JP2009032617A - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不純物量の目標管理値を適切に設定することにより、通常発電モード中の燃費悪化の抑制と、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることである。
【解決手段】排出流路L3を介して排出される、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素の排出量を調整するパージバルブ13を有している。そして、パージ量補正部46は、運転モード切替部44による通常発電モードと発電休止モードとの運転モードの切り替えを考慮して、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量の目標管理値Naを可変に設定し、この設定された窒素量の目標管理値Naに基づいて、パージバルブ13の開き量POAtを制御している。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムおよびその制御方法に関する。
従来より、燃料極に燃料ガス(例えば、水素)が供給されるとともに、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば、空気)が供給されることにより、これらのガスを電気化学的に反応させて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムが知られている。この燃料電池では、燃費向上の観点から、燃料極から排出される余剰の燃料ガスを、循環流路を介して燃料ガスの供給側へと循環させる構成となっている。ところで、酸化剤ガスとして空気を用いた場合、空気中の不純物(例えば、窒素)が酸化剤極から燃料極に透過するため、燃料極を含む循環流路内の不純物濃度が増加し、水素分圧が低下する傾向となる。そのため、燃料極から排出される排出ガス(窒素といった不純物、未使用な水素等を含むガス)は、循環流路に接続する排出流路に設けられたパージバルブの開閉状態を切り替えることにより、排出流路を介して外部に排出し、これにより、不純物量の管理を行っている。
このような燃料電池システムは、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体(例えば、車両)に搭載されており、燃料電池において発電された電力を駆動用モータや燃料電池を動作させるための補機類に供給している。また、このようなシステムでは、燃料電池からの電力不足を補うために二次電池も組み込まれている。
この類の燃料電池システムでは、通常、システムに要求される要求電力を燃料電池による発電によって供給する通常発電モードにて運転を行っているが、所定の切替条件を具備した場合には、燃費向上の観点から、燃料電池による発電を休止して、システムに要求される要求電力を蓄電手段から供給する発電休止モードにて運転を行う。運転モードを通常発電モードから発電休止モードに切り替える場合には、燃料電池を停止させ、これを次回起動した際に、燃料電池の性能低下が起こるか否かを判定していた。この判定により、性能低下が起こると判定された場合には、切替条件に基づいて発電休止モードを選択したにも関わらず、燃料電池が発電を行うように制御を行っている。ここで、燃料電池に供給するガス中の不純物濃度が所定値以上であれば、燃料電池の性能低下が起こると判定していた。
特開2005−26054号公報
ところで、燃費の向上を図るためには、発電休止モードを長期的に継続することが好ましい。そのため、発電休止モード中に、不純物量が増加することを考慮した場合には、通常発電モードにおける不純物量の目標管理値を小さい値に設定する必要がある。しかしながら、不純物量の目標管理値を小さい値に設定した場合には、パージバルブ上流での不純物濃度が低下し、不純物と同時に排出される水素流量が増加してしまい、通常発電モードにおける燃費が悪化してしまうという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、不純物量の目標管理値を適切に設定することにより、通常発電モード中の燃費悪化の抑制と、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることである。
かかる課題を解決するために、本発明は、モード切替手段による通常発電モードと発電休止モードとの運転モードの切り替えを考慮して、燃料極を含む循環流路内の不純物量の目標管理値が可変に設定される。そして、この設定された不純物量の目標管理値に基づいて、排出流路を介して排出される、燃料極を含む循環流路内の窒素の排出量が調整される。
本発明によれば、切り替えられる運転モードを考慮して、燃料極を含む循環流路内の不純物量を管理することができる。これにより、運転モードが切り替わっても窒素量を一律に管理する場合と比較して、個々の運転モードにおける窒素量を最適に管理することができる。そのため、通常発電モード中の燃費悪化を抑制することができるとともに、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる燃料電池システムの全体構成を示すブロック図である。この燃料電池システムは、例えば、車両に搭載されて、その電源として機能している。
燃料電池システムは、固体高分子電解質膜を挟んで酸化剤極と燃料極とを対設した燃料電池構造体をセパレータで挟持して、これを複数積層して構成される燃料電池スタック(燃料電池)1を備える。この燃料電池スタック1は、燃料極に燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより、これらのガスを電気化学的に反応させて発電電力を発生する。本実施形態では、燃料ガスとして水素を、酸化剤ガスとして酸素を用いるケースについて説明する。
この燃料電池スタック1を備える燃料電池システムには、燃料電池スタック1に水素を供給するための水素系と、燃料電池スタック1に空気を供給するための空気系と、燃料電池スタック1を冷却するための冷却系とが備えられている。
水素系において、燃料ガスである水素は、燃料タンク10(例えば、高圧水素ボンベ)に貯蔵されており、この燃料タンク10から水素供給流路L1を介して燃料電池スタック1に供給される。具体的には、燃料タンク10の下流には燃料タンク元弁(図示せず)が設けられており、この燃料タンク元弁が開状態となると、燃料タンク10からの高圧水素ガスは、その下流に設けられた減圧弁(図示せず)によって機械的に所定の圧力まで減圧される。減圧された水素ガスは、減圧弁よりも下流に設けられた水素調圧バルブ11によって更に減圧された後に、燃料電池スタック1に供給される。水素調圧バルブ11は、燃料電池スタック1へ供給される水素圧力(燃料極における水素の圧力)が所望の値となるように、後述するコントロールユニット40によってその開度が制御される。
燃料極から排出される排出ガス(未使用の水素を含むガス)は、水素循環流路(循環流路)L2へと導入される。この水素循環流路L2は、他方の端部が水素調圧バルブ11よりも下流側の水素供給流路L1に接続されており、水素循環流路L2には、例えば、水素循環ポンプ12といった水素循環手段が設けられている。この水素循環ポンプ12を駆動することにより、燃料極側からの排出ガスは、水素循環流路L2を通り水素供給流路L1(すなわち、燃料極における水素の供給側)へと循環される。水素循環ポンプ12の駆動量、すなわち、その回転数は、燃料電池スタック1へ供給される水素流量が目標水素流量となるように、コントロールユニット40によって制御される。
ところで、酸化剤ガスとして空気を用いるケースでは、空気中の不純物が酸化剤極から燃料極に透過するため、燃料極を含む水素循環流路L2内での不純物が増加し、水素分圧が減少する傾向となる。ここで、不純物は、燃料ガスである水素以外の非燃料ガス成分であり、代表的には窒素を挙げることができる(以下、本実施形態では、便宜上、不純物を窒素のみとして説明を行う)。不純物量、すなわち、窒素量が多くなりすぎると、燃料電池スタック1の出力が低下したり、水素循環ポンプ12によって水素を循環させることができなくなったりして、安定した発電を行うことができなくなる。そのため、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量を管理する必要がある。そこで、水素循環流路L2には、これを流れるガスを外部に排出する排出流路L3が設けられている。この排出流路L3には、パージバルブ(排出量調整手段)13が設けられており、このパージバルブ13の開き量を調整することにより、排出流路L3を介して外部に排出される窒素量を調整することができる。また、排出流路L3には、水素希釈装置14が設けられており、窒素を排出する際に同時に排出される水素は、この水素希釈装置14によって、車外へ放出する前に空気と混ぜ合わされて希釈される。パージバルブ13は、後述するように、その開き量がコントロールユニット40によって制御される。これにより、燃料極および水素循環流路L2内に存在する窒素量を、発電性能および循環性能が維持できるように管理することができる。
空気系において、酸化剤ガスである空気は、例えば、大気がコンプレッサ20によって取り込まれた後に加圧され、加圧空気は空気供給流路L4を介して燃料電池スタック1に供給される。この空気供給流路L4には、加湿装置(図示せず)が設けられており、燃料電池スタック1に供給される空気は、燃料電池スタック1の発電性能を低下させない程度に加湿される。燃料電池スタック1からの排出ガス(酸素が消費された空気)は、空気排出流路L5を介して外部に排出される。この空気排出流路L5には、空気調圧バルブ21が設けられている。この空気調圧バルブ21は、燃料電池スタック1へ供給される空気圧力(酸化剤極における空気圧力)が目標空気圧力となるように、その開度がコントロールユニット40によって制御される。また、コンプレッサ20の駆動量、すなわち、その回転数は、目標空気圧力を加味した上で、燃料電池スタック1へ供給される空気流量が所望の値となるように、コントロールユニット40によって制御される。
冷却系は、燃料電池スタック1を冷却する冷却水が循環する閉ループ状の冷却流路L6を有しており、この冷却流路L6には、冷却水を循環させる冷却水循環ポンプ31が設けられている。この冷却水循環ポンプ31を動作させることにより、冷却流路L6内の冷却水が循環する。また、冷却流路L6には、ラジエータ32と、このラジエータ32を送風するファン33が設けられている。燃料電池スタック1の冷却によって温度が上昇した冷却水は、冷却流路L6を経由して、ラジエータ32へと流れ、ラジエータ32によって冷却される。冷却された冷却水は、燃料電池スタック1へと供給される。冷却流路L6は、燃料電池スタック1内においてその流路が細かく分岐しており、これにより、燃料電池スタック1は、その内部が全体に亘って冷却されるようになっている。冷却水循環ポンプ31およびファン33の駆動量は、燃料電池スタック1から排出される冷却水温度に基づいて、コントロールユニット40によって制御される。
燃料電池スタック1には、電力取出装置2が接続されている。この電力取出装置2は、コントロールユニット40によって制御され、燃料電池スタック1から必要な電力を取り出して、この取り出した電力を、車両を駆動する電動モータ3へと供給する。
電力取出装置2および電動モータ3には、二次電池(蓄電手段)4が並列的に接続されており、この二次電池4は、次に示すような機能を担っている。第1に、燃料電池スタック1で発電を行うために動作させる種々の補機(例えば、コンプレッサ20や水素循環ポンプ12)に対して、それを駆動するために必要な電力を供給する。第2に、システムに要求される電力(要求電力)に対し、燃料電池スタック1の発電電力が不足する場合、不足分の電力を電動モータ3に供給する。第3に、燃料電池スタック1の発電電力が要求電力に対して余剰となった場合、余剰分の電力を蓄電し、また、電動モータ3の回生電力を蓄電する。
図2は、コントロールユニット40を示すブロック図である。コントロールユニット40は、システム全体を統合的に制御する機能を担っており、制御プログラムに従ってシステムの各部を制御することにより、燃料電池スタック1の運転状態を制御する。コントロールユニット40としては、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。このコントロールユニット40は、システムの状態に基づいて、各種の演算を行い、この演算結果を制御出力として各種のアクチュエータに出力し、パージバルブ13、水素調圧バルブ11、水素循環ポンプ12、電力取出装置2といった種々の要素を制御する。また、コントロールユニット40には、システムの状態を検出するために、各種のセンサなどの信号が制御入力として入力されている。
バッテリコントローラ5は二次電池4に蓄電された電力の残量(電力残量)、および、二次電池4から出力可能な電力に関する最高出力に対する割合(出力可能電力)をバッテリ情報Biとして検出しており、このバッテリコントローラ5からバッテリ情報Biがコントロールユニット40に入力される。アクセル開度センサ6は車両のアクセルペダル(図示せず)の操作量(以下「アクセル開度」という)θa、すなわち、操作者であるドライバーからの加速要求値を検出しており、このアクセル開度センサ6からアクセル開度θaがコントロールユニット40に入力される。車速センサ7は車速Vcを検出しており、この車速センサ7から車速Vcがコントロールユニット40に入力される。電圧センサ8は、各セル毎、または、複数のセル群毎の電圧Voを検出しており、この電圧センサ8から電圧Voがコントロールユニット40に入力される。水素圧力センサ15は、燃料電池スタック1の燃料極に供給される水素圧力Phを検出しており、この水素圧力センサ15から水素圧力Phがコントロールユニット40に入力される。空気圧力センサ22は、燃料電池スタック1の酸化剤極に供給される空気圧力Paを検出しており、この空気圧力センサ22から空気圧力Paがコントロールユニット40に入力される。冷却水温度センサ34は、冷却流路L6を循環する冷却水において、燃料電池スタック1から排出される冷却水の温度(以下「冷却水温度」という)Tを検出しており、この冷却水温度センサ34から冷却水温度Tがコントロールユニット40に入力される。また、図示を省略するが、コンプレッサ20からは、コンプレッサ20が消費する電力、電動モータ3からは、電動モータ3で消費される電力(すなわち、要求電力)がそれぞれコントロールユニット40に入力されている。
本実施形態との関係において、コントロールユニット40は、これを機能的に捉えた場合、発電電力決定部(発電電力決定手段)41と、循環ポンプ回転数決定部42と、水素圧力決定部43と、運転モード切替部(モード着替手段)44と、パージ量決定部45と、パージ量補正部(設定手段および制御手段)46とを有している。
発電電力決定部41は、車速Vc、アクセル開度θa、バッテリ情報Biに基づいて、燃料電池スタック1の目標発電電力Ptを決定する。
循環ポンプ回転数決定部42は、目標発電電力Ptに基づいて、水素循環ポンプ21の目標回転数Rtを算出する。具体的には、循環ポンプ回転数決定部42は、目標発電電力Ptを安定して発電するために必要な水素循環流量を算出する。水素循環流路L2を流れるガスには窒素や水蒸気などが含まれているため、これらの影響を考慮した上で、水素循環流量に基づいて、水素循環ポンプ12の目標回転数Rtを決定する。決定された目標回転数Rtは、水素循環ポンプ12に対して出力され、この目標回転数Rtに従って水素循環ポンプ12が駆動する。
水素圧力決定部43は、目標発電電力Ptに基づいて、燃料電池スタック1の燃料極に供給する水素量(目標水素供給量)、および、目標水素圧力を決定する。そして、水素圧力決定部43は、決定された目標水素圧力および目標水素供給量を実現するための水素調圧バルブ11の開度θpを決定する。決定された開度θpは、水素調圧バルブ11(具体的には、水素調圧バルブ11を動作させるアクチュエータ)に出力され、この開度θpに従って水素調圧バルブ11の開度が設定される。
運転モード切替部(モード切替手段)44は、燃料電池スタック1の目標発電電力Pt、車両の走行状況、二次電池4の状態、および、システムの状態に基づいて、燃料電池スタック1の運転モードを、通常発電モードと発電休止モードとで切り替える。通常発電モードは、システムに要求される要求電力を燃料電池スタック1による発電によって供給する運転モードであり、発電休止モードは、燃料電池スタック1による発電を休止して、システムに要求される要求電力を蓄電手段から供給する運転モードである。ここで、車両の走行状況としては、車速Vcおよびアクセル開度θaが参照され、二次電池4の状態としては、バッテリ情報Biが参照される。システムの状態としては、水素圧力Phや燃料電池スタック1の電圧Voなどが参照される。この運転モード切替部44は、通常時は、通常発電モードを選択しているが、車両の駆動性能を確保する観点から、或いは、システムの状態から、燃料電池スタック1の発電を休止することが可能か否かを判断する。具体的には、目標発電電力Ptが予め設定された判定値以下であること、車速Vcが予め設定された判定速度以下であること、二次電池4からの出力が充分にあること、および、システムの状態に基づく発電休止許可が可能であることの4つの条件をすべて具備した場合に、発電休止が可能であると判断する。発電休止が可能であると判断された場合には、運転モード切替部44は、運転モードを通常発電モードから発電休止モードへと切り替える。運転モード切替部44は、運転モードを発電休止モードに切り替えた場合には、種々の補機の動作を停止させ、燃料電池スタック1による発電を休止する。一方、これらの4つの条件のうち、一つでも条件を具備しないものがあれば、発電休止が可能でないと判断する。発電休止が可能でないと判断された場合には、運転モード切替部44は、運転モードを通常発電モードに設定する。
パージ量決定部45は、水素圧力Ph、空気圧力Paおよび冷却水温度Tに基づいて、パージバルブ13の開き量POtを決定する。具体的には、空気圧力Paと冷却水温度Tに基づいて、空気極側から燃料極側へと透過する窒素流量が推定され、この推定結果と、水素圧力Phとに基づいて、パージバルブ13の開き量POtを決定する。
パージ量補正部(設定手段および制御手段)46は、運転モード切替部44による運転モードの切り替えを考慮して、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量の目標管理値Naを可変に設定し、この目標管理値Naに基づいて、パージバルブ13の開き量を制御する。具体的には、パージ量補正部46は、設定された目標管理値Naに基づいて、最終的なパージバルブ13の開き量である補正開き量POAtを算出する。この補正開き量POAtによって、パージ量決定部45によって決定された開き量POtが補正される。そして、パージ量補正部46は、補正された開き量POAtに基づいて、パージバルブ13を制御する。なお、パージ量補正部46による開き量の補正方法については後述する。
このような構成の燃料電池システムにおいて、排出流路L3を介して窒素を外部に排出するものの、完全に窒素と水素とを分離することはできない。そのため、窒素の排出とともに一緒に水素が排出されることなり、パージバルブ13を開放しすぎた場合には、水素が過剰に排出されて、水素の利用効率率が低下してしまう。
そこで、例えば、特開2004−185974号公報には、パージバルブの開度、パージバルブを流れる気体流量、循環流路の圧力、温度などに基づいて、不純物濃度に応じてパージバルブの開度を変化させている。これにより、排出水素が最小限となるように調整される。
ところで、運転モードとして発電休止モードが選択されているケースでは、排出流路L3からガスを排出しつづけた場合、水素循環流路L2の内圧が低下する。そのため、水素循環流路L2の内圧が大気圧に近づくに従って、窒素を排出し難くなる虞がある。しかしながら、この状態でも酸化剤極側から燃料極側へは窒素が透過し続けるため、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量が増加していく。窒素量が多くなりすぎると、循環させるガスの密度が高くなり、発電を再開したときに、水素循環ポンプ12の循環性能を超えてしまったり、水素供給流路L1へ循環させる余剰水素量が不足してしまったりして、安定した発電が行えなくなる。そこで、本実施形態では、パージ量補正部46によって、運転モード切替部44による運転モードの切り替えを考慮して、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量の目標管理値Naを可変に設定することで、このような不都合の発生を抑制する。
図3は、本実施形態に係るパージバルブ13の開き量補正処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定の間隔で呼び出され、コントロールユニット40(具体的には、パージ量補正部46)によって実行される。また、この処理と平行して、運転モード切替部44は、切替条件に基づいて、発電休止が可能であるか否か判断している。発電休止が可能であると判断された場合には、運転モード切替部44は、運転モードを通常発電モードから発電休止モードへと切り替える。発電休止が可能でないと判断された場合には、運転モード切替部44は、運転モードを通常発電モードに設定している。
図4は、車速Vcと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図である。まず、ステップ1(S1)において、車速Vcに基づいて、運転モード切替部44による運転モードの切り替え、すなわち、通常発電モードから発電休止モードへの切り替えが発生する確率(切替発生率)Pcを推定する。この切替発生率Pcは、図4(a)に示すように、車速Vcとの対応関係が、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。
例えば、運転モード切替部44において、発電休止モードへの切替条件としての判定車速が0km/hに設定されているとする。車速Vcが0km/hの場合は、運転モード切替部44における切替条件が成立するので、切替発生率Pcは「1」(最大値)に設定する。一方、車速Vcが60km/h以上で走行している場合、運転モード切替部44において、発電休止モードへの切替条件が成立する可能性が低いので、切替発生率Pcは「0」(最小値)に設定する。この「60km/h」という値は、自動車の走行状況を調査して、車速60km/h以上で走行している状態から、所定時間A以内で0km/hとなる確率に基づいて、統計的に決定されている(例えば、その確率が0.5%以下になる車速)。また、切替発生率Pcにおいて、0km/hと60km/hとの間は、車速の増加に応じて切替発生率が1から0まで減少するような線形的な関数として設定されている。
ここで、切替発生率Pcの設定基準となる所定時間Aの設定概念について説明する。燃料電池スタック1によって所定の電力を発電する場合、水素循環ポンプ12の流量と揚程との特性や、燃料電池スタック1の燃料極および水素循環流路L2の圧損特性を考慮することにより、水素循環ポンプ12の回転数と、燃料電池スタック1における水素圧力とに基づいて、窒素量に対して、どれだけ燃料電池スタック1へ水素を循環することができるか、すなわち、水素循環流量が算出される。また、この水素循環流量を実現するために駆動する水素循環ポンプ12の消費電力が計算できる。
一方、燃料電池スタック1の電解質膜の特性を考慮することにより、空気圧力と、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量とに基づいて、所定の電力を発電する場合に、酸化剤極から水素極へと透過する窒素量が透過窒素量として求められる。ここで、パージバルブ13の開き量としては、この求められた透過窒素量と同量のガスが排出流路L3を介して捨てられるように設定する。この場合、パージバルブ13の開き量と、燃料極および水素循環流路L2内の水素量および窒素量との関係から、どれくらいの水素が窒素とともに排出されるが算出できる。これにより、この排出される水素によって燃料電池スタック1においてどれくらいのエネルギー(電力)を得ることができたか、すなわち、排出される水素のエネルギーが算出できる。
図5は、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量に対する、水素循環流量、水素循環ポンプ12の消費電力、排出される水素のエネルギーの関係を示す説明図である。同図において、L1は、窒素量に対する水素循環流量を示し、L2は、排出される水素のエネルギーを示す。また、L3は、水素循環ポンプ12の消費電力を示し、L4は、L2とL3との加算値を示す。さらに、Q1は、下限水素循環流量であり、燃料電池スタック1において、安定して発電を行うことができる水素循環流量の下限値であり、この下限値に対応する窒素量以上に燃料極および水素循環流路L2内の窒素量が増加した場合には、安定した発電を行うことができないことを示している。
燃料電池スタック1において通常に発電を行う場合、すなわち、通常発電モードでは、水素循環ポンプ12の消費電力と、排出される水素のエネルギーとの和が最も小さくなるように、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量の目標管理値を設定することが好ましい。以下、この窒素量を最大効率窒素量(最大効率不純物量)Nmaxと言う。窒素量の目標管理値を最大効率窒素量Nmaxに設定し、これに基づいてパージバルブ13の開き量を制御することにより、通常発電モードにおける燃費の向上を最も図ることができる。なお、水素循環ポンプ12の消費電力が小さく、かつ、消費電力が窒素量に対して単調減少の場合、或いは、外部エネルギーを使用しない循環装置の場合には、下限水素循環流量Q1に対応する窒素量を最大効率窒素量Nmaxとする。
一方、燃料電池スタック1における発電を休止する場合、すなわち、発電休止モードでは、排出流路L3から窒素の排出を行うことができないため、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量は増加する傾向となる。よって、発電休止モードへと移行する場合には、発電休止モード期間中に窒素量が増加すること前提に、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量の目標管理値は、小さい値に設定しておくことが好ましい。以下、この窒素量を最小窒素量(最小不純物量)Nminと言い、具体的には、燃料電池スタック1への水素循環流量が最大となる窒素量とする。この最小窒素量Nminは、パージバルブ13を開け続けた際に、排出される窒素と、酸化剤極側から透過している窒素とが釣り合う窒素量とも考えることができる。また、自動車の使われ方から発電休止モードになる時間の頻度分布を調査し、この頻度分において大部分の度数をカバーできる時間が経過して窒素量が増加したとしても、下限水素循環流量Q1を超えない初期窒素量として考えることもできる。
このような要素を考慮して、上述した所定時間Aは、透過窒素量と排出窒素量との差を積分演算することにより、最大効率窒素量Nmaxから、パージバルブ13を全開にして、最小窒素量Nminへと到達するまでの時間として算出される。
図6は、切替発生率Pcと窒素量の目標管理値Naとの対応関係を示す説明図である。ステップ1に続くステップ2(S2)において、算出された切替発生率Pcに基づいて、窒素量の目標管理値Naを設定する。目標管理値Naと切替発生率Pcとの対応関係は、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。同図に示すように、目標管理値Naは、例えば、切替発生率Pcが「0」の場合には、最大効率窒素量Nmaxに設定される。このように、発電休止モードへと切り替わる可能性が低い場合には、目標管理値Naを最大効率窒素量Nmaxに設定することで、通常発電モードにおける燃費性能の向上を図る。一方、目標管理値Naは、例えば、切替発生率Pcが「1」の場合には、最小窒素量Nminに設定される。このように、発電休止モードへと切り替わる可能性が高い場合には、目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定することで、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量を減少させる傾向へと調整することができる。また、目標管理値Naは、切替発生率Pcが「0」から「1」の間では、切替発生率Pcの増加に応じて、最大効率窒素量Nmaxから最小窒素量Nminまで線形的に増加するような関数に設定されている。
図7は、窒素量の目標管理値Naと補正開き量POAtとの対応関係を示す説明図である。ステップ3(S3)において、設定された窒素量の目標管理値Naに基づいて、パージバルブ13の補正開き量POAtが決定される。同図に示すように、パージバルブ13の補正開き量POAtは、実験やシミュレーションを通じて、窒素量の管理値Naを実現するため最適値が予め設定されている。同図に示す例では、補正開き量POAtは、窒素量の目標管理値Naの増加に応じて単調減少する関数として設定されている。
なお、目標管理値Naに対する補正開き量POAtの決定手法としては、両者の関係を予め設定することに限定されない。例えば、水素循環流路L2に、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量を実際に計測する装置を設けたり、或いは、窒素量をリアルタイムで計算したりして、目標管理値Naと実際の窒素量との差から、パージ量決定部45によって設定される開き量POAtに対する増減量を決定してもよい。ここで、パージバルブ13の開き量とは、開口面積を調整できるパージバルブであれば、開口面積を示し、開閉バルブであれば、その開いている時間と閉まっている時間の比率(平均開時間)を示す。
ステップ4(S4)において、ステップ3において算出されたパージバルブ13の補正開き量POAtによって、パージ量決定部45において決定されるパージバルブ13の開き量POtを上書き(補正)し、これを最終的な開き量POAtに設定する。
このように本実施形態において、燃料電池システムは、パージ量補正部46は、運転モード切替部44による通常発電モードと発電休止モードとの運転モードの切り替えを考慮して、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量の目標管理値Naを可変に設定し、この設定された窒素量の目標管理値Naに基づいて、パージバルブ13の開き量POAtを制御している。
かかる構成によれば、運転モードを考慮して窒素量の目標管理値Naを可変に設定することができるので、切り替えられる運転モードに対応して、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量を管理することができる。これにより、運転モードが切り替わっても窒素量を一律に管理する場合と比較して、個々の運転モードにおける窒素量を最適に管理することができる。そのため、通常発電モード中の燃費悪化を抑制することができるとともに、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることができる。
また、本実施形態において、パージ量補正部46は、窒素量の目標管理値Naを、最小窒素量Nminから、これよりも大きな値である最大効率窒素量Nmaxの間で可変に設定している。最小窒素量Nminは、水素循環手段によって循環する水素流量が最大となる窒素量に対応した値(厳密に一致することを要求しない)であり、特に、発電休止モード時に窒素量が増加することを考慮した場合には、窒素量の目標管理値Naをこの値に設定することが好ましい。一方、最大効率窒素量Nmaxは、窒素とともに排出される水素によって燃料電池スタック1が発電することができる発電電力と水素循環手段の消費電力との和が最小となる窒素量に対応した値(厳密に一致することを要求しない)であり、通常発電モードにおける燃費向上を考慮した場合には、窒素量の目標管理値Naはこの値に設定することが好ましい。
かかる構成によれば、個々の運転モードに対応する最適値、すなわち、最小窒素量Nminから最大効率窒素量Nmaxの間で窒素量の目標管理値Naが設定される。これにより、運転モードに応じた最適値に窒素量を管理することができる。そのため、通常発電モード中の燃費悪化を抑制することができるとともに、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることができる。
また、本実施形態において、パージ量補正部46は、運転モード切替部44において運転モードの切替条件となるパラメータに基づいて、通常発電モードから発電休止モードに運転モードの切り替えが発生する確率を切替発生率Pcとして推定し、この推定された切替発生率Pcに基づいて、窒素量の目標管理値Naを可変に設定する。
かかる構成によれば、切替発生率Pcを推定することにより、運転モードの切り替えが起こりそうなシーンであるか、或いは、そうではないシーンであるのを判定することができる。そのため、運転モードの切り替えを事前に見越した上で、窒素量の目標管理値Naを変更することができる。これにより、運転モードの切り替えに対応して窒素量を適切に管理することができる。そのため、通常発電モード中の燃費悪化を抑制することができるとともに、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることができる。
また、本実施形態において、パージ量補正部46は、切替発生率Pcが最大値の場合に、窒素量の目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定し、切替発生率Pcが最小値の場合に、窒素量の目標管理値Naを最大効率窒素量Nmaxに設定する。また、切替発生率Pcが最小値から増加する程、窒素量の目標管理値Naを最小窒素量Nminから最大効率窒素量Nmaxの間で増加させた値に設定する。
かかる構成によれば、運転モードが発電休止モードに切り替わる場合、或いは、切り替わる可能性が高い場合には、窒素量の目標管理値Naが最大効率窒素量Nmaxから低下させられる。そのため、窒素量の目標管理値Naを常に最小窒素量Nminに設定している場合より、通常運転モードにおける燃費の向上を図ることができる。また、窒素量の目標管理値Naを常に最大効率窒素量に設定している場合より、発電休止モードの継続時間を長期に継続することができるので、発電休止モードによる燃費向上を図ることができる。
なお、図4(a)に示す例では、車速Vcが「0km/h」の場合にのみ、切替発生率Pcが「0」となるが、これに限定されない。例えば、運転モード切替部44において、発電休止モードへの切替条件に対する判定車速が「20km/h」の場合、或いは、窒素量の目標管理値Naに対応する実際の窒素量の制御速度の遅れ時間を考慮する場合には、図4(b)に示すように、車速が「0km/h」から「20km/h」までの間に対応する切替発生率Pcを「0」としてもよい。
また、切替発生率Pcにおいて、「0km/h」と「60km/h」との間は、各車速を対象として、所定時間A以内での0km/hになる確率を統計的に調査して、その結果から切替発生率Pcを設定してもよい。
さらに、本実施形態では、パージバルブ13によって、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素の排出量を調整している。これにより、窒素量の目標管理値Naを、その切替発生率Pcに応じて最大効率窒素量Nmaxから減少させる場合には、窒素量の目標管理値Naに応じてパージバルブ13の開き量POAtを設定し、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量を低減させている。しかしながら、これ以外にも、窒素の排出量を調整させる手法としては、例えば、以下に示す手法を用いることができる。
第1の手法としては、水素調圧バルブ11の開度を増加させて、燃料タンク10からの水素の供給量を増やし、燃料電池スタック1の燃料極および水素循環流路L2の圧力を増加させてもよい。これにより、排出流路L3から排出される排出ガスの流量が増加するので、窒素量の排出量が増加し、窒素量の低減を図ることができる。第2の手法としては、水素循環ポンプ12の回転数を下げてもよい。これにより、燃料極から単位時間当たりに排出される窒素濃度が増加するので、窒素の排出量が増加し、窒素量の低減を図ることができる。第3の手法としては、空気調圧バルブ21の開度を増やし、酸化剤極における空気圧力を低下させてもよい。これにより、燃料極と酸化剤極との間の窒素分圧差が減少し、窒素の透過量が下がる。これより、透過窒素量との相対比較において窒素の排出量が増加し、窒素量の低減を図ることができる。第4の手法としては、空気調圧バルブ21の開度を増やし、酸化剤極における空気圧力を低下させ、かつ、コンプレッサ20の回転数を上げることにより、酸化剤極に供給する空気流量を増加させてもよい。これにより、電解質膜が乾燥傾向となり、窒素透過係数が下がるので、透過窒素量が下がる。そのため、透過窒素量との相対比較において窒素の排出量が増加し、窒素量の低減を図ることができる。第5の手法としては、ファン33の回転数を上げる、または、冷却水循環ポンプ31の回転数を上げて、燃料電池の温度を低下させてもよい。これにより、透過窒素量との相対比較において窒素の排出量が増加し、窒素量の低減を図ることができる。このように、本実施形態では、パージバルブ13のみならず、第1から第5の手法に示す種々の要素が、排出流路L3を介して排出される、不純物の排出量を調整する排出量調整手段として機能することができる。
なお、本実施形態では、車速Vcに基づいて切替発生率Pcを算出した上で、窒素量の目標管理値Naを算出している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。すなわち、運転モード切替部44が、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体(車両)の速度が、運転モードの切替条件として予め設定された判定速度以下の場合に、運転モードを通常発電モードから発電休止モードに切り替えているのであれば、切替発生率Pcを考慮した上で、車速Vcと窒素量の目標管理値Naとの対応関係を作成し、この対応関係に基づいて、車速から一義的に窒素量の目標管理値Naを算出してもよい。この場合、パージ量補正部46は、車両の速度Vが判定速度以下の場合には、窒素の目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定し、車両の速度Vが判定速度よりも増加するに従って、窒素量の目標管理値Naを、最大効率窒素量Nmaxを上限として最小窒素量Nminから増加させた値に設定する。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏するとともに、演算負荷の低減を図ることができる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック図である。第2の実施形態の燃料電池システムが、第1の実施形態と相違する点は、コントロールユニット40(具体的には、パージ量補正部46)による切替発生率Pcの推定方法である。なお、基本的なシステム構成およびパージバルブ13の開き量の補正処理については、第1の実施形態と同じであるため、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明を行う。
図8に示すように、コントロールユニット40には、制御入力として、距離センサ50からの検出信号が入力されている。この距離センサ50は、車両の前方および後方に対する測距機能を備えており、自動車の進行方向に対する対象物までの相対距離Lを検出する。距離センサ50としては、レーザレーダ、ミリ波レーダといったセンサを用いたり、撮像画像を用いた画像認識による画像処理を用いたりすることができる。
コントロールユニット40において、対象物までの相対距離Lは、運転モード切替部44と、パージ量補正部46とに入力されている。
運転モード切替部44は、第1の実施形態に示す4つの条件の具備に加え、対象物までの相対距離が判定距離以下であることの条件を具備した場合に、発電休止が可能であると判断する。ここで、判定距離は、ドライバーが必然的に停止を余儀なくされるような対象物までの相対距離であり、その最適値が実験やシミュレーションを通じて予め設定されている(例えば、0.5m)。
図9は、対象物までの相対距離Lと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図である。パージ量補正部46は、対象物までの相対距離Lに基づいて、切替発生率Pcを推定する。この切替発生率Pcは、図5に示すように、対象物までの相対距離Lとの対応関係が、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。具体的には、対象物までの相対距離Lが0.5m以下の場合は、運転モード切替部44における切替条件が成立するので、切替発生率Pcは「1」に設定する。一方、対象物までの相対距離Lが5m以上の場合には、運転モード切替部44において発電休止モードへの切替条件が成立する可能性が低いので、切替発生率Pcは「0」に設定する。この「5m」という値は、例えば、道路渋滞中における前車との車間距離を統計的に調査して、所定時間A以内で対象物までの相対距離が0.5m以下となる確率に基づいて、統計的に決定されている(例えば、その確率が0.5%以下になる相対距離)。また、切替発生率Pcにおいて、「0.5m」と「5m」との間は、線形的な関数として設定されている。そして、パージ量補正部46は、推定された切替発生率Pcに基づいて、窒素量の目標管理値Naを設定し、この設定された目標管理値Naに基づいて、パージバルブ13の補正開き量POAtを決定する。
このように本実施形態において、運転モード切替部44は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体(本実施形態では、車両)と、移動体の移動方向に存在する対象物との間の相対距離Lが、運転モードの切替条件として予め設定された判定距離以下の場合に、運転モードを通常発電モードから発電休止モードに切り替えている。この場合、パージ量補正部46は、対象物までの相対距離Lに基づいて、切替発生率Pcを推定している。
かかる構成によれば、切替発生率Pcを推定することにより、運転モードの切り替えが起こりそうなシーンであるか、或いは、そうではないシーンであるのを判定することができる。そのため、運転モードの切り替えを事前に見越した上で、窒素量の目標管理値Naを変更することができる。これにより、運転モードの切り替えに対応して窒素量を適切に管理することができる。そのため、通常発電モード中の燃費悪化を抑制することができるとともに、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることができる。
なお、本実施形態では、対象物までの相対距離Lに基づいて切替発生率Pcを算出した上で、窒素量の目標管理値Naを算出している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、切替発生率Pcを考慮した上で、対象物までの相対距離Lと窒素量の目標管理値Naとの対応関係を作成し、この対応関係に基づいて、対象物までの相対距離Lから一義的に窒素量の目標管理値Naを算出してもよい。この場合、パージ量補正部46は、相対距離Lが判定距離以下の場合には、窒素量の目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定し、相対距離Lが判定距離よりも増加するに従って、窒素量の目標管理値Naを、最大効率窒素量Nmaxを上限として最小窒素量Nminから増加させた値に設定する。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏するとともに、演算負荷の低減を図ることができる。
また、本実施形態では、進行方向の対象物までの距離Lのみに基づいて、切替発生率Pcを推定しているが、第1の実施形態に示すように、パージ量補正部46に車速Vcを入力させ、車速と対象物までの距離Lとを組み合わせて切替発生率Pcを推定してもよい。例えば、車速と対象物までの距離Lとに基づいて、切替発生率Pcをそれぞれ推定し、それらのうち値の高い方の切替発生率Pcを採用するといった如くである。例えば、信号で停止する際に、先頭になる場合には、遮蔽物との距離は長くなる。しかしながら、車速と組み合わせることにより、切替発生率Pcの推定精度を上げることができる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック図である。第3の実施形態の燃料電池システムが、第1の実施形態と相違する点は、コントロールユニット40(具体的には、パージ量補正部46)による切替発生率Pcの推定方法である。なお、基本的なシステム構成およびパージバルブ13の開き量の補正処理については、第1の実施形態と同じであるため、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明を行う。
図10に示すように、コントロールユニット40には、制御入力として、ブレーキセンサ51からの検出信号が入力されている。このブレーキセンサ51は、ブレーキペダル(図示せず)が踏み込まれているか否かをオン・オフで検出するセンサであり、ブレーキペダルが踏み込まれている場合にはオン信号を、ブレーキペダルが踏み込まれていない場合にはオフ信号をブレーキ信号Brとして出力する。
コントロールユニット40において、ブレーキセンサ51からのブレーキ信号Brは、運転モード切替部44とパージ量補正部46とに入力され、アクセル開度センサ6からのアクセル開度θa検出信号も、運転モード切替部44とパージ量補正部46とに入力されている。
運転モード切替部44は、第1の実施形態に示す4つの条件の具備に加え、以下の条件を具備した場合に、発電休止が可能であると判断する。具体的には、操作者から要求される加速要求値であるアクセル開度θaが0deg(判定加速要求値)以下であること、または、ブレーキ信号Brがオン信号であること、すなわち、操作者から減速要求があることである。
図11は、アクセル開度θaと切替発生率Pcとの対応関係およびブレーキ信号Brと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図である。パージ量補正部46は、アクセル開度θaまたはブレーキ信号Brに基づいて、切替発生率Pcを推定する。この切替発生率Pcは、図11に示すように、アクセル開度θaまたはブレーキ信号Brとの対応関係が、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。具体的には、アクセル開度θaが判定加速要求値(0deg)以下の場合は、運転モード切替部44における切替条件が成立するので、切替発生率Pcは「1」に設定する。一方、アクセル開度θaが10deg以上の場合には、運転モード切替部44において発電休止モードへの切替条件が成立する可能性が低いので、切替発生率Pcは「0」に設定する。この「10deg」という値は、所定時間A以内でアクセル開度θaが0となる確率に基づいて、統計的に決定されている(例えば、その確率が0.5%以下になるアクセル開度θa)。また、切替発生率Pcにおいて、「0deg」と「10deg」との間は、線形的な関数として設定されている。これに対して、ブレーキ信号Brがオン信号の場合は、運転モード切替部44における切替条件が成立するので、切替発生率Pcは「1」に設定する。一方、ブレーキ信号Brがオフ信号の場合は、運転モード切替部44における切替条件が成立しないので、切替発生率Pcは「0」に設定する。そして、パージ量補正部46は、推定された切替発生率Pcに基づいて、窒素量の目標管理値Naを設定し、この設定された目標管理値Naに基づいて、パージバルブ13の補正開き量POAtを決定する。
このように本実施形態において、運転モード切替部44は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体(本実施形態では、車両)に対して操作者から要求される加速要求値(すなわち、アクセル開度)θaが、運転モードの切替条件として予め設定された判定加速要求値以下の場合に、運転モードを通常発電モードから前記発電休止モードに切り替えている。また、運転モード切替部44は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体に対して操作者から減速要求、すなわち、ブレーキ信号Brとしてのオン信号がある場合に、運転モードを通常発電モードから発電休止モードに切り替えている。この場合、パージ量補正部46は、アクセル開度θa、或いは、ブレーキ信号Brに基づいて、切替発生率Pcを推定している。
かかる構成によれば、切替発生率Pcを推定することにより、運転モードの切り替えが起こりそうなシーンであるか、或いは、そうではないシーンであるのを判定することができる。そのため、運転モードの切り替えを事前に見越した上で、窒素量の目標管理値Naを変更することができる。これにより、運転モードの切り替えに対応して窒素量を適切に管理することができる。そのため、通常発電モード中の燃費悪化を抑制することができるとともに、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることができる。
なお、本実施形態では、加速要求値(アクセル開度θa)に基づいて切替発生率Pcを算出した上で、窒素量の目標管理値Naを算出している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、切替発生率Pcを考慮した上で、加速要求値と窒素量の目標管理値Naとの対応関係を作成し、この対応関係に基づいて、加速要求値から一義的に窒素量の目標管理値Naを算出してもよい。この場合、パージ量補正部46は、加速要求値が判定加速要求値以下の場合には、窒素量の目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定し、加速要求値が判定加速要求値よりも増加するに従って、窒素量の目標管理値Naを、最大効率窒素量Nmaxを上限として最小窒素量Nminから増加させた値に設定する。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏するとともに、演算負荷の低減を図ることができる。
また、本実施形態では、減速要求の有無(ブレーキ信号Brのオン信号・オフ信号)に基づいて切替発生率Pcを算出した上で、窒素量の目標管理値Naを算出している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、切替発生率Pcを考慮した上で、減速要求の有無と窒素量の目標管理値Naとの対応関係を作成し、この対応関係に基づいて、減速要求の有無から一義的に窒素量の目標管理値Naを算出してもよい。この場合、パージ量補正部46は、減速要求がある場合には、窒素量の目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定し、減速要求がない場合には、窒素量の目標管理値Naを最大効率窒素量Nmaxに設定する。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏するとともに、演算負荷の低減を図ることができる。
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック図である。第4の実施形態の燃料電池システムが、第1の実施形態と相違する点は、コントロールユニット40(具体的には、パージ量補正部46)による切替発生率Pcの推定方法である。なお、基本的なシステム構成およびパージバルブ13の開き量の補正処理については、第1の実施形態と同じであるため、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明を行う。
第1の実施形態と同様に、コントロールユニット40には、制御入力として、バッテリコントローラ5からのバッテリ情報Biが入力されている。コントロールユニット40において、バッテリコントローラ5からのバッテリ情報Biは、運転モード切替部44とパージ量補正部46とに入力され、アクセル開度センサ6からのアクセル開度θa検出信号も、運転モード切替部44とパージ量補正部46とに入力されている。
運転モード切替部44は、第1の実施形態に示す4つの切替条件のうち、二次電池4に関する切替条件として、例えば、電力残量が判定電力残量(例えば、50%以上)であることを条件としている。または、運転モード切替部44は、第1の実施形態に示す4つの切替条件のうち、二次電池4に関する切替条件として、例えば、出力可能電力が判定出力可能電力(例えば、80%以上)であることを条件としている。
図13は、バッテリ情報Biと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図である。パージ量補正部46は、バッテリ情報Biに基づいて、切替発生率Pcを推定する。この切替発生率Pcは、図13(a)に示すように、運転モード切替部44における切替条件として電力残量が採用されていることを前提に、バッテリ情報Biである電力残量との対応関係が、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。具体的には、電力残量が50%以上の場合は、運転モード切替部44における切替条件が成立するので、切替発生率Pcは「1」に設定する。一方、電力残量が50%よりも小さい場合には、運転モード切替部44において発電休止モードへの切替条件が成立する可能性が低いので、切替発生率Pcは「0」に設定する。
また、切替発生率Pcは、図13(b)に示すように、運転モード切替部44における切替条件として出力可能電力が採用されていることを前提に、バッテリ情報Biである出力可能電力との対応関係が、実験やシミュレーションを通じて予め設定されている。具体的には、出力可能電力が80%以上の場合には、運転モード切替部44における切替条件が成立するので、切替発生率Pcは「1」に設定する。一方、出力可能電力が70%以下の場合には、運転モード切替部44において発電休止モードへの切替条件が成立する可能性が低いので、切替発生率Pcは「0」に設定する。この「70%」という値は、所定時間A以内で出力可能電力が70%以下となる確率に基づいて、統計的に決定されている(例えば、その確率が0.5%以下になる出力可能電力)。「70%」と「80%」との間は、線形的な関数として設定されている。そして、パージ量補正部46は、推定された切替発生率Pcに基づいて、窒素量の目標管理値Naを設定し、この設定された目標管理値Naに基づいて、パージバルブ13の補正開き量POAtを決定する。
このように本実施形態において、運転モード切替部44は、二次電池4の電力残力が、運転モードの切替条件として予め設定された判定電力残量以上の場合に、運転モードを通常発電モードから発電休止モードに切り替えている。また、運転モード切替部44は、二次電池から供給可能な出力可能電力が、運転モードの切替条件として予め設定された判定出力可能電力以上の場合に、運転モードを通常発電モードから発電休止モードに切り替えている。この場合、パージ量補正部46は、二次電池4の電力残量または出力可能電力に基づいて、切替発生率Pcを推定している。
かかる構成によれば、切替発生率Pcを推定することにより、運転モードの切り替えが起こりそうなシーンであるか、或いは、そうではないシーンであるのを判定することができる。そのため、運転モードの切り替えを事前に見越した上で、窒素量の目標管理値Naを変更することができる。これにより、運転モードの切り替えに対応して窒素量を適切に管理することができる。そのため、通常発電モード中の燃費悪化を抑制することができるとともに、発電休止モードによる燃費向上との両立を図ることができる。
なお、本実施形態では、二次電池4の電力残量に基づいて切替発生率Pcを算出した上で、窒素量の目標管理値Naを算出している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、切替発生率Pcを考慮した上で、二次電池4の電力残量と窒素量の目標管理値Naとの対応関係を作成し、この対応関係に基づいて、二次電池4の電力残量から一義的に窒素量の目標管理値Naを算出してもよい。この場合、パージ量補正部46は、電力残量が判定電力残量以上の場合には、窒素量の目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定し、電力残量が判定電力残量よりも低い場合には、窒素量の目標管理値Naを最大効率窒素量Nmaxに設定する。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏するとともに、演算負荷の低減を図ることができる。
また、本実施形態では、二次電池4の出力可能電力に基づいて切替発生率Pcを算出した上で、窒素量の目標管理値Naを算出している。しかしながら、本発明はこれに限定されず、切替発生率Pcを考慮した上で、二次電池4の出力可能電力と窒素量の目標管理値Naとの対応関係を作成し、この対応関係に基づいて、二次電池4の出力可能電力から一義的に窒素量の目標管理値Naを算出してもよい。この場合、パージ量補正部46は、出力可能電力が判定出力可能電力以上の場合には、窒素量の目標管理値Naを最小窒素量Nminに設定し、出力可能電力が判定出力可能電力よりも低下するに従って、窒素量の目標管理値Naを、最大効率窒素量Nmaxを上限として最小窒素量Nminから増加させた値に設定する。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の効果を奏するとともに、演算負荷の低減を図ることができる。
(第5の実施形態)
図14は、本発明の第5の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック図である。第5の実施形態の燃料電池システムが、第1の実施形態と相違する点は、コントロールユニット40(具体的には、パージ量補正部46)によって補正蓄電量Baaを発電電力決定部41に対して指示することである。なお、基本的なシステム構成およびパージバルブ13の開き量の補正処理については、第1の実施形態と同じであるため、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明を行う。
パージ量補正部46は、窒素量の目標管理値Naを変更した場合には、変更後の目標管理値Naに基づいて、到達時間Trを算出する。この到達時間Trは、発電休止モードに切り替えられた場合に、すなわち、目標管理値Naが現在地よりも小さな最小窒素量Nminへと変更された場合に、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量が、変更後の目標管理値Naから下限水素循環流量Q1に対応する窒素量へと到達するまでに要する時間である。燃費向上の観点からいえば、発電休止モードは長く継続することが好ましく、安定的に発電可能な状態で通常発電モードに復帰することを考慮すると、この到達時間Trが経過するまでは、発電休止モードを継続することが可能となる。したがって、この到達時間Trに対応して二次電池4から電力を供給することができれば、発電休止モードを最大限引き延ばすことができる。
図15は、窒素量の目標管理値Naと到達時間Trとの対応関係を説明する説明図である。この到達時間Trは、図15に示すように、目標管理値Naとの対応関係が、実験やシミュレーションを通じて予め設定されており、例えば、目標管理値Naの増加に応じて単調減少する。目標管理値Naに対応する到達時間Trが決定されると、パージ量補正部46は、燃料電池スタック1に要求される発電電力を演算する。そして、発電電力と到達時間Trとに基づいて、どれだけの電力残量が二次電池4に必要かが演算され、これを補正蓄電量Baaとして発電電力決定部41に対して出力する。これにより、発電電力決定部41では、補正蓄電量Baaに基づいて、目標発電電力Ptが再度計算され、発電休止モードに切り替えられた後、到達時間に対応して供給可能な分の電力が余剰に発電されることとなる。
このように本実施形態において、パージ量補正部46は、窒素量の目標管理値Naが現在値よりも小さい値に変更された場合には、発電電力決定部41に対して、二次電池4に蓄電するための余剰分の発電電力を追加的に発電するように指示する。かかる構成によれば、発電休止モードの継続時間を見越して、これを二次電池4に余剰に蓄電させることができる。そのため、発電休止モードでの電力供給を、余剰に蓄電された二次電池4から行うことができ、これにより、発電休止モードの継続時間を確保することができる。
(第6の実施形態)
図16は、本発明の第6の実施形態に係る燃料電池システムにおけるモード切替処理の手順を示すフローチャートである。第6の実施形態の燃料電池システムが、第1の実施形態と相違する点は、コントロールユニット40(具体的には、運転モード切替部44)による運転モードの切替判断処理である。なお、基本的なシステム構成およびパージバルブ13の開き量の補正処理については、第1の実施形態と同じであるため、重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明を行う。
本実施形態において、運転モード切替部44は、運転モードが発電休止モードに切り替えられている場合には、これを通常発電モードに切り替えるか否かを判断する切替判断処理を行っている。なお、運転モード切替部44は、運転モードが発電休止モードに切り替えられている場合には、第1の実施形態に示すように、発電休止モードへの切替条件を具備しない場合にも、同様に運転モードを通常発電モードに切り替えており、これと平行して本実施形態に示す切替判断処理を行っている。同図に示すフローチャートは、所定間隔毎に呼び出され、運転モード切替部44によって実行される。
まず、ステップ10(S10)において、車両が駐車場に停車中か否かが判断される。この判断は、図示しないナビゲーションシステムより情報を取得することにより判断することができる。また、パーキングブレーキの操作を検出し、パーキングブレーキが使用されているか否かにより判断してもよい。このステップ10において否定判定された場合、すなわち、車両が駐車場に停車中ではない場合には、ステップ11(S11)に進む。一方、ステップ10において肯定判定された場合、すなわち、車両が駐車場に停車中の場合には、ステップ12(S12)に進む。
ステップ11において、切替窒素量Ncが許容窒素量に設定される。ここで、切替窒素量Ncは、発電休止モードから通常発電モードへと切り替える条件となる、燃料極および水素循環流路L2における窒素量(以下「循環窒素量」という)の下限値を規定するパラメータである。また、許容窒素量は、次に示す通りに算出される。まず、水素循環ポンプ12の回転数を最大値に設定し、かつ、燃料電池スタック1の運転圧力を最大値に設定した場合に、循環窒素量が所定量の時、安定して発電可能な状態において燃料電池スタック1が発電可能な最大発電電力を算出する。そして、循環窒素量を変更しながら、この計算を繰り返す。これにより、図17に示すように、燃料電池スタック1によって発電される最大発電電力として最大量を発電することができる窒素量の上限値、換言すれば、最大発電電力として最大量を発電することができない窒素量の下限値が求められ、これが許容窒素量として設定される。
ステップ12において切替窒素量Ncが補正窒素量に設定される。この補正窒素量は、図17に示すように、ステップ11において求められる最大発電電力の最大量に対する80%値となる最大発電電力に対応する循環窒素量である。
ステップ13(S13)において、循環窒素量が切替条件である切替窒素量Ncよりも小さいか否かが判断される。ここで、循環窒素量は、水素循環流路L2に、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量を実際に計測する装置を設けたり、或いは、窒素量をリアルタイムで計算したりすることにより求めることができる。このステップ13において肯定判定された場合、すなわち、循環窒素量が切替窒素量Ncよりも小さい場合には(循環窒素量<切替窒素量Nc)、後述する処理をスキップして本ルーチンを抜ける。一方、ステップ13において否定判定された場合、すなわち、循環窒素量が切替窒素量Nc以上である場合には(循環窒素量≧切替窒素量Nc)、ステップ14(S14)に進み、運転モードが発電休止モードから通常発電モードに切り替えられる。
ステップ15(S15)において、切替窒素量Ncとして設定されている値が許容窒素量であるか否かが判断される。このステップ15で肯定判定された場合、すなわち、切替窒素量Ncとして許容窒素量が設定されている場合には、本ルーチンを抜ける。一方、ステップ15で否定判定された場合、すなわち、切替窒素量Ncとして補正窒素量が設定されている場合には、ステップ16(S16)に進む。
ステップ16において、燃料電池スタック1の最大発電電力を80%に制限する旨の指示が発電電力決定部41に出力される。これにより、発電電力決定部41は、最大発電電力の80%以下となるように、目標発電電力が制限される。
このように本実施形態において、運転モード切替部44は、現在の運転モードが発電休止モードである場合、燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量が、切替窒素量Nc以上であることを条件として、運転モードを発電休止モードから通常発電モードへと切り替えている。ここで、切替窒素量Ncは、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体(本実施形態では、車両)が停止していない場合、燃料電池スタック1を最大発電電力にて発電するシーンにおいて、水素循環手段を最大運転状態にして安定した発電を継続的に行うことが可能となる窒素量の最大値(許容窒素量)が設定されている。一方、車両が停止している場合には、切替窒素量Ncは、許容窒素量よりも大きい値の窒素量(補正窒素量)に設定されている。
かかる構成によれば、車両が停止しているケースのように、燃料電池スタック1に高い電力を要求されないと推測される場合には、切替窒素量Ncを、許容窒素量よりも大きい値の窒素量(補正窒素量)に設定する。これにより、発電休止モードを継続させることにより、燃費の向上を図ることができる。
また、本実施形態において、運転モード切替部44は、切替窒素量Ncが補正窒素量に設定されている場合には、発電電力決定部41に対して目標発電電力を制限することを指示する。かかる構成によれば、燃料極および水素循環流路L2内の窒素量が多く、燃料電池スタック1へ供給する水素流量が不足し、燃料電池スタック1において安定した発電ができない状態が発生することを抑制することができる。このため、移動体の移動性能に支障をきたすといった事態を抑制することができる。
なお、本実施形態では、ナビゲーションシステムからの情報を参照し、駐車場に駐車中であるか、それともそれ以外であるを判断し、これにより、車両の継続的な停止を判断している。しかしながら、駐車場での存在以外にも、渋滞情報を用いてもよい。
また、本実施形態では、許容窒素量を超えたときの最大電力を80%に制限したが、数値は別の値を使用してもよい。また、二次電池4における電力残量に応じて変更してもよい。
第1の実施形態にかかる燃料電池システムの全体構成を示すブロック図 コントロールユニット40を示すブロック図 本実施形態に係るパージバルブ13の開き量補正処理の手順を示すフローチャート 車速Vcと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図 燃料極を含む水素循環流路L2内の窒素量に対する、水素循環流量、水素循環ポンプ12の消費電力、排出される水素のエネルギーの関係を示す説明図 切替発生率Pcと窒素量の目標管理値Naとの対応関係を示す説明図 窒素量の目標管理値Naと補正開き量POAtとの対応関係を示す説明図 第2の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック図 対象物までの相対距離Lと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図 第3の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック図 アクセル開度θaと切替発生率Pcとの対応関係およびブレーキ信号Brと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図 第4の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック バッテリ情報Biと切替発生率Pcとの対応関係を示す説明図 第5の実施形態に係る燃料電池システムにおけるコントロールユニット40の構成を示すブロック図 窒素量の目標管理値Naと到達時間Trとの対応関係を説明する説明図 第6の実施形態に係る燃料電池システムにおけるモード切替処理の手順を示すフローチャート 補正窒素量の説明図
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 出力取出装置
3 電動モータ
4 二次電池
5 バッテリコントローラ
6 アクセル開度センサ
7 車速センサ
8 電圧センサ
10 燃料タンク
11 水素調圧バルブ
12 水素循環ポンプ
13 パージバルブ
14 水素希釈装置
15 水素圧力センサ
20 コンプレッサ
21 水素循環ポンプ
21 空気調圧バルブ
22 空気圧力センサ
31 冷却水循環ポンプ
32 ラジエータ
33 ファン
34 冷却水温度センサ
40 コントロールユニット
41 発電電力決定部
42 循環ポンプ回転数決定部
43 水素圧力決定部
44 運転モード切替部
45 パージ量決定部
46 パージ量補正部
50 距離センサ
51 ブレーキセンサ

Claims (14)

  1. 燃料電池システムにおいて、
    燃料極に供給される燃料ガスと、酸化剤極に供給される酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路と、
    前記燃料電池の燃料極から排出されるガスを前記燃料ガス供給流路へと流す循環流路と、
    前記循環流路に設けられており、前記燃料ガスを循環させる循環手段と、
    前記循環流路を流れるガスを外部へ排出する排出流路と、
    前記排出流路を介して排出される、前記燃料極を含む前記循環流路内の不純物の排出量を調整する排出量調整手段と、
    前記切替可能な運転モードとして、システムに要求される要求電力を前記燃料電池による発電によって供給する通常発電モードと、前記燃料電池による発電を休止して、システムに要求される要求電力を蓄電手段から供給する発電休止モードとを有し、前記運転モードを切り替えるモード切替手段と、
    前記モード切替手段による前記運転モードの切り替えを考慮して、前記燃料極を含む前記循環流路内の不純物量の目標管理値を可変に設定する設定手段と、
    前記設定手段によって設定された前記不純物量の目標管理値に基づいて、前記排出量調整手段を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記設定手段は、前記不純物量の目標管理値を、最小不純物量から、当該最小不純物量よりも大きな値である最大効率不純物量の間で可変に設定しており、
    前記最小不純物量は、前記燃料極を含む前記循環流路内に含まれる不純物量のうち、前記循環手段によって循環する燃料ガス流量が最大となる不純物量に対応した値であり、
    前記最大効率不純物量は、前記燃料極を含む前記循環流路内の不純物量のうち、前記排出流路を介して前記不純物とともに排出される燃料ガスによって前記燃料電池が発電することができる発電電力と前記循環手段の消費電力との和が最小となる不純物量に対応した値であることを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  3. 前記モード切替手段は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体の速度が、前記運転モードの切替条件として予め設定された判定速度以下の場合に、前記運転モードを前記通常発電モードから前記発電休止モードに切り替えており、
    前記設定手段は、前記移動体の速度が前記判定速度以下の場合には、前記不純物の目標管理値を前記最小不純物量に設定し、前記移動体の速度が前記判定速度よりも増加するに従って、前記不純物量の目標管理値を、前記最大効率不純物量を上限として前記最小不純物量から増加させた値に設定することを特徴とする請求項2に記載された燃料電池システム。
  4. 前記モード切替手段は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体と、当該移動体の移動方向に存在する対象物との間の相対距離が、前記運転モードの切替条件として予め設定された判定距離以下の場合に、前記運転モードを前記通常発電モードから前記発電休止モードに切り替えており、
    前記設定手段は、前記相対距離が前記判定距離以下の場合には、前記不純物量の目標管理値を前記最小不純物量に設定し、前記相対距離が前記判定距離よりも増加するに従って、前記不純物量の目標管理値を、前記最大効率不純物量を上限として前記最小不純物量から増加させた値に設定することを特徴とする請求項2に記載された燃料電池システム。
  5. 前記モード切替手段は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体に対して操作者から要求される加速要求値が、前記運転モードの切替条件として予め設定された判定加速要求値以下の場合に、前記運転モードを前記通常発電モードから前記発電休止モードに切り替えており、
    前記設定手段は、前記加速要求値が前記判定加速要値求以下の場合には、前記不純物量の目標管理値を前記最小不純物量に設定し、前記加速要求値が前記判定加速要求値よりも増加するに従って、前記不純物量の目標管理値を、前記最大効率不純物量を上限として前記最小不純物量から増加させた値に設定することを特徴とする請求項2に記載された燃料電池システム。
  6. 前記モード切替手段は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体に対して操作者から減速要求がある場合に、前記運転モードを前記通常発電モードから前記発電休止モードに切り替えており、
    前記設定手段は、前記減速要求がある場合には、前記不純物量の目標管理値を前記最小不純物量に設定し、前記減速要求がない場合には、前記不純物量の目標管理値を前記最大効率不純物量に設定することを特徴とする請求項2または5に記載された燃料電池システム。
  7. 前記モード切替手段は、前記蓄電手段の電力残力が、前記運転モードの切替条件として予め設定された判定電力残量以上の場合に、前記運転モードを前記通常発電モードから前記発電休止モードに切り替えており、
    前記設定手段は、前記電力残量が前記判定電力残量以上の場合には、前記不純物量の目標管理値を前記最小不純物量に設定し、前記電力残量が前記判定電力残量よりも低い場合には、前記不純物量の目標管理値を前記最大効率不純物量に設定することを特徴とする請求項2に記載された燃料電池システム。
  8. 前記モード切替手段は、前記蓄電手段から供給可能な出力可能電力が、前記運転モードの切替条件として予め設定された判定出力可能電力以上の場合に、前記運転モードを前記通常発電モードから前記発電休止モードに切り替えており、
    前記設定手段は、前記出力可能電力が前記判定出力可能電力以上の場合には、前記不純物量の目標管理値を前記最小不純物量に設定し、前記出力可能電力が前記判定出力可能電力よりも低下するに従って、前記不純物量の目標管理値を、前記最大効率不純物量を上限として前記最小不純物量から増加させた値に設定することを特徴とする請求項2に記載された燃料電池システム。
  9. 前記設定手段は、前記モード切替手段において運転モードの切替条件となるパラメータに基づいて、前記通常発電モードから前記発電休止モードに前記運転モードの切り替えが発生する確率を切替発生率として推定し、当該推定された切替発生率に基づいて、前記不純物量の目標管理値を可変に設定することを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  10. 前記設定手段は、前記切替発生率が最大値の場合に、前記不純物量の目標管理値を前記最小不純物量に設定し、前記切替発生率が最小値の場合に、前記不純物量の目標管理値を前記最大効率不純物量に設定し、前記切替発生率が前記最小値から増加する程、前記不純物量の目標管理値を前記最小不純物量から前記最大効率不純物量の間で増加させた値に設定することを特徴とする請求項9に記載された燃料電池システム。
  11. 前記燃料電池による目標発電電力を決定する発電電力決定手段をさらに有し、
    前記設定手段は、前記不純物量の目標管理値が現在値よりも小さい値に変更された場合には、前記発電電力決定手段に対して、前記蓄電手段に蓄電するための余剰分の発電電力を追加的に発電するように指示することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載された燃料電池システム。
  12. 前記モード切替手段は、現在の運転モードが前記発電休止モードである場合、前記燃料極を含む前記循環流路内の不純物量が、切替不純物量以上であることを条件として、前記運転モードを前記発電休止モードから前記通常発電モードへと切り替えており、
    前記切替不純物量は、システムからの電力供給を受けて駆動する移動体が停止していない場合、前記燃料電池を最大発電電力にて発電するシーンにおいて、前記循環手段を最大運転状態にして安定した発電を継続的に行うことが可能となる不純物量の最大値である許容不純物量が設定されており、前記移動体が停止している場合、前記不純物量の最大値よりも大きい値である補正不純物量の不純物量に設定されていることを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  13. 前記燃料電池による目標発電電力を決定する発電電力決定手段をさらに有し、
    前記モード切替手段は、前記切替不純物量が前記補正不純物量に設定されている場合には、前記発電電力決定手段に対して前記目標発電電力を制限することを指示することを特徴とする請求項12に記載された燃料電池システム。
  14. 燃料電池システムの制御方法において、
    システムに要求される要求電力を、燃料極に供給される燃料ガスと酸化剤極に供給される酸化剤ガスとを反応させて発電を行う燃料電池から供給する通常発電モードと、前記燃料電池による発電を休止して、システムに要求される要求電力を蓄電手段から供給する発電休止モードとで運転モードを切り替える第1のステップと、
    前記第1のステップにおける前記運転モードの切り替えを考慮して、前記燃料電池の燃料極内、および、当該燃料極から排出されたガスを前記燃料ガスの供給側へと循環させる循環流路内の不純物量の目標管理値を可変に設定する第2のステップと、
    前記第2のステップにおいて設定された前記不純物の目標管理値に基づいて、前記循環流路から排出する前記不純物の排出量を調整する第3のステップと
    を有することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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