JP4672300B2 - プリンタおよび現像剤量検出方法 - Google Patents
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Cartridge)の基本構造を示す。装置本体のハウジング1に着脱自在なカートリッジ2(収容器)にトナー3(現像剤)が充填されている。ハウジング1内部には感光体ドラム5、帯電ローラ6、現像ローラ7、トナー規制板8、供給ローラ9およびトナー掻き取り板10などが装着されている。カートリッジ2内には、トナー3中に埋没した形で図15に単体で示す攪拌バー4が配置されている。攪拌バー4は、トナー3をムラなく均しかつ攪拌するための部材であると同時に、トナー残量を検出するための検出部材でもある。攪拌バー4の形状は、全体がロッド状の中央部が所要長さを有する直線状でトナー3を均し攪拌する攪拌部4aとなっており、攪拌部4aの両端は直角方向へ曲がった立ち上がり部4bとなっている。この立ち上がり部4bから直角方向へ曲がった部分が支軸部4c,4cとなっていて、支軸部4c、4cの一方側から駆動モータの回転動力を受ける。すなわち、支軸部4c,4cの軸線を回転中心にして攪拌部4aは立ち上がり部4bの立ち上がり長さを回転半径に回動するようになっている。その場合、モータ動力を受けて攪拌部4aは立ち上がり長さ分だけ天地方向でいう最下位の位置から最上位の位置まで半回転させられる。攪拌部4aが最上位に達した位置でモータ動力は絶たれ、攪拌部4aは最上位から自重によって自然落下的に最下位の位置まで回動する。
カートリッジ2内のトナー残量が通常の印刷消費で減少した場合は、たとえば図16(a),(b)示すように、攪拌部4aが最上位から最下位へ自重で半回転する際、トナー3が所定量まで減少して低位になったトナー表面に攪拌部4aが接触しなければ、それだけ攪拌部4aの最下位に達する時間が短い。それを検出することによってユーザにトナーロー表示したりしてカートリッジ交換を促す通常の制御や処理を実行することができる。
上記目的を達成するために、本発明は、現像剤収容部内で現像剤を攪拌するために回動駆動され、かつ最上位まで回動駆動されると最下位まで自重により自由回動が可能な攪拌部材及び、攪拌部材を最下位で検出する検出センサを有する検出手段と、検出センサによって検出された攪拌部材の回転変位をこれと等価の時間に換算し、経過時間に基づいて、現像剤収容部内の現像剤の量が所定量以下となったことを判定する判定部と、判定部により現像剤の量が所定量以下となったと判定されると、その後の印刷における印刷ドット数をカウントし、該印刷ドット数が所定数に達したか否かを比較するカウント比較部と、印刷ドット数が所定数に達する以前に判定部により判定が解除され、その後に再び現像剤収容部内の現像剤の量が所定量以下となったと判定されると、解除前の所定量以下との判定からカウントする印刷ドット数が所定数に達したときに現像剤の不足情報を表示通知する表示部と、を含むことを特徴とする。
本例装置について、構造が基本的に同一である図14および図15を参照して説明する。現像装置本体のハウジング1に着脱自在なカートリッジ2に現像剤であるトナー3が充填され、トナー3中に埋没した形で攪拌バー4がカートリッジ2内に装着されている。全体ロッド形状の攪拌バー4は、中央部の直線状の攪拌部4aとこの両端部から屈曲した部分の立ち上がり部4b,4bを有し、これら立ち上がり部4b,4bから攪拌部4aに平行に延びる支軸部4c,4cを有して形成されている。図1(a)〜(c)に示すように、支軸部4c,4cのいずれか一方の先端部はロッド直径のたとえば1/4の太さで断面扇形状に成形された受動凸部4dとなっている。この受動凸部4dを介して攪拌バー4は駆動モータ(図示せず)の回転出力軸から駆動機構を介して伝達ギア10に伝達される回転を受ける。伝達ギア10は所要モジュールの歯11を有し、ギアボス部12は筒状となっていて攪拌バー4側の支軸部4cが嵌合する。ギアボス部12の内部は、空所断面の略1/4を占める部分に突出して断面扇形状の原動凸部13が設けられている。この原動凸部13が攪拌バー4側の上記受動凸部4dに当接して係合することで、伝達ギア10を介して駆動モータの回転動力が攪拌バー4に伝達されるようになっている。さらに詳しくは、攪拌バー4の受動凸部4dはギアボス部12の内部空所において空所断面の略3/4を遊びの空間として空回りし、ギアボス部内の略1/4を占める原動凸部13の直交する2つの平面13a,13aに当接することで、空回りを規制されて回転動力を受ける。受動凸部4dと原動凸部13同士の係合によって連結された攪拌バー4は、天地方向でいう最下位から最上位の位置まで持ち上げられるようにして半回転の範囲で回動する。最上位の位置で攪拌バー4は回転動力が絶たれ、つまり受動凸部4dが原動凸部13との係合を外れてギアボス部12内の略3/4の空所を空回りすることで、最上位から最下位までの半回転を自重で自然落下するような自由回動が可能に構成されている。
次に、かかる実施例1の動作および作用について、流れを示す図3のシーケンス図とフローチャートを示す図4を併用して説明する。
画像形成による印刷作動中、駆動モータの回転動力は駆動機構から図1に示す伝達ギア10に伝達され、原動凸部13に係合する受動凸部4dを介して攪拌バー4に伝達される。それにより、図7(a)に示すように、攪拌バー4の攪拌部4aは図でいう時計廻り方向へ回転して最上位に達する。最上位で回転動力が絶たれた攪拌部4aは自由状態になる。伝達オフ状態とは、図1において、攪拌バー4側の受動凸部4dが伝達ギア10側の原動凸部13との係合が外れて、クラッチ機能のようにギアボス部12内部の空所にて空回りして遊ぶ自由状態をいう。最上位から攪拌部4aは、図7(b)に示すように、同じ時計廻り方向へ最下位に向かって自重でもって自然落下のように自由状態で回動する。その際、図7(b)のようにトナー3が充分な量で満たされておれば、攪拌部4aはトナー表面層に当接して最下点まで落下せずに回動を止められる。伝達ギア10はなおも回転し続けており、1回転するとギアボス部12内の原動凸部13が停止中の攪拌バー4側の受動凸部4dに再び係合する。この係合によって攪拌バー4に時計廻り方向への回転動力が伝達され、それを繰り返して攪拌しながらやがて攪拌バー4の攪拌部4aは最下位の位置に達する。
以上の説明から明らかなように、トナーロー判定後に所定の印刷ドットカウントMが計数されるが、そのカウント中にトナーロー解除がなされた場合でも再度トナーローであることを再判定する。そのように再判定することで、当初のトナーロー解除が新しいカートリッジ2に交換されたのではなく、カートリッジ内に見せ掛けで残ったトナー3によって、図17(a),(b)のように、トナー盛り上がり部3aなどのために一時的にトナーロー解除の誤検出がなされたと正常に判断する。すなわち、見せ掛け量のトナー残量のために実際にはトナー不足を生じているにもかかわらず、トナー量充分との誤検出や誤判断で印刷を続行することにより、突然、印字不良に見舞われる不具合を回避できる。
次に、図9〜図12は本発明による実施例2の現像装置を示す図である。上記実施例1ではカートリッジ2の内壁に付着したトナー3が剥離して落下することなどが原因で、その落下トナーで盛り上がった部分に当接した攪拌バー4が充分なトナー量があるかのごとき誤検出・誤判断する不具合を解消した。本例では、そうした落下トナーによる不測事態に対処するのではなく、はじめから積極的に付着トナーを剥離させて落下させるようにした構成となっている点が実施例1とは異なる特徴である。以下、実施例1の構成および動作に共通するものには同一符号を付して説明を重複させない。
図11は、本例動作と作用の流れを示すシーケンス図、図12はその動作のフローチャートである。
検出時点Aにおいて、トナーロー検出センサが攪拌バー4の回転動作を検出することで、トナーロー判定部24がカートリッジ2内のトナー3の量にトナーローが生じたことを判断すると(ステップ:S20)、そのトナーロー判定信号が制御部20に送られ、制御部20は予め設定された振動回数で振動させるようアクチュエータ26に対して作動指示信号を出力する。現像装置30〜33のうち、指示を受けた現像装置に対してアクチュエータ26は昇降機構に作動信号を送って上昇させ、振動させる(ステップ:S21)。その際、トナーロー検出センサによるトナーローの検出が継続しておれば、制御部20は計数部22に対して印刷ドットカウント数の計数作業を開始するよう指示する。振動させた後、トナーロー判定部24はトナーローが解除されたか否かを判断する(ステップ:S22)。トナーロー解除と判定すると(Yes)、次のステップS23に進む。トナーロー解除が判定されない場合(No)はステップS24に進み、計数部22において印刷ドットカウント数の計数作業が行われる。計数された印刷ドットカウント数が予め設定された印刷ドットカウント数Mに達すると、検出時点Bにてトナーローの表示がなされる(ステップ:S25)。続いてステップS26では、その後の計数作業でカウント数が予め設定された印刷ドットカウント数mに達すると、トナーエンプティの表示がなされる(検出時点:C)。ステップS27において、トナーロー解除がなされたか否かが判断され、トナーロー解除がなされておれば(Yes)、ステップS28に進んでカウントのリセットが行われる。トナーロー解除がなされていない場合(No)は、トナーロー解除がなされたと判定されるまでルーチンが繰り返される。
実施例1では、カートリッジ2の内壁に付着したトナー3が剥離落下してトナー盛り上がり部3aが生じることにより見せ掛け量に対応して誤検出や誤判断を防止した。この実施例2ではトナー見せ掛け量に対応するという以前に、装置を強制振動させることにより積極的かつ強制的に予め付着トナーを剥離脱落させてしまえば、攪拌バー4の攪拌部4aが乗り上げて当接するようなトナー盛り上がり部3aそのものが発生しない。その分だけ誤検出や誤判断するのを免れることができる。
2 トナーカートリッジ
3 トナー(現像剤)
4 攪拌バー
4a 攪拌部
4b 立ち上がり部
4c 支軸部
4d 受動凸部
5 感光体ドラム
10,15 伝達ギア
11 ギア歯
12 ギアボス部
13 原動凸部
13a 係合面
18 原動片部
20 制御ユニット
21 メモリ
22 計数部
23 モニタ表示部
24 トナーロー判定部
25 カウント比較部
26 アクチュエータ
30〜 現像装置
Claims (12)
- 現像剤収容部内で現像剤を攪拌するために回動駆動され、かつ最上位まで回動駆動されると最下位まで自重により自由回動が可能な攪拌部材及び、前記攪拌部材を前記最下位で検出する検出センサを有する検出手段と、
前記検出センサによって検出された前記攪拌部材の回転変位をこれと等価の時間に換算し、経過時間に基づいて、現像剤収容部内の現像剤の量が所定量以下となったことを判定する判定部と、
前記判定部により現像剤の量が所定量以下となったと判定されると、その後の印刷における印刷ドット数をカウントし、該印刷ドット数が所定数に達したか否かを比較するカウント比較部と、
前記印刷ドット数が所定数に達する以前に前記判定部により前記判定が解除され、その後に再び現像剤収容部内の現像剤の量が所定量以下となったと判定されると、解除前の所定量以下との判定からカウントする印刷ドット数が所定数に達したときに現像剤の不足情報を表示通知する表示部と、
を含むことを特徴とするプリンタ。 - 前記現像剤収容部を含み、感光体と、該感光体に前記現像剤を供給する現像剤供給部とを備えた現像装置と、
前記現像装置に振動を加える振動機構と、
前記振動機構を所定の時期に前記判定部の判定に連動動作させる制御部とを有することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。 - 前記所定の時期は、前記判定部が前記所定量以下と判定したときであることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
- 前記現像装置を媒体搬送路から上昇させる上昇機構を有し、
前記制御部は、前記現像装置を前記上昇機構により前記媒体搬送路から上昇させたのち振動機構を動作させることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。 - 前記印刷ドット数が所定数に達する以前に前記判定部による判定が解除され、なおかつ解除後に再び前記所定量以下と判定されたときは、前記解除前の判定から計数される前記印刷ドット数が所定数に達したときに前記カウント比較部からの情報を受けて前記表示部が現像剤の不足情報を表示することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
- 前記撹拌部材は、全体棒状に形成された一端側の支軸部に受動凸部を有し、
前記受動凸部が回転駆動系の原動凸部に係合することによって、最下位から最上位までを前記回転駆動系からの回転動力によって半回転し、最上位から最下位までの半回転は前記受動凸部が前記原動凸部から離脱して自重により落下することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。 - 前記検出センサは、光センサ又は磁気センサから成る位置センサであることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
- 現像剤収容部内で現像剤を攪拌するために回動駆動され、かつ最上位まで回動駆動されると最下位まで自重により自由回転が可能な攪拌部材に対し検出センサにより該攪拌部材の前記最下位を検出する現像剤量検出方法において、
前記検出センサによって検出された前記記撹拌部材の回転変位をこれと等価の時間に換算し、経過時間に基づいて、現像剤収容部内の現像剤の量が所定量以下となったことを判定してから印刷ドット数をカウントし、印刷ドット数が所定数に達する以前に前記判定が解除され、その後に再び所定量以下と判定がなされると、解除前の所定量以下との判定からカウントする印刷ドット数が所定数に達したときに現像剤不足情報を表示通知することを特徴とする現像剤量検出方法。 - 前記不足情報の表示通知後の前記印刷ドット数の計数値に基づいて前記現像剤の無しを示すエンプティー情報を表示通知することを特徴とする請求項8に記載の現像剤量検出方法。
- 現像剤の収容されている前記現像剤収容部を含む現像装置に振動機構により所定の時期に振動を加えることを特徴とする請求項8に記載の現像剤量検出方法。
- 前記所定の時期は、前記現像剤が所定量以下と判定されたときであることを特徴とする請求項10に記載の現像剤量検出方法。
- 前記現像装置を上昇機構により媒体搬送路から上昇させたのち振動を加えることを特徴とする請求項10に記載の現像剤量検出方法。
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