JP4660555B2 - 対物レンズ駆動装置および駆動方法 - Google Patents

対物レンズ駆動装置および駆動方法 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク再生装置などで使用される対物レンズを駆動する駆動装置および駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ディスク再生装置などでは光ディスクの再生前に対物レンズの焦点を光ディスクの信号面に合わせる動作(フォーカス引き込み)が必要であり、再生装置の使用環境の変化や、再生する光ディスクの反りや信号面の歪みなどにより発生する面ぶれによる光ディスクと対物レンズとの相対速度の変化を勘案して、最悪条件でもフォーカス引き込みが行えるように対物レンズの駆動速度を一定の速度に固定していた。
【0003】
しかし、この場合光ディスクと対物レンズとの相対速度の変化が少ない、すなわち面ぶれが少ない光ディスクでも最悪条件に合わせた速度で対物レンズを駆動させているため、フォーカスの引き込みに不要な時間がかかっていた。これを解決するためにフォーカスエラー信号の検出時間幅からフォーカス引き込み時の対物レンズの駆動速度を変更する特許文献1記載の方法が提案されている。
【特許文献1】
特開2004−14091号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の方法では、再生する光ディスクに面ぶれがあるときに面ぶれのどの部分でフォーカスエラー信号を測定するか、すなわち面ぶれによって光ディスクの信号面と対物レンズが近づくときに測定するか離れるときに測定するかによって相対速度が変わってしまうため、本来駆動すべき速度とは異なる速度で駆動してしまうことがあるという問題があり、そのためにフォーカスの引き込みに失敗すると再度フォーカス引き込み動作を行うので結果的にフォーカス引き込みに不要な時間がかかってしまうことがあった。
【0005】
そこで、本発明は、例えば再生する光ディスクに面ぶれがあるときでも面ぶれの量に応じた対物レンズの駆動速度などを設定することで面ぶれが少ないときはフォーカス引き込み時間を短縮できる対物レンズ駆動装置および駆動方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光源と、前記光源からの光を光ディスクに焦点を合わせて照射するための対物レンズと、前記対物レンズを前記光ディスクに対して略鉛直方向に移動させる駆動手段とを備える対物レンズ駆動装置において、前記駆動手段に前記対物レンズを一定範囲移動させて前記光ディスク上の合焦点を観測手段に観測させ、観測した結果に応じて前記駆動手段がフォーカス引き込みを行うために前記対物レンズを移動させる速度を変更させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項9記載の発明は、光源からの光を光ディスクに焦点を合わせて照射するための対物レンズを前記光ディスクに対して略鉛直方向に移動させる対物レンズ駆動方法において、前記対物レンズを一定量移動させて前記光ディスク上の合焦点を観測し、観測した結果に応じてフォーカス引き込みを行うために前記対物レンズを駆動する速度を変更することを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施例、第2の実施例および第3の実施例にかかる光ディスクプレーヤのブロック図である。
【図2】図1に示された光ディスクプレーヤにおける光ピックアップの受光器の説明図である。
【図3】フォーカスエラー信号の波形の説明図である。
【図4】図1に示された光ディスクプレーヤの第1の実施例における対物レンズの駆動速度決定動作を示したフローチャートである。
【図5】(a)(b)(c)ともに対物レンズを駆動したときの対物レンズと対物レンズから照射される光の合焦点と光ディスクの信号面との関係の説明図である。
【図6】図1に示された光ディスクプレーヤの第2の実施例における対物レンズの駆動速度決定動作を示したフローチャートである。
【図7】(a)(b)ともに第2の実施例における対物レンズの駆動速度決定方法の説明図である。
【図8】図1に示された光ディスクプレーヤの第3の実施例における対物レンズの駆動速度決定動作を示したフローチャートである。
【図9】第3の実施例における対物レンズの駆動速度および駆動範囲決定方法の説明図である。
【符号の説明】
【0009】
1 光ディスクプレーヤ(対物レンズ駆動装置)
3 光ピックアップ(光源、対物レンズ)
5 サーボ信号処理部(駆動手段、観測手段)
10 マイクロコンピュータ(制御手段、位置取得手段)
11 光ディスク
S102 フォーカスエラー信号の観測と観測数計数および時間間隔測定(観測手段)
S103 時間間隔判定
S104 レベル差判定
S108 面ぶれ量判定
S202 フォーカスエラー信号の観測と時間幅測定(観測手段)
S203 レベル差判定
S206 面ぶれ量判定
S302 フォーカスエラー信号の観測と観測位置測定(観測手段、位置検出手段)
S303 レベル差判定
S306 面ぶれ量判定
S309 駆動範囲下限設定
S310 駆動範囲上限設定
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態にかかる対物レンズ駆動装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる対物レンズ駆動装置は、駆動手段に対物レンズを一定範囲移動させ、そして観測手段に光ディスク上の合焦点を横切る回数を観測させて、その横切る回数が多いほどフォーカス引き込みを行うために対物レンズを移動させる速度を遅くする制御手段を備えている。このようにすることにより、光ディスク上の合焦点を横切った回数を観測することで光ディスクの面ぶれの状態が把握できるため、面ぶれ量に合わせた速度でフォーカス引き込みを行うことができ、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込み時間を短縮することができる。
[0011]
また、制御手段は、観測手段が観測した結果、光ディスク上の合焦点を横切る回数が予め定める所定の値よりも少ないときは対物レンズを駆動する速度を早くし、所定の値よりも多いときは対物レンズを駆動する速度を遅くしてもよい。すなわち、面ぶれが大きいときは合焦点を横切る回数が多く、面ぶれが小さいときは合焦点を横切る回数が少ないので、面ぶれ量によって対物レンズの駆動速度を変更することができる。
[0012]
「また、駆動手段に対物レンズを一定範囲移動させ、そして観測手段に光ディスク上の合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅を観測させて、その時間幅が長いほどフォーカス引き込みを行うために対物レンズを移動させる速度を遅くする制御手段を備えている。このようにすることにより、光ディスク上の合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅を観測することで光ディスクの面ぶれの状態が把握できるため、面ぶれ量に合わせた速度でフォーカス引き込みを行うことができ、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込み時間を短縮することができる。また、制御手段は、観測手段が観測した結果、光ディスク上の合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅が予め定める第1の所定時間よりも短いときは前記対物レンズを駆動する速度を早くし、第1の所定時間よりも長いときは対物レンズを駆動する速度を遅くしてもよい。すなわち、面ぶれが大きいときは合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅が長く、面ぶれが小さいときは合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅が短いので、面ぶれ量によって対物レンズの駆動速度を変更することができる。
[0013]
また、制御手段は、観測手段が前記光ディスク上の合焦点を観測したときの対物レンズの位置を位置取得手段に取得させ、対物レンズを一定範囲移動させたときに最初に合焦点が観測された位置と、最後に合焦点が観測された位置に応じて対物レンズのフォーカス引き込みを行う際の駆動範囲を変更させてもよい。このようにすることにより、対物レンズを駆動する範囲を限定することができるのでフォーカス引き込み時間を短縮することができる。
[0014]
また、制御手段は、対物レンズを移動させる一定範囲を複数の範囲に区切り、複数の駆動範囲を移動させるようにしてもよい。このようにすることにより、フォーカス引き込み時は合焦点が存在する範囲を限定できるためフォーカス引き込み時間を短縮することができる。
[0015]
また、制御手段は、観測手段が観測した光ディスク上の合焦点が予め定める第2の所定時間以内に複数観測されたときは、第2の所定時間以内に観測された複数の前記合焦点は1つとして計数してもよい。このようにすることにより、複数層積層された光ディスクにおいて正確に面ぶれ量を測ることができる。
[0016]
また、制御手段は、観測手段が観測した光ディスク上の複数の合焦点のうち光ディスクからの反射光の強度が所定の範囲内の合焦点のみを対象としてもよい。このようにすることにより、複数のメディア(BDとDVDなど)が積層された光ディスクにおいても正確に面ぶれ量を測ることができる。
[0017]
また、フォーカスエラー信号と、RF信号と、戻り光総和信号のうちいずれか1つ以上が観測した位置を前記観測手段が合焦点としてもよい。これらの信号は、光ディスクの反射光が所定の量以上のときに生成される信号であるため、合焦点の観測が容易となる。
[0018]
また、本発明の一実施形態にかかる対物レンズ駆動方法は、対物レンズを一定量移動させて光ディスク上の合焦点を横切る回数を観測し、その横切る回数が多いほどフォーカス引き込みを行うために対物レンズを駆動する速度を遅くする。このようにすることにより、光ディスク上の合焦点を横切った回数を観測することで光ディスクの面ぶれの状態が把握できるため、面ぶれ量に合わせた速度でフォーカス引き込みを行うことができ、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込み時間を短縮することができる。また、対物レンズを一定量移動させて光ディスク上の合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅を観測し、その時間幅が長いほどフォーカス引き込みを行うために対物レンズを駆動する速度を遅くする。このようにすることにより、光ディスク上の合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅を観測することで光ディスクの面ぶれの状態が把握できるため、面ぶれ量に合わせた速度でフォーカス引き込みを行うことができ、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込み時間を短縮することができる。」
[0019]
また、光ディスク上の合焦点を観測したときの対物レンズの位置を取得し、対物レンズを一定範囲移動させたときに最初に合焦点が観測された位置と、最後に合焦点が観測された位置に応じて対物レンズのフォーカス引き込みを行う際の駆動範囲を変更してもよい。このようにすることにより、対物レンズを駆動する範囲を限定することができるのでフォーカス引き込み時間を短縮することができる。
[実施例1]
[0020]
本発明の第1の実施例にかかる対物レンズ駆動装置としての光ディスクプレーヤ1を図1ないし図5を参照して説明する。光ディスクプレーヤ1は、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、BD(Blu−ray Disc)等の光ディスクや、DVDが複数積層された光ディスクやDVD層とBD層が積層された光ディスク等の多層ディスクが再生可能な装置であり、図1に示すようにディスクモータ2と、光ピックアップ3と、RFアンプ4と、サーボ信号処理部5と、ドライバ6と、音声/映像信号処理部7と、DAコンバータ8と、音声信号/映像信号出力端子9と、マイクロコンピュータ10とを備えている。
【0021】
ディスクモータ2は、光ディスクプレーヤ1にセットされた光ディスク11を回転させるためのモータであり、スピンドルモータなどで構成されている。
【0022】
光ピックアップ3は、光ディスク11に照射する光を発生させる図示しない光源としてのレーザダイオードや、光ディスク11上にレーザダイオードからのレーザ光を照射するための対物レンズ、サーボ信号処理部5からの指示によりフォーカスやトラッキングを合わせるために対物レンズを駆動するアクチュエータおよび光ディスク11から反射された反射光を受ける受光器30とを備え、受光器30の出力から合焦点としてのフォーカスエラー信号を生成し出力する。
【0023】
受光器30は図2に示すように、4分割受光器31から構成される。4分割受光器31は受光面31a、31b、31c、31dから構成される。
【0024】
フォーカスエラー信号は4分割受光器31において一方の対角位置にある受光面31aおよび31cの出力を加算したものから、他方の対角位置にある受光面31bおよび31dの出力を加算したものを減算して生成し(すなわち(31a+31c)−(31b+31d))、図3に示す波形となり、図3におけるVfeが合焦点における反射光の強度としてのフォーカスエラー信号レベルとなる。
【0025】
RFアンプ4は、光ピックアップ3から出力される信号を所定の値に増幅し、サーボ信号処理部5へ出力する。
【0026】
駆動手段、観測手段としてのサーボ信号処理部5は、光ディスク11からの反射光から得られRFアンプ4から入力される信号であるフォーカスエラー信号の有無およびレベルの観測や、光ピックアップ3の対物レンズを駆動させてフォーカスおよびトラッキングの制御などを行い、光ディスク11に記録された情報を正確に読めるようにする。さらに、光ディスク11に記録された音楽や映像などの情報を含む信号をアナログ/デジタル変換して音声/映像信号処理部7へ出力する。
【0027】
ドライバ6は、サーボ信号処理部5から入力された信号を増幅し、ディスクモータ2および光ピックアップ3へ出力する。
【0028】
音声/映像信号処理部7は、サーボ信号処理部5から入力された信号を音声または映像信号に復調しエラー訂正などを行った後DAコンバータ8へ出力する。
【0029】
DAコンバータ8は、音声/映像信号処理部7から入力されたデジタル信号をアナログ信号に変換し音声出力端子9aおよび映像出力端子9bから出力する。
【0030】
制御手段、位置取得手段としてのマイクロコンピュータ10は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)を内蔵し、光ディスク11の挿入や排出、記録/再生や停止などの各操作における光ディスクプレーヤ1全体の制御およびサーボ信号処理部5で観測されたフォーカスエラー信号より対物レンズの駆動速度や駆動範囲の決定などを行う。
【0031】
次に、図1に示すような構成からなる光ディスクプレーヤ1において、対物レンズの駆動速度を決定する動作を図4に示すフローチャートを参照して説明する。図4に示したフローチャートは、マイクロコンピュータ10のROMに記憶されている制御プログラムをマイクロコンピュータ10のCPUが実行することで実現される。
【0032】
対物レンズを、例えば光ディスクに遠い位置から光ディスクに近づける方向に移動したときの対物レンズと対物レンズから照射される光の合焦点と光ディスクの信号面との関係を図5を参照して説明する。図5(a)は光ディスクの面ぶれ、すなわち光ディスクを回転させたときの信号面のフォーカス方向の変動が大きい場合である。図5(a)において、対物レンズの合焦点は対物レンズから距離h0だけ離れており、対物レンズが移動すれば、合焦点も距離h0を保ったまま移動する。図5のようにフォーカス方向にh1からh2まで一定範囲対物レンズを移動させたとき、光ディスクの信号面が合焦点を横切るところがある(図5(a)のa〜i)。面ぶれが大きいときは光ディスクの信号面が合焦点を横切る回数が多くなる。図5(b)は面ぶれが小さいときである。面ぶれが小さいときは対物レンズを面ぶれが大きいときと同様に移動させても光ディスクの信号面が合焦点を横切る回数は面ぶれが大きいときよりも少なくなる。
【0033】
光ディスクの信号面が合焦点を横切ると、横切ったときの光ディスクからの反射光よりフォーカスエラー信号が生成されるため、フォーカスエラー信号を観測して出現回数を計数すれば、合焦点を横切った回数を計数することになり、その回数によって面ぶれの大小を見分けることができる。ここまでに説明した内容の本実施例における詳細な動作を図4のフローチャートに沿って以下に説明する。
【0034】
まず、ステップS101において、光ピックアップ3のレーザダイオードからレーザ光を照射し続けながら対物レンズを光ディスク11に対して鉛直方向に一定範囲駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示し、ステップS102へ進む。サーボ信号処理部5は光ピックアップ3に対して対物レンズを例えば光ディスク11に遠い位置から光ディスク11に近づける方向に駆動するような信号をドライバ6経由で出力する。なお、一定範囲とは後述するステップS108において、光ディスク11の面ぶれ量を判定するのに充分なレーザダイオードからレーザ光を照射し続けながら対物レンズを駆動する範囲であり、例えば下死点から上死点までとするのが望ましい。
【0035】
次に、観測手段としてのステップS102において、光ディスク11の信号面が合焦点を横切ったときに光ピックアップ3から出力されるフォーカスエラー信号をサーボ信号処理部5で観測する。フォーカスエラー信号が観測されたら、反射光の強度としての観測されたフォーカスエラー信号レベルをマイクロコンピュータ10へ出力する。
【0036】
マイクロコンピュータ10ではサーボ信号処理部5で観測されマイクロコンピュータ10に入力されたフォーカスエラー信号レベルおよび最初に観測されたフォーカスエラー信号を基準として以降に観測されるフォーカスエラー信号の観測時間を計測する。フォーカスエラー信号の観測時間とそのときのレベルをマイクロコンピュータ10内のRAMに保存する。さらに対物レンズを移動させた結果、フォーカスエラー信号の観測された総数を計数した結果もマイクロコンピュータ10内のRAMに保存しステップS103へ進む。
【0037】
次に、ステップS103において、対物レンズを移動させた結果、予め設定しマイクロコンピュータ10のROMに記憶してある第2の所定時間以内にフォーカスエラー信号が複数観測されているか否か判断する。第2の所定時間以内に複数観測されている場合(YESの場合)はステップS107に進み、無い場合(NOの場合)はステップS104に進む。第2の所定時間とは同じメディア(例えばDVD)の信号面が複数あったときに一方の信号面の合焦点(フォーカスエラー信号)と他方の信号面の合焦点(フォーカスエラー信号)が観測されるのに充分な時間間隔である。複数の信号面の合焦点をそれぞれ1回と計数すると実際の面ぶれ量よりも多く計数されてしまうため、この第2の所定時間以内に観測されたフォーカスエラー信号は1回として計数する。ここで一例として図5(c)に信号面が2層ある場合を示す。2層の場合は図5(c)のように面ぶれをしている信号面を表す波形が2つ現れる。この図5(c)において、信号面が合焦点を横切るところは1層目、2層目合わせて6ヶ所あり、面ぶれ大小の判定値の設定によっては面ぶれが小さいにもかかわらず大きいと誤判定されてしまう。したがって、片方の信号面が合焦点を横切る回数を計数することで正確な面ぶれ量の判定が行える。第2の所定時間は、例えば光ディスク11に複数積層されている信号面のうち、最も離れている2つの層間の距離分だけ対物レンズを移動させるのに必要な時間の2倍などである。一般に、同種のメディアが光ディスクに複数積層されている際には、各層間の距離は光ディスクの面ぶれ幅に比べて微小なため、同種のメディアが複数積層されている光ディスクに対して対物レンズを移動させて光ディスクの信号面が合焦点を横切る回数を計数するには、このような判断が有効である。
【0038】
次に、ステップS104において、最初に観測されたフォーカスエラー信号レベルが予めマイクロコンピュータ10のROMに記憶されている所定の種類の光ディスク、例えばDVDの場合に取り得るレベルの範囲だった場合は、2番目以降に観測された全てのフォーカスエラー信号レベルがマイクロコンピュータ10のROMに記憶してある所定の範囲であるDVDの取り得るレベルの範囲以内であるか否か判断する。観測された全てのフォーカスエラー信号レベルがDVDの取り得るレベルの範囲以内である場合(YESの場合)はステップS105に進み、所定範囲外のレベルが存在する場合(NOの場合)はステップS106に進む。すなわち、フォーカスエラー信号レベルが所定の範囲内にあるか否かを判断している。所定の範囲とは、複数のメディア(例えばBDとDVD)が積層された光ディスク11で複数層から合焦点としてのフォーカスエラー信号が観測されると実際の面ぶれ量よりも多く計数されてしまうため、特定のメディアの層からのフォーカスエラー信号のみを計数するようにするためにそのメディアが取り得るレベルの範囲をいう。一般に、メディアの種類毎に光ディスクにおける記録面の位置(光ディスク表面からの深さ)が定められているため、異なる種類のメディアが積層される場合に、メディアの組み合わせによっては層間の距離が離れてしまうことがある。一方、特定のメディアに対応するレーザ光を光ディスクに照射すると、その光ディスクのメディアの種類によってフォーカスエラー信号レベルの取り得る範囲が異なる。よって、異なる種類のメディアが積層されている光ディスクにおいて特定のメディアの層からのフォーカスエラー信号のみを計数するには、フォーカスエラー信号レベルを用いることが有効である。
【0039】
次に、ステップS105においては、ステップS102で計数したフォーカスエラー信号の観測総数をRAMから読み出してステップS108へ進む。
【0040】
ステップS106においては、異種のメディアが積層された光ディスク(例えばBDとDVD)であると判断し、最初に観測したフォーカスエラー信号と比較して所定範囲以内のレベル差の信号のみを計数しステップS108へ進む。すなわち、所定の範囲内のフォーカスエラー信号のみを対象として計数する。
【0041】
ステップS107においては、DVD同士などの同種のメディアが積層された光ディスクであると判断し、第2の所定時間以内に観測されている複数のフォーカスエラー信号は1回として計数しステップS108へ進む。例えば、図5(c)において第2の所定時間をtとすると、1層目の信号面が合焦点を横切る点jから2層目の信号面が合焦点を横切る点j´までの時間は図5(c)に示すようにt以内であるためj´は計数しない。同様に図5(c)における2層目の信号面が合焦点を横切る他の点も、夫々1層目の信号面が合焦点を横切る点からt以内であるため計数しない。
【0042】
次に、ステップS108において、計数したフォーカスエラー信号の数が予め設定しマイクロコンピュータ10のROMに記憶してある所定の値以上であるか否かを判断し所定の値以上の場合(YESの場合)はステップS110へ進み、所定の値未満の場合(NOの場合)はステップS109へ進む。なお、所定の値とは、面ぶれ量の大小を判別可能な値である。
【0043】
次に、ステップS109において、フォーカスエラー信号が観測された回数が少ない、すなわち光ディスクの信号面が合焦点を横切った回数が所定の値よりも少ないので面ぶれが小さいと判断し、予め定めた最悪条件時の速度よりも早い速度(高速)で対物レンズを駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示する。
【0044】
次に、ステップS110において、フォーカスエラー信号が観測された回数が多い、すなわち光ディスクの信号面が合焦点を横切った回数が所定の値よりも多いので面ぶれが大きいと判断し、予め定めた最悪条件でもフォーカス引き込みが行えるような遅い速度(低速)で対物レンズを駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示する。
【0045】
本実施例によれば、光ディスクの信号面と合焦点を横切る回数を計数し、その結果が予め設定した所定の値以上であれば面ぶれが大きいと判断して低速で対物レンズを駆動し、所定の値未満であれば面ぶれが小さいと判断して高速に対物レンズを駆動するようにしたので、面ぶれ量に合わせて対物レンズの駆動速度を変更でき、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込みの時間が短縮される。
【実施例2】
【0046】
次に、第2の実施例にかかる対物レンズ駆動装置としての光ディスクプレーヤ1を図6および図7を参照して説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0047】
本実施例は、構成は第1の実施例と同様であるが、面ぶれ量の大小の判断に光ディスクの信号面が合焦点を横切る回数を計数することに代えて光ディスクの信号面が最初に合焦点を横切る時間から最後に合焦点を横切る時間の幅を計測している点が異なる。そのためマイクロコンピュータ10の制御プログラムの一部が変更されている。図6に本発明における対物レンズの駆動速度を決定する動作のフローを示す。
【0048】
本実施例における対物レンズの駆動速度決定方法を図7を参照して説明する。図7は合焦点までの距離h0や面ぶれ量などは図5と同一である。図7(a)は光ディスクの面ぶれが大きい場合である。図7(a)のようにフォーカス方向にh1からh2まで一定範囲対物レンズを移動させたとき、光ディスクの信号面が合焦点を最初に横切ったときの時刻t1から最後に横切ったときの時刻t2までにはT1の時間幅がある。図7(b)は面ぶれが小さい場合である。面ぶれが小さいときは光ディスクの信号面が合焦点を最初に横切ったときの時刻t3から最後に横切ったときの時刻t4までにはT2の時間幅がある。すなわち図7に示すように対物レンズを移動させたときに光ディスクの信号面が合焦点を横切る時間幅は面ぶれが小さいときは面ぶれが大きいときよりも小さくなる(T1>T2となる)。したがって、第1の実施例と同様にフォーカスエラー信号を観測し、その観測結果から時間幅を計測することで面ぶれの大小を見分けることができる。以降本実施例における詳細な動作を図6のフローチャートに沿って説明する。
【0049】
まず、ステップS201において、光ピックアップ3のレーザダイオードからレーザ光を照射し続けながら対物レンズを光ディスク11に対して鉛直方向に一定範囲駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示しステップS202へ進む。サーボ信号処理部5は光ピックアップ3に対して対物レンズを例えば光ディスク11に遠い位置から光ディスク11に近づける方向に駆動するような信号をドライバ6経由で出力する。なお、一定範囲とは後述するステップS206において、光ディスク11の面ぶれ量を判定するのに充分なレーザダイオードからレーザ光を照射し続けながら対物レンズを駆動する範囲であり、例えば下死点から上死点までとするのが望ましい。
【0050】
次に、観測手段としてのステップS202において、光ディスク11の信号面が合焦点を横切ったときに光ピックアップ3から出力されるフォーカスエラー信号をサーボ信号処理部5で観測する。フォーカスエラー信号が観測されたら、反射光の強度としての観測されたフォーカスエラー信号レベルをマイクロコンピュータ10へ出力する。マイクロコンピュータ10は観測された各フォーカスエラー信号レベルと最初にフォーカスエラー信号が観測されてから最後にフォーカスエラー信号が観測された時間幅を計測しRAMへ保存し、ステップS203へ進む。
【0051】
次に、ステップS203において、最初に観測されたフォーカスエラー信号レベルが予めマイクロコンピュータ10のROMに記憶されている所定の種類の光ディスク、例えばDVDの場合に取り得るレベルの範囲だった場合は、2番目以降に観測された全てのフォーカスエラー信号レベルがマイクロコンピュータ10のROMに記憶してある所定の範囲であるDVDの取り得るレベルの範囲以内であるか否か判断する。観測された全てのフォーカスエラー信号レベルがDVDの取り得るレベルの範囲以内である場合(YESの場合)はステップS204に進み、所定範囲外のレベルが存在する場合(NOの場合)はステップS205に進む。すなわち、フォーカスエラー信号レベルが所定の範囲内にあるか否かを判断している。なお、所定の範囲とはステップS104と同様に複数のメディア(例えばBDとDVD)が積層された光ディスク11で複数層から合焦点としてのフォーカスエラー信号が観測されると実際の面ぶれ量よりも多く計数されてしまうため、特定のメディアの層からのフォーカスエラー信号のみを計数するようにするためにそのメディアが取り得るレベルの範囲をいう。
【0052】
次に、ステップS204においては、ステップS202で計測した時間幅をそのまま使用し、ステップS206へ進む。
【0053】
ステップS205においては、異種のメディアが積層された光ディスク(例えばBDとDVD)であると判断し、最初に観測したフォーカスエラー信号と比較して所定範囲以内のレベル差の信号のみの時間幅を計測し直してステップS206へ進む。すなわち、所定の範囲内のフォーカスエラー信号のみを対象として計数する。
【0054】
次に、ステップS206において、計側したフォーカスエラー信号の時間幅が予め設定しマイクロコンピュータ10のROMに記憶してある第1の所定時間以上であるか否かを判断し第1の所定時間以上の場合(YESの場合)はステップS208へ進み、所定時間未満の場合(NOの場合)はステップS207へ進む。第1の所定時間とは面ぶれ量の大小を判別可能な時間幅である。
【0055】
次に、ステップS207において、フォーカスエラー信号が観測された時間幅が第1の所定時間より短い、すなわち光ディスクの信号面が合焦点を横切った時間幅が短いので面ぶれが小さいと判断し、予め定めた最悪条件時の速度よりも早い速度(高速)で対物レンズを駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示する。
【0056】
次に、ステップS208において、フォーカスエラー信号が観測された時間幅が第1の所定時間より長い、すなわち光ディスクの信号面が合焦点を横切った時間幅が長いので面ぶれが大きいと判断し、予め定めた最悪条件でもフォーカス引き込みが行えるような遅い速度(低速)で対物レンズを駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示する。
【0057】
本実施例によれば、光ディスクの信号面が合焦点を横切る時間幅を計側し、その結果が予め設定した第1の所定時間以上であれば面ぶれが大きいと判断して低速で対物レンズを駆動し、第1の所定時間未満であれば面ぶれが小さいと判断して高速に対物レンズを駆動するようにしたので、面ぶれ量に合わせて対物レンズの駆動速度を変更でき、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込みの時間が短縮される。
【実施例3】
【0058】
次に、第3の実施例にかかる対物レンズ駆動装置を備えた再生装置としての光ディスクプレーヤ1を図8および図9を参照して説明する。なお、前述した第1の実施例および第2の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0059】
本実施例も、構成は第1の実施例と同様であるが、面ぶれ量の大小の判断によって対物レンズの駆動速度を変更するだけでなく、駆動範囲も限定することでフォーカス引き込みの時間を短縮する。そのためマイクロコンピュータ10の制御プログラムの一部が変更されている。図8に本発明における対物レンズの駆動速度を決定する動作のフローを示す。
【0060】
本実施例では図9に示すように対物レンズをフォーカス方向にh1からh2まで一定範囲移動させたときに時間軸方向に1〜10のエリアに分け、光ディスクの信号面が最初に横切ったエリアと最後に横切ったエリアを検出しそのエリア数とエリア番号に応じて駆動速度および駆動範囲を決定している。以降本実施例における詳細な動作を図8のフローチャートに沿って説明する。
【0061】
まず、ステップS301において、光ピックアップ3のレーザダイオードからレーザ光を照射し続けながら対物レンズを光ディスク11に対して鉛直方向に一定範囲駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示しステップS302に進む。サーボ信号処理部5は光ピックアップ3に対して対物レンズを例えば光ディスク11に遠い位置から光ディスク11に近づける方向に駆動するような信号をドライバ6経由で出力する。なお、一定範囲とは後述するステップS306において、光ディスク11の面ぶれ量を判定するのに充分な光ピックアップ3からレーザ光を照射し続けながら対物レンズを駆動する範囲であり、例えば下死点から上死点までとするのが望ましい。
【0062】
次に、観測手段および位置取得手段としてのステップS302において、光ディスク11の信号面が合焦点を横切ったときに光ピックアップ3から出力されたフォーカスエラー信号をサーボ信号処理部5で観測し、フォーカスエラー信号が観測されたら、観測されたフォーカスエラー信号レベルをマイクロコンピュータ10へ出力する。マイクロコンピュータ10ではサーボ信号処理部5からフォーカスエラー信号レベルが入力されたときに観測位置としてのエリア番号と反射光の強度としてのレベルとを合わせてRAMへ記憶する。さらに、対物レンズを一定範囲移動させた結果最初にフォーカスエラー信号が観測されたエリアから最後にフォーカスエラー信号が観測されたエリアまでのエリア数を計数しRAMに記憶してステップS303へ進む。
【0063】
次に、ステップS303において、最初に観測されたフォーカスエラー信号レベルが予めマイクロコンピュータのROMに記憶されている所定の種類の光ディスク、例えばDVDの場合に取り得るレベルの範囲だった場合は、2番目以降に観測された全てのフォーカスエラー信号レベルがマイクロコンピュータ10のROMに記憶してある所定の範囲であるDVDの取り得るレベルの範囲以内であるか否か判断する。観測された全てのフォーカスエラー信号レベルがDVDの取り得るレベルの範囲以内である場合(YESの場合)はステップS305に進み、所定範囲外のレベルが存在する場合(NOの場合)はステップS304に進む。すなわち、フォーカスエラー信号レベルが所定の範囲内にあるか否かを判断している。なお、所定の範囲とはステップS104、S203と同様に複数のメディア(例えばBDとDVD)が積層された光ディスク11で複数層から合焦点としてのフォーカスエラー信号が観測されると実際の面ぶれ量よりも多く計数されてしまうため、特定のメディアの層からのフォーカスエラー信号のみを計数するようにするためにそのメディアが取り得るレベルの範囲をいう。
【0064】
次に、ステップS304において、ステップS302で計数したエリア数をRAMから読み出しステップS306へ進む。
【0065】
ステップS305においては、異種のメディアが積層された光ディスク(例えばBDとDVD)であると判断し、RAMから観測された全てのレベルとエリアを読み出し、最初に観測したフォーカスエラー信号と比較して所定範囲以内のレベル差の信号が観測されたエリアのエリア数を計数しステップS306へ進む。すなわち、所定の範囲内のフォーカスエラー信号のみを対象として計数する。
【0066】
次に、ステップS306において、計数したエリア数が予め設定しマイクロコンピュータ10のROMに記憶してある所定値(前述した第2の所定時間に相当)以上であるか否かを判断し所定値以上の場合(YESの場合)はステップS308へ進み、所定値未満の場合(NOの場合)はステップS307へ進む。
【0067】
次に、ステップS307において、フォーカスエラー信号が観測されたエリアが少ない、すなわち光ディスクの信号面が合焦点を横切った時間幅が短いので面ぶれが小さいと判断し、予め定めた最悪条件時の速度よりも早い速度(高速)で対物レンズを駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示し、ステップS309へ進む。
【0068】
次に、ステップS308において、フォーカスエラー信号が観測されたエリアが多い、すなわち光ディスクの信号面が合焦点を横切った時間幅が長いので面ぶれが大きいと判断し、予め定めた最悪条件でもフォーカス引き込みが行えるような遅い速度(低速)で対物レンズを駆動するようにサーボ信号処理部5へ指示し、ステップS309へ進む。
【0069】
次に、ステップS309において、フォーカスエラー信号が観測された最小のエリア番号(最初にフォーカスエラー信号が観測された位置)から1を引いたエリア番号を対物レンズ駆動下限値に設定しステップS310へ進む。
【0070】
次に、ステップS310において、フォーカスエラー信号が観測された最大のエリア番号(最後にフォーカスエラー信号が観測された位置)から1を加えたエリア番号を対物レンズ駆動上限値に設定する。そして、以降行うフォーカス引き込み動作では設定した対物レンズ駆動下限値から対物レンズ駆動上限値までを駆動範囲とするようにサーボ信号処理部5へ指示する。例えば図9ではエリア5と6で合焦点を横切っているので駆動範囲はエリア4〜7までが駆動範囲となる。すなわち最初にフォーカスエラー信号が観測されたエリアと最後にフォーカスエラー信号が観測されたエリアに応じてフォーカス引き込み動作における対物レンズの駆動範囲を変更している。
【0071】
本実施例によれば、対物レンズを一度移動させ、その移動時間を複数のエリアに分割し、光ディスクの信号面が合焦点を横切るエリアの検出およびエリア数を計数し、計数したエリア数が予め設定した所定値以上であれば面ぶれが大きいと判断して低速で対物レンズを駆動し、所定値未満であれば面ぶれが小さいと判断して高速に対物レンズを駆動する。さらに横切ったエリアから駆動範囲を検出、設定できるようにしたので、面ぶれ量に合わせて対物レンズの駆動速度および駆動範囲を変更でき、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込みの時間が駆動速度を変更するのみよりもさらに短縮される。
【0072】
なお、本実施例では時間軸を複数エリアに区切っていたが、フォーカス方向を複数エリアに区切っても良い。
【0073】
また、本実施例では時間軸を区切ったエリア数を計数していた面ぶれ量を判定していたが、時間軸を複数エリアに分けて、その数を計数することから第2の実施例の時間幅を計測しているのと同等であるといえるので第2の実施例の方法をそのまま適用しても良い。また、駆動範囲を決定するためにエリアに区切る方法はそのままで、駆動速度の判定には第1の実施例の横切った数を計数する方法を組み合わせてもよい。
【0074】
また、本実施例では駆動範囲をフォーカスエラー信号が観測された範囲よりも上限下限とも1エリアずつ余裕を持った範囲としていたが、それに限らずフォーカスエラー信号が観測された範囲を駆動範囲としても良いし、余裕を2エリア以上持たせても良い。さらに、上限、下限のいずれかのみの駆動範囲を制限するようにしても良い。
【0075】
また、上記第1〜第3の実施例では、光ディスクの信号面を合焦点が横切った際に観測される信号としてフォーカスエラー信号を使用していたが、戻り光総和信号やRF信号など光ディスクの信号面を合焦点が横切った際に光ピックアップ3で生成可能でサーボ信号処理部5で観測できる信号であればよく、またこれらの信号を複数観測し、観測結果を組み合わせて面ぶれ量の大小の判断に利用しても良い。
【0076】
また、上記第1〜第3の実施例では駆動速度を低速と高速の2段階としたが2段階でなく3段階以上であってもよい。3段階以上とする場合はマイクロコンピュータ10のROMに予め設定する所定の値や第1の所定時間を段階数に応じた数だけ設定する。
【0077】
また、上記第1〜第3の実施例ではフォーカスエラー信号のレベル差の判定に最初に検出した信号を基準としていたが、それに限らず例えば信号レベルが最大または最低の信号を基準にし、その信号から所定のレベル差以内を計数または計測するようにしてもよい。
【0078】
また、上記第1〜第3の実施例ではDVDとCDとBDが再生可能な再生装置としていたが、これらに限らずHD−DVDなどの他の種類の光ディスクにも適用可能である。
【0079】
前述した実施例によれば、以下の対物レンズ駆動装置と駆動方法が得られる。
【0080】
(付記1)レーザダイオードと、レーザダイオードからの光を光ディスク11に焦点を合わせて照射するための対物レンズと、対物レンズを光ディスク11に対して略鉛直方向に移動させるサーボ信号処理部5とを備える光ディスクプレーヤ1において、サーボ信号処理部5に対物レンズを一定範囲移動させて光ディスク11上の合焦点をサーボ信号処理部5に観測させ、観測した結果に応じてサーボ信号処理部5がフォーカス引き込みを行うために対物レンズを移動させる速度を変更させるマイクロコンピュータ10と、を備えたことを特徴とする光ディスクプレーヤ1。
【0081】
この光ディスクプレーヤ1によれば、光ディスク11上の合焦点を観測することで光ディスク11の面ぶれの状態が把握できるため、面ぶれ量に合わせた速度でフォーカス引き込みを行うことができ、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込み時間を短縮することができる。
【0082】
(付記2)レーザダイオードからの光を光ディスク11に焦点を合わせて照射するための対物レンズを光ディスク11に対して略鉛直方向に移動させる対物レンズ駆動方法において、対物レンズを一定量移動させて前記光ディスク11上の合焦点を観測し、観測した結果に応じてフォーカス引き込みを行うために対物レンズを駆動する速度を変更することを特徴とする対物レンズ駆動方法。
【0083】
この対物レンズ駆動方法によれば、光ディスク11上の合焦点を観測することで光ディスク11の面ぶれの状態が把握できるため、面ぶれ量に合わせた速度でフォーカス引き込みを行うことができ、面ぶれが少ないときはフォーカス引き込み時間を短縮することができる。
【0084】
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

Claims (12)

  1. 光源と、前記光源からの光を光ディスクに焦点を合わせて照射するための対物レンズと、前記対物レンズを前記光ディスクに対して略鉛直方向に移動させる駆動手段とを備える対物レンズ駆動装置において、
    前記駆動手段に前記対物レンズを一定範囲移動させて前記光ディスク上の合焦点を横切る回数を観測手段に観測させ、観測した前記回数が多いほど前記駆動手段がフォーカス引き込みを行うために前記対物レンズを移動させる速度を遅くする制御手段と、を備えたことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 前記制御手段は、前記観測手段が観測した結果、前記光ディスク上の合焦点を横切る回数が予め定める所定の値よりも少ないときは前記対物レンズを駆動する速度を早くし、前記所定の値よりも多いときは前記対物レンズを駆動する速度を遅くすることを特徴とする請求項1記載の対物レンズ駆動装置。
  3. 光源と、前記光源からの光を光ディスクに焦点を合わせて照射するための対物レンズと、前記対物レンズを前記光ディスクに対して略鉛直方向に移動させる駆動手段とを備える対物レンズ駆動装置において、
    前記駆動手段に前記対物レンズを一定範囲移動させて前記光ディスク上の合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅を観測手段に観測させ、観測した前記時間幅が長いほど前記駆動手段がフォーカス引き込みを行うために前記対物レンズを移動させる速度を遅くする制御手段と、を備えたことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  4. 前記制御手段は、前記観測手段が観測した結果、前記光ディスク上の合焦点を最初に横切ってから最後に横切るまでの時間幅が予め定める第1の所定時間よりも短いときは前記対物レンズを駆動する速度を早くし、前記第1の所定時間よりも長いときは前記対物レンズを駆動する速度を遅くすることを特徴とする請求項3記載の対物レンズ駆動装置。
  5. 前記制御手段は、前記観測手段が前記光ディスク上の合焦点を観測したときの前記対物レンズの位置を位置取得手段に取得させ、前記対物レンズを一定範囲移動させたときに最初に合焦点が観測された位置と、最後に合焦点が観測された位置に応じて前記対物レンズのフォーカス引き込みを行う際の駆動範囲を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の対物レンズ駆動装置。
  6. 前記制御手段は、前記一定範囲を複数の範囲に区切り、前記複数の範囲内のうち前記合焦点が存在する範囲に応じて、前記対物レンズのフォーカス引き込みを行う際の駆動範囲を変更することを特徴とする請求項5記載の対物レンズ駆動装置。
  7. 前記制御手段は、前記観測手段が観測した前記光ディスク上の合焦点が予め定める第2の所定時間以内に複数観測されたときは、前記第2の所定時間以内に観測された複数の前記合焦点は1つとして計数することを特徴とする請求項2記載の対物レンズ駆動装置。
  8. 前記制御手段は、前記観測手段が観測した前記光ディスク上の複数の合焦点のうち前記光ディスクからの反射光の強度が所定の範囲内の合焦点のみを対象とすることを特徴とする請求項2または4記載の対物レンズ駆動装置。
  9. フォーカスエラー信号と、RF信号と、戻り光総和信号のうちいずれか1つ以上が観測した位置を前記観測手段が合焦点とすることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか記載の対物レンズ駆動装置。
  10. 光源からの光を光ディスクに焦点を合わせて照射するための対物レンズを前記光ディスクに対して略鉛直方向に移動させる対物レンズ駆動方法において、
    前記対物レンズを一定量移動させて前記光ディスク上の合焦点を横切る回数を観測し、観測した前記回数が多いほどフォーカス引き込みを行うために前記対物レンズを駆動する速度を遅くすることを特徴とする対物レンズ駆動方法。
  11. 光源からの光を光ディスクに焦点を合わせて照射するための対物レンズ
    を前記光ディスクに対して略鉛直方向に移動させる対物レンズ駆動方法において、
    前記対物レンズを一定量移動させて前記光ディスク上の合焦点を最初に横切って
    から最後に横切るまでの時間幅を観測し、観測した前記時間幅が長いほどフォーカ
    ス引き込みを行うために前記対物レンズを駆動する速度を遅くすることを特徴と
    する対物レンズ駆動方法。
  12. 前記光ディスク上の合焦点を観測したときの前記対物レンズの位置を取得し、前記対物レンズを一定範囲移動させたときに最初に合焦点が観測された位置と、最後に合焦点が観測された位置に応じて前記対物レンズのフォーカス引き込みを行う際の駆動範囲を変更することを特徴とする請求項10または11記載の対物レンズ駆動方法。
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