JP5075767B2 - マンホールと下水道本管との接続構造 - Google Patents
マンホールと下水道本管との接続構造 Download PDFInfo
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下水道本管がマンホールの内側方向へ移動する場合は、マンホール内側にインバート(コンクリート製)が有る為、下水道本管やマンホールを破壊し、汚水移送機能を阻害してしまう。
また、下水道本管がマンホールの外側方向へ移動する場合には、汚水がマンホール内へ流入できず、地下へ浸透してしまい、下水道の機能を果たせなくなってしまう。
マンホールと下水道本管との接続構造は、マンホールと、上流側の下水道本管と、下流側の下水道本管と、下側インバートと、上側インバートと、緩衝材と、コンクリートインバートとを備える。
上流側の下水道本管は、円筒状を呈し、先端面が側壁に臨む様に一方取付穴に接続される。
下流側の下水道本管は、円筒状を呈し、先端面が側壁に臨む様に他方取付穴に接続される。
下側インバートは、内径が上流側の下水道本管に等しい下側円筒部と、下側円筒部の基端側に形成される略馬蹄状の下側フランジとからなり、下側円筒部外壁が上側円筒部内壁に重なる様に、上側インバートに所定長だけ嵌め込まれている。
コンクリートインバートは、マンホールの底版上に打設され、緩衝材および下側フランジをモールドしている。
しかし、重なり部があるため、上側インバートと下側インバートとが外れない。よって、地震が発生して、下水道本管がマンホールの内側方向へ相対移動したり、マンホールの外側方向へ相対移動したとしても、下水道本管やマンホールの破壊がおきず、汚水流下機能が維持できる。
更に、上側インバートの上側フランジに連通穴を開けている。このため、連通穴を介して上側フランジの裏側へ接合剤が回り込むので、下水道本管と上側インバートとを強固に接合することができる。
このため、地震が発生して、下水道本管がマンホールの内側・外側方向へ相対移動しても、下水道本管と上側インバートとが容易に外れない。
マンホールと下水道本管との接続構造は、一方取付穴より径小で上流側の下水道本管より径大な剛性円筒体と、剛性円筒体の一方側を外嵌する外側円筒部、上流側の下水道本管の先端部が嵌め込まれる内側円筒部、内側円筒部と外側円筒部とを繋ぐ折返部からなる可撓体とからなる可撓継手を一方取付穴内へ配し、可撓継手の剛性円筒体外周面および折返部外周面と一方取付穴内周面との間の隙間に充填材を充填している。
しかし、重なり部があるため、上側インバートと下側インバートとが外れない。よって、地震が発生して、下水道本管がマンホールの内側方向へ相対移動したり、マンホールの外側方向へ相対移動したとしても、下水道本管やマンホールの破壊がおきず、汚水流下機能が維持できる。
更に、充填材の損傷も防止できるので、相対移動後に地下水がマンホール内へ流入しない。
下流側、上流側の下水道本管の先端面、および上側・下側インバートの両端の曲率を、円筒状のマンホールの側壁(所定の曲率Rを有する)の曲率Rに等しくなる様に湾曲させている。
このため、下流側および上流側の下水道本管の先端面と、マンホールの側壁内面との間に段差が生じないので、マンホールの点検作業や補修作業を安全に行うことができる。
よって、地震が発生して、下水道本管がマンホールの内側方向へ移動したり、マンホールの外側方向へ移動したとしても、下水道本管やマンホールの破壊がおきないので汚水流下機能が維持できる。
マンホールと下水道本管との接続構造Aは、地中に埋設されるマンホール1と、側壁11の取付穴12、13(一方取付穴、他方取付穴)に接続される下水道本管2、3(上流側、下流側の下水道本管)と、下側円筒部41と下側フランジ42とからなる下側インバート4と、上側円筒部51と上側フランジ52とからなる上側インバート5と、発泡ウレタン6と、コンクリートインバート7とを備える。
下水道本管2、3は、円筒状を呈し、先端面が側壁11の内壁面に臨む様に、シール材を用いて取付穴12、13へ水密的に固定されている。
緩衝材は、下側インバートの下側に接着される。なお、緩衝材により、コンクリートモ ールド時にインバート嵌め込み体の下方にコンクリートが入り込まない。
コンクリートインバート7は、マンホール1の底版14上に打設され、発泡ウレタン6および下側フランジ42をモールドしている。
なお、円筒状の下水道本管2、3が、マンホール1の側壁11の内壁面に先端面が臨む様に、シール材を用いて取付穴12、13へ水密的に固定されている。
(2)上側インバート5の上側フランジ52を下水道本管2の先端面にマンホール1内から押し付け、接合剤8を介して上側インバート5を下水道本管2に接合する。この際、上側フランジ52に設けた連通穴53から接合剤8が上側フランジ52の裏側へ回り込む{図3の(b)参照}。
地震が発生して、下水道本管2がマンホール1の内側方向へ相対移動する場合{図4の(a)参照}には、発泡ウレタン6を圧縮しながら、下水道本管2とともに、上側インバート5の上側円筒部51の内壁がマンホール1の内側方向へ、下側インバート4の下側円筒部41の外壁上を移動するので、上側インバート5を含む下水道本管2がコンクリートインバート7に当たらない。
このため、下水道本管2、3の先端面と、マンホール1の側壁11の内面との間に段差が生じないので、マンホール1の点検作業や補修作業を安全に行うことができる。
このため、地震が発生して、下水道本管2がマンホール1の内側・外側方向へ相対移動しても、下水道本管2と上側インバート5とが容易に外れない。
a.図5に示す様に、下側インバート4に勘合用の凸部44を設け、上側インバート5に勘合用の凹部54を設けても良い。
こうすれば、コンクリートインバート7を打設する際に、下側インバート4に上側インバート5を嵌め込んだ嵌め込み体の分離を防ぐことができ、施工作業を容易にできる。
b.マンホールは、断面長方形であっても良い。
しかし、重なり部があるため、上側インバート5と下側インバート4とが外れない。よって、地震が発生して、下水道本管2がマンホール1の内側方向へ相対移動したり、マンホール1の外側方向へ相対移動したとしても、下水道本管2やマンホール1の破壊がおきず、汚水流下機能が維持できる。
更に、充填材99の損傷も防止できるので、相対移動後に地下水がマンホール1内へ流入しない。
1 マンホール
2 下水道本管(上流側の下水道本管)
3 下水道本管(下流側の下水道本管)
4 下側インバート
5 上側インバート
6 発泡ウレタン(緩衝材)
7 コンクリートインバート
8 接合剤
11 側壁
12 取付穴(一方取付穴)
13 取付穴(他方取付穴)
14 底版
41 下側円筒部
42 下側フランジ
51 上側円筒部
52 上側フランジ
91 剛性円筒体
92 外側円筒部
93 内側円筒部
94 折返部
95 可撓体
96 可撓継手
99 充填材
Claims (3)
- 底版から立設する筒状の側壁に、略円形の一方取付穴および他方取付穴が対向して開けられ、地中に埋設されるマンホールと、
円筒状を呈し、先端面が前記側壁に臨む様に前記一方取付穴に接続される上流側の下水道本管と、
円筒状を呈し、先端面が前記側壁に臨む様に前記他方取付穴に接続される下流側の下水道本管と、
内径が前記上流側の下水道本管に等しい上側円筒部と、該上側円筒部の基端側に形成される略馬蹄状の上側フランジとからなり、前記上側フランジを前記上流側の下水道本管の先端面の下半分に接合剤で接合した上側インバートと、
内径が前記上流側の下水道本管に等しい下側円筒部と、該下側円筒部の基端側に形成される略馬蹄状の下側フランジとからなり、下側円筒部外壁が上側円筒部内壁に重なる様に、前記上側インバートに所定長だけ嵌め込まれる下側インバートと、
前記下側インバートの下側に接着される緩衝材と、
前記マンホールの底版上に打設され、前記緩衝材および前記下側フランジをモールドするコンクリートインバートとを備えたマンホールと下水道本管との接続構造において、
前記上側インバートの上側フランジに連通穴を開けたことを特徴とするマンホールと下水道本管との接続構造。 - 前記一方取付穴より径小で前記上流側の下水道本管より径大な剛性円筒体と、
該剛性円筒体の一方側を外嵌する外側円筒部、前記上流側の下水道本管の先端部が嵌め込まれる内側円筒部、該内側円筒部と前記外側円筒部とを繋ぐ折返部からなる可撓体とからなる可撓継手を一方取付穴内へ配し、
前記可撓継手の剛性円筒体外周面および折返部外周面と一方取付穴内周面との間の隙間に充填材を充填したことを特徴とする請求項1に記載のコンクリートインバートとを備えたマンホールと下水道本管との接続構造。 - 前記マンホールの前記側壁は、所定の曲率Rを有する円筒状であり、
下流側、上流側の下水道本管の先端面、および上側・下側インバートの両端を、前記曲率Rに等しく湾曲させたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマンホールと下水道本管との接続構造。
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