JP2008157434A - ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパの製造方法並びにプロペラシャフト - Google Patents

ダイナミックダンパ及びダイナミックダンパの製造方法並びにプロペラシャフト Download PDF

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Abstract

【課題】 アウタカラーとウエイトの間の環状空間内にゴム弾性体を設けてなるダイナミックダンパにおいて、金型の脱型時のゴム切れを防止すること。
【解決手段】 アウタカラー20と、アウタカラー20の内部に配置されるウエイト30と、アウタカラー20とウエイト30の間の環状空間内に配置されるゴム弾性体40とを有してなるダイナミックダンパ10において、アウタカラー20が筒部21と、筒部21の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部22とを有し、ゴム弾性体40がアウタカラー20の筒部21及びすぼまり部22の内面と、ウエイト30の外面に接着されてなるもの。
【選択図】 図1

Description

本発明はダイナミックダンパ及びダイナミックダンパの製造方法並びにプロペラシャフトに関する。
自動車の動力伝達部材、例えばプロペラシャフトの振動を低減し、車体振動や騒音を低減するプロペラシャフトとして、特許文献1に記載の如く、アウタカラーと、アウタカラーの内部に配置されるウエイトと、アウタカラーとウエイトの間の環状空間内に配置されるゴム弾性体とを有してなるものがある。
実公平7-29324
特許文献1に記載のダイナミックダンパは、アウタカラーとウエイトを同軸配置し、アウタカラーとウエイトの間でそれらの軸方向の双方に開口するストレート状の環状空間内にゴム弾性体を配置している。
このとき、特許文献1に記載のダイナミックダンパは、複数の金型により形成されるキャビティ内にアウタカラーとウエイトを配置し、このキャビティにゴムを充填し、アウタカラーの内面とウエイトの外面にゴム弾性体を接着するようにして製造される。そしてこの場合、アウタカラーとウエイトの軸方向の一方に設けられる上金型が金型抜き方向に沿う方向でゴム弾性体の一面側に直に接するとともに、他方に設けられる下金型の金型抜き方向に沿う方向でゴム弾性体の他面側に直に接する。このため、上下の金型の脱型時に、ゴム弾性体が上下双方から引張られ、ゴム切れの不良を生ずるおそれがある。
本発明の課題は、アウタカラーとウエイトの間の環状空間内にゴム弾性体を設けてなるダイナミックダンパにおいて、金型の脱型時のゴム切れを防止することにある。
請求項1の発明は、アウタカラーと、アウタカラーの内部に配置されるウエイトと、アウタカラーとウエイトの間の環状空間内に配置されるゴム弾性体とを有してなるダイナミックダンパにおいて、アウタカラーが筒部と、筒部の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部とを有し、ゴム弾性体がアウタカラーの筒部及びすぼまり部の内面と、ウエイトの外面に接着されてなるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ゴム弾性体がアウタカラーの筒部の軸方向におけるすぼまり部側の一部、及び該すぼまり部の内面と、ウエイトの軸方向におけるアウタカラーのすぼまり部寄りの外面に接着され、ウエイトがゴム弾性体を介してアウタカラーに片持支持されてなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記ゴム弾性体が前記環状空間の周方向の複数位置に設けられるゴム足部と、相隣るゴム足部の間に設けられる空洞部とを有するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記ゴム弾性体のゴム足部から連続するゴム薄肉部が、該ゴム足部が接着されないアウタカラーの内面とウエイトの外面のそれぞれに接着されてなるようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記アウタカラーの外周にゴム被覆材が被着されてなるようにしたものである。
請求項6の発明は、複数の金型により形成されるキャビティ内にアウタカラーとウエイトを配置し、このキャビティにゴムを充填し、請求項1〜5のいずれかに記載のダイナミックダンパを製造する方法であって、アウタカラーの外面に接する金型が、金型抜き方向に沿う方向側で、ゴム弾性体が接着されるアウタカラーのすぼまり部の外面に対向するように配置されるダイナミックダンパの製造方法である。
請求項7の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のダイナミックダンパを中空シャフト内に圧入して固定配置したプロペラシャフトである。
(請求項1、6)
(a)ダイナミックダンパは、アウタカラーが筒部と、筒部の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部とを有し、ゴム弾性体がアウタカラーの筒部及びすぼまり部の内面と、ウエイトの外面に接着されてなるようにした。従って、複数の金型により形成されるキャビティ内にアウタカラーとウエイトを配置し、このキャビティにゴムを充填し、アウタカラーの内面とウエイトの外面にゴム弾性体を接着するようにして製造するに際し、アウタカラーの外面に接する金型が、金型抜き方向に沿う方向側で、ゴム弾性体が接着されるアウタカラーのすぼまり部の外面に対向するように配置されるものとすることができる。このことは、アウタカラーの外面に接する例えば下金型と、下金型に相対してゴム弾性体に直に接する上金型の脱型時に、下金型はゴム弾性体を金型抜き方向でバックアップするアウタカラーのすぼまり部の外面に対向しており、下金型はアウタカラーのすぼまり部の外面から容易に離型し、アウタカラーのすぼまり部にバックアップされているゴム弾性体が下金型から引張られることがない。従って、ゴム弾性体が上下の金型から上下双方に引張られることがなく、ゴム切れを防止できる。
(請求項2)
(b)ダイナミックダンパは、ゴム弾性体がアウタカラーの筒部の軸方向におけるすぼまり部側の一部、及び該すぼまり部の内面と、ウエイトの軸方向におけるアウタカラーのすぼまり部寄りの外面に接着され、ウエイトがゴム弾性体を介してアウタカラーに片持支持されるようにした。従って、ウエイトの質量が小さくても、ウエイトの質量やゴム弾性体のバネ定数等の調整により、ダイナミックダンパの共振周波数を低い周波数域にまで容易にチューニングできる。
(請求項3)
(c)ダイナミックダンパは、ゴム弾性体が前記環状空間の周方向の複数位置に設けられるゴム足部と、相隣るゴム足部の間に設けられる空洞部とを有するようにした。従って、ゴム足部と空洞部の個数、形状等の設定替えにより、ゴム弾性体のバネ定数を容易に調整できる。
(請求項4)
(d)ダイナミックダンパは、ゴム弾性体のゴム足部から連続するゴム薄肉部が、該ゴム足部が接着されないアウタカラーの内面とウエイトの外面のそれぞれに接着されてなるようにした。従って、ゴム薄肉部の存在により、ゴム弾性体のアウタカラーやウエイトに対する接着強度が高くなること、ゴム弾性体のアウタカラーやウエイトからの立上り部に生ずる応力集中を緩和して該立上り部の亀裂発生を回避できることにより、ゴム弾性体の耐久性を向上できる。また、ゴム薄肉部の設置部位がキャビティ内において、ゴム足部へのゴム流入路になり、ゴム弾性体の流動性を良好にする。
(請求項5)
(e)ダイナミックダンパは、アウタカラーの外周に被着したゴム被覆材の弾性変形により、中空シャフトへの圧入容易性を確保できる。
(請求項7)
(f)プロペラシャフトにおいて、上述(a)〜(e)を実現できる。
図1は実施例1のプロペラシャフトを示す断面図、図2はダイナミックダンパを示す断面図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図、図4はダイナミックダンパの製造方法を示す断面図、図5は実施例2のプロペラシャフトを示す断面図、図6はダイナミックダンパを示す断面図、図7は図6のVII−VII線に沿う断面図、図8はダイナミックダンパの製造方法を示す断面図である。
(実施例1)(図1〜図4)
図1のダイナミックダンパ10は、自動車用プロペラシャフト1の円筒状中空シャフト2内の軸方向所定位置に圧入して嵌挿され、固定配置されたものである。
ダイナミックダンパ10は、図2、図3に示す如く、アウタカラー20と、アウタカラー20の内部に配置されるウエイト30と、アウタカラー20とウエイト30の間の環状空間内に配置されるゴム弾性体40とを有して構成される。ダイナミックダンパ10は、プロペラシャフト1の振動周波数に応じて、ウエイト30の質量やゴム弾性体40のバネ定数等をチューニングすることにより、プロペラシャフト1の共振作用に起因する振動を吸収、低減し、車体振動や騒音を低減する。
アウタカラー20は、ばね鋼板等の金属板を曲げ加工もしくは絞り加工し、又は金属管を絞り加工した成形体であり、円筒状の筒部21と、筒部21の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部22とを有する。すぼまり部22は、筒部21の一端にR状曲り部を介してつながり、筒部21の中心軸に直交する平面状をなし、その中央に筒部21と同軸をなす丸孔22Aを備える。
アウタカラー20は、中空シャフト2に圧入されて中空シャフト2の内面に固定配置される。尚、アウタカラー20は、完全な筒状でなく、周方向を横切って軸方向の全長に渡るスリットを備えたC字断面状をなし、自由状態の外径を中空シャフト2の内径より大きくし、スリットの存在により、外径を自由状態から弾性的に縮径して中空シャフト2に容易に挿入され、中空シャフト2への挿入後の拡径習性によって中空シャフト2の内面に固定配置されるものでも良い。
ウエイト30は、円柱等の短柱状をなし、棒鋼等の金属棒からなる。ウエイト30は、アウタカラー20の内部にアウタカラー20と同軸配置される。ウエイト30はアウタカラー20より広幅とされる。
ゴム弾性体40は、アウタカラー20の筒部21及びすぼまり部22の内面と、ウエイト30の外面に接着される。ゴム弾性体40は、合成ゴム等からなり、アウタカラー20とウエイト30に対して加硫形成される。
ゴム弾性体40は、アウタカラー20の筒部21の軸方向におけるすぼまり部22側の一部(図2のL)、及びすぼまり部22の内面と、ウエイト30の軸方向におけるアウタカラー20のすぼまり部22寄りの外面に接着される。ウエイト30はゴム弾性体40を介してアウタカラー20に片持支持されるものになる。ウエイト30はアウタカラー20の丸孔22Aと概ね同一径をなす。本実施例のウエイト30はアウタカラー20の丸孔22Aより僅かに大径をなし、ウエイト30の端面はアウタカラー20のすぼまり部22との間に一定の間隔をなし、この間隔にゴム弾性体40のゴム肉部40Aを設ける。
ゴム弾性体40は、アウタカラー20とウエイト30の間の環状空間の周方向の複数位置に設けられるゴム足部41と、相隣るゴム足部41、41の間に設けられる空洞部42とを有する。ゴム弾性体40は、ゴム足部41からアウタカラー20、ウエイト30の軸方向及び周方向に連続するゴム薄肉部43、44を有し、ゴム薄肉部43をゴム足部41が接着されないアウタカラー20の内面に接着し、ゴム薄肉部44をゴム足部41が接着されないウエイト30の外面に接着する。尚、本実施例の空洞部42は一端をゴム薄肉部43及びアウタカラー20のすぼまり部22により閉塞され、他端を外部に開放している。但し、空洞部42に対応する上述のゴム薄肉部43、すぼまり部22を除去し、空洞部42の両端を外部に開放するものとしても良い。
ダイナミックダンパ10の製造手順は例えば以下の如くになる(図4)。
(1)複数の金型、例えば上型101と下型102を用意し、ダイナミックダンパ10のためのキャビティ103を形成可能にする。
(2)下型102の内部(キャビティ103)にアウタカラー20とウエイト30を固定配置し、上型101を下型102に対し型合せしてキャビティ103を閉じる。
(3)上型101と下型102のキャビティ103、換言すればアウタカラー20とウエイト30の間の環状空間にゴムを充填し、ゴム弾性体40をアウタカラー20とウエイト30に一体成形することにて加硫形成し、ダイナミックダンパ10を形成する。このとき、アウタカラー20の外面に接する下型102は、金型抜き方向(図4のA)に沿う方向の側で、ゴム弾性体40が接着されるアウタカラー20のすぼまり部22の外面に対向して接するように配置される。
(4)上型101と下型102を脱型し、ダイナミックダンパ10を取り出す。
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)ダイナミックダンパ10は、アウタカラー20が筒部21と、筒部21の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部22とを有し、ゴム弾性体40がアウタカラー20の筒部21及びすぼまり部22の内面と、ウエイト30の外面に接着されてなるようにした。従って、複数の金型101、102により形成されるキャビティ103内にアウタカラー20とウエイト30を配置し、このキャビティ103にゴムを充填し、アウタカラー20の内面とウエイト30の外面にゴム弾性体40を加硫接着するようにして製造するに際し、アウタカラー20の外面に接する金型102が、金型抜き方向に沿う方向側で、ゴム弾性体40が接着されるアウタカラー20のすぼまり部22の外面に対向するように配置されるものとすることができる。このことは、アウタカラー20の外面に接する例えば下金型102と、下金型102に相対してゴム弾性体40に直に接する上金型101の脱型時に、下金型102はゴム弾性体40を金型抜き方向でバックアップするアウタカラー20のすぼまり部22の外面に対向しており、下金型102はアウタカラー20のすぼまり部22の外面から容易に離型し、アウタカラー20のすぼまり部22にバックアップされているゴム弾性体40が下金型102から引張られることがない。従って、ゴム弾性体40が上下の金型101、102から上下双方に引張られることがなく、ゴム切れを防止できる。
(b)ダイナミックダンパ10は、ゴム弾性体40がアウタカラー20の筒部21の軸方向におけるすぼまり部22側の一部、及び該すぼまり部22の内面と、ウエイト30の軸方向におけるアウタカラー20のすぼまり部22寄りの外面に接着され、ウエイト30がゴム弾性体40を介してアウタカラー20に片持支持されるようにした。従って、ウエイト30の質量が小さくても、ウエイト30の質量やゴム弾性体40のバネ定数等の調整により、ダイナミックダンパ10の共振周波数を低い周波数域にまで容易にチューニングできる。
(c)ダイナミックダンパ10は、ゴム弾性体40が前記環状空間の周方向の複数位置に設けられるゴム足部41と、相隣るゴム足部41の間に設けられる空洞部42とを有するようにした。従って、ゴム足部41と空洞部42の個数、形状等の設定替えにより、ゴム弾性体40のバネ定数を容易に調整できる。
(d)ダイナミックダンパ10は、ゴム弾性体40のゴム足部41から連続するゴム薄肉部43、44が該ゴム足部41が接着されないアウタカラー20の内面とウエイト30の外面のそれぞれに接着されてなるようにした。従って、ゴム薄肉部43、44の存在により、ゴム弾性体40のアウタカラー20やウエイト30に対する接着強度が高くなること、ゴム弾性体40のアウタカラー20やウエイト30からの立上り部に生ずる応力集中を緩和して該立上り部の亀裂発生を回避できることにより、ゴム弾性体40の耐久性を向上できる。また、ゴム薄肉部43、44の設置部位がキャビティ103内において、ゴム足部41へのゴム流入路になり、ゴム弾性体40の流動性を良好にする。
(e)プロペラシャフト1において、上述(a)〜(d)を実現できる。
(実施例2)(図5〜図8)
図5は、プロペラシャフト1の中空シャフト2内にダイナミックダンパ110を固定配置したものである。ダイナミックダンパ110は、図6、図7に示す如く、アウタカラー120と、アウタカラー120の内部に配置されるウエイト130と、アウタカラー120とウエイト130の間の環状空間内に配置されるゴム弾性体140とを有して構成される。ダイナミックダンパ110は、プロペラシャフト1の振動周波数に応じて、ウエイト130の質量やゴム弾性体140のバネ定数等をチューニングすることにより、プロペラシャフト1の共振作用に起因する振動を吸収、低減し、車体振動や騒音を低減する。
アウタカラー120は、ばね鋼板等の金属板を曲げ加工もしくは絞り加工し、又は金属管を絞り加工した成形体であり、円筒状の筒部121と、筒部121の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部122とを有する。すぼまり部122は、筒部121の一端に折れ曲り部を介してつながり、筒部121の中心軸に斜交する円錐面状をなし、その中央に筒部121と同軸をなす丸孔122Aを備える。
ダイナミックダンパ110は、アウタカラー120の筒部121の外周にゴム被覆材121Aを被着し、ゴム被覆材121Aを中空シャフト2に圧入して中空シャフト2の内面に固定配置される。
ウエイト130は、円柱等の短柱状をなし、棒鋼等の金属棒からなる。ウエイト130は、アウタカラー120の内部にアウタカラー120と同軸配置される。ウエイト130はアウタカラー120より広幅とされる。
ゴム弾性体140は、アウタカラー120の筒部121及びすぼまり部122の内面と、ウエイト130の外面に接着される。ゴム弾性体140は、合成ゴム等からなり、アウタカラー120とウエイト130に対して加硫形成される。
ゴム弾性体140は、アウタカラー120の筒部121の軸方向におけるすぼまり部122側の一部(図6のL)、及びすぼまり部122の内面と、ウエイト130の軸方向におけるアウタカラー120のすぼまり部122寄りの外面に接着される。ウエイト130はゴム弾性体140を介してアウタカラー120に片持支持されるものになる。ウエイト130は、アウタカラー120の丸孔122Aと概ね同一径をなし、ウエイト130の端面はアウタカラー120のすぼまり部122との間に一定の間隔をなし、この間隔にゴム弾性体140のゴム肉部140Aを設ける。
ゴム弾性体140は、アウタカラー120とウエイト130の間の環状空間の周方向複数位置に設けられるゴム足部141と、相隣るゴム足部141、141の間に設けられる空洞部142とを有する。ゴム弾性体140は、ゴム足部141からアウタカラー120、ウエイト130の軸方向及び周方向に連続するゴム薄肉部143、144を有し、ゴム薄肉部143をゴム足部141が接着されないアウタカラー120の内面に接着し、ゴム薄肉部144をゴム足部141が接着されないウエイト130の外面に接着する。尚、本実施例の空洞部142は一端をゴム薄肉部143及びアウタカラー120のすぼまり部122により閉塞され、他端を外部に開放している。但し、空洞部142に対応する上述のゴム薄肉部143、すぼまり部122を除去し、空洞部142の両端を外部に開放するものとしても良い。
ダイナミックダンパ110の製造手順は例えば以下の如くになる(図8)。
(1)複数の金型、例えば上型201と下型202を用意し、ダイナミックダンパ110のためのキャビティ203を形成可能にする。
(2)下型202の内部(キャビティ203)にアウタカラー120とウエイト130を固定配置し、上型201を下型202に対し型合せしてキャビティ203を閉じる。
(3)上型201と下型202のキャビティ203、換言すればアウタカラー120とウエイト130の間の環状空間にゴムを充填し、ゴム弾性体140をアウタカラー120とウエイト130に一体成形することにて加硫形成し、ダイナミックダンパ110を形成する。このとき、アウタカラー120の外面に接する下型202は、金型抜き方向(図8のA)に沿う方向の側で、ゴム弾性体140が接着されるアウタカラー120のすぼまり部122の外面に対向して接するように配置される。
(4)上型201と下型202を脱型し、ダイナミックダンパ110を取り出す。
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)ダイナミックダンパ110は、アウタカラー120が筒部121と、筒部121の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部122とを有し、ゴム弾性体140がアウタカラー120の筒部121及びすぼまり部122の内面と、ウエイト130の外面に接着されてなるようにした。従って、複数の金型により形成されるキャビティ203内にアウタカラー120とウエイト130を配置し、このキャビティ203にゴムを充填し、アウタカラー120の内面とウエイト130の外面にゴム弾性体140を接着するようにして製造するに際し、アウタカラー120の外面に接する金型201、202が、金型抜き方向に沿う方向側で、ゴム弾性体140が接着されるアウタカラー120のすぼまり部122の外面に対向するように配置されるものとすることができる。このことは、アウタカラー120の外面に接する例えば下金型202と、下金型202に相対してゴム弾性体140に直に接する上金型201の脱型時に、下金型202はゴム弾性体140を金型抜き方向でバックアップするアウタカラー120のすぼまり部122の外面に直接対向しており、下金型202はアウタカラー120のすぼまり部122の外面から容易に離型し、アウタカラー120のすぼまり部122にバックアップされているゴム弾性体140が下金型202から引張られることがない。従って、ゴム弾性体140が上下の金型201、202から上下双方に引張られることがなく、ゴム切れを防止できる。
(b)ダイナミックダンパ110は、ゴム弾性体140がアウタカラー120の筒部121の軸方向におけるすぼまり部122側の一部、及び該すぼまり部122の内面と、ウエイト130の軸方向におけるアウタカラー120のすぼまり部122寄りの外面に接着され、ウエイト130がゴム弾性体140を介してアウタカラー120に片持支持されるようにした。従って、ウエイト130の質量が小さくても、ウエイト130の質量やゴム弾性体140のバネ定数等の調整により、ダイナミックダンパ110の共振周波数を低い周波数域にまで容易にチューニングできる。
(c)ダイナミックダンパ110は、ゴム弾性体140が前記環状空間の周方向の複数位置に設けられるゴム足部141と、相隣るゴム足部141の間に設けられる空洞部142とを有するようにした。従って、ゴム足部141と空洞部142の個数、形状等の設定替えにより、ゴム弾性体140のバネ定数を容易に調整できる。
(d)ダイナミックダンパ110は、ゴム弾性体140のゴム足部141から連続するゴム薄肉部143、144が、該ゴム足部141が接着されないアウタカラー120の内面とウエイト130の外面のそれぞれに接着されてなるようにした。従って、ゴム薄肉部143、144の存在により、ゴム弾性体140のアウタカラー120やウエイト130に対する接着強度が高くなること、ゴム弾性体140のアウタカラー120やウエイト130からの立上り部に生ずる応力集中を緩和して該立上り部の亀裂発生を回避できることにより、ゴム弾性体140の耐久性を向上できる。また、ゴム薄肉部143、144の設置部位がキャビティ203内において、ゴム足部141へのゴム流入路になり、ゴム弾性体140の流動性を良好にする。
(e)ダイナミックダンパ110は、アウタカラー120の外周に被着したゴム被覆材の弾性変形により、中空シャフト2への圧入容易性を確保できる。
(f)プロペラシャフト1において、上述(a)〜(e)を実現できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、キャビティ203において、ゴム被覆材121A形成の部分とゴム薄肉部143形成の部分を連続させることで、ゴム被覆材121Aとゴム薄肉部143を一体に加硫形成しても良い。
図1は実施例1のプロペラシャフトを示す断面図である。 図2はダイナミックダンパを示す断面図である。 図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。 図4はダイナミックダンパの製造方法を示す断面図である。 図5は実施例2のプロペラシャフトを示す断面図である。 図6はダイナミックダンパを示す断面図である。 図7は図6のVII−VII線に沿う断面図である。 図8はダイナミックダンパの製造方法を示す断面図である。
符号の説明
1 プロペラシャフト
2 中空シャフト
10、110 ダイナミックダンパ
20、120 アウタカラー
21、121 筒部
22、122 すぼまり部
30、130 ウエイト
40、140 ゴム弾性体
41、141 ゴム足部
42、142 空洞部
43、44、143、144 ゴム薄肉部
121A ゴム被覆材
201 上型
202 下型
203 キャビティ

Claims (7)

  1. アウタカラーと、アウタカラーの内部に配置されるウエイトと、アウタカラーとウエイトの間の環状空間内に配置されるゴム弾性体とを有してなるダイナミックダンパにおいて、
    アウタカラーが筒部と、筒部の一端側から縮径方向に延在するすぼまり部とを有し、
    ゴム弾性体がアウタカラーの筒部及びすぼまり部の内面と、ウエイトの外面に接着されてなることを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 前記ゴム弾性体がアウタカラーの筒部の軸方向におけるすぼまり部側の一部、及び該すぼまり部の内面と、ウエイトの軸方向におけるアウタカラーのすぼまり部寄りの外面に接着され、ウエイトがゴム弾性体を介してアウタカラーに片持支持されてなる請求項1に記載のダイナミックダンパ。
  3. 前記ゴム弾性体が前記環状空間の周方向の複数位置に設けられるゴム足部と、相隣るゴム足部の間に設けられる空洞部とを有する請求項2に記載のダイナミックダンパ。
  4. 前記ゴム弾性体のゴム足部から連続するゴム薄肉部が、該ゴム足部が接着されないアウタカラーの内面とウエイトの外面のそれぞれに接着されてなる請求項3に記載のダイナミックダンパ。
  5. 前記アウタカラーの外周にゴム被覆材が被着されてなる請求項1〜4のいずれかに記載のダイナミックダンパ。
  6. 複数の金型により形成されるキャビティ内にアウタカラーとウエイトを配置し、このキャビティにゴムを充填し、請求項1〜5のいずれかに記載のダイナミックダンパを製造する方法であって、
    アウタカラーの外面に接する金型が、金型抜き方向に沿う方向側で、ゴム弾性体が接着されるアウタカラーのすぼまり部の外面に対向するように配置されるダイナミックダンパの製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のダイナミックダンパを中空シャフト内に圧入して固定配置したプロペラシャフト。
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