JP4669489B2 - スライドドア干渉防止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スライドドアとフューエルリッドの同時開放を防止するスライドドア干渉防止構造に関する。
従来、スライドドア干渉防止構造としては、フューエルリッドが開いた際に、スライドドアが開くことを防止するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このスライドドア干渉防止構造は、車両に給油を行うためにフューエルリッドを開いている際に、このフューエルリッドと、開かれたスライドドアとが干渉し合って損傷することを防止するものである。ここで参照する図6は、従来のスライドドア干渉防止構造の構造を示す概念図である。
図6に示すように、このスライドドア干渉防止構造Spは、ワイヤWをD1方向に牽引する牽引部51と、ワイヤWがD1方向に牽引された際に、スライドドア5をロックするスライドドアロック部52と、プッシュロック機構56とを備えている。
前記牽引部51では、ロッド部材57が、バネ54を有するベルクランク55によってD2方向に付勢されている。つまり、ロッド部材57は、支軸53a周りに回動するフューエルリッド53をその内側から常に押圧している。
一方、前記プッシュロック機構56は、フューエルリッド53の内側に設けられた係止部53bを係止する回動爪58によってフューエルリッド53をロックしている。この回動爪58は、フューエルリッド53を、閉まっている状態から更に閉方向に押し込めることで回動可能となって、係止部53bに対する係止を解いてフューエルリッド53をアンロックするようになっている。
そして、このスライドドア干渉防止構造Spでは、プッシュロック機構56でアンロックされたフューエルリッド53が、ロッド部材57の押圧力によって支軸53a周りでD3方向に回動して開くと、ベルクランク55は、バネ54の付勢力によってワイヤWをD1方向に牽引する。
一方、前記スライドドアロック部52では、ワイヤWがD1方向に牽引されることで、係止爪59は、支軸58a周りにD4方向に回動する。その結果、係止爪59がスライドドア5に設けられた鉤部52aを係止することによって、スライドドア5はD5方向への移動が制止される。つまり、このスライドドア干渉防止構造Spでは、フューエルリッド53が開くことによって、スライドドア5の開放が防止される。
特開2006−207162号公報
しかしながら、前記したように、従来のスライドドア干渉防止構造Spでは、フューエルリッド53が閉じている際に、牽引部51のロッド部材57がフューエルリッド53の内側を常に押圧している。したがって、従来のスライドドア干渉防止構造Spは、フューエルリッド53を、その耐久性を考慮して、例えば鉄のような比較的大きい強度の材料で形成しなければならない。つまり、従来のスライドドア干渉防止構造Spでは、フューエルリッド53を形成する材料の選択の幅が狭まるという問題がある。
また、従来のスライドドア干渉防止構造Spでは、部品点数の低減、製造コストの低減、レイアウトの自由度の向上等を図るために、構成の更なる簡素化が望まれている。
そこで、本発明の課題は、従来のスライドドア干渉防止構造と比較して、使用することができる材料選択の幅が広く、構成がより簡素化されたスライドドア干渉防止構造を提供することにある。
前記課題を解決する発明は、スライドドアとフューエルリッドの同時開放を防止するスライドドア干渉防止構造において、押圧動作を受けるごとに、突出維持状態と引込み維持状態とを交互に繰り返し、前記フューエルリッドが閉じられた際に前記引込み維持状態となるとともに、前記突出維持状態となることで前記フューエルリッドを開く、突出・引込部材を有するプッシュリフタと、前記プッシュリフタの前記突出・引込部材が前記突出維持状態となったときに前記スライドドアを係止するスライドドア開放防止機構と、を備え、前記プッシュリフタは、前記フューエルリッドに当接する前記突出・引込部材としてのロッドピンと、このロッドピンと連動するとともに、前記スライドドア開放防止機構とワイヤで連結されたワイヤ連結部と、を有し、前記ロッドピンと前記ワイヤ連結部とが、前記ロッドピンの突出・引込方向に対して交差する方向に並列に配置されており、前記プッシュリフタは、前記ロッドピン及び前記ワイヤ連結部を突出・引込方向に摺動可能に収納するケーシングと、該ケーシングの開放端を封止するキャップ部材と、を備え、前記ロッドピンを構成するカム部に一端部が接続されて、他端部が前記キャップ部材に支持される線状バネを備え、前記キャップ部材と前記ワイヤ連結部との間に配置されて、前記ワイヤ連結部を前記突出方向に常時付勢するスプリングを備え、前記線状バネと前記スプリングとが、前記ロッドピンの突出・引込方向に対して交差する方向に並列に配置されていることを特徴とする。
このスライドドア干渉防止構造では、フューエルリッドが閉じられているときに、プッシュリフタは「引込み維持状態」となっており、プッシュリフタは、フューエルリッドに荷重を負荷しないか、またはほとんど負荷しない状態となる。そのため、このスライドドア干渉防止構造は、従来のスライドドア干渉防止構造(例えば、特許文献1参照)と異なって、フューエルリッドの耐久性を考慮して、例えば鉄のような比較的大きい強度の材料を使用しなくてもよい。つまり、使用することができる材料選択の幅が広くなる。
また、このスライドドア干渉防止構造では、プッシュリフタが突出維持状態となったときに、フューエルリッドを開くとともに、スライドドア開放防止機構がスライドドアの開放を防止する。つまり、図6に示す従来のスライドドア干渉防止構造Spにおいて、牽引部51のロッド部材57がバネ54の付勢力でフューエルリッド53を開く機能と、プッシュロック機構56がフューエルリッド53の開放を可能にする機能と、フューエルリッド53が開いた際に、牽引部51がスライドドア5の開放を防止するようにスライドドアロック部52を動作させる機能とを、本発明のスライドドア干渉防止構造では、プッシュリフタが有することとなる。したがって、本発明のスライドドア干渉防止構造では、従来のスライドドア干渉防止構造Spと比較して、構成がより簡素化されたものとなる。
また、このスライドドア干渉防止構造では、ロッドピンとワイヤ連結部とが並列に配置されているので、例えば、ロッドピンとワイヤ連結部とが直列に配置されたものと比較して、プッシュリフタの長さを短くすることができる。その結果、このスライドドア干渉防止構造は、その小型化を図ることができる。
また、このようなスライドドア干渉防止構造においては、前記プッシュリフタが、前記フューエルリッドを開閉自在に取り付けるフューエルアダプタに取り付けられており、前記ワイヤ連結部が前記ロッドピンに対して、前記フューエルアダプタからより離れた位置に配置されたものが望ましい。
このスライドドア干渉防止構造では、ワイヤ連結部がフューエルアダプタから離れた位置に配置されることで、プッシュリフタをフューエルアダプタに取り付ける際に、ワイヤ連結部がフューエルアダプタと確実に干渉しない位置に配置されることとなる。そのため、ワイヤ連結部の配置を決定する際のレイアウトの自由度が広がる。
また、このスライドドア干渉防止構造では、ロッドピンを突出方向に付勢するスプリングがワイヤ連結部側に設けられているので、スプリングの配置位置は、ロッドピンの移動範囲に制限されることがない。そのため、このスライドドア干渉防止構造では、スプリング径に対する設計の自由度が高まる。したがって、このスライドドア干渉防止構造は、スプリングの弾性力を自由に設定することができる。
本発明によれば、従来のスライドドア干渉防止構造と比較して、使用することができる材料選択の幅が広く、構成がより簡素化されたスライドドア干渉防止構造を提供することができる。
以下、本発明のスライドドア干渉防止構造における一実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、本発明の実施形態に係るスライドドア干渉防止構造の構成説明図である。図2は、プッシュリフタの構成説明図であり、(a)は、プッシュリフタの外観斜視図、(b)は、プッシュリフタの分解斜視図、(c)は、(b)のロッドピン(突出・引込部材)をB方向から見た部分平面図である。図3は、図1のA−A断面図であり、プッシュリフタをフューエルアダプタに取り付けた様子を示す図である。図4は、スライドドア開放防止機構の構成説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係るスライドドア干渉防止構造Sは、プッシュリフタ1と、スライドドア開放防止機構2と、プッシュリフタ1およびスライドドア開放防止機構2を接続するワイヤWとを備えている。このスライドドア干渉防止構造Sは、後記するように、フューエルアダプタ4に取り付けられる蓋体としてのフューエルリッド3が開かれた際に、スライドドア開放防止機構2がスライドドア5の開放を防止するように構成されている。ちなみに、本実施形態でのスライドドア干渉防止構造Sは、スライドドア5が車両Cの後側(図1の右側)に向かって移動することで開放状態となるものに適用したものである。以下に、プッシュリフタ1およびスライドドア開放防止機構2の順番で説明する。
プッシュリフタ1では、図2(a)に示すように、その先端側から次に説明するロッドピン11(図2(b)参照)のピン部12が突出しているとともに、その後端側からワイヤWが延出している。なお、ロッドピン11は、特許請求の範囲にいう「突出・引込部材」に相当する。
このようなプッシュリフタ1は、図2(b)に示すように、ロッドピン11と、このロッドピン11と並列して一体となったワイヤ連結部10と、ロッドピン11側に組み付けられる線状バネ17と、ワイヤ連結部10側に組み付けられるコイルスプリング18と、これらの部材を収納するケーシング19と、ケーシング19の開放端を封止するキャップ部材16とを備えている。なお、コイルスプリング18は、特許請求の範囲にいう「スプリング」に相当する。
そして、ケーシング19は、相互に一体となったロッドピン11とワイヤ連結部10とを、プッシュリフタ1の前記した先端側と後端側との間で摺動可能に収納することとなる。
ロッドピン11は、前記したピン部12と、このピン部12と接続されるハートカム部13とを備えている。このハートカム部13は、平面形状が矩形の部材で形成されており、後記するように、線状バネ17の先端部17aを案内するようになっている。ちなみに、線状バネ17は、キャップ部材16に片持ち支持されており、このキャップ部材16側から延びた先端部17aがハートカム部13側に向かって鉤状に屈曲している。そして、線状バネ17の先端部17aは、次に説明するハートカム部13に形成された溝14(図2(c)参照)の底面と常に当接するように付勢されている。
ハートカム部13は、図2(c)に示すように、平坦面15に環状の溝14が形成されたものであって、この溝14は、略ハート形状を呈している。そして、溝14は、それぞれ深さの異なる第1溝部14a、第2溝部14b、第3溝部14c、および第4溝部14dで構成されている。さらに詳しく言うと、第1溝部14aは平坦面15よりも深く、第2溝部14bは第1溝部14aよりも深く、第3溝部14cは第2溝部14bよりも深く、第4溝部14dは第3溝部14cよりも深くなっている。なお、第4溝部14dと第1溝部14aとの間には、スロープ14eが形成されている。
このようなハートカム部13においては、線状バネ17の先端部17aは、第1溝部14aに設定される第1基準位置P1と、第3溝部14cに設定される第2基準位置P2とを経由する矢印Rで示される周回経路を移動することとなる。ちなみに、線状バネ17の先端部17aの周回経路Rでの移動は、後記するように、ピン部12のケーシング19(図2(a)参照)内への押し込みと、引き出しとが繰り返されることによって行われる。
そして、後記するように、線状バネ17の先端部17aが第1基準位置P1に配置された際には、ピン部12がプッシュリフタ1の先端側から最も長く突出することとなって、ロッドピン11は、特許請求の範囲にいう「突出維持状態」となる。また、線状バネ17の先端部17aが第2基準位置P2に配置された際には、ピン部12がケーシング19内に引込んだ状態となって、ロッドピン11は、特許請求の範囲にいう「引込み維持状態」となる。つまり、プッシュリフタ1は、後記するように、ピン部12のケーシング19内への押し込みと、引き出しとが繰り返されることによって「突出維持状態」と「引込み維持状態」とが交互に繰り返されることとなる。
ワイヤ連結部10には、図2(b)に示すように、ワイヤWの一端側が接続されている。つまり、ワイヤWは、ワイヤ連結部10がプッシュリフタ1の前記した先端側に移動した際に、ケーシング19内に引き入れられることとなる。これとは逆に、ワイヤ連結部10がプッシュリフタ1の前記した後端側に移動した際には、ワイヤWは、ケーシング19内から送り出されることとなる。
このようなワイヤ連結部10とキャップ部材16との間には、ワイヤWを巻回するようにコイルスプリング18が配置されている。このコイルスプリング18は、ワイヤ連結部10と、このワイヤ連結部10と一体となったロッドピン11とをプッシュリフタ1の先端側に向かって付勢するようになっている。言い換えれば、コイルスプリング18は、図2(a)に示すように、ピン部12がプッシュリフタ1の先端側から突出する方向(突出方向)にロッドピン11を付勢することとなる。
このようなプッシュリフタ1は、図3に示すように、給油口6に設けられたフューエルアダプタ4の縁部に、その先端側で取り付けられている。さらに詳しく言うと、プッシュリフタ1は、フューエルアダプタ4にヒンジ3aを介して取り付けられたフューエルリッド3の回動端側にピン部12が当接するように取り付けられている。そして、フューエルリッド3が閉じられた状態では、プッシュリフタ1が前記した「引込み維持状態」となるように取り付けられている。つまり、プッシュリフタ1のピン部12は、フューエルリッド3に荷重を負荷していないか、またはほとんど荷重を負荷していない状態となっている。
また、本実施形態でのプッシュリフタ1は、ワイヤ連結部10がロッドピン11に対して、フューエルアダプタ4からより離れた位置に配置されている。
ちなみに、図示しないが、フューエルアダプタ4には、閉じられた状態のフューエルリッド3をロックするロック機構が設けられている。このロック機構としては、運転席から遠隔的にフューエルリッド3をロックし、またはアンロックすることができるものであれば周知の構造のものを使用することができる。このようなロック機構としては、例えば、フューエルリッド3側に設けられた被係止部材と、車体側に設けられるとともにこの被係止部材を係止する係止部材と、被係止部材と係止部材との係止を解き、そして再び係止するように係止部材を遠隔的に移動させる移動手段とを備えるものが挙げられる。なお、移動手段は、ワイヤ等の機械的なものでも、アクチュエータ等の電気的なものであってもよい。
次に、スライドドア開放防止機構2について説明する。
スライドドア開放防止機構2は、図1に示すように、スライドドア5のローラ5aの支持部(図示せず)を係止することによって、スライドドア5の開放を防止するものである。このスライドドア開放防止機構2は、ローラ5aが転動するレール5bの下方に取り付けられることとなる。
図4に示すように、スライドドア開放防止機構2は、支持体21に軸支される爪状のストッパ22と、ストッパ22に設けられた突起22aに嵌め入れられる孔23aを有することでストッパ22と係合する係合部材23とを備えている。ちなみに、ストッパ22は、軸23b周りに回動可能になっており、この軸23bには、ストッパ22が倒れるD方向にストッパ22を付勢する図示しないバネが設けられている。そして、係合部材23には、プッシュリフタ1(図1参照)側から延びるワイヤWの他端側が接続されている。
次に、スライドドア干渉防止構造Sの動作について説明する。ここで参照する図5(a)は、フューエルリッドが閉じているときのプッシュリフタおよびスライドドア開放防止機構の様子を示す模式図、図5(b)は、フューエルリッドが開いたときのプッシュリフタおよびスライドドア開放防止機構の様子を示す模式図である。
図5(a)に示すように、このスライドドア干渉防止構造Sは、フューエルリッド3が閉じているときに、プッシュリフタ1は、前記した「引込み維持状態」となる。この「引込み維持状態」は、図2(c)に示す線状バネ17の先端部17aが、第2基準位置P2に配置されることで実現される。このとき線状バネ17の先端部17aは、ロッドピン11が図2(b)に示すコイルスプリング18でプッシュリフタ1の先端側に向けて付勢されることによって第2基準位置P2に位置決めされることとなる。そして、「引込み維持状態」におけるワイヤWは、前記したように、ケーシング19内から送り出されることとなる。
一方、スライドドア開放防止機構2では、図5(a)に示すように、プッシュリフタ1側からワイヤWが送り込まれることによって、前記したバネ(図示省略)の付勢力でストッパ22が倒れた状態となる。つまり、スライドドア5は、スライドドア開放防止機構2上を移動可能となって開放可能となる。
次に、例えば給油時にフューエルリッド3を開ける場合には、まず、前記したロック機構(図示せず)が運転席側から操作されてフューエルリッド3がアンロックされる。次いで、運転者等の操作者によって、図3に示すように、フューエルリッド3がフューエルアダプタ4側に押し込まれると、ロッドピン11のピン部12は、ケーシング19内に押し込まれる。このとき操作者は、コイルスプリング18の付勢力に抗しながらフューエルリッド3を押し込むこととなる。このことによって、ロッドピン11のハートカム部13がプッシュリフタ1の後端側に移動すると、図2(c)に示す第2基準位置P2に配置されている線状バネ17の先端部17aは、図2(c)に示す第4溝部14dの角部P4で留まる。そして、操作者がフューエルリッド3(図3参照)を解放すると、コイルスプリング18(図3参照)の付勢力によってロッドピン11のハートカム部13(図3参照)がプッシュリフタ1(図3参照)の前端側に移動する。このとき、図2(c)に示すように、第4溝部14dが第3溝部14cよりも深くなっていることから、線状バネ17の先端部17aは、第3溝部14cに戻らずに、第4溝部14dからスロープ14eを経由して第1溝部14aの第1基準位置P1に向かって移動していく。そして、線状バネ17の先端部17aが第1基準位置P1に到達すると、プッシュリフタ1は、前記した「突出維持状態」となる。この「突出維持状態」は、ワイヤ連結部10(図2(b)参照)と、ロッドピン11のハートカム部13(図2(b)参照)とが、ケーシング19(図2(b)参照)内の前端側に当接することによって実現される。そして、この「突出維持状態」となったプッシュリフタ1では、ピン部12がケーシング19から最も突出することとなって、フューエルリッド3(図3参照)は、ヒンジ3a周りに回動することで開くこととなる。
一方、このようにフューエルリッド3が開いた際に、プッシュリフタ1では、ワイヤ連結部10がワイヤWをケーシング19内に引き込むこととなる。このことによって、スライドドア開放防止機構2(図4参照)では、ワイヤWで係合部材23が引かれることで、ストッパ22が起き上がるように軸23b周りに回動する。つまり、このスライドドア干渉防止構造Sでは、図5(b)に示すように、フューエルリッド3が開くことによって、起き上がったストッパ22がスライドドア5のローラ5aの支持部(図示せず)を受け止めることでスライドドア5を係止し、スライドドア5が開放されることを防止する。
そして、このスライドドア干渉防止構造Sは、フューエルリッド3の開閉に応じてプッシュリフタ1のピン部12が押圧動作を受ける毎に、前記した「突出維持状態」と「引込み維持状態」とが交互に繰り返される。つまり、前記したように、「突出維持状態」のプッシュリフタ1では、図2(c)に示すように、線状バネ17の先端部17aが第1基準位置P1に配置される。そして、この「突出維持状態」で、プッシュリフタ1のピン部12(図3参照)が、ケーシング19内に押し込められるように、操作者がフューエルリッド3を閉じていくと、プッシュリフタ1のハートカム部13がプッシュリフタ1後端側に移動することで、図2(c)に示すように、線状バネ17の先端部17aは、第1溝部14aから第2溝部14bに向かって移動して、第2溝部14bの角部P3に止まる。そして、操作者がフューエルリッド3(図3参照)を解放すると、コイルスプリング18の付勢力によってロッドピン11のハートカム部13がプッシュリフタ1の前端側に移動する。このとき、図2(c)に示すように、第2溝部14bが第1溝部14aよりも深くなっていることから、線状バネ17の先端部17aは、第1溝部14aに戻らずに、第3溝部14cに向かって移動していく。そして、線状バネ17の先端部17aは第2基準位置P2に到達することで、プッシュリフタ1は、前記した「引込み維持状態」となる。
以上のようなスライドドア干渉防止構造Sは、次のような作用効果を奏することができる。
本実施形態に係るスライドドア干渉防止構造Sでは、フューエルリッド3が閉じている際に、プッシュリフタ1は「引込み維持状態」となっており、プッシュリフタ1のピン部12は、フューエルリッド3に荷重を負荷していないか、またはほとんど荷重を負荷していない状態となっている。そのため、このスライドドア干渉防止構造Sは、従来のスライドドア干渉防止構造(例えば、特許文献1参照)と異なって、フューエルリッド3の耐久性を考慮して、例えば鉄のような比較的に大きい強度の材料を使用しなくてもよい。つまり、使用することができる材料選択の幅が広くなる。したがって、このスライドドア干渉防止構造Sは、フューエルリッド3の材料として樹脂を使用することができるため、車体の重量を軽減することができる。
また、図6に示す従来のスライドドア干渉防止構造Spにおいて、牽引部51のロッド部材57がバネ54の付勢力でフューエルリッド53を開く機能と、プッシュロック機構56がフューエルリッド53の開放を可能にする機能と、フューエルリッド53が開いた際に、牽引部51がスライドドア5の開放を防止するようにスライドドアロック部52を動作させる機能とを、本発明のスライドドア干渉防止構造では、プッシュリフタ1が有することとなる。したがって、本実施形態に係るスライドドア干渉防止構造Sでは、従来のスライドドア干渉防止構造Spと比較して、構成がより簡素化されたものとなる。つまり、このスライドドア干渉防止構造Sによれば、部品点数の低減、製造コストの低減を図ることができるとともに、フューエルアダプタ4の小型化やプッシュリフタ1の配置といったレイアウトの自由度の向上を図ることができる。
また、このスライドドア干渉防止構造Sでは、ロッドピン11のピン部12がケーシング19から突出する長さで、フューエルリッド3の開度が決定される。このことからピン部12の突出する長さを可能な限り長くするために、ロッドピン11の移動ストロークを大きくとることが望まれる。その一方で、ロッドピン11の移動ストロークを大きくとろうとすると、プッシュリフタ1の長さ自体が大きくなって、スライドドア干渉防止構造Sの大型化を招くこととなる。これに対して、このスライドドア干渉防止構造Sでは、ロッドピン11とワイヤ連結部10とが並列に配置されているので、最適なロッドピン11の移動ストロークを確保しながらも、プッシュリフタ1の長さを短くすることができる。その結果、このスライドドア干渉防止構造Sは、その小型化を図ることができる。
また、このスライドドア干渉防止構造Sでは、ワイヤ連結部10がロッドピン11に対して、フューエルアダプタ4からより離れた位置に配置されているので、プッシュリフタ1をフューエルアダプタ4に取り付ける際に、ワイヤ連結部10がフューエルアダプタ4と確実に干渉しない位置に配置されることとなる。そのため、ワイヤ連結部10の配置を決定する際のレイアウトの自由度が広がる。
また、このスライドドア干渉防止構造Sでは、ロッドピン11のピン部12を突出方向に付勢するコイルスプリング18がワイヤ連結部10側に設けられているので、コイルスプリング18の配置位置は、ロッドピン11の移動範囲に制限されることがない。そのため、このスライドドア干渉防止構造Sでは、コイルスプリング18のスプリング径に対する設計の自由度が高まる。つまり、スプリングの弾性力は、自由に設定することができる。したがって、このスライドドア干渉防止構造Sは、フューエルリッド3の開閉時にフューエルリッド3に掛かる荷重や、ワイヤWの牽引力の調節範囲が広がる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態には限定されない。
前記実施形態では、ワイヤWでプッシュリフタ1とスライドドア開放防止機構2とが連動するように構成されているが、本発明はプッシュリフタ1が「突出維持状態」となったことを検知するセンサと、この検知信号によってスライドドア5を係止するようにスライドドア開放防止機構2を動作させるアクチュエータとを有するように構成されてもよい。
前記実施形態では、プッシュリフタ1のロッドピン11とワイヤ連結部10とが並列に配置されているが、本発明はロッドピン11とワイヤ連結部10とが相互にプッシュリフタ1の長さ方向に多少ずれていてもよい。
前記実施形態では、プッシュリフタ1がフューエルリッド3の回動端側でフューエルアダプタ4の縁部に取り付けられているが、本発明はプッシュリフタ1がフューエルリッド3をヒンジ3a周りに回動することができる位置であれば特に制限はない。また、プッシュリフタ1は、フューエルアダプタ4以外の所定の支持部材に取り付けられていてもよい。
本発明の実施形態に係るスライドドア干渉防止構造の構成説明図である。 プッシュリフタの構成説明図であり、(a)は、プッシュリフタの外観斜視図、(b)は、プッシュリフタの分解斜視図、(c)は、(b)のロッドピンをB方向から見た部分平面図である。 図1のA−A断面図であり、プッシュリフタをフューエルアダプタに取り付けた様子を示す図である。 スライドドア開放防止機構の構成説明図である。 (a)は、フューエルリッドが閉じているときのプッシュリフタおよびスライドドア開放防止機構の様子を示す模式図、(b)は、フューエルリッドが開いたときのプッシュリフタおよびスライドドア開放防止機構の様子を示す模式図である。 従来のスライドドア干渉防止構造の構造を示す概念図である。
符号の説明
1 プッシュリフタ
2 スライドドア開放防止機構
3 フューエルリッド
4 フューエルアダプタ
5 スライドドア
10 ワイヤ連結部
11 ロッドピン(前記突出・引込部材)
18 コイルスプリング(スプリング)
C 車両
S スライドドア干渉防止構造
W ワイヤ

Claims (2)

  1. スライドドアとフューエルリッドの同時開放を防止するスライドドア干渉防止構造において、
    押圧動作を受けるごとに、突出維持状態と引込み維持状態とを交互に繰り返し、前記フューエルリッドが閉じられた際に前記引込み維持状態となるとともに、前記突出維持状態となることで前記フューエルリッドを開く、突出・引込部材を有するプッシュリフタと、
    前記プッシュリフタの前記突出・引込部材が前記突出維持状態となったときに前記スライドドアを係止するスライドドア開放防止機構と、
    を備え、
    前記プッシュリフタは、前記フューエルリッドに当接する前記突出・引込部材としてのロッドピンと、
    このロッドピンと連動するとともに、前記スライドドア開放防止機構とワイヤで連結されたワイヤ連結部と、を有し、
    前記ロッドピンと前記ワイヤ連結部とが、前記ロッドピンの突出・引込方向に対して交差する方向に並列に配置されており、
    前記プッシュリフタは、前記ロッドピン及び前記ワイヤ連結部を突出・引込方向に摺動可能に収納するケーシングと、該ケーシングの開放端を封止するキャップ部材と、
    を備え、
    前記ロッドピンを構成するカム部に一端部が接続されて、他端部が前記キャップ部材に支持される線状バネを備え、
    前記キャップ部材と前記ワイヤ連結部との間に配置されて、前記ワイヤ連結部を前記突出方向に常時付勢するスプリングを備え、
    前記線状バネと前記スプリングとが、前記ロッドピンの突出・引込方向に対して交差する方向に並列に配置されていることを特徴とするスライドドア干渉防止構造。
  2. 前記プッシュリフタが、前記フューエルリッドを開閉自在に取り付けるフューエルアダプタに取り付けられており、前記ワイヤ連結部が前記ロッドピンに対して、前記フューエルアダプタからより離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスライドドア干渉防止構造。
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