JP4666662B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、ドラムに投入された洗濯物の量である布量を検知するための布量センサを有する洗濯機に関する。
ドラム式洗濯機の構造の一例を図13に示す。洗濯機本体1内には、防振構造を有するサスペンション構造(図示せず)によって水槽2が宙吊り状態に支持されている。水槽2内には、有底円筒形に形成されたドラム3が、その軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて回転自在に支持されている。水槽2の正面側にはドラム3の開口端に通じる衣類出入口4が形成され、洗濯機本体1の正面側の上向き傾斜面に設けられた開口部を開閉可能に閉じる扉5を開閉することにより、衣類出入口4を介してドラム3内に対して洗濯物を出し入れすることができる。
ドラム3には、その周面に水槽2内に通じる多数の透孔6が形成され、内周面の複数位置に衣類攪拌用の攪拌突起15が設けられている。このドラム3は、水槽2の背面側に取り付けられたモータ7によって正転及び逆転方向に回転駆動される。また、水槽2には、注水管路8及び排水管路9が配管接続され、図示しない注水弁及び排水弁の制御によって水槽2内への注水及び排水がなされる。
扉5を開きドラム3内に洗濯物及び洗剤を投入して、洗濯機本体1の例えば前面上部に設けられた操作パネル10での操作により運転を開始させると、水槽2内には注水管路8から所定量の注水がなされ、モータ7によりドラム3が回転駆動されて洗濯工程が開始される。ドラム3の回転により、ドラム3内に収容された洗濯物はドラム3の内周壁に設けられた攪拌突起15によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する攪拌動作が繰り返されるので、洗濯物には叩き洗いの作用が及んで洗濯がなされる。所要の洗濯時間の後、汚れた洗濯液は排水管路9から排出され、ドラム3を高速回転させる脱水動作により洗濯物に含まれた洗濯液を脱水する。その後、水槽2内に注水管路8から注水してすすぎ工程が実施される。このすすぎ工程においてもドラム3内に収容された洗濯物は、ドラム3の回転により攪拌突起15により持ち上げられて落下する攪拌動作が繰り返されてすすぎ洗いが実施される。
また、モータ7の背面には、その回転状態を検知するために、モータの回転子(ロータ)の位置を検出する位置検出素子等で構成された回転検知部14が設けられている。
また、このドラム式洗濯機には、ドラム3内に収容した洗濯物を乾燥する機能が設けられている。すなわち、循環送風経路11により、水槽2内の空気を排気して除湿し、加熱して乾燥させた空気を再び水槽2内に送風ファン12にて送風する。
以上のような構成のドラム式洗濯機においては、ドラム3に投入された衣類等洗濯物の布量を検出し、布量に応じて洗濯時間等を自動的に決定する機能が付加されているのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。ここで、特許文献1に開示された、布量を検出する方法の一例について、図13および図14を参照して、以下に説明する。
布量の検出は、ドラム3を回転駆動するためのモータ7を制御する機能を有する制御回路(図示せず)により行われる。
洗濯を開始すると、まず、制御回路は、モータ7を始動し、回転検知部14からは検知出力が入力される。回転検知部14の検出周波数は、モータ7の回転に比例して直線的に変化する。即ち、制御回路は、回転検知部14からの入力周波数が小さいときは、位相制御の手段によりモータ7の電源電圧の平均電圧を大きくし、また、周波数が大きくなると平均電圧を小さくする。
布量検知工程では、回転制御を行ないながら、制御回路内部で徐々にモータ7に印加する平均電圧を上昇させて高速回転に移行し、衣類がドラム3の内壁に遠心力により均一に貼り付くようにする。その状態で、所定時間回転を持続した後、モータ7の通電を停止する。それにより、ドラム3の惰性回転が、逆にモータ7を回転させる状態になる。
このとき回転検知部14は、図14に示すように、ドラム3の惰性回転力が摩擦トルクによりしだいに低下して停止する様子を分回転数に変換して出力する。
図14における横軸は時間、縦軸は駆動電動機(モータ)の分回転数を示すもので、通電停止E点からドラム3の停止までの時間は、布量が多いときは長く、布量が少ないときは短い。この停止に要する時間の違いが布量に比例することを利用して布量を検知するものである。
ここで布の重量をm、ドラム3の内周に分布する布の平均半径をr、回転角速度をωとすると、布にかかる遠心力Fは、F=mrω2で求められる。モータ7の通電を停止した時、遠心力Fは、ドラム3の初期惰性回転力となる。従ってドラム3が停止するまでの時間はFに、即ち布量に比例するという理論から布量を検知できる。
しかし、モータ7や、ドラム3の構成は、個々の製品により異なるのが通常であり、従来構成をもう少し詳細に分析してみる。
ここで、ドラム3やモータ7の慣性モーメントをJdとすると、布を含めた回転系の慣性モーメントJは式(1)で求められる。
J=Jd+mr2 (1)
また、モータ7の発生トルクをT、ドラムや回転軸などが有する摩擦トルクをTb、ドラム3の角加速度をαとおくと、これらの関係は式(2)で表される。
T=Jα+Tb (2)
角加速度αは、角速度ωと時間tの関数として式(3)で表される。従って、布の平均半径rが一定であれば、式(4)で表されるように、布の重量mに応じて、回転数すなわち角速度ωが変化する。
α=dω/dt (3)
dω/dt=(T−Tb)/(Jd+mr2) (4)
式(4)から、dω/dtつまり回転数の変化は、布量mに反比例することが判る。
つまり、モータ7の通電を停止してドラム3を惰性回転させ、ドラム3が停止するまでのある時間区間における回転数の変化を測定することによって、布量を知ることができる。
特開平5−168786号公報
上記従来の布量検知方法を用いる場合には、ドラムの惰性回転力が摩擦トルクによりしだいに低下して、ドラムが停止するまでの時間と布量の比例関係を、予め実験により求めておき、その求めた測定値を、同一機種の全ての洗濯機に適用することになる。
しかしながら、式(4)から判るように、ドラム回転軸の摩擦トルクTbのバラツキの影響により、ドラムが停止するまでの時間と布量の比例関係は一定ではなく、個々の洗濯機によって相違する数値を有する。そのため、上記従来の布量検知方法には、バラツキがあり検知精度には限界があるという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ドラムに投入された布量を、ドラム回転軸の摩擦トルクのバラツキの影響を抑制して、簡単な構成で精度よく検知可能な布量検知手段を有する洗濯機を提供することを目的とする。さらに、モータの発生トルクの温度特性による影響を抑制して、精度よく布量を検知することが可能な洗濯機を提供することを目的とする。
本発明の第1の構成の洗濯機は、水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有し、洗濯物を収容して回転運動を行うドラムと、前記ドラムを回転自在に内包し洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽と、前記ドラムを回転駆動する洗濯モータと、前記洗濯モータの回転数を検知する回転数検知装置と、前記洗濯モータの周囲の環境温度を検知するように設けられた温度検知素子と、前記回転数検知装置の検知出力に基づき前記洗濯モータの回転を制御する制御部とを備える。
上記課題を解決するために、前記制御部は、前記洗濯物の量である布量を検知するための布量検知部と、前記洗濯モータの巻線に流れる電流値を検知する電流検知部と、前記洗濯モータが発生するトルクの温度特性に対して前記布量検知動作を補正するための温度特性補正部と、前記温度検知素子の出力に基づき前記環境温度を検知する環境温度検知部とを備える。そして、布量検知動作の際に、前記洗濯モータに所定の加速トルクを発生させることで前記ドラムの回転を加速して、所定の回転数差ΔNrだけ上昇する間の加速時間t1を測定する第1の検知工程と、前記第1の検知工程の後に、前記洗濯モータに所定の減速トルクを発生させることで前記ドラムの回転を減速して、所定の回転数差ΔNdだけ低下する間の減速時間t2を計測する第2の検知工程を行って、前記布量検知部により、前記加速時間t1と前記減速時間t2に基づき、前記布量を検知する。
さらに、温度特性を補正するために、前記布量検知動作の開始前に、前記巻線に所定の温度検知用電圧が印加されるように制御し、そのとき前記電流検知部が検知する電流値を用いて、前記巻線の抵抗値の温度特性に基づき前記巻線の温度を検知する構成において、前記電流値と前記温度検知用電圧とから前記巻線の基準抵抗値を算出し、前記環境温度と前記基準抵抗値の対応関係に基づき、前記洗濯モータのロータの磁石から発生する磁束の温度特性を補正し、この補正された温度特性に基づき、前記温度特性補正部により、前記加速トルク及び前記減速トルクを発生させるための前記巻線に流す駆動電流の設定値を補正する。
本発明の第2の構成の洗濯機は、温度特性を補正するために、前記電流値と前記温度検知用電圧とから前記巻線の基準抵抗値を算出し、前記環境温度と前記基準抵抗値の対応関係に基づき、前記洗濯モータのロータの磁石から発生する磁束の温度特性を補正し、この補正された温度特性に基づき、前記温度特性補正部により、前記加速時間t1及び前記減速時間t2と前記布量との対応関係を補正する補正データを生成し、前記布量検知部は、前記補正データに基づき前記布量を検知する。
本発明の洗濯機は、ドラムの回転の上昇および降下の速度の双方を用いて布量を測定するため、ドラム回転軸の摩擦トルクの個々のバラツキが相殺され、その影響を抑制することが可能であり、簡単な構成で精度よく布量を検知することができる。さらに、巻線の抵抗値の温度特性に基づいて巻線の温度を検知し、巻線の基準抵抗値を算出し、環境温度と基準抵抗値の対応関係に基づき、洗濯モータのロータの磁石から発生する磁束の温度特性を補正し、この補正された温度特性に基づき、布量検知動作に補正を加えるので、巻線の抵抗値の製造ばらつきに影響されることなく、モータの発生トルクの温度特性による影響を抑制して、精度よく布量を検知することができる。
本発明の洗濯機は、上記構成を基本として以下のような態様をとることができる。
すなわち、前記洗濯モータの巻線に駆動電圧を印加するためのインバータ回路に供給される電圧を検知する電圧検知部を備え、前記制御部は、前記巻線に前記温度検知用電圧を印加する際、前記電圧検知部により検知された電圧に応じて、前記温度検知用電圧が所定電圧となるように前記インバータ回路を制御することが好ましい。
さらに、前記環境温度と前記基準抵抗値の対応関係に基づき、前記磁束の温度特性における前記基準抵抗値に対応する磁束の値を記憶する基準値記憶部を有し、前記基準磁束値記憶部に記憶された磁束の値を基準として、前記磁束の温度特性を決定して用いることが好ましい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の動作を制御する制御装置の概略構成を示す。同洗濯機の概略構造は、図13に示した従来例のものと同様である。
図1に示す制御装置においては、商用電源20の交流電力を整流器21により整流し、チョークコイル22及び平滑コンデンサ23からなる平滑回路により平滑化された直流電力を駆動電力として、インバータ回路24によりモータ(洗濯モータ)7を回転駆動する。また、入力設定部25から入力される運転指示、及び各検知手段(図示せず)により検知される運転状態の監視情報に基づいてモータ7の回転を制御し、負荷駆動部26により給水弁27、排水弁28、送風ファン12、ヒータ29の動作を制御する。
モータ7は、3相巻線7a、7b、7cを有するステータと、2極の永久磁石を有するロータ(図示せず)とを備え、3つの位置検出素子30a、30b、30cを設けた直流ブラシレスモータとして構成され、スイッチング素子24a〜24fにより構成されたPWM制御インバータ回路24により回転制御される。位置検出素子30a、30b、30cが検出するロータ位置検出信号は、マイコンにより構成された制御部31に入力される。このロータ位置検出信号に基づいて、駆動回路32によりスイッチング素子24a〜24fのオン/オフ状態をPWM制御することにより、ステータの3相巻線7a、7b、7cに対する通電を制御してロータを所要回転数で回転させる。
制御部31は、3つの位置検出素子30a、30b、30cの検出出力が入力される回転数検知部33を有する。回転数検知部33は、3つの位置検出素子30a、30b、30cのいずれかの信号の状態が変わることに応じてその周期を検出し、その周期よりロータの回転数を算出する。回転数検知部33の検知出力は布量検知部34に供給され、検出された回転数に基づき、後述するように布量が検知される。なお、回転数検知部33の検知出力はドラム3の回転数に対応するので、以下の説明においてドラム3の回転数は、回転数検知部33の検知出力により得られるものである。
制御部31はまた、温度特性補正部35、電流検知部36、及び電圧検知部37を有する。スイッチング素子24b、24d、24fの負側には、シャント抵抗24g、24h、24iが挿入されている。スイッチング素子24b、24d、24fとシャント抵抗24g、24h、24iの間が各々、電流検知部36に接続されている。電圧検知部37は、平滑コンデンサ23の正側とインバータ回路24の間に接続され、インバータ回路24に供給される電圧を検知する。これらの要素は、モータ7が発生するトルクの温度特性を補正するために、布量検知動作に補正を加える機能を有する。
本実施の形態における布量検知方法の特徴について、以下図2を参照して説明する。
図2は、布量検知動作を示す図であり、ドラム3の回転数上昇に要する時間、および回転数降下に要する時間との関係を示すもので、横軸は布量検知開始からの経過時間、縦軸は回転数である。
布量検知を開始すると、所定の時間経過あるいは所定の回転数N1に到達の後に、モータ7によって加速トルクT1を発生させる。それにより、ΔNrだけ回転数を上昇させ、所定の回転数N2に到達する時間t1を検知する(第1の検知工程)。この第1の検知工程が終了した後に、ドラム3の回転数を加速から減速に転じさせた上で、惰性回転したモータ7によって減速トルクT2を発生させる。それにより、回転数N3からΔNdだけ回転数を降下させ、所定の回転数N4に至る時間t2を検知する(第2の検知工程)。
ここで、第1の検知工程の動作状態について考察する。
式(3)より、第1の検知工程における角加速度α1は、次式(5)で表される。
α1=ΔNr/t1 (5)
また、式(1)および式(2)より、
T1=(Jd+mr2)α1+Tbであるから、上式(5)を代入して次式(6)が成立する。
T1=(Jd+mr2)ΔNr/t1+Tb (6)
同様に、第2の検知工程について考察すると、第2の検知工程における角加速度をα2と置いた場合に、式(7)、式(8)となる。
α2=ΔNd/t2 (7)
T2=(Jd+mr2)ΔNd/t2+Tb (8)
式(6)および式(8)から、摩擦トルクTbの成分を(6)−(8)により消去すると、
T1−T2=(Jd+mr2)(ΔNr/t1−ΔNd/t2)となる。判りやすくする為、両辺を(Jd+mr2)で除すると、
(T1−T2)/(Jd+mr2)=(ΔNr/t1−ΔNd/t2)
となり、更に右辺の分母を整理すると、式(9)が得られる。
(T1―T2)/(Jd+mr2
=(t2ΔNr−t1ΔNd)/(t1・t2) (9)
図3は、布量と、速度および時間の関係を示す図であり、横軸は布量、縦軸は速度の差を示す図であり、上式(9)を判りやすく示すものである。
式(9)は、布のドラム内周における平均半径r、加速トルクT1、減速トルクT2がある一定の値である場合に、図3に示すように、布の重量mに応じてΔNr、ΔNd、t1、t2が変化することを示している。
ここで、式(9)に示す右辺の値は、ドラム3の回転数と時間の関係を測ることによって容易に得ることが可能である。したがって、ΔNr、ΔNdはあらかじめ設定するため、布の重量mと加速時間t1と減速時間t2の関係のみ把握し、図1の制御部の布量検知部34に演算用テーブルとして保存しておけば、摩擦トルクTbの変化に関係無く、容易に精度良く、布量を検知することができることが判る。
なお、式(9)を用いて精度良く布量検知を行うためには、モータ7の加速トルクT1と減速トルクT2が、各々一定となるように制御することが望ましい。
上記のような制御は、モータ7に印加する電圧を制御することでも実現可能ではあるが、一般的には、以下に述べるような、ベクトル制御によってモータのトルク一定制御を行うことが知られている。
図4は、布量検知におけるベクトル制御を示す回路制御のブロック図である。
図4の制御ブロック図において、モータ7に通電される電流のうち、すくなくとも2相の電流と、ホールICなどによって得られるモータの回転位置信号を検知する。これらの信号を用いて、モータ7の電流を、トルク成分であるIqと磁束成分であるIdという直交する2つの電流に換算する。その後、換算されたIqおよびIdと、指令されているIq*およびId*を比較したうえで、適切な制御ゲインP、Iなどを用いることによって、モータ7のIq、Idを一定に制御することができる。
ここで、モータ7のトルクTは次式(10)で表されることから、Iq(q軸電流)とId(d軸電流)を制御すれば、モータ7のトルクTを制御可能である。
T=P(ψa・Iq+(Ld−Lq)IqId) (10)
なお、Pはモータ7の極対数、ψaは磁石による鎖交磁束、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンスを示す。
特に、式(10)におけるψa・Iqはマグネットトルクを表しており、モータが発生するトルクの主成分である。したがって、モータ7のトルクはIqによって主体的に制御することが可能である。また、Idがゼロではない場合、回転状態によってLdやLqが変化すると、トルクTの変動、あるいは布量の計算を行う時にトルクTを演算する場合に誤差を生じやすくなる。つまり、IqとIdを一定に制御してもトルクTが一定にならない場合が存在することから、Idをゼロとし、Iqを一定に制御してモータ7のトルクを一定に制御することによって、布量の検知計算誤差を小さくすることが可能になる。
ところで、鎖交磁束ψaの大きさは、図5に示すように、モータ7のロータの磁石の温度に逆比例するような温度特性を持つ。そのため、式(10)から判るように、モータ7が発生するトルクは温度特性を持ち、モータ7に通電する電流を所定値に制御しても、温度に応じて発生するトルクが変動する。その結果、式(9)に基づいて検知される布量の精度に影響が与えられる。本実施の形態のドラム式洗濯機では、この温度特性を補正することにより、布量の検知精度の低減を抑制する。
図1に示される温度特性補正部35、電流検知部36、及び電圧検知部37は、モータ7が発生するトルクの温度特性を補正するために機能する。すなわち、ロータの磁石に隣接する巻線7a、7b、7cの温度を検知して、実質的にロータの磁石の温度を検知し、それに応じた補正が行われる。巻線7a、7b、7cの温度は、布量検知動作の開始直前に検知される。ロータの磁石が発生する磁束の温度特性に基づき、検知された温度に応じて、加速トルクT1及び減速トルクT2を発生させるための巻線7a、7b、7cに流す駆動電流の設定値が補正される。
すなわち、検知温度からψaの変化率を演算し、Iqにその変化率を掛け合わせた値を補正後Iq値として、式(10)に基づき、加速トルクT1及び減速トルクT2を発生させるための制御が行われる。
巻線7a、7b、7cの温度を検知するために、温度特性補正部35は駆動回路32を制御して、例えば、スイッチング素子24a、24dをオンとし、他のスイッチング素子はオフとして、巻線7a、7bに所定の温度検知用電圧を印加する。具体的には、スイッチング素子24aをオンとし、スイッチング素子24dをPWM制御する。例えば、インバータ回路24に供給される電圧を280Vとすると、スイッチング素子24dをデューティ比10%でオンさせれば、モータ7のU−V間に温度検知用電圧として約28Vが印加される。温度検知用電圧の印加により巻線7a、7bを流れる電流が、電流検知部36により検知される。実際には電流検知部36は、シャント抵抗24hの両端の電圧を検知し、検知電圧とシャント抵抗24hの抵抗値との関係から電流値を算出する。
なお、シャント抵抗24g、24h、24iは、上述のベクトル制御のために、モ−タ7の3相の電流検知用に用いられるものである。従って、この温度補正モ−ドの時も、既存の要素を用いることにより、構成要素の増大を回避することができる。電流を流すのはU−V間に限らず、U-W間、あるいはW-U間に電圧を印加して、シャント抵抗24i、24gにより電流検知を行っても良い。
温度特性補正部35は、電流検知部36により検知された巻線7a、7bに流れる電流値と、巻線7a、7bに印加された温度検知用電圧の値とを用い、巻線の抵抗の温度特性に基づいて巻線7a、7bの温度を検知する。更に温度特性補正部35は、検知した温度に応じて、モータ7が発生するトルクの温度特性に基づき、加速トルクT1及び減速トルクT2を発生させるための巻線7a、7b、7cに流す駆動電流の設定値を補正する。それにより、モータ7が発生するトルクを精度よく制御することができる。
一方、電圧検知部37は、電源20の電圧の変動に起因して、巻線7a、7bに印加される温度検知用電圧が変動することを抑制するために用いられる。図6に示すように、電圧検知部37により検知される電圧、すなわちインバータ回路24に供給される電圧は、電源20の電圧の変動に応じて変動する。従って、例えばスイッチング素子24dをPWM制御する場合のデューティ比を一定にしても、電源20の電圧の変動によって温度検知用電圧が変動するため、検知される温度に誤差を生じることになる。
そのため、電圧検知部37によりインバータ回路24に供給される電圧を検知し、検知された電圧に応じて、スイッチング素子を駆動するPWM制御のデューティ比を調整する。すなわち、電源20の電圧が低くなればデューティ比を大きくし、電源20の電圧が高くなればデューティ比を小さくする。
図7は、本実施の形態における布量検知方法を示すフローチャートである。
図7において、布量検知がスタートすると(ステップS1)、まず、温度特性補正部35、電流検知部36、及び電圧検知部37により、モータ温度の検知、すなわち巻線7a、7bの温度の検知が行われる(ステップS2a)。次に検知された温度、及びモータ7が発生するトルクの温度特性に基づき、巻線7a、7b、7cの駆動電流の補正データが設定される(ステップS2b)。次に制御部31は、補正後の設定条件によりモータ7を駆動し、所定の回転数N1から、所定のトルクによりドラム3の回転数を上昇させる(ステップS3)。回転数がΔNrだけ上昇した所定の回転数N2に到達した時点で(ステップS4)、回転数がΔNr上昇するのに要した所要時間t1を算出する(ステップS5)。
次にモータ7の回転数の降下を開始させる(ステップS6)。ドラム3が所定の回転数N3からΔNdだけ回転数が降下した所定の回転数N4に到達した時点で(ステップS7)、回転数がΔNdだけ降下するのに要した所要時間t2を算出する(ステップS8)。次にΔNr、t1、ΔNd、t2の値から(9)式の右辺の値(=(α1−α2))を算出し(ステップS9)、予め測定しておいた布量の関係から、式(9)に基づいて布量を求める(ステップS10)。
次に図8のフローチャートを参照して、ステップS2aにより、巻線7a、7bの温度を検知する手順について説明する。
巻線温度検知がスタートすると(ステップS21)、まず、電圧検知部37により、インバータ回路24に供給される電圧が検知される(ステップS22)。次に検知された電圧に基づき、巻線7a、7bに印加される電圧が所定の温度検知用電圧になるように、PWM制御のデューティ比を演算する(ステップS23)。算出されたデューティ比になるように駆動回路32によりスイッチング素子を駆動して、巻線7a、7bに温度検知用電圧を印加する(ステップS24)。
所定時間経過後(ステップS25)、電流検知部36により巻線7a、7bを流れる電流を検知する(ステップS26)。次に、検知された電流値及び温度検知用電圧を用いて、巻線の温度を算出する(ステップS27)。
ステップS25において所定時間経過後とするのは、以下の理由による。すなわち、U-V間に電圧を印加するとステータに電流が流れ、フレミングの左手の法則により、ロータが磁気バランスする位置まで回転する。回転途中では、磁界中にロータが回転するため逆起電力で巻線7a、7bにに電流が流れる。検知精度を上げるためには、完全にロータがバランスして停止した状態で電流を検知することが望ましい。そのため、ロータが停止した状態になるまでの所定時間経過後、電流の検知を行う。
以上のように構成された洗濯機の布量検知では、ドラムの回転の上昇(第1の検知)および降下の速度(第2の検知)の双方の回転数と時間を用いて布量を測定するため、ドラム回転軸の摩擦トルクのバラツキが相殺され、そのバラツキの影響を抑制することになり、精度の高い検知が可能となる。さらに、モータ7が発生するトルクの温度特性が補正されることにより、布量検知の精度が確保される。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2におけるドラム式洗濯機について、図9を参照して説明する。図9は、本実施の形態における布量検知方法を示すフローチャートである。図7に示した実施の形態1における布量検知方法と同一のステップについては、同一の参照符号を付して、説明の繰り返しを省略する。なお、同ドラム式洗濯機の概略構造は、図13に示した従来例のものと同様である。また、制御装置の概略構成は、布量検知部34及び温度特性補正部35の動作を除き、図1に示した実施の形態1における制御装置と同様である。従って、制御装置については、図1を参照して説明するが、布量検知部34及び温度特性補正部35は実施の形態1の場合とは動作が異なることに留意を要する。
実施の形態1における温度特性補正部35が、検知した巻線の温度に応じて、加速トルク及び減速トルクを発生させるために巻線に流す駆動電流の設定値を補正するのに対して、本実施の形態における温度特性補正部35は、検知した巻線の温度を布量検知部34に供給する。それにより、布量検知部34は、巻線の温度に応じて、モータ7のロータの磁石から発生する磁束の温度特性に基づき、加速時間t1及び減速時間t2と布量との対応関係に補正を加えて布量を検知する。
すなわち、加速トルク及び減速トルクを発生させるために巻線に流す駆動電流の設定値としては、予め設定した所定温度でのIqを用いて布量検知動作を行う。加速時間t1及び減速時間t2の測定後、検知された巻線の温度から演算したψaの変化率に基づき、式(9)におけるトルクT1、T2の値を補正して、布量判定の結果を得る。
図9のフローチャートを参照して、布量検知のための処理の流れを説明する。布量検知がスタートすると(ステップS1)、まず、温度特性補正部35、電流検知部36、及び電圧検知部37により、モータ温度の検知、すなわち巻線7a、7bの温度の検知が行われる(ステップS2a)。温度検知の後、制御部31は、所定の設定値によりモータ7を駆動し、所定の回転数N1から、所定のトルクによりドラム3の回転数を上昇させる(ステップS3)。
一方、ステップS2aで検知された温度に基づき、(α1−α2)の値に対する補正係数kを求める(ステップS2c)。補正係数kは、例えば、ψaの変化率に基づくトルクTの値に基づき、テーブルを作成しておくことにより求めることができる。
ステップS3からステップS10までは、図7に示した実施の形態1の場合と同様であり、説明の繰り返しを省略する。ステップS10の次にステップS2dに進み、ステップS10で算出した(α1−α2)を、ステップS2cで得られた補正係数kにより補正する。最後に、補正後のk(α1−α2)を用いて布量を求める(ステップS10)。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3におけるドラム式洗濯機の制御装置の概略構成を示すブロック図である。このドラム式洗濯機の概略構造は、図13に示した従来例のものと同様である。
図10の制御装置の構成は、図1に示した制御装置に、温度検出用サーミスタ38、及び基準抵抗値記憶部39を加えたものである。従って、基本的な動作は、実施の形態1または実施の形態2における制御装置と同様である。温度検出用サーミスタ38及び環境温度検知部39は、巻線7a、7b、7cの抵抗値の製造ばらつきを補正して、巻線温度に基づく補正を精度よく行うために用いられる要素である。温度検出用サーミスタ38は、モータ7の周囲の環境温度Eを検知するように設けられる。温度検出用サーミスタ38の出力は環境温度検知部39に供給され、環境温度Eが検知される。
基準値測定モードにおいて、制御部31は、上述の巻線7a、7b、7cの温度を検知する動作のときと同様にして、巻線に温度検知用電圧が印加されるように制御する。そのとき電流検知部36が検知する電流値及び温度検知用電圧から、巻線の基準抵抗値Rrを算出する。そして、環境温度Eと基準抵抗値Rrの対応関係に基づき、ロータの磁石から発生する磁束の温度特性を補正する。すなわち、巻線の抵抗値の製造ばらつきによる影響を解消して、巻線抵抗の測定値に基づき、ロータの磁石から発生する磁束の温度特性を精度よく決定するために、環境温度Eにおける基準抵抗値Rrを用いる。
この補正について、図11を参照して説明する。同図は、上述の図5と同様、ロータの磁石から発生する磁束の温度特性を示す。但し、巻線抵抗の製造ばらつきに起因する異なる3種の特性線が例示される。図11において、巻線抵抗標準品の特性線は、巻線抵抗が製造の標準値を有する場合を示す。巻線抵抗上限品の特性線は、巻線抵抗が製造の上限値を有する場合、巻線抵抗下限品の特性線は、巻線抵抗が製造の下限値を有する場合を、各々を示す。
例えば、巻線抵抗標準品の基準抵抗値Rrを、環境温度E=20℃の下でRxとする。特性線から求められる対応する鎖交磁束が、図11にXで示される。巻線温度検知動作により検知される他の抵抗値に基づいて求められる温度と、対応する鎖交磁束の関係は、特性線で示されるとおりである。
一方、巻線抵抗上限品の基準抵抗値Rrを、環境温度E=20℃の下でRyとする。RyはRxよりも大きいので、電流検知部36が検知する電流値から、巻線抵抗標準品と同一の温度特性に基づき巻線温度を検知する場合には、図11に示すように、同一の検知温度に対して、巻線抵抗標準品の場合に対応させる鎖交磁束よりも高い値Yが対応する。巻線抵抗下限品の場合は逆に、低い値Zが対応する。
以上のようにして図11に示されるように、環境温度Eにおける基準抵抗値Rrが求められれば、その巻線により測定された温度に対応させて、ロータの磁石から発生する磁束の温度特性が決定される。これにより、モータ7が発生するトルクの温度特性を補正して、巻線7a、7b、7cの抵抗値の製造ばらつきに影響されることなく、巻線を利用した検知温度に応じて精度よくトルクを制御することができる。
なお、基準値記憶部を設け、環境温度Eにおける基準抵抗値Rrとの対応関係に基づき、鎖交磁束の温度特性における、環境温度Eと鎖交磁束の値を求めて記憶しておけば、その記憶された磁束の値を基準として、磁束の温度特性を決定し、測定に用いることができる。
図12は、鎖交磁束の基準値を測定する方法を示すフローチャートである。基準値測定モードがスタートすると(ステップS31)、まず、温度検出用サーミスタ38が検知するモータ7の周囲の環境温度Eは、環境温度検知部39に供給される(ステップS32)。次に制御部31は、巻線に温度検知用電圧が印加されるように制御する(ステップS33)。そのとき電流検知部36が検知する電流値及び温度検知用電圧から、巻線の基準抵抗値Rrを算出する。さらに環境温度Eにおける基準抵抗値Rrに対応させて、ロータの磁石から発生する鎖交磁束を算出する。(ステップS34)。この鎖交磁束の値は、温度検出用サーミスタ38により検知された環境温度Eの時の基準値として記憶される(ステップS35)。
本発明によれば、ドラムに投入された布量を、簡単な構成で精度よく検知して、適切な洗濯時間の設定や洗剤量の表示および、適切な時間設定の脱水工程を行うことが可能であり、家庭用、業務用の洗濯機に有用である。
本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の制御装置を示すブロック図 同ドラム式洗濯機に用いられる布量検知の動作を示す図 同布量検知の布量と加速度差を示す図 同布量検知におけるベクトル制御を示すブロック図 洗濯モータの巻線により発生する磁束の大きさの温度特性を示す図 電源電圧と電圧検知部により検知される電圧の関係を示す図 実施の形態1における布量検知方法を示すフローチャート 同検知方法における巻線温度検知の方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態2におけるドラム式洗濯機の制御方法を示す図 本発明の実施の形態3におけるドラム式洗濯機の制御装置を示すブロック図 モータの巻線の抵抗のばらつき及び温度特性を示す図 モータの巻線の抵抗の基準抵抗値を測定する方法を示すフローチャート ドラム式洗濯機の概略構成を示す断面図 従来例のドラム式洗濯機の布量検知方法を示す図
符号の説明
1 洗濯機本体
2 水槽
3 ドラム
7 モータ
7a、7b、7c 巻線
14 回転検知部
20 商用電源
24 インバータ回路
24a〜24f スイッチング素子
24g、24h、24i シャント抵抗
30a、30b、30c 位置検出素子
31 制御部
32 駆動回路
33 回転数検知部
34 布量検知部
35 温度特性補正部
36 電流検知部
37 電圧検知部
38 温度検出用サーミスタ
39 環境温度検知部

Claims (4)

  1. 水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有し、洗濯物を収容して回転運動を行うドラムと、前記ドラムを回転自在に内包し洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽と、前記ドラムを回転駆動する洗濯モータと、前記洗濯モータの回転数を検知する回転数検知装置と、前記洗濯モータの周囲の環境温度を検知するように設けられた温度検知素子と、前記回転数検知装置の検知出力に基づき前記洗濯モータの回転を制御する制御部とを備えた洗濯機において、
    前記制御部は、前記洗濯物の量である布量を検知するための布量検知部と、前記洗濯モータの巻線に流れる電流値を検知する電流検知部と、前記洗濯モータが発生するトルクの温度特性に対して前記布量検知動作を補正するための温度特性補正部と、前記温度検知素子の出力に基づき前記環境温度を検知する環境温度検知部とを備え、
    布量検知動作の際に、前記洗濯モータに所定の加速トルクを発生させることで前記ドラムの回転を加速して、所定の回転数差ΔNrだけ上昇する間の加速時間t1を測定する第1の検知工程と、前記第1の検知工程の後に、前記洗濯モータに所定の減速トルクを発生させることで前記ドラムの回転を減速して、所定の回転数差ΔNdだけ低下する間の減速時間t2を計測する第2の検知工程を行って、前記布量検知部により、前記加速時間t1と前記減速時間t2に基づき、前記布量を検知するとともに、
    前記布量検知動作の開始前に、前記巻線に所定の温度検知用電圧が印加されるように制御し、そのとき前記電流検知部が検知する電流値を用いて、前記巻線の抵抗値の温度特性に基づき前記巻線の温度を検知する構成において、
    前記電流値と前記温度検知用電圧とから前記巻線の基準抵抗値を算出し、前記環境温度と前記基準抵抗値の対応関係に基づき、前記洗濯モータのロータの磁石から発生する磁束の温度特性を補正し、この補正された温度特性に基づき、前記温度特性補正部により、前記加速トルク及び前記減速トルクを発生させるための前記巻線に流す駆動電流の設定値を補正することを特徴とする洗濯機。
  2. 水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有し、洗濯物を収容して回転運動を行うドラムと、前記ドラムを回転自在に内包し洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽と、前記ドラムを回転駆動する洗濯モータと、前記洗濯モータの回転数を検知する回転数検知装置と、前記洗濯モータの周囲の環境温度を検知するように設けられた温度検知素子と、前記回転数検知装置の検知出力に基づき前記洗濯モータの回転を制御する制御部とを備えた洗濯機において、
    前記制御部は、前記洗濯物の量である布量を検知するための布量検知部と、前記洗濯モータの巻線に流れる電流値を検知する電流検知部と、前記洗濯モータが発生するトルクの温度特性に対して前記布量検知動作を補正するための温度特性補正部と、前記温度検知素子の出力に基づき前記環境温度を検知する環境温度検知部とを備え、
    布量検知動作の際に、前記洗濯モータに所定の加速トルクを発生させることで前記ドラムの回転を加速して、所定の回転数差ΔNrだけ上昇する間の加速時間t1を測定する第1の検知工程と、前記第1の検知工程の後に、前記洗濯モータに所定の減速トルクを発生させることで前記ドラムの回転を減速して、所定の回転数差ΔNdだけ低下する間の減速時間t2を計測する第2の検知工程を行って、前記布量検知部により、前記加速時間t1と前記減速時間t2に基づき、前記布量を検知するとともに、
    前記布量検知動作の開始前に、前記巻線に所定の温度検知用電圧が印加されるように制御し、そのとき前記電流検知部が検知する電流値を用いて、前記巻線の抵抗値の温度特性に基づき前記巻線の温度を検知する構成において、
    前記電流値と前記温度検知用電圧とから前記巻線の基準抵抗値を算出し、前記環境温度と前記基準抵抗値の対応関係に基づき、前記洗濯モータのロータの磁石から発生する磁束の温度特性を補正し、この補正された温度特性に基づき、前記温度特性補正部により、前記加速時間t1及び前記減速時間t2と前記布量との対応関係を補正する補正データを生成し、
    前記布量検知部は、前記補正データに基づき前記布量を検知することを特徴とする洗濯機。
  3. 前記洗濯モータの巻線に駆動電圧を印加するためのインバータ回路に供給される電圧を検知する電圧検知部を備え、
    前記制御部は、前記巻線に前記温度検知用電圧を印加する際、前記電圧検知部により検知された電圧に応じて、前記温度検知用電圧が所定電圧となるように前記インバータ回路を制御する請求項1または2に記載の洗濯機。
  4. 前記環境温度と前記基準抵抗値の対応関係に基づき、前記磁束の温度特性における前記基準抵抗値に対応する磁束の値を記憶する基準値記憶部を有し、
    前記基準磁束値記憶部に記憶された磁束の値を基準として、前記磁束の温度特性を決定して用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗濯機。
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