを簡単に構築することが出来る。また、耐震部材の変位吸収部材をインバートブロックに対向する通水管の端面に当接することによって、地震時等に通水管がマンホール側へ押し込まれた場合にも全く問題が発生する心配のない耐震マンホールを確実に構築することが出来る。
【0023】
本発明に係る耐震部材の第2発明の要旨は、前記インバートブロックの面が円弧状に形成され、マンホールへの管の流入角度に対応できることを特徴とした第1発明の耐震部材である。
【0024】
前述の第2発明に於ては、耐震部材のインバートブロックの端面を円弧状に形成したので、複数の耐震部材を連なるように配置してインバートの溝部を形成する場合にも、円弧状に形成した端面を互いに隣接させることにより、夫々の耐震部材を任意の方向に自在に移動して所望の角度を持ったインバートの溝部を簡単に形成することが出来る。
【0025】
た、通水管に対向する側のインバートブロックの端面を円弧状に形成したことで、前記挟まれて当接した状態の変位吸収部材は円弧状に湾曲される。の場合は変位吸収部材をマンホールの内周壁面に巾広く安定した状態で当接せしめることが出来る。
【0026】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る耐震型マンホール構造及び耐震部材の一実施例を具体的に説明すると、図1はマンホールの要部を示す拡大平面図、図2は図1のマンホールの全体を示す平面図である。
【0027】
図3(a)、(b)、(c)は耐震部材の構成を示す説明図、図4(a)、(b)は本発明に係る地震時の耐震部材が圧縮される状態を示す縦断面図、図5は他例のマンホールを示す平面図である。
【0028】
図1乃至図3(a)、(b)、(c)に於て、Bは参考例としての耐震型マンホールであって、マンホールBは本体を構成する斜壁管、中間コンクリートブロック、底盤部3aと周壁3bとよりなる底部ブロック3等と、通水管4等より構成されており、かつ通水管4はマンホールBの周壁を構成する底部ブロック3の周壁3bに穿設された管体挿入孔5に挿入されている。6はマンホールBの内側底部に設置されたインバート、7はマンホール周壁3bと通水管4とを連結する可撓性継手である。
【0029】
前記可撓性継手7はゴムソケット8より形成されており、このゴムソケット8の一端部は締付バンド9によって通水管4に固定され、かつその他端部は拡張バンド10によって前記管体挿入孔5の内周面に固定されている。
【0030】
前記マンホールBの内側底部に構成されるインバート6は、図2に示すように、インバートブロック11の端部に変位吸収部材12を当設した2つの耐震部材13をマンホールBの内側底部に直線的連ねて設置することによって構成されている。なお耐震部材13をマンホールBの底部に設置する場合、インバートブロック11の端面に変位吸収部材12を予め接着により一体化して当接した状態のものを用意し、それをマンホールBの底部に設置する方法よい。
【0031】
前記インバートブロック11の上面には流路となる溝部11aが設けられ、かつこのインバートブロック11の両端部の端面は夫々円弧状に形成されている。図2に明らかな如く、マンホールBの内側底部には、2個の耐震部材13が直線的に連なって設置されて、両者の溝部11aが相互に連続している。さらに、耐震部材13の変位吸収部材12はマンホールBの管体挿入孔5内に挿入されてインバートブロック11に対向する通水管4の端面に当接されるように設置されている。
【0032】
前記耐震部材13の変位吸収部材12は、ゴム等の種々の材質で形成することが出来、かつその内部は後述の図4(a)、(b)に示す如く、中空状に形成することも可能である。前述のようにマンホールBの内側底部に列状に設置された2つの耐震部材13は、その周りに打設されたコンクリート14によって固定されている。コンクリート14を打設する際には、各インバートブロック11の溝部11aによって形成される流路が連続するように、溝部11aと同じ断面の溝部14aを形成することが望ましい。
【0033】
前記実施例に於ては、マンホールBの内側底部に2個の耐震部材13を連ねて設置したが、マンホールBに取付けられる通水管4の径とマンホール蓋の径の関係によっては、耐震部材13を構成するインバートブロック11の長さを小さくし、それによって不足する部分を別のインバートブロック11で補うこともできる。
【0034】
図11は参考例としてマンホールBの底部に形成されるインバート6が、2つの耐震部材13と、3つのインバートブロック11により構成される例である。この例では、耐震部材13を構成するインバートブロック11は、インバート6の中間部を形成するインバートブロック11と隣接する端面が円弧状に形成され、通水管4に対向する端面は平面状に形成されている。そして中間部分を形成するインバートブロック11の両端面は円弧状に形成されている。
【0035】
このようにインバート6の中間部分を他の少なくとも1個のインバートブロック11により形成することにより、それらインバートブロック11を小型化できる。それによって(1)設置するインバートブロック11の重量が小さくなり、ハンドリングが容易になる、(2)マンホールの蓋部分(上部開口部)が小さい場合でもインバートブロック11(インバートブロック11と変形吸収部材12が一体化されている耐震部材13の場合はその耐震部材13)をその蓋部分から挿入して設置できる、(3)流入側の通水管4と流出側の通水管の角度が互いに異なる場合に、滑らかな曲線を描いて流路を形成できる、等のメリットがある。
【0036】
図3は図1または図2に示す耐震部材13を構成するインバートブロック11およびそれに当接される変形吸収部材12部分の拡大図であり、図3(a)はインバートブロック11の正面、図3(b)はその側面、図3(c)はそれに変形吸収部材12を当接した耐震部材13の正面をそれぞれ示す。
【0037】
この例では図3(b)に明らかなように、インバートブロック11の両底の隅部は直角に形成されているが、該部分を面取りしたり斜めに切断した形状とすることにより、使用材料を節約できると共に、より軽量化することができる。
【0038】
図2に示す耐震部材13のインバートブロック11の端面は円弧状に形成されているので、図5に示すように複数の耐震部材13が任意の方向になるように連ねて設置することが出来る。さらにインバートブロック11の端面に固定された変位吸収部材12も、インバートブロック11の円弧状端面に沿って自動的に彎曲せしめることが出来、これによって耐震部材13を設置した際に変位吸収部材12をマンホールBの内周壁面に密接することが出来る。
【0039】
本発明に係るマンホール構造では、少なくとも下流側の通水管4の端面に対向する位置に耐震部材13を設置すればよい。例えば上流側の通水管4がマンホールBの上方において移動可能に連結され、下流側の通水管4のみインバート6部分に移動可能に連結される場合、上流側の通水管4は移動しても接触するインバート6が存在しないので、耐震部材13を設ける必要はない。
【0040】
この場合にはマンホールBの底部にインバート6を形成し、下流側の通水管4に対向するマンホールBの内壁部分に変形吸収部材12を当接した耐震部材13を設置し、他方の内壁部分には変形吸収部材12を有しない単なるインバートブロック11を設置することで十分である。(なお他方のない壁部分にも耐震部材13を設置することを妨げるものではない。)
【0041】
本発明に係るマンホール構造に於ては、溝部11aを有するインバートブロック11等よりなる耐震部材13を内側底部に設置してインバート6を構成するので、既設のマンホールが供用中にも、即ちマンホール内に通水させた状態でも、マンホールBの底部に戴置されたインバートブロック11の溝部11aで通水させながら、耐震部材13の周りに生コンクリートを打設して短時間にかつ簡単にマンホールを改築して、耐震性能を持ったマンホールを構築することが出来る。
【0042】
さらに、耐震部材13は、前述のような構造を有するので、既設のマンホールの開口部に取付けられた蓋受枠(図示せず)を撤去することなく、そのままの状態でマンホール内に耐震部材13を搬入し、この耐震部材13をマンホールの内側底部に設置することによってインバート6を構成することが出来る。従って、本発明の耐震型マンホール構造はマンホールBを新築する場合のみならず、既設のマンホールにも極めて簡単に実施することが出来る。
【0043】
前記図4(a)、(b)は、本発明に係るマンホール構造に地震等の外力が加った場合を想定した説明図であって、通水管4がマンホールB側に移動した場合には、耐震部材13の変位吸収部材12が図4(a)の状態から同図(b)の状態のように、通水管4によって圧縮されるので、通水管4が従来のように破損したり、或はインバート6の溝部11aに乗り上げて、流水機能を阻害してマンホールを破壊する心配がない。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係る耐震型マンホール構造は、インバートブロックとその端部に当接する変位吸収部材により構成してなる耐震部材を前記マンホールの底部に設置すると共に、該耐震部材の変位吸収部材をインバートブロックに対向する通水管の端面に当接して構成したので、地震等の際に通水管がマンホールのインバート側へ押し込まれた場合にも、前記耐震部材の変位吸収部材で衝撃を吸収することが出来、これによって、通水管の破損及び通水管の端部がインバートの溝部に乗り上げたりして、流下機能が阻害されることを防止出来る効果を有している。
【0045】
かつ、本発明のマンホール構造は、前記構造を有する耐震部材をマンホールの底部に設置するので、マンホールの底部にインバートを短時間で簡単に構築することが出来る。特に既設のマンホールを耐震構造のマンホールに改築する場合には、通水管の止水時間又は下流側のマンホールから上流側のマンホールへ設けるバイパス管の稼働時間を著しく短縮することが可能となり、即ちマンホールの供用中にこのマンホールを容易に改築することができることとなる。
【0046】
また、前述の構造を有する複数個の耐震部材をマンホールの底部に連なるように設置してインバートを形成した場合には、マンホールの底部内に所望する任意の角度を持ったインバート溝を流路に対応して簡単に形成することが出来る。かつ前記耐震部材は既設のマンホールの開口部に設置された蓋受枠を撤去することなく、そのままの状態の蓋受枠を通過させてマンホールの底部に搬入することが出来る等の効果を有している。
【0047】
さらに、マンホールの底部に設置された耐震部材の周りにコンクリートを打設してインバートを構成することにより、マンホールの底部に設置された耐震部材を安定した状態で固定することが出来る。また、耐震部材のインバートブロックの溝部に通水した状態のままでも、耐震部材の周りに生コンクリートを打設して養生硬化せしめることが出来る等の効果を有している。
【0048】
本発明の前述した耐震型マンホールの構成に使用される耐震部材は、上面に流路となる溝部を有するインバートブロックと、その端部に当接する変位吸収部材により構成されているので、マンホールに搬入して底部に設置することによって、インバートを簡単に構築することが出来る。また、耐震部材の変位吸収部材を通水管の端面に当接することによって、地震時等に通水管がマンホールのインバート側へ押し込まれた場合にも全く問題が発生する心配のない耐震マンホールを確実に構築することが出来る効果がある。
【0049】
また、前述の耐震部材におけるインバートブロックの面を円弧状に形成したことで、複数の耐震部材を連ねて配置してインバートの溝部を形成する場合にも、夫々の耐震部材を任意の方向に自在に移動して所望の角度を持ったインバートの溝部を簡単に形成することが出来る効果を有している。さらに、インバートブロックに一体的に連設した変位吸収部材をインバートブロックの端面と同一の形状に彎曲させること出来るという効果も有している。その場合には、耐震部材をマンホールの底部に設置固定する際に、変位吸収部材を円弧状に形成されているマンホールの内周壁面に巾広く安定した状態で密接せしめることが出来る等の効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はマンホールの要部を示す拡大平面図である。
【図2】 図2は図1のマンホールの全体を示す平面図である。
【図3】 図3(a)、(b)、(c)は耐震部材の構成を示す説明図である。
【図4】 図4(a)、(b)は本発明に係る地震時の耐震部材が圧縮される状態を示す縦断面図である。
【図5】 図5は他例のマンホールを示す平面図である。
【図6】 従来の耐震構造型マンホールの縦断面説明図である。
【図7】 図6の耐震構造型マンホールの平面図である。
【図8】 図6の耐震構造型マンホールの他の場所の縦断面説明図である。
【図9】 本件特許出願人等が開発して既に特許出願している耐震構造型マンホールの平面拡大図である。
【図10】 図9の耐震構造型マンホールの縦断面図である。
【図11】 耐震部材と複数のインバートブロックを組み合わせたマンホール構造の例を示す断面図である。
【符号の説明】
A …耐震構造型マンホール
B …本発明耐震型マンホール
3 …底部ブロック
3b …周壁
4 …通水管
5 …管体挿入孔
6 …インバート
7 …可撓性継手
8 …ゴムソケット
9 …締付バンド
10 …拡張バンド
11 …インバートブロック
11a…溝部
12 …変位吸収部材
13 …耐震部材
14 …コンクリート
14a ・・・溝部
51 …斜壁ブロック
52 …中間ブロック
53 …底部ブロック
53a…底盤部
53b…周壁
54 …通水管
55 …管体挿入孔
56 …インバートコンクリート
56a…溝部
57 …可撓性継手
58 …変位吸収部材
59 …変位吸収部材収容溝
60 …ゴムソケット
61 …拡張バンド
62 …締付バンド
63 …充填材

Claims (5)

  1. 通水管がマンホール周壁に対して移動可能に連結して構成された耐震型マンホールに於いて、
    両端面が円弧状に形成されたインバートブロックと、前記インバートブロック接着により一体化して当接すると共に内部を中空状に形成したゴム材からなる変位吸収部材と、により構成してなる耐震部材を前記マンホールの底部に設置すると共に、該耐震部材の前記変位吸収部材を前記インバートブロックに対向する通水管の端面に当接して構成したことを特徴とした耐震型マンホール構造。
  2. 前記耐震部材をマンホールの底部に複数個連なるように設置してインバートを構成したことを特徴とした請求項1の耐震型マンホール構造。
  3. マンホールの底部に設置された前記耐震部材の周りにコンクリートを打設してインバートを構成したことを特徴とした請求項1或は請求項2の耐震型マンホール構造。
  4. 上面に流路となる溝部を有すると共に両端面が円弧状に形成されたインバートブロックと、前記インバートブロック接着により一体化して当接すると共に内部を中空状に形成したゴム材からなる変位吸収部材と、により構成したことを特徴とした耐震部材。
  5. 前記インバートブロックの端面が円弧状に形成され、マンホールへの管の流入角度に対応できることを特徴とした請求項4の耐震部材。
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