JP4659356B2 - 再生ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、再生ポリウレタンフォームの製造方法に関し、更に詳細には、ポリウレタンフォームのリサイクル工程においてVOCを吸着することで、所定の加熱下や経年変化によって発生するVOCを低減し得る安全で廉価な再生ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
近年、地球環境の保全や省エネルギーの観点から、あらゆる物質の再利用が求められている。殊に車両や住宅等の内装材として、利用用途が多技に亘るポリウレタンフォームについては、その使用量の多さや原料となる原油の使用量抑制の観点から、再利用による廃棄物の有効活用が強く望まれている。そして廃棄されたポリウレタンフォームの再利用に際して、最も一般的なものとして「リボンデッド」とよばれる方法がある。この方法は、廃棄されたポリウレタンフォームを粉砕・裁断してチップ状態とし、これに例えば一液性のウレタン系接着剤を加えて、水蒸気雰囲気下で加熱プレス成形することで接着剤を硬化させつつ、所望の形状とするものであり、主に自動車内装材等の成形工程内で排出されるポリウレタンフォーム廃材の再利用方法として活用されている。
一方、住環境等の改善を目的として、室内空気汚染問題、所謂シックハウス問題も論議されている。このシックハウス問題において、殊に問題視されているのが揮発性有機化合物(以下、VOCと云う)である。このVOCについてはその影響を鑑み、最近厚生労働省が指針値を発表しており、社会的にも注目を集めている。またVOCおいて、例えばアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびプロピオンアルデヒド等の低沸点物質は、室温程度でも揮発し、かつ人体に対しても悪影響を与えるため、殊にその発生量の低減が期待されている。なおアルデヒド類として代表的なアセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドについての厚生労働省指針値は、夫々48μg/m(0.03ppm)および100μg/m(0.08ppm)に設定されている。
前述した「リボンデッド」等で製造される再生ポリウレタンフォームの使用用途は、量産性、価格性および断熱性に代表される物性等の点から、シックハウス問題で論議されている室内、すなわち車両または住宅における内装材に好適である。そしてポリウレタンフォームには、主原料となるポリオールや、重合停止剤および触媒等に、前述のアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドおよびプロピオンアルデヒド等の低沸点(50℃未満)で揮発するVOCが含まれているため、その発生量について前述の指針値を尊守すべく対応する必要がある。
ポリウレタンフォームの種類によって発生量が異なるため、例えばVOCの発生量が殆どないポリウレタンフォームだけを材料として再生ポリウレタンフォームを製造することも考えられる。しかし再生ポリウレタンフォームが再生品であるという構成上、使用される廃棄物の種類、すなわちポリウレタンフォームの種類は多種類に亘り、その細かな組成等は殆ど特定できず、そこから製造される再生ポリウレタンフォームについてもVOCの発生源を再生原料から除去することは不可能であった。
そのため再生ポリウレタンフォームからVOCを除去する一般的な手段として、以下の方法が採用されていた。すなわち、
(1)再生ポリウレタンフォームの原料であるチップ状のポリウレタンフォーム廃材に対して、水洗等の物理的かつ直接的な除去手段を実施することで、VOCを除去する。
(2)下記の特許文献1に記載の発明「特定化学物質の補修方法及びこれに用いる吸着剤」に開示される技術を応用して、製造される再生ポリウレタンフォームの再生原料中と、物理的にVOC吸着能がある活性炭等の表面積が大きな物質とを混合し、この混合物から再生ポリウレタンフォームを製造する。
(3)下記の特許文献2に記載の発明「吸着剤、その製造方法及びフィルター材料」に開示される技術を応用して、製造される再生ポリウレタンフォームの再生原料中と、化学的にVOCを吸収する各種吸着剤とを混合し、この混合物から再生ポリウレタンフォームを製造する。
特開2003−80062号公報 特開2001−198457号公報
しかし、前述の(1)〜(3)の各方法の場合、以下の欠点が指摘される。すなわち、
(1)製造済みの再生ポリウレタンフォームに対する水洗等の手段による洗浄は、その対象が再生ポリウレタンフォームの外部領域に限られ、内部に含有されるVOCを除去することができない。またアルデヒド類を除去することで含有するようになった洗浄液等の二次処理が困難であり、還って問題の多様化を招く。
(2)活性炭等を使用する場合のVOC除去効果は、再生ポリウレタンフォームの原料中に混合され、再生ポリウレタンフォーム中に分散して残留するため、再生ポリウレタンフォームのVOC発生部位等に拘わらず、かつ比較的簡便な方法である。しかしこの方法は、再生ポリウレタンフォームの製造過程で実施される加熱または完成品の利用過程における加熱により、物理吸着したVOCを再び放出してしまう。
(3)化学反応によりVOCを吸着する方法は、(1)の問題や、(2)のVOC除去に関わる可逆性もない好適な物である。しかし吸着剤自体が高価であると共に、一定以上の効果を得るためにはこの吸着剤を多量に加える必要があるため、必然的に製造コストが高くなってしまう。
前記課題を克服するため本発明に係る再生ポリウレタンフォームの製造方法は、使用済みのポリウレタンフォームを粉砕した多数のチップフォームに、シッフ反応を起こす吸着剤を加えて攪拌することで、少なくとも該チップフォーム中に含まれるアルデヒド基含有物質を該吸着剤に吸収・除去させ、
前記チップフォームに対して一液性のウレタン系接着剤を加えた混合物に、加熱プレスを施しつつpHを7.5〜8.5の範囲に調整した水蒸気に接触させ、
これにより、製造中または製造後の再生ポリウレタンフォームから発生する揮発性有機化合物(VOC)を低減するようにしたことを特徴とする。
本発明に係る再生ポリウレタンフォームの製造方法によれば、活性炭の如く物理的な方法でVOCを吸着しないので、製造時や利用時に高温状態となってもVOCが殆ど放出されることがない再生ポリウレタンフォームを製造し得る。またpH調整を行なうことにより、吸着剤の使用量を少なくすることが可能となり、製造コストを低減し得る。
次に、本発明に係る再生ポリウレタンフォームの製造方法につき、最良の実施形態である製造方法に従って実施例を以下に説明する。実施例に係る再生ポリウレタンフォーム10は、図1に示す如く、使用済みのポリウレタンフォーム廃材を所定の大きさに破砕・裁断した多数のチップフォーム12と、この多数のチップフォーム12間を埋めるようにして接着する接着手段としての一液性のウレタン系接着剤16と、チップフォーム12とウレタン系接着剤16との境界に存在し、チップフォーム12を均質に覆っているシッフ反応を起こす吸着剤14とから基本的になる。また本実施例に係る再生ポリウレタンフォームの製造工程は、図2に示す如く、基本的に破砕工程S1、吸着剤混合工程S2、接着剤添加工程S3、成形工程S4および最終工程S5から構成される。

なお、ここで使用されるチップフォーム12およびウレタン系接着剤16については、従来公知の「リボンデッド」による再生ポリウレタンフォームに用いられるものと同様であるため、詳細な説明は省略する。また従来の「リボンデッド」による再生ポリウレタンフォームの製造方法と同様の工程、すなわちポリウレタンフォームの廃材が破砕・裁断される粉砕工程S1および完成した再生ポリウレタンフォーム10の各種検査等を実施する最終工程S6についての詳細な説明は省略する。
チップフォーム12を得た後に実施される吸着剤混合工程S2は、チップフォーム12の中に所要量のシッフ反応を起こす吸着剤(以下、単に吸着剤と云う)14を加え、充分に攪拌する工程である。この攪拌に際して吸着剤14は、チップフォーム12の表面と繰り返し接触することになり、この接触により吸着剤14とチップフォーム12に含有されるアルデヒド基含有物質とが結合、すなわちアルデヒド基含有物質が除去されることになる。この工程で実施される攪拌は、その力にもよるが、5〜10分程度の時間で達成される。なお、この攪拌によるアルデヒド基含有物質の除去は、基本的にチップフォーム12の表面近傍だけに限定されるため、加熱や時間の経過によってチップフォーム12の内部から発生するアルデヒド基含有物質からなるVOCを完全に除去するものではない。
吸着剤14は、アルデヒド基と結合することで赤紫色に変色してアルデヒド基(−CHO)の検出をなすシッフ試薬と同様の反応(所謂シッフ反応)により、アルデヒド基を有する、例えばアセトアルデヒドまたはホルムアルデヒド等のアルデヒド基を有するVOC規制物質(本発明において、これらをアルデヒド基含有物質と総称する)を、該アルデヒド基を化学的に結合・吸着するものである。例えば、構造内にアミノ基(−NH)を備える脂肪族または芳香族の、所謂アミン系化合物や、ヒドラジド基(−NHNH)を備える脂肪族または芳香族が挙げられ、このアミノ基に対して除去されるべきアルデヒド基が電気的に結びつくことで、アルデヒド基の吸着がなされる。またアミノ基の他に、水酸基(−OH)を備えた構造を備える物質、殊に電気的な力が高まる、例えば芳香族物質について同様の作用が期待できる。
また吸着剤14の混合量は、100重量部のチップフォーム12に対して、1.0〜6.5重量部の範囲に設定することが好ましい。この混合量が1.0重量部未満であると、各アルデヒド基含有物質によるVOCの低減は可能であるが、後述([0019])するpHの調整を実施した場合であっても厚生労働省の指針値であるアセトアルデヒド0.03ppm以下、ホルムアルデヒド0.08ppm以下の達成が困難となる。一方この混合量が6.5重量部を越えると、チップフォーム12との混合性や、ウレタン系接着剤16によるチップフォーム12の好適な接着が困難となる。また吸着剤14の混合量は、チップフォーム12を成形するために使用されるウレタン系接着剤16の添加量と、成形された再生ポリウレタンフォーム10の成形体の強度、すなわち成形(接着)強度にも影響を与える。
このように本発明では、後述([0017])するウレタン系接着剤16の添加に先立って、別途、吸着剤14をチップフォーム12に加えて攪拌するようにしている。一液性のウレタン系接着剤16の性状は液体であるため、チップフォーム12に対して加えられる吸着剤14およびウレタン系接着剤16を混合した後に、チップフォーム12に対して付与することも可能である。しかしこの場合、チップフォーム12と直接的に接触してアルデヒド基含有物質を除去する吸着剤14が、図3に示す如く、ウレタン系接着剤16に包まれた状態となってチップフォーム12に直接接触しなくなってしまうため、前述([0013])に記載したアルデヒド基含有物質の除去が効果的になされなくなり、また後述([0018])する加熱時または経時的に再生ポリウレタンフォーム10から発生するアルデヒド基含有物質の除去も困難となってしまう。
接着剤添加工程S3は、その表面全体に均質に吸着剤14が分散され、かつその表面からアルデヒド基含有物質が除去された多数のチップフォーム12に対して、所要量の一液性のウレタン系接着剤16をスプレー塗布等により均質に付与した混合物を得る工程である。そしてその使用量は、充分な成形強度および製造コスト等の点から、接着して成形すべき100重量部のチップフォーム12に対して、10〜25重量部程度に設定される。この値が10重量部未満であると、その表面に吸着剤14が分散して存在している多数のチップフォーム12を好適に接着して成形できなくなってしまう。一方、25重量部を越えると、製造される再生ポリウレタンフォーム10の硬度が高くなって発泡体としての価値が低下してしまう。殊にウレタン系接着剤16はアルデヒド基含有物質の発生源の一つでもあるため、その増量はVOCを増加させるため、できる限りその添加量は少ない方が好ましい。
成形工程S4は、接着剤添加工程S3で得られた混合物を、製造したい再生ポリウレタンフォーム10の外部輪郭形状と合致する内部輪郭形状を有する成形型内に充填し、噴霧した水蒸気に接触させた後、加熱プレスを施すことで混合物を所要形状に維持してウレタン系接着剤16を硬化させる工程である。ここで使用される成形型、成形型内部への混合物の充填および水蒸気の噴霧等に係る各条件は、従来公知の設定で実施される。
そしてウレタン系接着剤16を硬化させるべく噴霧等される水蒸気のpHは、7.5〜8.5、好適には7.5〜8.0の範囲に設定される。これはシッフ反応の反応速度を高める効果があり、このようにすることで吸着剤14のアルデヒド基含有物質の除去能が一段と高くなり、加熱等により混合物または再生ポリウレタンフォーム10から短時間に発生するアルデヒド基含有物質の量を大きく低減し得る。このpH調整による効果は、後述([0023])する実験例からも明らかであるが、調整をしない場合に比較して3倍程度となる。従って、このpH調整を実施すれば、一定のVOC低減を達成するのであれば吸着剤14の量を1/3に低減することも可能である。
具体的に水蒸気のpHを前述の値に制御する手段としては、通常水蒸気の基となる水道水等に対して、例えば5%炭酸水素ナトリウム水溶液を、(1)予め添加する方法や、(2)混合物に向けて噴霧される水蒸気中に直接的に噴霧する方法が採用される。基本的に調整して得られる液体のpHと、その液体を基とした水蒸気のpHは同一となるため、pH調整が確実かつ容易である(1)の方法が好適である。またpH調整には、緩衝性を備え、かつチップフォーム12およびウレタン系接着剤16を腐食させない、弱塩基性物質を使用することが好ましい。
本成形工程S4においては、再生ポリウレタンフォーム10の成形のために60〜65℃程度に加熱され、更にはウレタン系接着剤16の硬化に使用される水蒸気除去を目的として90℃程度での加熱乾燥も実施される。このような加熱において、その沸点が50℃以下であるアルデヒド基含有物質は容易に揮発、すなわちVOCが発生することになる。しかし本発明においては、本成形工程S4に至る前にアルデヒド基含有物質を除去する吸着剤14がその系内に存在しているため、VOCの発生が抑制される。
このようにして、シッフ反応によりアルデヒド基含有物質を除去する吸着剤14が、アルデヒド基含有物質の発生源である多数のチップフォーム12とウレタン系接着剤16との境界部に選択的に存在することになり、その双方から発生するアルデヒド基含有物質を効率的に除去し得るため、再生ポリウレタンフォーム10から加熱または経時により発生するVOCを低減し得る。
(実験例)
本発明に係る再生ポリウレタンフォームが排出するVOCについての実験例につき、以下に説明するが、本発明に係る再生ポリウレタンフォームはこれに限定されるものではない。また下記の各実験例は、チップフォームとして、10〜100mm程度の大きさに粉砕・裁断した数種類のポリウレタンフォーム廃材1200gを使用し、ここに所定の接着剤等を加えて(最初に吸着剤、後にウレタン系接着剤)混合物とし、これを縦500×横500×厚さ120mmのアルミ製の金型へ投入、所定のpHとして加熱成形用の水蒸気を噴霧して再生ポリウレタンフォームを成形する。そしてこれを縦30×横30×厚さ5mmの試験片に加工し、容量1リットルのガラスデシケータ内に載置して、その内部を窒素置換した後に、65℃、2時間の条件で汎用の恒温槽を使用して加熱を施す。そしてこの加熱によって発生したVOC(アルデヒド基含有物質:ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドおよびプロピオンアルデヒド)をガスクロマトグラフによりJIS Z 8808に準拠して測定した。また再生ポリウレタンフォームの密度については、高いと同体積内にVOCの含有物の量が多くなることを意味するため、全ての実験において約50kg/mとなるように成形型への混合物の投入量を計算して実施し、製造された各再生ポリウレタンフォームについて、JIS K 6400に準拠して密度を測定した。
(実験1) 吸着剤の効果について
実験例1として、チップフォーム1200gに対して、表1に記載する内容で混合して、pH7に設定した水蒸気を噴霧して、実施例1−1〜1−3および比較例1−1〜1−3に係る再生ポリウレタンフォームを製造した。なお、使用された各接着剤等は、以下の通りである。
・吸着剤(活性炭):商品名 粒状白鷺Gx4/6;武田薬品工業(株)製
・シッフ反応を起こす吸着剤:商品名 NS103;東亜合成(株)製
・ウレタン系接着剤:商品名 T−60;日清紡製
Figure 0004659356
(実験1の結果)
実験1の結果を表1に併せて記す。表1から明らかなように、活性炭によりアルデヒド基含有物質を除去しようとチップフォームに混合した比較例1−2および1−3の場合、少なくとも65℃という温度下においては、全く活性炭を混合しない比較例1−1よりはアルデヒド基含有物質の濃度が減少しているが、厚生労働省の指針値の10倍以上の高い濃度となっている。これに対して、本発明に係る吸着剤を使用した実施例1−1〜1−3については、アルデヒド基含有物質の濃度が大きく低減し、更にチップフォーム1200gに対して75g(6.25%)混合した実施例1−3の場合には、ホルムアルデヒド検出せず、アセトアルデヒド0.03ppmと何れも厚生労働省の指針を達成していることが確認された。
(実験2) 吸着剤の混合方法について
次に、実験1の実施例1−2を基準として、表2に示す如く、チップフォーム1200gに対して同量の吸着剤およびウレタン系接着剤を予め混合して混合接着剤とし、これをチップフォームに対して混合して比較例2−1に係る再生ポリウレタンフォームを製造し、これを試験片として同様の試験を実施した。
Figure 0004659356
(実験2の結果)
実験2の結果を表2に併せて記す。表2から、予め吸着剤をチップフォームに対して加えて攪拌し、吸着剤をチップフォームの周りに直接的に接触する構成としない場合、同量の吸着剤およびウレタン系接着剤を使用した場合であっても、少なくともアセトアルデヒドおよびプロピオンアルデヒドの双方の濃度が大きく増大していることが確認された。
(実験3) 製造時のpHについて
次に、実験2と同じく実験1の実施例1−2を基準として、表3に示す如く、pHが異なる状態で再生ポリウレタンフォームを製造し、実施例3−1〜3−4に係る再生ポリウレタンフォームを製造し、これを試験片として同様の試験を実施した。なお水蒸気のpH調整は、混合物に対して炭酸水素ナトリウム5%水溶液を使用してpH調整を施した水道水を簡易水蒸気発生装置により水蒸気状態として噴霧することで実施した。
Figure 0004659356
(実験3の結果)
実験3の結果を表3に併せて記す。表3から、再生ポリウレタンフォーム製造時のpH調整することで、アルデヒド基含有物質の濃度が大きく変化し、pH7.5以上9.0未満の範囲、殊にpH7.5の近傍に最適pHが有ることが確認された。そしてpH7.5でpH7.0の場合を大きく上回り、更に吸着剤の量を5倍使用している実施例1−3よりも良好な結果が得られた。
本発明の好適な実施例に係る再生ポリウレタンフォームの内部構造を示す拡大図である。 実施例に係る再生ポリウレタンフォームの製造方法を示す工程図である。 チップフォームに対して、吸着剤とウレタン系接着剤とを同時に混合した場合に得られる再生ポリウレタンフォームの内部構造を示す拡大図である。
符号の説明
12 チップフォーム
14 吸着剤
16 ウレタン系接着剤

Claims (4)

  1. 使用済みのポリウレタンフォームを粉砕した多数のチップフォーム(12)に、シッフ反応を起こす吸着剤(14)を加えて攪拌することで、少なくとも該チップフォーム(12)中に含まれるアルデヒド基含有物質を該吸着剤(14)に吸収・除去させ、
    前記チップフォーム(12)に対して一液性のウレタン系接着剤(16)を加えた混合物に、加熱プレスを施しつつpHを7.5〜8.5の範囲に調整した水蒸気に接触させ、
    これにより、製造中または製造後の再生ポリウレタンフォームから発生する揮発性有機化合物(VOC)を低減するようにした
    ことを特徴とする再生ポリウレタンフォームの製造方法
  2. 前記吸着剤(14)は、100重量部のチップフォーム(12)に対して、1.0〜6.5重量部混合される請求項1記載の再生ポリウレタンフォームの製造方法
  3. 製造中または製造後の再生ポリウレタンフォームから発生する前記揮発性有機化合物におけるアセトアルデヒドの発生量は0.03ppm以下に低減され、該揮発性有機化合物におけるホルムアルデヒドの発生量は0.08ppm以下に低減される請求項1または2記載の再生ポリウレタンフォームの製造方法
  4. 前記pHは、炭酸水素ナトリウム水溶液を水蒸気内に直接噴霧することで調整される請求項1〜3の何れか一項に記載の再生ポリウレタンフォームの製造方法
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