JP4658462B2 - 環境監視システム - Google Patents
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Description
図1において、環境監視システムは、受信機としての監視警報装置1と、監視警報装置1側から建物各部に至るように配設された幹線系伝送路3と、インターフェイス4を介して幹線系伝送路3に結合される端末系伝送路5と、各監視空間2内に配設され、端末系伝送路5に接続される端末装置10と、各端末装置10に電力を直接供給する電源装置6と、監視警報装置1からの出力に基づいて環境状態を報知する報知装置7とを備えている。ここで、幹線系伝送路3、インターフェイス4および端末系伝送路5から信号伝送路を構成している。また、幹線系伝送路3は、例えば、各監視空間2に至るように配設されてもよいが、建物を縦方向に貫通するように配設されて、その建物の各階において、分岐されるように端末系伝送路5を接続し、各監視空間2には、端末系伝送路5が配設されてもよい。また、報知装置7は、例えば表示装置や警報装置である。
ポート14は、センサ11を判断処理部15に接続するため、予め所定数設けられている端子であり、必要に応じてセンサ11を着脱可能で、センサ11の接続がそれぞれ判断処理部15に検出されるようになっている。
判断処理部15は、詳細に示さないが、CPU、メモリ等を備えたマイクロコンピュータにより構成されている。そして、環境状態の変化を判定するための判定データがセンサ種別に対応付けてメモリに格納されている。
伝送部16は、判断処理部15で生成された状態値信号に端末装置10の設置場所を示すローカルデータを付加して出力する演算部17と、演算部17の出力を所定の伝送方式で伝送する伝送装置18とを備えている。なお、ローカルデータは、判断処理部15に設定されもよく、伝送部16がローカルデータ付きの状態値信号を受けてもよい。
監視警報装置1は、マイクロコンピュータを備え、端末装置10から伝送された状態値信号とローカルデータとに基づいて処理し、各監視空間2の環境状態の変化について報知装置7により報知するように構成されている。
まず、各監視空間2に要求される環境仕様に応じ、各種のセンサ11が選択される。そして、これらの選択されたセンサ11がポート14に接続された端末装置10が、監視空間2に設置される。ここで、センサ11として煙感知器、CO感知器、熱感知器、輝度感知器等を用いれば、火災を監視する環境監視システムが構築できる。また、センサ11として、都市ガスセンサを増設すれば、火災とガス漏れを総合的に監視する環境監視システムが構築できる。
例えば、センサ11が煙感知器の場合、火災が監視空間2内に発生し始めると、センサ部12が火源から発生する煙を光電式等の機構でとらえ、その検出出力を演算部13によって煙濃度(減光率による、単位%/m)に対応するアナログ値を測定データとしてIDを付して演算部13から出力する。また、センサ11が熱感知器の場合、上記のようなとき、センサ部12が火源から発生する熱をサーミスタ等の素子でとらえ、その検出出力を演算部13によって温度(単位℃)に対応するアナログ値を測定データとしてIDを付して演算部13から出力する。そして、センサ11がCO感知器の場合、CO濃度(単位ppm)に対応するアナログ値を測定データとしてIDを付して演算部13から出力する。
さらに、IDがCO感知器であった場合も、同様のレベル設定がなされ、正常状態以外の状態を異常として監視警報装置1へ送信する。
また、判断処理部15が各種センサ11の測定データを取り扱うことから、複数要素の測定データを用いた状態判別が可能であり、煙濃度が火災予報レベルを超えるとともに温度上昇があるときには、AND条件によって火災警報レベルに相当させるような、複合的な判別も可能である。こういった複合的なアルゴリズムに対して必要なIDを設定することで、判断処理部15は適用する測定データを利用して処理を行うことができる。このような複合処理として、例えば、特許第275627号公報等に示されるような信号処理網を用いた、いわゆるニューラルネットを用いた判別や、特許第2891469号公報等に示されるような関数を用いる処理のルールに基づく、いわゆるファジー推論的な判別を行うことができる。
さらに、このような各種の判定レベルおよびアルゴリズムは、予め監視警報装置1に備えておいて、判断処理部15が接続されているセンサ11を判別して、必要な判定レベルまたはアルゴリズムを信号伝送によって監視警報装置1から読み込むようにしてもよく、監視警報装置1内に常時備えなくとも、別途設定器を準備して監視警報装置1を介して必要な判定レベルまたはアルゴリズムを判断処理部15に設定するようにしてもよい。
そして、監視警報装置1では、各端末装置10から送られてきたローカルデータ付き状態値信号に基づいて演算処理し、各監視空間2に要求される環境状態の変化のレベルを判断する。そして、監視警報装置1は、その判断結果に基づいて、各監視空間2における環境状態の変化のレベルを認識し、報知装置7により、報知対象の監視空間2で、どのような環境状態の変化が起こっているかを報知する。さらに、監視警報装置1は、必要に応じ、建物全体としての環境状態の変化の状態を報知装置7により報知する。
なお、このようなローカルデータについて、端末装置10には、原則的な場所情報を備えていればよく(例えば、何階の何番等)、その詳細な場所のテキストデータ(例えば、第2会議室等)や音声データについては監視警報装置1側に設けて、自由に設定変更をしやすくしてもよい。
図2において、それぞれの動作ステップは、図面上左側から、監視警報装置1と、端末装置10における伝送部16、判断処理部15およびセンサ11とに区分される。
そして、監視警報装置1が応答信号を受信し(S13)、該当アドレスの端末装置10がシステム内に存在することを認識する。このように応答信号が正常に帰ってきた後にはステップS10へ戻り、監視警報装置1は異なるアドレスに対して呼出信号を送信する。これを繰り返し、当初から存在する各端末装置10が応答することを常時確認している。
なお、この環境監視システムの稼働中に端末装置10を追加した場合、端末装置10側から割込信号を監視警報装置1に送信させることにより、新たな端末装置10の追加を監視警報装置1に自動的に認識させることができる。この追加の端末装置10の情報を監視警報装置1が収集できるとともに、削除の端末装置10については、情報を削除修正する入力を行って取り外すことによって、監視を継続させながら、システムとして端末装置10を着脱自在とすることができる。
まず、判断処理部15はセンサ接続を識別して個々のポート14毎にセンサ11に対してデータ出力要求を出力する(S21)。そして、センサ11はそのデータ出力要求を受信する(S22)と、演算部13に設定されているIDを付加した測定データを作成し、判断処理部15に出力する(S23)。判断処理部15はこの測定データを受信する(S24)と、付加されているIDに基づいて測定データの種別を判別してその種別として環境状態の判別を行う(S25)。そして、判断処理部15は、判別データが異常状態と判別されるかどうかを見て(S26)、ステップS21に戻り、センサ11へのデータ出力要求を継続する。このような動作を繰り返し、端末装置10は常時各センサ11からデータを取り込み、状態を判別している。
そして、ステップS26において判別される環境状態が正常であれば上記動作を続けるが、異常状態が検出されると、判断処理部15は状態値信号を生成して伝送部16へ出力する(S31)。伝送部16はこの状態値信号を受信する(S32)と、その状態値信号に対して演算部17に設定されているローカルデータを付加し(S33)、伝送装置18を介して端末系伝送路5に状態値信号を送信する(S34)。
そして、監視警報装置1が、この端末装置10からの状態値信号を、幹線系伝送路3を介して受信する(S35)と、受信応答を幹線系伝送路3に対して送信し(S36)、異常状態の報知動作を行う(S37)。この異常状態の報知は、詳細に示さないが、端末装置10からの状態値信号に含まれるローカルデータを利用し、監視警報装置1の盤面における異常表示や警報鳴動を行うとともに、非常放送等の警報装置である報知装置7に出力を行って、必要な報知動作を行う。
そして、端末装置10の伝送部16は、状態値信号の送信(S34)の後に監視警報装置1からの受信応答が返信されることを確認し(S38)、図示しないが、万一の伝送異常が発生した場合等、受信応答が返信されない場合には、伝送部16は繰り返し状態値信号の再送信を行う。
図3では、天井面Tに対して端末装置10がセンサ11を横並びに取り付ける場合を示しており、ねじBによって固定されるメインベース31、中間ベース32および端末用ベース33に対して共通の引っ掛け部36が形成される同形の本体35を4個並べた状態が示されている。
そして、メインベース31は、その内部に判断処理部15を備えるとともに、引っ掛け部36を介して2個の本体35が設置できるようになっており、ここでは一方の本体35に伝送部16を配置し、他方の本体35にセンサ11を配置している。中間ベース32および端末用ベース33は拡張用のベースであり、センサ11の種類を増加させるときに用いるものであり、中間用ベース32および端末用ベース33の利用により、メインベース31からポート14を増やせるように、構造的および電気的に結合され、引っ掛け部37によってベース間が結合されてねじBによって天井面Tに固定されている。そして、それぞれのポート14には、伝送部16あるいは各種のセンサ11が個別に接続される。
この図3の構造は、天井面Tに対してたくさんのセンサ11を設けても横に伸びていくだけであるので、監視空間2としては邪魔な構造となりにくい。
このよう名端末装置10に用いられるセンサ11として、上記の煙感知器、熱感知器のような雰囲気中からセンサ部12のような検出素子によって測定データが得られるもの以外に、CCD素子を用いて画像情報を得る場合も考えられる。このような場合に、センサ部12の配置は、監視空間2内での最適な部分があり、必ずしも端末装置10に搭載することが好ましくなく、本体35内には演算部13を残して、センサ部12を別体にすることで端末装置10に結合することができる。
図4では、天井面Tに対して端末装置10がセンサ11を縦積みに取り付ける場合を示しており、ねじBによって固定される固定ベース51に対して共通の引っ掛け部57が形成される外形が同じ筒状の本体52、53、54を4個積み上げた上にカバー56を設置した状態が示されている。そして、本体52内には伝送部16が設置され、本体53内には判断処理部15が設置され、本体54内には各種のセンサ11が設置されている。そして、本体52、53、54が引っ掛け部57によって固定ベース51をはじめに上側に係合固定されることによって構造的にも電気的にも結合されて、伝送部16あるいは各種のセンサ11に接続される各ポート14が判断処理部15に接続される。
この図4の構造は、天井面Tに対して複数のセンサ11を設けるときに、縦方向に延びるので、本体54内に設けられるセンサ部14において、煙や熱を検出する際に、気流が360度方向から均等に流入することができる。
そこで、環境監視システムが構築された後、特定の監視空間2内の監視環境状態を変更する要求があっても、センサ11を所望の種別のセンサ11に交換する、あるいは新たなセンサ11を空きポート14に接続するだけで対応できる。
また、環境監視システムが構築された後でも、判断処理部15のメモリに格納されている判定データを書き換えることで、判定レベルを変更できるので、監視空間2内の環境状態の監視条件を簡易に変えることができる。
2 監視空間
3 幹線系伝送路(信号伝送路)
4 インターフェイス
5 端末系伝送路(信号伝送路)
6 電源装置
10 端末装置
11 センサ
14 ポート
15 判断処理部
16 伝送部
Claims (5)
- 建物各部の監視空間のそれぞれに設置され、該監視空間内の環境状態の変化を判断して、状態変化を示す状態値信号を送信する端末装置と、上記端末装置のそれぞれと信号伝送路を介して接続され、該端末装置からの状態値信号を受信する受信機とを備えている環境監視システムであって、
上記端末装置のそれぞれは、測定データとともにセンサ種別を示すIDを出力するセンサと、該センサが接続される所定数のポートと、該センサ種別を示すIDに対応する判定データを格納するメモリを有し、該ポートから取り込まれたセンサの出力からIDを識別し、該メモリに格納されている識別された該IDに対応する判定データと該測定データとを比較し、上記監視空間内の環境状態に変化があると判定した時に、上記状態値信号を生成する判断処理部と、該状態値信号とともに該端末装置の設置場所を示すローカルデータを送信する伝送部とを有し、
上記受信機は、上記端末装置から上記信号伝送路を介して伝送された上記状態値信号および上記ローカルデータに基づいて、環境状態について報知するように構成されており、
上記端末装置は、上記判断処理部および該判断処理部が接続された上記ポートが設置されたメインベースと、それぞれ上記ポートが設置された複数の拡張ベースと、上記伝送部および該伝送部が接続された上記ポートが設置された伝送部本体と、上記センサおよび該センサが接続された上記ポートが設置された複数のセンサ本体と、を備え、
上記メインベースには、伝送部用被係合部、センサ用被係合部、および拡張ベース用被係合部が形成され、
上記拡張ベースには、拡張ベース用係合部、拡張ベース用被係合部、およびセンサ用被係合部が形成され、
上記伝送部本体には、伝送部用係合部が形成され、
上記センサ本体には、センサ用係合部が形成されており、
上記メインベースと上記伝送部本体とが、上記伝送用係合部を上記伝送部用被係合部に係合させて、互いに機械的に、かつ上記ポート間を電気的に接続状態に連結可能に構成され、
上記メインベースと上記センサ本体とが、上記センサ用係合部を上記センサ用被係合部に係合させて、互いに機械的に、かつ上記ポート間を電気的に接続状態に連結可能に構成され、
上記メインベースと上記拡張ベースとが、上記拡張ベース用係合部を上記拡張ベース用被係合部に係合させて、互いに機械的に、かつ上記ポート間を電気的に接続状態に連結可能に構成され、
上記拡張ベース同士が、一方の上記拡張ベースに形成された上記拡張ベース用係合部を他方の上記拡張ベースに形成された上記拡張ベース用被係合部に係合させて、互いに機械的に、かつ上記ポート間を電気的に接続状態に連結可能に構成され、
上記拡張ベースと上記センサ本体とが、上記センサ用係合部を上記センサ用被係合部に係合させて、互いに機械的に、かつ上記ポート間を電気的に接続状態に連結可能に構成されていることを特徴とする環境監視システム。 - 建物各部の監視空間のそれぞれに設置され、該監視空間内の環境状態の変化を判断して、状態変化を示す状態値信号を送信する端末装置と、上記端末装置のそれぞれと信号伝送路を介して接続され、該端末装置からの状態値信号を受信する受信機とを備えている環境監視システムであって、
上記端末装置のそれぞれは、測定データとともにセンサ種別を示すIDを出力するセンサと、該センサが接続される所定数のポートと、該センサ種別を示すIDに対応する判定データを格納するメモリを有し、該ポートから取り込まれたセンサの出力からIDを識別し、該メモリに格納されている識別された該IDに対応する判定データと該測定データとを比較し、上記監視空間内の環境状態に変化があると判定した時に、上記状態値信号を生成する判断処理部と、該状態値信号とともに該端末装置の設置場所を示すローカルデータを送信する伝送部とを有し、
上記受信機は、上記端末装置から上記信号伝送路を介して伝送された上記状態値信号および上記ローカルデータに基づいて、環境状態について報知するように構成されており、
上記端末装置は、上記判断処理部、上記伝送部および該判断処理部と該伝送部とが接続された上記ポートが設置された本体と、上記センサおよび該センサが接続された上記ポートが設置された複数の増設本体と、を備え、
上記本体には増設本体用係合部が形成され、上記増設本体には増設本体用係合部と増設本体用被係合部とが形成されており、
上記本体と上記増設本体が、上記増設本体に形成された上記増設本体用被係合部を上記本体に形成された上記増設本体用係合部に係合させて、互いに機械的に、かつ上記ポート間を電気的に接続状態に連結可能に構成され、
上記増設本体同士が、一方の上記増設本体に形成された上記増設本体用係合部を他方の上記増設本体に形成された上記増設本体用被係合部に係合させて、互いに機械的に、かつ上記ポート間を電気的に接続状態に連結可能に構成されていることを特徴とする環境監視システム。 - 上記判断処理部は、上記ポートにセンサが追加または削除されるときに、それを認識する機能を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の環境監視システム。
- 上記端末装置の電力が専用の電源装置から直接供給されるようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の環境監視システム。
- 上記信号伝送路は、上記受信機側から上記監視空間のそれぞれに至るように配設された幹線系伝送路と、それぞれの上記端末装置側に配設され、インターフェイスを介して上記幹線系伝送路に結合される端末系伝送路とから構成され、
上記インターフェイスは、上記伝送部から上記端末系伝送路を介して伝送されたデータを上記幹線系伝送路の伝送方式に変換し、かつ上記受信機から上記幹線系伝送路を介して伝送されたデータを上記端末系伝送路の伝送方式に変換するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の環境監視システム。
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