JP4665542B2 - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車の前部車体構造、より詳しく言えば、エンジンルームの上方を覆うフードの側端部及び/又はその近傍に上方から所定値以上の外力が作用すると、当該フードが所定量下方へ移動するように構成した自動車の前部車体構造に関する。
周知のように、自動車の車体前部のエンジンルームは、その上方がフード(所謂ボンネット)で覆われ、また、その側方には外壁部と内壁部とを有するフロントフェンダが位置しており、該フロントフェンダの内壁部の下端部は所謂フードリッジ(例えばサスタワー)の上部に締結固定されている。前記フードは、一般に外壁部と内壁部とを有し、閉じられた状態で当該フードの側端部が前記フロントフェンダの内壁の上方に位置するように構成されている。
ところで、走行中の自動車が歩行者と接触した場合、その勢いで歩行者がフード上に跳ね上げられ該フード上に落下することがある。このような場合、フード上に跳ね上げられた歩行者の身体(特に頭部)のダメージをできるだけ緩和するためには、跳ねられた歩行者がフード上に落下する際に該フードから受ける衝撃力を効果的に吸収できるようにすることが望ましい。
このような歩行者との接触や衝突を想定した場合における歩行者保護の観点から、車体前部の構造について種々の工夫がなされており、フードやフロントフェンダに上方から外力が作用した場合に、当該フードやフロントフェンダが下方へ移動するように構成することにより、歩行者が受ける衝撃力を吸収できるようにすることが考えられている。
例えば、特許文献1には、フロントフェンダの縦壁状の内壁部に、下向きの外力に対して変形し易い脆弱部と、フード側端部に下向きの外力が作用した際にフロントフェンダを下方へ変位させるフェンダ下方移動手段とを設けた構成が開示されている。
特開2000−108841号公報
ところで、近年では、ユーザの好みの多様化に応える車体デザインの一種として、エンジンルームの上方を覆う前記フードの形状について、フード外壁部の左右側端部の近傍に車体前後方向へ延びる所定角度の折曲部を設け、この折曲部の外側に内側部分よりも大きく外側下方へ傾斜する側端傾斜面部を備えたデザインとしたものが考えられている。
しかしながら、フードにこのような側端傾斜面部を設けた場合、上方からの外力が作用した場合には、この側端傾斜面部がより大きく下方外側へ傾斜している分だけ、フードの左右側端部の下方への移動可能スペースが制限されることになり、当該自動車と歩行者との接触や衝突を想定した場合における歩行者保護の観点から好ましくない、という問題がある。
この発明は、かかる技術的課題に鑑みてなされたもので、フード外壁部の左右側端部およびその近傍に内側部分よりも大きく外側下方へ傾斜する側端傾斜面部を備えたデザインの自動車について、上方から外力が作用した場合のフードの左右側端部の下方への移動可能スペースをより大きく確保できるようにすることを、基本的な目的とする。
このため、本願請求項1の発明(第1の発明)に係る自動車の前部車体構造は、外壁部と内壁部とを有し車体前部のエンジンルームの上方を覆うフードと、外壁部と内壁部とを有し前記エンジンルームの側方に位置するフロントフェンダと、該フロントフェンダの前記内壁部の下端部が上部に固定されるフードリッジとを備え、前記フードが閉じられた状態で当該フードの側端部が前記フロントフェンダの内壁部の上方に位置するように構成された自動車の前部車体構造であって、フード外壁部の側端部近傍に、車体前後方向へ延びる所定角度の折曲部が設けられ、該折曲部の車幅方向内側に、車幅方向外側下方へ傾斜する内側部分が設けられると共に、車幅方向外側には、前記内側部分よりも大きく外側下方へ傾斜する側端傾斜面部が形成されており、フード内壁部が、前記折曲部に対応する部分に上方へ湾曲する湾曲部を有すると共に、該湾曲部の車幅方向内端から、該湾曲部の頂点よりも下方において略水平に車幅方向内側へ延びる水平面部を備えることで、前記湾曲部によって前記折曲部の内側部分と外側部分とで前記フードの断面高さが変化し、これにより、上方からの外力に対する脆弱部が形成されており、前記フードの側端部及び/又はその近傍に上方から所定値以上の外力が作用すると、前記脆弱部が変形して前記フードが所定量下方へ移動する、ことを特徴としたものである。
また、本願請求項の発明(第の発明)は、前記第の発明において、前記フード内壁部は、フード外壁部の側端部との間でヘム部を形成する外端部と、該外端部の内側から略水平に延びる水平面部と、該水平面部の内端から前記フード外壁部の側端傾斜面部に略沿って前記湾曲部まで延びる傾斜面部とを備えていることを特徴としたものである。
に、本願請求項の発明(第の発明)は、前記第1の明において、フロントフェンダ内壁部が、前記フードの車幅方向外側のフード外端部と下方から対向する部位において、下方に向かうに連れて内方へ傾斜する傾斜面部を備え、該傾斜面部の車幅方向内側の端部が、前記フード外端部よりも車幅方向内側に位置している、ことを特徴としたものである。
また更に、本願請求項4の発明(第4の発明)は、前記第3の発明において、前記フード外端部と対向するフロントフェンダ内壁部の上部に、前記フード外端部との間に所定の間隙を設ける弾性部材が配設されていることを特徴としたものである。
本願の第1の発明によれば、フード内壁部の折曲に対応する部分に上方へ湾曲する湾曲部を有すると共に、該湾曲部の車幅方向内端から、該湾曲部の頂点よりも下方において略水平に車幅方向内側へ延びる水平面部を備えることで、前記湾曲部によって前記折曲部の内側部分と外側部分とで前記フードの断面高さが変化し、これにより、上方からの外力に対する脆弱部が設けられ、フードの側端部及び/又はその近傍に上方から所定値以上の外力が作用すると、前記脆弱部が変形してフードが所定量下方へ移動する。従って、フロントフェンダ内壁部やフードリッジの設計に影響を及ぼすことなく、脆弱部が変形する分だけフード側端部の下方への移動量を大きく確保できる。
この結果、フード外壁部の左右側端部およびその近傍に、車体前後方向へ延びる所定角度の折曲部が設けられ、該折曲部の車幅方向内側に、車幅方向外側下方へ傾斜する内側部分が設けられると共に、車幅方向外側には、前記内側部分よりも大きく外側下方へ傾斜する側端傾斜面部が形成されたデザインを採用した場合でも、フード上に跳ね上げられた歩行者がフード上に落下する際に該フードから受ける衝撃力を効果的に吸収することができるようになる。すなわち、自動車のデザイン性と、当該自動車の歩行者との接触や衝突を想定した場合における歩行者保護特性の確保とを、両立して実現することができる。
特に、脆弱部の具体的な構成について、フード内壁部が、前記折曲部に対応する部分に上方へ湾曲する湾曲部を有すると共に、該湾曲部の車幅方向内端から、該湾曲部の頂点よりも下方において略水平に車幅方向内側へ延びる水平面部を備えることで、前記湾曲部によって前記折曲部の内側部分と外側部分とで前記フードの断面高さが変化し、これにより、上方からの外力に対する脆弱部が形成されている。従って、フード全体の剛性低下を招くことなく、比較的簡単な構成で局部的な脆弱部を必要箇所に設けることができる。
また、本願の第の発明によれば、前記第の発明と同様の効果を奏することができる。特に、前記フード内壁部は、より具体的には、該外端部の内側から略水平に延びる水平面部と、該水平面部の内端からフード外壁部の側端傾斜面部に略沿って前記湾曲部まで延びる傾斜面部とを備えている。従って、上方から外力が作用した場合には、フード内壁部の側端部の近傍部分は、フード外壁部の折曲部を支点として、この折曲部が略水平になるまで、外端部が上方へ回動するように変形し易くなっている。これにより、前記脆弱部が十分に変形し前記折曲部が略水平となる前に、フード内壁部の側端部の近傍部分がフロントフェンダ内壁部やフードリッジの上部に先当たりして、下方への移動が阻害されることを、有効に防止できる。
に、本願の第の発明によれば、前記第1の明と同様の効果を奏することができる。特に、フロントフェンダ内壁部が、前記フードの車幅方向外側のフード外端部と下方から対向する部位において、下方へ向かうに連れて内方へ傾斜する傾斜面部を備え、該傾斜面部の車幅方向内側の端部が、前記フード外端部よりも車幅方向内側に位置していることにより、上方から外力が作用した場合には、この傾斜面部が外側下方に開かれるように変位し易く、これにより、フード内壁部の側端部の近傍部分がフロントフェンダ内壁部と干渉して下方への移動が阻害されることを軽減できる。
また更に本願の第4の発明によれば、前記第3の発明と同様の効果を奏することができる。特に、フード外端部と対向するフロントフェンダ内壁部の上部に、フード外端部との間に所定の間隙を設ける弾性部材が配設されているので、フロントフェンダ内壁部に前記傾斜面部を設けた場合について、フード閉時に、フード外端部がフロントフェンダの上端よりも下方に位置する所謂オーバランが生じて、車体前部の見映えが損なわれることを有効に防止できる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る自動車の車体前部の概略構成を示す分解斜視図、図2は車体前部の側面説明図、図3はエンジンルームの部分斜視図である。
これらの図に示すように、前記自動車の車体前部には、エンジンルーム2の前端に略矩形フレーム状のシュラウドメンバ4が配設され、このシュラウドメンバ4は、車体前部の下部において車体前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム5により、側面を支持されている。フロントバンパユニット6(図1参照)は、これらフロントサイドフレーム5及び前記シュラウドメンバ4の前面に組み付けられる。
前記エンジンルーム2は、その左右側面にフロントフェンダ20が配設され、その上方はフード30(所謂ボンネット)で開閉可能に覆われている。前記フロントフェンダ20の上部前側には、ヘッドライトのランプレンズ7が配設されている。尚、本実施形態では、このランプレンズ7は、通常の車両に比してかなり後方へ延びるデザインのものが採用されている。
また、フロントフェンダ20の内方にはホイールハウスの内板9(ホイールハウスインナ:図2参照)が配設され、該ホイールハウスインナ9の上端側には、フロントサスペンション装置(不図示)を維持するサスタワー10が位置している。尚、ホイールハウスインナ9の下端側は、前記フロントサイドフレーム5に固定されている。
フード30の後側には、フロントウインドウガラス3の前端側(下端側)を支持するウインドウメンバ12が延設されており、このウインドウメンバ12の下端前側にカウルパネル13が一体的に設けられている(図3参照)。このカウルパネル13の上側には、外気取り入れ用のカウルグリル14(図3では一部のみ図示)が配置されている。尚、前記カウルパネル13は、エンジンルーム2と車室内とを仕切る鋼板製の縦壁15(所謂、ダッシュパネル)の上端側に配設されている。
図7は図2のY7−Y7線に沿った縦断面説明図、図8は図2のY8−Y8線に沿った縦断面説明図、また、図9は図8の要部を拡大して示す断面説明図である。
これらの図から良く分かるように、前記フロントフェンダ20は、例えば1枚ものの板材で構成された外壁部21と内壁部22とを有しており、この内壁部22の下端側は、所謂フードリッジとしてのサスタワー10の上面部に、例えばネジ部材(不図示)を用いて固定されている(図8及び図9参照)。そして、フード30が閉じられた状態では、当該フード30の側端部がフロントフェンダ内壁部22の上方に位置するように構成されている。
また、前記フード30も外壁部31と内壁部32とを有している。本実施形態では、車体前部のデザイン性の観点から、フード外壁部31の側端部近傍に、車体前後方向へ延びる所定角度の折曲部34が設けられ、該折曲部34の外側には、内側部分よりも大きく下方へ傾斜する側端傾斜面部35が形成されている。
但し、フード30にこのような側端傾斜面部35を設けた場合、フード30に(特に、側端部及び/又はその近傍部分に)上方からの外力が作用した場合には、この側端傾斜面部35がより大きく下方外側へ傾斜している分だけ、フード30の左右側端部の下方への移動可能なスペースが制限されることになる。
そこで、本実施形態では、フード内壁部32の前記折曲部34に対応する部分に、上方へ湾曲する湾曲部32dを設け、該湾曲部32dによって、前記折曲部34の内側部分と外側部分とで、フード30の断面形状における高さ(断面高さ)Hc,Heが大きく変化するように構成している。このようにフード30の断面高さHc,Heが大きく変化する部分32d及びその近傍では、その周辺部分に比して剛性が低く、フード30に(特に、側端部及び/又はその近傍部分に)上方からの外力が作用した場合には、脆弱でより変形し易くなっている。すなわち、フード内壁部32の前記側端傾斜面部35に略対応する部分に、上方からの外力に対する脆弱部33が設けられることになる。
従って、フード30に(特に、側端部及び/又はその近傍部分に)上方からの所定値以上の外力が作用した場合には、前記脆弱部33が変形してフード30が所定量下方へ移動することで、フロントフェンダ内壁部32やサスタワー10の設計に影響を及ぼすことなく、脆弱部33が変形する分だけフード側端部の下方への移動量を大きく確保できる。
この結果、フード外壁部31の左右側端部およびその近傍に内側部分よりも大きく外側下方へ傾斜する側端傾斜面部35を備えたデザインを採用した場合でも、フード30上に跳ね上げられた歩行者がフード30上に落下する際に該フード30から受ける衝撃力を効果的に吸収することができるようになる。すなわち、自動車のデザイン性と、当該自動車の歩行者との接触や衝突を想定した場合における歩行者保護特性の確保とを、両立して実現することができるのである。
特に、脆弱部33の具体的な構成としては、フード内壁部32の前記折曲部34に対応する部分に上方へ湾曲する湾曲部32dを設けることで、フード外壁部31の前記折曲部34の内側部分と外側部分とでフード30の断面高さHc,Heを大きく変化させ、これにより脆弱部33を形成するようにしている。従って、フード30全体の剛性低下を招くことなく、比較的簡単な構成で、局部的な脆弱部33を必要箇所に設けることができる。
前記フード内壁部32は、より詳しく説明すれば、フード30の底面を示す図5及び図6並びに前述の図9から良く分かるように、前記フード内壁部32は、フード外壁部31の側端部との間でヘム部を形成する外端部32aと、該外端部32aの内側から略水平に延びる水平面部32b(外側水平面部)と、該外側水平面部32bの内端から前記フード外壁部31の側端傾斜面部35に略沿って前記湾曲部32dまで延びる内壁傾斜面部32cとを備えている。尚、前記湾曲部32dの内側には、その内端から略水平に延びる水平面部32e(内側水平面部)が形成されている。
従って、フード30に(特に、側端部及び/又はその近傍部分に)上方から外力が作用した場合には、フード内壁部32の側端部の近傍部分は、フード外壁部31の折曲部34を支点として、この折曲部34が略水平になるまで、外端部が上方へ回動するように変形し易くなっている。
これにより、前記脆弱部33が十分に変形し折曲部34が略水平となる前に、フード内壁部32の側端部の近傍部分がフロントフェンダ内壁部22やサスタワー10の上部に先当たりして、下方への移動が阻害されることが有効に防止されている。
また、本実施形態では、図8及び図9から良く分かるように、特にフロントフェンダ20の比較的後部について、フロントフェンダ内壁部22に下方へ向かうに連れて内方へ傾斜する内壁傾斜面部23が設けられている。
一方、図4にも示されるように、フード30の外端部と対向するフロントフェンダ内壁部22の上部には、フード30の外端部との間に所定の間隙を設ける弾性部材として、例えばゴム製のバンプラバー25が、フロントフェンダ内壁部22の前記内壁傾斜面部23に沿うようにして配設されている。
フロントフェンダ内壁部22の前記内壁傾斜面部23の内側には、略水平に延びる水平固定部24が形成されており、この水平固定部24がサスタワー10の上面部に固定されている。前記バンプラバー25は、前記内壁傾斜面部23に沿った後、更に内方へ延長された延長部25bを備えており、この延長部25bが、フロントフェンダ内壁部22の前記水平固定部24に対して、例えばグロメット26を用いて固定されている。
尚、フロントフェンダ20の比較的前部については、従来公知のストップラバー29(図3参照)により、フード30の外端部とフロントフェンダ内壁部22との間に所定の間隙が設けられている。
本実施形態の場合、前述のように、ランプレンズ7が通常の車両に比してかなり後方へ延びるデザインとされている関係上、このランプレンズ7に対応した領域では、フロントフェンダ内壁部22の上部に所要の部品を取り付けるために、取付ブラケット28が設けられており、前記従来公知のストップラバー29はこのブラケット28上に支障なく取り付けることができる。この取付ブラケット28の上方を覆うために、樹脂製のカバー27が配設されている。尚、図4は、この樹脂製カバー27を取り外した状態で、前記バンプラバー25を示したものである。
この場合、フロントフェンダ内壁部22に下方へ向かうに連れて内方へ傾斜する内壁傾斜面部23を備えたことにより、上方から外力が作用した場合には、この内壁傾斜面部23が外側下方に開かれるように変位し易く、これにより、フード内壁部32の側端部の近傍部分がフロントフェンダ内壁部22と干渉して下方への移動が阻害されることを軽減できる。
また、このとき、フード30の外端部と対向するフロントフェンダ内壁部22の上部に、フード30の外端部との間に所定の間隙を設ける弾性部材25が配設されているので、フロントフェンダ内壁部22に前述のような内壁傾斜面部23を設けた場合について、フード30を閉じた際に、フード30の外端部がフロントフェンダ20の上端よりも下方に位置する所謂オーバランが生じて、車体前部の見映えが損なわれることを有効に防止できるのである。
尚、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更や改良または設計上の修正等が可能であることは言うまでもない。
本発明は、エンジンルームの上方を覆うフードの側端部及び/又はその近傍に上方から所定値以上の外力が作用すると、当該フードが所定量下方へ移動するように構成した自動車の前部車体構造に関するもので、フード外壁部の左右側端部およびその近傍に内側部分よりも大きく外側下方へ傾斜する側端傾斜面部を備えたデザインの自動車において、上方から外力が作用した場合のフードの左右側端部の下方への移動可能スペースをより大きく確保して、当該自動車の歩行者との接触や衝突を想定した場合における歩行者保護特性の確保と自動車のデザイン性とを両立して実現することができ、特に、乗用車等の自動車の前部車体構造として、有効に利用することができる。
本発明の実施形態に係る自動車の車体前部の概略構成を示す分解斜視図である。 前記自動車の車体前部の側面説明図である。 前記自動車のエンジンルームの部分斜視図である。 前記実施形態に係るバンプラバーを拡大して示す斜視図である。 前記自動車のフードの底面説明図である。 図6の要部を拡大して示す説明図である。 図2のY7−Y7線に沿った縦断面説明図である。 図2のY8−Y8線に沿った縦断面説明図である。 図8の要部を拡大して示す断面説明図である。
符号の説明
2 エンジンルーム
20 フロントフェンダ
21 フロントフェンダ外壁部
22 フロントフェンダ内壁部
23 (フロントフェンダの)内壁傾斜部
25 バンプラバー
30 フード
31 フード外壁部
32 フード内壁部
32a (フード内壁部の)外端部
32b (フード内壁部の)外側水平部
32c (フード内壁部の)内壁傾斜面部
32d (フード内壁部の)湾曲部
33 脆弱部
34 折曲部
35 側端傾斜面部
Hc,He フードの断面高さ

Claims (4)

  1. 外壁部と内壁部とを有し車体前部のエンジンルームの上方を覆うフードと、外壁部と内壁部とを有し前記エンジンルームの側方に位置するフロントフェンダと、該フロントフェンダの前記内壁部の下端部が上部に固定されるフードリッジとを備え、前記フードが閉じられた状態で当該フードの側端部が前記フロントフェンダの内壁部の上方に位置するように構成された自動車の前部車体構造であって、
    フード外壁部の側端部近傍に、車体前後方向へ延びる所定角度の折曲部が設けられ、
    該折曲部の車幅方向内側に、車幅方向外側下方へ傾斜する内側部分が設けられると共に、車幅方向外側には、前記内側部分よりも大きく外側下方へ傾斜する側端傾斜面部が形成されており、
    フード内壁部が、前記折曲部に対応する部分に上方へ湾曲する湾曲部を有すると共に、該湾曲部の車幅方向内端から、該湾曲部の頂点よりも下方において略水平に車幅方向内側へ延びる水平面部を備えることで、前記湾曲部によって前記折曲部の内側部分と外側部分とで前記フードの断面高さが変化し、これにより、上方からの外力に対する脆弱部が形成されており、
    前記フードの側端部及び/又はその近傍に上方から所定値以上の外力が作用すると、前記脆弱部が変形して前記フードが所定量下方へ移動する、
    ことを特徴とする自動車の前部車体構造。
  2. 前記フード内壁部は、フード外壁部の側端部との間でヘム部を形成する外端部と、該外端部の内側から略水平に延びる水平面部と、該水平面部の内端から前記フード外壁部の側端傾斜面部に略沿って前記湾曲部まで延びる傾斜面部とを備えていることを特徴とする請求項記載の自動車の前部車体構造。
  3. フロントフェンダ内壁部が、前記フードの車幅方向外側のフード外端部と下方から対向する部位において、下方に向かうに連れて内方へ傾斜する傾斜面部を備え、該傾斜面部の車幅方向内側の端部が、前記フード外端部よりも車幅方向内側に位置している、ことを特徴とする請求項に記載の自動車の前部車体構造。
  4. 前記フード外端部と対向するフロントフェンダ内壁部の上部に、前記フード外端部との間に所定の間隙を設ける弾性部材が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の自動車の前部車体構造。
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