JP2006200643A - 防振装置及びその組み付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂外筒と内筒とを連結する弾性体の設けられた防振装置において、所定のばね特性が得られる安価な防振装置を提供する。
【解決手段】樹脂外筒11の軸方向両端部11a,11aの外径を中央部11bよりも大きくし、且つ肉厚とする。該外筒11をブラケット1の大取付孔1aに嵌入させることで、該大取付孔1aの内周面によって前記軸方向両端部11a,11aは径方向内方側に変形する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、取付部材の取付孔に嵌め込まれる樹脂外筒と、その内周側に配設される内筒と、両者を互いに連結する弾性体とを備えた防振装置及びその組み付け方法に関する。
従来より、外筒内に内筒を配置し、両者を連結するように弾性体を設けた防振装置は知られており、このような防振装置は、主に自動車のサスペンション等に弾性ブッシュとして使用されている。そして、このようなブッシュには、操縦安定性の向上のために軸直角方向の剛性を高くすること及び乗り心地向上のためにこじり方向の剛性を低くすることが要求されるため、例えば特許文献1に開示されるように、サスペンションに連結される外筒の軸方向両端部の外径を縮径加工したものが知られている。
このように、外筒の軸方向両端部を縮径加工することで、該軸方向両端部間で弾性体を保持して、該弾性体の軸方向への逃げを規制し、軸直角方向の剛性を高めることができる。なお、この場合、前記軸方向両端部では弾性体の厚みが小さくなって、こじり方向の剛性も高くなってしまうが、該弾性体の軸方向両端部にすぐりを設けることでこじり方向の剛性を低下させるようにしている。
また、上述のように外筒の軸方向両端部を縮径することで、操縦安定性の向上という効果だけでなく、弾性体の耐久性を向上させるという効果も得ることができる。すなわち、弾性体を外筒と内筒との間に加硫成形した後、該外筒の軸方向両端部を縮径加工するので、該外筒と内筒との間の弾性体の成形時の肉厚(初期肉厚)を大きくすることができ、これにより、該弾性体に加わる歪みが、予め外筒の軸方向両端部を縮径した状態で弾性体を成形するものに比べて小さくなって、該弾性体の耐久性の向上を図ることができる。
なお、上述の防振装置では、外筒を金属製にしているが、十分な変形性を有する樹脂によって外筒を構成するようにしたものも知られている。例えば特許文献2に開示されているものでは、樹脂製の外筒を取付部材の取付孔に圧入させることで、弾性体全体を絞って予圧縮状態にし、該弾性体の耐久性を向上するようにしている。
特開平9−203428号公報 特開2002−896523号公報
しかしながら、前記前者の従来例では、金属製の外筒の軸方向両端部の外径を縮径加工する必要があり、製作工程が増えて、製造コストの増加を招いてしまう。しかも、外筒が金属製のため、重量が比較的重くなるうえ、ゴムなどの弾性体と一体になっているため、再利用することもできず、リサイクル性の悪いものになっていた。
これに対し、前記後者の従来例のように外筒を樹脂製にすれば、該外筒及び弾性体を一体で粉砕してリサイクルすることが可能になり、重量も相対的に軽くなる。しかし、自動車のサスペンションの弾性ブッシュに要求される上述のような性能を満たすためには、外筒の軸方向両端部を絞った形状に成形する必要があり、これにより、成形型の形状が複雑になって、製造コストが増加するという問題が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、樹脂外筒と内筒との間に両者を連結する弾性体の設けられた防振装置において、前記樹脂外筒の構成に工夫を凝らし、所定のばね特性が得られる安価な防振装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る防振装置では、樹脂外筒が取付部材の取付孔に嵌入された際に、該樹脂外筒の軸方向両端部が径方向内方に向かって変形するようにした。
具体的には、請求項1の発明では、被支持体に接続された取付部材の取付孔に嵌め込まれる樹脂外筒と、その内周側に配設され、支持体に接続される内筒と、該樹脂外筒及び内筒を互いに連結する弾性体とを備えた防振装置を対象とする。そして、前記樹脂外筒は、取付部材の取付孔に嵌め込まれる際に軸方向両端部のうち少なくとも一方が径方向内方に向かって変形するように、該少なくとも一方の端部の外径及び径方向の厚みが中央部よりも大きく形成されているものとする。
この構成により、樹脂外筒を取付部材の取付孔に嵌め込むことによって、その軸方向両端部は、取付孔の内周面によって径方向内方側に変形するため、外筒の軸方向両端部を予め縮径加工して取付孔に嵌入させた従来構造のものと同様の作用効果を得ることができる。すなわち、樹脂外筒を取付孔に嵌め込む際に該樹脂外筒の軸方向両端部を径方向内方側に変形させることによって、弾性体の軸方向への移動は規制されて、軸直角方向の剛性を高めることができるとともに、弾性体の初期厚みを大きくすることができるので、該弾性体の変形時に作用する歪みを相対的に小さくすることができ、該弾性体の耐久性を向上することができる。
したがって、外筒の軸方向両端部の縮径と取付部材の取付孔への嵌入作業とを同時に行うことによって、縮径加工の工程を省略することができるため、縮径加工をした場合と同様の作用効果を得ながら製作コストの低減を図ることができる。
そして、上述のように、樹脂外筒の軸方向端部の外径及び径方向の厚みが中央部よりも大きく形成されているものにおいて、前記樹脂外筒の外周面には、前記少なくとも一方の軸方向端部と中央部との間に全周に亘って溝部が形成されているのが好ましい(請求項2の発明)。これにより、樹脂外筒の剛性は溝部で小さくなるので、該樹脂外筒が取付部材の取付孔に嵌入される際に、軸方向端部は径方向内方側に大きく且つ容易に変形するようになる。そのため、樹脂外筒を取付部材の取付孔に嵌入した際には、該樹脂外筒の軸方向端部が弾性体の軸方向端部をより確実に圧縮するようになって、縮径加工をした場合と同様の作用効果をより確実に得ることができる。
請求項3の発明は、上述のような構成の防振装置を取付部材に組み付ける方法に関するものであり、具体的には、被支持体に取付部材を介して接続される樹脂外筒と、その内周側に配設され、支持体に接続される内筒と、該樹脂外筒及び内筒を互いに連結する弾性体と、からなる防振装置を、前記取付部材の取付孔に嵌め込んで組み付ける方法を対象とする。
そして、前前記樹脂外筒を、軸方向両端部の外径及び径方向の厚みが中央部よりも大きくなるように形成し、前記樹脂外筒の外径を、その中央部よりも軸方向両端部が径方向内方に大きく変形するように縮小させて、前記取付部材の取付孔に嵌め込むものとする。
この方法により、樹脂外筒を取付部材の取付孔に嵌め込むことによって、同時に該樹脂外筒の軸方向両端部の外径も縮径することができ、縮径加工等を省略できるため、製作コストを低減することができる。
以上より、本発明に係る防振装置によれば、樹脂外筒を取付部材の取付孔へ嵌入した際に該樹脂外筒の軸方向両端部が径方向内方側に変形するように、該樹脂外筒の軸方向両端部の外径及び径方向の厚みを中央部よりも大きくすることで、従来のように所定のばね特性を得るために軸方向両端部を縮径加工する必要がなくなり、製作コストを低減することができる。特に、前記樹脂外筒の外周面の軸方向両端部と中央部との間に溝部を設けることで、該軸方向両端部を大きく且つ容易に変形させることができ、縮径加工をした場合と同様の効果をより確実に得ることができる。
また、上述の構成の防振装置を取付部材の取付孔に嵌め込むことによって、該防振装置の縮径加工等が不要になるため、防振装置の組み付けを低コストで行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意味するものではない。
(実施形態1)
<全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係るラバーマウント装置Aの概略構成を示す。このラバーマウント装置Aにおいて、1は小取付孔1aと大取付孔1b(取付孔)とが平行に並んで設けられた金属製ブラケット(取付部材)である。該小取付孔1a内にはパワープラント(エンジン又はトランスミッション)やサスペンションアーム等(被支持体)に連結される内筒2が挿入されていて、小取付孔1aの内周面と内筒2の外周面とは防振ゴム3によって結合されている。前記大取付孔1bには防振ブッシュ4(防振装置)が嵌め込まれている。この防振ブッシュ4は、樹脂製の外筒11と、この外筒11に挿入された内筒12と、この外筒11と内筒12とを結合する防振ゴム13(弾性体)とによって構成されている。そして、前記内筒12は自動車の車体(支持体)に連結される。
前記外筒11は、例えばナイロンなどの樹脂材料を用いて金型等によって成形されたもので、図2に示すように、その内径は軸方向でほぼ一定で、外径は、軸方向両端部11a,11aが、前記ブラケット1の大取付孔1bよりも大きくなるように形成されている。また、前記軸方向両端部11a,11aの外径のほうが中央部11bよりも大きくなるように、すなわち該軸方向端部11aが中央部11bよりも肉厚(径方向の厚み大)になるように成形されている。
そして、詳しくは後述するが、前記外筒11をブラケット1の大取付孔1b内に嵌入させると、該外筒11は、大取付孔1bの内周面によって軸方向両端部11a,11aが径方向内方側に変形する。そうすると、前記防振ゴム13の軸方向両端部は、図1に示すように、圧縮された状態となる。
こうすることで、前記防振ゴム13は、前記外筒11の軸方向両端部11a,11aと内筒12との間で保持され、軸方向への変形が或る程度、規制されるため、軸直角方向の剛性が高められる。したがって、前記ラバーマント装置Aを自動車のサスペンションに使用した場合には、操縦安定性を向上することができる。なお、前記防振ゴム13の軸方向両端部にはすぐり13a,13aが設けられており、上述のような外筒11の軸方向両端部11a,11aの変形によって防振ゴム13の軸方向両端部の肉厚が小さくなっても、こじり方向の剛性が低下して、乗り心地の向上が図られるようになっている。
前記外筒11は、短繊維を含有した樹脂材料を用いて成形したものであってもよい。このように、短繊維を含有した樹脂を用いる場合、そのマトリックス樹脂にはナイロン樹脂などの種々の合成樹脂を採用することができ、短繊維にもガラス短繊維などの種々の有機又は無機の短繊維を採用することができる。そして、短繊維の配合量はマトリックス樹脂の量の例えば10〜40質量%程度とすればよく、前記外筒11の一端近傍から他端に至るまでの短繊維は該外筒11の軸方向(筒長方向)に配向されている。
上述のような短繊維は、外筒11を補強する働きをするとともに、ガラス短繊維の場合は外筒11の吸水率を低下させる働きをする。すなわち、外筒11は、湿度の高い環境下に置かれたり、雨水、塩水と接触したりすると、吸水して劣化するとともに、防振ゴム13との接着力が低下する。例えば、ナイロン樹脂の場合、吸水率は7%程度になる。これに対して、外筒11にガラス短繊維を含有させると、その含有量に応じて外筒11の吸水率が低下し、ガラス短繊維含有量が30%程度になると、外筒11の耐水性及びゴムとの接着性が良好になる。
前記内筒12は、金属製の筒状部材であって、図1及び図2に示すように、その軸方向中央部に球状の膨出部12aが一体に設けられている。このような膨出部12aを設けることで、軸方向中央付近の防振ゴム13の肉厚が薄くなって、より軸直角方向の剛性が高められる。なお、前記膨出部12aは、樹脂によって成形され、前記内筒12に一体的に固定されたものであってもよいし、前記内筒12に設けないようにしてもよい。
<ラバーマウント装置の製造方法>
以下で、前記ラバーマウント装置Aの製造方法について説明する。
まず、金属製ブラケット1の小取付孔1aに内筒2を同心状に挿通させた状態で、該小取付孔1aの内周面と内筒2との間に防振ゴム3の原料ゴムを注入して、所定の形状に加硫成形する。この際、前記小取付孔1aの内周面及び内筒2の外周面には、接着剤が塗布されている。なお、このように、前記小取付孔1aと内筒2とを直接、防振ゴム3によって結合するのではなく、後述するような防振ブッシュを小取付孔1aに嵌入させるようにしてもよい。
そして、前記ブラケット1の大取付孔1bに、別に製作された防振ブッシュ4を嵌め込む。この防振ブッシュ4の製造方法は、上述の小取付孔1aに内筒2及び防振ゴム3を配設する場合と同様の方法で製作される。すなわち、金型等によって成形された樹脂製の外筒11内に金属製の内筒12を同心状に挿通させた状態で、該外筒11と内筒12との間に原料ゴムを注入して、加硫成形する。なお、本実施形態では、外筒11が樹脂製のため、接着前の表面処理は不要である。
上述の前記防振ブッシュ4の大取付孔1bへの嵌め込みは、図3に示すように、金属製ダイス22を用いて行なう。
具体的には、防振ブッシュ4の外筒11は、自由状態(外力が作用していない状態)では、軸方向両端部の外径がブラケット1の大取付孔1bの孔径よりも大きくなるように形成されているため、前記ダイス22を用いて防振ブッシュ4の外筒11の外径を縮小させて大取付孔1bに嵌め込むようにしている。ここで、該ダイス22は、その入口23の径が外筒11の外径よりも大きく、その出口24の径が大取付孔1bの孔径よりも小さく、且つ入口から出口に向かって径が漸次小さくなっている。
当該嵌め込みにあたっては、図3(a)に示すように、ダイス22とブラケット1とを、ダイス22の出口24が大取付孔1bと同心になるように対向させる。本実施形態では両者を当接させている。そうして、図3(b)に示すように、防振ブッシュ4をダイス22の入口23から挿入し、出口24に向かって押し込んでいく。
前記防振ブッシュ4の外筒11は、ダイス22に通されることにより、先細となるように外径が縮小される。そうして、該防振ブッシュ4のダイス22の出口24を通過した部分はそのまま大取付孔1bに挿入されていく。
前記外筒11は、ダイス22に通されることにより、外径が縮小するが、それは該外筒11の先端から漸次小さくなっていくというものであるから、つまり、外径が急激に絞られるのではないから、該外筒11の割れを招くことが避けられる。また、前記外筒11の先端が先に絞られていくが、この先端は、短繊維の配向が軸方向に揃っているから、この短繊維が当該絞りの大きな抵抗になることはなく、該外筒11の割れを招くことが避けられる。
ダイス22の出口24の径は大取付孔3の孔径よりも小さいから、図3(c)に示すように、外筒11は抵抗なく大取付孔3に入る。図3(d)に示すように、防振ブッシュ4の外筒11は、その全長がダイス22を通過すると、該ダイス22による外力が作用しなくなるから、その弾性的復元力によって外径が拡大し、大取付孔3に密嵌された状態となる。但し、前記外筒11の外径は、自由状態にあるときよりも縮小されている。これにより、防振ブッシュ4の防振ゴム13は予圧縮され、所定の防振特性が得られるようになっている。
また、前記ブラケット1の大取付孔1bに嵌入された防振ブッシュ4は、該大取付孔1bの内周面によって半径方向外方への変形が規制されるため、軸方向の中央部11bよりも外径の大きい軸方向両端部11a,11aが径方向内方側に変形することとなる。すなわち、前記図1に示すように、前記防振ブッシュ4が大取付孔1bに嵌入された状態では、外筒11の軸方向両端部11a,11aの内周側が防振ゴム13を圧縮することになり、該防振ゴム13の軸方向への変形を或る程度、規制することができ、軸直角方向の剛性を高めることができる。
しかも、前記大取付孔1bに外筒11を嵌入させる前の防振ゴム13の厚さ(初期厚さ)を、外筒11の軸方向両端部を縮径した状態で防振ゴムを成形した場合に比べて厚くすることができるため、防振ゴム13に加わる歪みが相対的に小さくなって、該防振ゴム13の耐久性を向上することができる。
以上より、本実施形態によれば、軸方向両端部11a,11aの外径及び肉厚が中央部11bよりも大きい防振ブッシュ4をブラケット1の大取付孔1bに嵌入させることで、防振ゴム13の軸直角方向の剛性を大きくすることができ、操縦安定性を向上できるとともに、該防振ゴム13の初期厚さを厚くすることができ、該防振ゴム13の耐久性も向上することができる。すなわち、従来のように外筒の軸方向両端部を縮径加工したのと同様の作用効果を得ることができ、この縮径加工を必要としない分だけ、ラバーマウント装置Aの製作コストを低減することができる。
(実施形態2)
実施形態2は、防振ブッシュの軸方向両端部が変形しやすいように、該軸方向両端部と中央部との間に溝部を設けたもので、上述の実施形態1とは、図4及び図5に示すように、外筒の形状が異なるだけなので、実施形態1と異なる部分についてのみ以下で詳しく説明する。
すなわち、図5に示すように、防振ブッシュ5の外筒31は、その内径が軸方向でほぼ同一になるように形成されている一方、外周面には、横断面視で略半円状の溝部31c,31cが周方向に亘って形成されている。これにより、前記外筒31は、該溝部31c,31cの底部から前記外筒31の軸方向両端に向かって、徐々に外径が大きくなるように形成された軸方向端部31a,31aと、その溝部31c,31cよりも軸方向中央側の中央部31bとに分けられる。前記軸方向両端の外径は、中央部31bの外径よりも大きくなるように形成されている。
上述のように前記外筒31を成形することで、図4に示すように、該外筒31をブラケット1の大取付孔1bに嵌入すると、該外筒31の軸方向両端部31a,31aは大取付孔1bの内周面によって径方向内方側へ力を受け、溝部31c,31cの剛性が小さいことから、該溝部31c,31cで容易に変形する。これにより、前記実施形態1と同様、防振ゴム13の初期厚さを厚くすることができ、該防振ゴム13の耐久性を向上できるとともに、前記軸方向両端部31a,31aは防振ゴム13の軸方向両端部をより確実に圧縮して、該防振ゴム13の軸方向への移動がより確実に規制されるため、軸直角方向の剛性を確実に高めることができる。
また、前記外筒31の外周面に設けた溝部31c,31cの形状や深さ等を変更することで、軸方向両端部31a,31aの変形量の制御が可能となる。これにより、要求される操縦安定性に応じて防振ゴム13のばね定数を変更することができ、設計の自由度を広げることができる。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記各実施形態では、内筒12と防振ゴム13とを接着するようにしているが、この限りではなく、非接着としてもよい。この場合には、防振ゴム13に対して内筒12を圧入することになるので、該防振ゴム13を先に外筒11,31内に成形する必要がある。このように前記内筒12と防振ゴム13とを非接着にすることで、ねじり方向及びこじり方向のばね定数を小さくすることがきるとともに、廃棄する際には、金属製の前記内筒12を防振ゴム13から抜き出して、該防振ゴム13と樹脂製の外筒11,31とを一体で粉砕することができ、リサイクル性を向上することができる。
また、前記各実施形態では、外筒11,31をブラケット1の大取付孔1bに嵌入した状態で、該外筒11,31の軸方向両端部11a,11a,31a,31aを径方向内方側に変形させるようにしているが、この限りではなく、軸方向端部11a,11a,31a,31aのうち、いずれか一方のみを変形させるようにしてもよい。なお、この場合には、サスペンションに用いる弾性ブッシュとしての機能を確保するために、変形させない方の軸方向端部11a,31aを縮径した状態に成形する必要がある。
さらに、前記各実施形態では、外筒11,31の内径及びブラケット1の大取付孔1bの孔径を軸方向でほぼ一定にしているが、軸方向で径が変化するようにしてもよい。ただし、この場合には、前記外筒11,31の内径及びブラケット1の大取付孔1bの孔径は、該外筒11,31が大取付孔1bに嵌め込まれた状態で、該外筒11,31の軸方向両端部11a,11a,31a,31aが径方向内方に変形して、防振ゴム13の軸方向両端部を圧縮するような径に設定される。
本発明の実施形態1に係るラバーマウント装置の一部を断面で表した斜視図である。 防振ブッシュの一部を断面で表した斜視図である。 防振ブッシュをブラケットの大取付孔に嵌め込む各ステップを示す説明図である。 本発明の実施形態2に係るラバーマウント装置の一部を断面で表した斜視図である。 防振ブッシュの一部を断面で表した斜視図である。
符号の説明
A ラバーマウント装置
1 ブラケット(取付部材)
3 大取付孔(取付孔)
4、5 防振ブッシュ(防振装置)
11、31 外筒
11a 軸方向端部
11b 中央部
12 内筒
12a 膨出部
13 防振ゴム(弾性体)
13a すぐり
31a 軸方向端部
31b 中央部
31c 溝部

Claims (3)

  1. 被支持体に接続された取付部材の取付孔に嵌め込まれる樹脂外筒と、その内周側に配設され、支持体に接続される内筒と、該樹脂外筒及び内筒を互いに連結する弾性体とを備えた防振装置であって、
    前記樹脂外筒は、取付部材の取付孔に嵌め込まれる際に軸方向両端部のうち少なくとも一方が径方向内方に向かって変形するように、該少なくとも一方の端部の外径及び径方向の厚みが中央部よりも大きく形成されていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1において、
    前記樹脂外筒の外周面には、前記少なくとも一方の軸方向端部と中央部との間に全周に亘って溝部が形成されていることを特徴とする防振装置。
  3. 被支持体に取付部材を介して接続される樹脂外筒と、その内周側に配設され、支持体に接続される内筒と、該樹脂外筒及び内筒を互いに連結する弾性体と、からなる防振装置を、前記取付部材の取付孔に嵌め込んで組み付ける方法であって、
    前記樹脂外筒を、軸方向両端部の外径及び径方向の厚みが中央部よりも大きくなるように形成し、
    前記樹脂外筒の外径を、その中央部よりも軸方向両端部が径方向内方に大きく変形するように縮小させて、前記取付部材の取付孔に嵌め込むことを特徴とする防振装置の組み付け方法。
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