JP4668679B2 - 回転電機制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両の走行停止状態でエンジンの動作を停止し、車両の走行開始時にモータによりエンジンを再起動するアイドルストップ車に搭載される回転電機制御装置に関する。
最近、自動車の燃費向上や排ガス削減等の地球環境への配慮の観点から、交差点などでの走行停車状態でエンジンを停止し、自動車の発進時にモータでエンジンを再始動するエンジン駆動システム(アイドルストップシステム)を採用する車両が増加しつつある。このシステムは、例えば、ブレーキの踏み込みにより車両の走行が停止するとエンジンを停止し、ブレーキの踏み込みを緩めるとモータによりエンジンを再起動する構成になっている。
従来は、インバータ装置の帰還ダイオードに流れるリカバリー電流が略最大となる時点までは遅いターンオン速度とし、到達後には速いターンオン速度にするターンオン速度変更手段を有するゲート駆動回路が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来は、FETやIGBTのターンオフ直前にスイッチングデバイスに流れる電流値が設定値以上になった場合にのみ、di/dt低減回路を動作させる自励式変換器が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−172769号公報(〔0019〕、〔0023〕、〔0032〕段落、図1) 特開平11−69780号公報(〔0001〕、〔0008〕、〔0019〕、図1)
しかしながら特許文献1、2にあっては、力行時にスイッチングデバイスの電流が所定値以上のときdi/dtを抑制するものであって、発電時のMOS整流する際にスイッチング速度を上げられないため、MOSのオフタイミングが遅れ、発電電流の逆流が起こってしまう。
本発明の目的は、発電時に主MOS回路のスイッチング速度を上げ、力行時にスイッチング速度を落とすことにより、主MOS回路のドレイン−ソース間電圧Vdsの跳ね上がりを抑制できる回転電機制御装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、発電時又は力行時に過電流が発生した場合に、主MOS回路のスイッチング速度を落とすことにより、主MOS回路のドレイン−ソース間電圧Vdsの跳ね上がりを抑制できる回転電機制御装置を提供することにある。
本発明に係る回転電機制御装置のうち代表的な一つは、力行または発電を行うために、回転電機の複数の固定子巻線端子とバッテリの高電位との間に接続された複数の上アームスイッチング素子と、力行または発電を行うために、複数の固定子巻線端子とバッテリの低電位との間に接続された複数の下アームスイッチング素子と、複数の上アームスイッチング素子及び複数の下アームスイッチング素子をそれぞれON/OFFすることにより、力行または発電を制御する制御部とを備え、制御部は、複数の上アームスイッチング素子及び複数の下アームスイッチング素子のON/OFFを制御する制御パルス信号を出力し、力行時における制御パルス信号のスルーレートは、発電時における制御パルス信号のスルーレートより小さくなるように制御されるものである。
また、本発明に係る回転電機制御装置のうち他の代表的な一つは、力行または発電を行うために、回転電機の複数の固定子巻線端子とバッテリの高電位との間に、ドレイン端子とソース端子とがそれぞれ接続された複数のP型MOSFETと、力行または発電を行うために、複数の固定子巻線端子とバッテリの低電位との間に、ドレイン端子とソース端子とがそれぞれ接続された複数のN型MOSFETと、複数のP型MOSFET及び複数のN型MOSFETのゲート端子にゲート信号を入力して、P型MOSFET及びN型MOSFETをそれぞれON/OFFすることにより、力行または発電を制御する制御部とを備え、制御部は、ゲート信号のオン時及びオフ時のスルーレートを独立に変更できる変更手段を備えたドライバ回路を有し、変更手段は、力行時におけるゲート信号のオン時及びオフ時のスルーレートを、発電時におけるゲート信号のオン時及びオフ時のスルーレートより小さくするものである。
本発明に係る回転電機制御装置によれば、主回路の寄生インダクタンスに起因する電圧の跳ね上がりを抑制することができる。
本発明の実施例は、回転電機の発電または力行を制御する主MOS回路で構成されるインバータのゲート信号の傾き(dv/dt)を変えて、主MOS回路のドレイン電流のdI/dtと主MOS回路の寄生インダクタンスによって生じる主MOS回路のドレイン−ソース間電圧Vdsの跳ね上がりを抑制するスピードで主MOS回路をOFFすることによって実現される。
図1には、本発明に係る回転電機制御装置によって制御される回転電機が搭載する自動車の構成が示されている。
図1において、自動車500は、内燃機関であるエンジン520を動力源としたエンジンパワートレインと、電動発電機500を動力源としたエレクトリックパワートレインの両方を備えた、いわゆるハイブリッド式の自動車である。エンジンパワートレインは主として自動車500の駆動源を構成している。エレクトリックパワートレインは主としてエンジン520の始動源及び自動車500の電力源として用いられている。このように、エレクトリックパワートレインを備えた自動車500では、イグニションキースイッチがオン状態で信号待ちなどの停車時にエンジン520を自動的に停止させ、発車時にエンジン520を自動的に始動して車両を発進させることにより、自動車500の燃費向上や排ガスを低減できるいわゆるアイドリングストップ運転を行うことができる。
図1に示すように、車体510のフロント部には前輪車軸515が回転可能に軸支されている。前輪車軸515の両端には前輪511,512が設けられている。車体510のリア部には後輪車軸516が回転可能に軸支されている。後輪車軸516の両端には後輪513,514が設けられている。前輪車軸515の中央部には、動力分配機構であるデファレンシャルギア517が設けられている。デファレンシャルギア517は、エンジン520から変速機530を介して伝達された回転駆動力を左右の前輪車軸515に分配している。変速機530はエンジン520の回転駆動力を変速してデファレンシャルギア517に伝達している。エンジン520の駆動は、燃料調整機構であるインジェクタや空気量調整機構であるスロットルなどのエンジン補機の動作がエンジン制御装置(ECU)540によって制御されることにより制御される。
回転電機(M/G)2は、車体510のフロント部分に設けられたエンジンルーム内にエンジン520と共に配置され、エンジン520の側部に搭載されてエンジン520に機械的に連結されている。この機械的な連結は、エンジン520のクランクシャフトに設けられたプーリー520aと回転電機2の回転軸に設けられたプーリー500aとをベルト570によって接続することにより実現できる。これにより、回転電機2はエンジン520に回転駆動力を伝達することができると共に、エンジン520からの回転駆動力を受けることができる。
自動車500のエレクトリックパワートレインは、図1に示すように、バッテリVB3によって構成された6〜40V系車載電源に電気的に接続されており、14v系車載電源との間で電力の授受している。6〜40V系車載電源には、エンジン520の始動装置であるスタータ560や、図示省略したライト,ラジオ,方向指示器などの車載補機が電気的に並列接続されている。バッテリVB3には、本実施例においては出力電圧14V程度の鉛蓄電池が用いられている。
図2には、本発明に係る回転電機制御装置の実施例が示されている。
図2において、回転電機制御装置1は、ICチップで構成されており、回転電機(M/G)2を制御するものである。この回転電機2は、三相交流モータ/ジェネレータで構成され、自動車がアイドルストップでエンジン停止後のエンジンの始動時に、力行、即ちモータ(電動機)として作用し、自動車が回生時にジェネレータ(発電機)として作用するものである。
この回転電機制御装置1には、バッテリVB3が接続され、6〜40Vの電圧が供給されている(本実施例では、14Vを例にとっている)。また、このバッテリVB3には、回転電機2に直列にフィールドMOS(P型MOSFET)4とQFC−MOS(N型MOSFET)5が挿入接続されている。この回転電機2に何らかの原因で過電流が流れた場合、そのまま過電流を流し続けると、回転電機2が破損する恐れがある。そのため、回転電機2に過電流が流れた場合には、直ちに電流を遮断してやる必要がある。回転電機2に直列に挿入接続されているP型MOSFET4とN型MOSFET5は、回転電機2に過電流が流れた場合に回路を遮断するためのものである。
また、このバッテリVB3には、回転電機2の各相u,v,wの各コイルにそれぞれ直列にP型MOSFET6(6a〜6c)とN型MOSFET7(7a〜7c)が挿入接続されている。このP型MOSFET6(6a〜6c)とN型MOSFET7(7a〜7c)は、インバータを構成し、交互にON・OFFして回転電機2に三相交流電流を供給し、電動機として作用させる。
このP型MOSFET6(6a〜6c)の各ゲート端子は、ドライバ8を介して、N型MOSFET7(7a〜7c)は、ドライバ9を介して、レベル変換回路10に接続されている。このレベル変換回路10は、セレクタ11、12を介してコントローラ13に接続されており、このコントローラ13からの出力信号によってP型MOSFET6(6a〜6c)とN型MOSFET7(7a〜7c)は、力行制御されている。
このコントローラ13は、モータ・コントローラ14と、ジェネレータ・コントローラ15と、共通保護回路16とを備えている。このモータ・コントローラ14には、パルス駆動回路14Aと、デットタイム発生回路14Bと、過回転保護回路14Cと、オーバータイム保護回路14Dと、モータロック保護回路14Eとがある。このパルス駆動回路14Aは、P型MOSFET4とN型MOSFET5、P型MOSFET6(6a〜6c)とN型MOSFET7(7a〜7c)を駆動するパルス波形のゲート信号を発生するものである。
また、デットタイム発生回路14Bは、力行時、すなわち、回転電機2をモータとして使用する場合、上側アームを構成するP型MOSFET6(6a〜6c)と下側アームを構成するN型MOSFET7(7a〜7c)が同時にONすると、回路が短絡し、P型MOSFET6(6a〜6c)とN型MOSFET7(7a〜7c)に大電流が流れ、P型MOSFET6(6a〜6c)、N型MOSFET7(7a〜7c)が破壊されるに至るため、この上側アームを構成するP型MOSFET6(6a〜6c)と下側アームを構成するN型MOSFET7(7a〜7c)が同時にONして、回路が短絡し、大電流が流れないように上側アームを構成するP型MOSFET6(6a〜6c)と下側アームを構成するN型MOSFET7(7a〜7c)が同時にOFFしている状態を作り出すためのものである。
また、過回転保護回路14Cは、回転電機2が所定の回転数より早く回転するのを防止するためのものである。さらに、オーバタイム保護回路14Dは、システムが暴走した時にシステムクロックが所定経過したときにリセット信号を発生して保護するものである。そして、モータロック保護回路14Eは、力行時、すなわち、回転電機2をモータとして使用しているにも拘わらずモータが回転していない場合に、モータが回転しないことの検出によってインバータ(上側アームを構成するP型MOSFET6(6a〜6c)と下側アームを構成するN型MOSFET7(7a〜7c)とで構成)にスイッチング信号(パルス信号)の供給を停止するなどして回転電機2の焼き付き等による破壊を防止するものである。
また、ジェネレータ・コントローラ15には、MOS整流制御回路15aと、無発電保護回路15bとがある。このMOS整流制御回路15aは、整流時、すなわち、回転電機2をジェネレータ(発電機)として使用する場合、回転電機2から出力されてくる三相交流電流を直流に整流するため、上側アームを構成するP型MOSFET6(6a〜6c)と下側アームを構成するN型MOSFET7(7a〜7c)を制御するものである。また、無発電保護回路15bは、整流時、すなわち、回転電機2をジェネレータ(発電機)として使用しているにも拘わらず、回転電機2から電力が出力されてこない状態(発電していない状態)を検出するものである。
また、共通保護回路16には、ロード・ダンプサージ保護回路16aと、過電圧保護回路16bと、短絡保護回路16cと、過温度保護回路16dと、フィールドMOSショート保護回路16eと、外部温度センサ開放/短絡保護回路16fとがある。このロード・ダンプサージ保護回路16aは、バッテリ端子が外れる等で一時的にバッテリ電圧が跳ね上がるダンプサージから保護するものである。また、過電圧保護回路16bは、所定電圧より電圧が上昇したときに、この過電圧によって回路が破壊されるのを防止するためのものである。また、回路短絡保護回路16cは、回路短絡が生じることにより過電流か流れたり、電流の供給が停止し、制御ができなくなるのを防止するためのものである。
さらに、過温度保護回路16dは、過電流が流れる等によって回転電機2が破壊されるのを防止するため、P型MOSFET4とN型MOSFET5をOFFして保護するためのものである。また、フィールドMOSショート保護回路16eは、界磁コイルとMOSFETが正常に動作しているかを診断するものである。そして、外部温度センサ開放/短絡保護回路16fは、外部温度センサ(サーミスタ)の断線/短絡を検出して保護するものである。
このコントローラ13は、マイコン17のCPU17Aによって制御されている。このマイコン17のCPU17Aには、RAM17BとEEPROM17Cがバスラインによって接続されている。そして、CPU17Aには、タイマカウンタ17Eと、A/D変換器17Dが設けられている(外付けでも、内蔵してもよい)。
図2中、18は界磁コントローラで、この界磁コントローラ18には、フィールドMOS制御回路18aと、PWM発生器18bと、QFC−MOS制御回路18cとがある。このフィールドMOS制御回路18aは、回転電機2に流れる界磁電流(If)を制御するもので、P型MOSFET4とN型MOSFET5を制御することによって制御している。また、PWM発生器18bは、P型MOSFET4とN型MOSFET5のONパルス信号のパルス幅を制御するもので、このONパルス信号のパルス幅を制御することによって、P型MOSFET4とN型MOSFET5のON時間を制御している。さらに、QFC−MOS制御回路18cは、回転電機2に流れる界磁電流を大きな電流を供給する制御を行うものである。
この界磁コントローラ18からの制御信号は、レベル変換回路19からドライバ回路20を介してP型MOSFET4、N型MOSFET5に供給されるようになっている。すなわち、レベル変換回路19から出力されてくる界磁コントローラ18からの制御信号は、ドライバ回路20のP型MOSFET4駆動用のドライバ20aを介してP型MOSFET4のゲート端子に、N型MOSFET5駆動用のドライバ20bを介してN型MOSFET5のゲート端子にそれぞれ供給されるようになっている。
図2中、21は内蔵の時計である。この時計21は、ウォッチドックタイマ等各種タイマの時間計測と、PWMのパルス幅の計測、デットタイムの計測等を行うのに用いられる。また、図2中の22は、通信LIN(Local Interconnect Network)信号送受信装置(LINインターフェース)で、この通信LIN信号送受信装置22は、上位装置ECU(エンジン制御装置)からLIN(Local Interconnect Network)の通信信号(指令信号)を受信したり、上位装置ECUにLIN(Local Interconnect Network)の通信信号を送信する中継を行うものである。この通信LIN信号送受信装置22で受信したLINの信号は、マイコン17のCPU17Aに入力され処理される。さらに、23は温度センサで、この温度センサ23は、ICチップで構成される回転電機制御装置1内の温度を検出するものである。この温度センサ23によって検出された温度は、マイコン17のCPU17Aに入力される。また、図2中、24は、ライト,ラジオ,方向指示器などの車載補機等の負荷である。
ICチップで構成される回転電機制御装置1は、パワーステージ1Aと、5Vステージ1Bとに分かれている。パワーステージ1Aには、ドライバ8,ドライバ9,レベル変換回路10,レベル変換回路19,ドライバ回路20が搭載されており、バッテリVB3によって駆動するようになっている。このパワーステージ1Aには、DC−DC(電源回路)25が搭載されており、このDC−DC(電源回路)25は、バッテリVB3からの電力供給を受けて、バッテリVB3の電圧(14V)から降圧した電圧(5V)を作り、一定電圧5Vを5Vステージ1Bに搭載された各回路の電源を供給するようになっている。
また、5Vステージ1Bには、セレクタ11、12,コントローラ13,マイコン17,界磁コントローラ18,時計21,通信LIN信号送受信装置(LINインターフェース)22,温度センサ23が搭載されている。この5Vステージ1Bに搭載されている各装置は、DC−DC(電源回路)25によって作り出される一定電圧5Vによって駆動するようになっている。
このように回転電機制御装置1は、パワーステージ1Aの各装置を駆動するための電源と、5Vステージ1Bの各装置を駆動するための電源の2つを有しており、5Vステージ1Bの各装置は、安定して駆動するように、バッテリVB3の電圧変動の影響を受けないようになっている。
このように構成される回転電機制御装置1は、図3の状態遷移図に示す如く処理される。この図3に図示の状態遷移のメイン処理フローは、図4に示されている。
図3に示すように、最初、自動車はスリープモード101にある。このスリープモード101は、自動車のエンジンが止められていて、エンジンキーが抜かれた状態を示している。このような状態で、ウェイクアップ信号が発せられると、始動シーケンスモード102に入る。図4に示すように、ウェイクアップ200が行われると、次に、始動シーケンス処理201が実行される。
この始動シーケンス処理は、図5に示す始動シーケンスに基づいて行われる。すなわち、まず、スリープ状態300から、ウェイクアップ検知301を行う。自動車は、発電しないと直ぐ搭載しているバッテリVB3が上がってしまう。したがって、通常、キーONしている間は、バッテリVB3が上がらないように、1,2分だけ起き上がって(生きていて)、他は全部寝ている状態となっている。自動車の回路の立ち上がり状態のときは、キーを押したときに、上位装置(ECU)から指令信号(LIN)が送信されてくる。この上位装置(ECU)からの指令信号(LIN)が送信されてくればよいが、送信されてこなかった場合は、バッテリVB3が上がって自動車が動けなくなってしまう。これでは問題であるため、指令信号(LIN)が送信されてこなくても起きあがる機能が付け加えられている。この立ち上がり機能を有するものが、図6に示すウェイクアップ装置である。スリープ状態300は、このウェイクアップ回路のみが動作している。
ウェイクアップ装置50は、図6に示すように、ウェイクアップ検知回路50aと、このウェイクアップ検知回路50aを駆動するサブのDC−DC(電源回路)50bと、ウェイクアップ検知回路50aの出力信号を受けるフリップフロップ(FF)50cによって構成されている。このウェイクアップ装置50は、上位装置(ECU)から立ち上がりを指令するウェイクアップ信号が送信されてくることによって全体のISGのシステムを立ち上げることになる。エンジンが動き出したとき、このエンジン始動を検知し、エンジンが回り出すと、回転電機2にある残留磁束によって、わずかな電圧が発生する。この電圧を見ることによって起きあがったと判定して、全体回路のスイッチをONさせる。このウェイクアップ回路の起動条件が図7の真理値表に示されている。サブのDC−DC(電源回路)50bは、メインのDC−DC(電源回路)25と同じくバッテリVB3のバッテリ電圧VB(14V)を降圧して所定の電圧を作り出すもので、ウェイクアップに必要な最低限の電源を供給するものである。
すなわち、LINの通信状態が異常になった場合でも、通信回線で指令(LIN)だけもらってウェイクアップ、スリープを行うが、正常に動作することができる。図7の真理値表において、VBはバッテリVB3の電圧で、VU1〜VV1は回転電機2の各相とグランドとの電圧で、LINは上位装置ECUから送信されてくる通信信号である。図7の真理値表に従い、ウェイクアップ検知回路50aの入力端子に「0」「1」のパルス信号が入力される。
バッテリVB3のバッテリ電圧では、例えば、「0」の場合には0.65V以下の状態を示し、「1」の場合は1.8V以上の状態を示している。また、真理値表のVU1〜VV1では、例えば、「0」の場合には0.04V以下の状態を示し、「1」の場合には1.04V以上を示している。また、真理値表のLINでは、「0」の場合には通信無しの状態を示し、「1」の場合は通信有りの状態を示している。
ウェイクアップ検知301においては、図7の真理値表のウェイクアップの判定条件にしたがってウェイクアップ状態の判定を行っている。すなわち、ウェイクアップ状態に入るのは、ウェイクアップ検知回路50aの入力が、VB「1」、VU1〜VV1「0」、LIN「1」の場合、VB「1」、VU1〜VV1「1」、LIN「0」の場合、VB「1」、VU1〜VV1「1」、LIN「1」の場合のいずれかの場合である。これからも分かるが、上位装置(ECU)から通信回線で指令(LIN)があって(「1」)も、VB「0」、VU1〜VV1「0」の場合、VB「0」、VU1〜VV1「1」の場合は、ウェイクアップ状態にはならない。一方、上位装置(ECU)から通信回線で指令(LIN)がなくて(「0」)も、VB「1」、VU1〜VV1「1」であれば、ウェイクアップ状態となる。
ウェイクアップ検知301においてウェイクアップ状態と判定されると、ウェイクアップ装置50のサブのDC−DC(電源回路)50bがONする。このDC−DC(電源回路)50bがONすると、メインのDC−DC(電源回路)25がONし、このメインのDC−DC(電源回路)25がONすると他の全ての回路が動き出す。すなわち、ウェイクアップ検知301において、ウェイクアップと判定したらメインのDC−DC(電源回路)をONしてやる。
また、図7の真理値表では、スリープ状態に入る判定条件も示されている。すなわち、ストップの検知である。ストップ検知があると、メインのDC−DC(電源回路)25をシャットダウンし、これによって、アームMOS,フィールドMOS,QFCMOSがOFFする。
図5に示す始動シーケンスにおいて、ウェイクアップ検知301でウェイクアップを検知し、メインのDC−DC(電源回路)25がONして電源電圧が上がると、次に、パワーオンリセット処理302を実行する。パワーオンリセット処理302は、リセット信号を出力する処理を行い、このリセット信号によって、レジスタをオールクリア、LIN用レジスタを含めクリアする。このパワーオンリセット処理302を行うと、次に、全MOSオフ、全フォルト信号無視処理304を行う。この全MOSオフ、全フォルト信号無視処理303においては、フィールドMOSとQFCMOSをOFFする。すなわち、この全MOSオフ、全フォルト信号無視処理303では、独自に駆動して種々の信号を出力している検知回路の信号を無視する。これは、正常な動作に入る前に、検出回路から出力された信号を無視するためである。
図5の始動シーケンスで、全MOSオフ、全フォルト信号無視処理303において検出回路から出力された信号を無視すると、次に、立上げ中通知処理304を行う。この立上げ中通知処理304は、現在、回転電機制御装置1を立ち上げ中であることを上位装置であるECUへ通知するものである。上位装置ECUへの通知は、通信LIN信号送受信装置22を用いて、通信にり行われる。この立上げ中通知処理304において上位装置ECUへ回転電機制御装置1を立ち上げ中であることの通知を行うと、次に、界磁電流Ifのオフセット調整処理305を行う。この界磁電流Ifのオフセット調整処理305においては、回転電機2の界磁電流Ifをオフセットして検出精度を上げている。具体的には、回転電機2の界磁電流IfをオフセットしてAD変換器の検出誤差を無くすような調整を行っている。
このように、図5の始動シーケンスで、界磁電流Ifのオフセット調整処理305において界磁電流IfをオフセットしてAD変換器の検出誤差を無くすような調整を行うと、次に、界磁電流Ifのモニタ処理306を行う。この界磁電流Ifのモニタ処理306は、N型MOSFET5のソース側に挿入接続した電流検出用抵抗(RSF)を用いて、界磁電流Ifをモニタする。この界磁電流Ifが、
界磁電流If≧0.4A
の場合は、N型MOSFET(QFCMOS)5の診断を行わずに、デフォルト値セット処理310に移り、レジスタ(REG)にデフォルト値をセットする。
この界磁電流Ifが、
界磁電流If<0.4A
の場合は、フィールドMOSオン処理307を行う。このフィールドMOSオン処理307は、回転電機2がONできるように、回転電機2に電流を供給するため、フィールドMOS、すなわちP型MOSFET4をONする処理を行う。具体的には、マイコン17の処理によって界磁コントローラ18からレベル変換回路19、ドライバ回路20を介してP型MOSFET(フィールドMOS)4のゲートに制御信号(ONパルス信号)を供給する。
このフィールドMOSオン処理307を行い、P型MOSFET(フィールドMOS)4をONすると、次に、界磁電流Ifモニタ処理308を行う。この界磁電流Ifモニタ処理308においては、N型MOSFET(QFCMOS)5のソース側に挿入接続されている電流検出用抵抗(RSF)を用いて界磁電流Ifをモニタする。このフィールドMOSオン処理307と、界磁電流Ifモニタ処理308により、N型MOSFET(QFCMOS)5のショート故障診断を行う。すなわち、P型MOSFET(フィールドMOS)4のゲートに制御信号(ONパルス信号)を供給してONし、50ms後に回転電機2の界磁電流Ifをチェックする。この界磁電流Ifの値が、
界磁電流If≦0.4A
の場合に正常と判断し、この界磁電流Ifの値が、
界磁電流If>0.4A
の場合に故障と判断する。このN型MOSFET(QFCMOS)5のショート故障診断の終了後、P型MOSFET(フィールドMOS)4をOFFする。
この界磁電流Ifモニタ処理308において、N型MOSFET(QFCMOS)5が正常(界磁電流If≦0.4A)と判断されると、デフォルト値セット処理310に移り、レジスタ(REG)にデフォルト値をセットする。また、この界磁電流Ifモニタ処理308において、N型MOSFET(QFCMOS)5が故障(界磁電流If>0.4A)と判断されると、次に、フラグセット処理309が行われる。
このフラグセット処理309においては、N型MOSFET(QFCMOS)5が故障(界磁電流If>0.4A)と判断することによって、フォルト要因フラグ(MEF)をセット(「1」)する。この要因フラグ(MEF)は、スリープするまで保持する。そして、このN型MOSFET(QFCMOS)5の故障診断は、次にウェイクアップした後の始動時シーケンスにおいて行われる。このように、N型MOSFET(QFCMOS)5のショート故障診断を始動時シーケンスで実施するのは、N型MOSFET(QFCMOS)5が通常動作においては、ONとなっており、ショート故障検知ができないためである。
このフラグセット処理309が行われると、次に、デフォルト値セット処理310が行われる。このデフォルト値セット処理310においては、レジスタ(REG)にデフォルト値をセットする。このとき、LIN用レジスタにはデフォルト値をセットせず、そのままにしておく。このデフォルト値セット処理310が行われると、次に、フラグクリア処理311が行われる。このフラグクリア処理311においては、フォルト要因フラグ(MEF)を除き、フラグをクリア(「0」)する。
このフラグクリア処理311が行われると、次に、デフォルト発電開始処理312が行われる。このデフォルト発電開始処理312においては、具体的には、マイコン17のCPU17Aによってコントローラ13を作動し、レベル変換回路10、ドライバ8を介してP型MOSFET6とN型MOSFET7を交互にON・OFF駆動(整流開始)して、界磁電流Ifを流し始め、回転電機2に三相交流電流を供給し、電動機として作用させる。
このデフォルト発電開始処理312が行われると、次に、全フォルト信号設定処理313が行われる。この全フォルト信号設定処理313においては、全てのフォルト信号について、保護有効設定を行う。この全フォルト信号設定処理313が行われると、準備完了通知処理314が行われる。この準備完了通知処理314においては、信号の取り込み準備が完了したことを上位装置(ECU)に通知し、LIN信号の受付を開始する。すなわち、この準備完了通知処理314では、信号の取り込み準備が完了したことを上位装置(ECU)に通知し、以後、上位装置(ECU)からのLIN信号に基づいてISG制御を行う。
図4のメイン処理フローのステップ201において始動シーケンス処理が行われると、ステップ202において、ウォッチドックタイマクリア処理が行われる。このウォッチドックタイマ(システムクロックを監視し、システム暴走時にリセット信号を発生する)クリアは、ソフトが暴走した場合、リセット信号を発生して暴走を止めるためのものである。本実施例においては、2msec毎にリセット信号を出力する。すなわち、マイコンのソフトが暴走して収拾がつかなくなった場合には、2msec毎に出力されるリセット信号によって、強制的にリセットして暴走を止める。
このステップ202においてウォッチドックタイマクリアが行われると、ステップ203において、レジスタの再セット処理が行われる。このステップ203においては、始動シーケンスで値をセットするもので、作動している間にレジスタの内容が書き換わっていると問題であるため、レジスタに値を再度セットする。このステップ203においてレジスタの再セットが行われると、ステップ204において、AD変換処理が行われる。AD変換は、アナログ値をデジタル値に変換する処理で、AD変換するものには、界磁電流If値、バッテリ電圧VB、温度センサの値Tempがある。温度センサTempには、外部センサと内蔵センサの両方がある。
ステップ204においてAD変換処理が行われると、ステップ205において、モード選択処理が行われる。モード選択処理は、上位装置(ECU)からの指示に基づいて処理を行うもので、サイレンス(何もしない状態)、力行準備、力行、発電の何れかを選択して処理する。このステップ205においてモード選択処理が行われると、ステップ206において、フラグ処理、レジスタ設定処理が行われる。このフラグ処理、レジスタ設定処理は、ソフト処理用検知フラグリセット処理、フラグ解読、LIN送信レジスタ設定を行うものである。これは、フラグの状態を見てレジスタに処理を設定するものである(界磁電流を増やす等)。
また、ステップ206においてフラグ処理、レジスタ設定処理が行われると、ステップ207において、界磁電流制御値の設定か否かの判定を行う。すなわち、このステップ207においては、界磁電流制御値の設定を行うか否かの判定を行う。界磁電流制御は、発電、力行準備、力行などで行われる。このステップ207において界磁電流制御値の設定か否かの判定を行い、界磁電流制御値の設定ではないと判定すると、ステップ202に戻る。また、ステップ207において界磁電流制御値の設定であると判定すると、ステップ208にて、界磁電流制限処理及び界磁電流制御を行う。この制御は、上位装置(ECU)からの指示(LIN受信信号)に基づいて行われ、EXL(Excitation Limitation)以下に制限したり、LIN受信信号のVSP(Voltage Set Point)とVB(バッテリ電圧)から界磁電流Ifの制御値を計算する。このステップ208において界磁電流制限処理、界磁電流制御が行われると、ステップ209において、負荷応答制御(LRC)を行う。
次に、図3の状態遷移図において、発電モード103について説明する。この発電モード103には、MOS整流許可モード104がある。このMOS整流許可モード104は、上位装置(ECU)からの指令信号(LIN受信信号)に基づいて回転電機2をジェネレータ(発電機)として使用する場合である。ここでは、回転電機2をジェネレータ(発電機)として使用する条件が整っていれば、MOS整流の許可をする。このMOS整流の許可があったときに、負荷変動があると、負荷応答制御モード105によって、負荷変動に応じた負荷応答制御(LRC)を行う。具体的には、図2に図示のN型MOSFET(QFCMOS)5を制御して回転電機2に流れる界磁電流を制御する。
LRC(負荷応答制御)105は、発電モード103において、負荷変動(ヘッドライトが点いた、エアコンのスイッチが入った等)によって目標電圧に対して電源電圧が低下したとき、電源電圧を目標電圧になるように負荷変動に追随してゆっくりと昇圧する制御を行うものである。このように負荷変動があったときに電源電圧を目標電圧にゆっくり昇圧するのは、アイドリング状態のような回転数が低い場合に、発電を急激に行うとエンジンに多大の負荷を掛けることになり、このエンジン負荷によって、エンジン回転数の低下を招き、エンスト等を起こすのを防止するためである。
この負荷応答制御モード105によって負荷変動に応じた負荷制御を行うと、負荷変動は自動的に復帰する。このMOS整流許可モード104において、上位装置(ECU)からの指令信号(LIN受信信号)に基づいて回転電機2をジェネレータ(発電機)として使用することが指示されたときに、回転電機2の回転を検知する回転センサによって無発電(欠相)が検出されると、異常と判断し、MOS整流禁止モード106において、MOS整流を禁止する。具体的には、図1に図示のN型MOSFET(QFCMOS)5のゲートに駆動パルス信号の供給を止める。すなわち、サイレントモード107の処理を行う。すなわち、本来、回転電機(M/G)2によって発電される三相交流電圧は、ダイオードで直流電圧に整流することもできるが、内部抵抗が大きいので、MOSFETで直流電圧に整流している。このMOS整流許可モード104は、このような通常の整流状態である。しかし、MOSFET6,7による整流で異常が生じた場合(例えば、無発電の状態)には、MOS整流禁止モード106が作動し、インバータを構成しているP型MOSFET6(6a〜6c)とN型MOSFET7(7a〜7c)をOFFし、P型MOSFET6(6a〜6c)のソース−ドレイン間に接続されているダイオードとN型MOSFET7(7a〜7c)のソース−ドレイン間に接続されているダイオードを用いて全波整流する。
サイレントモード107は、エンジン制御装置(ECU)540からの司令がなく、力行以外で過電圧である場合、バッテリVB24の電圧が低電圧(6.5V<VB≦8V)である場合、力行準備以外で過電流である場合、力行時にアームMOS過温度である場合、力行時に外部温度センサ故障である場合、ICが過温度である場合、IC内蔵温度センサ故障である場合のいずれかの場合(遷移条件)に、作動するもので、アームMOS(P型MOSFET6、N型MOSFET7)を全OFF、フィールドMOS(P型MOSFET)4をOFF、QFC−MOS(N型MOSFET)5をONする。
次に、図3の状態遷移図において、アイドルストップモード108について説明する。アイドルストップモード108は、アイドルストップ、すなわち車両の走行停止状態でエンジンの動作を停止し、車両の走行開始時にモータによりエンジンを再起動する場合のエンジン動作を停止して走行停止状態にあるときの処理モードである。このアイドルストップモード108には、力行準備モード109と、力行モード110がある。この力行準備モード109は、上位装置(ECU)からの指令信号(LIN受信信号)があると、直ちに回転電機2を力行モードで運転することができるようにしておくことである。
すなわち、力行準備モード109は、回転電機2による発電を行っておらず、また、回転電機2をモータ(電動機)としても使用していない状態である。回転電機2が発電機として使用している状態からモータ(電動機)として使用する場合には、力行準備モード109を経なければならない。回転電機2の動作としては、発電も力行もしておらず、制御としては、回転電機2による発電の制御も力行の制御も同じMOSで行う。このため、発電モード103からいきなりアイドルストップモード108の力行モード110には入れない。従って、力行準備モード109という発電も力行も行わない、何もしない状態が必要になる。
すなわち、この力行準備モード109を置くのは、動作上では、発電から力行に直ちに移行すると、動作異常を起こす可能性があることと、システム上からは、安全に作動するようにするためである。したがって、発電モード103の状態からアイドルストップモード108の力行モード110に移行する場合、上位装置(ECU)からの指令信号(LIN受信信号)に基づいて、まず、力行準備状態に入る指令が出され、この力行準備指令に基づいて、力行準備モード109の処理(発電を停止し、何も制御しない状態を作る)を行って、次に、上位装置(ECU)から力行の実行を指令する指令信号(LIN受信信号)が出され、この力行指令に基づいて、力行モード110の処理(モータ駆動を行う)を行う。すなわち、発電モード103で発電している最中に、誤って上位装置(ECU)から力行指令信号(LIN信号)が送られてきても、その力行指令信号(LIN信号)は無視されることになる。
ところで、上位装置(ECU)では、内燃機関であるエンジン520が停止している場合、このエンジン停止状態がアイドルストップモード108で停止しているのか、エンジンキーを抜いてエンジンが完全停止状態になっているのか分からない。このため、アイドルストップモード108で停止している場合は、力行準備モード109の指令が出ていることを力行準備フラグを立てることで認識している。上位装置(ECU)からエンジン停止状態がアイドルストップモード108で停止している信号を受けないと、回転電機制御装置1は回路を閉じる処理(スリープ処理)を実行する。
また、発電モード103で発電している最中に、エンジンが停止すると、上位装置(ECU)から出されている発電指令(例えば、端子間電圧を14Vにする等)が出た状態で、エンジンが停止しても発電指令が残っている状態となっている。しかし、エンジンが停止すると、端子間電圧は出ない。この端子間電圧の電圧量は、回転電機2の界磁コイルに流れる電流量で制御している。このため、回転電機制御装置1は、回転電機2の界磁コイルに電流を最大限流して、端子間電圧の電圧を上げようとする。すると、バッテリVB3から電流が大量に回転電機2の界磁コイルに流れ込み、バッテリVB3が上がり易くなる。しかし、このアイドルストップモード108の力行準備モード109の指令が出ると、回転電機2によって発電もモータ(電動機)駆動もしない状態になる。このため、力行準備モード109の指令が出ていると、界磁コイルに流れる電流量は抑えられる。ただ、力行準備モード109の状態でも、回転電機2の界磁コイルに流す電流Ifは、ゼロではなく、1A〜2A程度流しておく方が、立ち上がりを良くするため、より好ましい。このようにしておくことにより、上位装置(ECU)から力行指令が来たときに直ぐに対応することができる。
力行準備モード109が完了し、上位装置(ECU)からの指令信号(LIN受信信号)によって回転電機2をモータ(電動機)として使用する指令がくると、力行モード110の処理が行われる。この力行モード110では、回転電機2を力行モード(電動機として)で運転し、モータ駆動を行う。このとき、モータ駆動時の突入電流があった場合には、この突入電流から正常駆動に復帰すると、回転電機2のモータ駆動を続行する。この回転電機2の力行時にモーターロック(回転電機2の回転の停止)が生じると、回転電機2のモータ駆動を停止し、発電モード103のMOS整流許可モード104で処理される。すなわち、発電を開始する。
また、アイドルストップモード108の力行モード110において、モータ駆動が行われ、力行時のモータの回転数が一定の回転数よりも大きくなった場合には、これを過回転と認識し、回転電機2が過回転を起こした場合は、エンジン回転が必要以上になっており、エンジンが掛かったと判定する。この場合には、エンジン回転が十分で力行モード(電動機として)で運転してモータ駆動を行ってエンジンを駆動させる必要がないので、回転電機2を力行モード(電動機として)で運転することを止め(力行を停止)、発電モード103のMOS整流許可モード104で処理する。すなわち、発電を開始する。
力行以外のダンプサージに対しては、ダンプサージ保護モード111で処理される。このダンプサ−ジ保護モード111は、力行以外(発電の時)にダンプサージ電圧(バッテリ端子が外れる等で一時的にバッテリ電圧が跳ね上がる、いわゆる跳ね上がり電圧)が生じると、このダンプサ−ジ電圧から回路を保護するため、フィールドMOS(P型MOSFET)4をOFF、QFC−MOS(N型MOSFET)5をOFFし、ダンプサ−ジ電圧が収まったところで、発電モード103のMOS整流許可モード104に移行する(発電に移行する)。このダンプサ−ジ保護モード111の処理は、ロード・ダンプサージ保護回路16aによって行われる。
また、短絡事故については、ロータ短絡保護モード112で処理される。このロータ短絡保護モード112は、回転電機2のロータで短絡が生じた場合の保護の処理で、ロータ短絡によって生じる過電流から保護するため、界磁電流(If)をフィールドMOS(P型MOSFET)4のオンデューティを0.5%に固定して、大量の電流が流れるのを防止する。そして、短絡が復帰すると、100Hzで発電モード103のMOS整流許可モード104に移行する(発電に移行する)。このロータ短絡保護モード112の処理は、回路短絡が生じることにより過電流か流れたり、電流の供給が停止し、制御ができなくなるのを防止するため回路短絡保護回路16cによって行われる。
さらに、発電モード103の処理とアイドルストップモード108の処理において、力行時以外のアームMOS(P型MOSFET6、N型MOSFET7)の過温度が検出されたときは、過温度保護モード113で処理される。過温度保護モード113は、力行時以外(発電時)の主回路であるアームMOS(P型MOSFET6、N型MOSFET7)の過温度が検出されたとき、あるいは力行時以外(発電時)の外部温度センサの故障が検出されたときに、回路を急激な温度上昇によって生じる破壊から保護するための処理である。過温度が検出されると、過温度突入時にフィールドMOS(P型MOSFET)4のオンデューティを制御して、界磁電流(If)を50%に低くし、発熱を抑える。そして、アームMOS(P型MOSFET6、N型MOSFET7)の温度が適正になったときに復帰したと判断し、発電モード103のMOS整流許可モード104に移行する(発電に移行する)。この過温度保護モード113の処理は、急激な温度上昇によって生じる回路の破壊から保護するため過温度保護回路16dによって行われる。
図4のメイン処理フローにおいては、図8に示すように、割込処理フローによって定期的に割り込みが行われ、その都度、割込処理が行われる。この割込処理フローは、2ms毎に生じ、割り込み処理が行われているときは、メイン処理フローは、停止している。この割り込み処理には、リセット変更、2msタイマ、LIN送受信の3つがある。まず、リセット変更には、各種エラー処理がある。このエラーには、例えば、ウォッチドッグタイマエラーがある。また、2msタイマには、2ms毎にデクリメントする
ア)診断タイマー(TDIAG)
イ)LRC(Load Response Control)タイマ(TLRC)
ウ)低電圧タイマー(TLV8)
エ)不足電圧タイマー(TUNV)
オ)過電流タイマー(TOC)
カ)過電圧タイマー(TOV)
キ)LINタイマー(TLIN2.TLIN10)
がある。さらに、LIN送受信には、上位装置(ECU)からの指令信号(LIN受信信号)に基づく送信データの処理がある。
図2に示される回転電機2をマイコン17のCPU17Aによってコントローラ13を作動し、P型MOSFET6(上アーム)とN型MOSFET7(下アーム)を交互にON・OFF駆動(整流開始)して、界磁電流Ifを流し始め、三相交流電流を供給し、電動機として作用させる場合には、図9に示す回路によって行われる。
図9において、バッテリVB3には、回転電機2の上流側に直列にフィールドMOS(P型MOSFET)4が、回転電機2の下流側に直列にQFC−MOS(N型MOSFET)5が挿入接続されている。このN型MOSFET5のソース側端子には、RSF(電流検出用抵抗)が接続されている。このRSF(電流検出用抵抗)は、界磁電流Ifをモニタするためのものである。そして、回転電機制御装置1からは、フィールドMOS(P型MOSFET)4のゲートとQFC−MOS(N型MOSFET)5のゲートに駆動パルス信号が入力されるようになっている。この駆動パルス信号がフィールドMOS(P型MOSFET)4のゲートとQFC−MOS(N型MOSFET)5のゲートに供給されると、フィールドMOS(P型MOSFET)4とQFC−MOS(N型MOSFET)5はONする。
また、P型MOSFET6(6a〜6c)のゲートとN型MOSFET7(7a〜7c)のゲートには、回転電機制御装置1から駆動パルス信号が入力されるようになっている。このP型MOSFET6とN型MOSFET7は、P型MOSFET6aとN型MOSFET7a、P型MOSFET6bとN型MOSFET7b、P型MOSFET6cとN型MOSFET7cというようにそれぞれが対となっている。そして、P型MOSFET6aとN型MOSFET7aは、交互にON・OFF駆動される。P型MOSFET6(6a〜6c)はそれぞれ位相が120°ずれて駆動される。また、N型MOSFET7(7a〜7c)もそれぞれ位相が120°ずれて駆動される。このような制御を行うことにより、回転電機2はモータとして駆動される。
ここで、P型MOSFET6aがONしてOFFするまで、確実にN型MOSFET7aはOFFしている必要がある。P型MOSFET6aがONしている間にN型MOSFET7aがONしてしまう(上下アームが同時オンする)と、上下アームを構成するP型MOSFET6a及びN型MOSFET7aに一気に大きな電流(過電流)が流れてしまう。すると、インバータを構成するP型MOSFET6a及びN型MOSFET7aが破壊されてしまう。そこで、本実施例においては、図10(A)に示すように、デットタイム生成回路をP型MOSFET6とN型MOSFET7のそれぞれのゲート側端子の前に設けてある。図10(B)には、通常時のデットタイム信号の生成タイムチャートが、図10(C)には、8bitカウンタが異常の時のデットタイム信号の生成タイムチャートが、メインデットタイム信号とサブのデットタイム信号を重畳してP型MOSFET6のONとN型MOSFET7のONまでの間に確実に両MOSFETがOFFしている時間が設けられることを説明するためのタイムチャートがそれぞれ示されている。
図10(A)において、デットタイム生成回路300は、メイン・デットタイム8bitカウンタ301と、サブ・デットタイム5bitカウンタ302と、OR回路303とによって構成されている。このメイン・デットタイム8bitカウンタ301は、8bitカウンタで生成されたメイン・デットタイム信号を出力するものである。また、サブ・デットタイム5bitカウンタ302は、5bitカウンタで生成されたサブ・デットタイム信号を出力するものである。また、OR回路303の一方の入力端子には、8bitカウンタで生成されたメイン・デットタイム信号が入力され、他方の入力端子には、5bitカウンタで生成されたサブ・デットタイム信号が入力されるようになっている。この5bitカウンタで生成されたサブ・デットタイム信号は、8bitカウンタで生成されたメイン・デットタイム信号よりも短いON時間のパルス信号となっている。
図10(B)の(b)に示される上アーム駆動信号は、図10(B)の(a)に示されるホールICからの入力信号のHiでHiの信号となるものである。また、図10(B)の(c)に示される下アーム駆動信号は、図10(B)の(a)に示されるホールICからの入力信号のLowでHiの信号となるものである。したがって、図10(B)の(a)に示されるホールICからの入力信号がLowのときは、図10(B)の(c)に示される下アーム駆動信号がHiで、N型MOSFET7をONし、図10(B)の(b)に示される上アーム駆動信号がLowで、P型MOSFET6はOFFとなっている。そして、図10(B)の(a)に示されるホールICからの入力信号がLowからHiに変化すると、図10(B)の(c)に示される下アーム駆動信号がHiからLowとなり、N型MOSFET7をONからOFFし、図10(B)の(b)に示される上アーム駆動信号はLowからHiとなり、P型MOSFET6はOFFからONする。
しかし、図10(B)の(a)に示されるホールICからの入力信号がLowからHiに変化した場合、図10(B)の(c)に示される下アーム駆動信号がHiからLowになるのと同時に図10(B)の(b)に示される上アーム駆動信号がLowからHiになるとすると、N型MOSFET7のON動作からOFF動作に変化すると同時にP型MOSFET6がOFF動作からON動作して、N型MOSFET7のOFF動作が十分になされる前にP型MOSFET6がON動作することがあり、回路短絡を起こしてしまうことがある。
そこで、N型MOSFET7のON動作からOFF動作に確実に切り替わった後で、P型MOSFET6がOFF動作からON動作に切り替わるように、N型MOSFET7とP型MOSFET6の両方をOFFにするデットタイムを設ける必要がある。図10(A)に示す如きデットタイム生成回路300は、このN型MOSFET7とP型MOSFET6の両方がOFFした状態を形成するための回路である。
図10(A)に図示のメイン・デットタイム8bitカウンタ301からは、図10(B)の(e)に示される信号が、サブ・デットタイム5bitカウンタ302からは、図10(B)の(f)に示される信号がそれぞれ出力される。この図10(B)の(e)に示されるメイン・デットタイム信号と図10(B)の(f)に示されるサブ・デットタイム信号がOR回路303に入力され、このOR回路303からは、メイン・デットタイム信号とサブ・デットタイム信号の長い信号(図10(B)の場合は、メイン・デットタイム信号)が図10(B)の(d)に示される組合せデットタイム信号として出力される。この図10(B)の(d)に示される組合せデットタイム信号は、反転してLow信号が図10(B)の(a)に示されるホールICからの入力信号に重畳され、図10(B)の(a)に示されるホールICからの入力信号をLowにし、このLow信号がP型MOSFET6のゲートに印加され、P型MOSFET6はONしない。
このように8bitカウンタに異常がなければ、図10(B)の(d)に示される組合せデットタイム信号に示す如く、メイン・デットタイム8bitカウンタ301で生成される図10(B)の(e)に示されるメイン・デットタイム信号が、デットタイム信号としてOR回路303の出力端子から出力される。
しかし、メイン・デットタイム8bitカウンタ301に異常が発生すると、メイン・デットタイム8bitカウンタ301からは、図10(C)の(h)に示す如く、ON時間が非常に短いパルス信号しか出力されなくなる。この場合に、このON時間の非常に短いパルス信号をデットタイム信号とすると、デットタイム信号としての役割を果たさない。
そこで、図10(A)に示されるデットタイム生成回路300では、デットタイム生成回路が二重化されており、メイン・デットタイム8bitカウンタ301で生成されるメインのデットタイム信号と、サブ・デットタイム5bitカウンタ302で生成されたサブ・デットタイム信号とをOR回路303を介して出力しているため、メイン・デットタイム8bitカウンタ301に異常が発生した場合は、図10(C)の(g)に示す如く、サブ・デットタイム5bitカウンタ302で生成されたサブ・デットタイム信号(図10(C)の(i)に示す信号)がOR回路303の出力端子から出力されるので、支障を来すことがない。
このように、デットタイム信号生成回路300で生成されたデットタイム信号によって、上アーム駆動信号又は下アーム駆動信号の立ち上がり信号の立ち上がりから所定時間マスクされる。このため、P型MOSFET6aがONしている間にN型MOSFET7aがONしてしまう(上下アームが同時オンする)という状態を確実に防止することができる。したがって、上下アームを構成するP型MOSFET6a及びN型MOSFET7aに一気に大きな電流(過電流)が流れるのを防止することができる。なお、マスク時間は、マイコンからの計測時間で設定することができ、この時間は任意に設定できることが好ましい。
また、上アーム駆動信号又は下アーム駆動信号の立ち下がりから所定時間マスクすると、上アーム駆動信号又は下アーム駆動信号の立ち下がり時に発生するノイズと、下アーム駆動信号又は上アーム駆動信号の立ち上がり時に発生するノイズをもマスクすることができ、ノイズによる影響を防止することもできる。
図11に本発明のdV/dt制御付ドライバ回路を適用した回転電機制御装置を示す。この装置の主MOS回路は上アームにはP型MOSFET、下アームにはN型MOSFETで構成されている。図11中のLs1,Ls2は、バッテリVBに行くまでの配線の寄生インダクタンスLを等価的に表したものである。発電時にはこれらMOSFETをスイッチングさせ、MOS整流動作させる。従来、発電時にはダイオードのハーフブリッジ回路で整流動作させていたが、ダイオードの発熱低減のために、MOSFETのハーフブリッジ回路で整流動作させている。MOS整流動作とは、発電時に相電圧(例えばU相電圧)がバッテリ電圧VBの高電位側から所定の閾値電圧(Vt1)を超えたときに上アームP型MOSFETをオンし、相電圧(例えばU相電圧)が所定の閾値電圧(Vt1)より下がったときに上アームP型MOSFETをオフし、また、相電圧(例えばU相電圧)がバッテリ電圧VBの低電位側から所定の閾値電圧(Vt2)を超えたときに下アームN型MOSFETをオンし、相電圧(例えばU相電圧)が所定の閾値電圧(Vt2)より下がったときに下アームN型MOSFETをオフするものである。このときのMOSFETのオフ動作が遅れると、相電圧がバッテリ電圧の高電位より下がっても上アームP型MOSFETがオンのままなので、バッテリ側からステータコイル側に電流が逆流し、発電効率が低下するだけでなく、上下アームMOSFETが短絡し、過電流が流れる。従って、発電時にはMOSFETのスイッチング速度を速くする必要がある。これに対して、力行時にこれらMOSFETをスイッチングさせると、寄生インダクタンスLs1,Ls2に流れる電流が変化する。この電流の変化量をdI/dtとすると寄生インダクタンスLに発生する誘起電圧は−L・dI/dtとなる。主回路MOSFETのスイッチング速度を速くすると、dI/dtが大きくなり、誘起電圧も増える。この誘起電圧は主回路MOSFETのドレイン−ソース間に印加されるため、主回路MOSFETの耐圧を超えると破壊してしまう。従って、力行時にはスイッチング速度を遅くする必要がある。
そこで、本実施例においては、図11に示す如く、力行時と発電時にゲート信号のdV/dtを変えるドライバ回路400でP型MOSFET6、N型MOSFET7の駆動を行っている。
図11において、ドライバ回路400は、ゲート信号の立ち上がりの傾きと、立ち下がりの傾きを変えるdV/dt制御機能を有するドライバ401〜406によって構成されている。このドライバ401〜406は、P型MOSFET6(上アーム)とN型MOSFET7(下アーム)の各ゲートに接続されている。
次に、N型MOSFET7(下アーム)側のドライバ回路404から406の動作について説明する。尚、P型MOSFET6(上アーム)側のドライバ回路401から403の出力波形についてはN型MOSFET7(下アーム)側のドライバ回路404から406の出力波形を反転させればよく、これ以降、N型MOSFET7(下アーム)側のドライバ回路の動作のみ説明する。
発電時にはN型MOSFET7(下アーム)のゲート信号波形は、図12(A)に示す如く矩形波に近いもの(傾きdV/dtの大)となっているが、力行時には図12(B)に示すように、傾きdV/dtの小さい(緩やかな)波形にする。この傾きdV/dtを緩やかにすると、N型MOSFET7(下アーム)をゆっくりとOFFすることができる。このように、ゆっくりとOFFすることにより、N型MOSFET7のドレイン電流のdi/dtが緩やかになり、N型MOSFET7のドレイン−ソース間電圧Vdsの跳ね上がりが小さくなる。
図13に力行時のMOSスイッチング波形を示す。記号a、b、cはそれぞれ図11に示すN型MOSFET7aのドレイン電流Id、ドレイン−ソース間電圧Vds、ゲート信号Vg2の波形である。図13に示す波形cの一点鎖線のようなdv/dtでMOSFETをオフすると、跳ね上がり電圧△Vが生じる。このdv/dtを大きくすると、△Vが更に大きくなる。これに対してdv/dtを小さくすると、△Vは更に小さくなる。従って、MOSFETの耐圧を超えないようにdv/dtを調整する。
力行又は発電中に、過電流、例えば、MOSFETのドレイン−ソース間が短絡したような場合には、全てのMOSFETをOFFする制御を行う。この場合にも、更にMOSFETを緩やかにOFFする。
また、力行時、上下アームを構成するMOSFETをスイッチングさせる場合、一方のMOSFETをONにする際には、他方のMOSFETはOFFになっている。この場合に、上下アームを構成する一方のMOSFETを急激にONさせると、他方のMOSFETの寄生ダイオードにより、大きなダイオードリカバリーノイズが発生する。このため、力行時には、緩やかにMOSFETをONさせることにより、このノイズの発生を抑制することができる。
整流時のON/OFFのスピードと、力行時のON/OFFのスピードをそれぞれ独立に変えられるようにすれば、システム全体として、このようなノイズ等を抑制することができる。
図11に示すドライバ回路400のドライバ401〜406の具体的実施例には、例えば、図14に示す定電流駆動方式と、図15に示す抵抗駆動方式とが考えられる。
図14の定電流駆動方式は、主MOS(P型MOSFET6、N型MOSFET7)をON/OFFするのに定電流回路を用いている。すなわち、主MOSがN型MOSFETの場合、主MOSをONさせるときは、上側のオン用スイッチを閉じてオン用定電流源から電流を主MOSゲートに流し込む。それと同時に下側のオフ用スイッチを開放にする。逆に、主MOSをOFFさせるときは、図14の上側のオン用スイッチを開放にし、下側のオフ用スイッチを閉じて、主MOSゲートのチャージをオフ用定電流源で引き抜く。また、N型MOSFET7のゲートに供給するゲート信号の立ち上がりの傾きと、立ち下がりの傾き(dV/dt)を変える場合は、力行、整流、過電流に応じて、図14に示すオン用定電流源及びオフ用定電流源の電流値Iを変化させる。電流値Iが大きいとゲート信号の傾斜が急になり、電流値Iが小さいと、ゲート信号傾斜が緩やかになってくる。このように、図14に示す定電流駆動方式は、定電流源の電流値に応じて傾きを変える方式となっている。この定電流回路は、例えば、バッテリ電源VBをそのまま使用するのではなく、一旦、バッテリ電源VBから基準の電圧源Vrefを作り、この基準電圧源Vrefから電流値を作ることにより、バッテリ電圧VBが変化する場合にも定電流回路を実現することができる。
図15に示す抵抗駆動方式は、可変抵抗の抵抗値を制御して行う方式である。P型MOSFET6のゲート及びN型MOSFET7のゲートに供給するゲート信号の立ち上がりの傾きと、立ち下がりの傾き(dV/dt)を変える場合は、図15に示す抵抗の抵抗値を大きくすると傾斜が緩やかになり、抵抗値を小さくすると傾斜が急になる。なお、力行、発電、過電流の各モードにより、可変抵抗値を切り替えることができる。
次に、本実施例における異常状態について説明する。発電時及び力行時の両方で起こりえる異常状態には、
ア)ダンプサージ
イ)過電圧、低電圧
ウ)過電流
エ)過温度
等がある。
本実施例では、これらの異常状態から装置を保護する手段として、ハードウエアで保護する手段(保護回路を設け、その保護回路が異常状態を検知して装置を保護する。)とソフトウエアで保護する手段(保護回路を設けずに、マイコンの演算処理により、異常状態を検知して装置を保護する。)とを有し、異常状態の性質に応じて使い分けている。
ある異常状態が生じ、すぐにその異常状態から回復しないと危険な場合には、瞬時にその異常を検知して、異常状態から回復させる必要がある。この場合には、ハードウエア手段を用いて装置を保護する。一方、緊急性を要しない異常状態の場合には、ソフトウエア手段を用いて保護することにより、装置のコスト低減に寄与することができる。
ダンプサージとは、バッテリによる跳ね上がり電圧が発生することであり(バッテリ端子が外れたような場合)、ハードウエア手段で保護を行う。ダンプサージは、緊急性を要する異常のため、ハードウエア手段を用いて異常を検知し、装置を保護する(保護回路が働く)。なお、ダンプサージの異常があった後に発電すると、電圧が上がってしまう場合があるため、発電を止めなければならない場合がある。このため、異常が生じたという履歴については、残すことが好ましい。
過電圧、低電圧は、ハードウエア手段で保護を行う。過電圧、低電圧とは、バッテリ電圧が所定電圧より高くなった状態または所定電圧より低くなった状態である。
過電流とは、短絡等により回路に許容範囲以上の大きな電流が流れる状態である。過電流状態は、その緊急性により、ハードウエアを用いて異常を検知し、装置の保護を行う。
過温度とは、スイッチング素子近傍に配置した温度センサが、周辺温度が所定値より大きいことを検出した状態である。過温度状態は、特に緊急性を要するものではないため、ソフトウエア手段を用いて異常を検知し、装置の保護を行う。
また、力行時の動作異常としては、
ア)モータロック
イ)過回転 過電圧
等がある。力行時に動作異常が生じると装置の故障に繋がるため、異常に対する保護が行われる。
ここで、モータロックとは、モータが動作しているはずであるにもかかわらず、モータが回転していない状態である。また、過回転とは、モータの回転数が、所定回転数より大きい(回り過ぎている)状態である。モータロック及び過回転の異常は、緊急性を要するため、ハードウエア処理を用いてその異常を検知し、装置の保護を行う。
ところで、ハードウエア手段により異常状態を検知する場合、保護回路を働かせるのであるから、異常状態を検知してそれに対処することに関していえば、十分である。しかし、ハードウエアの異常状態の検知により保護回路が作動し対処されたということは、上位装置ECUに情報を送信していないため、上位装置ECU側ではそれを知ることができない。
このため、本実施例では、マイコン17が備える異常検知フラグとして、ハードウエア手段用フラグ(ハードウエア手段による異常検知に基づいて立ち上がり動作を行うフラグ)と、ソフトウエア手段用フラグ(ソフトウエア手段による異常検知に基づいて立ち上がり動作を行うフラグ)の、同じ異常検知対象機器の異常検知フラグを2つ用意する。それぞれのフラグのリセットは、ソフトウエア手段を用いて正常状態を検知することにより行われる。ソフトウエアによる状態検知の結果、異常状態を検知した場合に、どのような対処をするかについては、予め決められている。異常状態を検知した場合には、予め決められている手順に従って対処する。
したがって、ハードウエアで異常状態を検知し、ハードウエア手段用フラグを立てておけば、マイコン17は、異常状態があったことを検知し、予め決められた手順に従って対処することができる。この場合、マイコン17は、フラグ用のレジスタがあって、このレジスタを見ることにより、異常履歴を知ることが可能となる。
本実施例においては、過電流等の異常状態を検知するのはハードウエア手段であるが、ハードウエア手段用フラグを用いることにより、ソフトウエア的な処理が可能である。
ハードウエア手段の場合、常に異常検知を行っている状態にあるため、異常検知対象機器の状態が正常であれば、マイコンのメモリのリセット端子に信号が送信され、異常状態になった場合には、メモリのセット端子に信号が送信される。
しかし、マイコン17のソフトウエア手段で処理する場合は、過電流等の異常状態を検知を常に見ていることはできない。このため、過電流の異常があったときに、直ぐに保護するにも、障害があったことをソフトウエアによって判断して、上位装置ECUに送信して処理がなされる。
異常が生じた場合でも、自動復帰してしまうものについては、上位装置ECUからの読むタイミングにより、その異常を検知できないおそれがある。すなわち、ある検知タイミングにおいて、ソフトウエアが「0」(正常)と検知した場合、その後に異常が発生し、次の検知タイミングまでに異常状態から自動復帰すると、次の検知タイミングにおいても、ソフトウエアは「0」(正常)と検知する。この場合、異常は全く発生せずに正常に運転されたと判断されてしまう。
そこで、本実施例においては、異常検知対象機器に異常が発生したとき、この異常が発生したと同じタイミングで、異常検知フラグを立てる。すなわち、ハードウエアによる異常の検知により、異常検知フラグをセット(Hi)する。そして、ソフトウエアによる次の検知タイミングまでに、異常検知対象機器の異常状態が正常状態に自動復帰した場合には、その後のソフトウエアによって上位装置ECUが読む検知タイミングで、「0」(正常)が検知されるので、そのときセットしたフラグをリセット(Low)する。このように構成することで、ソフトウエア手段を用いた異常検知でも、異常検知対象機器に異常があったこと(異常発生履歴)を確実に検知することが可能となる。
以上、本発明の要旨を実施例に基づいて説明したが、本発明は実施例中に具体的に記載した範囲に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例においては、上下アームを構成するスイッチング素子として、P型MOSFET及びN型MOSFETを用いた場合を説明したが、上下アームのMOSFETの両方にP型MOSFETまたはN型MOSFETを用いる場合や、スイッチング素子としてMOSFETの代わりにIGBTを用いる場合も、当然に本発明の範囲内にあるものである。
本発明に係る回転電機制御装置によって制御される回転電機が搭載する自動車の構成を示す図である。 本発明に係る回転電機制御装置の実施例を示す回路図である。 図1に図示の回転電機制御装置の状態遷移図である。 図3に図示の状態遷移のメイン処理フローチャートである。 図4に図示の始動シーケンスを示す図である。 図5に図示のウェイクアップ検知を行うウェイクアップ装置の回路構成図である。 図5に図示のウェイクアップ回路の起動条件の真理値表を示す図である。 割込処理フローチャートを示す図である。 QFC−MOSを含む全体回路図である。 デットタイム生成回路と各信号のタイムチャートを示す図である。 dV/dt制御機能を有するドライバ回路と主MOS回路を示す回路図である。 MOSFETを交互にON駆動するためのゲート信号波形図である。 力行時、MOSスイッチング波形を示す図である。 図12に図示のゲート信号波形図を成形する低電流駆動方式の回路図である。 図12に図示のゲート信号波形図を成形する抵抗駆動方式の回路図である。
符号の説明
1…………………………回転電機制御装置
1A………………………パワーステージ
1B………………………5Vステージ
2…………………………回転電機(M/G)
3…………………………バッテリVB
4…………………………フィールドMOS
5…………………………QFC−MOS
6,7……………………主MOS回路
10,19………………レベル変換回路
11,12………………セレクタ
13………………………コントローラ
14………………………バッテリ電源
15………………………ジェネレータ・コントローラ
16………………………共通保護回路
17………………………マイコン
18………………………界磁コントローラ
20………………………ドライバ回路
25………………………DC−DCコンバータ

Claims (7)

  1. 力行または発電を行うために、回転電機の複数の固定子巻線端子とバッテリの高電位との間に接続された複数の上アームスイッチング素子と、
    前記力行または前記発電を行うために、前記複数の固定子巻線端子とバッテリの低電位との間に接続された複数の下アームスイッチング素子と、
    前記複数の上アームスイッチング素子及び前記複数の下アームスイッチング素子をそれぞれON/OFFすることにより、前記力行または前記発電を制御する制御部とを備えた回転電機制御装置であって、
    前記制御部は、前記複数の上アームスイッチング素子及び前記複数の下アームスイッチング素子のON/OFFを制御する制御パルス信号を出力し、
    力行時における前記制御パルス信号のスルーレートは、発電時における該制御パルス信号のスルーレートより小さくなるように制御されていることを特徴とする回転電機制御装置。
  2. 請求項1記載の回転電機制御装置において、
    前記制御部は、前記力行時の制御パルス信号のスルーレートと前記発電時の制御パルス信号のスルーレートを変える変更手段を備えたドライバ回路を有することを特徴とする回転電機制御装置。
  3. 請求項2記載の回転電機制御装置において、
    前記変更手段は前記力行時及び前記発電時にドライバ回路の充放電電流を制御する手段を有することを特徴とする回転電機制御装置。
  4. 請求項1記載の回転電機制御装置において、
    前記複数の上アームスイッチング素子はP型MOSFETであり、
    前記複数の下アームスイッチング素子はN型MOSFETであり、
    前記制御パルス信号は、前記P型MOSFETまたは前記N型MOSFETのゲート端子に入力されるものであることを特徴とする回転電機制御装置。
  5. 力行または発電を行うために、回転電機の複数の固定子巻線端子とバッテリの高電位との間に、ドレイン端子とソース端子とがそれぞれ接続された複数のP型MOSFETと、
    前記力行または前記発電を行うために、前記複数の固定子巻線端子とバッテリの低電位との間に、ドレイン端子とソース端子とがそれぞれ接続された複数のN型MOSFETと、
    前記複数のP型MOSFET及び前記複数のN型MOSFETのゲート端子にゲート信号を入力して、該P型MOSFET及び該N型MOSFETをそれぞれON/OFFすることにより、前記力行または前記発電を制御する制御部とを備えた回転電機制御装置であって、
    前記制御部は、前記ゲート信号のオン時及びオフ時のスルーレートを独立に変更できる変更手段を備えたドライバ回路を有し、
    前記変更手段は、力行時におけるゲート信号のオン時及びオフ時のスルーレートを、発電時におけるゲート信号のオン時及びオフ時のスルーレートより小さくすることを特徴とする回転電機制御装置。
  6. 請求項5記載の回転電機制御装置において、
    前記変更手段は、前記P型MOSFETまたは前記N型MOSFETに過電流が流れる異常時において、前記ゲート信号のオフ時のスルーレートを、正常時におけるゲート信号のオフ時のスルーレートより小さくすることを特徴とする回転電機制御装置。
  7. 請求項5記載の回転電機制御装置において、
    前記変更手段は前記異常時及び前記正常時にドライバ回路の充放電電流を制御する手段を有することを特徴とする回転電機制御装置。
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