JP4660731B2 - 双安定半導体レーザを用いた再生中継器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、双安定半導体レーザを用いた再生中継器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、光ファイバ通信システムは高度情報化社会を担う通信伝送方式として発展している。しかし、現状の光ファイバ通信システムは、キャリア周波数が200THzという光の特性をまだ十分には活用していない。今後の情報量の増大に応えるためには、より一層の超高速光通信システムの開発が望まれているが、その超高速化のためには、信号処理も光が行う全光化が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、光ファイバ中で減衰した光信号は、光電変換して電子回路により、等化増幅(reshaping)、識別再生(regenerating)、リタイミング(retiming)を行い(これを3R機能という)、再び光信号に変換して光ファイバ中に送り出す、という再生中継が行われている。そのような再生中継方式においては、波形劣化と雑音の累積を回避できるという利点がある反面、複雑な回路構成となり、また、高速化が困難であるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記状況に鑑みて、光信号を電気信号に変換することなく、全光型で直接再生中継を行い、簡単な構成で高速化を達成することができる双安定半導体レーザを用いた再生中継器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴は、光信号を電気信号に変換することなく、全光型で直接再生中継を行うことにある。外部共振器型半導体レーザからなるクロック抽出回路と、双安定面発光半導体レーザのもつ、ANDゲート動作およびメモリ動作を組み合わせることにより可能となる。以下、構成例で説明する。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕双安定半導体レーザを用いた再生中継器において、入力信号光(1)を受ける第1のビームスプリッタ(2)と、この第1のビームスプリッタ(2)で2分割された一方の入力信号光(1)が入力されるとともに、片面にARコーティング(5A)を施した半導体レーザ(5)と前記ARコーティング(5A)と対向させて配置した鏡(6)とにより構成される外部共振器(7)よりなり、前記入力信号光(1)のパルスの時間間隔t 0 と等しい時間間隔のクロック光を抽出する第1のクロック抽出部(12)と、この第1のクロック抽出部(12)から得たクロック光を前記第1のビームスプリッタ(2)を介して受け、このクロック光を2分割する第2のビームスプリッタ(10)と、この第2のビームスプリッタ(10)で2分割された一方のクロック光をt 0 /4遅延させる光遅延器(13)と、この光遅延器(13)からのクロック光の偏光を90°回転するλ/2波長板(14)と、偏光方向が互いに等しい前記第1のビームスプリッタ(2)で2分割された他方の入力信号光(1)と前記第2のビームスプリッタ(10)で2分割された他方のクロック光とのAND動作で0°モードの出力信号光を出力するとともに、前記λ/2波長板(14)から出力される偏光方向が90°回転されたクロック光が入射され90°モードの出力信号光を出力する光導波路が正方形の断面形状を持つ面発光半導体レーザ(4)と、この面発光半導体レーザ(4)からの前記0°モードの出力信号光と前記90°モードの出力信号光とを分離する偏光ビームスプリッタ(18)とを備え、全光型で直接再生中継を行うことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示す双安定半導体レーザを用いた再生中継器の全体構成図、図2は面発光半導体レーザ(VCSEL)の機能の説明図である。
これらの図において、1は入力信号光、2は第1のビームスプリッタ、3は第1の反射鏡、4は面発光半導体レーザ(VCSEL)、5は半導体レーザであり、その片面にARコーティング5Aが施されている。6は鏡(M)であり、半導体レーザ5と合わせて外部共振器7を形成する。
【0008】
また、8は第2の反射鏡、9は第3の反射鏡、10は第2のビームスプリッタ、11は第4の反射鏡、12はクロック抽出回路、13はt0 /4の時間遅れを生成する光遅延器、14はλ/2波長板、15は第5の反射鏡、16は第3のビームスプリッタ、17は第4のビームスプリッタ、18は出力信号光(0°)と出力信号光(90°)とを生成する偏光ビームスプリッタ(PBS)である。
【0009】
まず、クロック抽出回路の構成例について説明する。
半導体レーザ5の片面にARコーティング5Aを施し、鏡(M)6と合わせて外部共振器7を形成する。入力信号光1のパルス間隔がt0 の場合、2L/c=t0 (Lは共振器長)の関係があれば、半導体レーザ5に注入されたパルスは、共振器内を周回し、RZ信号パルス列はパルス列に変換され、クロック抽出回路12として動作する。
【0010】
この時、抽出したクロックの波高値やパルスの時間位置の正確さは、半導体レーザ5の共振器反射率Rに大きく依存し、Rが1に近い方が良好なクロック抽出が可能となる。さらに、良好なパルス列を形成するため、半導体レーザ5内に可飽和吸収体を挿入したり、波長板と組み合わせることも可能である。
次に、再生中継器の構成例について説明する。
【0011】
クロック抽出回路12で入力信号からクロックを抽出した後、クロック信号を第2のビームスプリッタ10で2分割し、一方を光遅延器13でt0 /4だけ遅らせ、λ/2波長板14で信号の偏光を90°回転する。入力信号光1と2つのクロック光を双安定VCSEL4に入射する。0°入力信号光と0°クロック光のAND動作でVCSEL4が0°にセットされ、90°クロック光でVCSEL4は90°信号になる。これにより再生中継が可能になる。
【0012】
ここで、偏光双安定面発光半導体レーザについて説明する。
図3は本発明にかかる面発光半導体レーザ(VCSEL)の模式図、図4はこの面発光半導体レーザによる偏光双安定光メモリの動作の説明図であり、図4(a)は外部からの入射光(例えば、フェムト秒光パルス)の波形図、図4(b)は出力光のパルスの波形図である。
【0013】
これらの図に示すように、光導波路が正方形の断面形状を持つ、面発光半導体レーザ(VCSEL)4には、電界方向が正方形の辺に沿う2つの固有モードが存在する。ここでは0°モード、90°モードと呼ぶ。2つのレーザ発振モードに対して面発光半導体レーザの光学利得はほぼ等しく、2つのモードは利得飽和を通して強結合し、双安定性が生じる。
【0014】
光パルス(例えば、フェムト秒光パルス)を外部から入射すると、入射パルス光と同一偏光のモードに偏光がスイッチし、入射パルスがなくなってもスイッチした後の偏光を保持する。従って、偏光双安定光メモリが実現できる。偏光スイッチングの速度は7psと極めて速く、光双安定素子のスイッチング速度としては世界最高速である。そのため、超高速光通信における種々の超高速光機能素子として応用が期待できる。
【0015】
次に、光3R機能について説明する。
図5は本発明にかかる光3R機能の説明図である。
光3R機能では波形がなまり、時間位置にもジッターを含む光入力信号〔図5(a)参照〕から、システムで決められている周波数と一致したクロック信号を抽出し、このクロック信号を基準に、増幅と符号化とを行った信号を新しく送出する。
【0016】
その結果、図5(b)に示すように、時間ジッターがなく、波形および波高値ともにそろい、符号化された信号が再生される。
なお、上記実施例では、クロック抽出回路を半導体レーザと外部共振器の組み合わせとし例示したが、これに限定されるものではなく、他の構成をとるようにしてもよい。
【0017】
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0018】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、光信号を電気信号に変換することなく、全光型で直接再生中継を行い、簡単な構成と高速化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す双安定半導体レーザを用いた再生中継器の全体構成図である。
【図2】 本発明にかかる面発光半導体レーザ(VCSEL)の機能の説明図である。
【図3】 本発明にかかる面発光半導体レーザ(VCSEL)の模式図である。
【図4】 本発明にかかる面発光半導体レーザによる偏光双安定光メモリの動作の説明図である。
【図5】 本発明にかかる光3R機能の説明図である。
【符号の説明】
1 入力信号光
2 第1のビームスプリッタ
3 第1の反射鏡
4 面発光半導体レーザ(VCSEL)
5 半導体レーザ
5A ARコーティング
6 鏡(M)
7 外部共振器
8 第2の反射鏡
9 第3の反射鏡
10 第2のビームスプリッタ
11 第4の反射鏡
12 クロック抽出回路
13 t0 /4の時間遅れを生成する光遅延器
14 λ/2波長板
15 第5の反射鏡
16 第3のビームスプリッタ
17 第4のビームスプリッタ
18 偏光ビームスプリッタ(PBS)
Claims (1)
- (a)入力信号光を受ける第1のビームスプリッタと、
(b)該第1のビームスプリッタで2分割された一方の入力信号光が入力されるとともに、片面にARコーティングを施した半導体レーザと前記ARコーティングと対向させて配置した鏡とにより構成される外部共振器よりなり、前記入力信号光のパルスの時間間隔t 0 と等しい時間間隔のクロック光を抽出する第1のクロック抽出部と、
(c)該第1のクロック抽出部から得たクロック光を前記第1のビームスプリッタを介して受け、該クロック光を2分割する第2のビームスプリッタと、
(d)該第2のビームスプリッタで2分割された一方のクロック光をt 0 /4遅延させる光遅延器と、該光遅延器からのクロック光の偏光を90°回転するλ/2波長板と、
(e)偏光方向が互いに等しい前記第1のビームスプリッタで2分割された他方の入力信号光と前記第2のビームスプリッタで2分割された他方のクロック光とのAND動作で0°モードの出力信号光を出力するとともに、前記λ/2波長板から出力される偏光方向が90°回転されたクロック光が入射され90°モードの出力信号光を出力する光導波路が正方形の断面形状を持つ面発光半導体レーザと、
(f)該面発光半導体レーザからの前記0°モードの出力信号光と前記90°モードの出力信号光とを分離する偏光ビームスプリッタとを備え、
(g)全光型で直接再生中継を行うことを特徴とする双安定半導体レーザを用いた再生中継器。
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