JP4661255B2 - 加工工具 - Google Patents

加工工具 Download PDF

Info

Publication number
JP4661255B2
JP4661255B2 JP2005035858A JP2005035858A JP4661255B2 JP 4661255 B2 JP4661255 B2 JP 4661255B2 JP 2005035858 A JP2005035858 A JP 2005035858A JP 2005035858 A JP2005035858 A JP 2005035858A JP 4661255 B2 JP4661255 B2 JP 4661255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pad
axis
processing tool
blade
workpiece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005035858A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006218596A (ja
Inventor
智康 太田
洋 鍵本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005035858A priority Critical patent/JP4661255B2/ja
Publication of JP2006218596A publication Critical patent/JP2006218596A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4661255B2 publication Critical patent/JP4661255B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、例えばエンジンのシリンダヘッドにおけるバルブ孔のバルブシート等、被加工物の孔や凹部の内周面を所望の形状に加工する場合に用いる加工工具の技術に関する。
より詳細には、加工時に該加工工具が受ける外力に起因する加工工具および被加工物の弾性変形を抑制することにより、該加工工具の加工時の振動を防止する技術に関する。
従来、所定の軸線(以下、「加工工具の軸線」という。)を中心に回転する本体と、該本体の外周部に配置された複数の切削刃と、を具備する加工工具の技術は公知となっている。
このような加工工具は、モータ等により回転駆動される回転軸の先端部に固定され、該回転軸と一体となって回転しつつ該複数の切削刃を被加工物に接触させることにより、被加工物と切削刃との接触部位を切削加工するものである。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の加工工具の本体の外周部に配置された複数の切削刃は、それぞれ加工工具の軸線方向に対して所定の傾斜角度を成す刃面を有し、該刃面のエッジ部分が鋭利な刃物となっていることから、被加工物の表面は当該刃面の回転軌跡と略同じ形状となるように切削される。
特許文献1に記載の加工工具は、加工時において被加工物に押し当てる方向と、その軸線方向とが略一致し、各切削刃は被加工物から刃面に垂直な方向の力を受けることとなる。
その結果、各切削刃が被加工物から受ける刃面に垂直な方向の力は、加工工具の軸線方向の成分と、半径方向、すなわち軸線方向に垂直かつ軸線と交差する方向の成分とに分解される。
このうち、加工工具の半径方向の成分は、加工工具を弾性変形により湾曲させる方向に作用するため、加工工具の加工時(回転時)の振動の原因となる。
特許文献1に記載の加工工具は、上記問題点を解消するために、該加工工具の本体の外周部に配置された複数の切削刃と同数のパッドを具備する。
該複数のパッドは、それぞれ加工工具の軸線方向に対して所定の傾斜角度を成す当接面を有しており、加工工具の加工時において、被加工物を加工(切削)することなく該当接面にて該被加工物に当接し、被加工物から加工工具が受ける力の一部を支持するものである。
また、該複数のパッドは、所定の軸線方向から見て、該軸線を挟んで各切削刃の反対側となる位置にそれぞれ配置される。すなわち、一個の切削刃と、一個のパッドとが、加工工具の軸線を挟んで一対のペアとなっている。
そして、各パッドは、前記切削刃と同様に、加工時に被加工物から当接面に垂直な方向の力を受けることとなる。その結果、各パッドが被加工物から受ける当接面に垂直な方向の力は、加工工具の軸線方向の成分と、半径方向、すなわち軸線方向に垂直かつ軸線と交差する方向の成分とに分解される。
特許文献1に記載の加工工具は、以上の如くパッドを配置することにより、切削刃が被加工物から受ける力の半径方向の成分と、該切削刃とペアを成すパッドが被加工物から受ける力の半径方向の成分とを相殺し、加工工具の加工時(回転時)の振動を抑制する。
特開2004−142094号公報
しかし、特許文献1に記載の加工工具は、加工工具の加工時(回転時)の振動を抑制するためには、切削刃が受ける力の半径方向の成分と、該切削刃とペアを成すパッドが受ける力の半径方向の成分とを略同じ大きさにするために各パッドについてそれぞれ本体への取り付け位置を調整する作業を行う必要があり、作業が煩雑である。
また、該複数のパッドのうち、一つでも位置の調整が不十分であると、切削刃が受ける力の半径方向の成分と、該切削刃とペアを成すパッドが受ける力の半径方向の成分とがうまく相殺されず、加工工具の加工時(回転時)に振動が発生してしまう。従って、該パッドの位置の調整は非常にデリケートで難しいものとなる。
特に、複数のパッドのうちの一つの位置を調整すると、他のパッドが被加工物と当接する状態も変化するため、他のパッドが被加工物から受ける力の大きさも変動する。従って、加工工具に具備される切削刃の個数が増大するほど該パッドの位置の調整が難しい。
また、加工工具の外周部に切削刃およびパッドを配置する場合には、通常切削刃およびパッドの基部(切削刃およびパッドにおいて、刃面または当接面から離れている部分)を収容し、固定するための溝を加工工具の外周部に形成する必要があるが、特許文献1に記載の加工工具は、切削刃とパッドが一対のペアとなっているため、加工工具の外周部に形成される溝の本数が多くなり、加工工具自体の強度が低下し、却って加工工具が半径方向に弾性変形(湾曲)し易くなってしまう。
特に、被加工物が小さい場合には加工工具自体も小さくする必要があり、多数の切削刃およびパッドを収容し、固定するための溝を多数形成した場合の強度低下が大きい。
また、加工工具自体が小さくなると、そもそも全ての切削刃およびパッドを配置することが不可能となる場合がある。
本発明は以上の如き問題に鑑み、加工時の振動を効果的に防止可能であり、多数の切削
刃を配置した場合でも強度に優れ、かつ当該振動を防止するためのメンテナンス性に優れ
た加工工具を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手
段を説明する。
即ち、請求項1においては、
軸線を中心に回転する本体と、
該本体の外周部に配置され、該軸線に対して所定の傾斜角を成す刃面を有する複数の切削刃と、
該本体の外周部、かつ、該複数の切削刃が被加工物から受ける力の半径方向の成分の和からなる合力の方向に配置され、該軸線に対して所定の傾斜角を成す当接面を有する単数のパッドと、
を具備するものである。
請求項2においては、
前記パッドは、前記軸線の長手方向に位置調整可能であるものである。
請求項3においては、
前記パッドの当接面の傾斜角が前記複数の切削刃の刃面の傾斜角のいずれかと略同じであって、かつ、該当接面は該略同じ傾斜角の刃面を有する切削刃により被加工物に形成された加工面に当接するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、複数の切削刃が被加工物から受ける力の半径方向の成分と、パッドが被加工物から受ける力の半径方向の成分とを効果的に相殺し、加工工具の加工時の振動を抑制することが可能である。
請求項2においては、パッドと被加工物とのクリアランスを容易に調整することが可能であり、メンテナンス性に優れる。
請求項3においては、パッドの当接面の摩耗を抑えることが可能である。
以下では、図1を用いて、本発明の加工工具の実施の一形態である加工工具1の構成について説明する。なお、以下の説明では、図1に示す矢印Aの方向を便宜上「前方」と定義する。
加工工具1は被加工物の孔や凹部の内周面を所望の形状に加工するものである。
ここで、「被加工物」は加工工具1が加工する対象であり、具体例としてはエンジンのシリンダヘッドにおけるバルブ孔等が挙げられる。
加工工具1は、主として本体20、切削刃31・32・33、パッド40等で構成される。
本体20は軸線100を中心とする回転体である。軸線100の長手方向は加工工具1の前後方向、すなわち矢印Aの方向に一致する。
本体20は、前方から後方に向けて順に切削刃取り付け部21、フランジ部22、テーパーシャンク部23等で構成される。
切削刃取り付け部21は本体20の前部を成す部位であり、軸線100を中心とする略円柱形状を成す。
切削刃取り付け部21の外周部には溝21a・21a・21aおよび溝21bが形成される。溝21a・21a・21aには切削刃31・32・33が着脱可能かつ位置調整可能に取り付けられる。また、溝21bにはパッド40が着脱可能かつ位置調整可能に取り付けられる。
フランジ部22は工作機械等の回転軸に加工工具1を固定するために軸線100の半径方向に突出した部位である。また、テーパーシャンク部23は工作機械等の回転軸側に形成されたテーパ面に当接する部位である。
加工工具1は該工作機械等の回転軸に取り付けられる際に該テーパ面に沿って位置決めが行われる。その結果、加工工具1の軸線100と工作機械等の駆動軸の回転軸の軸線とが略一致し、工作機械等の回転軸を回転駆動することにより、加工工具1の本体20は該回転軸と一体となって軸線100を中心に回転する。
加工工具1の本体20の内部には貫通孔24が形成される。貫通孔24の後端24bは加工工具1の後端にて開口しており、前端24aは加工工具1の前端にて開口している。
また、貫通孔24の中途部と本体20の外周部とを連通する連通孔25・26・27が形成される。
加工工具1が取り付けられる工作機械等の回転軸にも貫通孔が形成されており、該貫通孔を経て加工工具1の貫通孔24に流体が供給される。さらに、該流体は貫通孔24の前端24aや連通孔25・26・27の外周部側の端部から加工工具1の外部に吐出される。
ここで、「流体」とは、主に加工工具1および被加工物の切削部位の冷却、潤滑および切り屑の除去を行う目的で使用される切削油剤、または該切削油剤と圧縮ガスとの混合物を指す。
図1および図4に示す如く、三個の切削刃31・32・33は被加工物の孔や凹部の内周面に当接して該被加工物を切削することにより、該被加工物の内周面を所望の形状に加工するための刃である。
切削刃31・32・33は本体20の外周部に配置される。
より厳密には、切削刃31・32・33は本体20の切削刃取り付け部21の外周部に形成された溝21a・21a・21aに軸線方向にのみ位置調整可能、または軸線方向および本体20の周方向に位置調整可能に取り付けられる。
切削刃31・32・33は、それぞれ加工工具1の軸線方向(軸線100の長手方向)に対して所定の傾斜角度を成す刃面31a・32a・33aを有し、該刃面31a・32a・33aのエッジ部分が鋭利な刃物となっている。
なお、本発明に係る加工工具に具備される切削刃の個数については、本実施例の加工工具1の如く三個(切削刃31・32・33)に限定されず、複数個であれば良い。
パッド40は被加工物を加工することなく被加工物の孔や凹部の内周面に当接し、被加工物から加工工具1が受ける力の一部を支持するものである。
パッド40は、切削刃31・32・33と同じく本体20の外周部に配置される。より厳密には、パッド40は本体20の切削刃取り付け部21の外周部に形成された溝21bに軸線方向にのみ位置調整可能、または軸線方向および本体20の周方向に位置調整可能に取り付けられる。
パッド40は加工工具1の軸線方向に対して所定の傾斜角度を成す当接面40aを有しており、加工工具1が弾性変形した場合に該当接面40aにて被加工物に当接する。
以下では、図1、図2、図3および図4を用いて本体20の外周部における切削刃31・32・33およびパッド40の配置について説明する。
なお、以下では、図2に示すエンジンのシリンダヘッドにおけるバルブ孔のバルブシート200を被加工物とし、該バルブシート200の内周面を加工する場合を例に説明する。
図2に示す如く、バルブシート200はエンジンのシリンダヘッドにおけるバルブ孔に配置されるリング状の部材であり、エンジンバルブと当接、離間を繰り返すものである。
バルブシート200の内周面の加工(切削)は、加工工具1の軸線100と、バルブシート200が配置されるバルブ孔の中心線とを一致させ、加工工具1を回転させつつ前方(矢印Aの方向)に移動させてバルブシート200の内周面に押し付けることにより行われる。
図2中の二点鎖線で示す切削刃31・32・33の回転軌跡において、刃面31a・32a・33aに対応する部分と軸線100との成す角度は、それぞれθ1、θ2、θ3である。また、刃面31a・32a・33aとバルブシート200とが接触する部位はそれぞれ異なっている。
従って、加工後のバルブシート200の内周面には、バルブ孔の中心線を含む断面視で該バルブ孔の中心線(すなわち、軸線100)に対してそれぞれθ1、θ2、θ3の傾斜角を成す加工面たるシート面200a・200b・200cが形成される。
図3に示す如く、加工工具1によるバルブシート200の加工時において、切削刃31がバルブシート200から刃面31aに垂直な方向の力F1、を受けるものとすると、該力F1は、軸線方向(軸線100の長手方向)の成分F1aと、半径方向すなわち軸線方向に垂直かつ軸線と交差する方向の成分F1rと、に分解される。
同様に、切削刃32がバルブシート200から刃面32aに垂直な方向の力F2、を受けるものとすると、該力F2は、軸線方向の成分F2aと、半径方向の成分F2rと、に分解される。また、切削刃33がバルブシート200から刃面33aに垂直な方向の力F3、を受けるものとすると、該力F3は、軸線方向の成分F3aと、半径方向の成分F3rと、に分解される。
このとき、成分F1r、F2r、F3rの大きさはそれぞれ以下の(式1)、(式2)、(式3)で表される。
F1r=F1cos(θ1) (式1)
F2r=F2cos(θ2) (式2)
F3r=F3cos(θ3) (式3)
図4に示す如く、加工工具1を軸線100の長手方向から見て、軸線100に直交するX軸、および軸線100およびX軸の両方に直交するY軸を設定するとともに、軸線100がX軸とY軸との交点すなわちX−Y座標系の原点を通過するようにした場合において、該X−Y座標系の原点と切削刃31とを通過する直線131と、X軸と、の成す角度をφ1とすると、前記成分F1rは当該X−Y座標系を用いて以下の(式4)で表される。
F1r={−F1rcos(φ1),−F1rsin(φ1)} (式4)
同様に、X−Y座標系の原点と切削刃32とを通過する直線132と、X軸と、の成す角度をφ2とすると、前記成分F2rは当該X−Y座標系を用いて以下の(式5)で表される。
F2r={−F2rcos(φ2),−F2rsin(φ2)} (式5)
同様に、X−Y座標系の原点と切削刃33とを通過する直線133と、X軸と、の成す角度をφ3とすると、前記成分F3rは当該X−Y座標系を用いて以下の(式6)で表される。
F3r={−F3rcos(φ3),−F3rsin(φ3)} (式6)
成分F1r、F2rおよびF3rの和からなる合力Fは、以下の(式7)および(式8)で表される。
F=F1r+F2r+F3r={Rcosψ,Rsinψ} (式7)
R=[{F1rcos(φ1)+F2rcos(φ2)+F3rcos(φ3)}2+{F1rsin(φ1)+F2rsin(φ2)+F3rsin(φ3)}20.5
(式8)
ここで、Rは合力Fの大きさを表す。
上記(式7)および(式8)より、合力Fの方向(角度ψ)および合力Fの大きさRが求められる。
本実施例の加工工具1は、複数の切削刃31・32・33が被加工物から受ける力の半径方向の成分の和からなる合力Fの方向にパッド40を配置する。
すなわち、本体2の外周部、かつ、該X−Y座標系の原点とパッド40とを通過する直線140と、X軸と、の成す角度がψとなる位置、にパッド40を配置する。
このとき、パッド40の当接面40aの傾斜角θpは、切削刃31の刃面31aの傾斜角θ1、切削刃32の刃面32aの傾斜角θ2、または切削刃33の刃面33aの傾斜角θ3のいずれかと略同じであって、かつ、当接面40aは該略同じ傾斜角の刃面を有する切削刃によりバルブシート200に形成された加工面に当接することが望ましい。
すなわち、当接面40aをシート面200aに当接させる場合にはθp=θ1とし、当接面40aをシート面200bに当接させる場合にはθp=θ2とし、当接面40aをシート面200cに当接させる場合にはθp=θ3とすることが望ましい。
このように構成することにより、パッド40の当接面40aの摩耗を抑えることが可能である。
なお、以上の摩耗抑制の効果を奏する限りにおいて、傾斜角θ1〜θ3は完全な同一角度に限定されるものではない。
以下では、パッド40の前後方向の位置の調整方法について説明する。
なお、以下ではパッド40の当接面40aの傾斜角θp=θ1とし、パッド40は切削刃31により切削されたシート面200aに当接する場合を例として説明する。
加工時には加工工具1が回転しつつ被加工物に向かって前進するが、当該前進量をL(mm/回転)とすると、パッド40の当接面40aの位置は、切削刃31の刃面31aの位置よりも以下の(式9)で表される距離Wだけ後方に配置することが望ましい。
W=L×(Δθ/2π)+S (式9)
ここで、Δθは加工工具1の回転方向において先に切削刃31、後にパッド40がある場合の位相差(本実施例の場合、Δθ=ψ−φ1)、Sはクリアランス(S≧0)を表す。
ある時刻において切削刃31が被加工物のシート面200aのある部分を切削し、さらに加工工具1が回転して当該部分にパッド40が到達すると、その間にパッド40はL×(Δθ/2π)だけ前進している。
従って、加工工具1が弾性変形していない場合には、加工時のパッド40のパッド面40aはシート面200aとの間に前後方向に大きさSのクリアランスを有することになる。
そして、加工工具1が当該クリアランスSを超えて弾性変形した場合には、パッド40の当接面40aがシート面200aに当接し、加工工具1を支持することとなる。
クリアランスの大きさSについては、0≦S≦5μmであることが望ましい。これは、クリアランスSが5μmを超えると加工工具1の弾性変形量が過大となり、所望の加工精度を確保することが困難となるからである。
以上の如く、本実施例の加工工具1は、
軸線100を中心に回転する本体20と、
本体20の外周部に配置され、軸線100に対してそれぞれ傾斜角θ1・θ2・θ3を成す刃面31a・32a・33aをそれぞれ有する複数の切削刃31・32・33と、
本体20の外周部、かつ、複数の切削刃31・32・33が被加工物(バルブシート200)から受ける力の半径方向の成分の和からなる合力Fの方向に配置され、軸線100に対して傾斜角θpを成す当接面40aを有するパッド40と、
を具備するものである。
このように構成することにより、複数の切削刃31・32・33がバルブシート200から受ける力の半径方向の成分を、パッド40により効果的に相殺し、加工工具1の加工時(回転時)の振動を抑制することが可能である。
また、パッド40を一つしか必要としないため、該パッドを取り付けるための溝等を本体の外周部に多数形成する必要が無く、従来の加工工具と比較して加工工具の本体の強度が向上する。また、加工工具を小型化する際にも、加工工具の強度を確保することが容易である。
さらに、複数の切削刃31・32・33がバルブシート200から受ける力の半径方向の成分を相殺するための力を一つのパッド40の位置で調整することが可能であり、メンテナンス性に優れる。
また、本実施例の加工工具1のパッド40は、軸線100の長手方向に位置調整可能であるものである。
このように構成することにより、パッド40とバルブシート200とのクリアランスを容易に調整することが可能であり、メンテナンス性に優れる。
また、本実施例の加工工具1は、
パッド40の当接面40aの傾斜角θpが複数の切削刃31・32・33の刃面31a・32a・33aの傾斜角θ1・θ2・θ3と略同じであって、かつ、当接面40aは略同じ傾斜角の刃面を有する切削刃によりバルブシート200に形成された加工面に当接するものである。
このように構成することにより、パッド40の当接面40aの摩耗を抑えることが可能である。
また、本実施例では切削刃の個数が三個であったが、切削刃の個数が二個の場合には、以下の点に注意する必要がある。
すなわち、軸線を挟んで互いに反対側となる位置に該二つの切削刃を配置すると、二つの切削刃が受ける力の半径方向の合力の方向がいずれかの切削刃の方向と略一致してしまい、パッドを配置することが困難となる。
従って、このような場合には敢えて二つの切削刃を軸線を挟んで互いに反対側となる位置に配置せずに少しずらして配置することが望ましい。
同様に、多数の切削刃が受ける力の半径方向の合力の方向が該多数の切削刃のいずれの方向とも略一致しないように、該多数の切削刃の配置することが好ましい。
本発明に係る加工工具の側面一部断面図。 被加工物と切削刃の位置関係を示す模式図。 切削刃が被加工物から受ける力を示す模式図。 本発明に係る加工工具を軸線方向から見た図。
1 加工工具
20 本体
31・32・33 切削刃
31a・32a・33a 刃面
40 パッド
40a 当接面
100 軸線
200 バルブシート(被加工物)

Claims (3)

  1. 軸線を中心に回転する本体と、
    該本体の外周部に配置され、該軸線に対して所定の傾斜角を成す刃面を有する複数の切削刃と、
    該本体の外周部、かつ、該複数の切削刃が被加工物から受ける力の半径方向の成分の和からなる合力の方向に配置され、該軸線に対して所定の傾斜角を成す当接面を有する単数のパッドと、
    を具備することを特徴とする加工工具。
  2. 前記パッドは、前記軸線の長手方向に位置調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の加工工具。
  3. 前記パッドの当接面の傾斜角が前記複数の切削刃の刃面の傾斜角のいずれかと略同じであって、かつ、該当接面は該略同じ傾斜角の刃面を有する切削刃により被加工物に形成された加工面に当接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加工工具。
JP2005035858A 2005-02-14 2005-02-14 加工工具 Expired - Fee Related JP4661255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005035858A JP4661255B2 (ja) 2005-02-14 2005-02-14 加工工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005035858A JP4661255B2 (ja) 2005-02-14 2005-02-14 加工工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006218596A JP2006218596A (ja) 2006-08-24
JP4661255B2 true JP4661255B2 (ja) 2011-03-30

Family

ID=36981238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005035858A Expired - Fee Related JP4661255B2 (ja) 2005-02-14 2005-02-14 加工工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4661255B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05253722A (ja) * 1992-03-04 1993-10-05 Aisan Ind Co Ltd ガンドリル
JPH09225701A (ja) * 1996-02-15 1997-09-02 Daishowa Seiki Co Ltd 面取り工具
JP2003502163A (ja) * 1999-06-21 2003-01-21 サンドビック アクティエボラーグ 深穴ドリル
JP2004142094A (ja) * 2002-10-03 2004-05-20 Mitsubishi Materials Corp 穴加工工具

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05253722A (ja) * 1992-03-04 1993-10-05 Aisan Ind Co Ltd ガンドリル
JPH09225701A (ja) * 1996-02-15 1997-09-02 Daishowa Seiki Co Ltd 面取り工具
JP2003502163A (ja) * 1999-06-21 2003-01-21 サンドビック アクティエボラーグ 深穴ドリル
JP2004142094A (ja) * 2002-10-03 2004-05-20 Mitsubishi Materials Corp 穴加工工具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006218596A (ja) 2006-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7112020B2 (en) Cutting tool configured for improved engagement with a tool holder
WO2007142224A1 (ja) 切削工具及び切削インサート
JP2009544483A (ja) 工具システム
JP6470043B2 (ja) 旋削加工用工具
JP4774253B2 (ja) 摩擦攪拌接合のバリ取り装置
JPWO2008123424A1 (ja) シート部材およびそれを用いた回転工具並びにそれを用いた切削方法
JP2006281371A (ja) 転削工具およびこれに用いるスローアウェイチップ
JP4661255B2 (ja) 加工工具
JP2006326720A (ja) スローアウェイチップおよび切削工具
JP2008114344A (ja) 刃振れ調整機構および刃振れ調整機構を備えたスローアウェイ式切削工具
KR19990064128A (ko) 공구착탈장치
JP2006150535A (ja) 切削工具
JP2007245295A (ja) インサート着脱式ドリル
JP4498704B2 (ja) 穴加工工具
JP4212991B2 (ja) 穴加工工具
WO2023181901A1 (ja) 切削インサート及び旋削工具
US20220314345A1 (en) Machining tool
JP4212990B2 (ja) 穴加工工具
JP2005103733A (ja) スローアウェイチップ及びピンミラーカッター
JP2006192530A (ja) スローアウェイ式切削工具及びスローアウェイチップ
JP4129712B2 (ja) ピンミラーカッタ
JP4260584B2 (ja) 穴加工工具
JPH11333615A (ja) スローアウェイカッター
JP4363894B2 (ja) スローアウェイ式カッタ
JP2022046889A (ja) 工具ホルダ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees