JP4667818B2 - パターン形成体およびその製造方法 - Google Patents

パターン形成体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4667818B2
JP4667818B2 JP2004296748A JP2004296748A JP4667818B2 JP 4667818 B2 JP4667818 B2 JP 4667818B2 JP 2004296748 A JP2004296748 A JP 2004296748A JP 2004296748 A JP2004296748 A JP 2004296748A JP 4667818 B2 JP4667818 B2 JP 4667818B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
pattern
dense
property
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004296748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006106623A (ja
Inventor
かおり 山下
弘典 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2004296748A priority Critical patent/JP4667818B2/ja
Publication of JP2006106623A publication Critical patent/JP2006106623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4667818B2 publication Critical patent/JP4667818B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)

Description

本発明は、カラーフィルタをはじめとして各種の用途に使用可能な、表面に特性の異なるパターンを有するパターン形成体、およびその製造方法等に関するものである。
従来より、高精細なパターンを形成する方法として、基材上に塗布したフォトレジスト層にパターン露光を行い、露光後、フォトレジストを現像し、さらにエッチングを行ったり、フォトレジストに機能性を有する物質を用いて、フォトレジストの露光によって目的とするパターンを直接形成する等のフォトリソグラフィーによるパターン形成体の製造方法が知られている。
フォトリソグラフィーによる高精細パターンの形成は、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタの着色パターンの形成、マイクロレンズの形成、精細な電気回路基板の製造、パターンの露光に使用するクロムマスクの製造等に用いられているが、これらの方法によっては、フォトレジストを用いると共に、露光後に液体現像液によって現像を行ったり、エッチングを行う必要があるので、廃液を処理する必要が生じる等の問題点があり、またフォトレジストとして機能性の物質を用いた場合には、現像の際に使用されるアルカリ液等によって劣化する等の問題点もあった。
さらに、フォトリソグラフィー等を用いた従来の高精細なパターンの形成に際しては、通常マスク等を用いてパターン状に露光したり、レーザ光で描画したりする工程が必要となるが、このような露光工程はアライメントが必要である等、煩雑であることから、得られるパターン形成体のコストを押し上げる原因となっていた。
なお、本発明に関する従来技術は、未だ見出されていない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、パターン露光等の工程を経ることなく得られ、高精細な機能性素子とすることが可能なパターン形成体を提供することを主目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、吸収領域と緻密領域とからなる粗密パターンと、上記緻密領域上に形成され、特性付与剤を含有する特性付与層とを有することを特徴とするパターン形成体を提供する。本発明によれば、緻密層上にのみ特性付与層が形成されていることから、この特性付与層を用いて容易に機能性層をパターニングすることが可能となり、機能性層のパターンを有する機能性素子を容易に得ることができる。また、本発明のパターン形成体は特性付与剤を粗密パターン全面に塗布するのみで特性付与層のパターンを容易に得ることができるので、製造工程を簡略化することが可能となり、安価であるといった利点を有する。
上記発明においては、上記吸収領域は、上記特性付与剤を内部に含有するものであり、また、上記粗密パターンは、吸収層上に緻密層がパターン状に形成されてなるもの、緻密層上に吸収層がパターン状に形成されてなるもの、もしくは吸収領域および緻密領域を有する粗密パターン層からなるものであることが好ましい。
本発明においては、上記特性付与層が撥液層であることが好ましい。特性付与層が撥液層であれば、例えば機能性層を形成するための機能性層形成用塗工液をインクジェット法等の吐出法を用いて塗布することにより、容易に高精細な機能性層のパターンを形成することが可能となるからである。
本発明はまた、吸収領域と緻密領域とからなる粗密パターンを形成する粗密パターン形成工程と、上記粗密パターン上に特性付与剤を含有する特性付与層を形成する特性付与層形成工程とを有することを特徴とするパターン形成体の製造方法を提供する。本発明においては、上記粗密パターン上に特性付与剤を全面に塗布等するのみで、特性付与層のパターンを有するパターン形成体を得ることができる。すなわち、吸収領域においては、特性付与剤を塗布等した場合でも、特性付与剤が吸収領域で吸収されてしまうことになるので、吸収領域表面には、特性付与層剤が形成されない。したがって、緻密領域表面にのみ特性付与層が形成されることになるので、パターン露光等の工程を経ることなく、容易に特性付与層の高精細なパターンが形成されたパターン形成体を得ることができる。
また、本発明はさらに、上述したパターン形成体の吸収領域上に機能性層が形成されていることを特徴とする機能性素子を提供する。本発明においては、吸収領域に特性付与層が形成されていないことから、例えば特性付与層が撥液性層等であった場合は、インクジェット方式等を用いることにより、容易に吸収領域に種々の機能性層を形成することが可能となり、簡便な工程で得られる低コストの機能性素子とすることができる。
またさらに、本発明は上記機能性素子の機能性層が着色層であるカラーフィルタを提供する。本発明によれば、着色層を、上記特性付与層の特性の差を利用して、高精細に、かつ簡便な工程で着色層が形成されたカラーフィルタとすることができる。
本発明のパターン形成体は、製造が容易であることから、安価であるといった効果を奏するものである。
以下、本発明について、パターン形成体、およびパターン形成体の製造方法に分けて説明する。
A.パターン形成体
本発明のパターン形成体は、吸収領域と緻密領域とからなる粗密パターンと、上記緻密領域上に形成され、特性付与剤を含有する特性付与層とを有することを特徴とするものである。
図1は、本発明のパターン形成体の一例を示すものである。この例では、基材1上に吸収層2が形成され、この吸収層2上にパターン状に緻密層3が形成され、この緻密層3上に特性付与層4が形成されている。この場合、基材1の吸収層2が形成された側から見ると、吸収層2が表面に露出している吸収領域5と、緻密層3が吸収層2上に形成されている緻密領域6とからなる粗密パターンが形成されており、この粗密パターンの緻密領域6上に特性付与層4が形成されている。
本発明のパターン形成体は、このように緻密領域上のみに特性付与層が形成され、吸収領域上には特性付与層が形成されていない点に特徴を有するものであるが、中でも本発明は、このような特性付与層のパターンが極めて容易に形成できる点に大きな特徴を有するものである。具体的には、本発明のパターン形成体は、後述するパターン形成体の製造方法で詳述するように、上記粗密パターン上に特性付与剤を塗布等することのみによりこのような特性付与層のパターンを形成することができるのである。
このようなパターンが形成される理由は、明確ではないが、特性付与剤を塗布等した場合、吸収領域においては、細孔内に特性付与剤が入り込む等することにより特性付与剤が吸収領域の内部に吸収されることから、吸収領域表面に存在する特性付与剤の量は、緻密領域と比較して極めて少なくなる点に起因するものであると推測される。
以下、このようなパターン形成体の各構成について詳細に説明する。
1.粗密パターン
本発明において用いられる粗密パターンとは、吸収領域と緻密領域とからなるパターンである。ここで、本発明に用いられる粗密パターンにおける吸収領域と緻密領域とは、同一粗密パターンにおいて、より吸収性の高い領域を吸収領域とし、より吸収性の低い領域を緻密領域とするものである。
上記吸収性は、部材の空孔率や、空孔径、材質の液体に対する親和性等により異なるものであることから、本発明においては、塗布した特性付与剤の特性をより大きく発揮する領域を緻密領域とし、塗布した特性付与剤の特性があまり発揮されない領域を吸収領域とする。
例えば、特性付与剤が、部材表面に撥液性を付与する撥液性付与剤である場合は、粗密パターンにこの撥液性付与剤を塗布した際に、塗布する前と塗布した後における所定の表面張力を有する液体に対する接触角の差がより大きい方が緻密領域であり、より小さい方が吸収領域となるのである。
具体的には、フルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサンCF(CFCHCHSi(OCHの加水分解縮合物を、溶媒として、イソプロパノールに0.1質量%で溶解した撥液性付与剤を、部材に吸収されない領域においては固形分の膜厚が10nmとなる量で塗布し、乾燥させる。その後、表面張力が41mN/mの濡れ標準試薬を用いて接触角を測定した場合に、接触角が塗布前に比較して11°以上上昇する領域を緻密領域とし、10°以下しか上昇しない領域を吸収領域とすることができる。
なお、ここでいう液体との接触角は、表面張力が41mN/mの濡れ標準試薬との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から得たものである。
このような、粗密パターンは、その構成としては、以下に示す3つの実施態様であることが好ましい。
(1)第1実施態様
本発明に用いられる粗密パターンの第1実施態様は、吸収層上に緻密層がパターン状に形成されてなるパターンである。具体的には、上記図1に示す例を挙げることができる。本態様においては、緻密層が形成された領域が本発明における緻密領域となり、緻密層が形成されておらず、吸収層が露出している領域が本発明における吸収領域となる。
以下、本態様に用いられる吸収層および緻密層について説明する。
a.吸収層
本態様に用いられる吸収層としては、図1に示すように基材上に形成されたものであってもよく、基材が無いもの、すなわち吸収層自体が自己支持性を有するものであってもよい。
このような吸収層としては、上述した吸収領域での説明と同様に、後述する緻密層に対して特性付与剤の吸収性が高いものであれば特に限定されるものではないが、一般的には所定の空隙率を有する多孔質材料を挙げることができる。吸収層として具体的には、無定形シリカ、水和アルミナ、軽質炭酸カルシウム、炭酸アルミニウム、ハイドロタルサイトからなる層や、これらの化合物をポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの成膜性の良い水溶性樹脂等のバインダに分散させた層、コロイダルシリカ等のシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子等の無機酸化物微粒子からなる層、またはこれらの無機酸化物微粒子を反応性シリコーン等のバインダに分散させた層、またMgO、CaO、BaO、Al、Sr等の金属酸化物をイオンプレーティング法、スパッタリング法等の真空成膜法で成膜した層や、ゴアテックス・メンブレン等の多孔質フィルムの層等を挙げることができる。
本実施態様においては、中でもコロイダルシリカ等のシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子等の無機酸化物微粒子からなる層、あるいは上記無機酸化物微粒子を反応性シリコーン等のバインダに分散させた層を用いることが好ましい。
本実施態様における吸収層の膜厚は、10nm以上であることが好ましく、特に50nm以上であることが好ましい。上述したように、特性付与剤を塗布等して特性付与層を形成する際に、特性付与剤が吸収層に吸収されることにより、特性付与層のパターニングが行われると推定されるのであるが、吸収層の膜厚が上述した範囲より薄い場合は、特性付与剤が吸収層内に十分に入り込むことができず、特性付与層のパターニングが十分に行えない可能性があるからである。
一方、上記吸収層の膜厚の上限としては、例えば吸収層が自己支持性を有し、基材を必要としない場合等においては、特に制限はないが、図1に示すように基材上に吸収層を形成するような場合は、通常1mm以下とされる。
なお、吸収層が基材無しで用いられる場合、すなわち吸収層を基材として用いる場合は、表面のみが特性付与剤を吸収できるように加工された材料等を用いることも可能である。
b.緻密層
本態様に用いられる緻密層とは、上述した吸収層上にパターン状に形成でき、吸収層より、特性付与剤の吸収量のの小さい材料であれば特に限定されるものではない。このような材料としては、通常用いられる樹脂や金属等を挙げることができる。
好ましい材料としては、カラーフィルターのブラックマトリックスに用いられる、カーボンブラックの層や、チタンブラックの層、クロム蒸着膜等が挙げられる。
本態様に用いられる緻密層の膜厚としては、上記吸収層の表面を閉塞し、特性付与剤の吸収を阻害することが可能な膜厚であればよいが、具体的には、10nm以上であることが好ましく、特に50nm以上であることが好ましい。なお、本実施態様における緻密層の膜厚の上限としては、特に制限はないが、特性付与層を塗布する関係上、通常は10μm以下とされる。
c.基材
本態様においては、吸収層に自己支持性が無い場合や、吸収層の材料が高価な場合等においては、基材上に吸収層が形成される。この際、用いられる基材としては、上記吸収層が形成可能であれば、特に限定されるものではなく、パターン形成体の用途や種類等によって適宜選択されるものである。また、透明性や可撓性についても適宜選択される。
なお、本態様においては、基材表面と上記吸収層との密着性を向上させるために、基材上にアンカー層を形成するようにしてもよい。このようなアンカー層としては、例えば、シラン系、チタン系のカップリング剤等を挙げることができる。
d.その他
本態様においては、上記吸収層上に第2の吸収層を形成し、その上に緻密層を形成する等、吸収層を種類の異なる複数の層とすることが可能である。吸収層の特性付与剤の吸収性等を変化させることにより、表面に形成される特性付与層の特性の強弱をつけることができるため、機能性層を複数種類のパターンで形成したい場合等に好適だからである。また、吸収層における特性付与剤の吸収性を傾斜させて形成するようにしてもよい。この場合も、表面に形成される特性付与層の特性を連続して変化させることが可能となり、機能性層が連続的に変化するような機能性素子を得る場合等に好適だからである。
(2)第2実施態様
本発明に用いられる粗密パターンの第2実施態様は、緻密層上に吸収層がパターン状に形成されてなるものである。図2は、このような第2実施態様の一例を示すものであり、緻密層3上に吸収層2がパターン状に形成されており、緻密層3が露出している部分に特性付与剤4が形成されている。この場合は、吸収層2が形成されている領域が吸収領域5であり、緻密層3が露出している領域が緻密領域6となり、特性付与剤4はこの緻密領域6に形成されていることになる。
以下、本態様に用いられる吸収層および緻密層について説明する。
a.吸収層
本態様に用いられる吸収層は、第1実施態様において挙げられた材料であって、パターニング可能な材料であれば特に限定されるものではない。なお、上記第1実施態様において説明した材料は、通常はパターニング可能であることから、本態様においては、上記第1実施態様で説明した材料を通常用いることができる。
このような吸収層の膜厚としては、0.01μm〜10μmの範囲内、特に0.05μm〜2μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より薄い場合は、第1実施態様において説明した理由と同様の理由により特性付与層のパターニングが十分に行えない可能性があるからであり、上記範囲より厚い場合は、パターニングが困難である等の不具合が生じる可能性があるからである。
b.緻密層
本態様に用いられる緻密層は、例えば図2に示すように基材として用いることも可能であり、また基材上に緻密層を全面に設け、その表面に吸収層をパターン状に形成するようにしてもよい。
このような緻密層に用いられる材料としては、上記第1実施態様における緻密層と同様の材料を用いることができるが、本態様においては、特に上記図2に示すように緻密層を基材として用いる場合は、ガラスや樹脂等の緻密性を有し、かつ通常基材として用いられる材料が好適に用いられる。
このような緻密層の膜厚としては、緻密層を基材として用いる場合は、通常の機能性素子の基材の膜厚とすることができ、用途に応じて適宜選定される。一方、緻密層を基材上に設ける場合は、表面に特性付与層を維持できる程度の膜厚が必要であることから、通常10nm以上であり、好ましくは100nm以上とされる。なお、この場合の緻密層の膜厚の上限は、本態様を用いて得られる機能性素子の用途に応じて適宜選定される。
c.その他
本態様において、基材を用いた場合の基材の材料としては、上記第1実施態様と同様のものを用いることができる。また、第1実施態様と同様に、この場合も複数種類の吸収層を用いてもよく、また、吸収層として特性付与剤に対する吸収性が連続的に変化するものを用いてもよい。
(3)第3実施態様
本発明に用いられる粗密パターンの第3実施態様は、上記粗密パターンが、吸収領域および緻密領域を有する粗密パターン層からなるものである。図3は、このような第3実施態様の一例を示すものであり、基材1上に、吸収領域5および緻密領域6を有する粗密パターン層7が形成されている。この粗密パターン層7の緻密領域6上には特性付与層4が形成されている。
このような粗密パターン層としては、例えば、多孔質ガラスにパターン状に熱を加えて粗密パターンにしたものや、樹脂層にパターン状に熱を加えて粗密パターンにしたもの等を挙げることができる。
このような粗密パターン層は、図3に示すように基材上に形成されたものであってもよく、また粗密パターン層が自己支持性を有している場合は、特に基材を有さないものであってもよい。なお、基材を有さない場合等においては、粗密パターン層の表面近傍のみが吸収領域および緻密領域とされたものであってもよい。
このような粗密パターン層の膜厚は、特に限定されるものではないが、10nm以上であることが好ましく、特に100nm以上であることが好ましい。上述したように、膜厚が上記範囲より薄い場合は、吸収領域において特性付与剤が吸収層の細孔内に十分に入り込むことができず、特性付与層のパターニングが十分に行えない可能性があるからである。
一方、上記粗密パターン層の膜厚の上限としては、例えば粗密パターン層が自己支持性を有し、基材を必要としない場合等においては、特に制限はないが、図3に示すように基材上に粗密パターン層を形成するような場合は、通常1mm以下とされる。
なお、基材が用いられる場合における基材としては、上記第1実施態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本実施態様においても、上記粗密パターン層上に別途吸収層を形成してもよく、この場合、粗密パターン層の吸収領域の特性付与剤の吸収性と異なる吸収性を有する1または複数の吸収層を形成することもできる。また、粗密パターン層内の吸収領域における吸収性を連続的に変化させたもの等を用いることも可能である。
2.特性付与層
次に、本発明に用いられる特性付与層について説明する。本発明に用いられる特性付与層は、上記粗密パターンの緻密領域上に形成されるものであり、特性付与剤を含有することを特徴とするものである。
本発明における特性付与層とは、緻密領域上に形成されることにより、機能性層のパターニングを可能として機能性素子とする層、もしくは特性付与層により付与される特性自体が機能を有し、これにより機能性素子として用いることを可能とする層等である。
上記機能性層のパターニングを可能とする特性としては、撥液性、親液性、粘着性等を挙げることができる。例えば撥液性であれば、撥液層が形成されていない吸収領域に機能性層を形成することにより機能性素子を形成することができる。具体的には吸収領域にインクジェット法等の吐出法により着色層形成用塗工液を塗布することにより機能性層としての着色層を形成し、これにより機能性素子としてのカラーフィルタを形成する例等を挙げることができる。
また、それ自体が機能を有する特性付与層としての特性としては、導電性、触媒性、細胞接着性もしくは細胞接着阻害性等を挙げることができる。
本発明においては、中でも特性付与層により付与される特性が撥液性であることが好ましい。特性付与層が撥液層であることにより、撥液層が形成されていない領域、すなわち吸収領域のみに機能性層形成用塗工液を塗布することが容易となり、機能性層のパターニングを容易に行うことができるからである。
なお、本発明において、緻密領域上に特性付与層を有するとは、緻密領域表面に特性付与剤が存在し、吸収領域表面にはほとんど特性付与剤が存在しない状態であることが好ましい状態であるが、吸収領域と比較して、緻密領域の方がより強く特性が発現している状態であれば特に限定されるものではなく、吸収領域表面に、特性付与剤が存在し多少特性が発現されている場合をも含むものである。
(特性付与剤)
本発明に用いられる特性付与剤としては、塗布等することにより緻密領域表面には特性付与層を形成することが可能であり、吸収領域表面にはほとんど残存しない状態となるものであれば特に限定されるものではない。
例えば、塗工液を用いた湿式法の場合は、溶剤等に溶解されて用いられ、表面に塗布することにより、吸収領域では吸収領域の細孔内に入り込むことにより表面において特性が発現しにくく、緻密領域では特性付与層を形成し特性を発現する物質である。
ここで、本発明においては、吸収領域に塗布された特性付与剤はその内部に入り込んでいることが好ましく、よって吸収領域はその内部に特性付与剤を有することが好ましいといえる。
このような特性付与剤としては、具体的には、粗密パターン表面、特には吸収領域との濡れ性が良好な材料が、成膜性、浸透性の観点から好適に用いられる。
このような特性付与剤の具体例としては、付与する特性により種々のものを挙げることができる。例えば特性付与層を撥液層とする特性付与剤としては、オルガノポリシロキサンを挙げることができる。このようなオルガノポリシロキサンとしては、具体的には、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
上記の(1)の場合、一般式:
SiX(4−n)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基、クロロアルキル基、イソシアネート基、もしくはエポキシ基、またはこれらを含む有機基であり、Xはアルコキシル基、アセチル基またはハロゲンを示す。nは0〜3までの整数である。)
で示される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物もしくは共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。なお、ここでXで示されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基であることが好ましい。また、Yで示される有機基全体の炭素数は1〜20の範囲内、中でも5〜10の範囲内であることが好ましい。
これにより、上記特性付与層を形成した際に、オルガノポリシロキサンを構成するYにより表面を撥液性とすることがでる。
また、特に上記オルガノポリシロキサンを構成するYがフルオロアルキル基であるオルガノポリシロキサンを用いた場合には、特に撥液性の高い特性付与層とすることができることから、高い撥液性が要求される場合等には、これらのフルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサンを用いることが好ましい。このようなオルガノポリシロキサンとして、具体的には、下記のフルオロアルキルシランの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙げられ、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られたものを使用することができる。
CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH
CF(CFCHCHSi(OCH
(CFCF(CFCHCHSi(OCH
(CFCF(CFCHCHSi(OCH
(CFCF(CFCHCHSi(OCH
CF(C)CSi(OCH
CF(CF(C)CSi(OCH
CF(CF(C)CSi(OCH
CF(CF(C)CSi(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
CF(CFCHCHSiCH(OCH
(CFCF(CFCHCHSiCH(OCH
(CFCF(CFCHCHSi CH(OCH
(CFCF(CFCHCHSi CH(OCH
CF(C)CSiCH(OCH
CF(CF(C)CSiCH(OCH
CF(CF(C)CSiCH(OCH
CF(CF(C)CSiCH(OCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFCHCHSi(OCHCH
CF(CFSON(C)CCHSi(OCH
また、上記の(2)の反応性シリコーンとしては、下記一般式で表される骨格をもつ化合物を挙げることができる。
Figure 0004667818
ただし、nは2以上の整数であり、R,Rはそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキル基であり、モル比で全体の40%以下がビニル、フェニル、ハロゲン化フェニルである。また、R、Rがメチル基のものが表面エネルギーが最も小さくなるので好ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが好ましい。また、鎖末端もしくは側鎖には、分子鎖中に少なくとも1個以上の水酸基等の反応性基を有する。
本発明においては、上記特性付与剤により撥液性が付与された撥液層においては、40mN/mの液体との接触角が、10°以上、中でも表面張力30mN/mの液体との接触角が10°以上、特に表面張力20mN/mの液体との接触角が10°以上であることが好ましい。これは、上記液体との接触角が上記範囲より小さい場合は、撥液性が十分でなく、例えば機能性層として着色層を形成する着色層形成用塗工液をインクジェット方式等により塗布し、硬化させて形成する場合等に、撥液層にも着色層形成用塗工液が付着する可能性があることから、高精細に着色層を形成することが困難となるからである。
また、上記吸収領域表面の濡れ性としては、40mN/mの液体との接触角が9°未満、好ましくは表面張力50mN/mの液体との接触角が10°以下、特に表面張力60mN/mの液体との接触角が10°以下であることが好ましい。この領域における液体との接触角が高い場合は、例えば機能性層として着色層を形成する着色層形成用塗工液をはじいてしまう可能性があり、例えばインクジェット法により着色層形成用塗工液を塗布した際に、着色層形成用塗工液が十分に塗れ広がらず、機能性層である着色層を形成することが難しくなる可能性があるからである。
なお、ここでいう液体との接触角は、種々の表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得たものである。また、この測定に際して、種々の表面張力を有する液体としては、純正化学株式会社製のぬれ指数標準液を用いた。
3.その他
本発明のパターン形成体は、上記特性付与層を用いて機能性層をパターン状に形成することにより機能性素子とすることができる。また、特性付与層自体が特性を有する場合は、本発明のパターン形成体を機能性素子として用いることも可能である。
ここで機能性とは、光学的(光選択吸収、反射性、偏光性、光選択透過性、非線形光学性、蛍光あるいはリン光等のルミネッセンス、フォトクロミック性等)、磁気的(硬磁性、軟磁性、非磁性、透磁性等)、電気・電子的(導電性、絶縁性、圧電性、焦電性、誘電性等)、化学的(吸着性、脱着性、触媒性、吸水性、イオン伝導性、酸化還元性、電気化学特性、エレクトロクロミック性等)、機械的(耐摩耗性等)、熱的(伝熱性、断熱性、赤外線放射性等)、生体機能的(生体適合性、抗血栓性等)な各種の機能を意味するものである。
このような機能性層のパターン形成体のパターンに対応した部位への配置は、特性付与層の特性によって種々の方法がある。例えば、特性付与層が接着性を付与させる接着性層であった場合は、パターン形成体に接着性の有無のパターンが形成されていることから、特性付与層が形成された粗密パターン上に全面にわたって金属等の機能性部用組成物を蒸着させ、その後粘着剤等により引き剥がすことにより、接着性が良好な部分にのみ機能性部としての金属のパターンが形成される。これにより容易に回路等を形成することができる。
また、特性付与層が撥液性もしくは親液性を付与する層であった場合は、上記粗密パターン状に濡れ性の異なるパターンが形成されることになる。したがって、インクジェット方式等の吐出法により親液性領域に対して機能性層形成用塗工液を吐出することにより、機能性素子を得ることができる。
(カラーフィルタ)
次に、上述した機能性層がカラーフィルタである場合について説明する。図4は、本発明のパターン形成体を用いたカラーフィルタの一例を示すものである。このカラーフィルタは、図1に示すパターン形成体を用いて形成されたものであり、図1に示す吸収領域に着色層8が形成されてなるものである。なお、この場合、緻密層3は遮光部として形成されたものとなる。また、基材1は透明基板が用いられる。
上記カラーフィルタは、液晶表示装置等に用いられるものであり、赤、緑、青等の複数の画素部がガラス基板等上に高精細なパターンで形成されたものである。本発明のパターン形成体をこのカラーフィルタの製造に用いることにより、低コストで高精細なカラーフィルタとすることができる。すなわち、例えば特性付与層を撥液層とすることにより、濡れ性の異なるパターンが形成されたパターン形成体を得る。次いで、この撥液層が形成されなかった領域部位(すなわち、吸収領域)に、例えばインクジェット装置等によりインク(機能性部用組成物)を付着・硬化させることにより、容易に着色層(機能性層)を形成することができ、これにより少ない工程数で高精細なカラーフィルタを得ることができる。
B.パターン形成体の製造方法
次に、本発明のパターン形成体の製造方法について詳細に説明する。本発明のパターン形成体の製造方法は、吸収領域と緻密領域とからなる粗密パターンを形成する粗密パターン形成工程と、上記粗密パターン上に特性付与剤を含有する特性付与層を形成する特性付与層形成工程とを有することを特徴とするものである。
本発明においては、このように粗密パターン上に特性付与剤を塗布するのみで、所定の特性を有する特性付与層がパターン状に形成されたパターン形成体を得ることができるので、パターン露光やレーザの光描画等の煩雑な工程を経ることなく高精細なパターン形成体を得ることができるといった利点を有するものである。
以下、工程毎に詳細に説明する。
1.粗密パターン形成工程
本発明においては、まず吸収領域と緻密領域とからなる粗密パターンを形成する粗密パターン形成工程が行われる。
本発明における粗密パターンとは、上記「A.パターン形成体」の欄で説明したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。このような粗密パターンの形成方法、具体的には緻密層上に吸収層をパターン状に形成する方法、吸収層上に機密層をパターン状に形成する方法、もしくは粗密パターン層を形成する方法としては、従来から用いられているパターニング手法、例えばフォトリソグラフィー法、印刷法、転写法等を挙げることができる。
2.特性付与層形成工程
次に、本発明における特性付与層形成工程について説明する。本発明における特性付与層形成工程は、上記粗密パターン上に特性付与剤を含有する特性付与層を形成する工程である。
本発明において、粗密パターン上に特性付与層を形成する方法としては、特性付与剤を含有する特性付与層形成用塗工液を用いる湿式法、および蒸着法等を用いて特性付与層を形成する乾式法のいずれの方法であってもよい。本発明においては、いずれの方法を用いても、単に粗密パターン上に全面に特性付与層を形成することだけで、緻密層上にのみ特性付与層が形成されるものである。
本発明においては、中でも設備の簡便性等を考慮すると湿式法であることが好ましい。本発明に用いられる湿式法としては、特性付与剤を含有する特性付与層形成用塗工液を用いる方法であれば特に限定されるものではないが、本発明の利点を活かす点で、全面に均一に塗布できる方法であることが好ましい。具体的には、スピンコート法、ダイコート法、ディップコート法、キャップコート法、ビードコート法等を挙げることができ、中でも
スピンコート法、ディップコート法を用いると、0.1μm以下の薄膜を簡便に形成できるため好ましい。
3.その他
本発明においては、このようにして形成されたパターン形成体に対して、機能性層を形成することにより、上述したカラーフィルタ等の機能性素子を形成することができる。これらの機能性素子等に関しては、上記「A.パターン形成体」で説明したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(吸収層の形成)
無アルカリガラス基板上にコロイダルシリカ(IPA-ST-UP日産化学製)溶液をスピンコーティング法にて0.2μm成膜し、220℃のオーブンで10分間加熱し吸収層を形成した。
(緻密層の形成)
下記組成の混合物を90℃に加熱して溶解し、12000rpmで遠心分離を行い、その後、1μmのグラスフィルタでろ過した。得られた水性着色樹脂溶液に、架橋剤として重クロム酸アンモニウムを1重量%添加して、緻密層用塗料を調製した。
・カーボンブラック(三菱化学(株)製#950) … 4重量部
・ポリビニルアルコール … 0.7重量部
(日本合成化学(株)製ゴーセノールAH−26)
・イオン交換水 …95.3重量部
得られた緻密層用塗料を用いて、以下の如く遮光膜(レジスト)パターンを形成し評価した。遮光部用塗料をスピンコーターにて、上記無アルカリガラス基板上に成膜した吸収層上に塗布し、ホットプレートで80℃、1分間乾燥した。乾燥後のレジストの膜厚を触針式膜厚計(α−ステップ、テンコール社製)で測定したところ1μmであった。次に、このサンプルをマスクを通して水銀ランプで像露光した。温度25℃、濃度0.05%の水酸化カリウム及び0.1%のノニオン系界面活性剤(エマルゲンA−60 花王社製)を含有する現像液に浸漬現像し緻密層パターンを得た。その後、60℃、3分間の乾燥を行い、水銀ランプで露光することにより、緻密層用塗料を硬化させ、さらに、150℃、
30分間の加熱処理を施して緻密層を形成した。
(親疎水パターンの形成)
上記吸収層上に緻密層がパターン状に形成されてなるパターン上に、特性付与剤として撥水剤(XC98-B2472 GE東芝シリコーン製)をスピンコート法で15nm成膜し、200℃のオーブンで10分間加熱した。
(親疎水パターンの確認)
上記撥水剤をコーティングした吸収量域及び緻密領域との液体との接触角を測定した。緻密領域においては、表面張力30mN/mの液体(純正化学株式会社製、エチレングリコールモノエチルエーテル)との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)した結果、30度であった。また吸収領域では、表面張力50mN/mの液体(純正化学株式会社製、ぬれ指数標準液No.50)との接触角を同様にして測定した結果、7度であった。このように、吸収領域が親液性領域、緻密領域が撥液性領域となり、親液性と撥液性との濡れ性の相違によるパターン形成が可能なことが確認された。
(着色層の形成)
次に、インクジェット装置を用いて、顔料5重量部、溶剤20重量部、重合開始剤5重量部、UV硬化樹脂70重量部を含むRGB各色のUV硬化型多官能アクリレートモノマーインクを、親液性とした吸収領域上に付着させ着色し、これにUV処理を行い硬化させた。ここで、赤色、緑色、および青色の各インクについて、溶剤としてはポリエチレングリコールモノメチルエチルアセテート、重合開始剤としてはイルガキュア369(商品名、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、UV硬化樹脂としてはDPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を用いた。また、顔料としては、赤色インクについてはC. I. Pigment Red 177、緑色インクについてはC. I. Pigment Green 36、青色インクについてはC. I. Pigment Blue 15 + C. I. Pigment Violet 23をそれぞれ用いた。
(保護層の形成)
保護層として、2液混合型熱硬化剤(日本合成ゴム(株)製SS7265)をスピンコーターにより塗布し、200℃、30分間の硬化処理を施し保護層を形成し、カラーフィルタを得た。
[実施例2]
(粗密パターンの形成)
無アルカリガラス基板(緻密層)上に下記組成で作製したペーストを、ディスペンサーを用いてパターン状に塗布し、150℃で1時間乾燥を行い、厚みが5μmの酸化バリウム層を主成分とする吸収層を形成した。
・酸化バリウム…10重量部
・ポリメタクリル酸メチルの1wt%キシレン溶液…100重量部
(親疎水パターンの形成)
上記粗密パターン上に、特性付与剤としてフルオロアルキル基含有オリゴマー(X-24-7890 信越化学製)をディップコート法で30nm成膜し、250℃で5分加熱した。
(親疎水パターンの確認)
実施例1と同様に、上記特性付与剤をコーティングした吸収量域及び緻密領域との液体との接触角を測定した。緻密領域においては、表面張力30mN/mの液体との接触角を測定した結果、35度であった。また吸収領域では、表面張力50mN/mの液体との接触角を測定した結果、5度であった。このように、吸収領域が親液性領域、緻密領域が撥液性領域となり、親液性と撥液性との濡れ性の相違によるパターン形成が可能なことが確認された。
[実施例3]
(粗密パターンの形成)
テトラエトキシシラン20gを0.05Nの硝酸で3時間加水分解・縮重合させたのちイソプロピルアルコールで10倍に希釈した。続いて上記組成物をスピンコート法で0.3μm成膜し、100℃で5分加熱した。さらに上記膜をレーザーでパターン状に熱を加え粗密パターンにした。
(親疎水パターンの形成)
上記粗密パターン上に、特性付与剤として撥水剤(XC98-A5382 GE東芝シリコーン製)をスピンコート法で20nm成膜し、150℃のオーブンで10分間加熱した。
(親疎水パターンの確認)
実施例1と同様に、上記特性付与剤をコーティングした吸収領域及び緻密領域との液体との接触角を測定した。緻密領域においては、表面張力30mN/mの液体との接触角を測定した結果、27度であった。また吸収領域では、表面張力50mN/mの液体との接触角を測定した結果、8度であった。このように、吸収領域が親液性領域、緻密領域が撥液性領域となり、親液性と撥液性との濡れ性の相違によるパターン形成が可能なことが確認された。
本発明のパターン形成体の一例を示す概略断面図である。 本発明のパターン形成体の他の例を示す概略断面図である。 本発明のパターン形成体の他の例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 … 基材
2 … 吸収層
3 … 緻密層
4 … 特性付与層
5 … 吸収領域
6 … 緻密領域
7 … 粗密パターン層
8 … 着色層

Claims (8)

  1. 多孔質材料から形成され、特性付与剤を吸収する吸収領域と前記吸収領域よりも前記特性付与剤の吸収量が小さい材料から形成される緻密領域とからなり、平面視した際に、前記吸収領域および前記緻密領域が隣接して配置される粗密パターンと、
    前記緻密領域上に形成され、前記特性付与剤を含有する特性付与層とを有するパターン形成体であって、
    前記吸収領域は、前記特性付与剤を内部に含有し、
    前記吸収領域と比較して、前記緻密領域の方がより強く前記特性付与剤の特性を発現することを特徴とするパターン形成体。
  2. 前記粗密パターンが、吸収層上に緻密層がパターン状に形成されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成体。
  3. 前記粗密パターンが、緻密層上に吸収層がパターン状に形成されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成体。
  4. 前記粗密パターンが、吸収領域および緻密領域を有する粗密パターン層からなるものであることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成体。
  5. 前記特性付与層が撥液層であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のパターン形成体。
  6. 多孔質材料から形成され、特性付与剤を吸収する吸収領域と前記吸収領域よりも前記特性付与剤の吸収量が小さい材料から形成される緻密領域とからなり、平面視した際に、前記吸収領域および前記緻密領域が隣接して配置される粗密パターンを形成する粗密パターン形成工程と、
    前記粗密パターン上に前記特性付与剤を含有する特性付与層を形成する特性付与層形成工程とを有するパターン形成体の製造方法であって、
    前記吸収領域は、前記特性付与層形成工程において塗布された前記特性付与剤を内部に含有し、
    前記吸収領域と比較して、前記緻密領域の方がより強く前記特性付与剤の特性を発現することを特徴とするパターン形成体の製造方法。
  7. 請求項1から請求項5までいずれかの請求項に記載のパターン形成体の吸収領域上に機能性層が形成されていることを特徴とする機能性素子。
  8. 請求項7に記載の機能性素子の機能性層が着色層であることを特徴とするカラーフィルタ。
JP2004296748A 2004-10-08 2004-10-08 パターン形成体およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4667818B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004296748A JP4667818B2 (ja) 2004-10-08 2004-10-08 パターン形成体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004296748A JP4667818B2 (ja) 2004-10-08 2004-10-08 パターン形成体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006106623A JP2006106623A (ja) 2006-04-20
JP4667818B2 true JP4667818B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=36376408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004296748A Expired - Fee Related JP4667818B2 (ja) 2004-10-08 2004-10-08 パターン形成体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4667818B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103803971B (zh) * 2014-02-28 2015-01-07 张美沛 一种高介电常数微波介质陶瓷及其制备方法
CN111381368B (zh) * 2020-04-02 2021-11-02 中国科学院微电子研究所 基于结构色的图像显示装置、系统及该装置的制作方法
CN111443482B (zh) * 2020-04-02 2021-10-29 中国科学院微电子研究所 基于结构色的图像显示装置、系统及该装置的制作方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10123500A (ja) * 1996-10-24 1998-05-15 Canon Inc 液晶用カラーフィルターの製造方法、該方法による液晶用カラーフィルターおよび該フィルターを有する液晶パネル
JPH11237505A (ja) * 1997-12-12 1999-08-31 Canon Inc カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及びカラーフィルタ基板を用いた液晶パネル
JP2001281437A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Seiko Epson Corp カラーフィルターを形成するための基板、カラーフィルター、微細構造体、及びそれらの製造方法
JP2004212900A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10123500A (ja) * 1996-10-24 1998-05-15 Canon Inc 液晶用カラーフィルターの製造方法、該方法による液晶用カラーフィルターおよび該フィルターを有する液晶パネル
JPH11237505A (ja) * 1997-12-12 1999-08-31 Canon Inc カラーフィルタ基板、カラーフィルタ基板の製造方法及びカラーフィルタ基板を用いた液晶パネル
JP2001281437A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Seiko Epson Corp カラーフィルターを形成するための基板、カラーフィルター、微細構造体、及びそれらの製造方法
JP2004212900A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Dainippon Printing Co Ltd パターン形成体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006106623A (ja) 2006-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4236081B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP3679943B2 (ja) パターン形成体の製造方法
EP0932081B1 (en) Pattern forming body, pattern forming method, and their applications
KR100935629B1 (ko) 패턴 형성체의 제조 방법 및 그것에 사용하는 포토마스크
JP4844016B2 (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
KR100687835B1 (ko) 컬러 필터 및 그 제조 방법
JP4201162B2 (ja) パターン形成体の製造方法およびそれに用いるフォトマスク
JP4289924B2 (ja) パターン形成体
US20080044745A1 (en) Process for production of pattern-forming body
JP2006337803A (ja) カラーフィルタ
JP2003229261A (ja) 色変換フィルタの製造方法
JP4495777B2 (ja) パターン形成体およびパターン形成方法
JP4667818B2 (ja) パターン形成体およびその製造方法
JP4402440B2 (ja) カラーフィルタおよびカラーフィルタの製造方法
JP4413035B2 (ja) パターン形成体およびパターン形成方法
JP4357625B2 (ja) カラーフィルタおよびその製造方法
JP3881138B2 (ja) パターン形成体の製造方法
JP2004212900A (ja) パターン形成体の製造方法
JP4844568B2 (ja) パターン形成体の製造方法
US7655365B2 (en) Wettability variable substrate and wettability variable layer forming composition
JP4401213B2 (ja) カラーフィルタ
JP4266597B2 (ja) 導電性パターン形成体の製造方法
JP4632339B2 (ja) 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法
JP3786860B2 (ja) 光導波路およびその製造方法
JP2004061629A (ja) 機能性素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees