JP4660332B2 - ブッシュ - Google Patents

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Description

本発明は、外筒と、外筒内に軸方向が同一になるように設けられた内筒と、外筒と内筒との間にそれらを連結するように設けられた防振ゴムと、を備えたブッシュに関する。
自動車のサスペンションでは、連結部分に防振装置としてブッシュが設けられている。かかるブッシュは、一般的には、同軸に設けられた外筒及び内筒とそれらの間に介設された防振ゴムとで構成されている。
特許文献1には、同心状に配した内筒および外筒を有し、外筒の内周中央部に摺動性良好な樹脂材よりなるリング状インサートが圧入され、インサートの内周面は内筒の外周面に近接して対向しており、外筒内周の両端部とインサート端面より所定寸法離れた内筒外周の両端部との間に、内外周に金属スリーブを接合したリング状の防振ゴム体が圧入固定されたブッシュが開示されている。そして、これによれば、操縦安定性とクッション性の両立することができる、と記載されている。
特許文献2には、内径が均一の外筒金具と、球状凸面を備えた第1突出部をもつ内筒回転金具と、中間金具と、筒状のゴム弾性体と、球状凹面を備えたガラス繊維で強化した樹脂からなる摺動部材と、内筒回転金具をねじり方向に回転可能とするPTFE布からなる潤滑層とで構成され、中間金具が小径筒部と大径筒部とで形成され、ゴム弾性体が薄肉筒部と厚肉筒部とで形成された摺動ブッシュが開示されている。そして、これによれば、軸直角方向のばね定数を大きくしつつ、ねじり方向のばね定数を小さくし、極微小の振幅をもつ振動に対して振動遮断性が発揮される、と記載されている。
特許文献3には、外筒の内周面と内筒の外周面との間にそれぞれ防振ゴム体の内外周を接合しており、外筒が樹脂製で、その内径が二方向で異なっており、各方向で内筒外周面との間の防振ゴム体のゴム厚が異なっており、各方向で装置は異なるバネ定数を示すブッシュが開示されている。そして、これによれば、大振動入力時のショックや異音を生じることなく、振動の吸収によるクッション性の向上と振動の抑制による操縦安定性の向上の両立が実現される、と記載されている。
特許文献4には、円筒形の内筒金具が設けられており、その外周に両端にリング形状のフランジ部を有する樹脂ブロックが接着されており、内筒金具の外側に外筒金具が同軸的に配設され、外筒金具と内筒金具及び樹脂ブロック間にゴム層が加硫成形され、ゴム層の両端部にリング形状の樹脂製の拘束板が接着され、ゴム層の拘束板の接着部分と外筒金具間及び内筒金具間に、内側に向けて凹部が設けられた防振ブッシュが開示されている。そして、これによれば、拘束板とゴム層が接着されており、拘束板は外筒金具に固定されているため、軸方向に対しては、拘束板とフランジ部間のゴム層には圧縮力を効かせることができるので、軸方向のばね定数を高めることができ、軸方向のばね定数を軸直角方向のばね定数に近づけることができる、と記載されている。
特開平5−118369号公報 実開平5−71480号公報 特開平6−137354号公報 特開平8−233007号公報
本出願は、内筒に対して外筒が軸直方向に変位したとき、少なくとも2段階の弾性特性を発現するブッシュを提供することである。
上記目的を達成する本発明は、外筒と、該外筒内に軸方向が同一になるように設けられた内筒と、該外筒と該内筒との間にそれらを連結するように設けられた防振ゴムと、を備えたブッシュであって、
上記外筒には、上記内筒側に内部に向かって斜めに先端部まで延びるように形成された部分を有し該内筒に対する該外筒の軸直方向の変位に弾性抵抗する板バネ部が一体に設けられており、
上記板バネ部は、上記内筒に対して上記外筒が軸直方向に変位したとき、第1弾性抵抗機構が機能するのに続いて、上記先端部が該内筒に対して突っ張ることにより該第1弾性抵抗機構よりも高弾性を発現する第2弾性抵抗機構が機能するように構成されていることを特徴とする。
板バネ部の具体的な構成としては、外筒の端部に連続して内筒側に折り返されるように一体に形成され、内筒に対して外筒が軸直方向に変位したとき、基端側部分で外筒の内側面との間の間隔が狭まって第1弾性抵抗機構が機能するのに続いて、内筒に対して突っ張って第2弾性抵抗機構が機能するように構成されたものや内筒に対して突っ張って第1弾性抵抗機構を機能させる第1板バネと第1板バネと共に内筒に対して突っ張って第2弾性抵抗機構を機能させる第2板バネとを有するものを挙げることができる。
また、本発明のブッシュは、上記板バネ部と上記内筒との間にゴム層が介設されているものであってもよい。
本発明によれば、内筒に対して外筒が軸直方向に変位したとき、板バネ部が、第1弾性抵抗機構が機能するのに続いて、第1弾性抵抗機構よりも高弾性の第2弾性抵抗機構が機能し、少なくとも2段階の弾性特性を発現する。従って、単一のブッシュによって、複数の防振目的を達成することができる。
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1及び2は、実施形態1に係るブッシュ10を示す。このブッシュ10は、例えば、自動車のサスペンション等に用いられるものである。
このブッシュ10は、外筒11とその外筒11内に設けられた内筒12とそれらの間に設けられた防振ゴム13とを備えている。
外筒11は、例えば、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン6,12、ナイロン11,12などのポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド(PPO)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)系樹脂等の熱可塑性樹脂により円筒状に形成されている。外筒11は、外筒本体11aの軸方向の一端部及び他端部のそれぞれに連続して断面コ字状に折り返して外筒11と平行に延びた後、屈曲して斜め内側、つまり、内筒12側に向かって延びるように一体に形成され、それが板バネ部14を構成している。この板バネ部14の断面コ字状に折り返されて外筒11と平行に延びた部分が基端側部分14aである。一端側及び他端側のそれぞれの板バネ部14は、開口部から内部に向かうに従って同一口径が連続した後に漸次縮径した筒状に形成されている。外筒11は、例えば、長さが30〜100mm、外径が30〜90mm、及び、厚さが1.0〜5.0mmである。板バネ部14は、例えば、長さが10〜40mmである。
内筒12は、例えば、鋼鉄等の金属により円筒状に形成されている。内筒12は、例えば、長さが30〜120mm、外径が12〜30mm、及び、厚さが1〜10mmである。なお、内筒12は、表面に電着塗装などにより熱硬化性樹脂塗料が塗布された後、高温下に晒されてそれが硬化した焼付塗膜で被覆され、それによって耐蝕性向上が図られたものであってもよい。
防振ゴム13は、例えば、天然ゴム等の粘弾性を有する材料により円筒状に形成されている。防振ゴム13は、軸方向中間部分の内側に突出部分が全周に渡って形成されており、その突出部分が内筒12に結合しており、その他の部分が外筒11に嵌め入れられている。防振ゴム13は、内筒12に対しては、ウレタン樹脂接着剤やエポキシ樹脂接着剤等の熱硬化性樹脂接着剤により、或いは、加硫接着により突出部分が接着されているが、外筒11に対しては、接着されていても、或いは、非接着であってもいずれでもよい。
また、内筒12には、防振ゴム13との結合部の両側のそれぞれに、外筒11の板バネ部14との間に挟まれるように防振ゴム13と一体に形成された環状ゴム16が全周に渡って設けられている。これにより、板バネ部14が防振ゴム13と環状ゴム16との間に噛み込んだ構造に構成されている。環状ゴム16は、防振ゴム13と同一のゴム材料で形成されており、内筒12に対して、ウレタン樹脂接着剤やエポキシ樹脂接着剤等の熱硬化性樹脂接着剤により、或いは、加硫接着により接着されている。環状ゴム16は、例えば、幅が0〜30mm、及び、厚さが0〜10mmである。また、これにより、板バネ部14の先端部と内筒12との間にゴム層17が設けられた構造に構成されている。ゴム層17は、例えば、厚さが1〜3mmである。
次に、このブッシュ10の動作について図3及び4に基づいて説明する。
このブッシュ10は、円筒孔で構成された一方の被取付部に外筒11が嵌め入れられて取付固定され、他方の被取付部に内筒12が取付固定されて用いられる。
このブッシュ10では、内筒12に対して外筒11がいずれかの軸直方向に変位しようとすると、内筒12側に向かって延びるように形成された板バネ部14が弾性変形してそれに抵抗する。
具体的には、内筒12に対して外筒11がいずれかの軸直方向に変位しようとすると、まず、図3(a)に示すように、板バネ部14の先端部が内筒12との間のゴム層17を圧縮し、その弾性復帰しようとする初期弾性抵抗機構が機能し、図4に示すように、変位初期における低弾性の弾性特性(I)を発現する。
続いて、弾性特性(I)が弾性限界に達すると、図3(b)に示すように、板バネ部14の基端側部分14aと外筒11の内側面との間の間隔が狭まり、それらの間で防振ゴム13が挟まれて圧縮され、初期弾性抵抗機構に加えて、板バネ部14及び防振ゴム13が弾性復帰しようとする第1弾性抵抗機構が機能して、図4に示すように、弾性特性(I)よりも高弾性な弾性特性(II)を発現する。
そして、弾性特性(II)が弾性限界に達すると、図3(c)に示すように、板バネ部14の先端部がゴム層17を介して内筒12に対して突っ張っり、初期弾性抵抗機構及び第1弾性抵抗機構に加えて、板バネ部14が撓みから弾性復帰しようとする第2弾性抵抗機構が機能し、図4に示すように、弾性特性(II)よりもさらに高弾性な弾性特性(III)を発現する。
以上のような構成のブッシュ10によれば、内筒12に対して外筒11が軸直方向に変位したとき、板バネ部14が、初期弾性抵抗機構が機能した後、第1弾性抵抗機構が機能するのに続いて、第1弾性抵抗機構よりも高弾性の第2弾性抵抗機構が機能し、これによって3段階の弾性特性を発現する。従って、単一のブッシュ10によって、複数の防振の目的を達成することができる。具体的には、例えば、このブッシュ10を自動車のサスペンションに用いた場合、上記弾性特性(I)により(例えば、内筒12に対する外筒11の変位量が0.2mm未満)、ロードノイズの低減を図ることができ、上記弾性特性(II)により(例えば、内筒12に対する外筒11の変位量が0.2mm以上2.0mm未満)、乗り心地の改善を図ることができ、上記弾性特性(III)により(例えば、内筒12に対する外筒11の変位量が2.0mm以上)、操縦安定性の改善を図ることができる。
以上のブッシュ10は、公知の方法によって製造することができる。具体的には、図5(a)に示すように、内筒12と防振ゴム13及び環状ゴム16とを一体成形し、それを射出成形金型20にセットして外筒11を射出成形しても、また、図5(b)に示すように、図示しないゴム流入孔が形成された外筒11を予め成形し、それと内筒12とを金型30にセットして未加硫ゴムを注入して防振ゴム13を加硫成形してもよい。
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係るブッシュ10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部位は同一符号で示している。
このブッシュ10では、外筒11は、軸方向の一端部及び他端部のそれぞれが斜め外向きに延びるように形成され、それに連続して鋭角に折り返して斜め内側、つまり、内筒12側に向かって延びるように一体に形成され、それが板バネ部14を構成している。この板バネ部14の鋭角に折り返した部分が基端側部分14aである。このような構成のため、外筒11の一端部及び他端部のそれぞれの外径が大きく形成されている。また、一端部側及び他端部側のそれぞれの板バネ部14は、開口部から内部に向かうに従って漸次縮径した筒状に形成されている。
次に、このブッシュ10の動作について説明する。
このブッシュ10は、円筒孔で構成された一方の被取付部に外筒11が嵌め入れられて取付固定され、他方の被取付部に内筒12が取付固定されて用いられる。ここで、外筒11の一端部及び他端部のそれぞれの外径が大きく形成されているので、それらにより一方の被取付部に外筒11を取り付けたときの抜け留め構造が構成される。
このブッシュ10では、内筒12に対して外筒11がいずれかの軸直方向に変位しようとすると、内筒12側に向かって延びるように形成された板バネ部14が弾性変形してそれに抵抗する。
具体的には、内筒12に対して外筒11がいずれかの軸直方向に変位しようとすると、まず、板バネ部14の先端部が内筒12との間のゴム層17を圧縮し、その弾性復帰しようとする初期弾性抵抗機構が機能し、変位初期における低弾性の弾性特性(I)を発現する。
続いて、弾性特性(I)が弾性限界に達すると、板バネ部14の基端側部分14aと外筒11の拡径した一端部或いは他端部の内側面との間の間隔が狭まり、それらの間で防振ゴム13が挟まれて圧縮され、初期弾性抵抗機構に加えて、板バネ部14及び防振ゴム13が弾性復帰しようとする第1弾性抵抗機構が機能し、弾性特性(I)よりも高弾性な弾性特性(II)を発現する。
そして、弾性特性(II)が弾性限界に達すると、板バネ部14の先端部がゴム層17を介して内筒12に対して突っ張っり、初期弾性抵抗機構及び第1弾性抵抗機構に加えて、板バネ部14が撓みから弾性復帰しようとする第2弾性抵抗機構が機能し、弾性特性(II)よりもさらに高弾性な弾性特性(III)を発現する。
その他の構成、作用・効果については実施形態1と同一である。
(実施形態3)
図7は、実施形態3に係るブッシュ10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部位は同一符号で示している。
このブッシュ10では、外筒11は、軸方向の一端部及び他端部のそれぞれに、やや中央寄りの部位から斜め内側、つまり、内筒12側に向かって延びるように一体に形成された第1板バネ141と、端部に連続して鋭角に折り返して斜め内側、つまり、内筒12側に向かって延びるように一体に形成された第2板バネ142とを有しており、これらの一対の板バネが板バネ部14を構成している。第1及び第2板バネ141,142のそれぞれは、開口部から内部に向かうに従って漸次縮径した筒状に形成されている。第1及び第2板バネ141,142は、前者が後者よりも長尺で且つ薄肉に形成されている。第1板バネ141は、例えば、長さが10〜30mm、及び、厚さが2〜10mmである。第2板バネ142は、例えば、長さが5〜20mm、及び、厚さが3〜20mmである。
防振ゴム13は、第1及び第2板バネ141,142の間の隙間にも充填されるように形成されており、これによって第1板バネ141が埋設された構成になっている。また、第2板バネ142の先端部から外側面を被覆するバネ被覆ゴム18が防振ゴム13に連続して一体に形成されている。バネ被覆ゴム18は、例えば、厚さが1〜5mmである。
次に、このブッシュ10の動作について図8に基づいて説明する。
このブッシュ10は、円筒孔で構成された一方の被取付部に外筒11が嵌め入れられて取付固定され、他方の被取付部に内筒12が取付固定されて用いられる。
このブッシュ10では、内筒12に対して外筒11がいずれかの軸直方向に変位しようとすると、内筒12側に向かって延びるように形成された板バネ部14が弾性変形してそれに抵抗する。
具体的には、内筒12に対して外筒11がいずれかの軸直方向に変位しようとすると、まず、第1板バネ141の先端部が内筒12との間のゴム層17を圧縮し、その弾性復帰しようとする初期弾性抵抗機構が機能し、図8に示すように、変位初期における低弾性の弾性特性(I)を発現する。
続いて、弾性特性(I)が弾性限界に達すると、第1板バネ141の先端部がゴム層17を介して内筒12に対して突っ張っり、初期弾性抵抗機構に加えて、第1板バネ141が撓みから弾性復帰しようとする第1弾性抵抗機構が機能し、図8に示すように、弾性特性(I)よりも高弾性な弾性特性(II)を発現する。
そして、第2板バネ142の先端部が内筒12との間でバネ被覆ゴム18及び環状ゴム16のゴム層を圧縮しつつ、それらを介して内筒12に対して突っ張っり始めると、初期弾性抵抗機構及び第1弾性抵抗機構に加えて、第2板バネ142が撓みから弾性復帰しようとする第2弾性抵抗機構が徐々に機能し、図8に示すように、弾性特性(II)よりもさらに高弾性な弾性特性(III)を発現する。
その他の構成、作用・効果については実施形態1と同一である。
(その他の実施形態)
上記実施形態1〜3では、いずれの軸直方向にも高い弾性率を得ることができるように、板バネ部14が外筒11の全周に渡って設けられた構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、高弾性を要する方向にのみに舌片からなる板バネ部を設けた構成であってもよい。
上記実施形態1〜3では、軸方向に両側に板バネ部14を設けた構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、軸方向のいずれか一方に設けられた構成のものであってもよい。
上記実施形態1〜3では、円筒孔で構成された被取付部に嵌め入れられて取付固定されるブロック状のブッシュ10としたが、特にこれに限定されるものではなく、ロッドの先端に外筒11が固定された構成のものであってもよい。
上記実施形態1〜3では、板バネ部14と内筒12との間にゴム層17が介設された構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、もちろん、板バネ部14と内筒12とが直接接触した構成であってもよい。
本発明は、外筒と、外筒内に軸方向が同一になるように設けられた内筒と、外筒と内筒との間にそれらを連結するように設けられた防振ゴムと、を備えたブッシュについて有用である。
実施形態1のブッシュの斜視図である。 実施形態1のブッシュの断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態1のブッシュの動作を示す説明図である。 実施形態1のブッシュの内筒に対する外筒の変位量と荷重との関係を示すグラフである。 (a)及び(b)は実施形態1のブッシュの製造方法を示す説明図である。 実施形態2のブッシュの断面図である。 実施形態3のブッシュの断面図である。 実施形態3のブッシュの内筒に対する外筒の変位量と荷重との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 ブッシュ
11 外筒
12 内筒
13 防振ゴム
14 板バネ部
14a 基端側部分
141 第1板バネ
142 第2板バネ
17 ゴム層

Claims (11)

  1. 外筒と、該外筒内に軸方向が同一になるように設けられた内筒と、該外筒と該内筒との間にそれらを連結するように設けられた防振ゴムと、を備えたブッシュであって、
    上記外筒には、上記内筒側に内部に向かって斜めに先端部まで延びるように形成された部分を有し該内筒に対する該外筒の軸直方向の変位に弾性抵抗する板バネ部が一体に設けられており、
    上記板バネ部は、上記内筒に対して上記外筒が軸直方向に変位したとき、第1弾性抵抗機構が機能するのに続いて、上記先端部が該内筒に対して突っ張ることにより該第1弾性抵抗機構よりも高弾性を発現する第2弾性抵抗機構が機能するように構成されていることを特徴とするブッシュ。
  2. 請求項1に記載されたブッシュにおいて、
    上記板バネ部は、上記外筒の端部に連続して上記内筒側に折り返されて形成されており、該内筒に対して該外筒が軸直方向に変位したとき、その基端側部分で該外筒の内側面との間の間隔が狭まることにより上記第1弾性抵抗機構が機能するように構成されていることを特徴とするブッシュ。
  3. 請求項2に記載されたブッシュにおいて、
    上記板バネ部の基端側部分は、上記外筒の端部に連続して断面コ字状に折り返されて該外筒と平行に延びた部分で構成されていることを特徴とするブッシュ。
  4. 請求項2に記載されたブッシュにおいて、
    上記外筒の端部は斜め外向きに延びるように形成され、
    上記板バネ部の基端側部分は、上記斜め外向きに延びるように形成された外筒の端部に連続して鋭角に折り返した部分で構成されていることを特徴とするブッシュ。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載されたブッシュにおいて、
    上記内筒には、上記板バネ部における上記防振ゴム側とは反対側に、該内筒と該板バネ部との間で挟まれるように環状ゴムが全周に渡って設けられていることを特徴とするブッシュ。
  6. 請求項2乃至5のいずれかに記載されたブッシュにおいて、
    上記板バネ部における上記内筒側に内部に向かって斜めに延びるように形成された部分の先端部と上記内筒との間にゴム層が介設されていることを特徴とするブッシュ。
  7. 請求項1に記載されたブッシュにおいて、
    上記板バネ部は、上記内筒に対して突っ張ることにより上記第1弾性抵抗機構を機能させる第1板バネと、上記内筒側に内部に向かって斜めに先端部まで延びる部分を有し該第1板バネと共に該先端部が該内筒に対して突っ張ることにより上記第2弾性抵抗機構を機能させる第2板バネと、を有することを特徴とするブッシュ。
  8. 請求項7に記載されたブッシュにおいて、
    上記第2板バネの先端部から外側面を被覆するバネ被覆ゴムが設けられていることを特徴とするブッシュ。
  9. 請求項7又は8に記載されたブッシュにおいて、
    上記第1板バネの先端部と上記内筒との間にゴム層が介設されていることを特徴とするブッシュ。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載されたブッシュにおいて、
    上記外筒には、軸方向の一端部において上記板バネ部が設けられていると共に、他端部において、上記内筒側に内部に向かって斜めに先端部まで延びるように形成された部分を有し該内筒に対する該外筒の軸直方向の変位に弾性抵抗する他の板バネ部が一体に設けられていることを特徴とするブッシュ。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載されたブッシュにおいて、
    上記外筒が熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴とするブッシュ。
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