JP2013027448A - 洗濯機および洗濯乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドラム内の布量を、精度よく検知可能な布量検知手段を有する洗濯機および洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】モータ7により、ドラム3を静止から第1の所定の回転角速度N1を上回る回転角速度まで加速する加速工程と、加速工程の後に、前記ドラムを第1の所定の回転角速度N1にて所定の時間t1の間等速回転を行い摩擦トルクTaを測定する第1の検知工程と、第1の検知工程の後に、前記モータに減速トルクTbを発生させることで前記ドラムの回転を減速して、第2の所定の回転角速度N2から第3の所定の回転角速度N3まで回転角速度が低下する間の減速時角加速度αを計測する第2の検知工程を有し、前記第1の検知工程で測定した摩擦トルクTaと前記第2の検知工程で測定した前記角加速度αに基づき布量を検知することにより、衣類がドラム3の内壁に安定的に張り付いた状態で布量を検知することとなり、より精度の高い検知が可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ドラムに投入された洗濯物の量である布量を検知するための布量センサを有する洗濯機に関する。
ドラム式洗濯機の構造の一例を図11に示す。洗濯機本体101内には、防振構造を有するサスペンション構造(図示せず)によって水槽102が宙吊り状態に支持されている。前記水槽102内には、有底円筒形に形成されたドラム103が、その軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて回転自在に支持されている。水槽2の正面側にはドラム3の開口端に通じる衣類出入口104が形成され、洗濯機本体101の正面側の上向き傾斜面に設けられた開口部を開閉可能に閉じる扉105を開閉することにより、衣類出入口104を介してドラム103内に対して洗濯物を出し入れすることができる。
ドラム3には、その周面に水槽102内に通じる多数の透孔106が形成され、内周面の複数位置に衣類攪拌用の攪拌突起(図示せず)が設けられている。このドラム103は、水槽102の背面側に取り付けられたモータ107によって正転及び逆転方向に回転駆動される。また、水槽102には、注水管路108及び排水管路109が配管接続され、図示しない注水弁及び排水弁の制御によって水槽102内への注水及び排水がなされる。
扉105を開きドラム103内に洗濯物及び洗剤を投入して、洗濯機本体101の例えば前面上部に設けられた操作パネル110での操作により運転を開始させると、水槽102内には注水管路108から所定量の注水がなされ、モータ107によりドラム103が回転駆動されて洗濯工程が開始される。ドラム103の回転により、ドラム103内に収容された洗濯物はドラム103の内周壁に設けられた攪拌突起によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する攪拌動作が繰り返されるので、洗濯物には叩き洗いの作用が及んで洗濯がなされる。所要の洗濯時間の後、汚れた洗濯液は排水管路109から排出され、ドラム103を高速回転させる脱水動作により洗濯物に含まれた洗濯液を脱水し、その後、水槽102内に注水管路8から注水してすすぎ工程が実施される。このすすぎ工程においてもドラム103内に収容された洗濯物はドラム103の回転により図示しない攪拌突起により持ち上げられて落下する攪拌動作が繰り返されてすすぎ洗いが実施される。
また、モータ107の背面には、その回転状態を検知するために、モータ107の回転子(ロータ)の位置を検出する位置検出素子等で構成された回転検知部114が設けられている。
また、このドラム式洗濯機には、ドラム103内に収容した洗濯物を乾燥する機能が設けられ、循環送風経路111により、水槽102内の空気を排気して除湿し、加熱して乾燥させた空気を再び水槽102内に送風ファン112にて送風するものである。
以上のような構成のドラム式洗濯機においては、ドラム103に投入された衣類等洗濯物の布量を検出し、布量に応じて洗濯時間等を自動的に決定する機能が付加されているのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。布量を検出する方法の一例について、図11および、図12を参照して、以下に説明する。
布量の検出は、ドラム103を回転駆動するためのモータ107を制御する機能を有する制御回路(図示せず)により行われる。
洗濯を開始すると、まず、制御回路は、モータ107を始動し、回転検知部114からは検知出力が入力される。制御回路は、高性能可変速制御方式であるベクトル制御を利用して、モータ107に対して安定した駆動トルク/制動トルクを供給する。
布量検知工程では、制御回路にてトルク寄与電流成分Iqを一定に制御することによりモータ107に対して所定の駆動トルクT1を供給して加速させ、第1の所定の速度間ΔN1の角加速度α1を測定する。その後、制御回路はモータ107に対して所定の制動トルクT2を供給することにより減速させ、第2の所定の速度間ΔN2の角加速度α2を測定する。
ここで布の重量をm、ドラム103の内周に分布する布の平均半径をr、ドラム103やモータ107の慣性モーメントをJdとすると、布を含めた回転系の慣性モーメントJは数式1で求められる。
また、ドラム103の加速時の回転系のトルク運動方程式は、ドラム103や回転軸などが有する摩擦トルクをTa、布を含めた回転系の慣性モーメントをJとすると、数式2のように表される。
同様に、ドラム103の減速時の回転系のトルク運動方程式は数式3のように表される。
数式1〜数式3から、数式4のように、布の平均半径rが一定であれば、布の重量mに応じて、加速度α1と加速度α2の関係が変化する。
数式4から、角加速度α1と角加速度α2の差は、摩擦トルクTaには依存せず、布量mに反比例することがわかる。
これにより、モータ107を所定の加速トルクT1で加速したときの角加速度α1を測定し、その後モータ107を所定の制動トルクT2で減速したときの角加速度α2を測定し、その差を求めることによって、摩擦トルクTaの値に関係なく布量を知ることができる。
特開2003−210888号公報
上記従来の布量検知方法を用いる場合には、加速時、減速時共に、回転系の慣性モーメントJが一定であることが前提となっている。しかしながら、ドラム103の内周に分布する布の平均半径rは、布が静止時にドラム103の下部に静置されている状態から回転運動の開始によりドラム103の内周に沿って平均的に分布する第1の加速過程と、その後の回転角速度の二乗に比例する遠心力によりドラム103の内壁に押しつけられる第2の加速過程を経るため、角加速度α1の測定中に変化する特性がある。
また、遠心力に対する布の平均半径rの時間的特性は布が持つバネ性に依存するが、布が持つバネ性は加圧時と減圧時に正反対の振る舞いをするものではない。すなわち、布は加圧された場合にはその力に従い厚さを減らすが、その後に減圧されても即座に元の状態には戻らず、時には、加圧された状態で固定され減圧してもその状態を維持してしまう場合もある。このため、角加速度α1を測定する場合におけるJと角加速度α2を測定する場合におけるJが一定でない場合がある。その場合には布量の検知精度が低くなるという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ドラムに投入された布量を、布を安定してドラムに張り付かせた後に等速運転を行うことにより安定した状態で摩擦トルクを測定し、その後の減速運転において慣性モーメントを測定し、等速運転中に測定した摩擦トルクの影響分を除外することによって、布の偏りによる慣性モーメントの変化の影響を低減し、簡単な構成で精度よく検知可能な布量検知手段を有する洗濯機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するため、本発明の洗濯機は、水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有し、洗濯物を収容して回転運動を行うドラムと、前記ドラムを回転自在に内包し洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽と、前記ドラムを駆動するモータと、前記モータの回転角速度を検知する回転角速度検知装置と、前記回転角速度検知装置の検知出力に基づき前記モータの回転を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記モータを駆動して前記ドラムを第1の所定の回転角速度N1を上回る回転角速度まで加速する加速工程と、前記加速工程の後に、前記ドラムを前記第1の所定の回転角速度N1にて所定の時間t1の間、等速回転を行い、摩擦トルクTaを測定する第1の検知工程と、前記第1の検知工程の後に、前記モータに減速トルクTbを発生させることで前記ドラムの回転を減速して、第2の所定の回転角速度N2から第3の所定の回転角速度N3まで回転角速度が低下する間の減速時の角加速度αを計測する第2の検知工程を有し、前記第1の検知工程で測定した前記摩擦トルクTaと、前記第2の検知工程で測定した前記角加速度αとに基づき布量を検知する布量検知工程を実行するものである。
これによって、布を安定してドラムに張り付かせた後に等速運転を行うことにより安定した状態で摩擦トルクを測定し、その後の減速運転において慣性モーメントを測定し、等速運転中に測定した摩擦トルクの影響分を除外することによって、簡単な構成で精度よく布量を検知することができる。
本発明の洗濯機は、衣類がドラムの内壁に安定的に張り付いた状態で布量を検知することとなり、精度よく布量を検知する事ができる。
本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の概略構成を示す断面図 同ドラム式洗濯機の制御装置を示す回路図 同ドラム式洗濯機に用いられる布量検知の動作を示す図 同ドラム式洗濯機のドラム3の正面図 同布量検知におけるベクトル制御を示すブロック図 同布量検知の布量と加速度の関係を示す図 同布量検知方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態2におけるドラム式洗濯機の制御方法を示す図 本発明の実施の形態3におけるドラム式洗濯機の制御方法を示す図 本発明の実施の形態4におけるドラム式洗濯乾燥機の制御方法を示す図 従来例のドラム式洗濯機の概略構成を示す断面図 従来例のドラム式洗濯機の布量検知方法を示す図
第1の発明の洗濯機は、水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有し、洗濯物を収容して回転運動を行うドラムと、前記ドラムを回転自在に内包し洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽と、前記ドラムを駆動するモータと、前記モータの回転角速度を検知する回転角速度検知装置と、前記回転角速度検知装置の検知出力に基づき前記モータの回転を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記モータを駆動して前記ドラムを第1の所定の回転角速度N1を上回る回転角速度まで加速する加速工程と、前記加速工程の後に、前記ドラムを前記第1の所定の回転角速度N1にて所定の時間t1の間、等速回転を行い、摩擦トルクTaを測定する第1の検知工程と、前記第1の検知工程の後に、前記モータに減速トルクTbを発生させることで前記ドラムの回転を減速して、第2の所定の回転角速度N2から第3の所定の回転角速度N3まで回転角速度が低下する間の減速時の角加速度αを計測する第2の検知工程を有し、前記第1の検知工程で測定した前記摩擦トルクTaと、前記第2の検知工程で測定した前記角加速度αとに基づき布量を検知する布量検知工程を実行するものである。
このため、第1の所定の回転角速度N1を上回る回転角速度まで加速してから、第1の所定の回転角速度N1に減速するので、布を加圧してから減圧してドラムに張り付かせることができる。このため、精度よく布量を検知することができる。また、安定してドラムに張り付かせた後に等速運転を行うことにより、安定した状態で摩擦トルクTaを測定し、その後の減速運転において慣性モーメントを測定し、等速運転中に測定した摩擦トルクTaの影響分を除外することによって布量を検知することとなり、簡単な構成で精度よく布量を検知することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の洗濯機の制御部は、第1の検知工程において、モータに通電されるq軸電流を制御し、摩擦トルクと絶対値が等しく、符号が逆の加速トルクTcを発生させることによりドラムを等速回転させるようにすることにより、布を安定してドラムに張り付かせた状態で摩擦トルクを測定することとなり、精度良く布量を検知することが可能となる。
第3の発明は、特に第2の発明の洗濯機の制御部は、第1の検知工程において、第1の所定の時間t1内のq軸電流の平均値を算出することにより、摩擦トルクTaを測定することにより、布の分布状態の影響等によりドラムの回転角速度が周期的に変動した場合でも安定して摩擦トルクTaを測定することとなり、精度良く布量を検知することが可能となる。
第4の発明は、特に第3の発明の洗濯機の制御部は、第1の検知工程において、第1の所定の回転角速度N1にてドラムが1回転する時間のq軸電流の平均値を算出することに
より、布の分布状態の影響により重心が偏ることから生じる回転方向のトルク変動を平均化することとなり、精度良く布量を検知することが可能となる。
第5の発明は、特に第4の発明の洗濯機において、所定の時間t1は、第1の所定の回転角速度N1にてドラムが2回転する時間よりも長いことにより、第1の所定の回転角速度N1にてドラムが1回転する時間のq軸電流の平均値を複数算出して比較することにより値の妥当性を検証できることとなり、精度良く布量を検知することが可能となる。
第6の発明は、特に第4または第5の発明の洗濯機の制御部は、第1の検知工程において、第1の所定の回転角速度N1にてドラムが1回転する時間のq軸電流の平均値を複数算出し、最後に算出した平均値と、直前に算出した平均値との差Iqdifが、所定の値を超えていた場合は、前記平均値の差Iqdifが所定の値を下回るまで、前記第1の検知工程の実施時間を延長して新たに前記平均値を算出し、新たな平均値とその直前の平均値との差Iqdifを所定の値と比較する動作を繰り返すことにより、安定した等速回転を実現するまで第1の検知工程を続けることとなり、精度良く布量を検知することが可能となる。
第7の発明は、特に第1〜6の発明の洗濯機の制御部は、第2の検知工程においては、モータに通電されるq軸電流を所定の一定値となるよう制御することによって、減速トルクTbを制御することにより、モータにおけるトルクの主成分であるマグネットトルクに関係するq軸電流が一定となるようにすることで、前記減速トルクTbをほぼ一定に制御できるため、加速度αの検知精度を高めることができる。このため、精度良く布量を検知することが可能となる。
第8の発明は、特に第1〜7の洗濯機の制御部は、第1の検知工程および第2の検知工程においては、モータに通電されるd軸電流がほぼゼロとなるように制御したことにより、モータにおける発生トルクがマグネットトルクのみとなることから、q軸電流だけで前記加速トルクTcおよび前記減速トルクTbが制御されて、制御を行いやすくなることから、精度良く布量を検知することが可能となる。
第9の発明は、特に第1〜8の発明の洗濯機の第1の検知工程および第2の検知工程は、水槽を含む振動系の共振周波数以下で実施されることにより、加速トルクTcおよび減速トルクTbのほとんどが振動成分とならずに回転方向成分となるため、精度良く布量を検知することが可能となる。また、共振周波数でドラムを回転させないので、振動による騒音の発生を抑えることができる。
第10の発明は、特に第1〜9の発明の洗濯機の制御部は、加速工程における、所定の回転角区間におけるドラムの最大回転角速度と最小回転角速度を計測し、前記最大回転角速度と前記最小回転角速度の差が所定値以上である場合は、前記ドラムの回転駆動を停止することにより、布の前記ドラム内における分布が不均一となって、前記ドラムの振動が所定の値よりも大きくなった場合であっても、前記ドラムを停止することにより騒音の発生を抑えることができる。
第11の発明は、特に第1〜10の発明の洗濯機の制御部は、ドラムの回転開始から経過時間を測定し、第1の所定の制限時間tend1が経過しても加速工程を終了しない場合は、前記ドラムの回転駆動を停止することにより、過大な衣類が投入された場合等、加速時間が第1の所定の制限時間tend1よりも長くなった場合については、前記ドラムの回転駆動を停止し次工程に移ることができる。これによって、洗濯時間を不要に長引かせず、無駄な動作、電力を消費することを抑制できる。
第12の発明は、特に第1〜11の発明の洗濯機の制御部は、ドラムの回転開始から経過時間を測定し、第2の所定の制限時間tend2が経過しても第1の検知工程を終了しない場合は、前記ドラムの回転駆動を停止することにより、衣類の片寄り度合いが大きく、等速回転が実施できない場合等、ドラムの回転開始から第1の検知工程終了までの時間が第2の所定の制限時間tend2よりも長くなった場合については、前記ドラムの回転駆動を停止し次工程に移ることができる。これによって、洗濯時間を不要に長引かせず、無駄な動作、電力を消費することを抑制できる。
第13の発明は、特に第1〜12の発明の洗濯機の制御部は、ドラムの回転開始から経過時間を測定し、第3の所定の制限時間tend3が経過しても第2の検知工程を終了しない場合は、前記ドラムの回転駆動を停止することにより、過大な衣類が投入された場合等、ドラムの回転開始から第2の検知工程終了までの時間が第3の所定の制限時間tend3よりも長くなった場合については、前記ドラムの回転駆動を停止し次工程に移ることができる。これによって、洗濯時間を不要に長引かせず、無駄な動作、電力を消費することを抑制できる。
第14の発明は、特に第1〜13の発明の洗濯機の制御部は、モータの回転を制御してドラムを駆動することにより、洗い工程、濯ぎ工程、脱水肯定の各工程を順次実行するようにし、布量検知工程を前記洗い工程の前に実行するようにしたことにより、布量を確定した後に各工程を実施することとなり、布量に応じて最適に運転する洗濯機を実現することができる。
第15の発明は、特に第1〜9の発明の洗濯機の制御部は、モータの回転を制御してドラムを駆動することにより、洗い工程、濯ぎ工程、脱水工程の各工程を順次実行するようにし、布量検知工程を前記濯ぎ工程時における脱水動作終了時に実行するようにしたことにより、前記濯ぎ工程時における脱水動作終了時の布量を短い時間で検知することとなり、検知した布量に応じた最適な脱水工程を実施することができる。
第16の発明は、特に第1〜9の発明の洗濯機の制御部は、モータの回転を制御してドラムを駆動することにより、洗い工程、濯ぎ工程、脱水工程、乾燥工程の各工程を順次実行するようにし、布量検知工程を前記脱水工程の終了時に実行するようにしたことにより、前記脱水工程終了時の布量を短い時間で検知することとなり、検知した布量に応じた最適な乾燥工程を実施することができる。
以下、本発明の実施の形態1〜4について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるドラム式洗濯機の概略構造を示す断面図である。また、図2は、同ドラム式洗濯機の動作を制御する制御装置の概略構成を示す断面図である。
図1において、モータ7の回転は、ベルト16を介してドラム3の回転中心軸17に固定されたプーリ18に伝達される。洗濯機としての基本的な動作は従来例と同様である。
図2に示す制御装置においては、商用電源20の交流電力を整流器21より整流し、チョークコイル22及び平滑コンデンサ23からなる平滑回路により平滑化された直流電力を駆動電力として、インバータ回路24によりモータ7を回転駆動する。また、入力設定部25から入力される運転指示、及び各検知手段(図示せず)により検知される運転状態の監視情報に基づいてモータ7の回転を制御し、負荷駆動部26により給水弁27、排水
弁28、送風ファン12、ヒータ29の動作を制御する。
モータ7は、3相巻線7a、7b、7cを有するステータと、2極の永久磁石を有するロータとを備え、モータ回転角速度検出手段30を設けた3相誘導モータとして構成され、スイッチング素子24a〜24fにより構成されたPWM制御インバータ回路24により回転制御される。モータ回転角速度検出手段30が検出する速度信号は、マイコンにより構成された制御部31に入力される。この速度信号に基づいて、駆動回路32によりスイッチング素子24a〜24fのオン/オフ状態をPWM制御することにより、ステータの3相巻線7a、7b、7cに対する通電を制御してロータを所要回転角速度で回転させる。
制御部31は、モータ回転角速度検出手段30の検出出力が入力されるドラム回転角速度検知部33を有する。前記ドラム回転角速度検知部33は、モータ回転角速度検出手段30から出力される速度信号と、モータ7の軸とプーリ18の半径の比に基づき、ドラム3の回転角速度を算出する。ドラム回転角速度検知部33の検知出力は布量検知部34に供給され、検出された回転角速度に基づき、以下に説明するように布量が検知される。
本実施の形態における布量検知方法の特徴について、以下、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機に用いられる布量検知の動作を示す図であり、ドラム3の回転角速度上昇に要する時間、および回転角速度降下に要する時間との関係を示すもので、横軸は布量検知開始からの経過時間、縦軸は回転角速度である。
衣類がドラム3に投入され、図示しない入力手段により洗濯運転の開始指令が入力されると、制御部31はまず加速工程を行い、続いて布量検知工程を行う。加速工程においては、モータ7に加速トルクを発生させることでドラム3を静止状態から起動して第1の所定の回転角速度N1を上回る回転角速度まで加速する。次に前記加速工程に引き続いて布量検知工程を行う。布量検知工程は第1の検知工程と第2の検知工程からなり、まずモータ7に発生させるトルクを制御し、第1の所定の回転角速度N1にて安定したと判断すると、所定の時間t1の間等速回転を行い摩擦トルクTaを測定する第1の検知工程を開始する。
図4は、本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機のドラム3の正面図であり、第1の検知工程における回転角速度とトルクの関係を示している。第1の検知工程において、ドラム3は第1の所定の回転角速度N1で回転運動をしている。この時、ドラム3の回転中心軸17は、図示しない軸受けなどから回転運動を妨げる方向に摩擦トルクTaを受ける。この状態で等速運動を継続するためには、モータ7に摩擦トルクを打ち消すためのトルク、すなわち摩擦トルクと絶対値が等しく符号が逆の加速トルクTcを発生させればよい。
ここで、モータ7の加速トルクTcを制御する必要が生じる。このような制御は、モータ7に印加する電圧を制御することでも実現可能ではあるが、一般的には、以下に述べるような、ベクトル制御によってモータのトルク制御を行うことができる。
図5は、本発明の実施の形態1における布量検知におけるベクトル制御を示すブロック図である。
図5の制御ブロック図において、モータ7に通電される電流のうち、すくなくとも2相の電流と、ホールICなどによって得られるモータの回転位置信号を検知する。これらの
信号を用いて、モータ7の電流を、トルク成分であるIq(q軸電流)と磁束成分であるId(d軸電流)という直交する2つの電流に換算する。その後、換算されたIqおよびIdと、指令されているIq*およびId*を比較したうえで、適切な制御ゲインP、Iなどを用いることによって、モータ7のIq、Idを制御することができる。
ここで、モータ7のトルクTは数式5で表されることから、Iq(q軸電流)とId(d軸電流)を制御すれば、モータ7のトルクTを制御可能である。
なお、Pはモータ7の極対数、ψaは磁石による鎖交磁束、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンスを示す。
特に、数式5におけるψa・Iqはマグネットトルクを表しており、モータが発生するトルクの主成分である。したがって、モータ7のトルクはIq(q軸電流)によって主体的に制御することが可能である。また、Id(d軸電流)がゼロではない場合、回転状態によってLdやLqが変化すると、トルクTの変動、あるいは布量の計算を行う時にトルクTを演算する場合に誤差を生じやすくなる。つまり、Iq(q軸電流)とId(d軸電流)を一定に制御してもトルクTが一定にならない場合が存在することから、Id(d軸電流)をゼロとし、Iq(q軸電流)を制御してモータ7のトルクを制御することによって、布量の検知計算誤差を小さくすることが可能となる。
第1の検知工程の目的は摩擦トルクTaを測定することであるが、モータ7に加速トルクTcを発生させて等速回転を行った場合、加速トルクTcを測定して符号を逆転させれば摩擦トルクTaを測定したことと同等となる。加えて、前記ベクトル制御を用いればIdをゼロとした上でIqを制御すれば加速トルクTcを制御できるので、制御部31にて第1の検知工程におけるIqを記憶することにより、摩擦トルクTaを測定したことと同等となる。
ここで、等速運動中のドラム3の第1の所定の回転角速度N1の変動要因として、ドラム3内の布の分布状態の影響による重心の偏りが挙げられる。すなわち、回転中心軸17から重心がずれた場合、重心が鉛直方向下向きに移動する場合はドラム3は加速され、鉛直方向上向きに移動する場合はドラム3は減速される。
この影響を打ち消すためには、前記ベクトル制御によりIqを制御し、加速中は加速トルクTcを小さく、減速中は加速トルクTcを大きくすればよい。重心はドラム3が1回転すると元の場所に戻るので、結果的にIqの増減はドラムの回転に従って周期的に制御されることとなる。
このような条件の中では、第1の所定の回転角速度N1にてドラム3が1回転する間のIqの平均値を算出することにより、重心の偏りの影響を排除することができ、摩擦トルクTaを精度良く測定することができる。
また、より精度良く摩擦トルクTaを測定するためには、所定の時間t1を第1の所定の回転角速度N1にてドラム3が2回転する時間より長く設定し、Iqの平均値を複数回算出することにより測定バラツキを抑えることができる。
また、複数算出したIqの平均値のバラツキが大きく、ドラム3が安定した等速回転を
していないと推定された場合は、Iqの平均値のバラツキが所定の範囲に収まるまで第1の検知工程を延長すれば、より精度良く摩擦トルクTaを測定することができる。
この第1の検知工程が終了した後に、加速トルクTcを制御し、ドラム3の回転角速度を減速に転じさせた後に、減速トルクTbを発生させ、第2の所定の回転角速度N2からΔNだけ回転角速度を降下させ、第3の所定の回転角速度N3に至る時間t2を測定することにより加速度αを算出する第2の検知工程が行われる。
この時、前記ベクトル制御によりモータ7に通電するIdをゼロとし、Iqを所定の一定値となるよう制御することにより、減速トルクTbを一定に制御することにより、加速度αの検知精度を高めることができる。
第2の検知工程を終え、布量検知工程が終了すると、引き続き、洗い、濯ぎ、脱水などの各工程の内、入力手段により設定された工程が実施される。
ここで、第1の検知工程の動作状態について考察する。 第1の検知工程において、摩擦トルクTaと加速トルクTcの関係は数式6で表される。
また、加速トルクTcは、数式5でId=ゼロ、Iqの平均値をIqaveとすればよいので、数式7で表される。
一方、第2の検知工程について考察すると、第2の検知工程における角加速度をαと置き、q軸電流の所定の一定値をIq2と置いた場合に、数式8、数式9、数式10となる。
数式6〜数式10から、摩擦トルクTaの成分を消去すると、数式11となる。
図6は、本発明の実施の形態1における布量と加速度の関係を示す図であり、横軸は布量、縦軸は加速度を示す図であり、数式11を判りやすく示すものである。
数式11は、布のドラム内周における平均半径r、第1の検知工程におけるq軸電流平均値Iqave、第2の検知工程におけるq軸電流の所定の一定値Iq2がある一定の値である場合に、図6に示すように、布の重量mに応じてαが変化することを示している。
ここで、αは数式8に示すとおり、ドラム3の回転角速度と時間の関係を測定することによって容易に得ることが可能である。したがって、布の重量mと角加速度の変化αの関係のみ把握し、図2の制御部31の布量検知部34に演算用テーブルとして保存しておけば、容易に精度良く布量を検知することができる。
図7は、本発明の実施の形態1における布量検知方法を示すフローチャートである。
図7において、布量検知がスタートすると(ステップS1)、制御部31は、モータ7を加速して(ステップS2)、ドラム3の回転角速度を上昇させる(ステップS3)。回転角速度が第1の所定の回転角速度N1に到達すると加速工程を終了する(ステップS4のYES)。次に、制御部31は、モータ7に通電するIdをゼロとした上で、Iqを制御してトルクTcを制御することによりドラム3が第1の所定の回転角速度N1で一定に回転するよう制御する(ステップS5)。第1の所定の回転角速度N1で安定したと判断すれば(ステップS6のYES)、第1の検知工程へと進む。
第1の検知工程では、Iqの瞬時値を逐次記憶し(ステップS7)、ドラム3が1回転する間のIqの瞬時値を記憶し終えれば(ステップS8のYES)、その間のIqの平均値(Iqave)を算出し、メモリに格納する(ステップS9)。Iqaveの算出が1回目の場合は無条件でステップS7〜ステップS9を繰り返す(ステップS10のYES)。2回目以降は(ステップS10のNO)、ステップ7〜9を繰り返し、最後に算出した平均値Iqaveと、直前に算出した平均値Iqaveとの差Iqdifが、所定の値を超えていた場合は、平均値の差Iqdifが所定の値を下回るまで、第1の検知工程の実施時間t1を延長して新たに平均値Iqaveを算出する。制御部31は、算出された新たな平均値Iqaveと、その直前の平均値Iqaveとの差Iqdifを所定の値と比較する動作を繰り返す(ステップS11のYES)。最新の2つの平均値Iqaveの値の差Iqdifが所定の値を超えていなければ、第1の検知行程を終える(ステップS11のNO)。
次に、モータ7を減速トルクTbで駆動させ、回転角速度の降下を開始させる(ステップS12)。ドラム3が、第2の所定の回転角速度N2に到達した時点で(ステップS13のYES)時間t2の測定を開始し(ステップS14)、回転角速度がΔNだけ降下した第3の所定の回転角速度N3に到達した時点で(ステップS15のYES)、回転角速度がΔNだけ降下するのに要した所要時間t2を算出する(ステップS16)。
次にΔNとt2から数式8に基づいて第2の検知工程の角加速度αを算出し(ステップS17)、第1の検知工程にて求めたIqaveの最終値と第2の検知工程にて求めた角加速度αから数式11に基づいて布量を求め(ステップS18)、布量検知を終了する(ステップS19)。
以上のように構成された洗濯機の布量検知では、第1の検知工程で測定した摩擦トルクTaと第2の検知工程で測定した角加速度αに基づき布量を検知するため、布を安定してドラムに張り付かせた後に等速運転を行うことにより安定した状態で摩擦トルクを測定し、その後の減速運転において慣性モーメントを測定し、等速運転中に測定した摩擦トルク
の影響分を除外することによって布量を検知することになり、精度の高い検知が可能となる。
なお、本実施の形態では、モータ7の回転は、ベルト16を介してドラム3の回転中心軸17に固定されたプーリ18に伝達されるものとしているが、モータ7をドラム3の回転中心軸17に直接接続して駆動する構成としても同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2におけるドラム式洗濯機の制御方法を示す図である。
本実施の形態におけるドラム式洗濯機の構成、制御装置の構成、布量検知方法は、基本的には、実施の形態1に記載のものと同様である。本実施の形態における相違点は、ドラム3の回転角速度を上昇させる加速工程において、回転角速度の上昇に伴う回転角速度の変化に応じて、ドラム3の回転駆動を停止させる制御を設けた点である。
図8(a)は、ドラム3の回転角速度が時間とともに上昇する様子を示す。横軸は、モータ7を駆動して、ドラム3の回転角速度を上昇させたときの経過時間、縦軸はドラム3の回転角速度である。図示のとおり、ドラム3の回転角速度は一様に上昇するのではなく、上下動を繰り返しながら上昇してゆく。これは、ドラム3内に収容された洗濯物のバランスの影響で、水槽2が振動することに起因する。振動が大きくなり過ぎると、水槽2が洗濯機本体に衝突して異常音を発することになる。
本実施の形態では、そのような事態の発生を回避するための制御を行う。すなわち、ドラム3の回転を加速している途中における、所定回転角区間におけるドラム3の回転角速度について、最大回転角速度と最小回転角速度の差を検知する。その差が所定値以上である場合は、ドラム3の回転を停止するように制御する。所定回転角区間におけるドラム3の最大回転角速度と最小回転角速度としては、例えば1回転中に4回、回転角速度を測定し、その最大回転角速度と最小回転角速度を求める。
図8(b)は、ドラムの回転角速度の最大と最小の差の上限値の関連を示す図である。
図8(b)に示すように、ドラム3の回転角速度に対応させて、最大回転角速度と最小回転角速度の差の上限値を実験に基づいて設定し、制御部31にテーブルとして備えておく。図8(b)に示すような最大回転角速度と最小回転角速度の差の上限値は、ドラム3の各回転角速度における、実験的に求めた振動の許容範囲に基づいて設定すればよい。
また、水槽2の振動は、水槽2を含む振動系が固有に持つ共振周波数において最も大きくなる。洗濯物のバランスが悪い事に起因する振動も、この共振周波数において最も大きくなるため、設計時にこの共振周波数を把握しておき、第1の検知工程及び第2の検知工程を共振周波数以下で実施することにより、振動が大きくなることを避けることができる。加速トルクTcおよび減速トルクTbのほとんどが振動成分とならずに回転方向成分となるため、精度良く布量を検知することが可能となる。
以上のように、本実施の形態では、ドラム3の所定回転角速度区間における最大回転角速度と最小回転角速度の差が上限値を超えないように制御することにより、洗濯物のバランスが悪いことに起因して、水槽2が大きく振動し洗濯機本体に衝突するような事態を回避する。これにより、騒音の発生を抑えることができる。また、共振周波数以下でドラム3を回転させることで、騒音の発生を抑えることができる。また、一旦停止した後、再度起動させて検知することで、や、あらかじめ決められた布量と判定して次工程へ進むことが可能となる。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3のドラム式洗濯機の制御方法を示す図である。
本実施の形態におけるドラム式洗濯機の構成、制御装置の構成、布量検知方法は、基本的には、実施の形態1に記載のものと同様である。本実施の形態における相違点は、布量を検知するためにドラム3の回転角速度を上昇、下降させる際に、時間による制限を設け、所定の時間を経過すると、ドラム3の回転駆動を停止させる制御を設けた点である。
図9(a)は、ドラム3の回転角速度が時間とともに上昇する様子を示す。横軸は、モータ7を駆動して、ドラム3の回転角速度を上昇させたときの経過時間、縦軸はドラム3の回転角速度である。
例えば、水に濡れた衣類など、ドラム3に重い負荷が投入された場合、加速工程において、モータ7の出力トルクが不足して、第1の所定の回転角速度N1を超えるまで回転角速度を上昇させられない場合がある。
ドラム3の回転開始から、あらかじめ定めた第1の所定の制限時間Tend1が経過しても加速工程を終了しない場合は、ドラム3の回転駆動を停止し、次工程へと進む。
また、図9(b)のように、布の偏りが発生し、第1の検知工程において算出したIqaveの値が安定しない場合、第1の検知工程の終了までの時間が長くなる場合がある。
ドラム3の回転開始から、あらかじめ定めた第2の所定の制限時間Tend2が経過しても第1の検知工程を終了しない場合は、ドラム3の回転駆動を停止し、次工程へと進む。
また、図9(c)のように、重い負荷が投入され、第2の所定の回転角速度N2まで回転角速度を上昇させられた場合でも、摩擦トルクTaと減速トルクTbの和が小さい場合、第2の検知工程の終了である第3の所定の回転角速度N3までに到達する時間が長くなる場合がある。
ドラム3の回転開始から、あらかじめ定めた第3の所定の制限時間Tend3が経過しても第2の検知工程を終了しない場合は、ドラム3の回転駆動を停止し、次工程へと進む。
以上のように、本実施の形態では、加速工程、第1の検知工程、第2の検知工程のそれぞれに回転開始からの制限時間を設け、それぞれの制限時間が経過しても各工程が終了していない場合にドラムの回転を停止するよう制御することにより、布量検知工程に必要以上に時間をかけることなく、一旦停止した後、再度起動させて検知することや、あらかじめ決められた布量と判定して次工程へ進むことが可能となる。これによって、洗濯時間を不要に長引かせず、無駄な動作、電力を消費することを抑制できる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4のドラム式洗濯乾燥機の制御方法を示す図である。
本実施の形態の洗濯乾燥機は、図1に示す洗濯機の構成に加え、乾燥機能を実現するために、図示しない送風手段と送風経路ならびに除湿手段を備えている。洗濯機能を実現するための構成、制御装置の構成は、基本的に実施の形態1に記載のものと同様である。本実施の形態における相違点は、布量検知工程を脱水工程終了時に実行するようにした点で
ある。
脱水工程では、ドラム3は布量検知工程における第1の所定の回転角速度N1よりも速い脱水回転角速度Ndまで加速されることにより内部の衣類に含まれる水を絞り出す。その後、ドラム3が減速され、第1の所定の回転角速度N1に到達した時点で所定の時間t1の間、等速回転を行い第1の検知工程を実行する。引き続き前記第2の検知工程を実行する。
この動作により、脱水終了時に実行される減速動作の中で布量検知工程を実行することにより、布量検知に長時間を要することなく、脱水終了時の布量を検知することができる。その値を基に、引き続き実行される乾燥工程を制御することにより、最適な乾燥工程が実施されることとなる。この場合、脱水工程において第1の所定の回転角速度N1より速い回転角速度まで加速されているため、布量検知工程を実施するための加速工程は不要となり、短い時間で布量検知を実行することができる。
なお、本実施の形態では、脱水工程の終了時に布量検知工程を実行するものとしているが、ドラム3が第1の所定の回転角速度N1を上回る回転角速度から、第3の所定の回転角速度N3を下回る角速度へと遷移する動作中に実行することも可能である。例えば、濯ぎ工程中に洗剤成分を絞り出すために一時的に高速回転をし、その後、減速して停止した後に注水を行うような一連の動作の中で実行し、検知した値を基に脱水工程を制御するといったことも可能である。この場合、乾燥機能は関係しないので、ドラム式洗濯機であっても、ドラム式洗濯乾燥機であっても、どちらでも可能である。
また、第1の検知工程を、第1の所定の回転角速度N1に到達した時点で実行することとしているが、脱水工程や濯ぎ工程の中で第1の所定の回転角速度N1を上回る速度で等速回転する工程が存在すれば、その間に第1の検知工程を実施することにより、布量検知工程を実施するための時間を全く追加することなく布量検知を実行することができる。
本発明によれば、ドラムに投入された布量を、簡単な構成で精度よく検知して、適切な洗濯時間の設定や洗剤量の表示及び、適切な時間設定の脱水工程や乾燥工程を行うことが可能であり、家庭用、業務用の洗濯機および洗濯乾燥機に有用である。
1 洗濯機本体
2 水槽
3 ドラム
7 モータ
7a 相巻線
8 注水管路
12 送風ファン
16 ベルト
17 回転中心軸
18 プーリ
20 商用電源
21 整流器
23 平滑コンデンサ
24 インバータ回路
24a スイッチング素子
25 入力設定部
26 負荷駆動部
27 給水弁
28 排水弁
29 ヒータ
30 モータ回転角速度検出手段
31 制御部
32 駆動回路
33 ドラム回転角速度検知部
34 布量検知部
N1 第1の所定の回転角速度
N2 第2の所定の回転角速度
N3 第3の所定の回転角速度
Ta 摩擦トルク
Tb 減速トルク
Tc 加速トルク
α 角加速度
tend1 第1の所定の制限時間
tend2 第2の所定の制限時間
tend3 第3の所定の制限時間

Claims (16)

  1. 水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有し、洗濯物を収容して回転運動を行うドラムと、
    前記ドラムを回転自在に内包し洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽と、
    前記ドラムを駆動するモータと、
    前記モータの回転角速度を検知する回転角速度検知装置と、
    前記回転角速度検知装置の検知出力に基づき前記モータの回転を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記モータを駆動して前記ドラムを第1の所定の回転角速度N1を上回る回転角速度まで加速する加速工程と、
    前記加速工程の後に、前記ドラムを前記第1の所定の回転角速度N1にて所定の時間t1の間、等速回転を行い、摩擦トルクTaを測定する第1の検知工程と、前記第1の検知工程の後に、前記モータに減速トルクTbを発生させることで前記ドラムの回転を減速して、第2の所定の回転角速度N2から第3の所定の回転角速度N3まで回転角速度が低下する間の減速時の角加速度αを計測する第2の検知工程を有し、
    前記第1の検知工程で測定した前記摩擦トルクTaと、前記第2の検知工程で測定した前記角加速度αとに基づき布量を検知する布量検知工程を実行する洗濯機。
  2. 制御部は、第1の検知工程において、モータに通電されるq軸電流を制御し、摩擦トルクと絶対値が等しく、符号が逆の加速トルクTcを発生させることによりドラムを等速回転させる請求項1に記載の洗濯機。
  3. 制御部は、第1の検知工程において、第1の所定の時間t1内のq軸電流の平均値を算出することにより、摩擦トルクTaを測定する請求項2に記載の洗濯機。
  4. 制御部は、第1の検知工程において、第1の所定の回転角速度N1にてドラムが1回転する時間のq軸電流の平均値を算出する請求項3に記載の洗濯機。
  5. 所定の時間t1は、第1の所定の回転角速度N1にてドラムが2回転する時間よりも長い請求項4に記載の洗濯機。
  6. 制御部は、第1の検知工程において、第1の所定の回転角速度N1にてドラムが1回転する時間のq軸電流の平均値を複数算出し、最後に算出した平均値と、直前に算出した平均値との差Iqdifが、所定の値を超えていた場合は、前記平均値の差Iqdifが所定の値を下回るまで、前記第1の検知工程の実施時間を延長して新たに前記平均値を算出し、新たな平均値とその直前の平均値との差Iqdifを所定の値と比較する動作を繰り返す請求項4または5に記載の洗濯機。
  7. 制御部は、第2の検知工程においては、モータに通電されるq軸電流を所定の一定値となるよう制御することによって、減速トルクTbを制御する請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗濯機。
  8. 制御部は、第1の検知工程および第2の検知工程においては、モータに通電されるd軸電流がほぼゼロとなるように制御した請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗濯機。
  9. 第1の検知工程および第2の検知工程は、水槽を含む振動系の共振周波数以下で実施される請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗濯機。
  10. 制御部は、加速工程における、所定の回転角区間におけるドラムの最大回転角速度と最小回転角速度を計測し、前記最大回転角速度と前記最小回転角速度の差が所定値以上である場合は、前記ドラムの回転駆動を停止する請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗濯機。
  11. 制御部は、ドラムの回転開始から経過時間を測定し、第1の所定の制限時間tend1が経過しても加速工程を終了しない場合は、前記ドラムの回転駆動を停止する請求項1〜10のいずれか1項に記載の洗濯機。
  12. 制御部は、ドラムの回転開始から経過時間を測定し、第2の所定の制限時間tend2が経過しても第1の検知工程を終了しない場合は、前記ドラムの回転駆動を停止する請求項1〜11のいずれか1項に記載の洗濯機。
  13. 制御部は、ドラムの回転開始から経過時間を測定し、第3の所定の制限時間tend3が経過しても第2の検知工程を終了しない場合は、前記ドラムの回転駆動を停止する請求項1〜12のいずれか1項に記載の洗濯機。
  14. 制御部は、モータの回転を制御してドラムを駆動することにより、洗い工程、濯ぎ工程、脱水肯定の各工程を順次実行するようにし、布量検知工程を前記洗い工程の前に実行するようにした請求項1〜13のいずれか1項に記載の洗濯機。
  15. 制御部は、モータの回転を制御してドラムを駆動することにより、洗い工程、濯ぎ工程、脱水工程の各工程を順次実行するようにし、布量検知工程を前記濯ぎ工程時における脱水動作終了時に実行するようにした請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗濯機。
  16. 制御部は、モータの回転を制御してドラムを駆動することにより、洗い工程、濯ぎ工程、脱水工程、乾燥工程の各工程を順次実行するようにし、布量検知工程を前記脱水工程の終了時に実行するようにした請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
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