JP4666130B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両に搭載されて、車両の駆動モータや燃料電池発電用の補機等の負荷に電力供給をするための燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃料電池システムの起動時において、燃料電池などが低温状態であっても、駆動モータ等の負荷や補機に正常に電力を供給する技術が下記の特許文献1などにて知られている。
【0003】
この技術は、燃料電池が低温で過大な電力を発電した際に燃料電池の出力電圧低下を抑制するために、システムの起動時では、二次電池に充電された電力を負荷である駆動モータに供給し、燃料電池を低出力で発電させて低電流で駆動可能な負荷や補機に限って電力供給をしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−231991号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術にあっては、二次電池に貯蔵されているエネルギ量には限りがあり、負荷である駆動モータに十分な電力供給ができない恐れがある。すなわち、燃料電池が低温な状況であるときには二次電池の温度も低温である場合が十分に想定され、燃料電池と同様に、二次電池の出力特性が低下している恐れがあり、その際に負荷に十分な電力を供給できない場合も考えられる。
【0006】
また、従来の技術では、システムの起動時に、燃料電池の発電量を低く抑えているので、燃料電池の暖機時間が長時間となる可能性もある。
【0007】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、システムの起動時において、システムを効率的に暖機して暖機時間を短時間とすることができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、電力の充放電をする二次電池と、前記燃料電池で発電した発電電力を負荷に供給して消費させると共に前記二次電池に供給して充電させ、前記二次電池を放電させて前記負荷に供給する電力分配手段とを有する。
【0009】
この燃料電池システムでは、システムの起動時に、制御手段により、前記燃料電池の発電電力を、前記負荷及び前記二次電池に供給するように前記電力分配手段を制御する処理と、前記燃料電池の発電電力及び前記二次電池の放電電力を、前記負荷に供給するように前記電力分配手段を制御する処理とを繰り返して、前記燃料電池及び前記二次電池を暖機させる。このとき、制御手段は、現在位置情報からシステム起動完了後の走行状態を推定して前記燃料電池の出力電力目標値と前記二次電池の出力電力目標値を各々算出し、その目標値に応じて電力を分配することで、上述の課題を解決する。
【0010】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池システムによれば、現在位置情報からシステム起動完了後の走行状態を推定して前記燃料電池の出力電力目標値と前記二次電池の出力電力目標値を各々算出し、その目標値に応じて電力を分配するので、システム起動完了後に高負荷が必要な場合や低負荷である場合に応じて、より実用的な適切な判定値を設定することができ、システムを効率的に暖機して暖機時間を最適な時間とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
[燃料電池システムの構成]
本発明は、例えば図1に示すように構成された燃料電池システムに適用される。この燃料電池システムは、図1に示すように、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されることにより発電する燃料電池スタック1を備える。この燃料電池スタック1は、固体高分子電解質を挟んで水素極と空気極とを対設した燃料電池セル構造体をセパレータで挟持し、セル構造体を複数積層して構成されている。本例においては、燃料電池スタック1に発電反応を発生させるための燃料ガスとして水素ガスを水素極に供給すると共に、酸化剤ガスとして酸素を含む空気を空気極に供給する燃料電池システムについて説明する。
【0013】
この燃料電池システムでは、燃料電池スタック1を発電させるに際して、水素供給部2により、水素極に水素ガスを供給すると共に、空気供給部3により、空気極に空気を供給する。
【0014】
水素供給部2は、水素供給管に、水素タンク、水素圧力調整弁、イジェクタなどが設けられて構成されている。この水素供給部2では、水素タンクに水素を貯蔵しておき、水素圧力調整弁、イジェクタを経由して、水素ガスを水素極に供給する。また、水素極から排出された未使用の水素は、水素供給部2を構成する水素循環管を介してイジェクタに戻され、イジェクタによって再度水素極に循環される。
【0015】
なお、水素の循環は、イジェクタを用いる代わりに水素ポンプを用いても良い。
【0016】
このとき、制御部8は、水素極に供給する水素圧力を調整する。また、この燃料電池システムでは、水素極の水素排出側に図示しない水素パージ弁等が設けられており、制御部8により、当該水素パージ弁が必要に応じて開状態にされる。
【0017】
空気供給部3は、空気供給管に、コンプレッサが設けられて構成されている。
この空気供給部3は、コンプレッサが制御部8により制御されることで、大気をコンプレッサにより加圧して燃料電池スタック1の空気極に供給させる。このとき、制御部8では、コンプレッサと接続されたコンプレッサモータの回転数あるいはトルクを制御すると共に、空気極の空気排出側に設けられた図示しない空気調圧弁の開度を制御することにより空気極に供給する空気流量及び空気圧力を調整する。
【0018】
この燃料電池システムでは、燃料電池スタック1を発電させるに際して、制御部8により、現在の燃料電池スタック1の温度、出力電流値及び出力電圧値を認識し、目標とする発電量となるように水素ガス圧力及び水素ガス流量、空気圧力及び空気流量することで、燃料電池スタック1の発電状態を制御する。
【0019】
このような燃料電池システムにおいて、燃料電池スタック1で発電された電力は、電力分配部4に供給される。この電力分配部4は、制御部8により制御されて、燃料電池スタック1からの発電電力を負荷5や加熱装置6、補機に供給すると共に、必要に応じて二次電池7を放電させて負荷5や加熱装置6、補機に供給する。また、この電力分配部4は、制御部8により制御されて、燃料電池スタック1の発電電力を二次電池7に充電させる。このように電力分配部4により充放電が制御される二次電池7は、そのSOC(State Of Charge:バッテリ充電率)や温度が制御部8により検出される。
【0020】
本例において、負荷は、車両駆動させるトルクを発生させるための駆動モータ、燃料電池スタック1及び二次電池7を昇温可能な加熱装置6であり、補機は、コンプレッサや冷却水供給ポンプ、ラジエータ冷却ファン、電力分配部4内のインバータや制御部8等の燃料電池スタック1を発電させるために必要な機器である。
【0021】
制御部8は、上述した燃料電池システムの各部を制御するために、図示しないメモリに制御プログラムを記憶し、当該制御プログラムを実行することで、燃料電池スタック1の発電状態を制御すると共に、負荷や補機に供給する電力を制御するように電力分配部4を制御する。特に、制御部8では、燃料電池システムを起動するに際して、制御プログラムを実行することで、燃料電池スタック1を発電させることで自己発熱をさせると共に、二次電池7の充放電を複数回繰り返して二次電池7を自己発熱させることにより、燃料電池スタック1及び二次電池7から負荷5に安定した電力を供給可能とする起動制御処理を実行する。
【0022】
[暖機制御処理]
つぎに、上述したような燃料電池システムにおいて、制御部8により、燃料電池スタック1を発電開始させて負荷5を駆動するときの起動制御処理について図2のフローチャートを参照して説明する。
【0023】
この暖機制御処理は、例えば制御部8に燃料電池スタック1の発電を開始させる命令が入力されることで開始される。そして、制御部8では、ステップS1〜ステップS22までの処理を実行して、ステップS3にて燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機が必要でないと判定した後に、通常運転モードに移行する。
【0024】
先ず、制御部8により、燃料電池スタック1の発電可能電力を演算すると共に(ステップS1)、二次電池7の放電可能量を演算する(ステップS2)。
【0025】
すなわち、燃料電池スタック1は、温度によって出力特性が変化し、低温においては発電反応能力が低下するので、出力電圧が高温時より低下する傾向がある。そこで、制御部8では、燃料電池スタック1の温度を検出し、検出した温度に応じた燃料電池スタック1の発電可能電力を算出する。このとき、制御部8では、予め実験等により求めておいた燃料電池スタック1の温度に対する発電可能電力を記述したマップデータを記憶しておいて参照しても良く、更には、燃料電池スタック1の温度に対する電流−電圧特性を表現した演算式を使用しても良い。
【0026】
なお、燃料電池スタック1の温度は、直接燃料電池スタック1から検出する場合のみならず、燃料電池スタック1の冷却水の温度を検出しても良い。また、燃料電池システムは、燃料電池スタック1の発電を停止してからの時間を計時し、停止してから十分時間が経過した場合には、外気温度を燃料電池スタック1の温度として用いても良い。
【0027】
また、二次電池7についても燃料電池スタック1と同様に、低温においては、反応が十分行われない恐れがあり、放電可能な電力が減少する。また、二次電池7は、充電状態(SOC:充電率)によっても放電可能な電力が変化し、すなわちSOCが高い場合には放電可能量が大きく、SOCが低く放電が進んでいる場合には放電可能量が減少する。そこで、ステップS2では、制御部8により二次電池7の温度及びSOCを検出して、二次電池7の放電可能量を演算する。このとき、制御部8は、予め実験等により求めておいた二次電池7の温度及びSOCに対する放電可能量を記述したマップデータを記憶しておいて参照しても良く、更には、二次電池7の温度及びSOCに対して放電可能量を求める演算式を使用しても良い。
【0028】
次のステップS3においては、制御部8により、ステップS1にて演算した燃料電池スタック1の発電可能電力と予め設定した所定値とを比較すると共に、ステップS2にて演算した二次電池7の放電可能量と予め設定した所定値とを比較することで、ステップS11以降の暖機モードに移行するか否かを判定する。このとき、制御部8では、燃料電池スタック1の発電可能電力が所定値よりも低い場合、且つ二次電池7の放電可能量が所定値よりも低い場合に、ステップS4に移行し、そうでない場合には処理を終了して通常運転モードに移行する。なお、このステップS3における暖機判定処理の詳細については後述する。
【0029】
ここで、燃料電池システムにおいて必要な電力は、駆動モータや加熱装置6の負荷や、アクチュエータや各種センサ、制御部8の電源、空気供給部3のコンプレッサ等の補機に必要な電力の総和であって、各負荷や補機によっては要求される最大電力に下限値が設定される場合がある。例えば、負荷5及び補機に電力供給を開始した後、当該負荷5に必要な電力が負荷5からの要求に応じて変化し、燃料電池スタック1及び二次電池7から負荷5が要求する電力供給ができない場合、負荷の運転に不都合が生じることがある。
【0030】
したがって、燃料電池スタック1や二次電池7の電力供給側は、負荷5が要求する最大電力を供給可能な状態であることが必要とされる。そこで、ステップS3においては、制御部8により、負荷5が必要とする最大電力が、燃料電池スタック1及び二次電池7から供給可能か否かを判定し、供給可能であると判定した場合にはステップS11以降の暖機モードには移行せず、負荷5が要求する電力を供給する通常運転モードに移行する。これに対し、制御部8では、燃料電池スタック1及び二次電池7から負荷5が必要とする最大電力が供給できないと判定した場合には、ステップS4に処理を進めて燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機を行って、燃料電池スタック1及び二次電池7を負荷5が要求する最大電力が供給可能な状態にする制御をする。
【0031】
次のステップS4においては、制御部8により、ステップS3にて負荷5及び補機が要求する最大電力の供給を燃料電池スタック1ができないので、二次電池7の温度及びSOCを検出することで、二次電池7の温度及びSOCの状態を判定して、二次電池7に暖機が必要か否かを判定する。すなわち、制御部8では、二次電池7の温度が負荷5及び補機に必要な電力を放電するのに充分高い温度となっていないと判定した場合には、二次電池7の暖機が必要であると判定して、ステップS11から開始される暖機モードに処理を進める。一方、制御部8では、二次電池7の温度が負荷5及び補機に必要な電力を放電するのに充分高い温度となっているが、SOCが低いために負荷5及び補機に必要な電力が放電できない状態である判定した場合には、ステップS5以降の充電モードに処理を進める。
【0032】
ステップS5においては、ステップS4の判定により二次電池7のSOCを上昇させることで負荷5及び補機に必要な電力が供給可能であるので、制御部8により、二次電池7の充電が必要か否かを判定する。制御部8では、二次電池7の充電が必要でないと判定した場合には、充電モードを終了して通常運転モードに移行して負荷5及び補機に要求される電力を供給する状態に移行する。一方、制御部8では、二次電池7の充電が必要と判定した場合にはステップS6に処理を進めて、二次電池7の充電を行う制御に移行する。
【0033】
ステップS6においては、制御部8により、二次電池7の温度及びSOC等に基づいて、二次電池7が受け入れ可能な充電量(充電可能量)を演算する。このように二次電池7の温度及びSOCを参照するのは、二次電池7に放電させる場合と同様に、二次電池7の充電可能量が温度やSOC等に応じて変化するためであって、現在の二次電池7の状態に基づいて充電可能な電力を演算する必要があることによる。これにより、二次電池7が受け入れ不能な過剰な電力を供給することによる過充電や、燃料電池スタック1にて発電した電力が二次電池7に充電されないために、消費されずに余ってしまうなどの不都合を解消させる。
【0034】
次のステップS7においては、制御部8により、補機の消費電力を演算する。
このとき、制御部8では、各補機の動作状態に応じて消費電力を演算することになるが、例えば図示しない冷却水供給ポンプの消費電力を、現在の流量指令等から算出する。
【0035】
次のステップS8においては、制御部8により、空気供給部3のコンプレッサの消費電力を演算する。ここで、燃料電池スタック1に供給する空気の圧力及び流量は、燃料電池スタック1に要求される発電量に応じて変化させるため、制御部8では、ステップS6にて演算した二次電池7の充電可能量とステップS7にて演算した補機の消費電力とから、燃料電池スタック1に要求される発電電力を推定し、推定した発電電力に応じた空気圧力及び空気流量からコンプレッサの運転状態を求めて、コンプレッサの消費電力を求める。
【0036】
なお、このステップS8において制御部8は、ステップS1と同様の演算により求められる燃料電池スタック1の発電可能電力を上回らないように、推定する燃料電池スタック1の発電電力の上限値を制限する。また、制御部8では、燃料電池スタック1の発電電力を推定する際に、予めコンプレッサの消費電力を考慮しても良い。すなわち、実際負荷に供給される電力は、燃料電池スタック1の発電電力からコンプレッサの消費電力を差し引いた残りとなるので、燃料電池スタック1の発電量の算出において、二次電池7の充電電力と負荷の消費電力に加えて、コンプレッサの消費電力を加算する。これにより、燃料電池スタック1の発電量を管理する精度を向上することが可能となる。更に、コンプレッサの消費電力は、制御部8の制御プログラムを実行して前回の起動制御処理にて算出された値を使用しても良く、更にはコンプレッサの消費電力を測定する検出部を設けて、検出値を使用しても良い。
【0037】
次のステップS9においては、制御部8により、ステップS6にて求めた二次電池7の充電可能量と、ステップS7にて求めた補機の消費電力と、ステップS8にて求めたコンプレッサの消費電力とから、燃料電池スタック1の発電電力を演算し、燃料電池スタック1の発電量を制御する。
【0038】
これにより、ステップS10では、制御部8により、ステップS6にて演算した二次電池7の充電可能量の電力を、二次電池7に充電させるように電力分配部4を制御して、二次電池7の充電が行われる。
【0039】
このようなステップS5〜ステップS10の充電モードにおける処理は、ステップS5にて充電が必要と判定される毎に、予め定められた周期にて実行され、負荷5及び補機に要求される電力が供給可能なSOCとなったら、負荷5及び補機への放電が実現されることになる。
【0040】
つぎに、ステップS4にて二次電池7の暖機を必要と判定した後の暖機モードについて説明する。この暖機モードでは、先ずステップS11において、制御部8により、二次電池7を充電させるか、又は二次電池7を放電させるかのモードを決定する。このとき、制御部8では、ステップS4にて検出した二次電池7のSOCと、予め設定しておいた基準値とを比較し、SOCが基準値よりも高い場合には二次電池7を放電させるモードを行うためにステップS13に処理を進め、SOCが基準値よりも低い場合には二次電池7を充電させるモードを行うためにステップS18に処理を進める。
【0041】
また、以前にステップS13〜ステップS17の処理、又はステップS18〜ステップS22の処理を行った後の2回目以降のステップS12においては、前回に行った充電又は放電が、それぞれ予め設定された時間継続して行われたか否かにより何れかのモードを決定しても良く、予め設定された時間継続して放電することにより所望の電力が放電できなくなったことを検出して充電するモードへと切り替えても良く、更には予め設定された時間継続して充電することにより所望の電力が充電できなくなったことを検出して放電するモードへと切り替えても良い。
【0042】
そして、ステップS12においては、制御部8により、ステップS11にて決定したモードが放電モードである場合にはステップS13に処理を進め、ステップS11にて決定したモードが充電モードである場合にはステップS18に処理を進める。
【0043】
放電モードでは、制御部8により、ステップS13においてステップS2と同様に二次電池7の放電可能量を演算し、ステップS14においてステップS7と同様に補機の消費電力を演算し、更にステップS15においてステップS8と同様にコンプレッサの消費電力を演算する。
【0044】
次のステップS16においては、制御部8により、燃料電池スタック1の発電電力を演算する。ここで、二次電池7の自己発熱を促すために、コンプレッサの消費電力は、燃料電池スタック1の発電よりも優先して二次電池7を放電させて、当該放電電力を基本的に使用し、残りの不足分を燃料電池スタック1の発電電力により賄われるようにする。したがって、制御部8では、コンプレッサの消費電力から二次電池7の放電可能量を減算して求められた電力を、コンプレッサにより消費させる燃料電池スタック1の発電電力とする。
【0045】
また、このステップS16においては、コンプレッサ以外の他の補機や負荷5、加熱装置6に電力供給をするために、制御部8により、ステップS13にて求めた二次電池7の放電可能量と、ステップS14にて求めた補機の消費電力と、ステップS15にて求めたコンプレッサの消費電力とから、燃料電池スタック1の発電電力を算出し、燃料電池スタック1の発電量を制御する。
【0046】
なお、燃料電池スタック1の発電量を演算する際、制御部8では、燃料電池スタック1の発電量の下限値が設定されている場合には、当該下限値を下回らないように発電量を決定しても良い。
【0047】
そして、制御部8では、演算した燃料電池スタック1の発電電力を発電するように空気供給部3のコンプレッサや水素供給部2の水素圧力調整弁を制御する。
【0048】
次のステップS17においては、制御部8により、ステップS13にて決定した放電可能量にて二次電池7を放電させると共に、ステップS16にて演算した発電量にて燃料電池スタック1を発電させる制御をして、ステップS1に処理を戻す。このとき、制御部8では、ステップS16にて説明したように、二次電池7の放電電力を主としてコンプレッサに供給すると共に、補機や負荷5、加熱装置6に燃料電池スタック1の発電電力を供給するように電力分配部4を制御する。
【0049】
一方、ステップS12にて充電モードと判定された場合には、制御部8により、先ず、ステップS18においてステップS6と同様に二次電池7の充電可能量を演算し、ステップS19においてステップS7と同様に補機の消費電力を演算し、更にステップS20においてステップS8と同様にコンプレッサの消費電力を演算する。
【0050】
次のステップS21においては、制御部8により、燃料電池スタック1の発電電力を演算する。このとき、制御部8では、ステップS18〜ステップS20にて求めた二次電池7の充電可能量、補機の消費電力及びコンプレッサの消費電力を発電するように、燃料電池スタック1の発電電力を演算し、当該発電電力を発電させるようにコンプレッサや水素圧力調整弁を制御する。なお、制御部8は、ステップS1と同様の演算により求められる燃料電池スタック1の発電可能電力を上回らないように、燃料電池スタック1の発電電力の上限値を制限する。
【0051】
次のステップS22においては、制御部8により、燃料電池スタック1にて発電した発電電力のうち、充電可能量を二次電池7に供給し、更に補機及びコンプレッサに電力供給するように電力分配部4を制御して、ステップS1に処理を戻す。これにより、燃料電池スタック1の発電電力は、二次電池7に充電され、充電電力の損失により二次電池7の自己発電を促す。
【0052】
このような処理を行うことで、制御部8では、ステップS4にて二次電池7の暖機が必要でないと判定されるまで充電モード及び放電モードを繰り返し、二次電池7のSOCや各モードの継続時間によって、充電モードと放電モードとを切り換えて二次電池7の充放電による自己発熱を促すと共に、燃料電池スタック1の発電による自己発熱を促す。これにより、制御部8では、二次電池7及び燃料電池スタック1の暖機を促して昇温させる。
【0053】
なお、制御部8では、充電モードと放電モードを繰り返す制御の他に、燃料電池スタック1の発電電力や二次電池7の放電電力の一方又は両方を加熱装置6に供給し、加熱装置6による発熱により燃料電池スタック1及び二次電池7を暖機する制御を併用しても良い。
【0054】
「暖機判定処理」
つぎに、上述した暖機制御処理において、ステップS3における暖機判定処理の処理について説明する。
【0055】
制御部8では、ステップS3に移行すると、図3に示すように、先ず、ステップS31において、燃料電池システムを搭載した車両の位置を取得する。このとき、制御部8では、車両に搭載された図示しないナビゲーションシステムからの現在位置情報を取得しても良く、図示しないGPS(Global Positioning System)アンテナで受信した信号を直接入力して現在位置を演算しても良い。なお、この現在位置情報には、現在車両が存在する位置を示す緯度や経度の他に、車両高度などの地理的特徴や、周辺地域に関する情報を含むものとする。
【0056】
次のステップS32においては、制御部8により、ステップS31にて取得した現在位置情報に基づいて、上述した暖機制御処理を終了して燃料電池システムが起動した後に走行を開始したときの走行状態を推定する。このとき、制御部8では、予め設定された地理的な高度に関する所定値と、ステップS31にて取得した現在位置情報に含まれる車両高度とを比較し、車両高度が所定値より高いと判定した場合には、車両走行を開始した後、登板路を走行する頻度よりも降板路を走行する頻度の方が多い走行状態であると推定する。
【0057】
また、制御部8では、車両高度に加えて、現在位置情報に含まれる車両周辺の地域の地理的特徴から、登板路を走行する頻度や降板路を走行する頻度を認識しても良い。
【0058】
また、制御部8では、周辺の道路の特徴及び現在の時刻から、交通の状態を推定し、暖機後の平均車両速度が高く、燃料電池スタック1の負荷が高い状態、あるいは、暖機後の平均車両速度が低く、燃料電池スタック1の負荷が低い状態になる可能性があるかどうかを判定しても良い。
【0059】
すなわち、制御部8は、車両周辺の地域の地理的特徴から周囲の道路構成を判定し、起動後の走行状態として、市街地走行の可能性が高いか、或いは、ある所定時間以内に高速道路等を走行するために高負荷が要求される可能性が高いか、或いは、市街地でも交通状態が良く高負荷な状態が継続する可能性が高いか、などを推定する。
【0060】
次のステップS33においては、制御部8により、ステップS32にて推定した起動後の走行状態から、継続的に要求される電力値を推定し、燃料電池スタック1及び二次電池7に要求される出力電力の目標値を算出する。すなわち、このステップS33では、ステップS3において暖機モードに移行するか否かを判定するのに使用する燃料電池スタック1の発電可能電力の目標値(判定値)及び二次電池7の放電可能量の目標値(判定値)を演算する。
【0061】
このとき、制御部8では、登板路や高速道路などの高い負荷が継続的に要求される走行状態であるとステップS32にて推定した場合には、燃料電池スタック1の出力電力の目標値を十分大きく設定し、二次電池7の出力電力の目標値を低い値に設定する。これにより、制御部8では、燃料電池スタック1の昇温を二次電池7の昇温よりも優先して行うように制御する。これは、起動後に高い出力電力を継続的に負荷5に供給するために、出力電力量が限られた二次電池7から電力を供給するのではなく、主として燃料電池スタック1の方から電力を供給する必要があるためである。
【0062】
このように燃料電池スタック1の昇温を優先する場合、制御部8では、ステップS10及びステップS22にて二次電池7を充電させるときや、ステップS17にて二次電池7を放電させるときに、図4(A)に示すように、負荷5に要求された電力を主に燃料電池スタック1から供給し、二次電池7から負荷5への電力供給を抑制するように電力分配部4を制御する。これにより、燃料電池スタック1では、連続した発電を行うこととなり、その自己発熱が促進されることになる。
【0063】
一方、制御部8では、降板路を継続的に走行する走行状態であるとステップS32にて推定された場合には、燃料電池スタック1の出力電力の目標値を低く設定し、二次電池7の出力電力の目標値を充分に高い値に設定する。これにより、制御部8では、二次電池7の昇温を燃料電池スタック1の昇温よりも優先して行うように制御する。これは、降板路を走行するような場合には起動後に高い出力電力を継続的に負荷5に供給する必要が少なく、二次電池7の放電可能電力値を優先して上昇させて走行を許可した後に、燃料電池スタック1の昇温を行っても良いことによる。
【0064】
このように二次電池7の昇温を優先する場合、制御部8では、ステップS10及びステップS22にて二次電池7に充電するときや、ステップS17にて二次電池7を放電させるときに、図4(B)に示すように、燃料電池スタック1の出力電力を減少させて二次電池7の放電電力を負荷5で消費させるために、燃料電池スタック1の発電電力を減少させるように水素供給部2及び空気供給部3を制御する。これにより、制御部8では、燃料電池スタック1から負荷5への電力供給を断続的に行い、燃料電池スタック1の昇温に優先して二次電池7の昇温を促す。このように燃料電池スタック1に断続的に発電させるときの発電電力の要求値は、ステップS32にて推定した起動後の走行状態、すなわち走行路の勾配及び車両速度や、予め制御部8内の記憶部に格納しておいた車両質量等の車両諸元から制御部8により算出される。
【0065】
また、この暖機判定処理では、ステップS32にて起動後の走行状態を推定するに際して、起動後に負荷5に要求される電力値を学習しておき、当該学習の結果に基づいて、起動後の燃料電池スタック1の出力電力の目標値及び二次電池7の出力電力の目標値を設定しても良い。ここで、制御部8では、上述の起動判定処理において、現在位置及び走行状態を取得したことに応じて、図示しない記憶部に現在位置情報及び走行状態を蓄積して記憶しておく。
【0066】
すなわち、図5に示すように、先ず、ステップS41においては上述のステップS31と同様に現在位置情報を取得し、次のステップS42においては、制御部8により、ステップS41にて取得した現在位置が、予め登録された位置であるか否かを判定する。
【0067】
この予め登録された位置とは、例えば運転者の自宅などであって、ナビゲーションシステムなどを利用してユーザによって登録される。また、予め登録された位置とは、以前の起動判定処理において取得した現在位置情報を蓄積しておき、当該蓄積した現在位置情報のうち取得する頻度が高い位置が自動的に登録されたものである。そして、制御部8では、ステップS41にて取得した現在位置が予め登録された位置でないと判定した場合にはステップS32に処理を進め、ステップS41にて取得した現在位置が予め登録された位置であると判定した場合には、学習済の走行状態を使用するためにステップS43に処理を進める。
【0068】
ステップS43においては、制御部8により、蓄積しておいた起動後の走行状態(学習結果)を読み出して、ステップS33に処理を進め、ステップS33において、読み出した走行状態から、起動後の燃料電池スタック1及び二次電池7の出力電力の目標値を設定させる。
【0069】
なお、この暖機判定処理においては、システムの起動を実施した位置を示す位置情報又はシステムの起動を実施した周辺状況を示す周辺情報と、当該位置情報で示される位置又は周辺情報で示される周辺状況でシステム起動を実施した後の運転状態とを対応づけて蓄積しておいて、ステップS42にて蓄積した情報が使用可能か否かを判定して、ステップS43にて走行状態を取得しても良い。
【0070】
「燃料電池スタックの発電目標値設定処理」
つぎに、上述した暖機制御処理において、燃料電池スタック1の発電電力を演算するステップS21及びステップS9での他の処理内容を説明する。
【0071】
この燃料電池スタック1の発電目標値設定処理では、燃料電池スタック1の暖機時間に対して燃料電池スタック1を発電させるときの効率を優先して、燃料電池スタック1の発電電力の目標値を設定することを特徴とする。
【0072】
すなわち、上述した暖機制御処理においては、ステップS18及びステップS6で演算された二次電池7の充電可能電力量や、ステップS19及びステップS7で演算された補機類の消費電力、更にはステップS20及びステップS8で演算されたコンプレッサの消費電力を考慮し、燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機時間を短くするために、ステップS1で演算された燃料電池スタック1の発電可能量より低い範囲で、二次電池7の充電時には燃料電池スタック1の発電可能量の最大値を燃料電池スタック1の発電量目標値として設定しているが、水素消費量等を考慮した効率の観点からは必ずしも最適な発電量の目標値ではない場合もある。
【0073】
そこで、この発電目標値設定処理において、制御部8では、走行開始までの暖機時間に対して効率を優先するか否かを判定する。このとき、制御部8では、燃料電池スタック1の温度及び二次電池7の温度を検出し、燃料電池スタック1の温度が二次電池7の温度よりも高く、二次電池7を昇温させるために燃料電池スタック1の発電をする必要がある場合に、燃料電池スタック1を発電させるのに必要な水素などの使用効率を優先させると判定し、二次電池7の昇温のための消費電力を抑制しつつ二次電池7の昇温を促進させる。また、制御部8では、運転者がリモートコントローラを操作して、燃料電池システムから離れた所で発せられた起動要求を受信した場合、車両操作による起動要求を受信した場合と比較して走行開始までの時間が長いので、燃料電池スタック1を発電させるための水素の使用効率を優先すると判定しても良い。
【0074】
そして、制御部8では、走行開始までの暖機時間に対して効率を優先すると判定した場合には、ステップS18及びステップS6で演算された二次電池7の充電可能電力量、ステップS19及びステップS7で演算された補機類の消費電力、更にはステップS20及びステップS8で演算されたコンプレッサの消費電力を考慮して燃料電池スタック1の発電量の最大値を求め、当該最大値と、効率が最良となる発電量とを比較する。
【0075】
制御部8では、最大値が効率が最良となる発電量よりも大きい場合には、燃料電池スタック1の発電量の目標値を効率が最良となる発電量に設定する。すなわち、制御部8では、燃料電池スタック1の発電量の最大値から効率が最良となる発電量まで燃料電池スタック1の発電量を低減する。そして、制御部8では、二次電池7の充電量を増加させたり、消費電力が調整可能な補機類の消費電力を低減させたりして、燃料電池スタック1の低減分の電力を調整する。
【0076】
なお、燃料電池スタック1の効率が最良となる発電量は、予め実験などにて求めて制御部8内の記憶部に記憶しておいても良く、燃料電池スタック1の温度や水素ガスの供給圧力などの運転条件から算出しても良く、更には燃料電池スタック1の発電効率から暖機に要する時間を推定し、暖機が完了するまでに必要な水素消費量から最適な燃料電池スタック1の発電量を算出しても良い。また、本例において、補機はコンプレッサ、冷却水供給ポンプ、ラジエータ冷却ファン、加熱装置6等を示したが、燃料電池スタック1の発電量の低減分により消費電力を調整する補機としては、車両に搭載された何れかの機器であればよく、例えばエアコンシステムなどであっても良い。
【0077】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用した燃料電池システムによれば、システムの起動時に、燃料電池スタック1の発電電力を、補機及び二次電池7に供給する動作と、燃料電池スタック1の発電電力及び二次電池7の放電電力を、補機に供給する動作とを繰り返して、燃料電池スタック1及び二次電池7を暖機させるときに、システム起動完了後の運転状態に基づいて、燃料電池スタック1の暖機が完了したことを判定するための燃料電池スタック1の発電可能電力の判定値(目標値)を変更するので、例えば車両を走行させるための駆動トルクを発生させる場合に、システム起動完了後に高負荷走行をする場合や低負荷走行をする場合に応じて、より実用的な適切な判定値を設定することができ、システムを効率的に暖機して暖機時間を最適な時間とすることができる。
【0078】
また、本発明を適用した燃料電池システムによれば、システム起動完了後の運転状態が、継続的に低い電力が必要となると判定した場合には、燃料電池スタック1の暖機が完了したことを判定するための燃料電池スタック1の発電可能電力の判定値を低く変更するので、燃料電池スタック1を暖機して負荷5に電力供給を開始するまでの暖機時間を短縮することができる。
【0079】
更に、この燃料電池システムによれば、システム起動完了後の運転状態が、継続的に高い電力が必要となると判定した場合には、二次電池7の暖機が完了したことを判定するための二次電池7の放電放電電力の判定値を低く設定するので、二次電池7を暖機して負荷5に電力供給を開始するまでの暖機時間を短縮することができる。
【0080】
更にまた、この燃料電池システムによれば、システム起動完了後の運転状態を、システムの起動を実施する位置又は周辺の情報に基づいて推定するので、システム起動完了後の運転状態を正確に認識して燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機時間を最適な時間とすることができる。
【0081】
更にまた、この燃料電池システムによれば、システムの起動を実施した位置を示す位置情報又はシステムの起動を実施した周辺状況を示す周辺情報と、当該位置情報で示される位置又は周辺情報で示される周辺状況でシステム起動を実施した後の運転状態とを対応づけて蓄積し、システム起動完了後の運転状態を、蓄積した位置情報又は周辺情報、及び当該位置情報又は周辺情報に対応した運転状態に基づいて推定するので、以前のシステムの運転状態から正確に現在のシステム起動完了後の運転状態を認識して、燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機時間を更に最適な時間とすることができる。
【0082】
更にまた、この燃料電池システムによれば、燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機時間に対して、燃料電池スタック1を発電させるための効率を優先するか否かを判定し、燃料電池スタック1を発電させるための効率を優先する場合に、燃料電池スタック1の発電電力を水素の使用効率が最良な電力値に設定するので、燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機を早急に行う必要がない場合に、燃料電池スタック1を発電させるために必要な水素の消費量を削減しながら燃料電池スタック1及び二次電池7の暖機を行うことができる。
【0083】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した燃料電池システムにおける暖機制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明を適用した燃料電池システムにおける暖機制御処理で行う暖機判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】負荷に対する電力供給状態を説明するための図であって、(A)は燃料電池スタックの昇温を優先する場合、(B)は二次電池の昇温を優先する場合である。
【図5】本発明を適用した燃料電池システムにおける暖機制御処理で行う暖機判定処理において、システム起動後の走行状態を推定するときの他の処理について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池スタック
2 水素供給部
3 空気供給部
4 電力分配部
5 負荷
6 加熱装置
7 二次電池
8 制御部

Claims (2)

  1. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段と、
    前記燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給手段と、
    電力の充放電をする二次電池と、
    前記燃料電池で発電した発電電力を負荷に供給して消費させると共に前記二次電池に供給して充電させ、前記二次電池を放電させて前記負荷に供給する電力分配手段と、
    システムの起動時に、前記燃料電池の発電電力を、前記負荷及び前記二次電池に供給するように前記電力分配手段を制御する処理と、前記燃料電池の発電電力及び前記二次電池の放電電力を、前記負荷に供給するように前記電力分配手段を制御する処理とを繰り返して、前記燃料電池及び前記二次電池を暖機させる制御手段とを有し、
    前記制御手段は、現在位置情報からシステム起動完了後の走行状態を推定して前記燃料電池の出力電力目標値と前記二次電池の出力電力目標値を各々算出し、その目標値に応じて発電電力を分配することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記現在位置情報は、予め登録した位置に基づく情報であって、前記制御手段の記憶部に当該登録位置に基づく走行状態を記憶しておき、現在位置が登録位置であると判定した場合に記憶した走行状態に基づいて前記燃料電池の出力電力目標値と前記二次電池の出力電力目標値を各々算出することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
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