JP4658240B2 - 厚紙製仕切材 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、外箱に内挿して商品の移動を阻止すると共に、商品を底上げする厚紙製仕切材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、海苔の缶のギフト包装に際し、図１０に示すように、寝かした状態における長さや高さの異なる缶Ｐ，Ｑを外箱Ｂに詰め合わせることがある。
【０００３】
この場合、缶Ｐ，Ｑの上面の高さを揃えて蓋の陥没を防止し、体裁を整えるため、高さが低い缶Ｐを仕切材５０の底上板５１に載せる。
【０００４】
また、仕切材５０の仕切壁５２の外側において、長さが短い缶Ｑのがたつきを防止するため、スペーサ５３を挟んで缶Ｑを収納する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、商品を底上げする仕切材とスペーサとを別々に外箱にセットすると、包装作業に手間やコストがかかるという問題がある。
【０００６】
そこで、この発明は、大きさの異なる商品を簡単かつ低コストで包装できる仕切材を提供することを課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は、外箱に内挿される厚紙製仕切材において、外箱の側壁に沿って延びる一対の側受壁を内受板、頂板及び外受板を順次連設して形成し、側受壁の内受板同士を底重板で繋ぎ、この底重板の端縁から仕切壁を延出したのである。
【０００８】
この仕切材を使用すると、仕切壁で仕切られた外箱内に大きさの異なる商品を収納する際、側受壁で商品の底上げを行うことができ、また、スペーサ等の他の部材を用いることなく、側受壁で商品の固定を行うことができる。
【０００９】
また、前記側受壁を下窄まりにすると、仕切材を外箱に挿入する際、引っ掛かることなく、容易にセットできる。
【００１０】
そのほか、外箱に内挿される厚紙製仕切材において、外箱の両側壁に接する底上台に仕切壁を介して底受板を連設し、外箱の側壁から離れた底受板の端縁に端受片を連設し、この端受片を上方へ折り曲げたものとすることもできる。
【００１１】
この仕切材を使用すると、仕切壁で仕切られた外箱内に大きさの異なる商品を収納する際、底上台で商品を底上げすることができ、端受片の基端部で商品の移動を阻止できる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
この発明の第１実施形態を図１乃至図５に基づいて説明する。
【００１３】
この仕切材のブランクでは、図１に示すように、横方向に延びる一対の側受壁１をなす部分の間に、縦方向の一対の仕切壁２をなす部分が配置されている。
【００１４】
側受壁１をなす部分は内側から内受板３、頂板４及び外受板５を順次連設して形成され、仕切壁２をなす部分は内側から内立板６、稜板７及び外立板８を順次連設して形成されている。
【００１５】
そして、側受壁１をなす部分の内受板３同士は底重板９で繋がれ、仕切壁２をなす部分の内立板６は底重板９の端縁から延出されている。
【００１６】
内受板３の中央部には頂板４を切り込むことにより支持片１０が設けられ、外受板５の中央部には貼着片１１が突設されている。底重板９の両端縁中央部には内受板３を切り込むことにより突当片１２が設けられている。
【００１７】
このブランクを図２に示すように組み立てるには、底重板９から内受板３を起立させ、頂板４を外側へ、外受板５を下方へ順次折り曲げ、貼着片１１を底重板９の裏面に貼着して、側受壁１を形成する。
【００１８】
このとき、内受板３より外受板５が長いことから、外受板５は下方へかけて内側へ傾き、支持片１０が上方へ、突当片１２が外方へ突出し、突当片１２の先端は外受板５に当接する。
【００１９】
次に、底重板９から内立板６を起立させ、稜板７を外側へ、外立板８を下方へ順次折り曲げ、仕切壁２を形成する。この状態において、仕切壁２は側受壁１よりも背が高くなる。
【００２０】
いま、このように組み立てた仕切材を用いて海苔の缶を包装するには、図３乃至図５に示すように、この仕切材を外箱Ｂに内挿して、側受壁１を外箱Ｂの側壁に沿わせる。
【００２１】
この際、側受壁１の外受板５が下方へかけて内側へ傾き、また、内受板３と外受板５の下角部が斜めに切断されているので、仕切材を外箱Ｂに引っ掛かることなく容易に挿入できる。
【００２２】
そして、一対の仕切壁２の内側において、長くて低い角形の缶Ｐを側受壁１の上に載せ、各仕切壁２の外側において、短くて高い角形の缶Ｑを側受壁１の間に沈めると、缶Ｐが底上げされて、缶Ｐ，Ｑの上面が揃い、また、缶Ｑの長さ方向の移動が側受壁１で阻止される。
【００２３】
このため、缶Ｐの底上げを行う部材と、缶Ｑの固定を行う部材とを別々に外箱Ｂにセットする必要がなく、仕切材を外箱Ｂにセットするだけで缶Ｐ，Ｑを箱詰めすることができるので、包装作業の能率が向上する。
【００２４】
なお、側受壁１を外側へ倒して扁平に折り畳めるようにした場合、組立状態において、頂板４は内下がりに傾斜することとなるが、缶Ｐは支持片１０で支持されるので、下方へ落ち込むことがない。
【００２５】
次に、この発明の第２実施形態を図６乃至図１０に基づいて説明する。
【００２６】
この仕切材のブランクでは、図６に示すように、底上台２０をなす部分の中間に底上板２１が位置し、その両側に仕切壁２２をなす部分が設けられている。仕切壁２２をなす部分は内側から内立板２３及び外立板２４を順次連設して形成され、内立板２３には底上板２１への切込により脚片２５が設けられている。
【００２７】
一方の仕切壁２２をなす部分の外側には、底上板２１より端縁間の距離が短い底受板２６が連設され、その両端縁には端受片２７が連設されている。
【００２８】
このブランクを組み立てて、図７乃至図９に示すように海苔の缶を包装するには、底上板２１から内立板２３を起立させ、外立板２４を下方へ折り曲げて、脚片２５を下方へ突出させ、仕切壁２２で底上板２１が浮上支持される底上台２０を形成する。
【００２９】
そして、底受板２６を水平方向へ折り曲げて、端受片２７を上方へ折り曲げつつ、この仕切材を外箱Ｂに内挿すると、端受片２７は反発によりその先端が外箱Ｂの側壁に当接する。
【００３０】
この状態で、長くて低い角形の缶Ｒを底上台２０に載せ、短い円筒形の缶Ｓを両方の端受片２７の間に置き、その隣に長い円筒形の缶Ｔを収納すると、缶Ｒが底上げされて、その上面が外箱Ｂの上縁にほぼ揃い、また、缶Ｓの長さ方向への移動が端受片２７で阻止される。
【００３１】
このため、缶Ｒの底上げを行う部材と、缶Ｓの固定を行う部材とを別々に外箱Ｂにセットする必要がなく、仕切材を外箱Ｂにセットするだけで缶Ｒ，Ｓ，Ｔを箱詰めすることができるので、包装作業の能率が向上する。
【００３２】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る仕切材では、仕切壁で仕切られた外箱内に大きさの異なる商品を収納する際、他の部材を使用することなく、商品の底上げと固定とを行うことができるので、包装作業の手間を省き、コストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の第１実施形態のブランクを示す図
【図２】同上の組立状態を示す斜視図
【図３】同上の使用状態を示す斜視図
【図４】同上の縦断正面図
【図５】同上の縦断側面図
【図６】この発明の第２実施形態のブランクを示す図
【図７】同上の使用状態を示す斜視図
【図８】同上の縦断正面図
【図９】同上の縦断側面図
【図１０】従来の包装状態を示す斜視図
【符号の説明】
Ｂ 外箱
１ 側受壁
２ 仕切壁
３ 内受板
４ 頂板
５ 外受板
９ 底重板
１０ 支持片
２０ 底上台
２２ 仕切壁
２６ 底受板
２７ 端受片

Claims (2)

1. 外箱Ｂに内挿される厚紙製仕切材において、外箱Ｂの側壁に沿って延びる一対の側受壁１を内受板３、頂板４及び外受板５を順次連設して形成し、側受壁１の内受板３同士を底重板９で繋ぎ、この底重板９の端縁から仕切壁２を延出し、内受板３よりも外受板５を上下方向に長く設定して、側受壁１の外受板５を下窄まりに傾け、側受壁１を外側へ倒して扁平に折り畳めるように、頂板４を内下がりに傾斜させ、内受板３から頂板４を切り込むことにより支持片１０を設けて、支持片１０を頂板４より上方へ突出させたことを特徴とする厚紙製仕切材。
2. 外箱Ｂに内挿される厚紙製仕切材において、外箱Ｂの両側壁に接する底上台２０に仕切壁２２を介して底受板２６を連設し、外箱Ｂの側壁から離れた底受板２６の端縁に端受片２７を連設し、この端受片２７を上方へ折り曲げたことを特徴とする厚紙製仕切材。

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