JP3876763B2 - 燃料電池システムの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次電池を備えた燃料電池システムの制御装置に係り、特に燃料電池の暖機状態に応じて2次電池の目標蓄電量を制御する燃料電池システムの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素を含む燃料ガスを燃料極に供給し、酸化剤として酸素を含む空気を酸化剤極に供給し、両極における電気化学反応により直接発電するものである。このような燃料電池は、高い発電効率を得ることが可能であることに加えて、窒素酸化物などの排出や発電時の騒音が少ないことなど環境性にも優れているため、電動車両の電源としての利用が期待されている。
【0003】
燃料電池の運転温度は、動作温度の低い固体高分子型電解質を用いた場合でも100℃程度と常温より高い温度である。このため起動直後の暖機中は、充分な負荷を取り出すことができない。このため燃料電池と2次電池とを併用して、燃料電池が定格出力可能となるまでに不足する電力を2次電池から補うことが考えられている。
【0004】
このような従来技術としては、特開平9−231991号公報記載の技術がある。この従来技術によれば、燃料電池の暖機状態を検出し、暖機終了前のときには燃料電池から電力を補機類へ供給するとともに、2次電池よりモータ等の負荷に電力の供給を行うというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術を燃料電池車両に適用しようとすれば、車両駆動モータへの要求出力が高い場合、かつ継続される場合には、2次電池の蓄電分を使いきるおそれがあるので、モータ出力を制限しなければならず、乗員がより早く違和感を感じるという問題点があった。
【0006】
また、暖機終了後に回生ブレーキによるエネルギーの回収を行うためには、2次電池充電状態に余裕がないと蓄電できないため、2次電池の目標蓄電量(充放電切り換え目標値)を低くする必要がある。
【0007】
従来は2次電池の目標蓄電量が一定であったため、上記暖機終了前の早期電力使いきり対策と暖機終了後の回生の両立が難しいという問題点があった。
【0008】
以上の問題点に鑑み本発明の目的は、燃料電池の暖機中にモータ出力制限による違和感を減少するとともに、暖機状態の進展に伴って回生容量を向上させることができる燃料電池システムの制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記目的を達成するため、燃料電池と2次電池とを備え、少なくとも一方の電池から負荷に対して電力の供給を行う燃料電池システムにおいて、前記燃料電池の暖機状態の指標を検出する暖機状態検出手段と、該暖機状態検出手段が検出した指標が示す暖機の進み具合が大きいほど、前記2次電池の目標蓄電量を少なく設定する目標蓄電量変更手段と、前記目標蓄電量に応じて前記2次電池の充電及び放電を制御する充放電制御手段と、を備えたことを要旨とする燃料電池システムの制御装置である。
【0010】
請求項2記載の発明は、上記目的を達成するため、請求項1記載の燃料電池システムの制御装置において、前記暖機状態検出手段は、前記燃料電池の起動後経過時間を計測する起動後経過時間計測手段を備え、該起動後経過時間計測手段が計測した起動後経過時間を前記暖機状態の指標とすることを要旨とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記目的を達成するため、請求項1記載の燃料電池システムの制御装置において、前記燃料電池システムは、水素タンクの圧力を検出する圧力検出手段を備え、前記暖機状態検出手段は、起動時の水素タンク圧力と現在の水素タンク圧力との差圧を前記暖機状態の指標とすることを要旨とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、上記目的を達成するため、請求項1記載の燃料電池システムの制御装置において、前記燃料電池システムは、外気温度を検出する外気温度検出手段と、燃料電池の冷却水温度を検出する冷却水温度検出手段と、を備え、前記暖機状態検出手段は、前記外気温度検出手段が検出した外気温度と前記冷却水温度検出手段が検出した冷却水温度との温度差を前記暖機状態の指標とすることを要旨とする。
【0013】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、暖機状態検出手段が検出した暖機状態の指標が示す暖機の進み具合が大きいほど、2次電池の目標蓄電量を少なく設定する構成としたため、暖機状態が進展して燃料電池の取り出し可能電力が大きくなればなるほど、2次電池の目標蓄電量を下げることができ、燃料電池の暖機中にモータ出力制限による違和感を減少するとともに、暖機状態の進展に伴って回生容量を向上させることができるという効果がある。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1において、燃料電池システムを起動してからの経過時間を暖機状態の指標としたので、簡単な構成で請求項1の発明の効果を得ることができる。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1において、水素タンク圧力の減少分を暖機状態の指標としたので、起動後に消費した水素量から発熱量を推定でき、燃料電池の暖機状態をより正確に把握できるため、請求項1に対してより適切に2次電池の目標蓄電量を設定できる。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、請求項1において、外気温度と燃料電池の冷却水温度との温度差を暖機状態の指標としたので、より早く回生容量を増やせるため、更に燃料電池システムの効率を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る燃料電池システムの制御装置を備えた燃料電池車両の構成を説明する構成図である。
【0018】
図1において、燃料電池車両1は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電極間から電気エネルギを直接取り出す燃料電池システム3と、燃料電池システム3または2次電池11の直流を交流に変換してモータ7へ供給する一方モータ7の回生電力を直流に変換して2次電池を充電するコンバータ5と、駆動輪9を回転させる一方回生ブレーキ時に回生電力を発電するモータ7と、モータ7により回転され車両を駆動する駆動輪9と、燃料電池システム3の発電電力またはモータ7の回生電力により充電され必要に応じて放電する2次電池11と、車両の各種状態を入力して燃料電池システムの発電を制御する燃料電池システム制御装置13と、燃料電池システムの運転/停止を指示するキーSW15と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサ17と、車速センサ19と、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキセンサ21と、従動輪23とを備えている。
【0019】
燃料電池システム1とモータ7と2次電池11との間に設けられているコンバータ5の動作モードは、燃料電池システム制御装置13により制御されている。
【0020】
コンバータ5の動作モードには、2次電池11単独でモータ7へ電力を供給するモード、燃料電池システム3単独でモータ7へ電力を供給するモード、2次電池11と燃料電池システム3が協同してモータ7へ電力を供給するモード、モータ7が回生したエネルギーを2次電池11へ充電するモード、燃料電池システム3から2次電池11に充電するモード、燃料電池システム3からモータ7と2次電池11に電力を供給するモードの各モードが可能となっている。
【0021】
燃料電池システム制御装置13は、2次電池11の後述する容量センサ89からその充電状態(SOC)、キーSW15からキーSWのオン/オフ状態、アクセルセンサ17からアクセルペダルの踏み込み量、車速センサ19から車両速度、ブレーキセンサ21からブレーキペダルの踏み込み量をそれぞれ入力して、燃料電池に対する負荷を判断し、燃料電池システム3の起動/停止制御、運転状態制御を行うものである。通常、キーSW15のターンオンにより燃料電池システム3を起動し、起動後に燃料電池システム3の暖機が完了すれば通常運転状態に入る。暖機中には、主として2次電池11からコンバータ5を介してモータ7へ電力が供給されるが、暖機中にも燃料電池システム3から出力可能となれば、コンバータ5を介してモータ7へ駆動電力を供給する。
【0022】
上記燃料電池車両1では、燃料電池システム3の発電量は、基本的にドライバが要求する駆動力に応じて決定される。駆動力はアクセルセンサ17が検出するアクセル踏み込み量、及び車速センサ19が検出する車速等によって時々刻々演算されるので、燃料電池の発電量もそれに応じて変化する。燃料電池は前述のように、燃料ガスと酸化ガスとを反応させて電気エネルギを取り出すものであるので、燃料電池へのガス供給量を発電量にしたがって変化させるのが効率的である。
【0023】
図2は、燃料電池システム3及び燃料電池システム制御装置13の詳細な構成を説明する構成図である。同図において、燃料電池システム3は、空気極77および水素極79により発電する燃料電池スタック75と、空気及び水素を加湿して燃料電池スタック75へ供給する加湿器65と、空気を加圧して加湿器65へ送り込むコンプレッサ59と、水素を高圧で貯蔵する水素タンク51と、水素タンクの圧力を検出する水素圧力センサ53と、水素タンク51からの水素ガス圧力を調整する水素圧力調整弁55と、水素極79からの排気と水素圧力調整弁55からの水素を混合するエゼクタ57と、空気極77の出口から未使用の空気を大気へ放出する空気圧力調整弁81と、水素極79の出口から水素を外部へ放出する水素パージ弁83と、空気極77の入口圧力を検出する空気圧力センサ71と、水素極79の入口圧力を検出する水素圧力センサ73と、燃料電池スタック75の冷却水温度を検出する冷却水温度センサ85と、外気温度検出する外気温度センサ87と、2次電池11の蓄電量を検出する2次電池容量センサ89とを備えている。
【0024】
空気は、大気からコンプレッサ59で加圧され、空気加湿器67で加湿された後、燃料電池スタック75の空気極77へ供給され、燃料電池スタック75で未使用の空気は、空気圧力調整弁81により大気へ排出される。
【0025】
燃料電池スタック75の空気極77へ供給される空気の流量と圧力は、コンプレッサ59の回転数および空気圧力調整弁81の開度により制御される。
【0026】
コンプレッサ59はコンプレッサモータ61により駆動され、燃料電池システム制御装置13はモータ回転センサ63を参照して、コンプレッサモータ61が目標の回転数となるように制御する。
【0027】
また、燃料電池システム制御装置13は空気圧力センサ71を参照し、燃料電池スタック75の空気極77へ供給される空気の圧力が目標の圧力となるように空気圧力調整弁81を制御する。
【0028】
一方燃料ガスである水素は、水素タンク51から水素圧力調整弁55、エゼクタ57を経由して、水素加湿器122で図示しない純水で加湿された後、燃料電池スタック75の水素極79へ供給され、燃料電池スタック75で未使用の水素は、エゼクタ57によって燃料電池スタック75の水素極79へ循環される。燃料電池スタック75の水素極79へ供給される水素の圧力は、水素圧力調整弁55の開度で制御される。燃料電池システム制御装置13は水素圧力センサ73を参照し、燃料電池スタック75の水素極79へ供給される水素の圧力が目標の圧力となるように水素圧力調整弁55を制御する。
【0029】
水素パージ弁83は、燃料電池スタック75の状態に応じて開閉することにより、燃料電池スタック75の内部の水つまりや、空気極77から水素極79への空気のリークによる出力低下および効率低下を防止するために使用するものである。
【0030】
また、燃料電池システム制御装置13は、燃料電池の暖機状態の指標を検出する暖機状態検出手段25と、暖機状態検出手段25が検出した指標に応じて、2次電池11の目標蓄電量を変化させる目標蓄電量変更手段27と、目標蓄電量に応じて2次電池11の充電及び放電を制御する充放電制御手段29とを備えている。さらに燃料電池システム制御装置13には、外気温度を検出する外気温度センサ87と、2次電池の蓄電量を検出する2次電池容量センサ89とが接続されている。2次電池容量センサ89は、特に限定されないが、例えば2次電池11に内蔵され、2次電池11の充放電電流をモニタして、その時間積分値に基づいて2次電池11の蓄電量を検出するものである。
【0031】
燃料電池システム制御装置13は、本実施形態では、マイクロコンピュータであり、暖機状態検出手段25と、目標蓄電量変更手段27と、充放電制御手段29とは、このマイクロコンピュータのプログラムにより実現されている。
【0032】
ここで、暖機状態検出手段25は、例えば特開平9−231991号公報に示されるように、燃料電池の内部温度を検出する暖機状態検出手段でもよい。
【0033】
燃料電池システム制御装置13は、暖機状態検出手段25により暖機終了前と判別された場合には、2次電池11の目標蓄電量を暖機終了後に設定される値に比べて高めの値に設定する。
【0034】
こうすることにより、暖機中に、アクセルセンサ17等よりモータ7の高出力を要求された場合でも、燃料電池スタック75が暖機中に出力可能な電力以上分は2次電池11から放電することにより補充し、よりドライバーの意思にそった制御が、2次電池11のみで制御していたときより長い時間可能となる。
【0035】
図3は、第1実施形態における燃料電池システムの制御装置13による2次電池11の目標蓄電量制御を説明する制御フローチャートであり、図7は、各実施形態に共通である2次電池の充放電制御を説明する制御フローチャートである。本実施形態では、図3、図7のいずれフローチャートも一定時間毎に呼び出されるサブルーチンとして構成されている。
【0036】
図3において、まずステップ(以下、ステップをSと略す)10で、暖機状態の指標を検出し(暖機状態検出手段に相当)、次いでS12で、暖機状態の指標から暖機が完了したか否かを判定する。S12の判定で暖機が完了していれば、S14で、予め記憶された暖機完了後の2次電池の目標蓄電量BAT_tを読み出して、S18へ移る。
【0037】
S12の判定で暖機が完了していなければ、S16で暖機状態の指標値に基づいて、2次電池の目標蓄電量BAT_tを算出し、S18へ移る。S18では、2次電池の目標蓄電量BAT_tを後述する2次電池の充放電制御ルーチンが参照する記憶エリアに格納してリターンする。S12からS18の過程により、暖機状態の指標に基づいて2次電池の目標蓄電量BAT_tを変更することができる(目標蓄電量変更手段に相当)。
【0038】
尚、S16の目標蓄電量の算出において、図8に示すような暖機状態の指標値に対する目標蓄電量BAT_tのマップを参照してもよいし、予め記憶した近似式を計算してもよい。
【0039】
図7において、2次電池の充放電制御は、まずS90において2次電池容量センサ89により、2次電池11の蓄電容量BAT_cを検出する。次いでS92で2次電池の目標蓄電量BAT_tを読み出し、S94で両者の差を次の式(1)で算出する。
【0040】
【数1】
dBAT=BAT_t−BAT_c …(1)
【0041】
次いで、S96でdBATの値が正か否かを判定し、dBATが正ならば、S98で充電モードを設定してリターンし、dBATが正でなければ(0か負のとき)、S100で放電モードを設定してリターンする(充放電制御手段に相当)。
【0042】
ここで充電モードとは、2次電池の蓄電量を目標蓄電量に近づけるために、要求出力より燃料電池の発電出力を増加して、余剰分を2次電池へ充電するモードである。また、放電モードとは、2次電池の蓄電量を目標蓄電量に近づけるために、要求出力より燃料電池の発電出力を減少して、不足分を2次電池から放電するモードである。
【0043】
本実施形態によれば、暖機状態検出手段が検出した暖機状態の指標に応じて2次電池の目標蓄電量を変化させる構成としたため、暖機状態が進展して燃料電池の取り出し可能電力が大きくなればなるほど、2次電池の目標蓄電量を下げることができ、燃料電池の暖機中にモータ出力制限による違和感を減少するとともに、暖機状態の進展に伴って回生容量を向上させることができるという効果がある。
【0044】
〔第2実施形態〕
第2実施形態の構成は、図1及び図2に示した第1実施形態の構成と同様である。図4の制御フローチャートを参照して、第2実施形態における燃料電池システムの制御装置13による2次電池11の目標蓄電量制御を説明する。尚、本実施形態における2次電池の充放電制御を説明する制御フローチャートは、第1実施形態の図7と同様である。
【0045】
図4において、S20で、キーSW15のオン(ON)/オフ(オフ)状態を検出し、S22でオンであるか否かを判定する。S22の判定でキーSW15がオンであれば、S24でタイマーによる起動後経過時間の計測を行い、S28へ移る。S22の判定でキーSW15がオフであれば、S26でタイマーをリセットして、リターンする。
【0046】
S28では、起動後経過時間が所定時間を経過したか否かを判定する。この所定時間は、燃料電池車両1が利用される最も寒冷な条件下で、図2の燃料電池スタック75を含む燃料電池システムが暖機完了と見なせる時間(例えば、定格出力の80%を出力可能な時間)であり、実験的に求めた時間である。
【0047】
S28の判定で、所定時間経過していれば、S30へ移り、予め記憶された暖機完了後の2次電池の目標蓄電量BAT_tを読み出し、S34へ移る。
【0048】
S28の判定で、所定時間経過していなければ、S32へ移り、タイマー値に応じた2次電池の目標蓄電量BAT_tを算出して、S34へ移る。S34では、2次電池の目標蓄電量BAT_tを2次電池の充放電制御ルーチンが参照する記憶エリアに格納してリターンする。S28からS34の過程により、暖機状態の指標としての起動後経過時間に基づいて2次電池の目標蓄電量BAT_tを変更することができる(目標蓄電量変更手段に相当)。
【0049】
尚、S32の目標蓄電量の算出において、図9に示すような起動後経過時間に対する目標蓄電量BAT_tのマップを参照してもよいし、予め記憶した近似式を計算してもよい。
【0050】
こうして本実施形態によれば、起動後経過時間を示すタイマー値を暖機状態の指標とすることにより、タイマー値が大きくなればなるほど、2次電池の目標蓄電量が下がるような目標蓄電量を決めることができる。
【0051】
〔第3実施形態〕
第3実施形態の構成は、図1及び図2に示した第1実施形態の構成と同様である。図5の制御フローチャートを参照して、第3実施形態における燃料電池システムの制御装置13による2次電池11の目標蓄電量制御を説明する。尚、本実施形態における2次電池の充放電制御を説明する制御フローチャートは、第1実施形態の図7と同様である。
【0052】
図5においては、前回判定したキーSWの状態を記憶する制御用のフラグを用い、フラグの値が”0”の時は前回のキーSW状態がオフ、フラグの値が”1”の時は前回のキーSW状態がオンと定義している。
【0053】
まずS40で、キーSW15のオン/オフ状態を検出し、S42でキーSWの状態がオンであるか否かを判定する。S42の判定でキーSW15がオンでなければ、S44でフラグの値を”0”に設定して、リターンする。
【0054】
S42の判定でキーSW15がオンであれば、S46でフラグの値を判定し、フラグの値が”0”であれば、キーSW15がターンオンされてから最初の処理であるのでS48へ移り、水素タンク51の初期圧力P0 を検出し、S50でP0 を格納して、S64へ移る。
【0055】
S46の判定でフラグの値が”0”でなければ、キーSW15がターンオンされてから2回目以降の処理であるのでS52へ移り、水素タンク51の圧力Pを検出し、S54で初期圧力との差圧ΔPを次の式(2)により算出する。
【0056】
【数2】
ΔP=P0 −P …(2)
【0057】
次いで、S56で差圧ΔPが所定値以上か否かを判定する。この所定値は、燃料電池車両1が利用される最も寒冷な条件下で、図2の燃料電池スタック75を含む燃料電池システムが暖機完了と見なせる水素消費量に対応する差圧であり、実験的に求めた値である。
【0058】
S56の判定で、差圧ΔPが所定値以上であれば、S58で、予め記憶された暖機完了後の2次電池の目標蓄電量BAT_tを読み出し、S62へ移る。
【0059】
S56の判定で、差圧ΔPが所定値未満であれば、S60へ移り、差圧ΔPに応じた2次電池の目標蓄電量BAT_tを算出して、S62へ移る。S62では、2次電池の目標蓄電量BAT_tを2次電池の充放電制御ルーチンが参照する記憶エリアに格納し、S64へ移る。S64では、フラグの値を”1”に設定してリターンする。S56からS62の過程により、暖機状態の指標としての水素タンク51の起動後の圧力変化(差圧ΔP)に基づいて2次電池の目標蓄電量BAT_tを変更することができる(目標蓄電量変更手段に相当)。
【0060】
尚、S60の目標蓄電量の算出において、図10に示すような差圧ΔPに対する目標蓄電量BAT_tのマップを参照してもよいし、予め記憶した近似式を計算してもよい。
【0061】
こうして本実施形態によれば、水素タンク51の起動後の圧力変化(差圧ΔP)を暖機状態の指標とすることにより、差圧ΔPが大きくなればなるほど、2次電池の目標蓄電量が下がるような目標蓄電量を決めることができる。
【0062】
本実施形態によれば、水素タンク51の圧力変化を暖機状態の指標とすることで、暖機開始からの水素使用量が検出でき、水素使用量に基づいて発熱量が推定できるため、燃料電池の暖機状態をより正確に把握できる。
【0063】
このように設定することで、適切に2次電池11の蓄電量が管理され、暖機後には回生容量が高まり、燃料電池の暖機は短時間で行われるため、より効率のよいシステムにすることができる。
【0064】
〔第4実施形態〕
第4実施形態の構成は、図1及び図2に示した第1実施形態の構成と同様である。図6の制御フローチャートを参照して、第4実施形態における燃料電池システムの制御装置13による2次電池11の目標蓄電量制御を説明する。尚、本実施形態における2次電池の充放電制御を説明する制御フローチャートは、第1実施形態の図7と同様である。
【0065】
図6において、まずS70で、キーSW15のオン/オフ状態を検出し、S72でキーSWの状態がオンであるか否かを判定する。S72の判定でキーSW15がオンでなければ、何もせずに、リターンする。
【0066】
S72の判定でキーSW15がオンであれば、S74で外気温度センサ87により外気温度Taを検出し、S76で冷却水温度センサ85により冷却水温度Twを検出する。
【0067】
次いで、S78で冷却水温度Twと外気温度Taとの温度差ΔTを次の式(3)により算出する。
【0068】
【数3】
ΔT=Tw−Ta …(3)
【0069】
次いで、S80で温度差ΔTが所定値以上か否かを判定する。この所定値は、燃料電池車両1が利用される最も寒冷な条件下で、図2の燃料電池スタック75を含む燃料電池システムが暖機完了と見なせる温度差ΔTであり、実験的に求めた値である。
【0070】
S80の判定で、温度差ΔTが所定値未満であれば、S82へ移り、温度差ΔTに応じた2次電池の目標蓄電量BAT_tを算出して、S86へ移る。
【0071】
S80の判定で、温度差ΔTが所定値以上であれば、S84で、予め記憶された暖機完了後の2次電池の目標蓄電量BAT_tを読み出し、S86へ移る。
【0072】
S86では、2次電池の目標蓄電量BAT_tを2次電池の充放電制御ルーチンが参照する記憶エリアに格納してリターンする。
【0073】
S80からS86の過程により、暖機状態の指標としての冷却水温度Twと外気温度Taとの温度差ΔTに基づいて2次電池の目標蓄電量BAT_tを変更することができる(目標蓄電量変更手段に相当)。
【0074】
尚、S82の目標蓄電量の算出において、図11に示すような温度差ΔTに対する目標蓄電量BAT_tのマップを参照してもよいし、予め記憶した近似式を計算してもよい。
【0075】
本実施形態によれば、燃料電池システムの暖機が終了後に、低負荷のためにアイドリングストップし、その後再起動するときに、冷却水温度Twが充分高ければ、S80の判定がYesとなり、直ちに暖機完了後の目標蓄電量を設定することができ、より効率がよくなる。
【0076】
以上説明したように本発明によれば、適切に2次電池の目標蓄電量が管理され、暖機後には回生容量が高まり、燃料電池の暖機は短時間で行われるため、より効率のよいシステムにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池システムの制御装置を適用した燃料電池車両を説明する全体構成図である。
【図2】燃料電池システム及びその制御装置の詳細を説明する構成図である。
【図3】第1実施形態における目標蓄電量制御を説明する制御フローチャートである。
【図4】第2実施形態における目標蓄電量制御を説明する制御フローチャートである。
【図5】第3実施形態における目標蓄電量制御を説明する制御フローチャートである。
【図6】第4実施形態における目標蓄電量制御を説明する制御フローチャートである。
【図7】各実施形態に共通である2次電池の充放電制御を説明する制御フローチャートである。
【図8】暖機状態の指標に対する目標蓄電量の関係図である。
【図9】起動後経過時間に対する目標蓄電量の関係図である。
【図10】起動後の水素タンク圧力変化に対する目標蓄電量の関係図である。
【図11】外気温度と冷却水温度との温度差に対する目標蓄電量の関係図である。
【符号の説明】
1…燃料電池車両
3…燃料電池システム
5…コンバータ
7…モータ
9…駆動輪
11…2次電池
13…燃料電池システム制御装置
15…キーSW
17…アクセルセンサ
19…車速センサ
21…ブレーキセンサ
23…従動輪
25…暖機状態検出手段
27…目標蓄電量変更手段
29…充放電制御手段

Claims (4)

  1. 燃料電池と2次電池とを備え、少なくとも一方の電池から負荷に対して電力の供給を行う燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池の暖機状態の指標を検出する暖機状態検出手段と、
    該暖機状態検出手段が検出した指標が示す暖機の進み具合が大きいほど、前記2次電池の目標蓄電量を少なく設定する目標蓄電量変更手段と、
    前記目標蓄電量に応じて前記2次電池の充電及び放電を制御する充放電制御手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池システムの制御装置。
  2. 前記暖機状態検出手段は、前記燃料電池の起動後経過時間を計測する起動後経過時間計測手段を備え、
    該起動後経過時間計測手段が計測した起動後経過時間を前記暖機状態の指標とすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの制御装置。
  3. 前記燃料電池システムは、水素タンクの圧力を検出する圧力検出手段を備え、
    前記暖機状態検出手段は、起動時の水素タンク圧力と現在の水素タンク圧力との差圧を前記暖機状態の指標とすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの制御装置。
  4. 前記燃料電池システムは、外気温度を検出する外気温度検出手段と、燃料電池の冷却水温度を検出する冷却水温度検出手段と、を備え、
    前記暖機状態検出手段は、前記外気温度検出手段が検出した外気温度と前記冷却水温度検出手段が検出した冷却水温度との温度差を前記暖機状態の指標とすることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの制御装置。
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