JP4670320B2 - 電気光学装置のデータ転送方法、電気光学装置および電子機器 - Google Patents

電気光学装置のデータ転送方法、電気光学装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、有機EL表示装置等の電気光学装置のデータ転送方法、電気光学装置および電子機器に関する。
近年、電気光学装置として有機EL素子を用いた有機EL表示装置(有機エレクトロルミネッセンス表示装置)が、低消費比電力、高視野角、高コントラスト比で他の装置より優れているとして注目されている。
こうした電気光学装置は、複数の走査線と複数のデータ線の交差に対応してマトリクス状に配置された複数の画素、走査線駆動回路、データ線駆動回路、および制御回路を備え、各画素の電気光学素子を、nビットの階調値で表現される各画素の画像データに応じて駆動するようになっている。
このような電気光学装置では、RGB24ビット(RGB各8ビット)の画像データを制御回路からデータ線駆動回路へ転送する際に、例えば、24ビット或いは48ビットのバスを通して転送され、ディプレイが高精細になるにしたがいデータの転送周波数(動作周波数)が高くなる。転送レートを下げるために、JPEGなどの方式でデータを圧縮して転送する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、差分データを転送することでデータの変化を少なくする方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−65535号公報 特開2003−263135号公報
ところで、上記特許文献1の技術では、符号化回路と復号化回路が非常に複雑であるため、実用化が困難であるし、損失のある圧縮方法であるため、正しく表示できないという問題もある。
また、上記特許文献2の技術では、データの転送周波数は下がらないという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたものであり、その目的は、データの転送周波数を下げることができ、表示画像に不具合が発生するのを抑制することができる電気光学装置のデータ転送方法、電気光学装置および電子機器を提供することにある。
本発明における電気光学装置のデータ転送方法は、複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応してマトリクス状に配置された複数の画素、走査線駆動回路、データ線駆動回路、および制御回路を備え、nビットの階調値で表現される各画素の画像データに基づいて前記各画素に設けられた電気光学素子を駆動する電気光学装置のデータ転送方法であって、前記各画素の画像データを前記制御回路から前記データ線駆動回路へ転送する際に、前記複数の走査線の各行において、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記複数のデータ線の列番号の小さい順に転送し、次に、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記列番号の小さい順に転送するとともに前記各行において、連続する2個の前記差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送する、転送処理を行うことを要旨とする。
これによれば、各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分デ
ータを複数のデータ線の列番号の小さい順に転送するので、低い周波数で画像データの転送が可能になる。これにより、データ転送に用いる配線数を同じにすれば、データの転送周波数を下げることができる。また、データの転送周波数を同じにすれば、配線数を削減することができ、EMI(不要電磁波放射)を低減することができる。また、複数の走査線の各行で前記差分データを列番号の小さい順に転送した後、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、列番号の小さい順に転送するようにしている。このため、1行分の画像データの転送途中で転送時間切れになり、1行分の画像データの一部を転送できない場合でも、表示画像に著しい不具合が発生するのを抑制することができる。さらに、各画素の画像データの差分をとるという簡単な方法であるため、制御回路やデータ線駆動回路にそれぞれ付加する回路が簡単ですむ。
そして、連続する2個の差分データをまとめてnビット分にして同時に転送することで、2画素分の差分データを1回で転送することができ、データの転送周波数を下げることができるとともに、データ転送時間を短縮することができる。これにより、高精細な表示パネルを有する電気光学装置を実現することができる。また、連続する2個の差分データの転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送することで、データ線駆動回路側では、連続する2個の差分データから対応する2つの画素の画像データの復元の仕方を知ることができる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、行ごとに同じ前記転送処理を繰り返し、前記各行において、前記転送処理を奇数列と偶数列に分けて2回行い、奇数列の前記転送処理では、第1列目の画素の画像データとして元データを転送し、偶数列の前記転送処理では、第2列目の画素の画像データとして元データを転送する、ことを要旨とする。
これによれば、行ごとに同じ転送処理を繰り返すので、制御回路が簡単になる。また、各行において、前記転送処理を奇数列と偶数列に分けて2回行うことで、偶数列での転送処理の途中で転送時間切れになっても、表示画像に大きな不具合が発生するのを抑制することができる。また、偶数列及び奇数列での各転送処理で、先頭列の画素の画像データを元データで転送することで、各転送処理で先頭列の元データを基準に各画素の差分データを正確に求めることができる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、前記連続する2個の差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できない場合、該当する2つの画素の各画像データとしてnビットの元データをそれぞれ異なる時間に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号を第2状態にして転送する、ことを要旨とする。
これによれば、データ線駆動回路側では、第2状態にされた第1の転送モード信号と一緒に転送される画像データ(受信データ)をnビットの元データと判定でき、その受信データをそのまま対応するデータメモリへ格納することができる。これにより、転送される各受信データから元の画像データを復元するデータ線駆動回路内部のデータ復元回路等の回路構成が簡単になる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、前記連続する2個の差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できない場合、前記2個の差分データの各
々をnビットで異なる時間に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号を第2状態にして転送する、ことを要旨とする。
これによれば、データ線駆動回路側では、第2状態にされた第1の転送モード信号と一緒に転送される画像データ(受信データ)を、各行の第1列目と第2列目ではnビットの元データと判定でき、それ以外では各受信データのnビット全部を1画素分の差分データと判定できる。これにより、第1列目と第2列目での各受信データをそのまま対応するデータメモリへ転送して格納することができる。また、第1列目と第2列目以外での各受信データのnビット全部を1画素分の差分データと判定できるので、これらの各受信データから元の画像データを容易に復元することができる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、データ線駆動回路では、前記制御回路から、第1状態にされた前記第1の転送モード信号と一緒に前記連続する2個の差分データがまとめてnビット分にして同時に転送されたとき、前記2個の差分データの各々と該各差分データより2つ前の各画素の画像データとの和をそれぞれとることで、連続する2つの画素の各画像データを復元し、復元した各画像データを画素ごとに設けたデータメモリの対応する1つに順に格納することを要旨とする。
これによれば、データ線駆動回路では、第1状態にされた第1の転送モード信号と一緒に、連続する2個の差分データがまとめてnビット分にして同時に転送されたとき、該各差分データと該各差分データより2つ前の各画素の画像データとの和をそれぞれとることで、連続する2個の画像データを復元することができる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、前記データ線駆動回路では、前記奇数列の転送処理において、前記まとめてnビット分にして同時に転送された前記連続する2個の差分データから復元した各画素の画像データ或いは各画素の前記元データを、画素ごとに設けたデータメモリに1個置き或いは複数個置きに格納する際に、隣りの偶数列のデータメモリにも同じデータを格納することを要旨とする。
これによれば、データ線駆動回路では、奇数列の転送処理で復元した各画素の画像データ或いは各画素の元データをデータメモリに格納する際に、隣りの偶数列のデータメモリにも同じデータを格納する。このため、相関性の低い画像データを転送する際に、偶数列の転送処理の途中で転送時間切れになり、1行分の画像データの一部を転送できず、転送できない画像データが発生しても、表示画像に著しい不具合が発生するのを抑制することができる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、前記制御回路から前記データ線駆動回路への前記各画素の画像データの転送を、nビットの前記各画像データをシリアルデータに変換して行うことを要旨とする。
これによれば、各画素の画像データの転送を、nビットの各画像データをシリアルデータに変換して転送するので、24ビット或いは48ビット等のバスを用いずに、1本の配線によって各画像データを制御回路側からデータ線駆動回路側へ転送することができる。これにより、配線数を大幅に削減することができる。
本発明における電気光学装置のデータ転送方法は、複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応してマトリクス状に配置された複数の画素、走査線駆動回路、データ線駆動回路、および制御回路を備え、nビットの階調値で表現される各画素の画像データに基づいて前記各画素に設けられた電気光学素子を駆動する電気光学装置のデータ転送方法であって、前記各画素の画像データを前記制御回路から前記データ線駆動回路へ転送する際に、前記複数の走査線の各行において、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記複数のデータ線の列番号の小さい順に転送し、次に、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記列番号の小さい順に転送し、第1行目では、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった横差分データを、列番号の小さい順に転送し、第2行目以降では、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった横差分データと、前の行における同じ列の各画素の画像データとの差分をとった縦差分データのいずれか一方を転送するとともに、第1行目では、奇数列の転送処理と偶数列の転送処理を行い、前記奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データを元データのまま転送し、この転送後、第3列目以降の奇数列の各画素に対して連続する2個の前記横差分データをそれぞれ求め、前記連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の横差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送し、前記奇数列の転送処理終了後に行う前記偶数列の転送処理では、第2列目の画素の画像データを元データのまま転送し、この転送後、第4列目以降の偶数列の各画素に対して前記横差分データをそれぞれ求め、前記連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の横差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号を第1状態にして転送する、ことを要旨とする。
これによれば、各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを複数のデータ線の列番号の小さい順に転送するので、低い周波数で画像データの転送が可能になる。これにより、データ転送に用いる配線数を同じにすれば、データの転送周波数を下げることができる。また、データの転送周波数を同じにすれば、配線数を削減
することができ、EMI(不要電磁波放射)を低減することができる。また、複数の走査線の各行で前記差分データを列番号の小さい順に転送した後、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、列番号の小さい順に転送するようにしている。このため、1行分の画像データの転送途中で転送時間切れになり、1行分の画像データの一部を転送できない場合でも、表示画像に著しい不具合が発生するのを抑制することができる。さらに、各画素の画像データの差分をとるという簡単な方法であるため、制御回路やデータ線駆動回路にそれぞれ付加する回路が簡単ですむ。そして、第1行目では横差分データを転送することで、画像データの横方向の相関性を利用してデータ量を削減し、第2行目以降では,横差分データと縦差分データのいずれか一方を転送することで、画像データの横方向の相関性と縦方向の相関性の両方を使ってデータ量を削減することができる。
さらに、第1行目では、奇数列の転送処理と偶数列の転送処理を行うことで、偶数列の転送処理の途中で転送時間切れになっても、表示画像に大きな不具合が発生するのを抑制することができる。また、奇数列の転送処理で第1列目の画素の画像データを元データのまま転送し、偶数列の転送処理で第2列目の画素の画像データを元データのまま転送することで、生の画像データである元データを基準にして後の差分演算により差分データを正確に求めることができる。また、連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、連続する2個の差分データをまとめてnビット分にして同時に転送することで、転送するデータ量が減り、データ転送周波数をさらに下げることができるとともに、データ転送時間を短縮することができる。また、連続する2個の差分データをまとめてnビット分にして同時に転送する際に、第1の転送モード信号を第1状態にして転送することで、データ線駆動回路側では、連続する2個の差分データに対応する2つの画素の画像データの復元の仕方を知ることができる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、第2行目以降では、行ごとに同じ奇数列の転送処理と偶数列の転送処理を繰り返し、第2行目以降の各行の前記奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データを元データのまま転送し、前記偶数列の転送処理では、前記奇数列の転送処理終了後、第2列目の画素の画像データを元データのまま転送し、前記奇数列及び偶数列の各転送処理において、第1列目或いは第2列目以降の各画素に対して連続する2個の前記横差分データと連続する2個の前記縦差分データの両方をそれぞれ求め、前記連続する2個の横差分データと前記連続する2個の縦差分データのうち少なくとも前記連続する2個の横差分データが「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の横差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に前記第1の転送モード信号を第1状態にして転送し、前記連続する2個の縦差分データのみが「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の縦差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号と第2の転送モード信号の両方を第1状態にして転送する、ことを要旨とする。
これによれば、第2行目以降の各行で、連続する2個の縦差分データのみが「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、連続する2個の縦差分データをまとめてnビット分にして同時に転送する。この転送時に、第1の転送モード信号と第2の転送モー
ド信号の両方を第1状態にして転送する。このため、データ線駆動回路側で、連続する2個の縦差分データか対応する2つの画素の画像データの復元の仕方を知ることができる。
この電気光学装置のデータ転送方法において、前記制御回路は、前記偶数列の各転送処理の途中で1行分の転送時間が終了したとき、その行の転送を打ち切るとともに、どの偶数列の画素まで画像データの転送が完了したかを表わす転送済みポインタを作成し、第2行目以降で前記縦差分のデータを選択して転送する際に、現在の列番号が前記転送済みポインタの値を超える場合には、前記縦差分データを転送するモードから前記横差分データを転送するモードに切り換えることを要旨とする。
これによれば、第2行目以降で縦差分のデータを選択して転送する際に、現在の列番号が転送済みポインタの値を超える場合には、縦差分データを転送するモードから横差分データを転送するモードに切り換えるようにしている。このため、連続する2個の縦差分データを作成するのに使う前の行の2つの画像データが、前の行での転送時間終了後の仮のデータで、正しくない場合に、それらの画像データを使って縦差分データを作成するのを防止できる。
本発明における電気光学装置は、複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応してマトリクス状に配置された複数の画素、走査線駆動回路、データ線駆動回路、および制御回路を備え、nビットの階調値で表現される各画素の画像データに基づいて前記各画素に設けられた電気光学素子を駆動する電気光学装置において、前記各画素の画像データを前記データ線駆動回路へ転送する前記制御回路は、前記複数の走査線の1行分の画像データを保持するラインメモリと、同期信号に同期して、前記ラインメモリに保持される前記複数の走査線の各行の1行分の画像データを前記複数のデータ線の第1列目から1個置き或いは複数個置きに読み出すデータ削減回路とを備え、前記データ削減回路は、前記複数の走査線の各行で、奇数列の各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを前記複数のデータ線の列番号の小さい順に転送する奇数列の転送処理と、偶数列の各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前
記列番号の小さい順に転送する偶数列の転送処理とを行うとともに、前記データ削減回路は、前記各行において、連続する2個の前記差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送することを要旨とする。
これによれば、低い周波数で画像データの転送が可能になる。これにより、データ転送に用いる配線数を同じにすれば、データの転送周波数を下げることができる。また、データの転送周波数を同じにすれば、配線数を削減することができ、EMIを低減することができる。また、1行分の画像データの転送途中で転送時間切れになり、1行分の画像データの一部を転送できない場合でも、表示画像に著しい不具合が発生するのを抑制することができる。さらに、制御回路やデータ線駆動回路にそれぞれ付加する回路が簡単ですむ。
そして、データの転送周波数を下げることができるとともに、データ転送時間を短縮することができる。これにより、高精細な表示パネルを有する電気光学装置を実現することができる。また、連続する2個の差分データの転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送することで、データ線駆動回路側では、連続する2個の差分データから対応する2つの画素の画像データの復元の仕方を知ることができる。これにより、データ線駆動回路側の回路が簡単になる。
この電気光学装置において、前記データ線駆動回路は、前記制御回路から、第1状態に
された前記第1の転送モード信号と一緒に前記連続する2個の差分データがまとめてnビット分にして同時に転送されたとき、前記2個の差分データの各々と該各差分データより2つ前の画素の各画像データとの和をそれぞれとって、連続する2つの画素の各画像データを復元するデータ復元回路を備えることを要旨とする。
これによれば、既存のデータ線駆動回路に付加するデータ復元回路の構成が簡単になる。
本発明における電子機器は、上記電気光学装置を備えることを要旨とする。
これによれば、表示品質の高い表示が可能な電子機器を実現できる。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る有機EL表示装置を図1〜図6に基づいて説明する。
(有機EL表示装置の構成)
図1に示す電気光学装置としての有機EL表示装置1は、電流プログラム方式を採用している。この有機EL表示装置1は、表示パネル2、4つのデータ線駆動回路3a〜3d、走査線駆動回路4L,4R、及び制御回路6を備えている。
表示パネル2は、図1に示すように、行方向に延びるn本の第1走査線Y1〜Yn(nは整数)と列方向に延びるm本のデータ線X1〜Xm(mは整数)との交差に対応する個所にn行m列に配列された複数の画素10Aを有している。また、表示パネル2は、行方向に延びるn本の第2走査線Y11〜Yn1を有している。
複数の画素10Aは、例えば、R,G,Bの順に赤用画素,緑用画素及び青用画素が配置されている。本例では、表示パネル2として、WXGA(Wide Extended
Graphics Array)パネルを用いている。したがって、この表示パネル2全体の画素10Aの数は、1行の画素数(1280×RGBの3個)×768個である。つまり、データ線X1〜Xmの本数は3840本(m=3840)であり、第1走査線Y1〜Yn及び第2走査線Y11〜Yn1の本数はそれぞれ768本(n=768)である。
また、本例では、複数のデータ線X1〜Xmを4つのブロックに分けて、各ブロックのデータ線を4つのデータ線駆動回路3a〜3dで分担して駆動するようになっている。データ線駆動回路3aはデータ線X1〜X960を、データ線駆動回路3bはデータ線X961〜X1920を、データ線駆動回路3cはデータ線X1921〜X2840を、データ線駆動回路3dはデータ線X2841〜X3840をそれぞれ駆動するようになっている。
走査線駆動回路4Lは、外部供給される同期信号Sync、クロック信号clockに応じたタイミングで、Hレベルのプログラム期間選択信号Vprg(図2(a),(b)参照)を順に生成して出力することで、第1走査線Y1〜Ynを線順次走査により一つずつ順に選択するようになっている。図2(b)では、第1走査線Y1〜Ynのうち、第1行目の第1走査線Y1にプログラム期間選択信号Vprgが出力されるプログラム期間(t1時点からt2時点までの期間)のみを示してある。
走査線駆動回路4Rは、外部供給される同期信号Sync、クロック信号clockに応じたタイミングで、Hレベルの発光期間選択信号Vrep(図2(b)参照)を順に生
成して出力することで、第2走査線Y11〜Yn1を線順次走査により一つずつ順に選択するようになっている。なお、図2(b)では、第2走査線Y11〜Yn1のうち、第1行目の第2走査線Y11にHレベルの発光期間選択信号Vrepが出力される発光期間(t2時点からt3時点までの期間)のみを示してある。
そして、4つのデータ線駆動回路3a〜3dは、上記プログラム期間に、選択された1本の第1走査線に接続された各画素回路20に、データ線X1〜Xmをそれぞれ介してプログラム信号電流Isig(図2(b)参照)を一斉に供給するようになっている。
各プログラム信号電流Isigは、階調表示のためのnビットのデジタル階調データである赤用,緑用及び青用の各画素の画像データを各データ線駆動回路3a〜3d内でD−A変換した電流信号である。本例では、各画素10Aの画像データは、各画素の明るさを、8ビットの2進数で表わすデジタル階調データであり、0〜255の256段階の階調値をとる。
各データ線駆動回路3a〜3dは、図3に示すように、プログラム信号電流Isigをデータ線X1〜Xmを介して各画素回路20に書き込むためのデータ書き込み回路(サンプリング回路)、データ書き込み回路の動作タイミングをコントロールするシフトレジスタ、ラッチ回路、及びデジタル/アナログ変換器31、等を備える。ラッチ回路は、各画素の画像データを各画素ごとに設けたデータメモリR1〜Rmに格納して1行分の画像データを保持し、上記プログラム期間に、各データメモリに格納した画像データが一斉に読み出されてデジタル/アナログ変換器31へ出力されるようになっている。
上述した赤用画素、緑用画素及び青用画素の各画素回路20は、有機半導体材料で構成された発光層から赤色,緑色および青色の光をそれぞれ放射する電気光学素子としての有機EL素子21(図2(a)参照)を有している。各画素回路20は、各々の有機EL素子21から放射される光の色が異なる以外は、同じ回路構成である。
画素回路20の構成を図2(a)に基づいて説明する。
画素回路20は、駆動トランジスタTdr、プログラム用トランジスタTprg、プログラム時選択トランジスタTsig、発光時選択トランジスタTrep及び保持容量Cstgを有している。駆動トランジスタTdrはPチャネルTFTで構成されている。プログラム用トランジスタTprg、プログラム時選択トランジスタTsig及び発光時選択トランジスタTrepは、NチャネルTFTでそれぞれ構成されている。
駆動トランジスタTdrのドレインは発光時選択トランジスタTrepを介して有機EL素子21の陽極に接続され、有機EL素子21の陰極は接地されている。また、駆動トランジスタTdrのドレインはプログラム時選択トランジスタTsigを介して1つのデータ線(図2(a)ではデータ線X1)に接続されている。また、駆動トランジスタTdrのソースは高電位電源Vddに接続されている。さらに、駆動トランジスタTdrのゲートは保持容量Cstgの第1の電極に接続され、その保持容量Cstgの第2の電極は高電位電源Vddに接続されている。プログラム用トランジスタTprgは、駆動トランジスタTdrのゲート・ドレイン間に接続されている。
プログラム時選択トランジスタTsig及びプログラム用トランジスタTprgの各ゲートは、第1走査線の1つ(同図では第1走査線Y1)に接続されている。そして、プログラム時選択トランジスタTsig及びプログラム用トランジスタTprgは、第1走査線Y1からのHレベルのプログラム期間選択信号Vprgに応答してオン状態となり、LレベルのVprgに応答してオフ状態となる。そして、本実施形態では、プログラム時選択トランジスタTsig及びプログラム用トランジスタTprgがオン状態となると、デ
ータ線X1に上記プログラム信号電流Isigが供給されるようになっている。
発光時選択トランジスタTrepのゲートは、第2走査線の1つ(同図ではY11)に接続されている。また、発光時選択トランジスタTrepは、第2走査線Y11からのHレベルの発光期間選択信号Vrepに応答してオン状態となり、LレベルのVrepに応答してオフ状態となる。そして、発光時選択トランジスタTrepがオン状態になると、駆動トランジスタTdrのオン状態に基づく駆動トランジスタ供給電流IdrをOLED供給電流Ioledとして有機EL素子21に供給するようになっている。
次に、各画素回路20の動作を、図2(b)に基づいて簡単に説明する。
1.プログラム期間
いま、第1走査線Y1からHレベルのプログラム期間選択信号Vprgが供給されると、プログラム用トランジスタTprg及びプログラム時選択トランジスタTsigはオン状態に設定される。このとき、第2走査線Y11からLレベルの発光期間選択信号Vrepが供給されていて、発光時選択トランジスタTrepはオフ状態に設定されている。このとき、データ線X1にプログラム信号電流Isigが供給される。そして、プログラム用トランジスタTprgがオン状態になることによって駆動トランジスタTdrはダイオード接続となる。その結果、そのプログラム信号電流Isigが、駆動トランジスタTdr→プログラム時選択トランジスタTsig→データ線X1という経路で流れる。このとき、駆動トランジスタTdrのゲートの電位に対応した電荷が保持容量Cstgに蓄積される。
2.発光期間
この状態から、プログラム期間選択信号VprgがLレベルとなり、発光期間選択信号VrepがHレベルとなると、プログラム用トランジスタTprg及びプログラム時選択トランジスタTsigがオフ状態に設定され、発光時選択トランジスタTrepはオン状態に設定される。このとき、保持容量Cstgの電荷の蓄積状態は変化しないので、駆動トランジスタTdrのゲート電位は、プログラム信号電流Isigが流れたときの電圧に保持されている。従って、駆動トランジスタTdrのソース・ドレイン間には、そのゲート電圧に応じた大きさの駆動トランジスタ供給電流Idr(OLED供給電流Ioled)が流れる。詳しくは、OLED供給電流Ioledは、駆動トランジスタTdr→発光時選択トランジスタTrep→有機EL素子21という経路で流れる。これによって、有機EL素子21は、OLED供給電流Ioled(プログラム信号電流Isig)に応じた輝度で発光する。
このような動作が、第1走査線Y2〜Ynにそれぞれ接続された各画素回路20において順に行われて1フレーム分の表示がなされる。
このように、本実施形態に係る有機EL表示装置1は、マトリクス状に配置された複数の画素10Aを備え、各画素10Aに設けた有機EL素子21が8ビットのデジタル階調データである赤用,緑用及び青用の各画素の画像データに基づき駆動される。
次に、各画素の画像データを制御回路6から各データ線駆動回路3a〜3dへ転送するデータ転送方法及びこの方法を行うための電気的構成を説明する。
本実施形態で行うデータ転送方法の主な特徴は以下の点にある。
(1)各行において、各画素の画像データの横差分を1個置きにとった横差分データを、列番号の小さい順に転送する。次に、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの横差分を1個置きにとった横差分データを、列番号の小さい順に転送する。
(2)各行において、連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示で4ビ
ット以下で表現できる場合、連続する2個の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送し、この転送時に第1の転送モード信号としてのphase信号をHレベルにして(第1状態にして)転送する。
なお、「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合とは、符号ビットとして使う1ビットを除いた3ビットで表現できる数で、正の数「0」〜「+7」と、負の数「−1」〜「−8」とが含まれる。したがって、「+8」以上の正の数と、「−9」以下の負の数(絶対値が「9」以上の負の数)は、「2」の補数表示で4ビット以下で表現できない場合となる。
(3)行ごとに同じ転送処理を繰り返す。各行において、転送処理を奇数列と偶数列に分けて2回行う。奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データとして元データを転送し、偶数列の転送処理では、第2列目の画素の画像データとして元データを転送する。
(4)連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できない場合、該当する2つの画素の各画像データとして8ビットの元データをそれぞれ異なる時間に転送し、この転送時に、phase信号をLレベルにして(第2状態にして)転送する。ここでいう、「元データ」は、8ビットの画像データそのもので、0〜255の階調値をとる。
(5)連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できない場合、2個の横差分データの各々を8ビットで異なる時間に転送し、この転送時に、phase信号をLレベルにして転送する。
(6)各データ線駆動回路3a〜3dでは、制御回路6から、Hレベルのphase信号と一緒に連続する2個の横差分データがまとめて8ビット分にして同時に転送されたとき、2個の横差分データの各々と該各横差分データより2つ前の画素の各画像データとの和をそれぞれとることで、連続する2つの画素の各画像データを復元する。復元した各画像データを各画素ごとに設けたデータメモリR1,R2,・・・の対応する1つに順に格納する。
(7)各データ線駆動回路3a〜3dでは、奇数列の転送処理において、まとめて8ビット分にして同時に転送された連続する2個の横差分データから復元した各画素の画像データ或いは元データを、各画素ごとに設けたデータメモリR1,R2,・・・に1個置きに格納する際に、隣りの偶数列のデータメモリにも同じデータを格納する。
このようなデータ転送方法を実現するために、有機EL表示装置1は、次のような電気的構成を有する。
制御回路6は、図1に示すように、データ処理回路7とタイミング制御回路8を備える。データ処理回路7は、入力される各画素10Aの画像データを処理してデータ線駆動回路3a〜3dへ供給する。タイミング制御回路8は、入力される同期信号Sync及びクロック信号clockを、データ処理回路7、データ線駆動回路3a〜3d、走査線駆動回路4L.4Rに供給して、これらの回路の動作タイミングを制御する。
データ処理回路7は、図3に示すように、画像データ受信メモリ9と、ラインメモリ10と、データ削減回路11とを備える。
画像データ受信メモリ9は、図示を省略したビデオ信号端子等の画像データ入力端子から入力される各画素10Aの画像データを受信し、受信した各画素の画像データを、タイミング制御回路8により動作タイミングを制御されて、第1行第1列目の画素の画像デー
タから入力順にラインメモリ10へ出力する。
ラインメモリ10は、1行分の画像データを第1行第1列目の画像データから順に保持可能である。本例では、1行の画素数は3840個であるので、ラインメモリ10は、1行分の画像データとして3840個の画像データを保持可能になっている。
データ削減回路11は、垂直走査開始信号start及びクロック信号に同期して、ラインメモリ10に保持される第1行から最終行(第768行)までの各行の1行分の画像データを順に読み出す。ここで、「各行の1行分の画像データ」とは、第1行から最終行までの各行における3840個の画素の画像データをいう。
また、データ削減回路11は、ラインメモリ10から各行の1行分の画像データを読み出す際に、奇数列の各画素の画像データを第1列目から奇数列右端まで1個置きに読み出し、次に、偶数列の各画素の画像データを第2列目から偶数列右端まで1個置きに読み出す。こうして読み出した各画像データを、データ量を削減してデータ線駆動回路3a〜3dへ順に転送するようになっている。
このような画像データの読み出しとデータ転送を行うデータ削減回路11は、図4に示すように、アドレス制御回路12と、前データラッチ13と、差分計算回路14とを備える。
アドレス制御回路12は、垂直走査開始信号及びクロック信号に同期して、各行の転送処理で、各画素の画像データを1個置きに順に読み出すためのアドレス信号adr1,adr2をラインメモリ10へ順に出力する。
つまり、アドレス制御回路12は、各行の列方向の画像データの番号(アドレス)をJ(J=1,2,3・・・m)とすると、各行の奇数列の転送処理では、奇数列の画素の画像データDT[J]をJ=1,3,5,・・・(m−1)の順に1個置きに読み出すアドレス信号adr1,adr2をラインメモリ10へ順に出力する。ここで、m=3840である。また、アドレス制御回路12は、各行の偶数列の転送処理では、偶数列の画素の画像データDT[J]をJ=2,4,6,・・・mの順に1個置きに読み出すアドレス信号adr1,adr2をラインメモリ10へ順に出力する。
アドレス制御回路12は、例えば、1フレームの最初に垂直走査開始信号が入ると、第1行第1列目(J=1)の画素の画像データDT[1]と第3列目(J=3)の画素の画像データDT[3]を読み出すためのアドレス信号adr1,adr2をラインメモリ10へ出力する。次に、クロック信号に同期して、第5列目(J=5)の画素の画像データDT[5]と第7列目(J=7)の画素の画像データDT[7]を読み出すためのアドレス信号adr1,adr2をラインメモリ10へ出力する。以下、同様の動作を繰り返して、最後に奇数列右端(J=m−1)の画素の画像データDT[m−1]を読み出すアドレス信号を出力する。この後、偶数列の各画素の画像データを、第2列目から偶数列右端まで読み出すアドレス信号を順に出力する。
アドレス制御回路12は、偶数列右端の画素の画像データを読み出すアドレス信号を出力した後、同期信号が入る毎に、第2行目から最終行までの各行において、第1行目と同様に、アドレス信号adr1,adr2を順に出力する。最終行の偶数列右端の画素の画像データを読み出すアドレス信号を出力した後、次のフレームの最初に垂直走査開始信号が入ると、前のフレームと同様の動作を行う。
ラインメモリ10は、アドレス信号adr1,adr2でそれぞれ指定される2つの画
素の画像データDT[adr1],DT[adr1]を、バスラインをそれぞれ介して差分計算回路14へ出力する。例えば、各行での奇数列の転送処理の最初にアドレス信号adr1,adr2が入力されると、第1列目の画像データDT[1],第3列目の画像データDT[3]を画像データDT[adr1],DT[adr1]として差分計算回路14へ出力する。次に、アドレス信号adr1,adr2が入力されると、第5列目の画像データDT[
5],第7列目の画像データDT[7]を差分計算回路14へ出力する。このような動作を
繰り返して、奇数列右端の画像データDT[m−1]を出力した後、偶数列の転送処理では、アドレス信号adr1,adr2が入力される毎に、画像データDT[2],DT[4]、DT[6],DT[8]、・・・偶数列右端の画像データDT[m]を順に出力する。
以下、同様にして、ラインメモリ10は、最終行の偶数列右端の画像データを読み出すアドレス信号が入力されると、その画像データDT[m]を画像データDT[adr1]として差分計算回路14へ出力する。
このように、アドレス制御回路12とラインメモリ10により、各行での奇数列の転送処理では、第1列目から奇数列右端までの各画素の画像データDT[1]〜DT[m−1]を1個置きに差分計算回路14へ順に転送する。また、各行の偶数列の転送処理では、第2列目から偶数列右端の各画素の画像データDT[2]〜DT[m]を1個置きに差分計算回路14へ順に転送するようになっている。
差分計算回路14は、4つのデータ線駆動回路3a〜3dを3a→3b→3c→3dの順に選択して動作させるために、垂直走査開始信号及び同期信号に同期して、選択信号CS1〜CS4を信号線L1〜L4(図1及び図3参照)をそれぞれ介してデータ線駆動回路3a〜3dへ順に出力する。各選択信号CS1〜CS4は、例えば、各データ線駆動回路3a〜3dへの画像データの転送開始時に各データ線駆動回路3a〜3dに順に入力されるパルス信号である。
差分計算回路14は、各行での奇数列の転送処理で、第1列目の画像データを転送する時に選択信号CS1をデータ線駆動回路3aへ、第961列目の画像データを転送する時に選択信号CS2をデータ線駆動回路3bへそれぞれ出力する。また、第1921列目の画像データを転送する時に選択信号CS3をデータ線駆動回路3cへ、第2841列目の画像データを転送する時に選択信号CS4をデータ線駆動回路3dへそれぞれ出力する。また、各行での偶数列の転送処理で、第2列目の画像データを転送する時に選択信号CS1をデータ線駆動回路3aへ、第962列目の画像データを転送する時に選択信号CS2をデータ線駆動回路3bへそれぞれ出力する。また、第1922列目の画像データを転送する時に選択信号CS3をデータ線駆動回路3cへ、第2842列目の画像データを転送する時に選択信号CS4をデータ線駆動回路3dへそれぞれ出力するようになっている。こうして、差分計算回路14は、各行の1行分の画像データを転送するのに、4つのデータ線駆動回路3a〜3dを3a→3b→3c→3dの順に2回選択する。なお、各選択信号CS1〜CS4は、各データ線駆動回路3a〜3dへの画像データの転送期間中Hレベルとなる信号であってもよい。
また、差分計算回路14は、各行での奇数列及び偶数列の各転送処理において、連続する2個の横差分データを順に作成するために、ラインメモリ10から出力される画像データDT[adr1],DT[adr1]を、列番号の小さい順に1個ずつ前データラッチ13へ転送するようになっている。前データラッチ13は、差分計算回路14から順に出力される各画像データを保持する。
差分計算回路14は、各行での転送処理において、ラインメモリ10から順に出力される画像データDT[adr1],DT[adr2]と前データラッチ13に保持された画像デ
ータとから、各DT[adr1],DT[adr2]とそれより2つ前の各画素の画像データとの横差分をそれぞれとって横差分データを1個置きに作成する。
例えば、奇数列の転送処理では、第1列の画像データDT[1]の横差分はとれないので、第3列目以降の各画像データと該各画像データより2つ前の各画像データとの横差分をそれぞれ演算する。最初に、前データラッチ13に保持されている第1列目の画像データDT[1]と第3列目の画像データDT[3]との横差分をとって横差分データdt1(dt1=DT[1]−DT[3])を演算する。次に、前データラッチ13に保持されている画像データDT[3]と第5列目の画像データDT[5]との横差分をとって、横差分データdt2(dt2=DT[3]−DT[5])を演算する。以下同様にして、奇数列右端までの各画像データとそれより2つ前の各画像データとの横差分を、列番号の小さい順に演算する。この後、偶数列の転送処理でも、奇数列の転送処理と同様に、第4列目以降の各画像データと該各画像データより2つ前の各画像データとの横差分を、列番号の小さい順に演算する。この演算を、以下の説明で「横差分演算」と呼ぶ。
また、差分計算回路14は、各行での奇数列の転送処理において、最初にJ=1か否かを判定し、J=1ならば第1列目の画像データとして8ビットの元データ(画像データDT[1])を、転送データdtとして出力する。各行での偶数列の転送処理において、最初にJ=2か否かを判定し、J=2ならば第1列目の画像データとして8ビットの元データ(画像データDT[2])を、転送データdtとして出力するようになっている。
また、差分計算回路14は、各行において連続する2個の横差分データdt1、dt2がそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できるか否かを順に判定する。連続する2個の横差分データdt1,dt2がそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、これらの横差分データdt1,dt2をまとめて8ビット分にして、バスラインB1を介して同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにして一緒に転送する。一方、連続する2個の横差分データdt1,dt2のいずれか一方或いは両方が「2」の補数表示で4ビット以下で表現できない場合、該当する各画素の画像データを、phase信号をLレベル(第2状態)にして、8ビットの元データのまま時間をずらして転送する。
このような処理を、差分計算回路14は内部に設けたCPU(図示省略)により、各行での転送処理において以下のような手順で列番号の小さい順に実行するようになっている。なお、以下の説明で、第J列目(J=1,2,3,・・・m−1,m)の画素の画像データDT[J]を単に「DT[J]」で表わす。例えば、DT[3]は第3列目の画素の画像データを表わす。また、以下の説明で「「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる」を単に「4ビット以下で表現できる」と記す。
(S1)まず、奇数列の転送処理では、転送データdtとしてDT[1]の元データを転送した後、J=3に設定し、DT[1]とDT[3]の横差分dt1が4ビット以下で表現できるか否かを判定する。
(S2)S1の判定結果がYesの場合、DT[3]とDT[5]の横差分dt2が4ビット以下で表現できるか否かを判定する。
(S3)S1の判定結果がYesで、S2の判定結果もYesの場合、連続する2個の横差分データdt1、dt2が共に4ビット以下で表現できることになるので、これらの横差分データdt1、dt2をまとめて8ビット分にして同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにして一緒に転送する。
例えば、図6(a)の上側に示す第1行目の画像データ例では、DT[1]とDT[3]の
横差分データdt1は「−4」で、DT[3]とDT[5]の横差分データdt2は「−4」であり、連続する2個の横差分データdt1、dt2は共に4ビット以下で表現できる。この場合、これらの横差分データ「−4」,「−4」をまとめて8ビット分にして、図6(b)に示す転送タイミングT2の時間に同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにして(立ち上げて)一緒に転送する。
(S4)DT[1]とDT[3]の横差分をとった横差分データdt1が4ビット以下で表現できず、S1の判定結果がNoの場合には、その横差分データdt1を転送せずに、[3]の元データを転送する。例えば、DT[3]が「199」であれば、その元データ「199」を転送する。
(S5)S4で元データを転送した後、J=5に設定し、DT[3]とDT[5]の横差分データが4ビット以下で表現できるか否かを判定する。
(S6)S5の判定結果がYesの場合、J=7に設定し、DT[5]とDT[7]との横差分dt2が4ビット以下で表現できるか否かを判定する。この判定結果がYesの場合、連続する2個の横差分データdt1、dt2が共に4ビット以下で表現できることになるので、これらの横差分データdt1、dt2をまとめて8ビット分にして同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにして一緒に転送する。
(S7)S1の判定結果がYesで、S2の判定結果がNoの場合、連続する2個の横差分データdt1、dt2のうち、dt1は4ビット以下で表現できるが、dt2は4ビット以下で表現できないことになる。この場合、横差分データdt1、dt2を転送せずに、各横差分データに該当する各画素の画像データDT[3],DT[5]の各元データを、転送タイミングの時間をずらして転送する。この転送時に、phase信号をLレベルにして一緒に転送する。例えば、DT[3]が「189」であればその元データ「189」を転送し、この後、DT[5]が「179」であればその元データ「179」を転送する。
このような奇数列の転送処理と同様の処理を偶数列の転送処理でも行う。
このように、差分計算回路14は、各行の第1列目と第2列目の画像データとして、それぞれ元データを転送データdtとして出力する。奇数列の転送処理では、各行の第3列目以降の奇数列の画像データとして、連続する2個の横差分データdt1、dt2が4ビット以下で表現できる場合、これら2個の横差分データをまとめて8ビット分にした2画素分の横差分データを転送データdtとして出力する。また、連続する2個の横差分データdt1、dt2が4ビット以下で表現できない場合には、該当する2つの画素の各画像データとして8ビットの元データを、異なる転送タイミングで転送データdtとして個別に出力するようになっている。
同様に、差分計算回路14は、偶数列の転送処理では、各行の第4列目以降の偶数列の画像データとして、連続する2個の横差分データdt1、dt2が4ビット以下で表現できる場合、これら2個の横差分データdt1、dt2をまとめて8ビット分にした2画素分の横差分データを転送データdtとして出力する。また、連続する2個の横差分データdt1、dt2が4ビット以下で表現できない場合には、該当する2つの画素の各画像データとして8ビットの元データを、異なる転送タイミングで転送データdtとして個別に出力するようになっている。
さらに、差分計算回路14は、各行の第1行目〜第3840行目までの画像データとして、第1列目から第960列目までの各転送データdtをデータ線駆動回路3aへ、第961列目から第1920列目までの各転送データdtをデータ線駆動回路3bへ、それぞれバスラインB1を介して転送する。また、第1921列目から第2840列目までの各
転送データdtをデータ線駆動回路3cへ、第2841列目から第3840列目までの各転送データdtをデータ線駆動回路3dへ、それぞれバスラインB1を介して転送するようになっている。
なお、差分計算回路14から各データ線駆動回路3a〜3dへ転送される転送データdtのうち、連続する2個の横差分データdt1、dt2をまとめて8ビット分にした2画素分の転送データdt(図4参照)を、dt{dt=dt1,dt2}で表わす。
次に、各データ線駆動回路3a〜3dの電気的構成を説明する。各データ線駆動回路3a〜3dは同じ電気的構成を有するので、データ線駆動回路3aの構成を中心に図3及び図5に基づいて説明する。
データ線駆動回路3aは、図3に示すように、上述したシフトレジスタ、ラッチ回路、及びデジタル/アナログ変換器31等に加えて、制御回路6から転送される転送データdtから元の画像データを復元するデータ復元回路30を備える。
ラッチ回路は、各画素ごとに設けた960個のデータメモリR1〜R960を備えている。
このラッチ回路は、各画素の画像データを各データメモリR1〜R960にそれぞれ保持し、上記プログラム期間に、各データメモリR1〜R960に保持された画像データが一斉に読み出されてデジタル/アナログ変換器31へ出力されるようになっている。他のデータ線駆動回路3b〜3dも、データ線駆動回路3aと同様に、各画素ごとに設けた960個のデータメモリをそれぞれ備えている。
図3では、データメモリR1〜R960のうち、R1〜R3,R320、R321、及びR641のみを示してある。データメモリR1,R2及びR3は、第1列目の画素(赤用画素:R),第2列目の画素(R)及び第3列目の画素(R)の各画像データを格納するデータメモリである。また、データメモリR321,R641は、各行の第321列目の画素(緑用画素:G),第641列目の画素(青用画素:B)の各画像データを格納するデータメモリである。このように番号付けを行った理由は、色毎に区別すれば隣接間の画像データの相関性が高いと考えられるためである。
4つのデータ線駆動回路3a〜3dは、各行での奇数列及び偶数数列の各データ処理により、960個のデータメモリ全てに画像データが格納された後、上記プログラム期間に、各々のラッチ回路により各データメモリに格納された画像データ(1行分の画像データ)を一斉に読み出して、デジタル/アナログ変換器31へ出力するようになっている。
データ復元回路30は、制御回路6からバスラインB1を介して転送される各転送データdtから、各転送データdtと一緒に送られるphase信号に応じて各画素の画像データを復元する。データ線駆動回路3aのデータ復元回路30は、復元した各画像データを、対応するデータメモリR1〜R960に転送して格納する。他のデータ線駆動回路3b〜3dのデータ復元回路30は、データ線駆動回路3aと同様に、復元した各画像データを対応する各画素の960個のデータメモリにそれぞれ転送して格納する。
データ復元回路30は、アドレス生成回路32と、データ演算回路33と、前データラッチ34と、データ書き込み回路35とを備える。
データ線駆動回路3aのアドレス生成回路32には、選択信号CS1と、クロック信号と、phase信号とが入力される。同様に、データ線駆動回路3b〜3dの各アドレス生成回路32にも、選択信号CS2〜CS4と、クロック信号と、phase信号とがそれぞれ入力される。データ線駆動回路3a〜3dの各アドレス生成回路は、選択信号CS
1〜CS4の入力によりそれぞれ動作を開始する。
アドレス生成回路32は、選択信号CS1とクロック信号に同期して、奇数列の転送処理では第1列目から奇数列右端までの各画素に対応するアドレス信号を生成し、このアドレス信号をphase信号と一緒にデータ演算回路33及びデータ書き込み回路35へ出力する。また、偶数列の転送処理では第2列目から偶数列右端の各画素に対応するアドレス信号を生成し、このアドレス信号をphase信号と一緒にデータ演算回路33及びデータ書き込み回路35へ出力する。
データ演算回路33は、制御回路6の差分計算回路14から出力される転送データdtから、アドレス生成回路32から出力されるアドレス信号で指定される画素の画像データを、phase信号に基づいて復元する。なお、以下の説明で、データ削減回路11から出力される転送データdtを、各データ線駆動回路3a〜3c側では、受信データdtと呼ぶ。
データ演算回路33は、phase信号がHレベルか否かを判定する。phase信号がLレベルで、差分計算回路14から転送される受信データdtが第1列目或いは第2列目の画像データ(J=1又は2)の場合、その受信データdtは8ビット全部が1画素分の元データであると判定し、その元データをデータ書き込み回路35へ送る。また、phase信号がLレベルで、受信データdtが第1列目と第2列目以外の画像データの場合には、その受信データdtは8ビット全部が1画素分の元データであると判定する。つまり、Lレベルのphase信号と一緒に転送される受信データdtは、全て元データと判定する。
データ演算回路33は、受信データdtを1画素分の元データと判定した場合、その受信データdtをそのままデータ書き込み回路35へ転送するとともに、前データラッチ34に転送して格納する。この格納された受信データdtは、次に受信される現在の受信データdtも画素分の元データと判定された場合、この現在の受信データdtが前データラッチ34に転送されて書き換えられる。例えば、前データラッチ34に格納されている前の画素の画像データがDT[3]の元データとすると、この後に1画素分の元データと判定される受信データdtがDT[5]であれば、DT[5]の元データ(画像データDT[5]と同じデータ)がデータ書き込み回路35へ転送されるとともに、前データラッチ34に転送されて格納される。これにより、前データラッチ34に格納された前の画素の画像データが書き換えられる。
一方、データ演算回路33は、phase信号がHレベルの場合、そのphase信号と一緒に差分計算回路14から転送される受信データdtは、連続する2個の横差分データがまとめて8ビット分にして同時に転送されたものと判定する。このとき、データ演算回路33は、同時に転送された連続する2個の横差分データdt1、dt2の各々(各4ビットのデータ)と、該各横差分データdt1、dt2より2つ前の各画素の画像データとの和をそれぞれとって、該各画素の画像データを復元する演算処理を、各横差分データdt1、dt2毎に行う。この演算処理を、以下の説明で「データ復元演算」と呼ぶ。
このとき、データ演算回路33は、列番号の小さい横差分データdt1を使ったデータ復元演算を先に行い、この後で横差分データdt2を使ったデータ復元演算を行う。つまり、横差分データdt1と前データラッチ34に格納された前の画素の画像データとの和をとって、その横差分データdt1に対応する画素の画像データDT[J]を復元し、復元した画像データをデータ書き込み回路35と前データラッチ34に転送する。この後で、横差分データdt2と前データラッチ34に格納された前の画素の画像データDT[J]との和をとって、横差分データdt2に対応する画素の画像データDT[J+2]を復元し、
復元した画像データをデータ書き込み回路35と前データラッチ34に転送する。
例えば、受信データdtが、DT[1]とDT[3]の横差分データdt1と、DT[3]とDT[5]の横差分データdt2の2個を8ビット分にしたデータとすると、データ演算回路33は、前データラッチ34に格納されたDT[1]とdt1の和をとってDT[3]の画像データを復元する。この後、データ演算回路33は、その復元した画像データ(DT[
3])を前データラッチ34に転送して格納する。この後、データ演算回路33は、前デ
ータラッチ34に格納された前の画素の画像データDT[3]とdt2の和をとってDT[
5]の画像データを復元する。この後、データ演算回路33は、その復元した画像データ
DT[5]を前データラッチ34に転送して格納する。
このようにして、前データラッチ34に格納される前の画素の画像データは、1画素分の元データと判定された画像データ或いは上記データ復元演算で復元した画像データにより、受信データdt毎に更新される。
また、上述したように、データ演算回路33からデータ書き込み回路35へは、Hレベルのphase信号と一緒に受信データdtが転送された場合、上記データ復元演算で復元した連続する2つの画素の画像データが転送される。また、Lレベルのphase信号と一緒に受信データdtが転送された場合、1画素分の元データと判定された1画素の画像データが、それぞれ転送される。なお、以下の説明で、データ演算回路33からデータ書き込み回路35へ転送される各画素の「復元した画像データ」と「1画素分の元データと判定された画像データ」を総称して「復元画像データ」と呼ぶ。
ラッチ回路の各データメモリR1〜R960は、図3に示すように、データ書き込み回路35と、データ書き込み用配線(バスライン)36及びメモリ選択信号線37をそれぞれ介して接続されている。各メモリ選択信号線37を介して各データメモリR1〜R960にメモリ選択信号reg1select或いはreg2selectが入力されると、その信号が入力された各データメモリR1〜R960に復元画像データの書き込みが可能になる。
データ書き込み回路35は、データ演算回路33から転送される復元画像データdata1或いはdata2をデータメモリR1〜R960の対応する1つに格納する際には、格納先のデータメモリR1〜R960を選択するメモリ選択信号reg1select或いはreg2selectを各メモリ選択信号線37に供給するようになっている。
例えば、データ書き込み回路35は、データ演算回路33からDT[1]の復元画像データが転送されると、その復元画像データdata1の格納先であるデータメモリR1を選択するメモリ選択信号reg1selectをメモリ選択信号線37に供給する。これにより、DT[1]の復元画像データdata1が、データ書き込み用配線36を介してデータメモリR1に転送されて格納される。
また、データ書き込み回路35は、連続する2個の横差分データから復元したDT[3],DT[5]の復元画像データがデータ演算回路33から転送されると、該2個の復元画像データdata1,data2の格納先であるデータメモリR3,R5を選択するメモリ選択信号reg1select,reg2selectを出力する。これにより、DT[
3]の復元画像データdata1がデータ書き込み用配線36を介してデータメモリR3
に転送されて格納され、DT[5]の復元画像データdata2がデータ書き込み用配線36を介してデータメモリR5に転送されて格納される。
次に、本実施形態の有機EL表示装置において、上述したデータ転送方法を実現するた
めの制御回路6側の制御と、各データ線駆動回路3a〜3d側の制御とを、図6(a),(b)及び(c)に基づいて具体的に説明する。なお、ここでの説明では、説明を簡単にするために、1行分の画素数を8個とし、データ線駆動回路として8個のデータメモリR1〜R8を有する1つのデータ線駆動回路3aを用いる構成で説明する。
図6(a)は転送データの一例として、2行分の転送データを示している。同図の上側には、列番号の小さい順(ピクセル順)に並べた第1行目の8個の画素と各画素の画像データ(8ビットの元データ)を示し、その下側には、列番号の小さい順に並べた第2行目の8個の画素と各画素の画像データ(元データ)を示している。また、同図で示す各画素の3桁の数字は、各画素10Aの画像データの値、つまり、各画素の明るさを表わす0〜255の256段階の階調値を示している。
図6(b)は、1行目の転送処理(1行目転送)及び2行目の転送処理(2行目転送)でそれぞれ転送される転送データと、転送タイミングT1〜T8と、phase信号とを示している。また、同図で示す3桁の数字は、各転送タイミングT1〜T6で転送される8ビットの画像データ(元データ)を示している。
また、図6(c)は、1行目と2行目の転送処理により、データ線駆動回路3a内の各データメモリR1〜R8に格納されるメモリ内容(画像データ)の時系列変化を示している。同図に示す3桁の数字は、データメモリR1〜R8にそれぞれ格納される8ビットの画像データを示している。したがって、図6(c)は、1行目の転送処理で、データメモリR1〜R8に画像データが格納される様子と、1行目の転送処理を終了して2行目の転送処理が開始され、この転送処理でデータメモリR1〜R8に画像データが格納される様子とをそれぞれ時系列で示している。
また、図6(c)のT1〜T6は、図6(b)のT1〜T6と同じ転送タイミングを示している。また、図6(c)で第1行目に並ぶ8個の四角形はデータメモリR1〜R8を示し、各データメモリR1〜R8と同じ列に並ぶ四角形内の数字は、各データメモリR1〜R8に格納される画像データ(メモリ内容)を表わしている。また、図6(c)で、第1行目に並ぶ8個の四角形以外の四角形内の文字R3〜R8は、データメモリR3〜R8に画像データが格納されていないことを示している。
まず、制御回路6側の制御を図6(a),(b)に基づいて説明する。
制御回路6は、以下のステップS10〜S20を実行して1フレーム分の画像データを、第1行目から順にデータ線駆動回路3aへ転送する。
(S10)行ごとに同じ転送処理を繰り返す。各行における転送処理において、列方向の画像データに1からm(m=8)の番号を付ける。つまり、DT[J],J=1,2、・・・mとする。
(S11)次に、J=1か否かを判定する。J=1なら、DT[1]を8ビットの元データで転送する。ここでは、転送タイミングT1の時間に「199」の元データを転送する。
(S12)次に、J=奇数について、小さい番号順に処理する。
まず、J=3に設定し、連続する2個の横差分データdt1,dt2を上記横差分演算で求める。ここでは、dt1は、DT[1]の元データ「199」とDT[3]の元データ「195」との横差分「−4」である。また、dt2は、DT[3]の元データ「195」とDT[5]の元データ「191」との横差分「−4」である。
次に、上記判定処理により、連続する2個の横差分データdt1、dt2がそれぞれ4ビット以下で表現できるか否かを判定する。ここでは、dt1、dt2共に4ビット以下で表現できるので、転送タイミングT2の時間に、2つの横差分データ「−4」,「−4」をまとめて8ビット分にして、転送データdtとして同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにして(立ち上げて)一緒に転送する。
なお、連続する2個の横差分データdt1、dt2のいずれか一方或いは両方が4ビット以下で表現できない場合、phase信号をLレベルにして、該当する2つの画素の画像データとして、8ビットの元データを異なる転送タイミングで転送する。
(S13)次に、Jを更新してJ=7に設定し、連続する2個の横差分データdt1、dt2を演算する。ここで、第7列目は奇数列右端の画素であり、第7列目については連続する2個の横差分データdt1、dt2を演算できない。このため、DT[7]は「186」で、その2つ前のDT[5]の元データ「191」との横差分は「−5」であるが、DT[7]をその横差分データ「−5」で転送せずに、元データ「186」を転送タイミングT3の時間に転送する。この転送時に、phase信号をLレベルにして一緒に転送する。なお、第7列目が奇数列右端の画素であることは、1行の画素数が既知なので、データ線駆動回路3a側で判断できる。
以上の動作により、第1行目における奇数列の転送処理が終了する。
(S14)この後、連続して第1行目における偶数列の各画像データを転送する処理(偶数列の転送処理)に移る。
この処理では、まずJ=2か否かを判定する。J=2なら、DT[2]を8ビットの元データで転送する。ここでは、転送タイミングT4の時間に、DT[2]の元データである「197」を、Lレベルのphase信号と一緒に転送する。
(S15)次に、J=偶数について、小さい番号順に処理する。
まず、J=4に設定し、連続する2個の横差分データdt1、dt2を上記横差分演算で求める。ここで、dt1は、DT[2]の元データ「197」とDT[4]の元データ「193」との横差分「−4」である。dt2は、DT[4]の元データ「193」とDT[6]の元データ「188」との横差分「−5」である。
(S16)次に、連続する2個の横差分データdt1、dt2がそれぞれ4ビット以下で表現できるか否かを判定する。ここでは、dt1、dt2共に4ビット以下で表現できるので、転送タイミングT5の時間に、2つの横差分データ「−4」,「−5」をまとめて8ビット分にして同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにして一緒に転送する。
(S17)次に、Jを更新してJ=8に設定し、連続する2個の横差分データdt1、dt2を演算する。ここで、第8列目は偶数列右端の画素であり、この偶数列右端ではdt1、dt2を演算できない。このため、DT[8]の元データ「177」を転送タイミングT6の時間に転送する。この転送時に、phase信号をLレベルにして一緒に転送する。
以上の動作により、第1行目の偶数列の転送処理が終了し、第1行目の転送処理が終わる。なお、偶数列の転送処理でも、奇数列の転送処理の場合と同様に、連続する2個の横差分データdt1、dt2のいずれか一方或いは両方が4ビット以下で表現できない場合、phase信号をLレベルにして、該当する2つの画素の画像データを、それぞれ8ビットの元データで、異なる転送タイミングの時間で転送する。
ここで説明した第1行目の転送処理の一例では、転送タイミングT2,T5の時間にそれぞれ、2画素分の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送するため、8ビットの画像データを2回転送するのに必要な転送時間(転送タイミングT7,T8)が削減されていることが、図6(b)から分かる。
(S18)次に、行番号を「1」増やして、第2行目の転送処理を行う。
この転送処理の奇数列の転送処理では、転送タイミングT1の時間に、DT[1]の元データ「198」を転送する。転送タイミングT2の時間に、連続する2個の横差分データ「−3」,「−5」をまとめて8ビット分にして同時に、Hレベルのphase信号と一緒に転送する。転送タイミングT3の時間に、DT[7]の元データ「184」を転送する。
(S19)この後、第2行目の偶数列の転送処理に移り、転送タイミングT4の時間に、DT[2]の元データ「196」を転送する。転送タイミングT5の時間に、連続する2個の横差分データ「−4」,「−5」をまとめて8ビット分にして同時に、Hレベルのphase信号と一緒に転送する。そして、転送タイミングT6の時間に、DT[8]の元データ「177」を転送する。
ここで説明した第2行目の転送処理の一例でも、転送タイミングT2,T5の時間にそれぞれ、2画素分の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送するため、8ビットの画像データを2回転送するのに必要な転送時間(転送タイミングT7,T8)が削減されていることが、図6(b)から分かる。
こうして、偶数列の転送処理が終了したら、行番号を「1」増やして、第3行目の転送処理を行う。
(S20)第3行目以降で上記転送処理を繰り返して、最後の行での転送処理を終了して1フレーム分の画像データの転送が終了したら、次のフレームに移る。
次に、本実施形態の有機EL表示装置において、各データ線駆動回路3a〜3d側の制御を、図6(c)に基づいて説明する。この説明では、上述した制御回路6側の制御についての説明と同様に、説明を簡単にするために、データ線駆動回路として、1行分の8個の画素の画像データが格納される8個のデータメモリR1〜R8を有する1つのデータ線駆動回路3aを用いる構成で説明する。
データ線駆動回路3aは、以下のステップS30〜S40を実行して、第1行目から順に制御回路6から転送される各行の画像データをデータメモリR1〜R8に格納する。
(S30)データ線駆動回路3aは、選択信号CS1が入力されると動作を開始する。
(S31)各データメモリR1〜R8に格納される画像データをXDT[XJ]とし、各画像データに番号を付ける。つまり、XDT[XJ]とし、XJ=1、2、・・・mとする。mは、ここではデータメモリが8個なので、m=8である。なお、上記第1実施形態では、一つのデータ線駆動回路当たりデータメモリは960個であるので、m=960となる。
(S31)動作開始後、XJ=1に設定し、制御回路6側で第1行目の奇数列の転送処理が開始され、転送タイミングT1の時間に受信データdtとして第1列目のDT[1]の元データ「199」を受けると、その元データ「199」を転送タイミングT1の時間にデータメモリR1に転送して格納する。このとき、データメモリR1と同じデータ「199」が隣のデータメモリR2にも転送されて格納される。このデータメモリR2に格納さ
れた画像データ「199」は、転送タイミングT4に正しい画像データ「197」が格納されるまでの仮のデータである。
(S32)次に、XJ=3に設定し、phase信号がHレベルであれば、この信号と一緒に、8ビット分にして送られた連続する2個の横差分データdt1、dt2から、第3列目の画像データXDT[XJ]と、第5列目の画像データXDT[XJ+2]を、次のデータ復元演算を行って復元する。
XDT[XJ]=XDT[XJ−2]+dt1,
XDT[XJ+2]=XDT[XJ]+dt2
ここでは、転送タイミングT2に、連続する2個の横差分データ「−4」,「−4」を8ビット分にした受信データdtが転送されるので、XDT[3]はXDT[1]である「199」とdt1である「−4」の和をとった「195」となり、この「195」がデータメモリR3に転送されて格納される。このとき、データメモリR3と同じデータ「195」が隣のデータメモリR4にも格納される。このデータ「195」も、転送タイミングT5に正しい画像データ「193」がデータメモリR4に格納されるまでの仮のデータである。
一方、XDT[5]はXDT[3]である「195」とdt2である「−4」の和をとった「191」となり、この「191」がデータメモリR5に転送されて格納される。この「191」と同じデータ「191」が隣のデータメモリR6にも格納される。このデータメモリR6に格納された画像データ「191」も、転送タイミングT5に正しい画像データ「188」が格納されるまでの仮のデータである。
(S33)次に、XJ=XJ+4に設定する。phase信号がLレベルの場合には、この信号と一緒に送られた8ビットの転送データdtはDT[7]の元データであるので、その元データを対応するデータメモリR7に転送して格納する。ここでは、DT[7]の元データは「186」であるので、「186」をデータメモリR7に格納するこのとき、データメモリR7と同じデータ「186」が隣のデータメモリR8にも格納される。このデータ「186」も、転送タイミングT6に正しい画像データ「177」がデータメモリR8に格納されるまでの仮のデータである。
(S34)次に、XJ=XJ+2に設定し、(XJ+2)が奇数列右端の列番号(ここでは「7」)を超えているか否かを判定する。この判定結果がYesであれば、転送処理が奇数列右端に達して第1行目の奇数列の転送処理に対するデータの復元と復元画像データの書き込み処理とが終了したことになるので、XJを書き換えて偶数列の転送処理に対するデータの復元と復元画像データの書き込み処理に移る。
(S35)次に、XJ=2に設定し、DT[2]の元データ「197」を転送タイミングT2の時間にデータメモリR2に格納する。これにより、データメモリR2では、データメモリR1と同じ仮のデータ「199」から正しい画像データ「197」に書き換えられたことになる。
(S36)次に、XJ=4に設定する。ここでは、転送タイミングT5に、Hレベルのphase信号と一緒に、連続する2個の横差分データ「−4」,「−5」を8ビット分にした受信データdtが転送されるので、XDT[4]はXDT[2]である「197」とdt1である「−4」の和をとった「193」となり、この「193」がデータメモリR4に格納される。
一方、XDT[6]はXDT[4]である「193」とdt2である「−5」の和をとった
「188」となり、この「188」がデータメモリR6に格納される。
(S37)XJ=XJ+4に設定する。phase信号がLレベルの場合には、この信号と一緒に送られた8ビットの転送データdtはDT[8]の元データであるので、その元データを対応するデータメモリR8に転送して格納する。ここでは、DT[8]の元データは「177」であるので、「177」をデータメモリR8に格納する。
(S38)次に、XJ=XJ+2に設定し、(XJ+2)が偶数列右端の列番号(ここでは「8」)を超えているか否かを判定する。この判定結果がYesであれば、転送処理が偶数右端に達して第1行目の偶数列の転送処理に対するデータの復元と復元画像データの書き込み処理とが終了する。
ここまでの処理により、第1行目の1行分の各画像データがデータメモリR1〜R8(第1実施形態ではR1〜R3840)にそれぞれ格納されたことになる。この後、上記プログラム期間に、各データメモリR1〜R8に格納した画像データが一斉に読み出されてデジタル/アナログ変換器31へ出力される。上記発光期間に、各画素10Aの有機EL素子21に各画像データに応じたOLED供給電流Ioled(プログラム信号電流Isig)が流れ、第1行目における各画素10Aの有機EL素子21がそのIoledに応じた輝度でそれぞれ発光する。
(S39)第1行目のデータの復元と復元画像データの書き込み処理とが終了した後、行番号を1プラスして、次の行の処理に移る。
第2行目から最終行までの各行で上述した第1行目と同じデータの復元と復元画像データの書き込み処理とを行う。
第2行目以降の各行で、1行分の各画像データがデータメモリR1〜R8にそれぞれ格納された後、上記第1行目の場合と同様に、上記プログラム期間に、各データメモリR1〜R8に格納した画像データが一斉に読み出されてデジタル/アナログ変換器31へ出力される。これにより、第2行目以降の各行で、各画素10Aの有機EL素子21が発光する。
以上の説明では、赤用、緑用および青用画素を8ビットバスラインB1でデータ転送を行う場合を説明したが、バス構成としてはピクセル単位で24ビットバス或いは2ピクセルを単位として48ビットバスを使うことができる。なお、これらの場合、phase信号は各8ビット毎に1本必要となる。
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○各画素の画像データの横差分を1個置きにとった横差分データを列番号の小さい順に転送するので、低い周波数で画像データの転送が可能になる。これにより、データ転送に用いる配線数を同じにすれば、データの転送周波数を下げることができる。また、データの転送周波数を同じにすれば、配線数を削減することができ、EMI(不要電磁波放射)を低減することができる。
○各行で横差分データを列番号の小さい順に転送した後、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの横差分を1個置きにとった横差分データを、列番号の小さい順に転送するようにしている。このため、1行分の画像データの転送途中で転送時間切れになり、1行分の画像データの一部を転送できない場合でも、表示画像に著しい不具合が発生するのを抑制することができる。
○各画素の画像データの横差分をとるという簡単な方法であるため、既存の制御回路6や既存のデータ線駆動回路3a〜3dにそれぞれ付加する回路が簡単ですむ。
○連続する2個の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送することで、2画素分の横差分データを1回で転送することができ、データの転送周波数を下げることができるとともに、データ転送時間を短縮することができる。これにより、高精細な表示パネルを有する電気光学装置を実現することができる。
○連続する2個の横差分データの転送時にphaseをHレベルにして転送することで、データ線駆動回路3a〜3d側では、連続する2個の横差分データから対応する2つの画素の画像データの復元の仕方を知ることができる。これにより、データ復元回路30の構成が簡単になる。
○行ごとに同じ転送処理を繰り返すので、制御回路6の構成が簡単になる。
○各行において、転送処理を奇数列と偶数列に分けて2回行うことで、偶数列の転送処理の途中で転送時間切れになっても、表示画像に大きな不具合が発生するのを抑制することができる。
○偶数列及び奇数列での各転送処理で、先頭列の画素の画像データを元データで転送することで、各転送処理で先頭列の元データを基準に各画素の横差分データを正確に求めることができる。
○データ線駆動回路3a〜3d側では、Lレベルにされたphase信号と一緒に転送される画像データ(受信データ)を8ビットの元データと判定でき、その受信データをそのまま対応するデータメモリR1〜Rmへ格納できる。これにより、転送される各受信データから元の画像データを復元するデータ復元回路30等の回路構成が簡単になる。
○データ線駆動回路3a〜3d側では、Lレベルにされたphase信号と一緒に転送される画像データ(受信データ)を8ビットの元データと判定でき、それ以外では各受信データの8ビット全部を1画素分の横差分データと判定できる。これにより、第1列目と第2列目での各受信データをそのまま対応するデータメモリへ転送して格納できる。また、第1列目と第2列目以外での各受信データの8ビット全部を1画素分の差分データと判定できるので、これらの各受信データから元の画像データを容易に復元できる。
○データ線駆動回路では、Lレベルにされたphase信号と一緒に、連続する2個の横差分データがまとめて8ビット分にして同時に転送されたとき、該各差分データと該各差分データより2つ前の各画素の画像データとの和をそれぞれとることで、連続する2個の画像データを復元することができる。例えば、連続する2個の差分データが第1行第3列目の画素の横差分データと同行第5列目の画素の横差分データである場合、第1行第3列目の画素の画像データは、同行第1列目の画素の画像データと同行第3列目の横差分データとの和をとって復元することができる。また、第1行第5列目の画素の画像データは、同行第3列目の画素の復元した画像データと同行第5列目の差分データとの和をとって復元することができる。
○データ線駆動回路では、奇数列の転送処理で復元画像データ(復元した各画素の画像データ或いは各画素の元データ)をデータメモリに格納する際に、隣りの偶数列のデータメモリにも同じデータを格納する。このため、相関性の低い画像データを転送する際に、偶数列の転送処理の途中で転送時間切れになり、1行分の画像データの一部を転送できず、転送できない画像データが発生しても、表示画像に著しい不具合が発生するのを抑制することができる。
[ 第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る有機EL表示装置を図7に基づいて説明する。
この有機EL表示装置のデータ転送方法は、制御回路6Aから各データ線駆動回路3a〜3dへの各画素10Aの画像データの転送を、8ビットの各画像データをシリアルデータに変換して行う点で上記第1実施形態とは異なる。
本実施形態に係る有機EL表示装置の制御回路6Aは、データ処理回路7Aが、各画素10Aの画像データ(8ビットのパラレルデータ)をシリアルデータに変換するPS変換回路40を備える点で、図3に示す上記第1実施形態の制御回路6と異なる。
PS変換回路40は、PS変換機能と、制御信号多重化機能と、データ分配機能とを備える。 PS変換機能は、データ削減回路11から出力される8ビットの元データ(パラレルデータ)と、連続する2個の横差分データdt1,dt2をまとめて8ビット分にした2画素分の画像データ(パラレルデータ)とを、各ビットの「0」又は「1」が8個1列に並んだシリアルデータにそれぞれ変換する機能である。このシリアルデータでは、「0」又は「1」のいずれかが1列に並んだ8個のデータで1個の画像データが構成される。
制御信号多重化機能は、1個の画像データを構成する8個の「0」又は「1」のデータに、phase信号のHレベル,Lレベルをそれぞれ表わす1個の「1」又は「0」のデータ(制御信号)を多重化する機能である。
また、データ分配機能は、第1列目から第3840列目までの各画像データをデータ転送線42a〜42dへ分配して各データ線駆動回路3a〜3dへ転送する機能である。第1列目から第960列目までの各画像データはデータ転送線42aを介してデータ線駆動回路3aへ転送され、第961列目から第1920列目までの各画像データはデータ転送線42bを介してデータ線駆動回路3bへ転送される。また、第1921列目から第2840列目までの各画像データはデータ転送線42cを介してデータ線駆動回路3cへ転送され、第2841列目から第3840列目までの各画像データはデータ転送線42dを介してデータ線駆動回路3dへ転送されるようになっている。
また、本実施形態の各データ線駆動回路3a〜3dは、SP変換回路42をそれぞれ備える。このSP変換回路42は、制御回路6のPS変換回路40から各データ転送線42a〜42dをそれぞれ介してシリアルデータで転送される各画像データを、8ビットの画像データ(パラレルデータ)に変換する機能を有する。また、SP変換回路42は、1個の画像データを構成する8個の「0」又は「1」のデータに多重化された制御信号(phase信号)を抽出する機能を有する。
このSP変換回路42からデータ復元回路30には、1個の画像データを構成する8個の「0」又は「1」のデータをパラレルデータに変換した8ビットの画像データと、多重化された制御信号を抽出したphase信号とが出力されるようになっている。
その他の構成(制御回路6A及び各データ線駆動回路3a〜3dの構成)と各回路の動作は、上述した第1実施形態における制御回路及び各データ線駆動回路3a〜3dの構成と各回路オの動作と同じである。
以上のように構成された第2実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて以下の作用効果を奏する。
○ 8ビットの各画像データをシリアルデータに変換して転送するので、24ビット或いは48ビット等のバスを用いずに、1本の配線によって各画像データを制御回路6A側からデータ線駆動回路3a〜3d側へ転送することができる。これにより、配線数を大幅に削減することができる。
[ 第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る有機EL表示装置を図8〜図11に基づいて説明する。
上記第1実施形態では、画像データの横方向の相関性を利用してデータ量を削減するようにしている。これに対して、本実施形態では、画像データの横方向の相関性と縦方向の相関性の両方を利用してデータ量を削減する点で、上記第1実施形態と異なる。
本実施形態に係る有機EL表示装置のデータ転送方法の特徴は次の点にある。
(特徴1)第1行目では、各画素の画像データの横差分を1個置きにとった横差分データを、列番号の小さい順に転送する。第2行目以降では、各画素の画像データの横差分を1個置きにとった横差分データと、前の行における同じ列の各画素の画像データとの縦差分をとった縦差分データのいずれか一方を転送する。
(特徴2)第1行目では、奇数列の転送処理と偶数列の転送処理を行う。
奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データを元データのまま転送し、この転送後、第3列目以降の奇数列の各画素に対して連続する2個の横差分データをそれぞれ求める。連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、連続する2個の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送し、この転送時にphase信号をHレベルにして転送する。
奇数列の転送処理終了後に行う偶数列の転送処理では、第2列目の画素の画像データを元データのまま転送する。この転送後、第4列目以降の偶数列の各画素に対して横差分データをそれぞれ求め、連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、連続する2個の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにして転送する。
(特徴3)第2行目以降では、行ごとに同じ転送処理を繰り返す。
第2行目以降の各行の奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データを元データのまま転送し、第3列目以降で連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データの両方を求める。偶数列の転送処理では、第2列目の画素の画像データを元データのまま転送し、第4列目以降で連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データの両方を求める。
連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データのうち少なくとも連続する2個の横差分データが「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、連続する2個の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送する。この転送時にphase信号をHレベルにして転送する。
連続する2個の縦差分データのみが「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、連続する2個の縦差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送し、この転送時に、phase信号と第2の転送モード信号としてのmode信号の両方をHレベルにして転送する。
(特徴4)第2行目以降では各画素の画像データを行ごとに同じ転送処理を繰り返して転送する。その転送処理は次の奇数列の転送処理と偶数列の転送処理を行う。
奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データを元データのまま転送する。この転送後、第3列目以降の奇数列の各画素に対して、横差分データと、前の行における同じ列の各画素の画像データとの縦差分をとった縦差分データとをそれぞれ求める。偶数列の転送処理では、第2列目の画素の画像データを元データのまま転送する。この転送後、第4列目以降の偶数列の各画素に対して、横差分データと縦差分データとをそれぞれ求める
奇数列及び偶数列の各転送処理では、連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データが共に「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、横差分を優先して、連続する2個の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送する。この転送時に、phase信号とmode信号の両方をHレベルにして転送する。連続する2個の縦差分データのみが「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、連続する2個の縦差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送し、この転送時に、phaseとmode信号の両方を転送する。
このように、本実施形態に係るデータ転送方法は、上記特徴1と特徴3が、上記第1実施形態と異なる。
本例のデータ転送方法は、第1行目での奇数列の転送処理と偶数列の転送処理については、上記第1実施形態と同じである。第2行目以降の各行で、連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データの両方をそれぞれ求める点で、上記第1実施形態と異なる。したがって、本実施形態の説明では、それらの相違点を中心に説明する。
制御回路6Bのデータ処理回路7Bは、図8に示すように、現在の行(現在データ転送中の行)の画像データを1行分保持するラインメモリ10の他に、連続する2個の縦差分データを作成するのに用いる前の行(データ転送を終了した1つ前の行)の画像データを1行分保持する前ラインメモリ43を備える。
この前ラインメモリ43には、既に転送処理が終了した1つ前の行の各画像データが1行分保持されるようになっている。前ラインメモリ43には、図9に示すように、ラインメモリ10と同じアドレス信号adr1,adr2がアドレス制御回路12から出力される。これにより、前ラインメモリ43から差分計算回路14Bには、ラインメモリ10から列番号の小さい順に出力される画像データDT[adr1],DT[adr2]とそれぞれ同じ列番号で前の行の画像データDTp[adr1],DTp[adr2]が出力されるようになっている。例えば、ラインメモリ10から現在の行の画像データDT[3],DT[5]が出力される場合、前ラインメモリ43からはそれら2つの画像データと同じ列番号で前の行の画像データDTp[3],DTp[5]が出力される。ここで、DTp[J](J=1,2,・・・,m)は、前ラインメモリ43に保持された前の行の画像データを表わす。
データ処理回路7Bのデータ削減回路11Bは、図9に示すように、差分計算回路14Bを備える。この差分計算回路14Bは、前ラインメモリ43に保持された前の行の1行分の画像データを使って、現在の行の連続する2つの画素の画像データと、前の行の列番号が同じ2つの画素の画像データとの縦差分をそれぞれとった連続する2個の縦差分データを作成するようになっている。例えば、ラインメモリ10から現在の行の画像データDT[3],DT[5]が出力される場合、差分計算回路14Bは、現在の行のDT[3]と前ラインメモリ43に保持された前の行のDTp[3]との縦差分をとって縦差分データdt1を作成する。この後、現在の行のDT[5]と前ラインメモリ43に保持された前の行のDTp[5]との縦差分をとって縦差分データdt2を作成する。
また、差分計算回路14Bは、第2行目以降の各行で、上記奇数列の転送処理では、第3列目以降で、連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データの両方を、列番号の小さい順に求める。また、第2行目以降の各行で、上記偶数列の転送処理では、第4列目以降で、連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データの両方を、列番号の小さい順に求めるようになっている。
また、差分計算回路14Bは、連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分デ
ータについて以下のような判定処理を行って、データ復元回路30Bへ出力する転送データdtを決める。
・本実施形態では、縦差分データよりも横差分データを優先するので、まず、連続する2個の横差分データがそれぞれ4ビットで表現できるか否かを判定する。この判定結果がYesの場合、連続する2個の横差分データdt1、dt2をまとめて8ビット分にした転送データdtを転送し、この転送時にphase信号をHレベルにして(第1状態にして)一緒に出力する。
・連続する2個の横差分データがそれぞれ4ビットで表現できない場合、連続する2個の縦差分データがそれぞれ4ビットで表現できるか否かを判定する。この判定結果がYesの場合、連続する2個の縦差分データdt1、dt2をまとめて8ビット分にした転送データdtを転送し、この転送時に、phase信号と第2の転送モード信号としてのmode信号の両方をHレベルにして(第1状態にして)転送する。
・横差分データと縦差分データ共に4ビット以下で表現できない場合には、連続する2つの画素の画像データとして8ビットの元データをそれぞれ転送する。この転送時には、phase信号とmode信号の両方をLレベルにする(第2状態にする)。例えば、連続する2個の横差分データdt1、dt2に対応する2つの画素の画像データをDT[3],DT[5]とすると、2個の横差分データdt1、dt2を転送せずに、DT[3]の元データとDT[5]の元データをそれぞれ異なる時間に転送する。
このように構成されたデータ処理回路7Bのその他の構成は、上記第1実施形態のデータ処理回路7と同じである。
また、各データ線駆動回路3a〜3dのデータ演算回路33Bは、図10に示すように、前データラッチ34の他に、前行データラッチ44を備える。前データラッチ34には、上述したように、連続する2個の横差分データdt1、dt2から連続する2つの画素の画像データを上記データ復元演算で復元する際に用いる前の画素の画像データが格納される。一方、前行データラッチ44には、連続する2個の縦差分データdt1、dt2をまとめて8ビット分にした受信データdtをHレベルのmode信号と一緒に受信した際に、縦差分データdt1、dt2から連続する2つの画素の画像データを復元する際に用いる前の行の列番号が同じ画像データが格納される。
データ書き込み回路35Bは、連続する2個の縦差分データdt1、dt2から連続する2つの画素の画像データを復元する前に、データメモリR1〜Rmに格納された前の行の画像データXDTp[XJ],XDTp[XJ+2]を、2個の縦差分データと同じ列番号の2つのデータメモリから順に読み出す。読み出した各画像データXDTp[XJ],XDTp[XJ+2]を、前行データラッチ44に順に転送して格納するようになっている。
そのために、ラッチ回路の各データメモリR1〜Rmは、データ書き込み回路35Bと、メモリ選択信号線39(図10参照)をそれぞれ介して接続されている。各メモリ選択信号線39を介して各データメモリR1〜Rmにメモリ選択信号reg3selectが入力されると、その信号が入力された各データメモリR1〜Rmから格納された画像データがデータ読出し用配線(バスライン)38を介して前行データラッチ44に転送されて格納されるようになっている。なお、図8では、複雑化を避けるために、各データメモリR1〜Rmにそれぞれ接続されるデータ読出し用配線38とメモリ選択信号線39の図示を省略してある。
例えば、連続する2個の縦差分データdt1、dt2のうち、dt1は現在の行の第3列目のDT[3]と前の行の第3列目のDTp[3]との縦差分をとったデータで、dt2は
現在の行の第5列目のDT[5]と前の行の第5列目のDTp[5]との縦差分をとったデータとする。この場合、データ書き込み回路35Bは、メモリ選択信号reg3select(XJ=5)をデータメモリR5へメモリ選択信号線39を介して出力する。これにより、データメモリR5に格納されたXDTp[5]がデータ読出し用配線38を介して前行データラッチ44に転送されて格納される。この後、データ書き込み回路35Bは、メモリ選択信号reg3select(XJ+2=7)をデータメモリR7へメモリ選択信号線39を介して出力する。これにより、データメモリR7に格納されたXDTp[7]がデータ読出し用配線38を介して前行データラッチ44に転送されて格納される。
こうして、前行データラッチ44には、連続する2個の縦差分データdt1、dt2から連続する2つの画素の画像データを復元するのに必要な前行の連続する2個の画像データXDTp[XJ],XDTp[XJ+2]が、順に転送されて格納されるようになっている。
データ演算回路33Bは、phase信号とmode信号がそれぞれHレベルか否かを判定する。
phase信号とmode信号が共にLレベルの場合は、上記第1実施形態で説明したphase信号がLレベルの場合と同様に、受信データdtは、全て1画素分の元データと判定する。この場合、データ演算回路33Bは、上記第1実施形態の場合と同様に、その受信データdtをそのままデータ書き込み回路35Bへ転送するとともに、前データラッチ34に転送して格納する。
また、データ演算回路33Bは、phase信号がHレベルでmode信号がLレベルの場合は、上記第1実施形態で説明したphase信号がHレベルの場合と同様に、受信データdtは、連続する2個の横差分データがまとめて8ビット分にして同時に転送されたものと判定する。
このとき、データ演算回路33Bは、上記第1実施形態と同様に、連続する2個の横差分データdt1、dt2の各々と、該dt1、dt2より2つ前の各画素の画像データとの和をそれぞれとって、その横差分データdt1に対応する2つの画素の画像データDT[J],DT[J+2]を復元する。
そして、データ演算回路33Bは、phase信号とmode信号が共にHレベルの場合は、連続する2個の縦差分データがまとめて8ビット分にして同時に転送されたものと判定する。このとき、データ演算回路33Bは、連続する2個の縦差分データdt1、dt2の各々と、前行データラッチ44に格納されている前の行の列番号が同じ2つの画像データXDTp[XJ],XDTp[XJ+2]との和をそれぞれとって、その縦差分データdt1,dt2に対応する2つの画素の画像データDT[J],DT[J+2]を復元する。つまり、縦差分データdt1と画像データXDTp[XJ]との和をとって、その縦差分データdt1に対応する画像データDT[J]を復元する。また、縦差分データdt2と画像データXDTp[XJ+2]との和をとって、その縦差分データdt2に対応する画像データDT[J+2]を復元する。
例えば、受信データdtが、DT[1]とDT[3]の縦差分データdt1と、DT[3]とDT[5]の縦差分データdt2の2個を8ビット分にしたデータとする。この場合、データ演算回路33Bは、前行データラッチ44に格納されているXDTp[3],XDTp[
5]とdt1,dt2との和をそれぞれとって画像データDT[3],DT[5]を復元する
次に、第3実施施形態に係る有機EL表示装置において、上述したデータ転送方法を実
現するための制御回路6B側の制御と、データ線駆動回路3a側の制御とを、図11(a),(b)及び(c)に基づいて具体的に説明する。
図11(a),(b)及び(c)は、それぞれ図6(a),(b)及び(c)に対応している。なお、図11(b)及び(c)は、phase信号に加えて、転送データdtが画像データの縦方向の相関性を利用したデータであることを表わすmode信号が追加されている点で、図6(b)及び(c)とは異なる。
制御回路6Bは、以下のステップS50〜S60を実行して1フレーム分の画像データを、第1行目から順にデータ線駆動回路3aへ転送する。
(S50)まず、第1行目の転送処理を行う。
第1行目の転送処理は、上記第1実施形態のステップS10〜S17と同じ処理を行うので、説明を省略する。
(S51)次に、行番号を「1」増やして、第2行目の転送処理を行う。
(S52)まず、第2行目における列方向の画像データに1からm(m=8)の番号を付ける。つまり、DT[J],J=1,2、・・・mとする。
(S53)次に、J=1か否かを判定する。J=1なら、DT[1]を8ビットの元データで転送する。ここでは、転送タイミングT1の時間に「198」の元データを転送する。
(S54)次に、J=奇数について、小さい番号順に処理する。
まず、J=3に設定し、連続する2個の横差分データdt1,dt2を上記横差分演算で求める。ここでは、dt1は、DT[1]の元データ「198」とDT[3]の元データ「196」との横差分「−2」である。dt2は、DT[3]の元データ「196」とDT[
5]の元データ「186」との横差分「−10」である。
ここで、前ラインメモリ43に保持された前の行(第1行目)の1行分の画像データを使って、現在の行(第2行目)の連続する2つの画素の画像データと、前の行の列番号が同じ2つの画素の画像データとの縦差分をそれぞれとった連続する2個の縦差分データdt1,dt2を作成する。ここでは、dt1は、現在の行のDT[3]である「196」と前の行のDTp[3]である「195」との縦差分「+1」で、dt2は、現在の行のDT[5]である「186」と前の行のDTp[5]である「191」との縦差分「−5」である。
次に、上記判定処理により、連続する2個の横差分データdt1、dt2がそれぞれ4ビット以下で表現できるか否かを判定する。
ここでは、dt1の横差分「−2」は4ビット以下で表現できるが、dt2の横差分「−10」は4ビット以下で表現できないので、連続する2個の縦差分データdt1、dt2がそれぞれ4ビット以下で表現できるか否かを判定する。
ここでは、dt1の縦差分「+1」とdt2の縦差分「−5」は共に4ビット以下で表現できると判定される。
この場合、転送タイミングT2の時間に、2つの縦差分データ「+1」,「−5」をまとめて8ビット分にして、転送データdtとして同時に転送する。この転送時に、phase信号とmode信号をそれぞれHレベルにして一緒に転送する(図11(b),(c)のT2参照)。
なお、連続する2個の横差分データと縦差分データの両方が共に4ビット以下で表現で
きない場合、phase信号とmode信号を共にLレベルにして、該当する2つの画素の画像データとして、8ビットの元データを異なる転送タイミングで転送する。
(S55)次に、Jを更新してJ=7に設定する。ここで、第7列目は奇数列右端の画素であり、第7列目については連続する2個の横差分データと縦差分データを演算できない。このため、DT[7]の元データ「184」を転送タイミングT3の時間に転送する。この転送時に、phase信号とmode信号を共にLレベルにする。
以上の動作により、第2行目における奇数列の転送処理が終了する。
(S56)この後、連続して第2行目における偶数列の転送処理に移る。
この処理では、まずJ=2か否かを判定する。J=2なら、DT[2]を8ビットの元データで転送する。ここでは、転送タイミングT4の時間に、DT[2]の元データである「196」を、phase信号とmode信号を共にLレベルにして転送する。
(S57)次に、J=偶数について、小さい番号順に処理する。
まず、J=4に設定し、連続する2個の横差分データdt1、dt2を上記横差分演算で求める。ここで、dt1は、DT[2]の元データ「196」とDT[4]の元データ「192」との横差分「−4」である。dt2は、DT[4]の「192」とDT[6]の元データ「187」との横差分「−5」である。
(S58)次に、連続する2個の横差分データdt1、dt2がそれぞれ4ビット以下で表現できるか否かを判定する。ここでは、dt1、dt2共に4ビット以下で表現できるので、転送タイミングT5の時間に、2つの横差分データ「−4」,「−5」をまとめて8ビット分にして同時に転送する。この転送時に、phase信号をHレベルにし、mode信号をLレベルにして一緒に転送する。
(S59)次に、Jを更新してJ=8に設定する。ここで、第8列目は偶数列右端の画素であり、この偶数列右端では連続する2個の横差分データと縦差分データdt1、dt2を演算できない。このため、DT[8]の元データ「177」を転送タイミングT6の時間に転送する。この転送時に、phase信号とmode信号を共にLレベルにする。
以上の動作により、第2行目の偶数列の転送処理が終了し、第2行目の転送処理が終わる。 なお、連続する2個の横差分データと縦差分データの両方が共に4ビット以下で表現できない場合、phase信号とmode信号を共にLレベルにして、該当する2つの画素の画像データとして、8ビットの元データを異なる転送タイミングで転送する。
ここで説明した第2行目の転送処理の一例では、転送タイミングT2の時間に2画素分の縦差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送し、転送タイミングT5の時間に2画素分の横差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送している。このため、8ビットの画像データを2回転送するのに必要な転送時間(転送タイミングT7,T8)が削減されていることが、図11(b)から分かる。
(S60)次に、行番号を「1」ずつ増やして、第3行目以降の各転送処理を、上記第2行目の転送処理と同様に行う。
第3行目以降で上記転送処理を繰り返して、最後の行での転送処理を終了して1フレーム分の画像データの転送が終了したら、次のフレームに移る。
次に、データ線駆動回路3a側の制御を、図11(c)に基づいて説明する。
データ線駆動回路3aは、以下のステップS70〜S75を実行して、第1行目から順に制御回路6Bから転送される各行の画像データをデータメモリR1〜R8に格納する。
なお、データ線駆動回路3aが第1行目で行うデータの復元と復元画像データの書き込み処理とは、上記第1実施形態のステップS30〜S37と同じであるので、ここではその説明を省略し、第2行目以降での同処理を説明する。
(S70)第1行目のデータの復元と復元画像データの書き込み処理とが終了した後、データ線駆動回路3aは、選択信号CS1が入力されると行番号を1プラスして、次の行の同処理に移る。
(S71)各データメモリR1〜R8に格納される画像データをXDT[XJ]とし、各画像データに番号を付ける(XJ=1、2、・・・m)。また、データメモリR1〜Rmから読み出されて前行データラッチ44に順に格納される前の行の画像データをXDTp[XJ]とし、この画像データに番号を付ける。
(S72)まず、XJ=1に設定し、制御回路6B側で第2行目の奇数列の転送処理が開始され、転送タイミングT1の時間に受信データdtとしてDT[1]の元データ「199」を受けると、その元データ「199」を転送タイミングT1の時間にデータメモリR1に転送して格納する。このとき、データメモリR1と同じデータ「199」が隣のデータメモリR2にも転送されて格納される。なお、この場合に、R2は縦差分を使ったデータ復元に必要であるため列番号が偶数の各データメモリは前の行のデータとデータ転送を行っている今の行のデータを記憶できるよう多重化されている必要がある。多重化されていない場合にはR2にR1のデータを転送しないように制御する。
(S73)次に、XJ=3に設定する。ここで、phase信号とmode信号が共にHレベルであるので、これらの信号と一緒に、8ビット分にして送られた連続する2個の縦差分データdt1、dt2から、第3列目の画像データXDT[XJ]と、第5列目の画像データXDT[XJ+2]を、次のデータ復元演算を行って復元する。
XDT[XJ]=XDTp[XJ]+dt1,
XDT[XJ+2]=XDTp[XJ+2]+dt2
ここでは、転送タイミングT2に、連続する2個の縦差分データdt1、dt2(「+1」,「−5」)を8ビット分にした受信データdtが転送されている。また、XDTp[XJ=3],XDTp[XJ+2=5]は、それぞれ「195」,「191」である。したがって、XDT[XJ=3]は「196」となり、XDT[XJ+2=5]は「186」となる。
これら2つの復元画像データ「196」,「186」がデータメモリR3,R5にそれぞれ転送されて格納される。このとき、データメモリR3と同じデータ「196」が隣のデータメモリR4にも格納され、データメモリR5と同じデータ「186」が隣のデータメモリR6にも格納される(図11(c)参照)。
(S74)第2行目のデータの復元と復元画像データの書き込み処理のうち、上記ステップS72で説明した「phase信号とmode信号が共にHレベルになる場合」以外の処理は、第1行目の同処理と同じあるので説明を省略する。
(S75)第1行目のデータの復元と復元画像データの書き込み処理が終了した後、行番号を1プラスして、次の行の処理に移る。なお、偶数列番号のデータメモリに隣接データをコピーしていない場合に全データの処理が終わる前に時間切れとなった場合には、データ転送がなされていない偶数列番号のデータメモリに隣接のデータメモリのデータを1行分の処理が時間切れになった時点でコピーしてもよい。
第2行目から最終行までの各行で上述した第2行目と同じデータの復元と復元画像データの書き込み処理を行う。
第2行目以降の各行で、1行分の各画像データがデータメモリR1〜R8にそれぞれ格納された後、上記プログラム期間に、各データメモリR1〜R8に格納した画像データが一斉に読み出されてデジタル/アナログ変換器31へ出力される。これにより、第2行目以降の各行で、各画素10Aの有機EL素子21が発光する。
以上のように構成された第3実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて以下の作用効果を奏する。
○第1行目では横差分データを転送することで、画像データの横方向の相関性を利用してデータ量を削減し、第2行目以降では,横差分データと縦差分データのいずれか一方を転送することで、画像データの横方向の相関性と縦方向の相関性の両方を使ってデータ量をさらに削減することができる。
○第2行目以降では、行ごとに同じ転送処理を繰り返すので、制御回路6Bが簡単になる。
○第2行目以降の各行で、連続する2個の縦差分データのみが「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、連続する2個の縦差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送し、この転送時に、phase信号と第2の転送モード信号としてのmode信号の両方をHレベルにして転送する。このため、データ線駆動回路側で、連続する2個の縦差分データか対応する2つの画素の画像データの復元の仕方を知ることができる。
[ 第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る有機EL表示装置を図12及び図13に基づいて説明する。
この有機EL表示装置の電気的構成は、図8〜図10に示す上記第3実施形態と次の構成を除き同じである。
本実施形態で用いる差分計算回路14B(図9参照)は、第1列目から順にラインメモリ10から転送される各画素の画像データの列番号(J=1,2、・・・m)を計数するカウンタ(図示省略)を内部に備える。
この差分計算回路14Bは、第2行目以降の各行で、偶数列の転送処理の途中で1行分の転送時間が終了したとき(1行分の転送打ち切りタイミングに)或いは、1行分の転送終了したとき、その時点での偶数列の列番号(カウンタの計数値)に「1」プラスした値の「転送済ポインタ」を作成するようになっている。この「転送済ポインタ」は、どの偶数列の画素まで画像データの転送が完了したかを表わす。なお、本実施形態に係る有機EL表示装置では、各行での転送処理のうち、奇数列の転送処理は最後の列番号まで必ず終了するように設定される。
また、この差分計算回路14Bは、第2行目以降で縦差分のデータ(連続する2個の縦差分データ)を選択して転送する際に、現在の列番号が転送済みポインタの値を超える場合には、次の切換えを行うようになっている。つまり、その場合には、縦差分データと横差分データのいずれか一方或いは元データを転送するモード(「縦差分データを転送するモード」と略記する)から横差分データ或いは元データを転送するモード(「横差分データを転送するモード」と略記する)に切り換えるようになっている。
本実施形態に係る有機EL表示装置のデータ転送方法の特徴は、画像データの横方向の相関性と縦方向の相関性の両方を利用してデータ量を削減する上記第3実施形態のデータ転送方法に加えて、以下の処理を行う点にある。
・制御回路6Bは、偶数列の各転送処理の途中で1行分の転送時間が終了したとき、その行の転送を打ち切るとともに、どの偶数列の画素まで画像データの転送が完了したかを表わす転送済みポインタを作成する。
第2行目以降で縦差分のデータを選択して転送する際に、現在の列番号が転送済みポインタの値を超える場合(図12のステップS190でYESの場合)には、縦差分データを転送するモードから横差分データを転送するモードに切り換える。
次に、本実施施形態に係る有機EL表示装置において、上述したデータ転送方法を実現するための制御回路6B側の制御を、図12に基づいて、図13(a),(b)及び(c)を参照しながら説明する。
図12は、制御回路6Bが実行する1フレーム分の転送処理を示している。また、図13(a),(b)及び(c)は、それぞれ図11(a),(b)及び(c)に対応している。なお、図13(b)は、図11(b)に転送済ポインタの値を加えている点で、図11(b)とは異なる。
制御回路6Bは、図12に示す処理を1フレーム周期で繰り返し実行する。
まず、図12のステップS110で、垂直走査開始信号とクロック信号に同期して動作が開始される。この動作開始後、ステップS120に進み、第1行第1列目の画像データ(「205」)を転送する。
この転送後、ステップS130に進んで奇数列の転送を開始し、第1行第3列目以降で、1列飛ばしで奇数列の横差分データ或いは元データを列番号の小さい順に転送する。図13(a),(b)に示す例では、転送タイミングT2,T3,T4で、元データ「195」,「191」,「170」をそれぞれ転送する。
奇数列の転送処理が終了すると、ステップS140に進んで、偶数列の転送処理を開始し、第1行第2列目以降で、1列飛ばしで偶数列の横差分データ或いは元データを列番号の小さい順に転送する。図13(a),(b)に示す例では、転送タイミングT5,T6に、元データ「197」,「193」をそれぞれ転送する。
偶数列の転送処理を開始した後、ステップS150で1行分の転送打ち切りタイミングか否か、つまり1行分の転送時間が終了したか、或いは1行分の転送を終了したか(転送終了か)否かを判定する。その転送時間が終了するまで或いは1行分の転送が終了するまでは、ステップS150の判定結果がNOとなってステップS140に戻り、偶数列の転送処理を続行する。
偶数列の転送途中で1行分の転送時間が終了したとき、或いはその転送時間内に1行分の転送が終了したとき、ステップS150の判定結果がYESとなってステップS160に進む。
このステップS160では、1行分の転送時間が終了した時点、或いは1行分の転送が終了した時点での偶数列の列番号(カウンタの計数値)に「1」プラスした値の「転送済ポインタ」を作成する(転送済ポインタをセット)。図11(b)に示す例では、転送タイミングT6の時間に第4列目の画像データ「193」を転送した時点で1行分の転送時間が終了しているので、この終了時点に、列番号「4」に1をプラスした値「5」が転送済ポインタとしてセットされている。この値「5」が、第2行目での転送処理において「前行の転送済ポインタ」(図13(b)参照)として使用される。
この後、ステップS170で第2行目の転送処理を開始するとともに、ステップS180で行番号を「1」プラスする。
この後、ステップS190に進み、第2行目で現在の列番号が偶数か否かと、現在の列番号が転送済ポインタの値を越えているか否かとを判定する。なお、ここでの現在の列番号は、「J」と「J+2」である。例えば、現在の列番号をJ=3とすると、転送済ポインタの値と比較する現在の列番号は、「3」と「5」となる。現在の列番号が奇数の場合、つまり奇数列の転送処理中であれば、転送済ポインタの値に拘わらずステップS190の判定結果はNOとなり、ステップS200に進む。
ステップS200では、前述の「縦差分データを転送するモード」を行う。例えば、連続する2個の縦差分データを転送する条件が成立する場合、つまり、上述したように連続する2個の縦差分データの各縦差分のみが4ビットで表現できる場合、2個の縦差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送する。図13に示す例では、転送タイミングT3の時間に縦差分データ「−5」,「−2」を転送している。
この後、ステップS250に進み、上記ステップS150と同様に、1行分の転送打ち切りタイミングか否か、つまり1行分の転送時間が終了したか、或いは1行分の転送を終了したか(転送終了か)否かを判定する。その転送時間が終了するまで或いは1行分の転送が終了するまでは、ステップS250の判定結果がNOとなってステップS190に戻る。
第2行目で奇数列の転送処理中は、ステップS250の判定結果はNOとなるので、ステップS190に戻る。一方、第2行目で奇数列の転送処理が終了して偶数列の転送処理に移り、この偶数列の転送処理途中で1行分の転送時間が終了したとき、或いはその転送時間内に1行分の転送が終了したとき、ステップS250の判定結果がYESとなってステップS230に進む。
第2行目で奇数列の転送処理が終了して第2行目の偶数列の転送処理に移る。この第2行目の偶数列の転送処理では、現在の列番号「J」と、1列飛ばした次の列番号「J+2」が共に転送済ポインタの値より小さい間は、前の行の列番号が同じ2つの画像データを使って縦差分データdt1,dt2を作成できるので、ステップS190の判定結果がNoとなってステップS200に進む。こうして、第2行目の偶数列の転送処理では、現在の列番号が転送済ポインタの値より小さい間は、連続する2個の縦差分データを転送する条件が成立する場合には、2個の縦差分データを8ビット分にして同時に転送する。
第2行目での偶数列の転送処理がさらに進み、現在の列番号「J」と、1列飛ばした次の列番号「J+2」が共に転送済ポインタの値を超えると、前の行の列番号が同じ2つの画像データを使って縦差分データdt1,dt2を作成できなくなる。これは、縦差分データdt1,dt2を作成するのに使う、前の行の2つの画像データ、図13(c)の破線でそれぞれ示すデータメモリR6の画像データ「191」やデータメモリR8の画像データ「170」は、転送時間終了後の仮のデータで、正しくないからである。
このような理由から、第2行目での偶数列の転送処理中に、現在の列番号「J」と、1列飛ばした次の列番号「J+2」が共に転送済ポインタの値を超えると、ステップS190の判定結果がYESとなり、ステップS210に進み、「縦差分データを転送するモード」から前述の「横差分データを転送するモード」に切り換える。
この後、ステップS220に進み、ステップS150と同様に、1行分の転送打ち切りタイミングか否か、或いは1行分の転送を終了したか否かを判定する。その転送時間が終
了するまで或いは1行分の転送が終了するまでは、ステップS220の判定結果がNOとなってステップS210に戻り、偶数列の転送処理を続行する。
偶数列の転送途中で1行分の転送時間が終了したとき、或いはその転送時間内に1行分の転送が終了すると、ステップS220の判定結果がYESとなってステップS230に進む。
このステップS230では、ステップS160と同様に、1行分の転送時間が終了した時点、或いは1行分の転送が終了した時点での偶数列の列番号に「1」プラスした値の「転送済ポインタ」を作成する。
この後、ステップS240に進み、最終行の転送処理が終了したか否かを判定する。最終行の転送処理が終了するまでは、ステップS180に戻り、行番号を「1」プラスして、次の行の転送処理を行う。ここでは、第3行目の転送処理を行う。
第3行目以降での各転送処理が進み、最終行の転送処理が終了すると、ステップS240の判定結果がYESとなり、ステップS110に戻って、次のフレームでの転送処理を、垂直同期信号とクロック信号に同期して開始する。
以上のように構成された第4実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○偶数列の各転送処理の途中で1行分の転送時間が終了したとき、その行の転送を打ち切るとともに、どの偶数列の画素まで画像データの転送が完了したかを表わす転送済みポインタを作成する。第2行目以降で縦差分のデータを選択して転送する際に、現在の列番号が転送済みポインタの値を超える場合には、縦差分データを転送するモードから横差分データを転送するモードに切り換えるようにしている。このため、縦差分データdt1,dt2を作成するのに使う前の行の2つの画像データが、前の行での転送時間終了後の仮のデータで、正しくない場合に、それらの画像データを使って縦差分データdt1,dt2を作成するのを防止できる。
[ 電子機器]
次に、上記各実施形態で説明した。有機ELディスプレイ1の表示パネル2を用いた電子機器について説明する。有機EL表示装置1の表示パネル2は、図14に示すようなモバイル型のパーソナルコンピュータに適用できる。図14に示すパーソナルコンピュータ70は、キーボード71を備えた本体部72と、表示パネル2を用いた表示ユニット73とを備えている。
このパーソナルコンピュータ70によれば、表示品質の高い表示が可能となる。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記第1実施形態では、図2(a)に示す画素回路20を一例として説明したが、他の構成を有する画素回路を用いても良い。この場合、その画素回路の構成によっては、左右の走査線駆動回路4L,4Rは片側に配置される構成にも本発明は適用可能である。
・上記第1実施形態では、各行において、各画素の画像データの横差分を1個置きにとって横差分データを作成しているが、横差分を複数個置きにとって横差分データを作成しても良い。
・上記第1実施形態では、8ビットの階調値で表現される画像データを用いる例で説明したが、その階調値は「8」に限らずnビット(nは「8」以外の整数、例えばn=4)の階調値で表現される画像データを用いることもできる。この場合、連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、連続する2
個の横差分データをまとめてnビット分にして同時に転送する。
・上記第1実施形態では、各行において、転送処理を奇数列と偶数列に分けて2回行っているが、3回以上に分けて行ってもよい。
・上記第1実施形態では、連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できない場合、該当する2つの画素の各画像データとして8ビットの元データを転送するようにしているが、各横差分データをそれぞれ異なる時間に転送するようにしても良い。
・上記第1実施形態では、連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示で4ビット以下で表現できない場合、2個の横差分データの各々を8ビットで異なる時間に転送し、この転送時に、phase信号をLレベルにして転送する。
・上記第2実施形態では、制御回路からデータ線駆動回路へ8ビットの各画像データをシリアルデータに変換して行う転送方法を、上記第1実施形態のデータ転送方法に適用した例について説明した、上記第3及び第4実施形態のデータ転送方法に適用しても良い。
・上記第3実施形態では、第2行目以降の各行で、連続する2個の横差分データと連続する2個の縦差分データが共に「2」の補数表示で4ビット以下で表現できる場合、横差分データを優先しているが、縦差分データを優先して連続する2個の縦差分データをまとめて8ビット分にして同時に転送するようにしても良い。
・上記各実施形態では、電気光学装置の一例としての有機EL表示装置に本発明を具体化した構成について説明したが、液晶表示装置、放電を用いた蛍光型電気光学装置(例えばプラズマディスプレイ)等、各種の電気光学置にも適用可能である。
・図14では、有機EL表示装置を備えた電子機器の一例としてパーソナルコンピュータについて説明したが、有機EL表示装置は、パーソナルコンピュータに限らず、携帯電話、デジタルカメラ等の各種の電子機器に適用できる。
第1実施形態に係る有機EL表示装置の電気的構成を示す概略構成図。 (a)は画素回路を示す回路図、(b)は動作を示すタイミングチャート。 第1実施形態の制御回路と1つのデータ線駆動回路を示す概略構成図。 同制御回路の内部を示すブロック図。 1つのデータ線駆動回路の内部を示すブロック図。 (a)は第1実施形態での1行目と2行目の転送データ例を示す説明図、(b)は転送タイミングを示す説明図、(c)はメモリ内容の時系列変化を示す説明図。 第2実施形態に係る有機EL表示装置の電気的構成を示す概略構成図。 第3実施形態に係る有機EL表示装置の電気的構成を示す概略構成図。 第3実施形態の制御回路の内部を示すブロック図。 同実施形態の1つのデータ線駆動回路の内部を示すブロック図。 (a)は第3実施形態での1行目と2行目の転送データ例を示す説明図、(b)は転送タイミングを示す説明図、(c)はメモリ内容の時系列変化を示す説明図。 第3実施形態の動作を示すフローチャート。 (a)は第4実施形態での1行目と2行目の転送データ例を示す説明図、(b)は転送タイミングを示す説明図、(c)はメモリ内容の時系列変化を示す説明図。 電子機器としてのパーソナルコンピュータを示す斜視図。
符号の説明
1…有機EL表示装置、Y1〜Yn…走査線、X1〜Xm…データ線、10A…画素、4L,4R…走査線駆動回路、3a〜3d…データ線駆動回路、6,6A,6B…制御回路、10…ラインメモリ、11…データ削減回路、30…データ復元回路。

Claims (13)

  1. 複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応してマトリクス状に配置された複数の画素、走査線駆動回路、データ線駆動回路、および制御回路を備え、nビットの階調値で表現される各画素の画像データに基づいて前記各画素に設けられた電気光学素子を駆動する電気光学装置のデータ転送方法であって、
    前記各画素の画像データを前記制御回路から前記データ線駆動回路へ転送する際に、前記複数の走査線の各行において、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記複数のデータ線の列番号の小さい順に転送し、
    次に、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記列番号の小さい順に転送するとともに
    前記各行において、連続する2個の前記差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送する、転送処理を行うことを特徴とする電気光学装置のデータ転送方法。
  2. 請求項に記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    行ごとに同じ前記転送処理を繰り返し、
    前記各行において、前記転送処理を奇数列と偶数列に分けて2回行い、
    奇数列の前記転送処理では、第1列目の画素の画像データとして元データを転送し、偶数列の前記転送処理では、第2列目の画素の画像データとして元データを転送する電気光学装置のデータ転送方法。
  3. 請求項に記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    前記連続する2個の差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できない場合、該当する2つの画素の各画像データとしてnビットの元データをそれぞれ異なる時間に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号を第2状態にして転送する電気光学装置のデータ転送方法。
  4. 請求項に記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    前記連続する2個の差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現
    できない場合、前記2個の差分データの各々をnビットで異なる時間に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号を第2状態にして転送する電気光学装置のデータ転送方法。
  5. 請求項のいずれか1つに記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    データ線駆動回路では、前記制御回路から、第1状態にされた前記第1の転送モード信号と一緒に前記連続する2個の差分データがまとめてnビット分にして同時に転送されたとき、前記2個の差分データの各々と該各差分データより2つ前の各画素の画像データとの和をそれぞれとることで、連続する2つの画素の各画像データを復元し、復元した各画像データを画素ごとに設けたデータメモリの対応する1つに順に格納する電気光学装置のデータ転送方法。
  6. 請求項に記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    前記データ線駆動回路では、前記奇数列の転送処理において、前記まとめてnビット分にして同時に転送された前記連続する2個の差分データから復元した各画素の画像データ或いは各画素の前記元データを、画素ごとに設けたデータメモリに1個置き或いは複数個置きに格納する際に、隣りの偶数列のデータメモリにも同じデータを格納する電気光学装置のデータ転送方法。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    前記制御回路から前記データ線駆動回路への前記各画素の画像データの転送を、nビットの前記各画像データをシリアルデータに変換して行う電気光学装置のデータ転送方法。
  8. 複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応してマトリクス状に配置された複数の画素、走査線駆動回路、データ線駆動回路、および制御回路を備え、nビットの階調値で表現される各画素の画像データに基づいて前記各画素に設けられた電気光学素子を駆動する電気光学装置のデータ転送方法であって、
    前記各画素の画像データを前記制御回路から前記データ線駆動回路へ転送する際に、前記複数の走査線の各行において、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記複数のデータ線の列番号の小さい順に転送し、
    次に、同じ行で間引かれた残りの各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記列番号の小さい順に転送し、
    第1行目では、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった横差分データを、列番号の小さい順に転送し、
    第2行目以降では、前記各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった横差分データと、前の行における同じ列の各画素の画像データとの差分をとった縦差分データのいずれか一方を転送するとともに、
    第1行目では、奇数列の転送処理と偶数列の転送処理を行い、
    前記奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データを元データのまま転送し、この転送後、第3列目以降の奇数列の各画素に対して連続する2個の前記横差分データをそれぞれ求め、前記連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の横差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送し、
    前記奇数列の転送処理終了後に行う前記偶数列の転送処理では、第2列目の画素の画像データを元データのまま転送し、この転送後、第4列目以降の偶数列の各画素に対して前記横差分データをそれぞれ求め、前記連続する2個の横差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の横差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号を第1状態にして転送する、ことを特徴とする電気光学装置のデータ転送方法。
  9. 請求項に記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    第2行目以降では、行ごとに同じ奇数列の転送処理と偶数列の転送処理を繰り返し、
    第2行目以降の各行の前記奇数列の転送処理では、第1列目の画素の画像データを元データのまま転送し、前記偶数列の転送処理では、前記奇数列の転送処理終了後、第2列目の画素の画像データを元データのまま転送し、
    前記奇数列及び偶数列の各転送処理において、
    第1列目或いは第2列目以降の各画素に対して連続する2個の前記横差分データと連続する2個の前記縦差分データの両方をそれぞれ求め、
    前記連続する2個の横差分データと前記連続する2個の縦差分データのうち少なくとも前記連続する2個の横差分データが「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の横差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に前記第1の転送モード信号を第1状態にして転送し、
    前記連続する2個の縦差分データのみが「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の縦差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に、前記第1の転送モード信号と第2の転送モード信号の両方を第1状態にして転送する電気光学装置のデータ転送方法。
  10. 請求項に記載の電気光学装置のデータ転送方法において、
    前記制御回路は、前記偶数列の各転送処理の途中で1行分の転送時間が終了したとき、その行の転送を打ち切るとともに、どの偶数列の画素まで画像データの転送が完了したかを表わす転送済みポインタを作成し、
    第2行目以降で前記縦差分のデータを選択して転送する際に、現在の列番号が前記転送済みポインタの値を超える場合には、前記縦差分データを転送するモードから前記横差分データを転送するモードに切り換える電気光学装置のデータ転送方法。
  11. 複数の走査線と複数のデータ線との交差に対応してマトリクス状に配置された複数の画素、走査線駆動回路、データ線駆動回路、および制御回路を備え、nビットの階調値で表現される各画素の画像データに基づいて前記各画素に設けられた電気光学素子を駆動する電気光学装置において、
    前記各画素の画像データを前記データ線駆動回路へ転送する前記制御回路は、前記複数の走査線の1行分の画像データを保持するラインメモリと、同期信号に同期して、前記ラインメモリに保持される前記複数の走査線の各行の1行分の画像データを前記複数のデータ線の第1列目から1個置き或いは複数個置きに読み出すデータ削減回路とを備え、
    前記データ削減回路は、前記複数の走査線の各行で、奇数列の各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを前記複数のデータ線の列番号の小さい順に転送する奇数列の転送処理と、偶数列の各画素の画像データの差分を1個置き或いは複数個置きにとった差分データを、前記列番号の小さい順に転送する偶数列の転送処理とを行うとともに、
    前記データ削減回路は、前記各行において、連続する2個の前記差分データがそれぞれ「2」の補数表示でn/2ビット以下で表現できる場合、前記連続する2個の差分データをまとめてnビット分にして同時に転送し、この転送時に第1の転送モード信号を第1状態にして転送することを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項11に記載の電気光学装置において、
    前記データ線駆動回路は、前記制御回路から、第1状態にされた前記第1の転送モード信号と一緒に前記連続する2個の差分データがまとめてnビット分にして同時に転送されたとき、前記2個の差分データの各々と該各差分データより2つ前の画素の各画像データとの和をそれぞれとって、連続する2つの画素の各画像データを復元するデータ復元回路を備える電気光学装置。
  13. 請求項11または12に記載の電気光学装置を備える電子機器。
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