JP4671763B2 - ルーツ型回転機械 - Google Patents

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Description

本発明は、容積式のルーツ型回転機械に関し、特に、ロータの軸受部を冷却する冷却構造に関するものである。本発明では、ルーツ型回転機械とは、送風機としてのルーツブロワだけでなく空気の圧縮を行う圧縮機をも含む意味で用いる。
一般に、ルーツ型回転機械の一種であるルーツブロワでは、ロータを軸支する軸受は転がり摩擦熱を受けてその温度が上昇する。また、空気の吐出圧力の上昇によって圧縮時の空気の温度が上昇すると、それに伴いブロアの温度が上昇し、ロータの熱膨張によりロータ同士やケーシングとの接触を招くばかりでなく、軸受への伝熱によってその温度が上昇する。さらに、1対のロータは各々の軸に設けたタイミングギヤの噛合により駆動連結されていて、一方のロータをモータで回転駆動させ、この回転力を他方のロータにタイミングギヤを介して伝達して、両ロータを互いに反対方向に同期回転させるので、ギヤの噛合回転による噛み合い摩擦熱により、ロータを軸支するギヤ側軸受の温度がさらに上昇する。こうした軸受の温度上昇があると、グリース等の潤滑剤の劣化等を招き、その軸受の寿命が低下するという問題がある。そして、この軸受の温度上昇は、ブロワの回転速度が高くなるに連れて大きくなるので、この過度の昇温を避けるためには、ブロワの回転速度の高速化を制限せねばならない。
各ロータ両側の軸受のうち、外部から動力が伝達される入力側軸受の周りは、例えば駆動源としてのモータや伝動プーリの回転、伝動ベルトの走行による空気流が生じているので、その冷却性が比較的良好である。これに対し、上記ギヤ側軸受の周りには、上記プーリの回転等による空気の流れがないので、その冷却性が極めて悪く、このギヤ側軸受の温度上昇の度合いは入力側軸受よりも大きく、その冷却が要求される。
このようなロータの軸受を冷却する対策技術として、従来、ブロワとは別個に設けたファンにより送風して冷却する方法、ロータを収容するケーシング周りに冷却通路を張り巡らせて冷却水を循環させる方法が知られている。
しかし、このファンによる冷却方法では、その設置や運転のための費用が発生するとともに、設置スペースも大きくなる難がある。また、冷却水を用いる場合には、ブロワ本体の構造が複雑になり、コストアップや冷却水の供給の確保等の問題が生じる。
また、この他、特許文献1には、タイミングギヤを収容するギヤケース或いはモータを除くブロワ全体を防音箱で覆い、この防音箱をブロワの空気吸込口と消音器との間に接続して、消音器を出てブロワに吸い込まれる途中の空気によりタイミングギヤやギヤ側軸受を冷却することが提案されている。
また、特許文献2に示されるものでは、ギヤケースの外側に、ブロワの空気吸込口に連通する吸入通路をギヤケース内のギヤ室と隣接するように設け、この吸入通路を通ってブロワに吸い込まれる空気によりギヤ室内のギヤを冷却するようにしている。
特開昭57−124094号公報(特に第1図、第2図) 実開昭64−41687号公報(特に第2図)
上記特許文献1及び特許文献2に示されるものでは、ファンにより冷却する場合のように、その設置や運転のための費用は不要である。
しかしながら、両特許文献のいずれも、ギヤケースの外側に空気通路を形成する必要があり、ブロワ本体の構造が複雑になって、その製造が面倒となる。そればかりでなく、空気がギヤケースやギヤ側軸受の一側を流れるだけであるので、その冷却効果が低いという問題があった。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、ルーツブロワを含むルーツ型回転機械において、簡単な構造でもって、ギヤ側軸受及びギヤ機構を効率よく冷却できるようにして、構造の簡単化及び冷却性の向上を両立させることにある。
上記の目的を達成すべく、この発明では、ルーツ型回転機械の吸込口に接続されている吸込消音器の吸込用開口部に外部から吸い込まれる吸入空気流を利用し、その空気流をギヤ側軸受ケースないしギヤケースの周りを通過させるようにした。
具体的には、請求項1の発明は、入力側及びギヤ側軸受ケースを有するケーシング内に、該軸受ケースにおいて入力側及びギヤ側軸受により回転可能に支持された1対のロータが互いに噛み合わされて収容され、上記ケーシングのギヤ側軸受ケースに、上記両ロータを互いに反対方向に同期回転させるギヤ機構を収容するギヤケースが取り付けられ、上記1対のロータの反対方向の同期回転により、空気を空気吸込口からケーシング内に吸い込んで空気吐出口からケーシング外に吐出するルーツ型回転機械が前提である。
そして、上記空気吸込口には吸込消音器が接続され、この吸込消音器へ空気を吸い込むための吸込用開口部は、上記ギヤ側軸受ケースないし上記ギヤケースに向けて開口し、かつ該吸込用開口部に吸い込まれる吸入空気流が上記ギヤ側軸受ケースないし上記ギヤケースの周りを通るようにルーツ型回転機械の他の部位よりも該ギヤ側軸受ケースないしギヤケースに近接して配置されていることを特徴とする。
上記の構成によると、ルーツ型回転機械の運転中、吸込消音器へ吸込用開口部から外部の空気が吸い込まれ、この消音器から出た空気は空気吸込口を経てケーシング内に吸い込まれた後、ケーシングから空気吐出口を経て吐出される。また、上記消音器により空気の吸込音が減衰される。上記吸込用開口部は上記ギヤ側軸受ケースないし上記ギヤケースに向けて開口していて、かつ該吸込用開口部に吸い込まれる吸入空気流がギヤ側軸受ケースないしギヤケースの周りを通るように、その吸込用開口部がルーツ型回転機械の他の部位よりもギヤ側軸受ケースないしギヤケースに近接して配置されているので、この流速を持った吸入空気流によりギヤ側軸受ケースないしギヤケースが冷却される。
このように吸込消音器の吸込用開口部に吸い込まれる吸入空気流がギヤ側軸受ケースないしギヤケースの周りを集中して流れることで、その吸入空気流によってギヤ側軸受ケースないしギヤケースの全体を周りから冷却することができ、ギヤ側軸受及びギヤ機構に対し高い冷却効果を得ることができる。
しかも、吸込消音器の吸込用開口部に吸い込まれる吸入空気流を積極的に利用して冷却することから、吸込消音器やその吸込用開口部のレイアウトを特定するだけでよく、従来のように、ギヤケース等の外側に空気通路を形成する必要はなく、ルーツ型回転機械の構造が簡単になって、その製造も容易となる。
請求項2の発明では、上記吸込用開口部は、消音器の吸込口とする。この発明でも、上記請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
請求項3の発明では、上記消音器の吸込口に、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースを隙間をあけて覆うように吸込カバーが接続され、上記吸込用開口部は、上記吸込カバーの端部とする。
この発明でも、請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。また、この発明のように、吸込用開口部を吸込カバーの端部とすれば、吸入空気流が吸込カバーにより案内されて、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースの周りをより確実に流れるようになり、冷却性をさらに高めることができる。
請求項4の発明では、上記消音器がケーシングの上方に配置され、吸込用開口部は、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースの上方に配置されて、空気を下方より吸い込むように構成されている。
このように吸込用開口部がギヤ側軸受ケースないしギヤケースの上方に配置されて、空気を下方より吸い込むようにすれば、ルーツ型回転機械の設置面積を小さく保ちながら、冷却性を高めることができる。
以上説明した如く、請求項1の発明によると、ルーツ型回転機械の吸込口に接続されている吸込消音器の吸込用開口部を、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースに向けて開口させ、かつその開口部に吸い込まれる吸入空気流がギヤ側軸受ケースないしギヤケースの周りを通るようにルーツ型回転機械の他の部位よりもギヤ側軸受ケースないしギヤケースに近接して配置したことにより、吸込消音器の吸込用開口部に外部から吸い込まれる吸入空気流を旨く利用してギヤ側軸受ケースないしギヤケースを冷却することができ、簡単な構造でもって、軸受ケース内のギヤ側軸受及びギヤケース内のギヤ機構を効率よく冷却して、構造の簡単化及び冷却性の向上の両立を図ることができる。
請求項2の発明では、吸込用開口部は、消音器の吸込口とした。また、請求項3の発明では、消音器の吸込口に、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースを隙間をあけて覆うように吸込カバーを接続して、この吸込カバーの端部を吸込用開口部とした。これら発明によると、請求項1の発明と同様に、構造の簡単化とギヤ側軸受及びギヤ機構の冷却性の向上との両立を図ることができる。特に、請求項3の発明によると、吸入空気流を吸込カバーにより案内して、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースの周りをより一層確実に流すことができ、冷却性をさらに高めることができる。
請求項4の発明によると、消音器をケーシングの上方に配置し、吸込用開口部を、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースの上方に配置して、この吸込用開口部に空気を下方より吸い込むようにしたことにより、ルーツ型回転機械の設置面積を小さく保ちながら、ギヤ側軸受及びギヤ機構の冷却性を高めることができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
図1〜図4は本発明の実施形態1に係るルーツブロワAを示す。1はベースで、その上には前後方向(図1で左右方向、図3で上下方向)の回転軸心を持つブロワ本体3が設置され、このブロワ本体3の左隣(図2で左側)には同様に前後方向の回転軸心を持つモータ5が据付台7を介して設置されている。
上記ブロワ本体3は密閉状のケーシング9を備えている。図4に示すように、このケーシング9は、左右水平方向(図4で上下方向)の長径を持つ断面略長円形の筒状のケーシング本体10と、このケーシング本体10の前側(図4で左側)の開口部を気密状に閉塞して取り付けられた入力側軸受ケース14と、ケーシング本体10の後側(図4で右側)の開口部を気密状に閉塞して取り付けられたギヤ側軸受ケース15とからなる。図1〜図3に示すように、ケーシング本体10の上部に空気吸込口11が、また下部に空気吐出口12がそれぞれ形成されている。より詳しくは、空気吐出口12は、ケーシング本体10の下部から右側に延びるダクト部12a内に開口している。また、入力側軸受ケース14及びギヤ側軸受ケース15にはそれぞれ2つの軸受孔16,16が水平左右方向に並んで開口されている。
上記ケーシング9内には1対の3葉型ロータ18,19、具体的にはモータ5に近い左側に位置する駆動ロータ18と、モータ5から離れた右側に位置する従動ロータ19とが水平に並んで収容されている。これら駆動ロータ18及び従動ロータ19はその前後両端から突出して延びる軸部18a,19aを有する。
上記前側の軸部18a,19aは上記ケーシング9の入力側軸受ケース14における軸受孔16,16に挿通されてそれぞれ入力側軸受21,21により回転可能にかつ気密状に支持されている。一方、後側の軸部18a,19aは、ギヤ側軸受ケース15における軸受孔16,16に挿通されてそれぞれギヤ側軸受22,22により回転可能にかつ気密状に支持されている。そして、駆動ロータ18及び従動ロータ19はケーシング9内において互いに非接触状態で噛み合わされて収容されている。
上記駆動ロータ18及び従動ロータ19の各々の後側の軸部18a,19aはそれぞれギヤ側軸受22よりも突出するように後方に延び、その突出部には、タイミングギヤと称されるギヤ24,24が回転一体に固定されている。この両ギヤ24,24は互いに噛合しており、両ギヤ24,24により両ロータ18,19を互いに反対方向に同期回転させるギヤ機構25が構成されている。
上記ギヤ側軸受ケース15にはカップ状のギヤケース27がその前端開口側のフランジ部27aをギヤ軸受ケース15後端のフランジ部15aに突き合わせて液密状に取り付けられ、このギヤケース27内部とギヤ側軸受ケース15とにより区画される密閉空間に上記ギヤ機構25が収容されている。この空間内にオイルが封入されて、このオイルに上記両ギヤ24,24がさらされるようになっている。
一方、上記入力側軸受ケース14には板状の軸受カバー29が入力側軸受21及び従動ロータ19の前側軸部19a端面を隠蔽するように取り付けられている。この軸受カバー29の左側には開口が形成され、この開口を通して駆動ロータ18の前側軸部18aが軸受カバー29よりも前側に突出し、この突出部に従動プーリ31が回転一体に取付固定されている。
上記モータ5の出力軸5aは前側に延び、この出力軸5aには駆動プーリ32が回転一体に取付固定されている。この駆動プーリ32及び上記従動プーリ31には伝動ベルト33が巻き掛けられており、モータ5の回転力を駆動プーリ32、ベルト33及び従動プーリ31を介して駆動ロータ18に伝達して駆動ロータ18を回転させるとともに、この回転力をギヤ機構25を介して従動ロータ19にも伝達して従動ロータ19を回転させることにより、駆動ロータ18及び従動ロータ19を互いに反対方向に同期回転させ、空気を空気吸込口11からケーシング9内に吸い込んだ後に空気吐出口12からケーシング9外に吐出するようになっている。
上記ケーシング9の上方には、ケーシング9の空気吸込口11に接続された吸込消音器35が配置されている。この消音器35は、図5及び図6にも示すように、上側に開口する有底円形箱状の消音器本体36と、この消音器本体36の開口を気密状に閉じる蓋部37とからなる。消音器35の内部は消音器本体36内に水平に配置した隔壁38によって上下2つの空間に仕切られている。上側空間には前側寄りに角筒状のフィルタ39が隔壁38と蓋部37とに亘って配置され、このフィルタ39により上側空間はフィルタ39外の第1空間40とフィルタ39内の第2空間41とに区画されている。隔壁38の後端部には第1空間40に臨む部分に、上下方向に延びる円筒状の吸込部43の上端部が気密状に貫通され、この吸込部43は下側空間を通りかつ消音器本体36の下壁部後端を気密状に貫通してその外側に延びており、吸込部43内に吸込通路44が形成されている。
また、隔壁38の前後中央の左右両側には第2空間41に臨む部分に、上下方向に延びる2つの連通管46,46の上端部が気密状に貫通され、この各連通管46の下端は下側空間に開口している。さらに、消音器本体36の下壁部前端には上記連通管46よりも前側位置に出口管48が気密状に貫通され、この出口管48の上端は下部空間に開口し、その高さ位置は連通管46の下端よりも高く、換言すれば出口管48の上端と連通管46の下端とが水平方向から見てオーバーラップしている。そして、下側空間は膨張空間とされて、ここで吸込音を減衰させるようになっている。
また、蓋部37の下面(内面)と、消音器本体36の内周側面及び内底面のうち隔壁38下側の下側空間に臨む部分とには、それぞれ吸音材49が貼り付けられている。また、上記出口管48の下端は消音器本体36よりも下側に突出し、その下端部を、ケーシング9の空気吸込口11周りに気密状に取り付けることで、消音器35がケーシング9の空気吸込口11に接続されている。以上により、消音器35に対し空気が吸込部43内の吸込通路44を介して上部空間の第1空間40に吸い込まれ、この空気がフィルタ39を通って第2空間41に流れた後、連通管46,46を通って下側空間に流れ、その下側空間の空気は出口管48を経て消音器35外に流出し、この空気がブロワ本体3におけるケーシング9の空気吸込口11に吸い込まれるようになっている。
この実施形態1における発明の特徴として、上記吸込消音器35の空気吸込口である、吸込部43の下端部(吸入通路44の上流端)は、その吸込消音器35へ空気を吸い込むための吸込用開口部45をなし、この吸込用開口部45は、図1及び図3に示すように、上記ブロワ本体3のケーシング9におけるギヤ側軸受ケース15とギヤケース27との集合部分の略真上に位置していて、吸込用開口部45に吸い込まれる吸入空気流がギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27の周りを集中的に通るようになっている。
上記吸込用開口部45(吸込部43の下端部)と、ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の集合部分の上端部(詳しくは各々のフランジ部15a,27aの上端)との隙間の距離Lは、上記消音器35の出口管48の内径Dの半分よりも短い(L<D/2)ことが望ましい。さらに、この隙間を流れる空気の流速は10cm/秒以上となることが望ましい。
尚、図1〜図3中、34は駆動プーリ32、従動プーリ31及び伝動ベルト33を覆うベルトカバーである。
したがって、この実施形態においては、ルーツブロワAの運転状態で、モータ5の回転が駆動プーリ32、伝動ベルト33及び従動プーリ31によってブロワ本体3の駆動ロータ18に伝達されて、その駆動ロータ18が回転する。また、この回転力がギヤ機構25を介して従動ロータ19に伝達されて従動ロータ19も回転する。このことにより、駆動ロータ18及び従動ロータ19が互いに反対方向に同期回転し、空気が消音器35を経て空気吸込口11からケーシング9内に吸い込まれた後、その空気は空気吐出口12からケーシング9外に吐出される。
上記消音器35での空気の流れについて説明すると、空気が吸込部43内の吸込通路44を介して上部空間の第1空間40に吸い込まれ、この空気はフィルタ39を通って第2空間41に流れた後、連通管46,46を通って下側空間に流れる。この下側空間に流れた空気は出口管48を経て消音器35外に流出し、この空気がブロワ本体3におけるケーシング9の空気吸込口11に吸い込まれる。この消音器35において、下側空間(膨張室)での空気の膨張や吸音材49による吸音によって空気の吸込音が減衰されて消音されるとともに、空気中の埃等がフィルタ39で除去される。
上記吸込部43の下端部で、吸込消音器35に空気を吸い込むための吸込用開口部45は、ギヤ側軸受ケース15とギヤケース27との集合部分の略真上に位置しているので、この吸込用開口部45に吸い込まれる吸入空気流はギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27の周りを流速を持って通ることとなる。具体的には、吸込用開口部45に吸入される空気の大部分は、ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の下側から該ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の左右両側及び後側を通って吸込通路44に導入される。また、一部は、ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の上側を通って吸込通路44に導入される。この流速を持った吸入空気流により、その空気とギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27との熱伝達が大幅に増大し、ギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27、従ってその内部のギヤ側軸受22及びギヤ機構25の冷却が促進される。
このように吸込消音器35の吸込用開口部45に吸い込まれる際に発生する吸入空気流(自吸空気流)がギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27の周りを集中的に流れ、その吸入空気流によってギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27の全体を周りから冷却するので、入力側軸受21と同等の高い冷却効果を得ることができる。その結果、ルーツブロワAの運転時の回転速度を増加させて吐出圧力を高くすることができ、ギヤ側軸受ケース15内におけるギヤ側軸受22のグリース等の潤滑剤の熱劣化等を抑制してその寿命を延ばすことができる。尚、ギヤ側軸受22の潤滑剤を補給する場合には、その補給時期の間隔を長くすることができる。
しかも、吸込消音器35の吸込用開口部45に吸い込まれる吸入空気流だけで冷却を行うので、吸込消音器35やその吸込用開口部45のレイアウトを特定するだけでよく、従来のように、ギヤケース等の外側に空気通路を形成する必要はなく、ルーツブロワAの構造が簡単になり、その製造も容易となる。
尚、外部から動力が伝達される入力側軸受ケース14の周りは、伝動ベルト33の走行や駆動及び従動プーリ32,31の回転による空気流が生じているので、この空気流によって入力側軸受ケース14を良好に冷却して、入力側軸受21の寿命を延ばすことができる。
(実施形態2)
図7は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図6と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、吸込カバーを設けたものである。
この実施形態では、図7に示すように、消音器35の吸込部43の下端に吸込カバー53が一体的に設けられている。この吸込カバー53は、矩形状の箱を半分割した形状のもので、ギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27の左右側方に位置する左右縦壁部53aと、ギヤケース27の後方に位置する後縦壁部53bと、これら両縦壁部53a,53bに連続し、吸込部43の下端部が挿通された上壁部53cとからなっていて、ギヤ側軸受ケース15とギヤケース27との集合部分を隙間をあけた状態で左右両側及び後側から覆うように配置されている。また、この吸込カバー53の下端部(縦壁部53a,53bの下端部)はギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の上下略中央の高さ位置まで延びており、この吸込カバー53の下端部(上流側端部)が吸込用開口部45となっている。その他の構成は実施形態1と同様である。
したがって、この実施形態においても、実施形態1と同様の作用効果が得られる。特にこの実施形態の場合、消音器35の吸込部43の下端に吸込カバー53が設けられ、その下端部が吸込用開口部45であるので、消音器35に吸い込まれる空気流が吸込カバー53によりギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の周りにスムーズに案内される。すなわち、消音器35の吸込用開口部45に吸入される空気の大部分は、ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の下側から、該ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の左右両側及び後側と吸込カバー53との間を通って吸込通路44に導入される。また、一部は、ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の上側を通って吸込通路44に導入される。その結果、吸入空気がギヤ側軸受ケース15ないしギヤケース27の周りをより確実にかつスムーズに流れるようになり、その冷却性をさらに高めることができる。
(実施形態3)
図8は実施形態3を示し、図7における消音器35の吸込部43及び吸込カバー53を兼用したものである。この実施形態では、消音器35における消音器本体36は半円筒形状に形成され、その後壁部は蓋部37の後端よりも前側に位置して円形の一部を切り欠いた平面状となっている。また、この消音器本体36の後部には半円状に折り曲げられた板状の吸込プレート55が、その左右前端部を消音器本体36の左右側壁に気密状に取付固定した状態で配置され、この吸込プレート55の上端部は蓋部37下面に気密状に当接している。
上記吸込プレート55は、ギヤ側軸受ケース15の前後略中央とギヤケース27の全体とを後側から隙間をあけて覆うように下方に延び、その下端部はギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の上下略中央の高さ位置に位置しており、吸込プレート55と消音器本体36の後壁部との間に吸込通路44が形成されている。
また、消音器本体36下面の後端部には、ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の各フランジ部15a,27aの真上に位置する仕切板56が垂下するように取付固定され、この仕切板56の下端部とフランジ部15a,27aとの間に所定の隙間が形成されている。この実施形態では、上記吸込プレート55の下端及び仕切板56の下端が吸込用開口部45をなしている。その他は上記実施形態2と同様に構成されている。
この実施形態では、消音器35に吸入される空気の大部分は、ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の下側から、該ギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の左右両側及び後側と吸込プレート55との間を通って吸込通路44に導入される。また、一部は、ギヤ側軸受ケース15の上側から仕切板56の下端部とフランジ部15a,27aとの間の隙間、つまりギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の上側を通って吸込通路44に導入される。従って、この実施形態においても、消音器35に吸入される空気がギヤ側軸受ケース15及びギヤケース27の周りを通過することとなり、上記実施形態2と同様の作用効果が得られる。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、消音器35として円形箱状のものを採用しているが、消音器の構造は上記各実施形態のものに限定されない。
また、上記実施形態は、本発明をルーツブロワAの冷却構造に適用したものであるが、本発明はルーツブロワA以外のルーツ型回転機械に適用することができる。
本発明は、容積式のルーツ型回転機械におけるロータの軸受を冷却する有効な対策として極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
図1は、本発明の実施形態1に係るルーツブロワを一部を破断して示す側面図である。 図2は、ルーツブロワの正面図である。 図3は、ルーツブロワを消音器を取り外して示す平面図である。 図4は、ブロワ本体の断面図である。 図5は、図1の消音器のV−V線断面図である。 図6は、図1の消音器のVI−VI線断面図である。 図7は、本発明の実施形態2に係るルーツブロワを示す図1相当図である。 図8は、本発明の実施形態3に係るルーツブロワを示す図1相当図である。
A ルーツブロワ
3 ブロワ本体
5 モータ
9 ケーシング
11 空気吸込口
12 空気吐出口
14 入力側軸受ケース
15 ギヤ側軸受ケース
18 駆動ロータ
19 従動ロータ
21 入力側軸受
22 ギヤ側軸受
24 ギヤ
25 ギヤ機構
27 ギヤケース
35 吸込消音器
43 吸込部
44 吸込通路
45 吸込用開口部
53 吸込カバー
55 吸込プレート

Claims (4)

  1. 入力側及びギヤ側軸受ケースを有するケーシング内に、該軸受ケースにおいて入力側及びギヤ側軸受により回転可能に支持された1対のロータが互いに噛み合わされて収容され、
    上記ケーシングのギヤ側軸受ケースに、上記両ロータを互いに反対方向に同期回転させるギヤ機構を収容するギヤケースが取り付けられ、
    上記1対のロータの反対方向の同期回転により、空気を空気吸込口からケーシング内に吸い込んで空気吐出口からケーシング外に吐出するルーツ型回転機械において、
    上記空気吸込口には吸込消音器が接続され、
    上記吸込消音器へ空気を吸い込むための吸込用開口部は、上記ギヤ側軸受ケースないし上記ギヤケースに向けて開口し、かつ該吸込用開口部に吸い込まれる吸入空気流が上記ギヤ側軸受ケースないし上記ギヤケースの周りを通るようにルーツ型回転機械の他の部位よりも該ギヤ側軸受ケースないしギヤケースに近接して配置されていることを特徴とするルーツ型回転機械。
  2. 請求項1のルーツ型回転機械において、
    吸込用開口部は、消音器の吸込口であることを特徴とするルーツ型回転機械。
  3. 請求項1のルーツ型回転機械において、
    消音器の吸込口に、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースを隙間をあけて覆うように吸込カバーが接続され、
    吸込用開口部は、上記吸込カバーの端部であることを特徴とするルーツ型回転機械。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つのルーツ型回転機械において、
    消音器がケーシングの上方に配置され、
    吸込用開口部は、ギヤ側軸受ケースないしギヤケースの上方に配置されて、空気を下方より吸い込むように構成されていることを特徴とするルーツ型回転機械。
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