JP2008218265A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】低負荷状態での連続運転から急激に高負荷状態に移行した場合におけるセル内での過渡的な水素不足を防止できる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】酸素と水素との電気化学反応により電気エネルギを発生させるセル100を有する燃料電池10と、燃料電池10に対する出力要求値を取得する出力要求値取得手段50と、単位時間当たりの出力要求値の増加率を検出する出力要求値増加率検出手段50と、燃料電池10の出力を検出する出力検出手段13、14、50と、所定時点において燃料電池10の出力が第1所定時間以上所定出力を下回っている場合に、出力要求値の増加率が所定値を超えたときに、セル100内の水素濃度を上昇させる制御部50とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素と酸素との電気化学反応により電気エネルギを発生させる燃料電池を備える燃料電池システムに関するもので、車両、船舶およびポータブル発電機等の移動体用発電機、あるいは家庭用発電機に適用して有効である。
水素(燃料ガス)と酸素(酸化剤ガス)との電気化学反応を利用して発電を行う燃料電池システムにおいて、水素循環流路や水素排出流路を閉塞もしくは閉塞に近い状態で運転すると、正極側(酸素極側)から透過する窒素や水蒸気によって、特にセル内における水素出口部近傍で水素濃度が著しく低下する。これは、透過してきた窒素や水蒸気、液水により水素の流動が妨げられるためである。このようなセル内における水素出口部に水素が行き渡らない状態で運転を継続すると、セル電圧が低下し効率が低下するのみならず、水素が不足している部分の電極が劣化する。
そこで、セル内における水素が不足しやすい部位(例えば、水素出口部近傍)の局所電流を測定し、測定された局所電流が所定値未満のときに、水素排出弁を開放して窒素や水蒸気、液水を系外に排出することでセル内の水素濃度を上昇させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−166498号公報
上記特許文献1に記載の燃料電池システムでは、低負荷状態で運転されているときには、セル内に徐々に窒素や水蒸気、液水が滞留してくるが、電気化学反応に必要な水素量が少ないため、ある程度の時間が経過しても局所電流値としては正常に検出される。
しかしながら、低負荷状態で連続運転されているときにアクセルが急激に踏み込まれて高負荷状態に移行すると、反応に必要な水素量が多くなるが、窒素や水蒸気、液水の滞留により瞬時に触媒に水素が供給されない、すなわち過渡的な水素不足が発生するため、反応量が低下する。このような場合においては、セル内の局所電流値によって水素排出弁を制御しようとしても間に合わないため、効率が低下するとともに、水素が不足している部分の電極が劣化するという問題がある。
本発明は上記点に鑑み、低負荷状態での連続運転から急激に高負荷状態に移行した場合におけるセル内での過渡的な燃料ガス不足を防止できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、酸化剤ガスと燃料ガスとの電気化学反応により電気エネルギを発生させるセル(100)を有する燃料電池(10)と、燃料電池(10)に対する出力要求値を取得する出力要求値取得手段(50)と、単位時間当たりの出力要求値の増加率を検出する出力要求値増加率検出手段(50)と、燃料電池(10)の出力を検出する出力検出手段(13、14、50)と、所定時点において燃料電池(10)の出力が第1所定時間以上所定出力を下回っている場合に、出力要求値の増加率が所定値を超えたときに、セル(100)内の燃料ガス濃度を上昇させる制御手段(50)とを備えることを特徴としている。
このように、セル(100)内の局所電流値ではなく、燃料電池(10)の出力要求値の増加率に基づいてセル(100)内の燃料ガス濃度を上昇させるようにすることで、低負荷状態での連続運転から急激に高負荷状態に移行したときに発生する過渡的な燃料ガス不足に即座に対応することができる。このため、セル(100)内での過渡的な燃料ガス不足を防止することが可能となる。
また、上記特徴の燃料電池システムにおいて、燃料電池(1)の燃料極から排出される排燃料ガスが通過する排燃料ガス経路(30b)と、排燃料ガス経路(30b)内部と外部を連通あるいは遮断することができ、排燃料ガス経路(30b)内部と外部を連通することで燃料電池(10)から排出される排燃料ガスを外部へ排出できる燃料ガス排出手段(33)とを備え、制御手段(50)は、所定時点において燃料電池(10)の出力が第1所定時間以上所定出力を下回っている場合に、出力要求値の増加率が所定値を超えたときに、燃料ガス排出手段(33)により排燃料ガス流路(30b)内部と外部を連通させる排燃料ガス排出制御を行ってもよい。
これによれば、低負荷状態での連続運転から急激に高負荷状態に移行したときに、排燃料ガスを外部に排出することができる。このとき、セル(100)内に滞留している窒素や水蒸気、液水が排燃料ガスとともに外部に排出されるため、セル(100)内の燃料ガス濃度を上昇させることができる。したがって、セル(100)内での過渡的な燃料ガス不足を防止することが可能となる。
また、上記特徴の燃料電池システムにおいて、セル(100)内における燃料ガス不足が発生しやすい部位の局所電流を測定する局所電流測定手段(60)を備え、制御手段(50)は、排燃料ガス排出制御を行った後、局所電流が予め定めた基準電流値以上になった場合に、燃料ガス排出手段(33)により排燃料ガス流路(30b)内部と外部を遮断させてもよい。
セル(100)内における燃料ガス不足が発生しやすい部位において、局所電流が基準電流値以上になっている、すなわち燃料ガス不足が発生していなければ、セル(100)内の他の部位においても燃料ガス不足が発生していないと推定できる。このため、排燃料ガス排出制御を行った後、セル(100)内における燃料ガス不足が発生しやすい部位の局所電流が基準電流値以上になった、すなわちセル(100)内において燃料ガス不足が解消された場合に、排燃料ガスの外部への排出を止めることで、排燃料ガスの排出量を極力少なくすることができる。これにより、効率悪化を抑制するとともに、安全性を向上させることができる。
また、上記特徴の燃料電池システムにおいて、排燃料ガス排出制御を行ってもセル(100)内の燃料ガス不足が改善しない旨を使用者に報知する報知手段(17)を備え、制御手段(50)は、排燃料ガス排出制御を行った後、局所電流が第2所定時間以上基準電流値を下回っている場合に、燃料ガス排出手段(33)により排燃料ガス流路(30b)内部と外部を遮断させるとともに、報知手段(17)に報知を実行させてもよい。
これによれば、排燃料ガス排出制御を行った後、局所電流が第2所定時間以上基準電流値を下回っている場合は、システムに異常が発生したとして使用者にその旨を知らせることで、早急に対応することができる。また、局所電流が第2所定時間以上基準電流値を下回っている場合に、排燃料ガスの排出を止めることで、効率悪化を抑制するとともに、安全性を向上させることができる。
また、上記特徴の燃料電池システムにおいて、燃料電池(10)は、車両の走行用駆動源として用いられ、運転者によるアクセルの操作量に応じて出力が変化するように構成されており、アクセルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段(12)を備え、出力要求値増加率検出手段(50)は、出力要求値の増加率を、アクセル操作量検出手段(12)にて検出したアクセルの操作量の変化から推定してもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図8に基づいて説明する。本実施形態は、燃料電池システムを、燃料電池を電源として走行する電気自動車(燃料電池車両)に適用したものである。図1は、本実施形態における燃料電池システムを示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システムは、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池(FCスタック)10を備えている。この燃料電池10は、二次電池、車両走行用のモータジェネレータ等の電気機器11に電力を供給するように構成されている。また、運転者のアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出してアクセル開度信号を出力するアクセル開度センサ12が設けられている。なお、アクセル開度センサ12が、本発明のアクセル操作量検出手段に相当している。
本実施形態では燃料電池10として固体高分子電解質型燃料電池を用いており、基本単位となる燃料電池セル100が複数個積層され、且つ電気的に直列接続されている。燃料電池10では、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり電気エネルギが発生する。
(負極側)H→2H+2e
(正極側)2H+1/2O+2e→H
そして、燃料電池システムには、燃料電池10の出力電圧を検出する電圧センサ13と、燃料電池10の出力電流を検出する電流センサ14とが設けられている。電圧センサ13および電流センサ14は、それぞれのセンサ信号を後述する制御部50に出力する。なお、本実施形態の電圧センサ13および電流センサ14は、制御部50とともに本発明の出力検出手段に相当している。
燃料電池システムには、燃料電池10の空気極(正極)側に空気(酸素)を供給するための空気流路20と、燃料電池10の水素極(負極)側に水素を供給するための水素流路30が設けられている。ここで、空気流路20における燃料電池10より上流側を空気供給流路20aといい、下流側を空気排出流路20bという。また、水素流路30における燃料電池10より上流側を水素供給流路30aといい、下流側を水素排出流路30bという。なお、空気は本発明の酸化剤ガスに相当し、水素は本発明の燃料ガスに相当している。
空気供給流路20aの最上流部には、大気中から吸入した空気を燃料電池10に圧送するための空気ポンプ21が設けられ、空気供給流路20aにおける空気ポンプ21と燃料電池10との間には、空気への加湿を行う加湿器22が設けられている。空気排出流路20bには、燃料電池10内の空気の圧力を調整するための空気調圧弁23が設けられている。
水素供給流路30aの最上流部には、水素が充填された高圧水素タンク31が設けられ、水素供給流路30aにおける高圧水素タンク31と燃料電池10との間には、燃料電池10に供給される水素の圧力を調整するための水素調圧弁32が設けられている。
水素排出流路30bには、燃料電池10から排出される未反応水素を含むオフガス(排燃料ガス)を外部に排出する水素排出弁33が設けられている。また、水素排出弁33は、セル100内に滞留した窒素や水蒸気、液水をオフガスとともに系外に排出させるようになっている。なお、水素排出弁33が、本発明の燃料ガス排出手段に相当している。
燃料電池10は発電に伴い熱を生じる。このため、燃料電池システムには、燃料電池10を冷却して作動温度が電気化学反応に適した温度(例えば80℃程度)となるようにする冷却システム40〜46が設けられている。
冷却システムには、燃料電池10に冷却水(冷却媒体)を循環させる冷却水循環経路40、冷却水を循環させるウォータポンプ41、ファン42を備えたラジエータ43が設けられている。燃料電池10で発生した熱は、冷却水を介してラジエータ43で系外に排出される。冷却水循環経路40には、冷却水をラジエータ43をバイパスさせるバイパス経路44が設けられている。冷却水循環経路40とバイパス経路44との合流点には、ラジエータ43に流れる冷却水とバイパス経路44に流れる冷却水の流量比を調整する流量調整弁45が設けられている。冷却水循環経路40におけるラジエータ43の上流側には、燃料電池10の出口側の冷却水温度を検出するための温度センサ46が設けられている。
燃料電池システムには、各種制御を行う制御部(ECU)50が設けられている。制御部50は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算などの処理を実行する。制御部50は、本発明の出力要求値取得手段、出力要求値増加率検出手段に相当し、アクセル開度センサ12からアクセル開度信号が入力され、このアクセル開度に基づいて燃料電池10に対する出力要求値(要求発電量)を演算するように構成されている。また、制御部50は本発明の制御手段に相当している。
制御部50は、演算結果に基づいて、空気ポンプ21、水素調圧弁32、水素排出弁33、ウォータポンプ41、ラジエータファン42、流量調整弁45等に対して、作動指示信号(制御信号)を出力するようになっている。
また、制御部50は、燃料電池10の出力要求値の変化に対応して、燃料電池10の出力を調整する。具体的には、制御部50は、運転者の操作するアクセル開度から燃料電池10への出力要求値を演算し、燃料電池10が出力要求値を出力するための必要空気供給量および必要水素供給量を演算する。必要空気供給量および必要水素供給量は、燃料電池10が出力要求値を発電するために必要なガス供給量であり、一義的に算出することができる値である。制御部50は、必要空気供給量に応じて空気ポンプ21の回転数を調整し、必要水素供給量に応じて水素調圧弁32の開度を調整して、高圧水素タンク31の水素供給量との空気供給量を調整する。これにより、燃料電池10の発電量を出力要求値と一致させることができる。
また、燃料電池システムには、後述するオフガス排出制御を行ってもセル100内の水素不足が改善されない、すなわちシステムに異常が発生した旨を運転者(使用者)へ報知する警告ランプ17が設けられている。警告ランプ17は、制御部50からの制御信号に応じて点灯を行うように構成されている。なお、警告ランプ17が本発明の報知手段に相当している。
図2は本実施形態における電流測定装置60を装着した燃料電池10の斜視図、図3は図2の燃料電池10の側面図である。
図3に示すように、セル100は、電解質膜の両側面に電極が配置されたMEA(Membrane Electrode Assembly:電解質・電極接合体)101と、このMEA101を挟持する空気側セパレータ110および水素側セパレータ120で構成されている。セパレータ110、120は、カーボン材または導電性金属よりなる板状部材からなる。
図3に実線で示すように、空気側セパレータ110には、空気を流すための空気流路Aが形成されており、空気流路Aを介して酸素が各セル100に対して並列に供給される。また、図3に一点鎖線で示すように、水素側セパレータ120には、水素を流すための水素流路Bが形成されており、水素流路Bを介して水素が各セル100に対して並列に供給される。
図2に示すように、積層されたセル100の両端には端子板11が配置されている。図2中の斜線で示すように、ある2つのセル100間に局所電流測定装置60が配置されている。
図4は電流測定装置60の斜視図であり、図5は図4の電流測定装置60の要部の正面図である。図4に示すように、電流測定装置60は板状部材600を備えている。板状部材600には、空気入口側通路600a、空気出口側通路600b、水素入口側通路600c、水素出口側通路600dが形成されている。
図4、図5に示すように、板状部材600の紙面左下には、ロの字状の溝601によって囲まれた直方体の柱状部602が形成され、この柱状部602の端部は隣り合うセル100に接触するようになっている。なお、図4、図5に示す例では溝601をロの字状とし、柱状部602を直方体状としたが、これに限らず、例えば溝601を円状、柱状部602を円柱状のような他の形状にすることもできる。
図5に示すように、溝601には、柱状部602を囲むようにして鉄心603が配置され、鉄心603の両端部間に磁気センサとしてのホール素子604が配置されている。鉄心603とホール素子604は、局所電流センサを構成している。なお、鉄心603とホール素子604とが、本発明の局所電流測定手段に相当している。また、磁気センサとしてホール素子の他にMR素子、MI素子、フラックスゲート等を用いることができる。さらに、シャント抵抗を用いた電流センサ等を用いることもできる。
上記構成において、セル100における柱状部602に対向する部位から放電される局所電流が柱状部602に流れると、その電流に比例した磁界が柱状部602の周囲に発生する。ホール素子604は、局所電流によって発生した磁界を検出し、電圧に変換する。したがって、鉄心603部の磁界の強さをホール素子604にて測定することにより、柱状部602を流れる電流、ひいてはセル100の局所電流を検出することができる。
図6は、図3の左側から見た水素側セパレータ120の透視図である。図6に示すように、水素側セパレータ120は、水素流路Bに接続される水素入口部121および水素出口部122と、水素入口部121から水素出口部122に向かって水素を流すための水素流路溝123とを備えている。
上述の図4で示した電流測定装置60の柱状部602は、水素出口部122の近傍(図6において符号Cで示す領域)に対応する部位に設けられており、図5で示した局所電流センサ603、604は水素出口部122近傍C(以下、水素出口部分Cという)における局所電流を測定できるように構成されている。なお、水素出口部分Cが、本発明の水素不足が発生しやすい部位に相当している。
次に、本実施形態の燃料電池システムにおけるオフガス排出制御について図7および図8に基づいて説明する。図7は本実施形態における燃料電池システムの制御部50がROMに格納されたプログラムに従って行う処理内容を示すフローチャートで、図8は本実施形態に係る燃料電池システムにおけるオフガス排出制御を示すタイムチャートである。
まず、燃料電池10の出力が所定出力を下回っているか否かを判定する(S100)。本実施形態では、電圧センサ13および電流センサ14から直接出力を検出するようになっている。この結果、燃料電池10の出力が所定出力以上である場合は(S100:NO)、低負荷状態ではないと診断し、再度ステップ100に戻る。
一方、燃料電池10の出力が所定出力を下回っている場合は(S100:YES)、低負荷状態であると診断し、第1所定時間以上低負荷状態が連続しているか否かを判定する(S110)。ここで、「第1所定時間」は、例えば低負荷状態がこの時間以上続けば、セル100内に窒素や水蒸気、液水が滞留して、高負荷状態に移行したときに水素不足が発生するという値に設定される。この結果、第1所定時間以上低負荷状態が連続していない場合は(S110:NO)、セル100内に窒素や水蒸気、液水が滞留していないと診断して、ステップ100に戻る。
一方、第1所定時間以上低負荷状態が連続している場合は(S110:YES)、セル100内に窒素や水蒸気、液水が滞留しており、この状態から高負荷状態に移行した場合にセル100内で水素不足が発生すると診断し、アクセル開度の増加率が所定値を超えているか否かを判定する(S120)。この結果、アクセル開度の増加率が所定値を超えていない場合は(S120:NO)、低負荷状態が継続されている、すなわち高負荷状態に移行していないと診断し、再びステップ120に戻る。
一方、アクセル開度の増加率が所定値を超えている場合は(S120:YES)、高負荷状態に移行した、すなわち出力要求値の増加率が所定値を越えたと診断し、水素排出弁33を開弁し(S130)、セル100内に滞留した窒素や水蒸気、液水をオフガスとともに外部に排出して、セル100内の水素濃度を上昇させる。
次に、セル100の水素出口部分Cの局所電流値が、予め定めた基準電流値以上か否かを判定する(S140)。ここで、「基準電流値」とは、例えば水素出口部分Cの局所電流値がこの値以上であれば、セル100内に水素不足が発生していないという値に設定される。この結果、セル100の水素出口部分Cの局所電流値が基準電流値以上である場合は(S140:YES)、セル100内の水素不足が改善されていると診断し、水素排出弁33を閉弁し(S150)、ステップ100に戻る。
一方、セル100の水素出口部分Cの局所電流値が基準電流値以上でない場合は(S140:NO)、セル100内の水素不足が改善されていないと診断し、水素排出弁33を開弁してから第2所定時間以上経過したか否かを判定する(S160)。ここで、「第2所定時間」は、例えば水素排出弁33をこの時間開弁していれば、通常、セル100内の水素不足は改善するという値に設定される。この結果、水素排出弁33を開弁してから第2所定時間以上経過していない場合は(S160:NO)、ステップ140に戻る。
一方、水素排出弁33を開弁してから第2所定時間以上経過した場合は(S160:YES)、水素排出弁33を開弁してから第2所定時間以上経過してもセル100内の水素不足が改善されていない、すなわちシステムに異常が発生したと診断し、水素排出弁33を閉弁するとともに(S170)、警告ランプを点灯して異常である旨を運転者に警告し(S180)、その後ステップ100に戻る。
以上のオフガス排出制御では、燃料電池10が低負荷での連続運転から急激に高負荷に移行した、すなわち出力要求値が急上昇した場合に、水素排出弁33を開弁してオフガスとともにセル100内に滞留した窒素や水蒸気、液水を系外に排出し、セル100内の水素濃度を上昇させる。これにより、低負荷状態での連続運転から急激に高負荷状態に移行したときに発生する過渡的な水素不足に即座に対応することができる。このため、過渡的な水素不足を防止することが可能となる。
ところで、セル100内における水素不足が発生しやすい部位(水素出口部分C)において、局所電流が基準電流値以上になっている、すなわち水素不足が発生していなければ、セル100内の他の部位においても水素不足が発生していないと推定できる。このため、オフガス排出制御を行った後、水素出口部分Cの局所電流が基準電流値以上になった、すなわちセル100内において水素不足が解消された場合に、オフガスの排出を止めることで、オフガスの排出量を極力少なくすることができる。これにより、効率悪化を抑制するとともに、安全性を向上させることができる。
また、オフガス排出制御を行った後、水素出口部分Cの局所電流が第2所定時間以上基準電流値を下回っている場合は、システムに異常が発生したとして運転者にその旨を知らせることで、早急に対応することができる。
また、通常であれば、オフガスを第2所定時間排出すればセル100内の水素不足が解消するため、オフガスを第2所定時間排出してもセル100内の水素不足が解消されなければ、これ以上オフガスを排出し続けてもセル100内の水素不足が解消されることはないと考えられる。したがって、空気出口部分Cの局所電流が第2所定時間以上基準電流値を下回っている、すなわちセル100内の水素不足が解消されない場合に、オフガスの排出を止めることで、効率悪化を抑制するとともに、安全性を向上させることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、電圧センサ13および電流センサ14から直接燃料電池10の出力を検出する例について説明したが、これに限らず、アクセル開度によって燃料電池10の出力を推定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、アクセル開度の増加率が所定値を超えたときに水素排出弁33を開弁する例について説明したが、これに限らず、燃料電池10の出力電流の増加率が所定値を越えたときに水素排出弁33を開弁するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、報知手段として警告ランプ17を用いたが、これに限らず、ブザーやスピーカ等を用いることができる。
また、上記実施形態では、オフガスを水素排出経路30bを介して系外に排出する閉塞もしくは閉塞に近い水素非循環方式の燃料電池システムに本発明を適用した例について説明したが、これに限らず、オフガスを水素循環経路を介して水素供給経路に循環させる水素循環方式の燃料電池システムに本発明を適用してもよい。
本発明の実施形態における燃料電池システムを示す模式図である。 本発明の実施形態における電流測定装置60を装着した燃料電池10の斜視図である。 図2の燃料電池10の側面図である。 本発明の実施形態における電流測定装置60の斜視図である。 図4の電流測定装置60の要部の正面図である。 図3の左側から見た水素側セパレータ120の透視図である。 本発明の実施形態における燃料電池システムの制御部50がROMに格納されたプログラムに従って行う処理内容を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムにおけるオフガス排出制御を示すタイムチャートである。
符号の説明
10…燃料電池、12…アクセル開度センサ(アクセル操作量検出手段)、13…電圧センサ(出力検出手段)、14…電流センサ(出力検出手段)、17…警告ランプ(報知手段)、30b…水素排出経路(排燃料ガス経路)、33…水素排出弁(燃料ガス排出手段)、50…制御部(出力検出手段、出力要求値取得手段、出力要求値増加率検出手段、制御手段)、60…局所電流測定手段、100…セル。

Claims (5)

  1. 酸化剤ガスと燃料ガスとの電気化学反応により電気エネルギを発生させるセル(100)を有する燃料電池(10)と、
    前記燃料電池(10)に対する出力要求値を取得する出力要求値取得手段(50)と、
    単位時間当たりの前記出力要求値の増加率を検出する出力要求値増加率検出手段(50)と、
    前記燃料電池(10)の出力を検出する出力検出手段(13、14、50)と、
    所定時点において前記燃料電池(10)の出力が第1所定時間以上所定出力を下回っている場合に、前記出力要求値の増加率が所定値を超えたときに、前記セル(100)内の燃料ガス濃度を上昇させる制御手段(50)とを備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池(10)の燃料極から排出される排燃料ガスが通過する排燃料ガス経路(30b)と、
    前記排燃料ガス経路(30b)内部と外部を連通あるいは遮断することができ、前記排燃料ガス経路(30b)内部と外部を連通することで前記燃料電池(10)から排出される前記排燃料ガスを外部へ排出できる燃料ガス排出手段(33)とを備え、
    前記制御手段(50)は、前記所定時点において前記燃料電池(10)の出力が前記第1所定時間以上前記所定出力を下回っている場合に、前記出力要求値の増加率が前記所定値を超えたときに、前記燃料ガス排出手段(33)により前記排燃料ガス流路(30b)内部と外部を連通させる排燃料ガス排出制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記セル(100)内における燃料ガス不足が発生しやすい部位の局所電流を測定する局所電流測定手段(60)を備え、
    前記制御手段(50)は、前記排燃料ガス排出制御を行った後、前記局所電流が予め定めた基準電流値以上になった場合に、前記燃料ガス排出手段(33)により前記排燃料ガス流路(30b)内部と外部を遮断させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記排燃料ガス排出制御を行っても前記セル(100)内の燃料ガス不足が改善しない旨を使用者に報知する報知手段(17)を備え、
    前記制御手段(50)は、前記排燃料ガス排出制御を行った後、前記局所電流が第2所定時間以上前記基準電流値を下回っている場合に、前記燃料ガス排出手段(33)により前記排燃料ガス流路(30b)内部と外部を遮断させるとともに、前記報知手段(17)に報知を実行させることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池(10)は、車両の走行用駆動源として用いられ、運転者によるアクセルの操作量に応じて出力が変化するように構成されており、
    前記アクセルの操作量を検出するアクセル操作量検出手段(12)を備え、
    前記出力要求値増加率検出手段(50)は、前記出力要求値の増加率を、前記アクセル操作量検出手段(12)にて検出した前記アクセルの操作量の変化から推定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
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