JP3268539B2 - 偏波利用光素子 - Google Patents

偏波利用光素子

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JP3268539B2
JP3268539B2 JP10154793A JP10154793A JP3268539B2 JP 3268539 B2 JP3268539 B2 JP 3268539B2 JP 10154793 A JP10154793 A JP 10154793A JP 10154793 A JP10154793 A JP 10154793A JP 3268539 B2 JP3268539 B2 JP 3268539B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力光信号によって出
力光の偏波面を切り替えることにより信号光の光論理演
算を行う偏波利用光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光論理演算素子は、将来実現が期待され
る全光システムにおいて、光信号の制御のために必要不
可欠なものである。図8は従来の光論理素子の一例を示
す側面図である。この光論理素子1は、基板2、クラッ
ド層3、活性層4、クラッド層5、電極6,7から構成
される半導体レーザの上部電極7を2つの電極7a,7
bに分割したもので、電極7a,7bそれぞれに注入す
る電流を調整することにより図9に示すような光入出力
特性を得ることができる。
【0003】例えば、図9(a)の点Aの位置に系を保
持し、この系にパルス状の入力光p1を入射すると出力
光p2は点Bとなり、この状態が保持される。すなわち
メモリ動作が可能である(図10(a)参照)。また、
図9(b)の点Aの位置に系を保持し、この系に2つの
入力光p3,p4を入射すると、出力光p2は図10
(b)のようになる。すなわちAND動作が可能であ
る。また、図9(c)の点Aの位置に系を保持し、この
系に2つの入力光p5,p6を入射すると、出力光p2
図10(c)のようになる。すなわちOR動作が可能で
ある。以上のように、この光論理素子1は注入する電流
を調整することでメモリ、AND、ORという論理動作
が可能である。
【0004】また、一般に半導体レーザの出力光p
2は、図11に示すように、この半導体素子に対して水
平方向のTE波と垂直方向のTM波の2つがある。この
2つの光はお互いに競合しあうので、TE波が出力され
るとTM波が抑制され、逆にTM波が出力されるとTE
波が抑制されるという特徴があり、この偏波間のモード
競合は光強度一定のままで行われるので、注入電流が光
出力に変換される必要がなく、したがって、デバイス内
部のキャリア寿命に動作速度が律速されることがない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光論理素子1には、出力光p2のオン/オフの動作速度
がデバイス内部のキャリア寿命に律速されてしまうこ
と、また、メモリのリセットを光信号で行うことができ
ず、電気パルスで行わなければならないこと、等の欠点
があり、また、NOT、NAND、NORというような
負論理の演算を行なうことが不可能であるという問題点
もある。また、従来の光論理素子1に用いられる半導体
レーザにおいては、端面における反射率や導波路でのゲ
インはTE波の方がTM波に比べて大きく、したがっ
て、TM波によるレーザ発振が起こりにくいという問題
点があった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、動作速度がキャリア寿命に律速されないTE
モードとTMモード間のモード競合を利用し、メモリの
リセットも光信号で行うことができ、かつ負論理を容易
に得ることができる偏波利用光素子を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様な偏波利用光素子を採用した。すな
わち、請求項1記載の偏波利用光素子は、入力するTE
偏波及びTM偏波の双方の光信号を増幅し出力する第1
の半導体光増幅器と、該半導体光増幅器から出力される
光信号のうちTE偏波光をクロス、TM偏波光をバー及
びクロスに光を出力する方向性結合器と、該方向性結合
器のバー側のポートに接続され、入力するTM偏波光の
光信号を増幅し出力する第2の半導体光増幅器と、該第
2の半導体光増幅器から出力されるTM偏波光と前記方
向性結合器のクロス側のポートから出力されるTE偏波
光及びTM偏波光とを合波する光合波器と、光信号の入
出力を行う光合波分波器と、光の進路方向を一方向に限
定する光アイソレータとは、ループ状に結合されて共振
器とされ、前記第1の半導体光増幅器と光合波分波器と
光アイソレータとは任意の順に配置されていることを特
徴としている。
【0008】また、請求項2記載の偏波利用光素子は、
入力するTE偏波及びTM偏波の双方の光信号を増幅し
出力する半導体光増幅器と、該半導体光増幅器から出力
される光信号のうちTE偏波光をクロス、TM偏波光を
バー及びクロスに光を出力する方向性結合器と、該方向
性結合器のクロス側のポートに接続され、入力するTE
偏波及びTM偏波の双方の光信号を減衰させる光アッテ
ネータと、該光アッテネータから出力されるTE偏波及
びTM偏波の光出力と前記方向性結合器のバー側のポー
から出力されるTM偏波の光出力とを合波する光合波
器と、光信号の入出力を行う光合波分波器と、光の進路
方向を一方向に限定する光アイソレータとは、ループ状
に結合されて共振器とされ、前記半導体光増幅器と光合
波分波器と光アイソレータとは任意の順に配置されてい
ることを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の偏波利用光素子は、
請求項1または2記載の偏波利用光素子において、前記
方向性結合器のバー及びクロス側のポート各々に、これ
ら各ポートを通過する光の波長を等しく、または異なる
ように調整する波長可変フイルタを設けたことを特徴と
している。
【0010】
【作用】本発明の請求項1記載の偏波利用光素子では、
方向性結合器により、TE偏波光をクロス、TM偏波光
をバー及びクロスに光を出力することにより、一つ以上
の入力光に対する論理演算を行うように出力光の偏波面
を切り替え、この偏波面を利用してNOT、NAND、
NORというような負論理の光論理演算を行う。さら
に、第2の半導体光増幅器により、光出力を最適な状態
に調整する。
【0011】また、請求項2記載の偏波利用光素子で
は、方向性結合器により、TE偏波光をクロス、TM偏
波光をバー及びクロスに光を出力することにより、一つ
以上の入力光に対する論理演算を行うように出力光の偏
波面を切り替え、この偏波面を利用してNOT、NAN
D、NORというような負論理の光論理演算を行う。さ
らに、光アッテネータにより、光出力を最適な状態に調
整する。
【0012】また、請求項3記載の偏波利用光素子で
は、前記方向性結合器のバー及びクロス側のポート各々
に、これら各ポートを通過する光の波長を等しく、また
は異なるように調整する波長可変フイルタを設けること
により、TE波及びTM波各々の波長を互いに等しくま
たは異なる波長に調整し、光入出力間の波長を変換す
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の各実施例について説明する。 (実施例1) 図1は本発明の実施例1の偏波利用光素子11を示す構
成図である。図において、12は半導体レーザの両端面
に無反射コーティングを施した第1の半導体光増幅器、
13は該第1の半導体光増幅器12から出力される光信
号のうちTE偏波光をクロス、TM偏波光をバー及びク
ロスに光を出力する1×2の方向性結合器、14は該方
向性結合器13のバー側のポートに接続された第2の半
導体光増幅器、15は該第2の半導体光増幅器14の光
出力と前記方向性結合器13のクロス側のポートからの
光出力とを合波する2×1光カプラ(光合波器)、16
は光入出力用の2×2光カプラ(光合波分波器)、17
は光の進路方向を一方向に限定する光アイソレータであ
り、これら各光部品は光ファイバ18によりループ状に
結合されている。
【0014】そして、前記方向性結合器13の2本の近
接した各導波路には、それぞれ電極21または電極22
が設けられており、これらの電極21,22により電流
を注入または電圧を印加することで系を最適な状態に調
整することができる。 さらに、方向性結合器13のク
ロス側のポートに別の半導体光増幅器を結合すれば、光
出力を最適な状態に調整することが容易になる。該偏波
利用光素子11は、以上の構成によりループ状の共振器
となる。
【0015】前記2×1光カプラ15は偏波スプリッタ
に置き換えてもよく、また、光ファイバ18は光導波路
に置き換えてもよい。また、前記第1の半導体光増幅器
12と2×2光カプラ16と光アイソレータ17の配置
の順序は任意であり、この実施例の配置の順序に限定さ
れない。
【0016】次に、この偏波利用光素子11の動作につ
いて説明する。ここでは、該偏波利用光素子11に2×
2光カプラ16から入力光p11を入射させた場合につい
て説明する。ここで、第1の半導体光増幅器12に充分
な電流を注入して光を出力させると、入力光p11のうち
TE波31は方向性結合器13をクロスに伝搬しループ
をたどる間に増幅され、ついには発振に至る。このTE
波31に対し、TM波32は結合長が異なるためにクロ
スとならず、方向性結合器13をバー及びクロスに伝搬
しループをたどる。
【0017】第1の半導体光増幅器12のゲインはTM
波32の方がTE波31に比べて小さく、そのためにT
M波32の発振がなかなか起こらない傾向にあるが、T
M波32のゲインを第2の半導体光増幅器14で増幅さ
せることにより、TM波32を発振させるように調節す
ることができる。この場合、モード競合は第1の半導体
光増幅器12で起こり、したがって、図2に示すような
光論理素子を得ることができる。
【0018】例えば、図2(a)の点Aの位置に系を保
持し、この系にパルス状のTE入力光p13を入射する
と、TE出力光は点Bとなり、この状態が保持される。
すなわちメモリ動作が可能である。ここでは、TE入力
光とTM入力光は互いに競合しあうため、リセットには
TM入力光を用いればよい(図3(a)参照)。また、
図2(b)の点Aの位置に系を保持し、この系に2つの
TE入力光p14,p15を入射すると、TE出力光は図3
(b)のようになる。すなわちAND動作が可能であ
る。この時、TM出力光はNANDとなる。また、図2
(c)の位置に系を保持し、この系に2つのTE入力光
16,p17を入射すると、TE出力光は図3(c)のよ
うになる。すなわちOR動作が可能である。この時、T
M出力光はNOR動作となる。但し、TE入力光が単一
入力の時にはNOT動作となる。
【0019】図4は、この偏波利用光素子11の光フリ
ップフロップ回路の光双安定性を示す実験データであ
る。ここでは、TM波の入力強度を1.7dB、TE波
の波長を1300.9nm、TM波の波長を1310.
9nmとし、また、注入電流の大きさは19.0℃にお
いて58mAとした。この図4から、光双安定動作が実
現されていることが明かである。
【0020】図5は、図3(a)に相当するメモリ(フ
リップフロップ)動作を示す実験データである。ここで
は、ループ系の全長を3mとし、光パルス数を0.5M
bit/secとした。なお、図中、TE出力光及びT
M出力光の立ち上がり部分にTE入力光が相加されて出
力されているが、メモリ動作が正常であることを確認し
ている。この図5から、良好なメモリ動作が実現されて
いることが明かである。また、光パルス数については、
上記以外の10Mbit/sec及び5Gbit/se
cの場合についても上記実験データと同様の結果を示す
ことが確認されている。
【0021】なお、上述した図4及び図5は、この偏波
利用光素子11の光フリップフロップ回路の光双安定性
及びメモリ動作を確認するための実験データの一部であ
って、該実験データに限定されるものではない。
【0022】以上説明したように、実施例1の偏波利用
光素子11によれば、第1の半導体光増幅器12と、T
E偏波光をクロス、TM偏波光をバー及びクロスに光を
出力する1×2の方向性結合器13と、該方向性結合器
13のバー側のポートに接続された第2の半導体光増幅
器14と、該第2の半導体光増幅器14の光出力と前記
方向性結合器13のクロス側のポートからの光出力とを
合波する2×1光カプラ(光合波器)15と、光入出力
用の2×2光カプラ16と、光アイソレータ17とを光
ファイバ18によりループ状に結合したので、一つ以上
の入力光に対する論理演算を行うように出力光の偏波面
を切り替えることができ、この偏波面を利用してNO
T、NAND、NORというような負論理の光論理演算
を行うことができる。さらに、第2の半導体光増幅器に
より光出力を最適な状態に調整することができる。
【0023】なお、半導体光増幅器12,14を、光フ
ァイバアンプとそれにポンプ光を供給するための光カプ
ラとからなる構成としてもよい。また、上記実施例1で
は、入力をTE波、出力をTE/TM波としたが、逆に
入力をTM波とし、出力をTM/TE波としても同様の
効果を奏することができる。
【0024】(実施例2)図6は本発明の実施例2の偏
波利用光素子41を示す構成図である。この偏波利用光
素子41は、半導体光増幅器12と、方向性結合器13
と、該方向性結合器13のクロス側のポートに接続さ
れ、光信号を減衰させる光アッテネータ42と、該光ア
ッテネータ42の光出力と前記方向性結合器13のバー
側のポートからの光出力とを合波する2×1光カプラ1
5と、2×2光カプラ16と、光アイソレータ17と
を、光ファイバ18によりループ状に結合した構成であ
る。
【0025】そして、前記方向性結合器13の各導波路
それぞれに設けられた電極21,22により電流を注入
または電圧を印加することで系を最適な状態に調整する
ことができる。また、方向性結合器13のバー側のポー
トに別の光アッテネータを結合すれば、光出力を最適な
状態に調整することが容易になる。該偏波利用光素子4
1は、以上の構成によりループ状の共振器となる。
【0026】次に、この偏波利用光素子41の動作につ
いて説明する。ここでは、該偏波利用光素子41に2×
2光カプラ16から入力光p11を入射させた場合につい
て説明する。ここで、半導体光増幅器12に充分な電流
を注入して光を出力させると、入力光p11のうちTE波
31は方向性結合器13をクロスに伝搬しループをたど
る間に増幅され、ついには発振に至る。このTE波31
に対し、TM波32は結合長が異なるためにクロスとな
らず、方向性結合器13をバー及びクロスに伝搬しルー
プをたどる。
【0027】半導体光増幅器12のゲインはTM波32
の方がTE波31に比べて小さく、そのためにTM波3
2の発振がなかなか起こらない傾向にある。そこで、T
E波31を光アッテネータ42で減衰させることによ
り、TE波31及びTM波32双方を発振させるように
調節することができる。したがって、図2に示すような
光論理素子を得ることができる。
【0028】例えば、図2(a)の点Aの位置に系を保
持し、この系にパルス状のTE入力光p13を入射する
と、TE出力光は点Bとなり、この状態が保持される。
すなわちメモリ動作が可能である。ここでは、TE入力
光とTM入力光は互いに競合しあうため、リセットには
TM入力光を用いればよい(図3(a)参照)。また、
図2(b)の点Aの位置に系を保持し、この系に2つの
TE入力光p14,p15を入射すると、TE出力光は図3
(b)のようになる。すなわちAND動作が可能であ
る。この時、TM出力光はNANDとなる。また、図2
(c)の位置に系を保持し、この系に2つのTE入力光
16,p17を入射すると、TE出力光は図3(c)のよ
うになる。すなわちOR動作が可能である。この時、T
M出力光はNOR動作となる。但し、TE入力光が単一
入力の時にはNOT動作となる。
【0029】以上説明したように、実施例2の偏波利用
光素子41によれば、半導体光増幅器12と、方向性結
合器13と、該方向性結合器13のクロス側のポートに
接続され、光信号を減衰させる光アッテネータ42と、
該光アッテネータ42の光出力と前記方向性結合器13
のバー側のポートからの光出力とを合波する2×1光カ
プラ15と、2×2光カプラ16と、光アイソレータ1
7とを、光ファイバ18によりループ状に結合したの
で、一つ以上の入力光に対する論理演算を行うように出
力光の偏波面を切り替えることができ、この偏波面を利
用してNOT、NAND、NORというような負論理の
光論理演算を行うことができる。さらに、光アッテネー
タ42により光出力を最適な状態に調整することができ
る。
【0030】(実施例3)図7は本発明の実施例3の偏
波利用光素子51を示す構成図である。この偏波利用光
素子51は、上述した実施例1の偏波利用光素子11に
おいて、方向性結合器13のクロス側のポートと2×1
光カプラ15との間に波長可変フィルタ52を、また、
第2の半導体光増幅器14と2×1光カプラ15との間
に波長可変フィルタ53をそれぞれ設けたものである。
【0031】この偏波利用光素子51では、波長可変フ
ィルタ52,53を用いて、方向性結合器13のバー及
びクロス側の各ポートを通過する光の波長を等しく、ま
たは異なるように調整することにより、TE波及びTM
波各々の波長を互いに等しくまたは異なる波長に調整す
ることができ、最適な条件に合わせることができる。
【0032】そして、この偏波利用光素子51において
も、前記方向性結合器13の各導波路に電極21,22
を設けることにより電流を注入または電圧を印加するこ
とで系を最適な状態に調整することができる。さらに、
方向性結合器13のクロス側のポートに別の半導体光増
幅器を結合すれば、光出力を最適な状態に調整すること
が容易になる。
【0033】この偏波利用光素子51の動作は、上述し
た偏波利用光素子11の動作と全く同様である。すなわ
ち、第1の半導体光増幅器12に充分な電流を注入して
光を出力させると、TE波31は方向性結合器13をク
ロスに伝搬しループをたどる間に増幅され、ついには発
振に至る。一方、TM波32は結合長が異なるためにク
ロスとならず、方向性結合器13をバー及びクロスに伝
搬しループをたどる。
【0034】第1の半導体光増幅器12のゲインはTM
波32の方がTE波31に比べて小さく、そのためにT
M波32の発振がなかなか起こらない傾向にある。した
がって、TM波32のゲインを第2の半導体光増幅器1
4で増幅させることにより、TM波32を発振させるよ
うに調節することができる。この場合、モード競合は第
1の半導体光増幅器12で起こり、したがって、上述し
た偏波利用光素子11と全く同様に、図2に示すような
光論理素子を得ることができる。
【0035】また、波長可変フイルタ52,53により
TE波とTM波の波長を調整することで、上記の偏波利
用光素子51は波長変換素子として利用することができ
る。例えば、図3の(b)及び(c)から明らかなよう
に、上記の偏波利用光素子51は1つまたは複数のTE
光入力から、TM光出力を得ることができる。また、T
E波とTM波を異なる波長に調整することで、光入出力
間の波長を変換することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の偏波利用光素子によれば、入力するTE偏波及び
TM偏波の双方の光信号を増幅し出力する第1の半導体
光増幅器と、該半導体光増幅器から出力される光信号の
うちTE偏波光をクロス、TM偏波光をバー及びクロス
に光を出力する方向性結合器と、該方向性結合器のバー
側のポートに接続され、入力するTM偏波光の光信号を
増幅し出力する第2の半導体光増幅器と、該第2の半導
体光増幅器から出力されるTM偏波光と前記方向性結合
器のクロス側のポートから出力されるTE偏波光及びT
M偏波光とを合波する光合波器と、光信号の入出力を行
う光合波分波器と、光の進路方向を一方向に限定する光
アイソレータとをループ状に結合し共振器としたので、
一つ以上の入力光に対する論理演算を行うように出力光
の偏波面を切り替えることができ、この偏波面を利用し
てNOT、NAND、NORというような負論理の光論
理演算を行うことができる。さらに、第2の半導体光増
幅器により、光出力を最適な状態に調整することができ
る。
【0037】また、請求項2記載の偏波利用光素子によ
れば、入力するTE偏波及びTM偏波の双方の光信号を
増幅し出力する半導体光増幅器と、該半導体光増幅器か
ら出力される光信号のうちTE偏波光をクロス、TM偏
波光をバー及びクロスに光を出力する方向性結合器と、
該方向性結合器のクロス側のポートに接続され、入力す
るTE偏波及びTM偏波の双方の光信号を減衰させる光
アッテネータと、該光アッテネータから出力されるTE
偏波及びTM偏波の光出力と前記方向性結合器のバー側
のポートから出力されるTM偏波の光出力とを合波する
光合波器と、光信号の入出力を行う光合波分波器と、光
の進路方向を一方向に限定する光アイソレータとをルー
プ状に結合し共振器としたので、一つ以上の入力光に対
する論理演算を行うように出力光の偏波面を切り替える
ことができ、この偏波面を利用してNOT、NAND、
NORというような負論理の光論理演算を行うことがで
きる。さらに、光アッテネータにより、光出力を最適な
状態に調整することができる。
【0038】また、請求項3記載の偏波利用光素子によ
れば、前記方向性結合器のバー及びクロス側のポート各
々に、これら各ポートを通過する光の波長を等しく、ま
たは異なるように調整する波長可変フイルタを設けたの
で、TE波及びTM波各々の波長を互いに等しくまたは
異なる波長に調整することができ、光入出力間の波長を
変換することができる。
【0039】以上により、動作速度がキャリア寿命に律
速されない偏波間のモード競合を利用し、メモリのリセ
ットも光信号で行うことができ、かつ負論理を容易に得
ることができる偏波利用光素子を実現することができ
る。また、TE波とTM波の波長を調整することで、光
入出力間で波長を変換することが可能な偏波利用光素子
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の偏波利用光素子を示す構成
図である。
【図2】本発明の実施例1の偏波利用光素子の特性を示
す説明図である。
【図3】本発明の実施例1の偏波利用光素子の特性を示
す説明図である。
【図4】本発明の実施例1の偏波利用光素子の光フリッ
プフロップ回路の光双安定性を示す実験データである。
【図5】本発明の実施例1の偏波利用光素子のメモリー
動作を示す実験データである。
【図6】本発明の実施例2の偏波利用光素子を示す構成
図である。
【図7】本発明の実施例3の偏波利用光素子を示す構成
図である。
【図8】従来の光論理素子を示す構成図である。
【図9】従来の光論理素子の特性を示す説明図である。
【図10】従来の光論理素子の特性を示す説明図であ
る。
【図11】従来の半導体レーザを示す構成図である。
【符号の説明】
11 偏波利用光素子 12 第1の半導体光増幅器 13 方向性結合器 14 第2の半導体光増幅器 15 2×1光カプラ(光合波器) 16 2×2光カプラ(光合波分波器) 17 光アイソレータ 18 光ファイバ 21,22 電極 41 偏波利用光素子 42 光アッテネータ 51 偏波利用光素子 52,53 波長可変フィルタ 31 TE波 32 TM波 p11 入力光 p12 出力光 p13 TE入力光 p14 TE入力光 p15 TE入力光 p16 TE入力光 p17 TE入力光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 電子情報通信学会技術研究報告 Vo l.92,No.163(1992)p.p.21 −28 Appl.Phys.Lett.Vo l.58,No.20(1991)p.p.2214 −2216 Appl.Phys.Lett.Vo l.51,No.6(1987)p.p.392 −394 IEEE Journal of Q uantum Electronic s,Vol.27,No.3,389−395 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/015 G02F 3/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力するTE偏波及びTM偏波の双方の
    光信号を増幅し出力する第1の半導体光増幅器と、 該半導体光増幅器から出力される光信号のうちTE偏波
    光をクロス、TM偏波光をバー及びクロスに光を出力す
    る方向性結合器と、 該方向性結合器のバー側のポートに接続され、入力する
    TM偏波光の光信号を増幅し出力する第2の半導体光増
    幅器と、 該第2の半導体光増幅器から出力されるTM偏波光と
    記方向性結合器のクロス側のポートから出力されるTE
    偏波光及びTM偏波光とを合波する光合波器と、 光信号の入出力を行う光合波分波器と、 光の進路方向を一方向に限定する光アイソレータとは、
    ループ状に結合されて共振器とされ、 前記第1の半導体光増幅器と光合波分波器と光アイソレ
    ータとは任意の順に配置されていることを特徴とする偏
    波利用光素子。
  2. 【請求項2】 入力するTE偏波及びTM偏波の双方の
    光信号を増幅し出力する半導体光増幅器と、 該半導体光増幅器から出力される光信号のうちTE偏波
    光をクロス、TM偏波光をバー及びクロスに光を出力す
    る方向性結合器と、 該方向性結合器のクロス側のポートに接続され、入力す
    るTE偏波及びTM偏波の双方の光信号を減衰させる光
    アッテネータと、 該光アッテネータから出力されるTE偏波及びTM偏波
    の光出力と前記方向性結合器のバー側のポートから出力
    されるTM偏波の光出力とを合波する光合波器と、 光信号の入出力を行う光合波分波器と、 光の進路方向を一方向に限定する光アイソレータとは、
    ループ状に結合されて共振器とされ、 前記半導体光増幅器と光合波分波器と光アイソレータと
    は任意の順に配置されていることを特徴とする偏波利用
    光素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の偏波利用光素子
    において、 前記方向性結合器のバー及びクロス側のポート各々に、
    これら各ポートを通過する光の波長を等しく、または異
    なるように調整する波長可変フイルタを設けたことを特
    徴とする偏波利用光素子。
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KR100458283B1 (ko) * 2001-09-25 2004-11-26 한국과학기술연구원 반도체 광증폭기를 이용한 전광 nand 논리소자 구현장치

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Appl.Phys.Lett.Vol.51,No.6(1987)p.p.392−394
Appl.Phys.Lett.Vol.58,No.20(1991)p.p.2214−2216
IEEE Journal of Quantum Electronics,Vol.27,No.3,389−395
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