JP4670789B2 - コイル間隔測定方法 - Google Patents

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本発明は,複数個のコイルを円周上に配列したいわゆる集中巻きのステータにおいて,隣接するコイル間の間隔の最短距離を測定する方法に関する。さらに詳細には,集中巻きのステータにおいて,各コイル間の絶縁が確保できているかどうかを確認するためのコイル間隔測定方法に関するものである。
従来より,自動車のモータ等に用いられているステータでは,分布巻きと呼ばれるコイルの形成方法が多く用いられている。これは,円環状のコアに径方向のスリットを形成し,その中にコイル線を挿入して製造する。このようなステータでは,U・V・W各相のコイルが互いに接触する箇所ができることが避けられない。そのため,各相のコイル同士の間に樹脂製の相間紙を挿入して絶縁を確保しているものがあった(例えば,特許文献1参照。)。
この分布巻きに対して,他のコイルの形成方法として集中巻きと呼ばれるものがある。これは,円周上に配置された複数のコアのそれぞれにコイルを巻き付けたものである。各コイル同士を適切に接続して,全体で1つのステータが形成される。このような集中巻きのステータでは,各相のコイルはそれぞれ独立して形成されている。そのため,コイル同士の間に十分な隙間を設ければ,コイル間の絶縁状態は確保されるので,相間紙等の挿入は不要である。
しかし,コイル同士の間の距離を大きくすれば,ステータ全体の大きさが大きくなるため好ましくない。そこで一般に,コイル間隔が,コイル間の絶縁状態を確保できる最短間隔となるように,各コイルの配置が決定されている。また,このような集中巻きのステータとしては,隣り合うコイル間の間隔をより効率的に使用するために,矩形コイルと台形コイルとを交互に配列したものがある。
特開2005−80359号公報
しかしながら,機械による組立では,コイル線をボビンに巻き付ける際のわずかな位置ずれや,組み付けの誤差等を完全に排除することはできない。そのため,組み付けられたステータにおいて,隣接するコイル間の間隔が,必要とされる所定距離以上であることを確認する簡便な測定方法が望まれていた。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,隣接するコイル間の間隔を簡便に測定して,その最短間隔が必要とされる所定下限値以上であることを確認するためのコイル間隔測定方法を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明のコイル間隔測定方法は,ステータコアに取り付けられた集中巻きのコイル間の間隔を測定するコイル間隔測定方法であって,隙間方向に薄く隙間方向と交差する方向に長い帯状断面形状の平行光束を,その両端がコイルに掛かるようにステータコアの軸方向に照射し,照射した平行光束のうちコイルに遮られずに通過した部分を受光し,受光した平行光束の隙間方向と交差する方向の長さを,コイル間の間隔とするものである。
本発明のコイル間隔測定方法によれば,隙間方向に薄い範囲の平行光束によってコイル間の隙間が照射される。そして,そのうちコイルに遮られずに通過した部分の,隙間方向と交差する方向の長さが取得される。従って,隙間方向に薄い範囲のコイル間隔の最短距離を得ることができる。これをコイル間の全範囲について行えば,隣接するコイル間の間隔を容易に得ることができる。
さらに本発明では,平行光束の光源および受光する受光器を隙間方向に一定の速度で移動させつつコイル間の間隔を取得し,光源および受光器の隙間方向の移動に関し,平行光束がコイルの区間に達する前に,移動速度が一定の速度に達するための助走区間をおくことが望ましい。移動速度が一定の速度に達していない間は,適切な間隔で測定することができないが,このようにすれば,コイルの区間では適切な間隔で測定することができる。
また本発明では,光源を,ステータコアを挟んで受光器の下方に配置することが望ましい。このようにすれば,部屋の照明等の影響を排除できる。
さらに本発明では,平行光束の光源および受光する受光器を隙間方向に一定の速度で移動させつつコイル間の間隔を取得し,取得されたコイル間の最短間隔をその許容下限値と比較することが望ましい。このようにすれば,短時間で隙間全体を均等に測定することができるとともに,所定の下限値以上であるかどうかが容易に判断できる。
また本発明は,ステータコアに取り付けられた集中巻きのコイル間の間隔を測定するコイル間隔測定方法であって,コイル間の間隔の領域を包含する面光源から,光をコイル間の間隔の領域へ照射し,ステータコアを挟んで面光源と反対側に配置した,テレセントリック光学系を備えるカメラにより,コイル間の間隔の領域を撮像し,撮像した画像から,コイル間の最短間隔を取得するコイル間隔測定方法であってもよい。
テレセントリック光学系を備えるカメラによれば,一般的なカメラに比較して被写界深度の大きい撮影が可能である。そこで,このようにすれば,面光源から照射された光のうち,コイルによって遮られない部分の輪郭を容易に得ることができる。
さらに本発明では,面光源として青色発光ダイオード光源を用いることが望ましい。青色発光ダイオードの光によれば,コイル線のエナメルや部屋の照明による影響を排除して,鮮明な映像を得ることができる。
また本発明では,複数台のカメラを用い,各カメラのピント合わせ位置を,テレセントリック光学系の被写界深度に合わせて互いにずらした状態で撮像を行うことが望ましい。このようにすれば,テレセントリック光学系の被写界深度がコイルの間隔のステータコアの軸方向長さの全体をカバーできない場合でも,複数台のカメラによってカバーされる。
本発明のコイル間隔測定方法によれば,隣接するコイル間の間隔を簡便に測定して,その最短間隔が必要とされる所定下限値以上であることを確認することができる。
「第1の形態」
以下,本発明を具体化した第1の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,自動車用モータに用いられる集中巻きステータを検査するための測定方法に本発明を適用したものである。
まず,本形態の測定方法の測定対象について説明する。本形態は図1に示すような,集中巻きのステータ10を測定対象としている。このステータ10は,略円環状のコア11の内周側に,所定間隔でコイル12A,12Bが配置されたものである。コイル12A,12Bはそれぞれボビン13A,13Bにコイル線14が巻き付けられている。コイル12Aは矩形コイル,コイル12Bは台形コイルである。すなわち,図1中上または横から見ると,コイル12Aは長方形形状,コイル12Bは台形形状となっている。これらは外形形状は異なるが,同種のコイル線14を同じ長さだけ巻き付けたものであり,コイルとしての作用は同様のものである。
コア11は,その内周面に所定間隔でティース15が形成されている。また,各ボビン13A,13Bにはコイルの中心軸方向に貫通孔が形成されている。そして,各ティース15がボビン13A,13Bの貫通孔の中に配置されるように,各コイル12A,12Bがコア11に対して取り付けられている。なお,このステータ10では,矩形コイル12Aと台形コイル12Bとが交互に等間隔で配置されている。そして,このように配置されたときに,これらの各コイル12A,12Bのコイル線14同士の間に適切な間隔ができるように,コア11の大きさや形状,ティース15の間隔等が設定されている。
各コイル12A,12Bの製造時には,コイル線14の端部近くが固定されたボビン13A,13Bをアーム等によって保持し,ボビン13A,13Bを回転させつつ回転軸方向に移動させる。これによってコイル線14がボビン13A,13Bに巻き取られる。このとき,そのコイル線14のならびが多少不揃いとなることは避けられない。そのため,各コイル12A,12Bがコア11に対して係止されたとき,各コイル同士の間には必ずしも設計通りの間隔が正確にできるとは限らない。
そこで,本形態では,図1のような組上がったステータ10に対して,各コイル12A,12B同士の隙間のすべてにおいて,適切な間隔が得られているかどうかを測定する。そして,隙間のうち最も狭い部分であっても,所定距離以上の間隔が得られていることが確認できれば,そのステータ10は良品であると判定される。なお,各コイル12A,12Bはいずれも,図1中縦方向(ステータコアの軸方向)や径方向等に所定の大きさを有しており,その中程の部分に不揃いとなっている部分がある場合もある。そのため,コア11に各コイル12A,12Bが全て取り付けられた状態で前後左右等から見ただけでは,隙間の内部の様子は確実にはわからない。
そのために,本形態では,図1に示すように,コイル12Aと12Bとの間の隙間を挟んで,図中上下に向かい合って配置された発光器21と受光器22とを使用する。このとき,発光器21はステータコア11より下方に,受光器22はステータコア11より上方にそれぞれ配置される。発光器21はLED平行光を発するものであり,所定の長さの細長い帯状断面形状の平行光束を発光する。発せられた光は平行光であるので,その光路は進行方向からそれて広がることはない。
ここで,ステータ10は,上記のように矩形コイル12Aと台形コイル12Bとが交互に配置されているので,それらのコイル間の隙間はステータコア11の軸方向の直線を含む略面状である。これをステータコア11の軸方向から見ると,図2に黒矢印で示す方向に略直線状となる。この直線の方向を隙間方向という。なお,各ティース15はステータコア11の径方向内向きに形成されているが,隙間方向はステータコア11の径方向とはやや異なる。矩形コイル12Aの両横の隙間方向は互いに平行であり,矩形コイル12Aの軸方向とも平行である。台形コイル12Bの両横の隙間方向は互いに角度を有している。
そこで,本形態では,発光器21によって発光される平行光束が,図2に示すように,隙間方向に薄く隙間方向と交差する方向に長い帯状断面形状となるように,発光器21を配置する。さらに,発光器21によって発せられた平行光は,隙間部分を含んでコイル12A,12Bにまたがる範囲Lに照射される。この図は,図1の下方から,コア11の中心軸方向に見た図である。
図2では,ある時刻において平行光が照射されている範囲Lを斜線で示している。発光器21によって発せられる平行光の範囲Lは,幅W,厚さDの帯状となっている。この平行光は図2中奥方向へ進み,コイル12A,12Bのいずれによっても遮られていない範囲Sの部分のみが,通り抜けて受光器22に入力される。この範囲Sの受光幅Wsを測定することによって,この位置での両コイル間の間隔の最小距離がわかる。
このようにすると,図3に示すように,各コイル12A,12Bの図1中縦方向の途中部分に不揃いとなっている部分がある場合でも,双方の最も出っ張った箇所同士の間隔が測定される。この図3は,図2の手前側から見た図である。発光器21によって発せられた幅Wの平行光(範囲L)は,図3中下から上へ進み,コイル12A,12Bで遮られる。そして,途中のどこにも遮られなかった部分(範囲S)だけが上に抜けることができ,受光器22によって受光される。従って,コイル12A,12B同士の間の間隔は,少なくとも受光器22によって検出された受光幅Ws以上であるといえる。
そこで,本形態では,図4に示す測定装置1を用いて,各隙間の全体にわたって上記の測定を行う。つまり,発光器21と受光器22とのペアを隙間方向に沿って移動させつつ,移動中の各位置での受光幅Wsを測定する。本形態の測定装置1では,発光器21と受光器22が所定の間隔をあけてステージ23に取り付けられている。この発光器21と受光器22との間隔は,測定対象となるステータ10のコイル12A,12Bの図1中縦方向最大長さよりやや大きい間隔である。
受光器22には,光学式センサコントローラ24が接続され,各位置での受光幅Wsが検出される。光学式センサコントローラ24は,受光幅Wsに比例したアナログ値を出力する。なお,受光器22は,少なくとも幅Wの平行光までは,その受光幅を測定することができる。またここでは,周囲の照明等の影響を極力排除するとともに,受光器22の受光レンズへのゴミなどの付着も低減するために,ステータ10の下方に発光器21を上向きにして設け,ステータ10の上方に受光器22を下向きにして設けている。また,発光器21としては,例えば,厚み約0.3mm,幅約30mmの平行光を発するLED光源を用いている。
さらに,測定装置1は,図4に示すように,サーボモータ25,サーボコントローラ・アンプ26,測長器27,測長器コントローラ28,計測マイコン29,パーソナルコンピュータ(PC)30を有している。サーボモータ25は,サーボコントローラ・アンプ26の信号を受けて,ステージ23を一定速度で移動させる。発光器21と受光器22とが取り付けられたステージ23は,サーボモータ25によって図4中左右方向に移動される。この移動方向が,図2に黒矢印で示す隙間方向である。サーボコントローラ・アンプ26は,PC30の指示に基づいてサーボモータ25を制御する信号を出力する。
測長器27は,サーボモータ25によるステージ23の出発位置からの移動距離を測定する。出発位置については後述する。測長器コントローラ28は,PC30の指示に基づいて測長器27を制御するとともに,ステージ23の移動距離をアナログ信号として計測マイコン29に出力する。計測マイコン29は,光学式センサコントローラ24のアナログ出力をも受ける。PC30は,光学式センサコントローラ24,サーボコントローラ・アンプ26,測長器コントローラ28,計測マイコン29のそれぞれに接続され,測定装置1全体の測定処理を制御する。また,光学式センサコントローラ24と測長器コントローラ28とからの出力が計測マイコン29によってデジタル変換されたものを受けて記録する。さらに,その記録値を所定の許容下限値と比較して,そのワークが良品であるかどうかを判定する。
次に,この測定装置1による測定方法について説明する。測定を開始する前に,測定対象のステータ10をパレット等に載置し,所定の位置に固定する。このとき円周方向には,コイル間の隙間の1つが発光器21と受光器22との間であり,隙間方向とステージ23の進行方向とが合致するように配置される。
また半径方向には,発光器21の照射範囲が,隙間から所定距離以上外周側のコア11上となるように,ステージ23とステータ10との相対的位置が決定される。この位置では,図5に示すように,照射範囲Lは隙間よりコア11の外周側であり,コア11を照らしている。この位置が,出発位置である。図5は,この状態での隙間周辺を,図4中下から見た様子を示す図であり,図中に斜線で示した範囲Lがこの出発位置での照射範囲である。範囲Lおよびそのすぐ図中上方に二点差線で囲んで示している領域41は,コア11上であり,発光器21から照射された平行光はすべてコア11によって遮られる。従って,この領域41を照射している状態では,受光器22に受光されることはなく,受光幅Ws=0である。
この状態にセットできたら,PC30は,サーボコントローラ・アンプ26に指示を出力し,サーボモータ25によってステージ23を図4中左向きに移動させる。これにより,照射範囲Lは,図5中上向きに移動される。本形態では,サーボモータ25を比較的低速の一定速度で移動させ,移動させつつ各位置での受光幅Wsを測定する。このように測定した結果の例を図6に示す。図中横軸は経過時間を示し,原点は出発位置である。また,図6中上部のグラフ中の3本の線は,一番上の線Vはサーボモータ25の速度の変化,中央の線Pはステージ23の出発位置からの位置変化,一番下の線Wsはその位置での受光幅の例をそれぞれ示している。
出発位置ではサーボモータ25は停止されており,PC30の指示を受けて,サーボモータ25の速度が上昇される。所定の一定速度に到達するまでは,精密な測定はできないので,照射範囲Lがコア11上である間に所定の一定速度に到達するように,助走区間をおいて出発位置が決定されている。従って,図6に示すように,出発位置からサーボモータ25の速度Vは次第に上昇し,照射範囲Lがコア11上にある間に所定の一定速度に達する。この状態では,ステージ位置Pは直線的に変化する。
PC30では,サーボモータ25が一定速度となったら,測長器コントローラ28と光学式センサコントローラ24とからの測定結果の記録を開始する。すなわちPC30は,計測マイコン29の出力を受けて,所定の時間間隔でステージ位置Pと受光幅Wsを取得し,PC30に内蔵する記憶装置に記録開始する。この位置が,図5と図6とに示す記録範囲の始まる位置である。なお,この時点では,まだ照射範囲Lはコア11上であり,受光幅Ws=0である。
さらに,サーボモータ25によってステージ23が移動され,受光幅Ws≠0となる箇所に到達する。このとき照射範囲Lは,ボビン13Aとボビン13Bとが含まれる範囲に相当する位置にある。ボビン13A,13Bの厚さは既知であるので,その厚さに相当する距離をサーボモータ25が移動したら,コイル間の隙間を測定開始したことが分かる。そこで,その時点から判定を開始する。この位置が,図5と図6とに示す判定範囲の始まる判定開始に相当する。
ここからは,各位置でのコイル間の間隔が,受光幅Wsとして取得される。判定範囲中の受光幅Wsは,例えば図6の一番下の線Wsに示すようになる。判定範囲内のどの位置においても,あらかじめ決められた所定の許容下限値以上であれば,このコイル間には十分な隙間があるといえる。この許容下限値は,PC30にあらかじめ記憶されている。また,受光幅Wsとその時のステージ位置Pとから,最も間隔の小さい箇所がコイル上でどの位置にあるか知ることもできる。なお,コイル間の間隔は,設計上は1.1mm程度としているが,実際には約0.8mmあれば十分な絶縁状態が得られることが分かっている。
上記のように判定しつつステージ23をさらに移動させる。コイル部分に相当するステージ位置Pの移動距離もまた,ボビン13A,13Bの形状により既知である。そこで,ステージ位置Pがその範囲を超えた位置まで移動したら判定および測定を終了する。この位置が,図5と図6とに示す判定範囲および測定範囲の終わる位置である。この位置に到達したら,一旦サーボモータ25を停止し,続いて図4中右向きに高速で移動させて出発位置へ戻す。これで,このコイル間の1つの間隔の測定は終了である。
次に,コイル間の隙間の1つの測定が終了したら,図7に示すように,隣の隙間を測定する。矩形コイル12Aの両側の隙間51と52とはほぼ平行であり,測定装置1またはステータ10のパレットを所定距離だけ平行移動させる。そして,上記と同様に,隙間52の受光幅Wsを測定し,所定距離以上の隙間があるかどうかを判定する。次に,台形コイル12Bの両側の隙間52と53とは平行でないので,隙間53を判定するには,先の平行移動を元に戻しパレットを所定角度回転させればよい。このようにして,ステータ10のすべてのコイル間において,十分な隙間があると判定されれば,そのステータ10は良品であると認定される。
なお本発明者は,この測定装置1による測定結果を他の絶縁検査項目と比較することにより,その相関関係を確認した。例えば,ステータの検査項目として一般に行われている抵抗測定値との関係では,図8に示すようになった。ここでは,特性の異なる3種類のコイルを測定し,それぞれの測定結果を実線,破線,点線のそれぞれを用いて示している。図8の横軸は,図6と同様に経過時間である。抵抗値はコイルによって異なるが,時間とともに変化はしない。ステージ位置は図6の例と同様に一定速度で移動させた。このとき,測定装置1によるコイル間隔の測定結果は,図8の一番下に光学式測定データとして,抵抗値と同一の線種を用いて示した。
図8に破線で示した抵抗値は実線のものより大きい。一般に,抵抗値が大であることはコイルが伸びていることを示す。また,コイルが伸びると一般的にはコイル間隔は小さくなる。図8に示すように,本形態で測定されたコイル間隔は,抵抗測定値と所定の相関関係があることが確認できる。
以上詳細に説明したように本形態の測定方法によれば,発光器21と受光器22とをサーボモータ25によって移動させることにより,コイル間の隙間に沿ってその間隔が測定される。そして,コイル間の隙間が所定の最短距離以上であることを判定することができる。従って,隣接するコイル間の間隔を簡便に測定して,その最短間隔が必要とされる所定下限値以上であることを確認することができる。
「第2の形態」
次に,本発明を具体化した第2の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態も第1の形態と同様に,集中巻きステータを検査するための測定方法に本発明を適用したものである。
本形態の測定装置では,図9に示すように,発光器21と受光器22とに代えて,青色LED照明61と,テレセントリックレンズ62が装着されたカメラ63とを使用する。テレセントリックレンズ62は,被写界深度が大きく,奥行き誤差を無くした撮影を可能とするものである。ステータ10の図9中縦方向の大きさは,例えば約60mmであり,一般的なレンズを用いたカメラでは,焦点ボケにより奥まで見通して撮影することは非常に難しい。本形態では,テレセントリックレンズ62を用いることにより,コイル間の隙間をかなり奥の方まで鮮明に見通すことができる。
青色LED照明61は,平行光を照射できるものが望ましい。ここで,青色としたのは,コイル線14のエナメルがやや赤みを帯びたオレンジ色であり,部屋の照明がやや黄色みを帯びた白色であるためである。このような状況では,青色以外のLEDではコイルの外形を正確に捉えることができないのである。本形態では,図9中下方に平面状の青色LED照明61を配置した。この青色LED照明61の照射範囲は,コイル間の1つの隙間をすべてカバーできる大きさとする。
青色LED照明61から発光された青色光は,コイル間の隙間を通過して,図中上方に配置されたカメラ63によって捉えられる。ここでカメラ63にテレセントリックレンズ62が装着されているので,そのテレセントリックレンズ62の被写界深度の範囲内では,鮮明なコントラストの映像を得ることができる。そこで,カメラ63によって,コイル間の隙間を通過した青色LED照明61を撮影し,コントラストを濃淡処理することによって,隙間の両側のコイルの外形を取得する。
なお,1台のカメラ63でコイル間の隙間をすべて被写界深度内に入れることができない場合は,複数台のカメラを用意し,そのピント合わせ位置を被写界深度の方向にずらしておく。そして,すべての範囲がいずれかのカメラの被写界深度内に入っているようにすればよい。
本形態における測定装置は,上記の青色LED照明61と,テレセントリックレンズ62が装着されたカメラ63とに加えて,撮影された画像を画像処理する画像処理装置があればよい。第1の形態のサーボモータ25,サーボコントローラ・アンプ26,測長器27,測長器コントローラ28,計測マイコン29は,すべて不要である。カメラ63の出力をPC30で受けて,コントラストを濃淡処理し,輪郭を抽出することにより間隔が測定できる。
なお本形態では,コア11のティース15の先端側から見て,各コイル12A,12Bの縦方向の大きさが約60mm以内,奥行き方向の大きさが約25mm以内のステータ10を対象とする。そのために,被写界深度が±15mmのテレセントリックレンズ62を取り付けたカメラ63を2台用いている。また,カメラ63としては,撮影視野が25mm四方のものを用いている。これにより,1台のカメラ63によって,25mm四方で奥行き30mmの範囲の映像を1度の撮影で取得できる。なお,被写界深度±15mm程度のテレセントリックレンズは一般的に供給されており,それほど高価でもない。
そこで,図10に示すように,テレセントリックレンズ62を装着したカメラ63を2セット用意する。そして,1台目のカメラ63Aはコイルの上面から約15mmの位置にピントを合わせ,2台目のカメラ63Bはコイルの上面から約45mmの位置にピントを合わせる。このようにすれば,カメラ63Aによって,コイル上面から深さ30mmまでの範囲内の撮影が可能である。そして,カメラ63Bによって,深さ30mmから深さ60mmまでの範囲内の撮影が可能である。
従って,これらの2台のカメラ63によって,縦方向の長さ60mmのコイル間の隙間の全体の範囲を撮影することができる。なおこのとき,カメラ63Aによって図7中の隙間51を,カメラ63Bによって図7中の隙間52をというように,2台同時に撮影すると全体の撮影時間が短くてすむ。このようにして撮影された画像の例を図11に示す。画像処理によって得られた輪郭線同士の最短間隔dを測定し,所定の下限値以上であるかどうかを判定する。
以上詳細に説明したように本形態の測定方法によっても,第1の形態と同様に,隣接するコイル間の間隔を簡便に測定して,その最短間隔が必要とされる所定下限値以上であることを確認することができる。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,測定対象のステータの大きさや形状は一例であり,集中巻きタイプのものであればどのようなステータにも適用できる。また,第1の形態では,受光器22による受光幅Wsを記憶するとしたが,最短箇所が所定距離以下でないことを確認するだけでよいのであれば,必ずしも記憶する必要はない。この場合には,所定距離以下の部分が見つかったらその時点で測定を中止し,良品ではないことを表示するようにする。また,第2の形態では,カメラを移動させて繰り返し撮影できるのであれば,2セット用意する必要はない。
コイル間距離測定の対象となるステータの部分を示す斜視図である。 コイル間距離測定の主要部分を示す説明図である。 コイル間距離測定の主要部分を示す説明図である。 第1の形態に係るコイル間距離測定装置の概略構成を示すブロック図である。 コイル間距離測定範囲を示す説明図である。 サーボモータの速度と測定結果との関係を示すグラフである。 コイル間距離測定範囲を示す説明図である。 コイル間距離測定結果と抵抗測定値との関係を示すグラフである。 第2の形態に係るコイル間距離測定装置の主要部分を示す斜視図である。 第2の形態に係る測定原理を示す説明図である。 第2の形態に係る測定結果の例を示す説明図である。
符号の説明
1 測定装置
21 発光器
22 受光器
25 サーボモータ
30 PC
62 テレセントリックレンズ
63 カメラ
61 青色LED照明

Claims (5)

  1. ステータコアに取り付けられた集中巻きのコイル間の間隔を測定するコイル間隔測定方法において,
    隙間方向に薄く隙間方向と交差する方向に長い帯状断面形状の平行光束を,その両端がコイルに掛かるようにステータコアの軸方向に照射し,
    照射した平行光束のうちコイルに遮られずに通過した部分を受光し,
    受光した平行光束の隙間方向と交差する方向の長さを,コイル間の間隔とすることを特徴とするコイル間隔測定方法。
  2. 請求項1に記載のコイル間隔測定方法において,
    平行光束の光源および受光する受光器を隙間方向に一定の速度で移動させつつコイル間の間隔を取得し,
    前記光源および受光器の隙間方向の移動に関し,平行光束がコイルの区間に達する前に,移動速度が前記一定の速度に達するための助走区間をおき,
    前記光源を,ステータコアを挟んで前記受光器の下方に配置することを特徴とするコイル間隔測定方法。
  3. 請求項1に記載のコイル間隔測定方法において,
    平行光束の光源および受光する受光器を隙間方向に一定の速度で移動させつつコイル間の間隔を取得し,
    取得されたコイル間の最短間隔をその許容下限値と比較し,
    前記光源を,ステータコアを挟んで前記受光器の下方に配置することを特徴とするコイル間隔測定方法。
  4. ステータコアに取り付けられた集中巻きのコイル間の間隔を測定するコイル間隔測定方法において,
    コイル間の間隔の領域を包含する面光源から,光をコイル間の間隔の領域へ照射し,
    ステータコアを挟んで前記面光源と反対側に配置した,テレセントリック光学系を備えるカメラにより,コイル間の間隔の領域を撮像し,
    撮像した画像から,コイル間の最短間隔を取得することを特徴とするコイル間隔測定方法。
  5. 請求項に記載のコイル間隔測定方法において,
    前記面光源として青色発光ダイオード光源を用い,
    複数台のカメラを用い,
    各カメラのピント合わせ位置を,テレセントリック光学系の被写界深度に合わせて互いにずらした状態で撮像を行うことを特徴とするコイル間隔測定方法。
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