JP3721012B2 - 架橋シリコーン化合物廃材の再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋シリコーン樹脂やゴムからなる廃棄物の再生方法に関し、さらに詳しくは、これら架橋シリコーン化合物廃材を加水分解して未架橋シリコーンゴムコンパウンドまたはシリコーン油状物として回収する架橋シリコーン化合物廃材の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、架橋シリコーン化合物廃材の再生方法として、架橋シリコーン化合物廃材を、150〜200℃で水蒸気を用いて加水分解し、未架橋シリコーンゴムコンパウンドまたはシリコーン油状物として回収する方法(蒸解法)が知られている(特開昭59−179537号公報等)。しかし、この蒸解法では、加水分解速度が遅く、再生に例えば約5〜8時間といった長時間を要し、再生コストが高くなるという問題がある。
【0003】
そこで、本出願人は、先に超臨界アルコールを用いての再生方法を提案している(特願平11−137414号)。この方法によれば、加水分解に要する時間を15分程度にまで短縮させることができる。しかしながら、架橋シリコーン化合物廃材中へのアルコールの拡散速度が遅く、分解速度が早いために廃材の内部に比べて表層部での分解が過多となり、結果として再生物に加工する際の原料ムラとなって現れて再生物の品質にバラツキを生じることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の状況に鑑み、分解速度が速く、短時間で架橋シリコーン化合物廃材を再生することができるとともに、加水分解の進行を廃材各部で均一にして品質が均一な再生物が得られる架橋シリコーン化合物廃材の再生方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究した結果、架橋シリコーン化合物廃材を加熱下、アルコール・水混合溶媒で加水分解することにより、短時間でかつ均一に架橋シリコーン化合物廃材を分解できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、上記の目的を達成するために、架橋シリコーン化合物からなる廃棄物を、アルコール・水混合溶媒と加熱下で接触させて加水分解し、未架橋シリコーンコンパウンドまたはシリコーン油状物として回収することを特徴とする架橋シリコーン化合物廃材の再生方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明において、再生対象となる架橋シリコーン化合物廃材は制限されるものではなく、充填材等の各種配合物の有無を含めてその組成、物理特性、架橋方法、成形等の加工の形態、用途等は不問である。また、架橋シリコーン化合物廃材の形状や寸法も制限されるのもではないが、加水分解反応をより促進する上で小さな断片にすることが好ましい。
【0008】
上記の架橋シリコーン化合物廃材は、加熱下で、アルコール・水混合溶媒と接触される。アルコールとしてはメタノール、エタノール及びプロパノールを好ましく用いることができ、またこれらの混合物でもよい。この混合溶媒における水の含有量は、少なくとも20重量%であることが好ましい。水はアルコールとの溶解性が高く、しかも架橋シリコーン化合物への拡散性も高いため、アルコールを架橋シリコーン化合物廃材の内部にまで浸透させる作用を有する。従って、水の含有量が20重量%未満では架橋シリコーン化合物廃材の内部にまで十分にアルコールを浸透させることができず、分解ムラを生じるようになる。また、水の含有量の上限は特に制限されるものではないが、水の含有量が多くなるのに従って加水分解速度が低下するため、20重量%程度が適当である。
【0009】
加熱温度は特に制限されるものではないが、温度が低いほど加水分解速度も低くなる。また、高温にし過ぎてもそれに見合う加水分解速度の上昇は得られず、不経済となる。
これらのことから、加熱温度は220〜250℃の範囲とすることが好ましい。
【0010】
本発明の実施に当たっては、架橋シリコーン化合物廃材とアルコール・水混合溶媒とを攪拌機能付きの容器に充填し、容器内を所定温度に維持して攪拌を所定時間続ける。これにより、架橋シリコーン化合物廃材はその内部まで均一に加水分解されて未架橋シリコーンゴムコンパウンド状物、あるいはシリコーン油状物に転化される。
【0011】
上記の処理において、アルコール・水混合溶媒の使用量は、架橋シリコーン化合物廃材100重量部に対して300重量部以上の割合とすることが適当である。
また、この再生処理の処理時間は、再生対象の架橋シリコーン化合物廃材の種類、用いるアルコール・水混合溶媒の組成及び使用量、加熱温度、あるいは目的とする分解の程度等により適宜選択され得るが、15分程度で十分であり、従来の蒸解法に比べてかなりの時間短縮となる。
尚、再生物は、処理温度が高いほど、また処理時間が長いほど、シリコーン油状物になりやすい。
【0012】
そして、被処理物からアルコール・水混合溶媒を加熱等により除去することにより、未架橋シリコーンゴムコンパウンド状またはシリコーン油状の再生物が得られる。
このようにして得られた再生物は、例えば、再度成形、架橋硬化させて、架橋シリコーンゴム成型品として、あるいは他の用途(例えばシリコーングリス、オイル等)に再利用することができる。
【0013】
【実施例】
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0014】
(実施例)
攪拌装置を備えた容量500ccのオートクレーブに、市販の架橋シリコーンゴム(ジメチルシリコーンゴム)からなるシート(150×150×3mm)と、メタノールと蒸留水とを表1に示す割合で混合した混合溶媒200mlとを仕込み、オートクレーブ内の温度を温度制御器により250℃に維持して15分間加水分解処理を行なった。尚、水単独の溶媒▲4▼については、8時間の処理を行った。
【0015】
【表1】
【0016】
そして、処理後のシートの表層部(表面から0.5mm以内)と深層部(表面から1mm)とについて熱分析を行い、耐熱温度の比較を行った。結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】
表層部と深層部との温度差が大きいほど、加水分解の進行度合の差異が大きいことを示すが、メタノール単独である溶媒▲1▼では深層部の耐熱温度が約12℃高く加水分解が十分に進行していないことが判る。これに対して、メタノールと水との混合物である溶媒▲2▼及び溶媒▲3▼では温度差が小さく、表層部及び深層部とも均一に加水分解が進行していることが判る。
尚、水単独の溶媒▲4▼は表層部と深層部との温度差が小さく加水分解が均一に行われているが、処理に長時間を要した。
【0019】
また、溶媒▲1▼及び溶媒▲3▼で処理した各シートの断面を顕微鏡で観察したところ、溶媒▲1▼で処理したシート断面には表層部と深層部とで組織形状の違いによる境界部がはっきりと認められたのに対して、溶媒▲3▼で処理したシート断面ではこのような境界部が認められず、加水分解が均一に行われていることが確認された。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の再生方法によれば、架橋シリコーン化合部廃材を、短時間で、しかも内部まで均一に加水分解が可能で、均一な再生品が得られる。
Claims (3)
- 架橋シリコーン化合物からなる廃棄物を、アルコール・水混合溶媒と加熱下で接触させて加水分解し、未架橋シリコーンコンパウンドまたはシリコーン油状物として回収することを特徴とする架橋シリコーン化合物廃材の再生方法。
- 前記アルコール・水混合溶媒は、水を少なくとも20重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の架橋シリコーン化合物廃材の再生方法。
- 加熱温度時間により加水分解速度を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の架橋シリコーン化合物廃材の再生方法。
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