JP4668745B2 - 船舶推進機用プロペラ緩衝装置 - Google Patents

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    • F04D13/02Units comprising pumps and their driving means

Description

本発明は、プロペラ軸とプロペラの翼との間にダンパ部材が介装された船舶用プロペラ緩衝装置に関するものである。
船外機などの船舶推進機のプロペラとしては、例えば特許文献1に示されているように、プロペラ軸と翼との間にダンパーゴムが介装されているものがある。このダンパーゴムは、プロペラに流木などの異物が当たった場合や、浅瀬を航走しているときなどでプロペラが海底の岩などに当たったときなどに衝撃を緩和し、翼部分や動力伝達系の部材の破損を防止するためのものである。前記ダンパーゴムは、プロペラ軸と一体に回転する内筒と、翼が一体に形成されかつ前記内筒の外周側に位置する外筒との間に介装されている。
一方、プロペラの動力伝達系にダンパーゴムが設けられている船外機としては、例えば特許文献2に開示されたものがある。この特許文献2に示されている前記動力伝達系は、エンジンとプロペラ軸との間で駆動側と被駆動側とに分断されており、この分断部分にダンパーゴムが介装されている。このダンパーゴムは、前記動力伝達系に設けられたシフト用ドッグクラッチが噛み合うときに生じる衝撃を緩和するためのもので、特許文献に示されているダンパーゴムに較べてばね定数の小さいものが用いられている。前記衝撃は船外機から船体を介して乗員に伝達されるため、乗員に不快感を与えるから、可及的小さいことが望ましい。
このようにばね定数が相対的に小さいダンパーゴムでは、プロペラを高速で回転させるトルクは伝達することができない。このため、特許文献2に記載された船外機においては、ダンパーゴムを介して接続されている一方の伝動用部材と他方の伝動用部材との相対回転可能な角度を予め定めた角度に規制する係合手段が設けられている。この係合手段は、前記二つの伝動用部材のうち一方の伝動用部材に設けられた凹部と、他方の伝動用部材に設けられて前記凹部に係合する凸部とから構成されている。すなわち、特許文献2に示された船外機においては、前記ドッグクラッチが接続されたときに生じる衝撃はダンパーゴムによって緩和され、伝達トルクが増大したときには、前記凹部と凸部との係合部分を介して一方の伝動用部材から他方の伝動用部材に動力が直接伝達される。
特開昭59−171789号公報(第4−5頁、第1図) 特開2000−280983号公報(第5−7頁、第7図)
特許文献1に示されたダンパーゴムは、高速航走時にもトルクを伝達することができるものである。このため、このダンパーゴムでは、シフト用ドッグクラッチが接続されたときの衝撃を緩和することはできない。
特許文献2に示されている船外機は、ダンパーゴムによって前記衝撃を減衰させることはできるが、高速航走中は係合手段を介して動力が伝達されるために、エンジンからプロペラの翼まで動力が直接伝達されることになる。このため、このように高速航走時などで前記係合手段が動力を伝達している運転状態において、プロペラに異物が衝突すると、プロペラを含めて動力伝達系中の相対的に剛性が低い部材が破損してしまうおそれがある。
このような不具合は、特許文献2に記載されている船外機に特許文献1に記載されているプロペラを装備することにより、ある程度は解消することができる。
しかし、このような構成を採ると、船外機のハウジング内とプロペラ内とにそれぞれダンパーゴムが設けられることになり、ダンパーゴムを装備することに起因して大型化する部位が二箇所になってしまう。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、小型化を図りながら、シフト用ドッグクラッチが接続されたときの衝撃を緩和できるとともに、高速で航走しているときにおいてもプロペラに異物が衝突したときの衝撃をも緩和することができる船舶推進機用プロペラ緩衝装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る船舶推進機用プロペラ緩衝装置は、プロペラの翼と一体に形成された外筒と、この外筒の内部に位置し、プロペラ軸が結合された内筒と、前記外筒と前記内筒との間に位置する中間筒と、この中間筒と前記外筒との間に設けられた第1のダンパー手段と、前記中間筒と前記内筒との間に設けられた第2のダンパー手段とを備えた船舶用プロペラ緩衝装置であって、前記第1のダンパー手段と第2のダンパー手段のうち一方のダンパー手段をプロペラ軸の回転開始から弾性変形するばね定数となるように形成されて内周側の筒体と外周側の筒体との間に介装された弾性部材と、前記内周側の筒体と前記外周側の筒体との相対回転可能な角度を予め定めた角度に規制する係合手段とによって構成し、他方のダンパー手段を、伝達トルクが予め定めたトルクを上回ったときに周面が摩擦抵抗に抗して空転するトルクリミッタによって構成したものである。
請求項2に記載した発明に係る船舶推進機用プロペラ緩衝装置は、請求項1に記載した船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、係合手段を、一方の筒体の軸線方向の一端部に設けられた第1の係合子と、この第1の係合子に周方向に間隔をおいて対向するように他方の筒体に設けられた第2の係合子とによって構成したものである。
請求項3に記載した発明に係る船舶推進機用プロペラ緩衝装置は、請求項1または請求項2に記載した船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、トルクリミッタを、内周側の筒体の外周面と外周側の筒体の内周面とに圧接する径方向に弾性変形可能な金属製のリングによって構成したものである。
請求項4に記載した発明に係る船舶推進機用プロペラ緩衝装置は、請求項1または請求項2記載の船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、トルクリミッタを、内周側の筒体の外周面と外周側の筒体の内周面のうち少なくとも一方に圧接する円筒状のゴムによって構成したものである。
請求項5に記載した発明に係る船舶推進機用プロペラ緩衝装置は、請求項1ないし請求項4のうちいずれか一つに記載した船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、弾性部材をゴムによって形成したものである。
本発明によれば、プロペラの動力伝達系に設けられたシフト用ドッグクラッチが接続されるときに生じる衝撃は、弾性部材が弾性変形することによって減衰される。この弾性部材を介して伝達されるトルクが増大すると、弾性部材の内周側の筒体から外周側の筒体に係合手段によってトルクが直接伝達されるようになる。この状態でプロペラに異物が衝突したときには、トルクリミッタによって翼側に伝達される動力が遮断される。
このため、本発明に係るプロペラ緩衝装置においては、シフト用ドッグクラッチで生じる衝撃を緩和することができるとともに、プロペラが異物に衝突した場合にプロペラを含めて動力伝達系の部材が破損することを防ぐことができる。しかも、本発明に係るプロペラ緩衝装置では、プロペラ内に全て収容することができるから、このプロペラ緩衝装置を装備することにより、船外機のハウジング側をコンパクトに形成することができる。
請求項2記載の発明によれば、係合手段と弾性部材とが軸線方向に並ぶから、トルクリミッタを備えているにもかかわらず、プロペラを径方向にコンパクトに形成することができる。
請求項3記載の発明によれば、トルクリミッタを径方向にコンパクトに形成することができるから、トルクリミッタを装備しているにもかかわらず、プロペラを径方向により一層コンパクトに形成することができる。
請求項4記載の発明によれば、トルクリミッタを安価な材料であるゴムによって形成することができるから、コストダウンを図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、一方のダンパー手段の構成を簡単なものとすることができ、内周側の筒体と外周側の筒体との間の相対的に狭い部位にダンパー手段をコンパクトに設けることができる。
以下、本発明に係る船舶推進機用プロペラ緩衝装置の一実施の形態を図1ないし図6によって詳細に説明する。
図1は本発明に係るプロペラ緩衝装置を装備したプロペラの縦断面図、図2は図1におけるII−II線断面図、図3はトルクリミッタの一部を拡大して示す断面図、図4は内筒と中間筒の分解斜視図である。図5は本発明に係るプロペラ緩衝装置を装備した船外機の側面図、図6はダンパーゴムの特性を示すグラフである。
図5において、符号1で示すものは、この実施の形態によるプロペラ緩衝装置2を装備した船外機1を示す。この船外機1は、エンジン3と、このエンジン3から下方に延びるドライブ軸4と、このドライブ軸4の下端部に接続された前後進切換用のシフト機構5と、このシフト機構5から船外機1の後方に延びるプロペラ軸6と、このプロペラ軸6の後端部に設けられたプロペラ7などを備えている。
前記シフト機構5は、従来の船外機に装備されているものと同等の構造のものであって、図示していないドッグクラッチを介してプロペラ軸6に動力が伝達されるように構成されている。
前記プロペラ7は、図1および図2に示すように、複数の翼11が一体に形成された外筒12と、この外筒12の内部に設けられた中間筒13と、この中間筒13の内部に設けられた内筒14と、この内筒14と中間筒13との間に設けられたダンパーゴム15と、前記中間筒13と外筒12との間に設けられたトレランスリング16などを備えている。この実施の形態においては、前記ダンパーゴム15によって本発明でいう弾性部材が構成されている。また、この実施の形態においては、前記内筒14によって本発明でいう弾性部材15の内側の筒体が構成され、前記中間筒13によって本発明でいう弾性部材の外側の筒体が構成されている。
前記外筒12は、翼11の基端を有する外側筒状部21と、この外側筒状部21の内部に同一軸線上に位置するように設けられた内側筒状部22と、これらの筒状部21,22どうしを接続する複数の連結板23とから構成されている。前記外側筒状部21と内側筒状部22は円筒状に形成されている。このプロペラ7を備えた船外機1は、排ガスを前記外側筒状部21と内側筒状部22との間の空間Sを通して後方(図1においては右方)に排出する構成が採られている。
前記中間筒13は、円筒状に形成されており、前記内側筒状部22内に回転可能に嵌合している。この中間筒13の外周部には、図4に示すように、後述するトレランスリング16が嵌合する環状溝24が形成されている。この実施の形態では、中間筒13に4個のトレランスリング16を取付けることができるように、環状溝24は4箇所に形成されている。
また、この中間筒13の後端部には、図4に示すように、3個の第1の係合子25が後方に向けて突設されている。これらの第1の係合子25は、中間筒13を周方向に3等分する位置に設けられている。
前記内筒14は、円筒状に形成されており、前記中間筒13の内周部内に回転可能に嵌合している。この内筒14の軸心部には、図1に示すように、プロペラ軸6が嵌合する軸孔26とスプライン27とが形成されている。
内筒14の外周部における軸線方向の中央部分には、図1および図4に示すように、後述するダンパーゴム15を装着するための小径部28が形成されている。また、この内筒14の後端部には、前記第1の係合子25に係合する第2の係合子29が設けられている。
この第2の係合子29は、内筒14を周方向に3等分する位置に、径方向の外側へ突出するように形成されている。詳述すると、第2の係合子29は、内筒14を中間筒13の内部に嵌合させた状態で、前記第1の係合子25に周方向に間隔をおいて対向するように形成されている。すなわち、内筒14は、第1の係合子25が第2の係合子29に当接するまでの間は中間筒13に対して回転することができるように構成されている。これらの第1の係合子25と第2の係合子29とによって、本発明でいう係合手段30が構成されている。
前記ダンパーゴム15は、前記係合手段30とともに本発明でいう一方のダンパー手段を構成するもので、円筒状に形成され、前記内筒14の小径部28内に装填されている。
このダンパーゴム15の内周面は、前記小径部28の外周面に加硫接着により固着され、ダンパーゴム15の外周面は、前記中間筒13の内周面に加硫接着により固着されている。すなわち、内筒14にプロペラ軸6から伝達された動力は、このダンパーゴム15を介して前記中間筒13に伝達されることになる。
このダンパーゴム15は、プロペラ軸6の回転開始とともに弾性変形するようなばね定数のものが用いられている。このため、プロペラ軸6が停止している状態でシフト用ドッグクラッチが噛み合う場合、すなわち停止していたプロペラ軸6が次の瞬間には例えばエンジン3のアイドリング回転数に相当する回転数で回転するような場合、プロペラ軸6から翼11側へ伝達されるトルクは、このときにダンパーゴム15が弾性変形することによって小さくなる。この結果、ドッグクラッチが接続するときに生じる衝撃はダンパーゴム15によって減衰されることになる。
例えば、ダンパーゴム15が装備されていない場合のように、プロペラ軸と翼とが剛直に結合されている場合は、水の抵抗を受ける翼を瞬間的に回転させるようになることから、大きな衝撃が動力伝達系を介してエンジンに伝達され、さらには船外機から船体に伝達されてしまう。しかし、この実施の形態によるプロペラ緩衝装置2においては、ダンパーゴム15によって前記衝撃を減衰させることができるから、衝撃が船体側へ伝達されることを確実に防ぐことができる。
前記ダンパーゴム15がプロペラ軸6の回転とともに弾性変形すると、その分だけ内筒14が中間筒13に対して回ることになる。このため、ダンパーゴム15の弾性変形量が増大することにより、第2の係合子29が第1の係合子25に当接する。このように第1、第2の係合子25,29どうしが当接することにより、ダンパーゴム15のそれ以上の弾性変形が阻止されるとともに、内筒14から中間筒13に動力が直接伝達されるようになる。
このため、このプロペラ7においては、トローリング時などのようにプロペラ7の推力が相対的に小さくなる低速運転状態から高速走航状態に至る幅広い運転域において、第1の係合子25が第2の係合子29に当接し、これらの第1および第2の係合子25,29を介して内筒14から中間筒13へ動力が直接伝達される。
前記トレランスリング16は、本発明でいう他方のダンパー手段を構成するもので、ステンレス鋼によって軸線方向から見てC字状に形成されている。また、このトレランスリング16における軸線方向の中間部分には、図3に示すように、径方向の外側へ突出する膨出部31が形成されている。この膨出部31は、トレランスリング16の周方向に間隔をおいて多数設けられている。この膨出部31の高さは、トレランスリング16を中間筒13の環状溝24内に嵌合させた状態で、膨出部31の外表面が中間筒13の外周面より径方向の外側に突出するような寸法に設定されている。
このトレランスリング16は、中間筒13の環状溝24と、前記内側筒状部22の内周面との間に圧入されている。この圧入は、トレランスリング16を中間筒13の環状溝24内に嵌合させた状態でこの中間筒13を内側筒状部22内に嵌入させることによって行われる。このように中間筒13と内側筒状部22との間に圧入されたトレランスリング16の内周面は、図3に示すように、前記環状溝24の底面に圧接し、前記膨出部31の外面は、内側筒状部22の内周面に圧接する。すなわち、トレランスリング16が中間筒13と内側筒状部22との間に装填されている状態では、中間筒13に伝達された動力は、トレランスリング16を介して外筒12の内側筒状部22に伝達されることになる。
このトレランスリング16を介して伝達可能なトルクの大きさは、前記圧接部分の擦抵抗の大きさに相当する大きさになる。この実施の形態によるトレランスリング16は、高速で航走するために必要なトルクを伝達することができるように構成され、かつプロペラ7に流木が衝突したり、プロペラ7が海底の岩などに衝突したときなどのように伝達トルクが著しく高くなった場合は、中間筒13に対して内周面が空転するか、または内側筒状部22に対して外周面が空転するように構成されている。すなわち、このトレランスリング16は、摩擦式のトルクリミッタとして機能し、プロペラ7を含めて動力伝達系に衝撃荷重が加えられることを阻止する。
上述したように構成されたプロペラ緩衝装置2によれば、シフト用ドッグクラッチが接続されたときからダンパーゴム15が弾性変形するから、このときに翼11側に伝達されるトルクを徐々に増大させ、衝撃が生じることを防ぐことができる。ダンパーゴム15が弾性変形するときのダンパー回転角(外筒12に対するプロペラ軸6の回転角)に対する伝達トルクの変化を図6に示す。図6において、点Aはシフト用ドッグクラッチが接続された時を示し、点Bは第1の係合子25と第2の係合子29とが互いに接触し、ダンパーゴム15を介すことなく動力が伝達される時を示す。
図6からも分かるように、第2の係合子29が第1の係合子25に当接する(B点)と、内筒14が中間筒13に剛直に接続されることからダンパー回転角が増大することはなくなり、内筒14→係合手段30→中間筒13→トレランスリング16→外筒12からなる動力伝達系によって動力が翼11に伝達される。
この駆動状態において、プロペラ7に流木が衝突したり、プロペラ7が海底の岩などに衝突したりすると、伝達トルクが急上昇する。この伝達トルクがトレランスリング16の摩擦抵抗に対応して決まる最大伝達トルク(図6中に点Cで示す)を越えると、トレランスリング16が中間筒13または外筒12の内側筒状部22に対してスリップし(トルクリミッタが作動し)動力伝達を遮断する。
したがって、この実施の形態による船舶推進機用プロペラ緩衝装置2によれば、シフト用ドッグクラッチが接続されたときの衝撃を緩和できるとともに、プロペラ7に異物が衝突したときの衝撃を緩和し、動力伝達系の部材が破損することを防ぐことができる。
この実施の形態による船舶推進機用プロペラ緩衝装置2においては、係合手段30は、中間筒13の軸線方向の一端部に設けられた第1の係合子25と、この第1の係合子25に周方向に間隔をおいて対向するように内筒14に設けられた第2の係合子29とによって構成されている。このため、このプロペラ緩衝装置2によれば、係合手段30とダンパーゴム15とが軸線方向に並ぶから、トルクリミッタを備えているにもかかわらず、プロペラ7を径方向にコンパクトに形成することができる。
この実施の形態による船舶推進機用プロペラ緩衝装置2においては、中間筒13の外周面と内側筒状部22の内周面とに圧接するトレランスリング16によってトルクリミッタが構成されているから、トルクリミッタを径方向にコンパクトに形成することができる。なお、トルクリミッタは、前記トレランスリング16によって形成する他に、例えば円筒状のゴムによって形成することができる。この構成を採るに当たって使用する円筒状のゴムは、中間筒13の外周面と内側筒状部22の内周面とのうち少なくとも一方に圧接する状態で中間筒13と内側筒状部22との間に弾装する。例えば、このゴムの内周面を中間筒13の外周面に固着させ、外周部を内側筒状部22の内周部内に圧入する。
また、このゴムは、内筒14と中間筒13との間に介装されているダンパーゴム15に較べてばね定数が大きく、高速で航走するために必要な動力を伝達することができるようなものを用いる。この種の円筒状のゴムは、トレランスリングに較べて製造コストが安価であるから、このゴムを用いてトルクリミッタを構成することによって、プロペラ緩衝装置2の製造コストを低く抑えることができる。
さらに、上述した実施の形態ではトルクリミッタがダンパーゴム15の外周側に位置する例を示したが、本発明に係るプロペラ緩衝装置2は、内筒14と中間筒13との間にトルクリミッタを配設し、中間筒13と外筒12(内側筒状部22)との間にダンパーゴム15を配設することができる。
上述した実施の形態においては一方のダンパー手段をゴムによって形成する例を示したが、このダンパー手段は、ゴムの代わりにばねによって形成することもできる。この実施の形態では、一方のダンパー手段をゴムによって形成しているから、構成が簡単で、これを中間筒13と内筒14との間にコンパクトに設けることができた。
加えて、上述した実施の形態においては、本発明に係るプロペラ緩衝装置を船外機のプロペラに装備する例を示したが、本発明は、例えばスターンドライブなどの他の船舶用推進機のプロペラに装備することができる。
本発明に係るプロペラ緩衝装置を装備したプロペラの縦断面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 トルクリミッタの一部を拡大して示す断面図である。 内筒と中間筒の分解斜視図である。 本発明に係るプロペラ緩衝装置を装備した船外機の側面図である。 ダンパーゴムの特性を示すグラフである。
符号の説明
1…船外機、5…シフト機構、6…プロペラ軸、7…プロペラ7、11…翼、12…外筒、13…中間筒、14…内筒、15…ダンパーゴム、16…トレランスリング、22…内側筒状部、25…第1の係合子、29…第2の係合子、30…係合手段。

Claims (5)

  1. プロペラの翼と一体に形成された外筒と、
    この外筒の内部に位置し、プロペラ軸が結合された内筒と、
    前記外筒と前記内筒との間に位置する中間筒と、
    この中間筒と前記外筒との間に設けられた第1のダンパー手段と、
    前記中間筒と前記内筒との間に設けられた第2のダンパー手段とを備えた船舶推進機用プロペラ緩衝装置であって、
    前記第1のダンパー手段と第2のダンパー手段のうち一方のダンパー手段は、
    プロペラ軸の回転開始から弾性変形するばね定数となるように形成されて内周側の筒体と外周側の筒体との間に介装された弾性部材と、
    前記内周側の筒体と前記外周側の筒体との相対回転可能な角度を予め定めた角度に規制する係合手段とによって構成され、
    他方のダンパー手段は、伝達トルクが予め定めたトルクを上回ったときに周面が摩擦抵抗に抗して空転するトルクリミッタによって構成されていることを特徴とする船舶推進機用プロペラ緩衝装置。
  2. 請求項1記載の船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、
    係合手段は、一方の筒体の軸線方向の一端部に設けられた第1の係合子と、この第1の係合子に周方向に間隔をおいて対向するように他方の筒体に設けられた第2の係合子とによって構成されている船舶推進機用プロペラ緩衝装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、
    トルクリミッタは、内周側の筒体の外周面と外周側の筒体の内周面とに圧接する径方向に弾性変形可能な金属製のリングによって構成されている船舶推進機用プロペラ緩衝装置。
  4. 請求項1または請求項2記載の船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、
    トルクリミッタは、内周側の筒体の外周面と外周側の筒体の内周面のうち少なくとも一方に圧接する円筒状のゴムによって構成されている船舶推進機用プロペラ緩衝装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちいずれか一つに記載の船舶推進機用プロペラ緩衝装置において、弾性部材はゴムによって形成されている船舶推進機用プロペラ緩衝装置。
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