JP4671585B2 - 発電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電装置に係り、詳しくは炭化水素系燃料から水素を生成して、この水素を燃料として作動する発電装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来から、一般家庭用、自動車用、特に携帯機器電源用として、発電温度が100℃付近の燃料電池の開発が進められている。特に、固体高分子電解質を用いた燃料電池は低温域での発電特性に優れており注目されている。例えば、スルホン酸基をイオン交換基としたフッ素系高分子に代表される固体高分子電解質は、110℃の耐熱温度を有し、室温でも発電可能であると報告されている。
【0003】
また、燃料電池セルへの燃料供給方法が種々検討されているが、主に、水素を燃料とする水素燃料電池、炭化水素系燃料を水素に改質し、生成した水素を燃料とする改質型燃料電池、および炭化水素系燃料を直接燃料とする、例えば、ダイレクトメタノール燃料電池に分類される。
【0004】
上記水素燃料電池は発電効率が高く、いち早く実用化されたが、燃料の貯蔵と移送が難しく、高圧容器、液化水素容器等を利用するため、体積あたりもしくは重量あたりのエネルギー密度が低く、特に車載用および携帯機器用電源などの小型化、軽量化が要求される用途には適していない。
【0005】
そのため、これらの用途に関しては、燃料として貯蔵、補充、充填が容易にできる液化ガスやアルコールを利用でき、燃料供給装置の小型化が可能な燃料改質型燃料電池やダイレクトメタノール燃料電池に期待が寄せられている。
【0006】
炭化水素系燃料を直接燃料とするダイレクトメタノール燃料電池では、液体燃料のクロースオーバーおよび燃料と接触することにより電解質が劣化するという問題が実用化を阻害している。
【0007】
一方、従来の燃料改質型燃料電池は、図5に示すように、燃料タンク1が燃料配管3を介して、改質装置5a、CO変性装置5b、CO選択酸化装置5cとからなる改質器5の改質装置5aと接続されている。この改質器5のCO選択酸化装置5cには、酸素含有ガス配管7を介してブロアー9が接続され、改質ガス配管11を介してセルスタック13が接続されている。このセルスタック13には、酸素含有ガス供給配管15を介してブロア17が接続され、排気ガス配管19が接続されている。
【0008】
また、セルスタック13が100℃程度の温度で運転される場合には、セルスタック13と改質器5の間には改質ガスを冷却するための冷却器20が挿入される。
【0009】
従来の燃料改質型燃料電池では、ブロアー17から酸素含有ガスをセルスタック13に供給し、燃料タンク1から改質器5に供給された燃料を、改質器5で改質して燃料から水素を製造し、必要に応じ、改質ガスを冷却するなどしてセルスタック13に供給し、発電を行う。
【0010】
このような燃料改質型燃料電池では、燃料として、液体もしくは液化ガスである炭化水素、アルコール、エーテルなどを用いることができ、簡易なシール容器が利用できることから、体積あたりもしくは重量あたりのエネルギー密度は高いものの、炭化水素燃料を水素に変化させる触媒の反応効率を高めるために、通常、触媒を350℃以上の温度に加熱する必要がある。
【0011】
従って、改質器5の作動温度および流路設計により変動するものの、改質器5によって生成した改質ガスは、おおよそ、200℃前後の高温となる。また、改質ガスには、セルスタック13の触媒特性を低下させるCO成分が一部含まれている。そのため、改質ガスの温度は、固体高分子電解質にとっては性能が劣化するほど高温であり、ガスを冷却したとしても、セルスタックの特性を劣化させるCOを含有することから、改質ガスをセルスタック13に供給する前に、冷却する冷却装置20と、COを除去するCO除去装置5b、5cを備えることが必須とされ、装置が複雑になるという問題があった。
【0012】
このような問題を解決するために、200℃付近の高温で使用可能であり、COによる触媒被毒を抑制可能なポリベンジイミダゾール型固体高分子電解質が報告されている(特許文献1参照)。
【0013】
【特許文献1】
米国特許第6099988号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリベンジイミダゾール型の固体高分子電解質は高温で使用可能であり、COによる触媒被毒を抑制する効果があるものの、CO濃度が0.5%以上の改質ガスで使用する場合は、触媒の劣化が避けられず、長時間使用できないという問題がある。また、ポリベンジイミダゾール型固体高分子電解質では、従来用いられていたフッ素系高分子電解質に比べ、燃料が電解質を透過し発電性能が劣化するという燃料のクロースオーバーは改善されるものの、完全に抑制するには至っていない。
【0015】
本発明は、改質ガスの冷却およびCO除去装置が不要で、且つ発電性能の劣化を防止できる燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の発電装置は、200〜330℃で改質反応を発生させ、炭化水素系燃料から水素を生成させる改質器と、該改質器で生成される改質ガスが直接導入され、該改質ガスを利用して、150℃以上、改質温度以下の温度で、発電するセルスタックを具備する発電装置であって、前記セルスタックに用いられる電解質が、PとSiOとZrOとを主成分とする多孔体である無機電解質、または、無機部がSiOガラスおよびタングストりん酸を主成分としてなり、有機部がポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドおよびポリテトラメチレンオキシドより選択された任意の化合物である有機/無機複合電解質であることを特徴とする。
【0017】
このような発電装置では、通常、350℃以上で行われる改質反応を200〜330℃の温度範囲で行うことにより、改質の際のCOの発生を抑制できる。また、セルスタックの稼働温度を150℃以上とすることで、仮に、改質ガスにCOが含有されていたとしても、燃料電池セルの電極へのCO吸着を防ぐことができるため、高温改質ガスを、冷却処理装置およびCOの除去装置を経由せずに、直接セルスタックに供給することが可能となり、エネルギー密度が高く、構造が簡単で、コンパクトな発電装置を実現できる。また、本発明の発電装置におけるセルスタックに用いられる電解質であるPとSiOとZrOとを主成分とする多孔体である無機電解質は、耐熱性に優れ、250℃でも高い導電性を有するため、高効率の発電装置を実現できるとともに、改質ガスを冷却する必要がないため、装置の簡略化、小型化ができ、セルスタックに用いられる電解質である無機部がSiOガラスおよびタングストりん酸を主成分としてなり、有機部がポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドおよびポリテトラメチレンオキシドより選択された任意の化合物である有機/無機複合電解質は、イオン導電性が高く、優れた発電性能を有しており、本発明の発電装置に好適に使用される。
【0018】
また、本発明の発電装置は、改質器は、改質触媒を担持する改質流路を有しており、該改質流路の断面積が0.09mm以下であることを特徴とする。これにより、燃料ガスと改質触媒の接触性が向上するため、改質温度を大幅に低温化でき、200〜330℃の温度範囲でも改質反応を高効率に行うことができ、COの発生を大幅に減少できるとともに、改質ガスを冷却する必要がないために、冷却処理装置およびCOの除去装置を経由せずに、改質ガスを直接セルスタックに供給することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の発電装置は、図1に示すように、燃料タンク31が、燃料配管33を介して改質器35と接続され、この改質器35には、改質ガス配管37を介して燃料電池セルを具備するセルスタック39が接続されている。また、このセルスタック39には、酸素含有ガス配管41を介してブロアー43が接続され、また、排気ガス配管45が接続されている。
【0027】
このような発電装置では、燃料タンク31から改質器35へ燃料が供給され、改質器35で燃料は水素を含有する改質ガスへと改質され、セルスタック39に供給される。また、同時にブロア43から、セルスタック43に酸素含有ガスが供給され、前記改質ガスと、燃料電池セルを介して、電気化学反応を起こし、発電する。
【0028】
このような発電装置において、燃料タンク31は、燃料を貯蔵し、必要に応じ、改質器35に燃料を供給するものであり、燃料としては、種々の炭化水素化合物および炭素、水素と酸素から構成される種々の有機化合物、例えば、メタン、メタノール、ジメチルエーテルなどが用いられる。
【0029】
前記改質器35は、詳細に説明すると、図2に示すように、例えば、基体51中に加熱用ヒーター53と、改質触媒55が充填された改質流路57とを具備して構成される。この改質流路53の燃料タンク31側の端部には、燃料導入口57aが形成され、また、他方の端部には、改質ガス排出口57bが形成されている。
【0030】
改質器35は、燃料タンク31から供給された燃料を改質し、水素を含む改質ガスを生成するものである。例えば、燃料導入口57aから導入された燃料は、基体51内に形成された折り返し形状の改質流路57内を、改質ガス排出口57b側に流通する。その間に、燃料は改質流路57内に充填された改質触媒55と接触し、改質反応が起こり、水素が生成される。改質流路57内で生成した水素を含む改質ガスは、改質ガス排出口57bから排出され、セルスタック39へと供給される。
【0031】
改質に際して、燃料を触媒反応により水素に改質する反応は、水蒸気改質を行う場合、吸熱反応であるため、改質器35を加熱する必要がある。基体51内に設けられた加熱用ヒーター53は抵抗体からなり、加熱用ヒーター53に電流を流すことで、改質器35を効率よく加熱することができる。
【0032】
このような改質器35の温度は、水素生成効率の向上と、COの生成抑制の点から、200〜330℃の温度範囲に制御することが必要である。特に200〜300℃、更には250〜300℃の温度範囲に制御することが望ましく、この温度範囲に改質器35の温度を制御することで、水素を高い効率で生成できるとともに、COの生成を抑制することができる。
【0033】
通常、改質器35の温度を330℃以下にした場合、改質効率が低下するが、改質器35の改質触媒55を充填した改質流路57の断面積を0.09mm以下にすることで、改質流路57の経路が長くなるため、燃料と触媒の接触性が大きくなり、改質器35の温度を330℃以下にした場合でも高い改質効率を維持できる。
【0034】
なお、改質効率を更に改善する、あるいは、同じ改質効率を維持しながら改質温度を下げ、COの生成量を減少することができるという点から、改質流路57の断面積は特に0.04mm以下、さらには、0.01mm以下であることが好ましい。
【0035】
また、反応効率を向上させるために、上記触媒の比表面積は100m/g以上であることが好ましい。
【0036】
本発明の発電装置では、簡略化と小型化を図るために、改質器35で改質された改質ガスをCO除去装置並びに冷却装置を経由せずにセルスタック37に供給することを特徴とする。
【0037】
そのために、セルスタック37は、150℃以上の温度で発電可能なことが必要である。言い換えると、COを含有する150℃以上の高温の改質ガスを供給されても、発電可能であることが求められる。なお、このような耐熱性を有するセルスタック37では、高温で発電することにより、燃料ガス中に含まれる微量のCOが触媒に吸着しにくくなり、触媒被毒を抑えることができる。そのため、セルスタック37は、耐熱性と触媒被毒のバランスをはかるという点から、特に150〜220℃、更には170〜200℃で稼動することが望ましい。
【0038】
以上説明したように、本発明の発電装置は、200〜330℃の温度範囲で改質を行うとともに、150℃以上の温度で発電する必要がある。
【0039】
しかしながら、市販のフッ素系高分子電解質は上記温度範囲で使用できないため、本発明によれば、セルスタック37に耐熱性が高い無機系電解質あるいは有機/無機複合電解質を用いる。
【0040】
前記の3種の電解質の中で最も耐熱性が高く、高温での稼働が可能である点から、電解質として、P −SiO −ZrO 系多孔体を用いる。−SiO系多孔体にZrOを添加することでP−SiO系ガラス電解質の耐水性並びに電解質中に含まれるPの安定性が著しく向上し、電解質の特性劣化を防止できる。
【0041】
また、電解質として前記有機/無機複合電解質を用いる場合には、有機部として、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドおよびポリテトラメチレンオキシドより選択された任意の化合物と、無機部としてSiOガラスとH(PO1236)あるいはH(POMo1236)などの固体酸とから合成されたものは、10−3S/cm以上の導電性と250℃以上の耐熱性を有しており、特に望ましい。また、有機/無機複合電解質は、ハンドリング性にも優れていることから、ハンドリング性と発電能力のバランスが最もよい。
【0043】
また、本発明の発電装置に用いられる炭化水素系燃料は、種々の炭化水素化合物および炭素、水素と酸素から構成される種々の有機化合物から選ばれた一種類以上のものから構成されたものを意味し、上記燃料は通常は液相或いは気相のいずれかの状態で存在するものである。
【0044】
気相の原料、例えばメタンガス、プロパンガスなどは改質器35に供給しやすいが、体積当たりのエネルギー密度が低いという問題があり、また、液相化させるためには高圧容器が必要とされる。一方、メタノール、エタノールなどの液相原料は、原料を安定に改質器35に供給するために、加熱により気相化するか、ポンプにより駆動する必要があり、装置が複雑になる。
【0045】
上記の問題を解決するために、前記炭化水素系燃料として、数気圧で液相化可能なジメチルエーテルを使用することが特に望ましい。ジメチルエーテルを使用する場合は、簡単な容器に数気圧加圧で液相化された燃料を封入し、バルブの開閉を制御するだけで改質器35に供給できるため、装置の簡略化、小型化の点で、特に望ましい。
【0046】
以上説明した本発明の発電装置は、事業所、家庭の電源に使用される定置式、電気自動車などに使用される車載式および携帯機器電源に使用される携帯式に好適に適用される。
【0047】
中でも、本発明により得られる装置の簡略化効果を活かして従来の装置よりも小型化を可能にしたことで、ノート式パソコン、携帯電話、その他携帯端末などの電源に特に好適に利用される。
【0048】
なお、以上説明した例では、改質器35の改質流路37に改質触媒55を均一に充填したが、例えば、改質流路57の壁面のみに付着するように形成されてもよく、この場合には、ガス流体の圧損が小さくなることから、より望ましい。
【0049】
【実施例】
改質器の作製
先ず、Al粉末と有機バインダー、溶剤とからスラリーを作製し、このスラリーを用いて、ドクターブレード法によりアルミナグリーンシートを作製した。
【0050】
次に、図3に示すようにアルミナグリーンシート61a表面に抵抗体ペーストを用いて、印刷法によりヒーターパターン63を形成した。また、レーザー加工機を用いて、アルミナグリーンシート61cに所定の流路65を形成した。なお、流路65は、例えばパンチングなどの手法で形成してもよい。
【0051】
次に、図4(a)に示すように、これらのグリーンシート61a、61b、61cを積層し、焼成して、加熱用ヒーター53と改質流路57が形成された積層焼結体を得た。
【0052】
次に、図4(b)に示すように、この改質流路57にCu−ZnO−Al系触媒を溶液で充填し、凍結乾燥し、400℃での焼成を行い、改質流路57内に改質触媒55を充填した。さらに、図4(c)に示すように、改質触媒55を充填した積層焼結体とアルミナの蓋状部材59とを張り合わせ、改質器35を作製した。
【0053】
得られた積層焼結体に形成された改質流路57の断面積を表2に示す。また、改質流路57の長さは、改質流路57の容積が0.05〜0.1cmになるように設計した。
【0054】
無機電解質の作製
先ず、Siアルコキシド、Zrアルコキシド、有機りん化合物を用いて焼成後の組成が表1に示す組成となるような複合ゾルを作製した。そして、ポリプロピレン製の基板にゾルを塗布し、乾燥を経て300℃で2時間焼成して直径50mm、厚さ0.03mmの試料No.1〜8の無機電解質を得た。
【0055】
有機/無機複合電解質作製
表1に示す組成となるようなタングストりん酸/テトラエトキシシラン/ポリテトラエチレンオキシドの混合ゾルを作製し、平面ガラス基板に塗布した。乾燥処理を経て最終160℃で3時間アニール処理後直径50mm、厚さ0.02mmの試料No.9〜12の有機/無機複合電解質膜を得た。
【0057】
燃料電池セルの作製
作製したこれらの電解質の両面にカーボンブラックに担持されたPt触媒を塗布し、さらに、その表面に銀ペスートを網状に印刷して電極とし、さらに、両サイドにそれぞれに改質で得た燃料ガスと空気を流す流路を設け燃料電池セルを作製した。なお、作製した電解質の組成を表1に示す。
【0058】
発電装置の稼動試験
燃料にジメチルエーテルを用い、水バブリングにより水蒸気と混合後、ヒーターにより、表2に示す温度に加熱された改質器35を通過させた。改質器35から排出された改質ガスをサンプリング成分分析して改質効率を計算した。改質効率とガス中のCO含有量を表1に示す。改質器35とセルスタック39とをステンレスチューブでつなぎ、改質ガスをセルスタック39に供給した。同時にセルスタック39に酸素含有ガスを供給し、電流源および電圧計をセルスタック37に接続して、最大出力条件で10h測定した。出力密度と特性劣化率を表2に示した。なお、改質、発電に際しては改質器35の温度、燃料電池セルの発電部の温度を表2に示すように変化させた。
【0059】
【表1】
Figure 0004671585
【0060】
【表2】
Figure 0004671585
【0061】
表1、2より判るように、本発明の試料2〜6、10〜12は、改質反応を200〜330℃の温度範囲で行うことにより、ガス中のCO量を低減でき、また、150℃以上、改質温度以下の温度範囲で発電を行うことにより、燃料電池セルの電極へのCO吸着を抑制することができ、出力密度が120mW/cm以上、10時間稼動の劣化率が0.4%以下と優れた特性を示した。
【0062】
一方、本発明の範囲外である試料No.1は改質器35の温度が180℃であり、200℃未満であったため、改質効率が83%と低くなり、出力密度も低かった。また、本発明の範囲外である試料No.9は、発電温度が低いため、出力密度が低く、また、COが燃料電池セルの電極へ吸着したため、劣化の進行が速かった。さらに、本発明の範囲外である試料No.7は、発電温度が低いため、初期の出力密度は高くなったものの、劣化率が大きく、実用に適さない。
【0063】
【発明の効果】
本発明の発電装置では、燃料電池型発電装置において、改質反応の温度を200〜330℃に制御し、発電反応の温度を150℃以上、改質反応温度以下に制御するとともに、セルスタックに用いられる電解質を、PとSiOとZrOとを主成分とする多孔体である無機電解質、または、無機部がSiOガラスおよびタングストりん酸を主成分としてなり、有機部がポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドおよびポリテトラメチレンオキシドより選択された任意の化合物である有機/無機複合電解質とすることで、改質効率の向上と、CO発生の抑制が可能となり、加熱された改質ガスを直接セルスタックに導入でき、冷却装置やCO除去装置が不要となることから、コンパクトな発電装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発電装置を示す模式図である。
【図2】本発明の発電装置に用いる改質器を示す縦断面図である。
【図3】本発明の発電装置に用いる改質器の作製方法を示す模式図である。
【図4】本発明の発電装置に用いる改質器の作製方法と構造を示す断面図である。
【図5】従来の発電装置を示す模式図である。
【符号の説明】
35・・・改質器
39・・・セルスタック
55・・・改質触媒
57・・・改質流路

Claims (2)

  1. 200〜330℃で改質反応を発生させ、炭化水素系燃料から水素を生成させる改質器と、該改質器で生成される改質ガスが直接導入され、該改質ガスを利用して、150℃以上、改質温度以下の温度で、発電するセルスタックを具備する発電装置であって、前記セルスタックに用いられる電解質が、PとSiOとZrOとを主成分とする多孔体である無機電解質、または、無機部がSiOガラスおよびタングストりん酸を主成分としてなり、有機部がポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドおよびポリテトラメチレンオキシドより選択される任意の化合物である有機/無機複合電解質であることを特徴とする発電装置。
  2. 前記改質器は、改質触媒を担持する改質流路を有しており、該改質流路の断面積が0.09mm以下であることを特徴とする請求項1記載の発電装置。
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