JP4670062B2 - 高圧放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

本発明はプロジェクタや屋内外照明等に用いられる高圧放電灯を点灯させるための高圧放電灯点灯装置に関する。
蛍光灯の点灯装置ではスイッチングトランジスタ等を用いた高周波点灯装置が一般的になり、小型、軽量、高効率が実現されている。しかし、高圧放電灯においても同様の効果を得ようとしても、例えば1kHz以上の高周波で高周波点灯すると、発光管内の音波の進行波と反射波との干渉作用により定在波が生じ、その定在波によってもたらされる管内の圧力変化の振幅がある限度を超えると、いわゆる音響的共鳴現象が発生してしまう。この音響共鳴現象に起因するアーク不安定性の問題が従来から知られている。
そしてこの音響共鳴現象は、1kHz以下の低周波点灯時であっても、その低周波電流波形に重畳される高周波リップル成分によっても引き起こされてしまうことが確認されている。
この低周波電流に重畳される高周波リップル電流について、図6の一般的な高圧放電灯点灯装置の図を用いて説明する。なお、以降の説明において、高圧放電灯60に投入される電流、電圧、電力をそれぞれランプ電流、ランプ電圧、ランプ電力という。
図6において、10は直流電源であり、その出力電流が降圧チョッパ回路20によって制限されてフルブリッジ回路40に投入される。この制限は、降圧チョッパ回路20のスイッチングトランジスタ21をPWM制御回路37によってオンデューティ制御することによって行われる。具体的には、制御回路30において、抵抗31a及び31bによって降圧チョッパ回路20の出力電圧(ランプ電圧)が検出され、抵抗33によって出力電流(ランプ電流)が検出され、乗算器34でそれらが乗算されてランプ電力が計算される。この乗算結果と目標値である直流電源38の電圧とが誤差増幅器35に入力され、トランジスタ21のオンデューティがフィードバック制御される。
フルブリッジ回路40において、トランジスタ41及び44とトランジスタ42及び43とが数100Hz程度で交互にオン・オフされることにより、投入された直流電流がその周波数の矩形波の交流電流に変換されて高圧放電灯60に投入される。なお、イグナイタ回路50は高圧放電灯60を始動させるためのものであり、公知のものを用いればよい(本発明は点灯開始後の動作に関するものなので、始動用のイグナイタ回路についての詳細な説明を省略する)。
上記において、降圧チョッパ回路20の出力電流、即ち、フルブリッジ回路40の入力電流はほぼ直流電流であるが、実際には降圧チョッパ回路20のスイッチングに起因する高周波リップルがその直流電流に重畳される。具体的には、図3(a)に示すような高周波リップルがいくらか重畳された低周波矩形波電流が高圧放電灯60に投入されることになる。
ここで、フルブリッジ回路40の出力周波数は通常50Hz〜600Hz程度であるので音響共鳴現象の原因とはならないが、降圧チョッパ回路20におけるトランジスタ21のスイッチング周波数は数10kHz〜150kHz程度であるので、この高周波成分によって発光管内に定在波が発生すると、上述した音響共鳴現象が発生してしまう。一般に、高周波においても定在波を発生させる不安定周波数帯とそうでない安定周波数帯とがあるが、これらの周波数帯の分布は発光管の仕様によって固有のものであり、また、点灯開始後からの数分間に移動するものであるので、安定周波数帯を利用した音響共鳴現象の画一的な抑制は困難であるとされている。
一方、音響共鳴現象は、低周波(例えば1kHz以下)や非常に高い周波数(数100kHz以上)の周波数成分では発生しにくいことが分かっているが、降圧チョッパ回路の効率、大きさ、ノイズ等の観点から最適な設計をしようとすると、スイッチング周波数は上記のような数10kHz〜150kHz程度の周波数とすることに帰着する。
そこで近年、この高周波リップルに起因する音響共鳴現象を抑制するために、高周波リップルそのものを低減する工夫をするもの(例えば、特許文献1)や、高周波リップルを振幅変調させるものが提案されている(例えば、特許文献2)。
具体的には、特許文献1のものは、高周波リップルの振幅を点灯用の低周波電流の振幅の0.2以下にすることによって、音響共鳴現象のエネルギーの蓄積を抑制し、音響共鳴現象の影響を軽減しようとするものである。
特許文献2のものは、高周波リップルを振幅変調するものである。上述のように、高周波リップルの振幅を小さくした場合、音響共鳴現象のエネルギーの蓄積を抑制できるが、その一方、発光管内の対流の影響が顕著になりアークが湾曲してしまう。そこで、音響共鳴現象を抑制するための期間として高周波リップル振幅の小さい期間を設ける一方、対流の影響を抑制してアークをストレート化するための期間として振幅の大きい期間を設け、これらを交互に繰り返すことによりアークの安定性を確保しようというものである。
いずれも高周波リップルの周波数について特定の制御をすることなく、その振幅を調整し、高周波リップルに起因する定在波のレベルを抑制しようとするものである。
特許第2527421号 特許第3445926号
しかし、プロジェクタ等に用いられる高圧放電灯の場合、その光学特性を改善するため、年々短アーク化や発光管内ガスの内圧上昇が進み、その結果、従来問題なかった数%の高周波リップル電流でも、発光管内ガスの圧力との組み合わせによっては音響的共鳴現象が発生するようになってきた。
また、メタルハライドランプ等に用いられる高圧放電灯の場合、ランプ・バラストの個々のバラツキや、点灯初期では起きなかった組み合わせでも、時間が経過するにつれて音響共鳴現象が発生することがわかってきた。それは音響共鳴現象を発生させる周波数(帯)が移動し、その移動後の周波数帯に高周波リップルの周波数が含まれてしまうことによるものである。
特許文献1又は2のように、高周波リップルの振幅の制限又は制御を行うものにおいては、音響共鳴現象の原因である定在波のレベルを抑制しているものの、定在波の発生を除去しているわけではない(特に、特許文献2における振幅の大きい期間では、定在波が発生する可能性もある)。従って、音響共鳴現象をある程度抑制できたとしても、原理的に定在波の発生を除去しているわけではないので、音響共鳴現象の抑制レベルには限界があるものと考えられる。従って、音響共鳴現象をほぼ完全に回避しようとすると、定在波のレベルの低減ではなく、定在波の発生そのものを抑える必要がある。
また、特許文献2(例えば第0039段落)では、高周波リップル振幅を変化させるために、降圧コンバータの主スイッチ素子(FET)の駆動信号を三角波にする等してFETの抵抗値を変化させるものが開示されている。しかし、FETの本来的な使用としては、ゲート端子・ソース端子間に十分な電位差を与えてドレイン端子・ソース端子間の抵抗をできるだけ小さくして駆動し、EFTを含む点灯回路の効率を高めることが推奨されるはずである。
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、いかなる発光管内ガスの圧力と高周波リップル電流の組み合わせでも音響的共鳴現象を抑制できるようにした高圧放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、直流電源部からの出力を受け高圧放電灯へ供給される電力を制限する降圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路からの制限された直流電流を交流電流に変換し高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、及び降圧チョッパ回路のスイッチング周波数を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置であって、スイッチング周波数が、制御回路で生成される変調信号に基づいて変調される高圧放電灯点灯装置である。
ここで、制御回路を、スイッチング周波数が変調信号の変化に対して単調増加又は単調減少するように構成し、変調信号を方形波、三角波、正弦波、のこぎり波、指数関数波若しくは周期的でない波形またはこれらの複合波等の一定の振幅で振動する波形とした。
また、上記第1の側面において、制御回路が、スイッチング周波数が50kHz以上の下限周波数fと150kHz以下の上限周波数fの範囲で変調信号の変化に対して単調増加又は単調減少するように構成され、変調信号による変調周波数を0.03kHz以上f以下とした。
さらに、変調周波数を0.2kHz以上f以下とした。またさらに、変調周波数を0.03kHz以上15kHz以下とした。
本発明の第2の側面は、上記第1の側面の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯点灯装置を内包する筐体、高圧放電灯、及び高圧放電灯が取り付けられるレフレクタからなる光源装置である。
本発明では、上記の構成により、音響共鳴現象の原因である定在波の発生そのものを抑制するので、音響共鳴現象の除去はより完全に近いものとなる。
本発明の高圧放電灯点灯装置を用いることにより、降圧チョッパ回路のスイッチング周波数を変調することによって、即ち、矩形波電流に重畳される高周波リップル周波数を変調することによって、発光管内に定在波が生じることを抑制し、音響的共鳴現象に起因するアークの不安定を抑制でき、これによりランプを安定点灯させることができる。
また、音響共鳴現象を発生させる共鳴周波数がランプ個体間でばらついている場合若しくは経時変化で共鳴周波数がずれていくような場合、又は点灯装置において降圧チョッパ回路のスイッチング周波数にばらつき若しくは温度特性がある場合であっても、それらのばらつき、経時変化、温度特性等の影響はスイッチング周波数の変調制御によって吸収される。従って、品質管理上優れた高圧放電灯点灯装置を提供することができる。
実施例1.
次に、実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る高圧放電灯点灯装置の一実施例である。従来例の図6と異なる点は、制御回路30のPWM制御回路37に変調回路39が付加されている点である。
図2にPWM制御回路37、変調回路39及びその周辺の回路を示す。PWM制御回路37内のOSCILLATOR(発振器)のRT端子に接続されている抵抗2の抵抗値とCT端子に接続されているコンデンサ1の容量によってスイッチング周波数が決定されるようになっている。このコンデンサ1と抵抗2は(図6には図示していないが)従来のものにも接続されているものである。変調回路39においては、例えばRT端子の抵抗2に並列に抵抗3、5及び6、トランジスタ4並びにトランジスタ駆動信号源7が接続され、トランジスタ4の動作によりRT端子とグランド間の合成抵抗値を変化させることにより、それに応じたスイッチング周波数が出力される。なお、PWM制御回路37からスイッチングトランジスタ21に入力されるPWM信号は矩形波とする。ここで、トランジスタ4がOFF状態/ON状態でスイッチング周波数がそれぞれf/fとなるように各抵抗値が設定されている。
図3(a)及び(b)は、トランジスタ4の制御状態とランプ電流との関係を示す模擬的な図である。トランジスタ4がOFF又はONで一定の場合、ランプ電流波形は図3(a)に示すような一定周波数のリップル電流が重畳したものとなる。図3(b)に示すように、トランジスタ4をON/OFF制御することにより、ランプ電流にはfとfで周波数変調されたリップル電流が重畳される。RT端子とグランド間の合成抵抗値に対するスイッチング周波数は、PWM制御回路37に用いるドライバICの仕様等によって決まるが、本実施例では合成抵抗値が大きいほどスイッチング周波数が低くなるものとしている。
このように音響共鳴現象の原因となる高周波リップル成分を周波数変調することにより、スイッチング周波数が一定の周波数に留まることがなくなるので、定在波が発光管内に発生することを抑制し、音響的共鳴現象によるアークの不安定を抑制することができる。
図3(b)においては、説明の便宜上、トランジスタ4のOFF幅(fの期間)とON幅(fの期間)とがほぼ同じものを示したが、これらは同じでなくてもよい。即ち、OFF幅≧ON幅、又はOFF幅≦ON幅であってもよいし、実施例2で言及する周期的でないOFF幅/ON幅であっても本発明の目的を達成することができる。
発明者の実験によると、定格電力150Wのランプにおいて、点灯周波数(矩形波の周波数)を100Hzとして、図3(c)に要部を拡大して示すように降圧コンバータのスイッチング周波数fを約62kHz(fに相当)、fを約75kHz(fに相当)、fとfとを変調させている周波数(トランジスタ駆動信号の周波数)を約15kHz(トランジスタ駆動信号がOFFの期間、ONの期間をそれぞれ約33μs)とすると、音響共鳴現象を抑制できることが分かっている。但し、上記は好適な設計の一例であり、本発明の範囲は上記数値に拘束されるものではない。
実施例2.
実施例1においては、スイッチングトランジスタ21のスイッチング周波数を2つの周波数fとfで切換えるものを示したが、本実施例では、そのスイッチング周波数をその他の態様で変化させるものを示す。即ち、実施例1においては、トランジスタ4の駆動信号のON/OFFを矩形的に制御するものを示したが、本実施例では、トランジスタ4の駆動信号(即ち、ベース電流)をその他の波形とするものである。
図4は本実施例のトランジスタ4の駆動信号の例を示すものである。図示するように、駆動信号は実施例1で示したような方形波(a)だけでなく三角波(b)、のこぎり波(c)又は正弦波(d)であってもよいし、指数関数波、周期的でない波形(図示せず)等であってもよい。また、これらの複合波を用いても同様の効果が得られる。
さらに、上記の周期的でない波形を用いた場合、高周波リップルが特定の周波数成分を持たないので、高周波リップルに起因するノイズのレベル(雑音端子電圧等)が特定周波数について突出してしまうのを防止する効果も期待できる。
なお、本実施例においては、図4に示した駆動信号の増減に対応してスイッチング周波数は単調増加するものとする。より詳細には、トランジスタ4の駆動信号が図示するように変化すると、駆動信号の高低に対して抵抗2、3、5及び6の合成抵抗値は単調減少するように変化する。合成抵抗値の大小に対してPWM信号の周波数の高低が単調減少するように決まる(即ち、合成抵抗が増加すると周波数が低下し、合成抵抗が減少すると周波数が増加する)。その決定された周波数のPWM信号(矩形波)がPWM制御回路37からスイッチングトランジスタ21に入力され、スイッチング動作が行われる。結果として、トランジスタ4の駆動信号の大小とトランジスタ21のスイッチング周波数の高低とは単調増加的に対応するものとなっている。
なお、変調回路39の回路構成は図2に示したものに限られない。即ち、PWM制御回路37として用いるドライバICの仕様に応じて、その出力周波数を決定する端子に接続される抵抗の抵抗値又はコンデンサの容量等を変化させる構成を適宜設計すればよい。その結果として、スイッチング周波数の高低が駆動信号の大小に対して単調減少するものであってもよい。駆動信号源7に接続するものとして、トランジスタではなくフォトカプラやツェナダイオードなどを用いた回路でもよい。
また、直流電源10には公知の直流電源回路を用いればよい。図1では図面の簡略化のためにコンデンサインプット型のものを示したが、アクティブフィルタ等のAC/DC昇圧コンバータを用いてもよいし、他の装置の直流出力を直接降圧チョッパ回路20に入力するようにしてもよい。
また、高周波リップル成分がなかったとした場合のランプ電流は完全な矩形波でなくてもよく、台形波や各種合成波であってもよい。
また、周期的でない矩形波をトランジスタ駆動信号として用いる場合は、図7に示すように、変調回路39内に乱数発生手段8を設け、乱数発生手段8の出力する乱数に応じた期間でf及びfを出力するようにしてもよい。また、三角波、のこぎり波、正弦波等を用いる場合は、その波形の半サイクル又は1サイクルあたりの長さを上記乱数に応じて半サイクル毎、1サイクル毎又は数サイクル毎に変更するようにしてもよい。
変調周波数の特定.
上記において、降圧チョッパ回路20のスイッチング周波数を変調する構成を示した。さらに、その変調周波数(即ち、トランジスタ駆動信号の周波数)を適切なものとすることによって、より確実に音響共鳴現象を回避できることが以下の実験により分かった。
表1に各トランジスタ駆動信号の変調周波数と音響共鳴現象回避の効果の関係を示す。使用ランプは定格電力165Wであり、ランプ電流の矩形波の周波数を200Hz、降圧チョッパ回路20のコンデンサ24の容量を0.22μFとした。そして、トランジスタ駆動信号が矩形波の場合はfの継続時間Tとfの継続時間Tが等しくなるようにした。また、三角波の場合は、図8に示すように、下限周波数をf、上限周波数をfとして、トランジスタ駆動信号に応じた周波数でスイッチングされるものとする(正弦波の場合も同様である)。
なお、この実験ではfを122kHz±1kHzとし、fを130kHz±1kHzとしている。
表1.
Figure 0004670062
表1において、○は音響共鳴現象を回避できるもの、△は音響共鳴現象を回避できるものの降圧チョッパ回路20の電力制御が不安定になるもの、▲は音響共鳴現象の抑制効果は確認できるが完全には回避できないもの、×は音響共鳴現象の抑制効果が確認できなかったものを示している。
表1から分かるように、変調波形にかかわらず変調周波数が0.03kHzから30kHzの範囲で音響共鳴現象抑制効果を確認した。また、音響共鳴現象の回避に限ると、0.2kHz以上30kHz以下で確実に同現象を回避できることが分かった。また、音響共鳴現象の回避とは本質が異なるが、16kHz以上ではPWM制御回路37のオシレータの応答性能等の問題によって電力制御が不安定になることが確認された。従って、16kHz以上でも音響共鳴現象を回避できることから、使用するPWM制御回路37の性能さえ改善されれば16kHz以上の変調周波数も問題なく使用できるものと考えられる。但し、周波数変調動作の効果を有効なものとするために、変調周期の半サイクル(例えば、期間T又はT)にリップル電流を半サイクル(=リップル電流のエネルギーの1サイクル)以上含むことが望ましい。即ち、変調周波数は(周期の長い方のリップル電流の)周波数f以下とすることが望ましい。
そして、0.2kHz以上15kHz以下で確実な音響共鳴現象の回避及び回路の安定動作が達成できることが分かった。
以上をまとめると、音響共鳴現象をある程度回避するためには変調周波数を0.03kHz以上f以下とすることが必須である。そして、音響共鳴現象を完全に回避するためには変調周波数を0.2kHz以上f以下とする必要がある。さらに、現状における入手可能な回路性能において、回路の安定動作とともに音響共鳴現象を完全に回避するためには、変調周波数を0.2kHz以上15kHz以下とすることが望ましい。もっとも、回路の安定動作を確保しつつ音響共鳴現象をある程度回避するのであれば、0.03kHz以上15kHz以下とすればよい。
表2にfの継続時間Tを0.26ms一定として変調周波数を変化させたときの音響共鳴現象回避の効果を示す。
表2.
Figure 0004670062

表から分かるように、継続時間TとTとが異なっていても表1で得られたものと概ね同じ結果が得られる。もちろん、Tを0.26msよりも小さくすれば3kHzを超える周波数についても表1と同様の結果が得られるものと考えられる。
従って、図9(a)及び(b)のように周期的でない波形のトランジスタ駆動信号を用いる場合においては、任意の1サイクルの期間をTとした場合に、音響共鳴現象をある程度回避するためには0.03kHz≦(1/T)≦fとすることが必須である。そして、音響共鳴現象を完全に回避するためには0.2kHz≦(1/T)≦fとする必要がある。さらに、現状における入手可能な回路性能において、回路の安定動作とともに音響共鳴現象を完全に回避するためには、0.2kHz≦(1/T)≦15kHzとすることが望ましい。
実施例3.
実施例1及び2においては、好適に音響共鳴現象を抑制する高圧放電灯点灯装置を示したが、本実施例においてはそれを用いた光源装置を示す。
図5は第3の実施例に係る光源装置を示す図である。図において、71は上記で説明した高圧放電灯点灯装置、72は高圧放電灯60が取り付けられるレフレクタ、73は必要に応じて高圧放電灯点灯装置71、高圧放電灯60及びレフレクタ72を内蔵する筐体である。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。また、図示されない映像系の部材等を筐体73内に適宜配置してプロジェクタを構成することもできる。
上記より、実施例1及び2で示したような確実に音響共鳴現象を抑制できる高圧放電灯点灯装置を内蔵したので、改善された光学特性の光源装置を得ることができる。
本発明の活用は、主にプロジェクタやプロジェクションTV、映写機、屋内外照明等の光源装置に使用される。
本発明の第1の実施例を示す図 本発明の詳細を説明する図 本発明を説明する図 本発明の第2の実施例を示す図 本発明の第3の実施例を示す図 従来技術を示す図 本発明を説明する図 本発明を説明する図 本発明を説明する図
符号の説明
1,13,24:コンデンサ
2,3,5,6,31a,31b,33:抵抗
4,21,41,42,43,44:トランジスタ
7:トランジスタ駆動信号源
8:乱数発生手段
10:全波整流回路
11:AC電源
12,22:ダイオード
20:降圧チョッパ回路
21:トランジスタ
23:チョークコイル
30:制御回路
34:乗算器
35:誤差増幅器
36:抵抗・コンデンサ
37:PWM制御回路
38:直流電源
39:変調回路
40:フルブリッジ回路
50:イグナイタ回路
60:高圧放電灯
71.高圧放電灯点灯装置
72.レフレクタ
73.筐体

Claims (4)

  1. 直流電源部からの出力を受け高圧放電灯へ供給される電力を制限する降圧チョッパ回路、該降圧チョッパ回路からの制限された直流電流を交流電流に変換し高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、及び該降圧チョッパ回路のスイッチング周波数を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置において、
    前記制御回路が、乱数発生手段(8)を含む変調回路(39)、及び該変調回路からの変調信号に基づいて前記スイッチング周波数を制御するPWM制御回路(37)を備え、前記スイッチング周波数が50kHz以上の下限周波数f と150kHz以下の上限周波数f の範囲で前記変調信号の変化に対して単調増加又は単調減少するように構成され、前記乱数発生手段の出力する乱数に応じて前記変調信号の変調周期が変更され、前記変調信号の任意の1サイクルの期間Txが0.03kHz≦(1/Tx)≦f となるように構成された高圧放電灯点灯装置。
  2. 請求項記載の高圧放電灯点灯装置において、さらに、前記期間Txが0.2kHz≦(1/Tx)≦である高圧放電灯点灯装置。
  3. 請求項記載の高圧放電灯点灯装置において、さらに、前記期間Txが0.03kHz≦(1/Tx)≦15kHzである高圧放電灯点灯装置。
  4. 請求項1から請求項いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置、該高圧放電灯点灯装置を内包する筐体、高圧放電灯、及び該高圧放電灯が取り付けられるレフレクタからなる光源装置。
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