JP4668327B2 - 印刷用塗工紙 - Google Patents
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Description
(1)原紙と顔料塗工層を有する印刷用塗工紙であって、顔料塗工層が、平均粒子径が2〜15μmであるカルシウムアルミネートモノカーボネートを含んでなる、上記印刷用塗工紙。
(2) 前記カルシウムアルミネートモノカーボネートの平均粒子径が2〜10μmである、(1)に記載の印刷用塗工紙。
(3) 坪量が30〜60g/m2である、(1)または(2)に記載の印刷用塗工紙。
本発明の印刷用塗工紙は、各種印刷用途に好適に用いることができ、例えば、オフセット印刷などの平版印刷、グラビア印刷などの凹版印刷、凸版印刷などの印刷方式で使用することができる。本発明の印刷用塗工紙は剛度や裏抜けに優れるため、A3コート紙などの低坪量印刷用塗工紙として好適であり、チラシ、カタログなどの商業印刷物に用いられる印刷用塗工紙として特に好適である。
本発明の印刷用塗工紙は、平均粒子径が2〜15μmのカルシウムアルミネートモノカーボネートを顔料塗工層に含む。カルシウムアルミネートモノカーボネート(以下、モノカーボネートともいう)は、3CaO・Al2O3の組成を有する結晶性物質であり、水分子と水和した状態で得られる。モノカーボネートは、層状構造を有し、カオリンなどと同様の六角板状の一次粒子からなり、一般に消石灰と水酸化アルミニウムから合成される。
本発明に使用する原紙は特に制限されず、上質紙や中質紙、再生紙等の一般的な用紙を使用することができ、酸性紙であっても中性紙であってもよい。本発明の原紙の坪量は特に制限されないが、カーボネートを配合した本発明の塗工紙は裏抜けしにくく、表面強度も高いため、25〜55g/m2が好ましく、30〜50g/m2がより好ましく、35〜45g/m2がさらに好ましい。
本発明の印刷用塗工紙は、原紙上に顔料塗工層を備える。本発明の顔料塗工層は、顔料とバインダーを含んでなり、公知の方法により原紙上に設けることができる。本発明の顔料塗工層は、原紙の片面または両面に設けられ、単層であっても2層以上設けてもよい。
低塗工量においてもその効果を発揮することができるため、片面あたり2〜10g/m2であることが好ましく、2〜8g/m2であることがより好ましく、3〜6g/m2であることがさらに好ましい。
本発明における各種評価方法の詳細は以下のとおりである。
(1)平均粒子径
Mastersizer2000(MALVERN Instruments社製、レーザー法)及びSedigraph(Micromeritics社製、沈降法)により測定した。
(2)坪量・紙厚
坪量はJIS P8124に準じて測定し、紙厚はJIS P8118に準じて測定した。
(3)ISO曲げこわさ
ISO 2493に準じて、L&W Bending Tester(Lorentzen&Wettre社製)で、曲げ角度が15度の曲げこわさを測定した。
(4)ISO白色度
拡散照明方式によるISO白色度(JIS P8148)を測定した。
(5)ISO不透明度
ISO不透明度(JIS P8149)を測定した。
(6)印刷光沢度
ローランド枚葉印刷機(4色)を用いて、枚葉印刷用インキ(東洋インキ製)を使用して印刷速度8000枚/時で墨→藍→紅→黄の順で印刷し、得られた印刷物(藍単色、藍紅2色、藍紅黄3色ベタ印刷部)の表面をJIS P−8142に従い角度75度にてそれぞれ印刷光沢度を測定し、その平均値を算出した。
(7)裏抜け
ローランド枚葉印刷機(4色)を用いて、枚葉印刷用インキ(東洋インキ製)を使用して印刷速度8000枚/時で墨→藍→紅→黄の順で印刷し、得られた印刷物の裏抜け具合を目視評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎=非常に良好、○=良好、△=やや劣る、×=劣る
(8)ドライピック表面強度評価
ローランド社製の枚葉印刷機R202にてA3サイズのサンプルに藍色インキを単色ベタ印刷後、表面に現れるパルプ繊維の剥離数を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである。
・○:パルプ繊維剥離の発生がほとんど認められなかった
・△:パルプ繊維剥離が少量発生していた
・×:パルプ繊維剥離が多く発生していた
[実施例1]
<モノカーボネートの合成>
モノカーボネートとして、平均粒子径が8.1μmと1.0μmのモノカーボネート(古手川産業製)を使用した。平均粒子径8.1μmのモノカーボネートは、特開2008−37664号公報に記載されたように水酸化アルミニウムを摩砕処理し、メカノケミカル的に消石灰および炭酸カルシウムと水の存在下で反応させることによって合成したが、水酸化アルミニウムの摩砕時間を短くし、反応終了までの時間を長くした。平均粒子径1.0μmのモノカーボネートは特開2008−37664号公報記載の方法で合成された。
原紙を構成するパルプ組成を、KP40重量%、GP10重量%、TMP10重量%及びDIP42重量%とし、内添の軽質炭酸カルシウム(平均粒子径:2.2μm)を11重量%含有させて、ポリアクリルアミド系紙力剤0.03重量%、及び定着剤として硫酸バンド0.8重量%を添加して、紙料を調成した。
微粒カオリン(レーザー法による平均粒子径0.22μm、ハイドラグロス・Imerys社製)30重量部、エンジニアードカオリン(レーザー法による平均粒子径3.56μm、、Contour1500・Imerys社製)30重量部、平均粒子径8.1μmのモノカーボネート30重量部、及びルチル型の二酸化チタン10重量部からなる顔料を、ポリアクリル酸ソーダ分散剤0.2重量部を配合した水に加えてセリエミキサーで分散して、固形分濃度が55重量%の顔料スラリーを調整した。この顔料スラリーに、スチレン・ブタジェン共重合体ラテックス(Lx:NP100B・JSR社製など)を9重量部、ヒドロキシェチルェーテル化デンプン(M210:隅田化学製)を7.5重量部、印刷適性向上剤(SPI106N:星光PMC社製)を0.5重量部、滑材(SN231SP:サンノプコ社製)を0.5重量部、黒色染料(SAブラックA035:御国色素製)を150ppm加え、さらに水を加えて固形分濃度が55重量%の顔料塗工液を得た。
前記した原紙の両面に、片面あたりの塗工量が3.5g/m2になるように、それぞれ1200m/分の塗工速度でショートデュエル型のブレードコータを用いて上記の塗工液を塗工し、スキャッフドライヤーを通過させた後、シリンダードライヤーにて紙中水分が5.5%になるように乾燥した。
次いで、オンラインのソフトニップカレンダを用いて表面処理を行い、印刷用塗工紙を製造した。ソフトカレンダーは、金属ロール温度が150℃、弾性ロールのショアーD硬度が85、通紙速度が1200m/分、線圧が200kN/m、カレンダーニップ数が4ニップの条件で表面処理を行った。
平均粒子径が8.1μmのモノカーボネートに代えて、平均粒子径が1.0μmのモノカーボネートを30重量部用いた以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
平均粒子径が8.1μmのモノカーボネートを配合せず、微粒カオリンを30重量部増配とした以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
平均粒子径が8.1μmのモノカーボネートを配合せず、2級カオリン(レーザー法による平均粒子径1.50μm、KCS・Imerys社製)を30重量部配合した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
平均粒子径が8.1μmのモノカーボネートを配合せず、エンジニアードカオリン(Contour1500・Imerys社製)を30重量部増配した以外は、実施例1と同様にして印刷用塗工紙を得た。
Claims (3)
- 原紙と顔料塗工層を有する印刷用塗工紙であって、
顔料塗工層に顔料100重量部に対して5〜50重量部の接着剤が配合され、当該顔料が、平均粒子径が2〜15μmであるカルシウムアルミネートモノカーボネートを含んでなる、上記印刷用塗工紙。 - 前記カルシウムアルミネートモノカーボネートの平均粒子径が2〜10μmである、請求項1に記載の印刷用塗工紙。
- 坪量が30〜60g/m2である、請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。
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