JP2006040718A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池システムの負荷応答性を損なうことなく、パージ間隔を最適化し、燃料電池システムの燃費性能を向上させる。
【解決手段】 コントローラ13には、燃料電池スタック1の運転状態検出手段として、燃料電池スタック1の温度K、水素圧力H、電圧V、電流Iをそれぞれ検出する温度計5,圧力計6,電圧計7,電流計8がそれぞれ接続されている。コントローラ13は、これらの信号に基づいて燃料電池スタック1の運転状態を判断し、この運転状態と二次電池2のSOCとに基づいてパージ弁11の作動間隔を変化させる制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池本体内の燃料ガス通路または酸化剤ガス通路のパージを行う燃料電池システムに関する。
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化剤ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電解質両面に設けた電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。燃料電池は、電解質の種類により、水酸化カリウム型燃料電池、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、固体高分子型燃料電池等に分類される。特に、固体高分子型燃料電池は、運転温度が低く、固体電解質を用いるので取り扱いが容易であることから電動車両用の電源として注目されている。
固体高分子型燃料電池に用いられる高分子電解質は、良好な陽イオン伝導性を発揮するためには湿潤状態が維持される必要がある。このため燃料電池に供給する水素ガス及びまたは酸化剤ガス(以下、両者を併せて反応ガスと呼ぶ)は加湿されている。また、発電効率を高めるために燃料電池の出力電流から要求される反応ガスの質量流量より多くのガスを供給し、余剰の水素ガスは、水素循環経路によりアノード入口へ再循環させている。
上記燃料電池システムにおいて、カソードからアノードへ電解質膜をリークした空気中の不活性ガス(窒素、アルゴン等)は、アノード循環経路内に蓄積し、水素分圧を低下させる。また、発電の電気化学反応により生じる生成水が液水となってガス通路に蓄積し、ガス流通やガス拡散を妨げる場合がある。このような不純物をガス通路内から一掃するために、アノード循環経路外へ放出するパージ弁が設けられている。このようなパージ弁の制御方法としては、燃料電池の負荷、ガス流量、ガス圧力等の運転状態を示す値が小さい程パージ弁の開時間を長く設定し、前記運転状態を示す値が小さいほどパージ間隔を短く設定することによりパージ効果を高める技術が知られている(例えば、特許文献1)。
また、並列に接続された燃料電池と二次電池から負荷へ電力供給する燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電効率が低下する低負荷領域では、燃料電池の発電を停止して燃費効率を高める技術が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2003−115314号公報(第4頁、図3) 特開2001−307758号公報(第7頁、図5)
しかしながら、上記特許文献1記載の技術によれば、燃料電池車両の市街地走行時など低負荷領域のパージ効果を高めることはできても、燃費の改善効果が小さい若しくは悪化する可能性があるという問題点があった。
また、特許文献2記載の技術によれば、燃費改善効果は認められるが、低負荷による燃料電池の発電停止中は、二次電池の供給電力に依存しているため、要求出力に対して供給電力が不足する場合が懸念されるという問題点があった。
上記問題点を解決するために、本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学反応させて発電する燃料電池と、該燃料電池内の燃料ガス通路と酸化剤ガス通路の少なくとも一方をパージするパージ手段と、前記燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記燃料電池の発電量の過不足に応じて充放電を行う二次電池と、該二次電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、前記燃料電池の運転状態及び前記二次電池の充電状態に基づいて、前記パージ手段の作動間隔を変化させるパージ制御手段と、を備えたことを要旨とする燃料電池システムである。
本発明によれば、燃料電池システムの負荷応答性を損なうことなく、パージ間隔を最適化し、燃料電池システムの燃費性能を向上させることができるという効果がある。
次に、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。尚、特に限定されないが、以下に説明する各実施例は、燃料電池と二次電池とを車両駆動用電源とする燃料電池車両に本発明を適用した実施例である。
図1は、本発明に係る燃料電池システムの実施例1の構成を説明するシステム構成図である。 図1において、燃料電池システムは、図外の水素供給源と空気供給源よりそれぞれ水素と空気の供給を受けて、水素と空気中の酸素とを電気化学反応させて発電する燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1の発電量の過不足に応じて充放電を行う二次電池2と、燃料電池スタック1及び二次電池2の直流電流を交流電流に変換するインバータ3と、インバータ3が変換した交流電流で回転駆動される車両駆動用の駆動モータ4と、燃料電池スタック1の温度を計測する温度計5と、燃料電池スタック1の水素圧力を計測する圧力計6と、燃料電池スタック1の電圧を計測する電圧計7と、燃料電池スタック1の出力電流を計測する電流計8と、水素循環流路10から還流される水素を吸引すると共に、これに新規に供給される水素を混合してアノード入口1aへ供給するエゼクタ9と、燃料電池スタック1のアノード出口1bから排出される未反応の水素ガスをアノード入口1a側へ循環させる水素循環流路10と、燃料電池スタック1内の燃料ガス通路をパージするパージ手段であるパージ弁11と、燃料電池のカソード出口1dから排出する空気を絞ることによりカソード圧力を制御する空気圧調整弁12とを備えている。
また燃料電池システムには、燃料電池システム全体を制御するとともに、二次電池2の充電状態を検出する充電状態検出手段と、この充電状態及び燃料電池の運転状態に基づいて、パージ弁11の作動間隔を変化させるパージ制御手段とを兼ね備えるコントローラ13を備えている。
燃料電池スタック1は、例えば固体高分子型燃料電池であり、アノード入口1aに供給された水素と、カソード入口1cに供給された空気中の酸素とを反応ガスとして、これらの電気化学反応により発電する。この発電電力は、二次電池2を充電したり、インバータ3を介して駆動モータ4へ供給される。
燃料ガスとしての水素は、図外の水素貯蔵器や燃料改質装置等の水素供給源より、コントローラ13が指示する運転条件の水素圧力でエゼクタ9へ供給される。エゼクタ9は、水素供給源から供給される水素を駆動流として、水素循環流路10から吸い込んだ水素とを混合して、混合流をアノード入口1aへ供給する。アノードで電気化学反応しなかった水素は、アノード出口1bから排出され、水素循環流路10を介してエゼクタ9に吸い込まれる。
酸化剤ガスとしての空気は、図外のコンプレッサ等の空気供給源より水素圧力に応じた空気圧力でカソード入口1cへ供給される。未反応の空気は、カソード出口1dから空気圧調整弁12を介して系外へ排出される。
燃料電池スタック1の運転中にカソードからアノードへリークした空気中の窒素やアルゴン等の不活性ガスは、アノード、水素循環流路10、エゼクタ9で構成される循環経路内に蓄積するので、その分だけアノードの水素分圧が低下する。また発電の電気化学反応による生成水がアノード通路やカソード通路の内部に凝結し液水となって、水素ガスや空気の供給を妨げる場合がある。さらには、燃料ガスとしての水素ガスに副生ガスや燃料改質ガスを用いた場合、二酸化炭素等の不純物が含まれている可能性があり、これらの不純物は、発電反応せず、循環経路内に蓄積する。
このような状況が生じた場合、パージ弁11を開いてアノード通路内の不純物を含んだ水素ガスを排出させる水素パージを行う。このとき、同時に図外の空気供給源から供給する空気量を増加させると共に空気圧調整弁12の開度を大きくして空気流量も増加させ、カソード通路内に溜まった液水のパージも行う。
このパージによって排出されたガスは、図外の水素希釈装置や触媒燃焼装置により、制限濃度未満に希釈されたり、燃焼されて水蒸気となって排出される。
コントローラ13は、特に限定されないが本実施例では、CPUと、プログラム及び各種制御マップを記憶したROMと、作業用RAMと、入出力インタフェースとを備えたマイクロプロセッサで構成されている。
コントローラ13は、二次電池2に内蔵された二次電池モニタにより二次電池2の充電状態(以下、SOC)信号を受信する。またコントローラ13は、このSOC信号に基づいて、例えば、予め記憶した制御マップや算出式により二次電池2の最大放電可能電力(以下、バッテリ最大アシスト量Amax )を算出する。
また、コントローラ13には、燃料電池スタック1の運転状態検出手段として、燃料電池スタック1の温度K、水素圧力H、電圧V、電流Iをそれぞれ検出する温度計5,圧力計6,電圧計7,電流計8がそれぞれ接続されている。コントローラ13は、これらの信号に基づいて燃料電池スタック1の運転状態を判断し、この運転状態と二次電池2のSOCとに基づいてパージ弁11の作動間隔を変化させる制御を行う。尚、図示しないが運転状態検出手段として、アノード入口1aにおける水素流量を検出する流量計を備えてもよい。
図2は、燃料電池システムの出力とパージとの関係を説明するタイムチャートである。図2(a)は、出力〔kW〕の時間変化を示し、図2(b)は、パージ弁の開閉動作の時間推移を示す。
図2(a)に示すように、燃料電池パワープラント(PP)の実発電量Pが低負荷と判断できる低負荷判断閾値P0 を上回っている間は、通常のパージ、例えば、一定時間毎のパージや、特許文献1記載の負荷が小さいほどパージ間隔を長くするパージを行う。しかし、負荷が低負荷判断閾値P0 を下回れば、パージを停止する。パージを停止している間は、上述の如く、燃料電池内の燃料ガス通路内に不活性ガスや液水等の不純物が蓄積し、燃料電池パワープラントから取り出し可能な電力(以下、PP取出可能電力)Pmax が時間経過と共にほぼ直線的に低下する。しかしながらバッテリ最大アシスト量Amax とPP取出可能電力Pmax との和(Amax +Pmax )が供給可能電力であるので、この値が最大負荷Wmax を超えている限り、いつでも最大負荷を取り出し可能である。さらに時間が経過して、Amax +Pmax <Wmax となると、駆動モータから最大負荷が要求されたとき要求通りに出力を出せなくなる。従って、いつでも最大負荷要求に応答できる状態を保持するとすれば、Amax +Pmax =Wmax となる時刻がパージ停止を終了してパージを実行すべき時刻となる。
図3は、本発明に係る燃料電池システムにおけるパージ間隔の伸延制御を説明するタイムチャートである。図3(a)は、出力〔kW〕の時間変化を示し、図3(b)は、パージ弁の開閉動作の時間推移を示す。本実施例においては、コントローラ13は、燃料電池スタック1の実発電量Pを電圧計7と電流計8とで監視し、実発電量Pが低負荷判断閾値P0 を超えている間は、通常のパージ間隔でパージを行うようにパージ弁11を制御する。
しかし、燃料電池の実発電量Pが低負荷判断閾値P0 を下回れば、パージを一担停止してパージ間隔を伸延し、バッテリ最大アシスト量Amax とPP取出可能電力Pmax との和(Amax +Pmax )が最大負荷Wmax まで低下したらパージを再開するように制御する。このパージによりPP取り出し可能電力Pmax が回復し、最大負荷Wmax に対してAmax +Pmax が余裕を持つようになる。この状態で実発電量Pが低負荷判断閾値P0 未満の状態が継続している限り、パージ間隔を伸延した状態を継続する。これにより、パージによる水素排出量を削減し、燃料電池システムの燃費性能を向上させることができる。尚、実発電量Pが低負荷判断閾値P0 を超えれば、パージ間隔を伸延した状態は終了し、通常のパージ間隔に復帰する。
図4は、図3の状態に比べて二次電池2の充電量(SOC)が大きい場合を説明するタイムチャートである。図4(a)は、出力〔kW〕の時間変化を示し、図4(b)は、パージ弁の開閉動作の時間推移を示す。通常、二次電池から取り出し可能な電力は、SOCが大きいほど大きくなる。従って、図3(a)に示した状態より、SOCが大きい状態を考えれば、バッテリ最大アシスト量Amax も図3(a)より図4(a)の方が大きくなる。従って、図4(b)で実発電量Pが低負荷判断閾値P0 未満となった時点における余裕電力(Pmax +Amax −Wmax )は、図3(b)より図4(b)の方が大きくなる。この時点からパージを停止して、余裕電力が0まで低下する時間も、図3(b)より図4(b)の方が長くなり、パージ間隔も大きくなる。しかし、パージ停止時間が長くなるので、反応ガス通路に蓄積する不純物量が多くなり、パージ再開時のパージ弁11を開いている時間(パージ時間)は、図3(b)より図4(b)の方を長くする必要がある。
図7は、以上説明した実施例1におけるコントローラ13のパージ制御を説明する制御フローチャートである。このフローチャートは、燃料電池システムの起動後、一定時間(例えば、50〔mS〕)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるサブルーチンとして構成されている。
まずステップ(以下、ステップをSと略す)10において、コントローラは、燃料電池の運転状態が低負荷か否かを判断するために、燃料電池スタック1の発電量Pが所定の低負荷判断閾値P0 を下回っているか否かを判定する。ここで、発電量Pは、電圧計7の検出値と電流計8の検出値の積として求められる。低負荷判断閾値P0 は、例えば、二次電池の充電状態が50〔%〕の場合に、通常のパージ間隔より50〔%〕以上パージ間隔を伸延しても、バッテリ最大アシスト量Amax +燃料電池取出可能電力Pmax >最大負荷Wmax となる燃料電池負荷であり、事前に実験的に求めてコントローラに記憶させた値である。
S10の判定でP<P0 でない場合、S32の通常のパージへ進む。S32の通常のパージでは、例えば、一定時間毎に行うパージや、前回のパージから一定の積算電力を発電した後にパージを行う制御、或いは、特許文献1記載の負荷が小さいほどパージ間隔を長くするパージ制御を行って、メインルーチンへリターンする。
S10の判定で、P<P0 である場合、S12へ進み、パージ弁11が閉じているか否かを判定する。S12の判定でパージ弁が閉じていなければ、パージ中であるので、S24へ進み、パージ終了条件を判断する。
S24では、電圧計7で検出した燃料電池電圧(セル電圧)Vが電流計8で検出した電流値におけるパージ終了判断電圧V0 を超えるまで回復したか否かを判断する。パージ終了判断電圧V0 は、例えば、実験により十分長いパージ時間により燃料電池電圧が収束する電圧値V00を燃料電池の電流毎に求め、このV00の例えば95〔%〕の値をV0 として予めコントローラに記憶させておくものとする。
S24の判定で、V>V0 であれば、パージが終了したとして、S30へ進み、パージ弁11を閉じる指示をコントローラが出力して、メインルーチンへリターンする。S24の判定で、V>V0 でなければ、後述するS26へ進む。
S12の判定で、パージ弁11が閉じていれば、S14へ進み、コントローラ13は、パージ弁閉時間tを一単位増加(積算)させて、S16へ進む。S16では、燃料電池スタックから取り出し可能な電力Pmax を算出する。このPmax は、電圧計7が検出した燃料電池スタック電圧V〔V〕、温度計5が検出したスタック温度K〔K〕、圧力計6が検出したアノード圧力H〔Pa 〕を燃料電池状態として読み込み、予め実験によって求めたこれらの状態変数及びパージ弁閉時間tとPmax の関係式(1)を用いて算出する。
〔数1〕
Pmax =P(V、K、H、t) …(1)
次いで、S18では、コントローラは、二次電池2の充電状態(SOC)に基づいて、二次電池2から放電可能な最大電力、即ちバッテリ最大アシスト量Amax を算出する。このAmax も予め使用する二次電池2に劣化を与えない最大放電電力をSOC毎に実験的に求めて、コントローラの制御マップとして記憶しておくものとする。
次いで、S20でコントローラは、Pmax とAmax との加算値が駆動モータ4の最大負荷Wmax 以上であるか否かを判定する。S20の判定で、Pmax +Amax ≧Wmax であれば、まだ余裕電力があるとして、S22へ進み、パージ弁11を閉じた状態を継続し、メインルーチンへリターンする。これにより、常に燃料電池システムが最大負荷要求に応答できる状態を維持しつつ、パージ間隔を最適化し、燃料電池システムの燃費性能を向上させることができる。
S20の判定で、Pmax +Amax <Wmax であれば、S26へ進む。
S26では、コントローラは、パージ弁11を開く、或いは既に開いていれば、開いた状態を継続させる。次いで、S28でコントローラは、パージ弁閉時間積算値tをリセット(t=0)し、メインルーチンへリターンする。
次に、本発明に係る燃料電池システムの実施例2を説明する。実施例2の構成及び各部の基本動作は、図1を参照して説明した実施例1と同様であるので、重複する説明を省略する。実施例2の特徴は、駆動モータ4の応答時間が燃料電池スタック1の応答時間より長い場合であり、駆動モータ4の応答時間と燃料電池スタック1の応答時間との差に応じて、パージ弁11によるパージ間隔をさらに伸延して燃費性能を更に向上させる実施例である。
ここで、燃料電池スタックの応答時間とは、燃料電池スタック1が低負荷である場合に、パージ停止し、パージ再開後の燃料電池スタック1から取出し可能な電力の立ち上がり時間のことである。
図5は、パージ開始による燃料電池スタック1の取出可能電力Pmax の立ち上がり時間(応答時間)と、駆動モータ4が要求する最大負荷Wmax の立ち上がり時間(応答時間)の関係を説明する図である。
例えば、図5の時刻T0 において、アクセルペダル操作により運転者の急加速の意思が伝えられたとする。しかし車両を駆動する駆動モータ4の要求電力は、ほぼトルク×回転速度に比例するので、直ちに最大トルクを発揮するように制御されたとしても要求電力の増加速度は、回転速度の上昇速度に限定される。従って、一般的に駆動モータ4の要求電力の応答時間は、燃料電池スタックの応答時間より長くなる。
このため、時刻T0 から比較的緩やかに立ち上がる要求電力と、比較的急速に立ち上がる燃料電池スタックの発電電力との差を二次電池2による最大アシスト量で埋め合わせることができれば、燃料電池スタックのパージ開始をT0 より遅らせることができる。どれくらいパージ開始を遅らせられるかは、両者の応答時間差と二次電池2から放電可能な最大電力であるバッテリ最大アシスト量Amax による。
即ち、パージ開始時から駆動モータ4の要求電力の増加速度(スルーレート、〔W/sec 〕)より高いスルーレートで燃料電池スタックの発電可能電力が回復するので、駆動モータ要求電力がバッテリ最大アシスト量Amax +パージ前PP取出可能電力Pmax に一致した時点でパージを再開すればよい。即ち、T0 からPP電力取出し余裕時間Tm分だけさらにパージ再開を遅らせることができる。
図6は、図5で説明した駆動モータ4と燃料電池スタック1の応答時間の差を考慮したパージ制御のタイムチャートである。図6(a)は、出力〔kW〕の時間変化を示し、図6(b)は、パージ弁の開閉動作の時間推移を示す。
図6では、図4に比べて、パージ間隔をさらに拡大し、図4に比べてPP電力取出し余裕時間Tmだけパージ再開時間を遅らせることができる。
図8は、以上説明した実施例2におけるコントローラ13のパージ制御を説明する制御フローチャートである。このフローチャートは、燃料電池システムの起動後、一定時間(例えば、50〔mS〕)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるサブルーチンとして構成されている。
まずステップ(以下、ステップをSと略す)10において、コントローラは、燃料電池の運転状態が低負荷か否かを判断するために、燃料電池スタック1の発電量Pが所定の低負荷判断閾値P0 を下回っているか否かを判定する。ここで、発電量Pは、電圧計7の検出値と電流計8の検出値の積として求められる。低負荷判断閾値P0 は、例えば、二次電池の充電状態が50〔%〕の場合に、通常のパージ間隔より50〔%〕以上パージ間隔を伸延しても、バッテリ最大アシスト量Amax +燃料電池取出可能電力Pmax >最大負荷Wmax となる燃料電池負荷であり、事前に実験的に求めてコントローラに記憶させた値である。
S10の判定でP<P0 でない場合、S32の通常のパージへ進む。S32の通常のパージでは、例えば、一定時間毎のパージや、特許文献1記載の負荷が小さいほどパージ間隔を長くするパージを行って、メインルーチンへリターンする。
S10の判定で、P<P0 である場合、S12へ進み、パージ弁11が閉じているか否かを判定する。S12の判定でパージ弁が閉じていなければ、パージ中であるので、S24へ進み、パージ終了条件を判断する。
S24では、電圧計7で検出した燃料電池電圧(セル電圧)Vが電流計8で検出した電流値におけるパージ終了判断電圧V0 を超えるまで回復したか否かを判断する。パージ終了判断電圧V0 は、例えば、実験により十分長いパージ時間により燃料電池電圧が収束する電圧値V00を燃料電池の電流毎に求め、このV00の例えば95〔%〕の値をV0 として予めコントローラに記憶させておくものとする。
S24の判定で、V>V0 であれば、パージが終了したとして、S30へ進み、パージ弁11を閉じる指示をコントローラが出力して、メインルーチンへリターンする。S24の判定で、V>V0 でなければ、後述するS26へ進む。
S12の判定で、パージ弁11が閉じていれば、S14へ進み、コントローラ13は、パージ弁閉時間tを一単位増加(積算)させて、S16へ進む。S16では、燃料電池スタックから取り出し可能な電力Pmax を算出する。このPmax は、電圧計7が検出した燃料電池スタック電圧V〔V〕、温度計5が検出したスタック温度K〔K〕、圧力計6が検出したアノード圧力H〔Pa 〕を燃料電池状態として読み込み、予め実験によって求めたこれらの状態変数及びパージ弁閉時間tとPmax の関係式(1)を用いて算出する。
〔数1〕
Pmax =P(V、K、H、t) …(1)
次いで、S18では、コントローラは、二次電池2の充電状態(SOC)に基づいて、二次電池2から放電可能な最大電力、即ちバッテリ最大アシスト量Amax を算出する。このAmax も予め使用する二次電池2に劣化を与えない最大放電電力をSOC毎に実験的に求めて、コントローラの制御マップとして記憶しておくものとする。
次いで、S20でコントローラは、Pmax とAmax との加算値が駆動モータ4の最大負荷Wmax 以上であるか否かを判定する。S20の判定で、Pmax +Amax ≧Wmax であれば、まだ余裕電力があるとして、S22へ進み、パージ弁11を閉じた状態を継続し、メインルーチンへリターンする。
S20の判定で、Pmax +Amax <Wmax であれば、S40へ進む。
S40では、コントローラは、駆動モータ最大負荷Wmax より供給可能電力(Pmax +Amax )が低下した時間Tcの積算値を更新する。次いで、S42でコントローラは、Tc>Tmか否かを判定する。ここで、Tmは、図5,図6で説明した燃料電池電力取出余裕時間である。
S42の判定で、Tc>Tmであれば、まだパージ停止を継続可能として、S22へ進む。S42の判定で、Tc>Tmでなければ、S26へ進む。
S26では、コントローラは、パージ弁11を開く、或いは既に開いていれば、開いた状態を継続させる。次いで、S44でコントローラは、パージ弁閉時間積算値t、及び駆動モータ最大負荷Wmax より供給可能電力(Pmax +Amax )が低下した時間Tcをリセット(t=0、Tc=0)し、メインルーチンへリターンする。
本発明に係る燃料電池システムの実施例の構成を説明するシステム構成図である。 燃料電池システムから取り出し可能な電力とパージとの関係を説明するタイムチャートであり、(a)出力、(b)パージ弁の開閉を示す。 実施例1におけるバッテリ最大アシスト量によるパージタイミングの変更を説明するタイムチャートであり、(a)出力、(b)パージ弁の開閉を示す。 実施例1における二次電池のSOCが大きい場合のバッテリ最大アシスト量によるパージタイミングの変更を説明するタイムチャートであり、(a)出力、(b)パージ弁の開閉を示す。 駆動モータの応答時間が燃料電池スタックの応答時間より遅い場合を説明するタイムチャートである。 実施例2における駆動モータの応答遅れを考慮したバッテリ最大アシスト量によるパージタイミングの変更を説明するタイムチャートであり、(a)出力、(b)パージ弁の開閉を示す。 本発明に係る燃料電池システムの実施例1におけるパージ制御を説明するフローチャートである。 本発明に係る燃料電池システムの実施例2におけるパージ制御を説明するフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池スタック
2…二次電池
3…インバータ
4…駆動モータ
5…温度計
6…圧力計
7…電圧計
8…電流計
9…エゼクタ
10…水素循環流路
11…パージ弁
12…空気圧調整弁
13…コントローラ

Claims (5)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学反応させて発電する燃料電池と、
    該燃料電池内の燃料ガス通路と酸化剤ガス通路の少なくとも一方をパージするパージ手段と、
    前記燃料電池の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記燃料電池の発電量の過不足に応じて充放電を行う二次電池と、
    該二次電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、
    前記燃料電池の運転状態及び前記二次電池の充電状態に基づいて、前記パージ手段によるパージとこれに次ぐパージとの時間間隔であるパージ間隔を変化させるパージ制御手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記運転状態検出手段が検出する前記燃料電池の運転状態は、燃料電池の電圧、負荷、ガス流量、ガス圧力の少なくとも1つ以上の状態であり、
    前記パージ制御手段は、前記燃料電池の電圧が所定値以上、または前記燃料電池の負荷、ガス流量、ガス圧力が所定値以下となり、かつ前記二次電池の充電量が所定値以上であれば、前記パージ間隔を通常のパージ間隔から伸延することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池システムは、前記燃料電池及び前記二次電池から供給される電力を車両駆動力に変換する駆動モータを備え、
    前記パージ制御手段は、前記燃料電池の電圧に基づいて算出される燃料電池の発電可能電力と、前記二次電池の充電状態に基づいて算出される供給可能電力とに基づいて、前記パージ間隔を設定することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記パージ制御手段は、前記駆動モータの応答時間が前記燃料電池の応答時間より長い場合、前記応答時間の差に応じて更に前記パージ間隔を伸延することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記パージ制御手段は、燃料電池の電圧に応じて前記パージ手段のパージ終了時期を決定することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
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