JP6104496B2 - スイッチング素子の駆動回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧制御形のスイッチング素子を駆動対象スイッチング素子とするスイッチング素子の駆動回路に関する。
この種の駆動回路としては、たとえば下記特許文献1に見られるように、IGBTのゲートの充電開始から放電開始までの期間を2進カウンタによってカウントし、IGBTのオン指令信号と上記カウンタのカウント値との比較に基づき、IGBTの駆動回路等の異常の有無を判断するものも提案されている。
特許第443510号公報
ただしこの場合、たとえばゲート抵抗が過度に小さくなる異常が生じた場合等においては、上記カウンタのカウント値がほとんど変化しないためにその異常を検出することができない。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、電圧制御形のスイッチング素子を駆動対象スイッチング素子とするに際し、駆動異常の有無を判断する新たなスイッチング素子の駆動回路を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
第1の発明は、電圧制御形のスイッチング素子を駆動対象スイッチング素子とするスイッチング素子の駆動回路において、前記駆動対象スイッチング素子のスイッチング状態を切り替えるに際し、前記駆動対象スイッチング素子の開閉制御端子の電圧の変化速度の検出に基づき、前記駆動対象スイッチング素子の駆動異常の有無を判断する判断手段を備えることを特徴とする。
さらに、前記判断手段は、前記スイッチング状態の切替指令が生じたとき以降の規定のタイミングから前記開閉制御端子の電圧が規定電圧となるまでに要する時間の検出に基づき、前記変化速度を検出することを特徴とする。
さらに、前記判断手段は、前記駆動対象スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切り替えに際して前記規定電圧としてのオン状態用規定電圧に到達するまでに要する時間を検出する機能を有し、該オン状態用規定電圧は、前記駆動対象スイッチング素子の正常駆動時において流れると想定される電流の最大値よりも大きい電流を飽和電流とする前記開閉制御端子の電圧に設定されることを特徴とする。
開閉制御端子の電圧の変化速度には、駆動対象スイッチング素子の駆動状態に関する情報が含まれる。すなわち、変化速度が過度に大きい場合には、スイッチング状態の切替速度が過度に大きいと考えられる一方、変化速度が過度に小さい場合には、スイッチング状態の切替速度が過度に小さいと考えられる。そして、変化速度の異常には、電圧の変化が生じないケース以外のケースも含まれうるため、電圧の変化が生じるもののその速度が過度に大きかったり小さかったりする異常の有無についても好適に判断することができる。
さらに、上記発明では、計時処理によって変化速度を検出することができる。
さらに、上記発明では、駆動対象スイッチング素子の正常駆動時においてミラー期間を経過した後の電圧をオン状態用規定電圧とすることで、オン状態用規定電圧に到達するまでの時間にばらつきが生じることを好適に回避することができる。
第2の発明は、電圧制御形のスイッチング素子を駆動対象スイッチング素子とするスイッチング素子の駆動回路において、前記駆動対象スイッチング素子のスイッチング状態を切り替えるに際し、前記駆動対象スイッチング素子の開閉制御端子の電圧の変化速度の検出に基づき、前記駆動対象スイッチング素子の駆動異常の有無を判断する判断手段を備えることを特徴とする。
さらに、前記判断手段は、前記スイッチング状態の切替指令が生じたとき以降の規定のタイミングから前記開閉制御端子の電圧が規定電圧となるまでに要する時間の検出に基づき、前記変化速度を検出することを特徴とする。
さらに、前記判断手段は、前記駆動対象スイッチング素子のオン状態からオフ状態への切り替えに際して前記規定電圧としてのオフ状態用規定電圧に到達するまでに要する時間を検出する機能を有し、該オフ状態用規定電圧は、前記駆動対象スイッチング素子がオンとなる閾値電圧または前記駆動対象スイッチング素子がオフ状態となる際の前記開閉制御端子の電圧に設定されることを特徴とする。
開閉制御端子の電圧の変化速度には、駆動対象スイッチング素子の駆動状態に関する情報が含まれる。すなわち、変化速度が過度に大きい場合には、スイッチング状態の切替速度が過度に大きいと考えられる一方、変化速度が過度に小さい場合には、スイッチング状態の切替速度が過度に小さいと考えられる。そして、変化速度の異常には、電圧の変化が生じないケース以外のケースも含まれうるため、電圧の変化が生じるもののその速度が過度に大きかったり小さかったりする異常の有無についても好適に判断することができる。
さらに、上記発明では、計時処理によって変化速度を検出することができる。
さらに、上記発明では、駆動対象スイッチング素子の正常駆動時においてミラー期間を経過した後の電圧をオフ状態用規定電圧とすることで、オフ状態用規定電圧に到達するまでの時間にばらつきが生じることを好適に回避することができる。
第3の発明は、1又は第2の発明において、前記判断手段は、前記規定電圧となるまでに要する時間が下限時間未満である場合に前記駆動異常があると判断することを特徴とする。
上記発明では、スイッチング状態の切替速度が過度に大きくなる異常等についてその有無を判断することができる。
第4の発明は、1〜3の発のいずれかにおいて、前記判断手段は、前記規定電圧となるまでに要する時間が上限時間を上回る場合に前記駆動異常があると判断することを特徴とする。
上記発明では、スイッチング状態の切替速度が過度に小さくなる異常等についてその有無を判断することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記判断手段は、前記開閉制御端子の電圧が前記上限時間内に前記規定電圧に到達しない場合に前記上限時間を上回ると判断することを特徴とする。
上記発明では、上限時間を上回る異常の有無を迅速に判断することができる。
第6の発明は、1〜5の発のいずれかにおいて、前記スイッチング状態を切り替える際に前記開閉制御端子に流入する電荷の流入速度は、定電流制御回路によって制御されることを特徴とする。
なお、ここでの電荷は、正の電荷、負の電荷のいずれでもよい。
第7の発明は、第6の発明において、前記定電流制御回路は、前記電荷の流通経路に設けられた抵抗体、前記流通経路に設けられた定電流用スイッチング素子、前記抵抗体の電圧降下量を規定値に制御すべく前記定電流用スイッチング素子の開閉制御端子の電圧を操作する操作手段および前記流通経路に接続された直流電圧源を備え、前記規定電圧は、前記定電流制御回路による定電流制御が可能な電圧値に設定されていることを特徴とする。
上記発明によれば、定電流用スイッチング素子のオン抵抗のばらつき等の影響を受けることなく駆動異常の有無を判断することができ、ひいては判断精度を向上させることができる。
第8の発明は、1〜7の発のいずれかにおいて、前記規定のタイミングは、前記駆動対象スイッチング素子のスイッチング状態の切替指令に同期したタイミングであることを特徴とする。
第9の発明は、1〜7の発明のいずれかにおいて、前記規定のタイミングは、前記開閉制御端子の電圧が予め設定された電圧となるタイミングであることを特徴とする。
0の発明は、1〜9の発のいずれかにおいて、前記駆動異常があると判断される場合、前記駆動対象スイッチング素子をオフ状態とするオフ制御手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、駆動対象スイッチング素子が駆動異常に起因して破損する事態を好適に抑制することなどができる。
1の発明は、第10の発明において、前記駆動対象スイッチング素子の開閉制御端子と該駆動対象スイッチング素子をオフ状態とするための電位となる部材との間を接続するオフ用経路および該オフ用経路を開閉するオフ用スイッチング素子を複数組備え、前記オフ制御手段は、前記駆動異常があると判断される場合、前記オフ用経路のうち抵抗値が最小となる経路に対応するオフ用スイッチング素子をオン状態に固定することを特徴とする。
上記発明では、ノイズ等による駆動対象スイッチング素子の誤動作を好適に回避することができる。
2の発明は、1〜11の発のいずれかにおいて、前記駆動異常があると判断される場合、その旨を通知する通知手段を備えることを特徴とする。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるドライブユニットの回路構成を示す回路図。 同実施形態にかかる駆動異常の有無の判断処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる駆動異常の有無の判断処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかるドライブユニットの回路構成を示す回路図。 同実施形態にかかる規定電圧の設定手法を示す図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかるスイッチング素子の駆動回路を車載主機としての回転機に接続されたインバータの駆動装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる制御システムの全体構成を示す。モータジェネレータ10は、車載主機であり、図示しない駆動輪に機械的に連結されている。モータジェネレータ10は、インバータIVおよび昇圧コンバータCVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。ここで、昇圧コンバータCVは、コンデンサCと、コンデンサCに並列接続された一対のスイッチング素子Scp,Scnと、一対のスイッチング素子Scp,Scnの接続点と高電圧バッテリ12の正極とを接続するリアクトルLとを備えている。そして、スイッチング素子Scp,Scnのオン・オフによって、高電圧バッテリ12の電圧(例えば百V以上)を所定の電圧(例えば「666V」)を上限として昇圧するものである。一方、インバータIVは、スイッチング素子Sup,Sunの直列接続体と、スイッチング素子Svp,Svnの直列接続体と、スイッチング素子Swp,Swnの直列接続体とを備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子S*#(*=u,v,w,c;#=p,n)として、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードD*#が逆並列に接続されている。
制御装置18は、低電圧バッテリ16を電源とする制御装置である。制御装置18は、モータジェネレータ10を制御対象とし、その制御量を所望に制御すべく、インバータIVやコンバータCVを操作する。詳しくは、コンバータCVのスイッチング素子Scp,Scnを操作すべく、操作信号gcp、gcnをドライブユニットDUに出力する。また、インバータIVのスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnを操作すべく、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnをドライブユニットDUに出力する。ここで、高電位側の操作信号g*pと、対応する低電位側の操作信号g*nとは、互いに相補的な信号となっている。換言すれば、高電位側のスイッチング素子S*pと、対応する低電位側のスイッチング素子S*nとは、交互にオン状態とされる。
ここで、高電圧バッテリ12を備える高電圧システムと低電圧バッテリ16を備える低電圧システムとは、互いに絶縁されており、これらの間の信号の授受は、例えばフォトカプラ等の絶縁素子を備えるインターフェース14を介して行われる。
図2に、上記ドライブユニットDUの構成を示す。
図示されるように、ドライブユニットDUは、1チップ化された半導体集積回路であるドライブIC20を備えている。ドライブIC20の端子T1には、ドライブユニットDUの電源の電圧Vfbが印加される。ちなみに、この電源は、低電圧バッテリ16の電力を変換するフライバックコンバータとすればよい。
上記電圧Vfbは、シリーズレギュレータ22によって降圧され、スイッチング素子S*#(*=u,v,w,c、#=p,n)の導通制御端子(ゲート)に印加するための電圧(ゲート印加電圧)とされる。シリーズレギュレータ22の出力端子は、ドライブIC20の端子T2,T3を介して充電用スイッチング素子24の入力端子に接続されている。充電用スイッチング素子24の出力端子は、ドライブIC20の端子T4に接続され、端子T4は、充電用抵抗体26を介してスイッチング素子S*#のゲートに接続されている。
一方、スイッチング素子S*#のゲートは、放電用抵抗体28を介してドライブIC20の端子T5に接続されており、端子T5は、放電用スイッチング素子30を介して端子T6に接続されている。そして、端子T6は、スイッチング素子S*#の出力端子(エミッタ)に接続されている。なお、スイッチング素子S*#のゲートおよびエミッタ間には、コンデンサ43が接続されている。
上記充電用スイッチング素子24および放電用スイッチング素子30は、ドライブIC20内の駆動制御部32によって操作される。すなわち、駆動制御部32では、端子T7を介して入力される上記操作信号g*#に基づき、充電用スイッチング素子24および放電用スイッチング素子30を相補的にオン・オフすることでスイッチング素子S*#を駆動する。すなわち、操作信号g*#がオン操作指令となることで、充電用スイッチング素子24をオンして且つ放電用スイッチング素子30をオフし、操作信号g*#がオフ操作指令となることで、充電用スイッチング素子24をオフして且つ放電用スイッチング素子30をオンする。
上記端子T5は、また、ツェナーダイオード36およびクランプ用スイッチング素子38の直列接続体を介して端子T6に接続されている。ここで、ツェナーダイオード36のブレークダウン電圧は、スイッチング素子S*#に過度の電流が流れない程度にスイッチング素子S*#のゲート電圧を制限するものである。
上記端子T5は、さらに、ソフト遮断用抵抗体40およびソフト遮断用スイッチング素子42を介して端子T6に接続されている。
一方、上記スイッチング素子S*#は、その入力端子(コレクタ)および出力端子(エミッタ)間に流れる電流(コレクタ電流)と相関を有する微少電流を出力するセンス端子Stを備えている。そして、センス端子Stは、抵抗体44,46の直列接続体を介してエミッタに電気的に接続されている。これにより、センス端子Stから出力される電流によって抵抗体46に電圧降下が生じるため、抵抗体46による電圧降下量を、スイッチング素子S*#の入力端子および出力端子間を流れる電流と相関を有する電気的な状態量とすることができる。
上記抵抗体46による電圧降下量は、端子T8を介して、コンパレータ48の非反転入力端子に取り込まれる。一方、コンパレータ48の反転入力端子には、基準電源50の基準電圧Vrefが印加されている。これにより、コレクタ電流が閾値電流以上となることで、コンパレータ48の出力信号が論理「L」から論理「H」に反転する。コンパレータ48の出力する論理「H」の信号は、クランプ用スイッチング素子38に印加されるとともに、ディレイ54に取り込まれる。ディレイ54は、入力信号が所定時間に渡って論理「H」となることで、フェール信号FL1を出力する。フェール信号FL1は、スイッチング素子S*#を強制的にオフ状態とすべく、ソフト遮断用スイッチング素子42をオン操作したり、充電用スイッチング素子24および放電用スイッチング素子30の駆動を停止させるべく駆動制御部32に指令するものである。
こうした構成によれば、スイッチング素子S*#を過電流が流れる場合には、まずクランプ用スイッチング素子38のオン操作に伴ってツェナーダイオード36がオン状態とされることで、スイッチング素子S*#のゲート電圧が低下する。これにより、スイッチング素子S*#を流れる電流を制限することができる。そしてその後、過電流が所定時間継続する場合には、ソフト遮断用スイッチング素子42がオン状態とされることから、スイッチング素子S*#が強制的にオフとされる。
これにより、コレクタ電流が閾値以上となる状態が所定時間以上継続することで、ソフト遮断用スイッチング素子42がオンとされ、ソフト遮断用抵抗体40および放電用抵抗体28を介して、スイッチング素子S*#のゲートの電荷が放電される。ここで、ソフト遮断用抵抗体40は、放電経路の抵抗値を高抵抗とするためのものである。これは、コレクタ電流が過大である状況下にあっては、スイッチング素子S*#をオン状態からオフ状態へと切り替える速度、換言すればコレクタおよびエミッタ間の遮断速度を大きくすると、サージが過大となるおそれがあることに鑑みたものである。このため、コレクタ電流が閾値以上となると判断される状況下にあっては、放電用抵抗体28および放電用スイッチング素子30を備える放電経路よりも抵抗値の大きい経路によってスイッチング素子S*#のゲートを放電させる。
なお、フェール信号FL1は、端子T9を介して低電圧システム(制御装置18)に出力される。また、このフェール信号FL1によって、先の図1に示すフェール処理部14aでは、インバータIVやコンバータCVをシャットダウンする。ちなみに、フェール処理部14aの構成は、例えば特開2009−60358号公報の図3に記載のものとすればよい。
上記ドライブユニットDUは、さらに、スイッチング素子S*#のゲートおよびエミッタ間を短絡するためのNチャネルMOS型電界効果トランジスタ(オフ保持用スイッチング素子60)を備えている。オフ保持用スイッチング素子60は、スイッチング素子S*#のゲートおよびエミッタ間を低抵抗にて接続すべく、スイッチング素子S*#に極力近接して設けられている。そして、スイッチング素子S*#のゲートおよびエミッタ間を接続させる経路のうち、オフ保持用スイッチング素子60を備える経路のインピーダンスは、放電用抵抗体28を備える経路のインピーダンスよりも低くなるように設定されている。これは、上記操作信号g*#に応じてスイッチング素子S*#がオフ状態とされている際、スイッチング素子S*#の入力端子(コレクタ)や出力端子(エミッタ)とゲートとの間の寄生容量を介してゲートに高周波ノイズが重畳することでスイッチング素子S*#が誤ってオン状態となることを回避するためのものである。
上記オフ保持用スイッチング素子60のゲートは、端子T10を介して、ドライブIC20内のオフ保持回路62に接続されている。オフ保持回路62は、端子T4に印加される電圧に基づき、スイッチング素子S*#のゲート電圧をモニタし、この電圧が所定電圧となることで、オフ保持用スイッチング素子60をオン操作する処理を行うものである。また、駆動制御部32から放電用スイッチング素子30のゲートに出力する信号をモニタし、放電用スイッチング素子30がオフ操作されることに同期してオフ保持用スイッチング素子60をオフ操作する処理を行うものでもある。
上記ドライブIC20は、さらに、スイッチング素子S*#を正常に駆動することができない異常(駆動異常)の有無を判断する異常判断部70を備えている。異常判断部70は、端子T11を介してゲートエミッタ間の電圧(ゲート電圧Vge)を取り込み、これに基づき、駆動異常の有無を判断する。そして駆動異常があると判断される場合、先の図1に示したフェール処理部14aにフェール信号FL2を出力することで、インバータIVやコンバータCVをシャットダウンする。また、フェール信号FL2を駆動制御部32に出力することで、充電用スイッチング素子24および放電用スイッチング素子30の駆動を停止させる。また、フェール信号FL2をOR回路56に出力することで、ソフト遮断用スイッチング素子42をオン状態とし、その後、OR回路64を介して、オフ保持用スイッチング素子60をオン状態とする。
図3に、異常判断部70の処理のうち、特にオン操作指令に際してなされる処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、オフ操作指令をオン操作指令に切替ることとゲート電圧Vgeが所定電圧VthLcとなったこととの論理積が真であるか否かを判断する。この処理は、オン操作指令に伴ってゲート電圧Vgeがオン状態用規定電圧VthHcとなるまでの所要時間を計時するための始点となる規定のタイミングを定めるためのものである。ここで、オン状態用規定電圧VthHcは、スイッチング素子S*#の正常駆動時において流れる電流の最大値Imaxを飽和電流とするゲートエミッタ間の電圧Vmaxよりも大きい値に設定される。ここで飽和電流とは、入出力端子間電圧(コレクタエミッタ間電圧)が変化しても出力電流が変化しなくなるときの電流である。なお、オン状態用規定電圧VthHcは、直流電圧源(シリーズレギュレータ22)の出力電圧VH(ゲート印加電圧)に極力近づけることが望ましい。
上記所定電圧VthLcを、オフ状態時のゲート電圧Vge(この実施形態においては、0V)とするなら、オン操作指令への切り替わりタイミングが上記計時動作の始点となり、所定電圧VthLcについての条件は、ノイズ等によって始点を誤認識する事態を回避するためのものとなる。一方、所定電圧VthLcを、オン操作指令に伴うゲート電圧の充電によって実現される電圧とするなら、所定電圧VthLcとなるタイミングが計時動作の始点となる。なお、所定電圧VthLcは、スイッチング素子S*#がオン状態に切り替わる閾値電圧Vthよりも低い電圧とすることが望ましい。
ステップS10において肯定判断される場合、ステップS12において、カウンタTの計時動作を開始する。続くステップS14においては、カウンタTが上限時間TLncよりも大きいか否かを判断する。この処理は、充電用抵抗体26を備えるゲート充電経路の抵抗値が過度に大きくなる異常や、ゲート電圧Vgeがオン状態用規定電圧VthHcまで上昇しない異常が生じたか否かを判断するためのものである。ここで、ゲート充電経路の抵抗値が過度に大きくなる異常としては、充電用抵抗体26の経年劣化や、充電経路の断線等が考えられる。一方、ゲート電圧Vgeがオン状態用規定電圧VthHcまで上昇しない異常としては、たとえば放電用スイッチング素子30が導通状態に維持される異常等が考えられる。
上記ステップS14において否定判断される場合には、ステップS16において、ゲート電圧Vgeがオン状態用規定電圧VthHc以上であるか否かを判断する。そしてステップS16において否定判断される場合、上記ステップS12に戻る。
これに対し、上記ステップS16において肯定判断される場合、ステップS18において、カウンタTが下限時間Tshc未満か否かを判断する。この処理は、充電用抵抗体26を備えるゲート充電経路の抵抗値が過度に小さくなる異常や、ゲート電圧Vgeが端子T3等とショートする異常が生じたか否かを判断するためのものである。ここで、ゲート充電経路の抵抗値が過度に小さくなる異常としては、たとえば端子T3,T4間のショートや、充電用抵抗体26の経年劣化等が考えられる。
上記ステップS14,S18において肯定判断される場合、駆動異常が生じたとして、ステップS20においてフェール信号FL2を出力する。これにより、ソフト遮断用スイッチング素子42がオン操作されるとともに、上記フェール処理部14aによって、インバータIVやコンバータCVがシャットダウンされる。続くステップS22においては、オフ保持用スイッチング素子60をオン操作する。なお、上記ステップS22の処理が完了する場合や、ステップS10,S18において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図4に、異常判断部70の処理のうち、特にオフ操作指令に際してなされる処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図4において、先の図3に示した処理に対応する処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、まずステップS10aにおいて、オン操作指令からオフ操作指令に切り替わることとゲート電圧Vgeが所定電圧VthHdとなることとの論理積が真であるか否かを判断する。この処理は、オフ操作指令に伴ってゲート電圧Vgeがオフ状態用規定電圧VthLdとなるまでの所要時間を計時するための始点となる規定のタイミングを定めるためのものである。ここで、オフ状態用規定電圧VthLdは、スイッチング素子S*#がオン状態となる閾値電圧Vth以下に設定される。
上記所定電圧VthHdを、オン状態時のゲート電圧Vge(上記シリーズレギュレータ22の出力電圧VH)とするなら、オフ操作指令への切り替わりタイミングが上記計時動作の始点となり、所定電圧VthHdについての条件は、ノイズ等によって始点を誤認識する事態を回避するためのものとなる。一方、所定電圧VthHdを、オフ操作指令に伴うゲート電圧の放電によって実現される電圧とするなら、所定電圧VthHdとなるタイミングが計時動作の始点となる。なお、所定電圧VthHdは、スイッチング素子S*#の正常駆動時における電流の最大値Imaxを飽和電流とするゲートエミッタ間の電圧Vmaxよりも大きい値とすることが望ましい。
ステップS10aにおいて肯定判断される場合、ステップS12において、カウンタTの計時動作を開始する。続くステップS14aにおいては、カウンタTが上限時間TLndよりも大きいか否かを判断する。この処理は、放電用抵抗体28を備えるゲート放電経路の抵抗値が過度に大きくなる異常や、ゲート電圧Vgeが閾値電圧Vthまで低下しない異常が生じたか否かを判断するためのものである。ここで、ゲート放電経路の抵抗値が過度に大きくなる異常としては、放電用抵抗体28の経年劣化や、放電経路の断線等が考えられる。また、ゲート電圧Vgeが閾値電圧Vthまで低下しない異常としては、端子T3,T4間のショート等が考えられる。
上記ステップS14aにおいて否定判断される場合には、ステップS16aにおいて、ゲート電圧Vgeがオフ状態用規定電圧VthLd以下であるか否かを判断する。そしてステップS16aにおいて否定判断される場合、上記ステップS12に戻る。
これに対し、上記ステップS16aにおいて肯定判断される場合、ステップS18aにおいて、カウンタTが下限時間Tshd未満か否かを判断する。この処理は、放電用抵抗体28を備えるゲート放電経路の抵抗値が過度に小さくなる異常が生じたか否かを判断するためのものである。ここで、ゲート放電経路の抵抗値が過度に小さくなる異常としては、たとえば放電用抵抗体28の経年劣化等が考えられる。
上記ステップS14a,S18aにおいて肯定判断される場合、駆動異常が生じたとして、上記ステップS20、S22の処理を行う。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)スイッチング状態の切替指令が生じたとき以降の規定のタイミングからゲート電圧Vgeが規定電圧となるまでに要する時間の検出に基づき、駆動異常の有無を判断した。これにより、計時処理によって変化速度を検出することができる。
(2)オン状態用規定電圧VthHcを、スイッチング素子S*#の正常駆動時において流れると想定される電流の最大値Imaxよりも大きい電流を飽和電流とするゲートおよびエミッタ間の電圧に設定した。これにより、正常駆動時において、オン状態用規定電圧VthHcに到達するまでの時間にばらつきが生じることを好適に回避することができる。
(3)オフ状態用規定電圧VthLdを、スイッチング素子S*#がオンとなる閾値電圧Vth以下に設定した。これにより、正常駆動時において、オフ状態用規定電圧VthLdに到達するまでの時間にばらつきが生じることを好適に回避することができる。
(4)カウンタTの計時動作の始点を定める規定のタイミングを、スイッチング状態の切替指令が生じる旨の条件とゲート電圧Vgeについての条件との2つの条件とした。これにより、ノイズによって規定のタイミングが誤って認識されることを好適に抑制することができる。
(5)駆動異常があると判断される場合、スイッチング素子S*#をオフ操作した。これにより、駆動異常に起因してスイッチング素子S*#やこれに直列接続されたスイッチング素子が破損する事態を好適に抑制することなどができる。
(6)スイッチング素子S*#のオフ操作後、オフ保持用スイッチング素子60をオン状態に固定した。これにより、ノイズ等によるスイッチング素子S*#の誤動作を好適に回避することができる。
(7)駆動異常があると判断される場合、その旨を制御装置18に通知した(フェール信号FL2を出力した)。これにより、モータジェネレータ10を制御対象とする制御装置が駆動異常を把握したり、制御装置18からユーザに異常を通知したりすることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図5に、本実施形態にかかるドライブユニットDUの構成を示す。なお、図5において先の図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、ゲートの充電処理(正の電荷の充電処理)および放電処理(正の電荷の放電処理、負の電荷の充電処理)の双方を定電流制御によって行う。すなわち、充電用スイッチング素子24に直列接続された定電流用抵抗体72を備え、駆動制御部32では、定電流用抵抗体72の電圧降下量を規定値に制御すべく充電用スイッチング素子24のゲート電圧を操作する。また、放電用スイッチング素子30に直列接続された定電流用抵抗体74を備え、定電流用抵抗体74の電圧降下量を規定値に制御すべく放電用スイッチング素子30のゲート電圧を操作する。
図6(a)に、本実施形態にかかるオン状態用規定電圧VthHcの設定手法を示す。図示されるように、本実施形態では、オン状態用規定電圧VthHcは、直流電圧源(シリーズレギュレータ22)の出力電圧VH(最終的なゲート印加電圧)から、定電流用抵抗体72における電圧降下量R1・Icと、充電用スイッチング素子24の電圧降下Vdsとを減算した値以下に設定される。これは、この電圧が定電流制御を行うことのできる電圧の上限であることによる。すなわち、定電流駆動ができなくなる場合、充電用スイッチング素子24の電圧降下Vdsのばらつき等に依存してゲートの充電速度がばらつくため、異常判断に際して考慮すべきばらつき要素が増加する。このため、定電流制御を実現できる領域において駆動異常の有無を判断する。なお、上記オン状態用規定電圧VthHcの設定に際して用いられる電圧降下Vdsは、充電用スイッチング素子24の個体差等を考慮した最大値とする。
図6(b)に、本実施形態にかかるオフ状態用規定電圧VthLdの設定手法を示す。図示されるように、本実施形態では、オフ状態用規定電圧VthLdは、定電流用抵抗体74における電圧降下量R2・Idと放電用スイッチング素子30の電圧降下Vdsとの和以上に設定される。これは、この電圧が定電流制御を行うことのできる電圧の下限であることによる。すなわち、定電流駆動ができなくなる場合、放電用スイッチング素子30の電圧降下Vdsのばらつき等に依存してゲートの充電速度がばらつくため、異常判断に際して考慮すべきばらつき要素が増加する。このため、定電流制御を実現できる領域において駆動異常の有無を判断する。なお、上記オフ状態用規定電圧VthLdの設定に際して用いられる電圧降下Vdsは、放電用スイッチング素子30の個体差等を考慮した最大値とする。
なお、本実施形態において、オン操作指令に応じて充電用スイッチング素子24がオン操作されたり、オフ操作指令に応じて放電用スイッチング素子30がオン操作されたりした際、これらに常時開となる異常が生じる場合、定電流制御ができなくなることから、即座に異常があると判断することができる。これに対し、先の図2の構成の場合、常時開となる異常が生じた直後においては、充電用抵抗体26や放電用抵抗体28によるゲートの充放電速度によってゲート電圧Vgeが変化するために、これを異常と判断することができない。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「規定のタイミングの設定手法」
ゲートの電圧が規定電圧となるまでの時間の計時動作の開始タイミング(規定のタイミング)の設定手法としては、上記のように、ゲート電圧Vgeの検出値が予め定められた電圧となることと、スイッチング状態の切替指令が生じることとの論理積が真となるタイミングに限らない。たとえば、スイッチング状態の切替指令が生じるタイミングであってもよい。なおこの際、操作信号g*#にローパスフィルタ処理等のフィルタ処理を施したものを用いるなら、ノイズによる規定のタイミングの誤認識を好適に抑制することができる。またたとえば、予め定められた電圧となる(横切るタイミング)であってもよい。ただし、この場合、この電圧は、オン状態に維持される際のゲート電圧とオフ状態に維持される際のゲート電圧との間の値とすることが望ましい。
スイッチング状態の切替指令に同期したタイミングを規定のタイミングとするものとしては、操作信号g*#の立ち上がりタイミングや立ち下がりタイミングとするものに限らない。たとえば先の図2に示す構成において、充電用スイッチング素子24のゲート電圧が規定値となるタイミングや、放電用スイッチング素子30のゲート電圧が規定値となるタイミングであってもよい。さらに、充電用スイッチング素子24のドレイン電圧が規定値となるタイミングや、放電用スイッチング素子30のドレイン電圧が規定値となるタイミングであってもよい。
「オン状態用規定電圧VthHcについて」
オン状態用規定電圧VthHcの設定としては、上記各実施形態において例示したものに限らない。たとえば、閾値電圧Vth以下に設定してもよい。この場合、たとえばオン状態用規定電圧VthHcとなるまでに要する時間が下限時間Tshc未満となった時点でスイッチング素子S*#のオン状態への切り替えに伴ってサージが大きくなると予測できるため、この時点でゲートの充電を停止するなどしてサージが過大となる事態に対処することもできる。
「オフ状態用規定電圧VthLdについて」
オフ状態用規定電圧VthLdの設定としては、上記各実施形態において例示したものに限らない。たとえば、上記電圧Vmax以上に設定してもよい。この場合、たとえばオフ状態用規定電圧VthLdとなるまでに要する時間が下限時間Tshd未満となった時点でスイッチング素子S*#のオフ状態への切り替えに伴ってサージが大きくなると予測できるため、この時点でゲートの放電をソフト遮断用スイッチング素子42に切り替えることでサージが過大となる事態に対処することもできる。
「判断手段について」
上限時間TLnc,TLnd以上となる異常と、下限時間Tshc、Tshd未満となる異常との双方の有無を判断するものに限らない。たとえばスイッチング状態の切替速度が過度に小さくなることでスイッチング素子S*#が熱的に破損する事態を招く異常のみを検出する要求に応じる場合には、上限時間TLnc,TLnd以上となる異常のみについてその有無を判断すればよい。またたとえば、スイッチング状態の切替速度が過度に大きくなることでサージが過大となる事態を招く異常のみを検出する要求に応じる場合には、下限時間Tshc、Tshd未満となる異常のみについて、その有無を判断すればよい。
「電圧の変化の検出手法について」
規定のタイミングから規定電圧となるまでの時間に基づくものに限らない。たとえばゲート電圧の変化速度を直接検出する手段に基づき、異常の有無を判断してもよい。これは、たとえばゲート電圧Vgeの検出値を微分回路に入力させ、微分回路の出力と規定値との大小を比較することで行うことができる。
「定電流制御回路について」
定電流制御回路としては、先の図5に例示したものに限らない。たとえば充電用スイッチング素子24や放電用スイッチング素子30としてバイポーラトランジスタを用いてもよい。また、トランジスタの開閉制御端子(ゲート、ベース)の電圧(電流)操作によってそのオン抵抗を操作するものに限らない。たとえば定電流ダイオードとスイッチング素子とを備えるものであってもよい。
「フェール処理について」
たとえば先の図3に示す処理において、ステップS14において肯定判断された時点におけるゲート電圧Vgeが低いなら、ソフト遮断用スイッチング素子42をオン操作することなく、放電用スイッチング素子30を用いてもよい。また、これに限らず、オフ保持用スイッチング素子60をオン操作するのみであってもよい。
またたとえば、フェール信号FL2が取り込まれることで、高電圧バッテリ12とインバータIVやコンバータCVとの接続を遮断する処理を行うなら、オフ保持用スイッチング素子60をオン操作しなくてもスイッチング素子S*#に不都合が生じることを抑制することはできる。
さらにたとえば、上限時間TLnc,TLndを2段階に設定してフェールセーフ処理を可変としてもよい。ここでは、カウンタTの値がそのうちの小さい方以上であって大きい方以下である場合、スイッチング素子S*#のスイッチング損失が増大するもののモータジェネレータ10の制御が可能となるようにすればよい。これにより、カウンタTの値が大きい方を上回る場合、スイッチング素子S*#を直ちに停止させる一方、カウンタTの値がそのうちの小さい方以上であって大きい方以下である場合、モータジェネレータ10の制御を制限しつつ、スイッチング素子S*#を駆動した退避走行等を行なうことができる。
同様に、下限時間Tshc,Tshdを2段階に設定してフェールセーフ処理を可変としてもよい。ここでは、カウンタTの値がそのうちの大きい方未満であって小さい方以上である場合、コンバータCVの出力電圧を制限すればサージに耐えうるように設定すればよい。
「駆動対象スイッチング素子について」
駆動対象スイッチング素子としては、IGBTに限らず、たとえばパワーMOS電界効果トランジスタ等であってもよい。この際、Nチャネルにも限らず、Pチャネルであってもよい。ただしこの場合、ソース電位に対してゲート電位を低下させることでオン状態となるため、ゲートから正の電荷を放電させることで駆動対象スイッチング素子がオン状態となる。
「そのほか」
・フェール信号FL1,FL2を同一の信号とするものであってもよい。
10…モータジェネレータ、32…駆動制御部、70…異常判断部、DU…ドライブユニット、S*#…スイッチング素子(駆動対象スイッチング素子の一実施形態)。

Claims (13)

  1. 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ又はパワーMOS電界効果トランジスタを駆動対象スイッチング素子とするインバータ装置において、
    前記駆動対象スイッチング素子の駆動回路が、前記駆動対象スイッチング素子のスイッチング状態を切り替えるに際し、前記駆動対象スイッチング素子の開閉制御端子の電圧の変化速度の検出に基づき、前記駆動対象スイッチング素子の駆動異常の有無を判断する判断手段を備え、
    前記判断手段は、前記駆動対象スイッチング素子のオフ状態からオン状態への切り替えに際して、前記スイッチング状態の切替指令が生じたとき以降の規定のタイミングから前記開閉制御端子の電圧が規定電圧としてのオン状態用規定電圧に到達するまでに要する時間を検出する機能を有し、その時間の検出値に基づき、前記変化速度を検出し、
    前記駆動対象スイッチング素子は、前記駆動対象スイッチング素子の入出力端子間の電圧が変化しても前記入出力端子間に流れる電流が変化しなくなるときの電流である飽和電流を、前記開閉制御端子の電圧に対応して有し、
    前記オン状態用規定電圧は、インバータ駆動時に前記駆動対象スイッチング素子の入出力端子間に流れると想定される電流の最大値よりも大きい前記飽和電流を前記入出力端子間に流すことが可能な前記開閉制御端子の電圧に設定され、
    前記開閉制御端子には、直流電圧源が接続されており、
    前記オン状態用規定電圧は、前記直流電圧源の出力電圧よりも低く設定されており、
    前記規定のタイミングは、前記開閉制御端子の電圧が、前記対象スイッチング素子がオン状態に切り替わる閾値電圧より低い所定電圧となること、及び、前記駆動対象スイッチング素子のスイッチング状態の切替指令が生じることの少なくとも一方が成立した時点であって、
    前記判断手段は、前記オン状態用規定電圧に到達するまでに要する時間が下限時間未満である場合に前記駆動異常があると判断することを特徴とするインバータ装置
  2. 前記開閉制御端子への電荷の充電は、定電流制御回路による定電流制御によって行われることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置
  3. 前記定電流制御回路は、前記電荷の流通経路に設けられた抵抗体、前記流通経路に設けられた定電流用スイッチング素子、前記抵抗体の電圧降下量を規定値に制御すべく前記定電流用スイッチング素子の開閉制御端子の電圧を操作する操作手段、及び、前記流通経路に接続された前記直流電圧源を備え、
    前記オン状態用規定電圧は、インバータ駆動時に前記駆動対象スイッチング素子の入出力端子間に流れると想定される電流の最大値よりも大きい前記飽和電流を前記入出力端子間に流すことが可能な前記開閉制御端子の電圧に設定されているとともに、前記直流電圧源の出力電圧から、前記定電流制御回路による定電流制御を実施した場合における前記抵抗体における電圧降下量と、前記定電流用スイッチング素子における電圧降下量とを減算した値以下に設定されることで、前記直流電圧源の出力電圧よりも低く設定されていることを特徴とする請求項2に記載のインバータ装置
  4. 前記判断手段は、前記オン状態用規定電圧に到達するまでに要する時間が上限時間を上回る場合に前記駆動異常があると判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインバータ装置
  5. 前記判断手段は、さらに前記開閉制御端子の電圧が前記上限時間内に前記オン状態用規定電圧に到達しない場合に前記上限時間を上回ると判断することを特徴とする請求項4記載のインバータ装置
  6. 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ又はパワーMOS電界効果トランジスタを駆動対象スイッチング素子とするインバータ装置において、
    前記駆動対象スイッチング素子の駆動回路が、前記駆動対象スイッチング素子のスイッチング状態を切り替えるに際し、前記駆動対象スイッチング素子の開閉制御端子の電圧の変化速度の検出に基づき、前記駆動対象スイッチング素子の駆動異常の有無を判断する判断手段を備え、
    前記判断手段は、前記駆動対象スイッチング素子のオン状態からオフ状態への切り替えに際して、前記スイッチング状態の切替指令が生じたとき以降の規定のタイミングから前記開閉制御端子の電圧が規定電圧としてのオフ状態用規定電圧に到達するまでに要する時間を検出する機能を有し、その時間の検出値に基づき、前記変化速度を検出し、
    前記オフ状態用規定電圧は、前記駆動対象スイッチング素子がオフ状態となる際の前記開閉制御端子の電圧に設定され、
    前記駆動対象スイッチング素子は、前記駆動対象スイッチング素子の入出力端子間の電圧が変化しても前記入出力端子間に流れる電流が変化しなくなるときの電流である飽和電流を、前記開閉制御端子の電圧に対応して有し、
    前記規定のタイミングは、前記開閉制御端子の電圧が、インバータ駆動時に前記駆動対象スイッチング素子の入出力端子間に流れると想定される電流の最大値よりも大きい前記飽和電流を前記入出力端子間に流すことが可能な前記開閉制御端子の電圧である所定電圧まで低下したこと、及び、前記駆動対象スイッチング素子のスイッチング状態の切替指令が生じることの少なくとも一方が成立した時点であって、
    前記開閉制御端子には、直流電圧源が接続されており、
    前記所定電圧は、前記直流電圧源の出力電圧よりも低く設定されており、
    前記判断手段は、前記オフ状態用規定電圧に到達するまでに要する時間が下限時間未満である場合に前記駆動異常があると判断することを特徴とするインバータ装置
  7. 前記開閉制御端子からの電荷の放電は、定電流制御回路を用いた定電流制御により行われることを特徴とする請求項6に記載のインバータ装置
  8. 前記定電流制御回路は、前記電荷の流通経路に設けられた抵抗体、前記流通経路に設けられた定電流用スイッチング素子、前記抵抗体の電圧降下量を規定値に制御すべく前記定電流用スイッチング素子の開閉制御端子の電圧を操作する操作手段、及び、前記流通経路に接続された前記直流電圧源を備え、
    前記オフ状態用規定電圧は、前記定電流制御回路による定電流制御を実施した場合における前記抵抗体における電圧降下量と、前記定電流用スイッチング素子における電圧降下量との和以上に設定されているとともに、前記駆動対象スイッチング素子がオフ状態となる際の前記開閉制御端子の電圧に設定されていることを特徴とする請求項7記載のインバータ装置
  9. 前記判断手段は、前記オフ状態用規定電圧に到達するまでに要する時間が上限時間を上回る場合に前記駆動異常があると判断することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のインバータ装置
  10. 前記判断手段は、さらに前記開閉制御端子の電圧が前記上限時間内に前記オフ状態用規定電圧に到達しない場合に前記上限時間を上回ると判断することを特徴とする請求項9記載のインバータ装置
  11. 前記駆動回路は、前記駆動異常があると判断される場合、前記駆動対象スイッチング素子をオフ状態とするオフ制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のインバータ装置
  12. 前記駆動回路は、前記駆動対象スイッチング素子の開閉制御端子と該駆動対象スイッチング素子をオフ状態とするための電位となる部材との間を接続するオフ用経路および該オフ用経路を開閉するオフ用スイッチング素子を複数組備え、
    前記オフ制御手段は、前記駆動異常があると判断される場合、前記オフ用経路のうち抵抗値が最小となる経路に対応するオフ用スイッチング素子をオン状態に固定することを特徴とする請求項11記載のインバータ装置
  13. 前記駆動回路は、前記駆動異常があると判断される場合、その旨を通知する通知手段を備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のインバータ装置
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