JP4658169B2 - チタニルフタロシアニンの製造方法、電子写真感光体用分散液、電子写真感光体、電子写真方法、電子写真装置 - Google Patents
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Description
さらに本発明は、特定の製造方法により合成されたフタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体に関する。また、特定の製造方法により合成されたフタロシアニン結晶を含有する感光体を使用した電子写真方法、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジに関する。
また本発明の目的は、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下を生じない安定な電子写真感光体を提供することにある。さらに、別の目的は、繰り返し使用によっても異常画像の少ない、安定した画像を得ることのできる電子写真方法、電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジを提供することにある。
また、特定の製法により作製されたチタニルフタロシアニンを用いることによって、これを使用した感光体は、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても、帯電性の低下と残留電位の上昇を生じず、また、耐摩耗性が高く、帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定したものである。さらに本発明により、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても、帯電性の低下と残留電位の上昇を生じない安定な電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジが提供されるという極めて優れた効果を奏するものである。
図1は、本発明の光導電性材料を用いた電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層(33)が設けられている。
図2、図3は、本発明の光導電性材料を用いた電子写真感光体の別の構成例を示す断面図であり、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層(35)と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層(37)とが、積層された構成をとっている。
電荷発生層(35)は、電荷発生材料として上述した特定の製法により作製されたTiOPcを主成分とする層である。
電荷発生層(35)は、前記TiOPcを必要に応じてバインダー樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
電荷発生層(35)の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R4は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R5,R6は置換もしくは無置換のアリール基、o,p,qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは繰り返し単位数を表わし5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式で表わされる2価基を表わす。
式中、R101,R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表わす。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−,−S−,−SO−,−SO2−,−CO−,−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表わす。)または、
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表わす。)を表わす。ここで、R101とR102,R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10,Ar11,Ar12は同一又は異なるアリレン基、X1,X2は置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表わす。X,k,jおよびnは、一般式(III)の場合と同じである。
式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13,Ar14,Ar15,Ar16は同一又は異なるアリレン基、Y1,Y2,Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わし同一であっても異なってもよい。X,k,jおよびnは、一般式(III)の場合と同じである。
式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表わし,R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17,Ar18,Ar19は同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、一般式(III)の場合と同じである。
式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27,Ar28は同一又は異なるアリレン基を表わす。X,k,jおよびnは、一般式(III)の場合と同じである。
また、感光体の保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的でフィラー材料が添加される。有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に、フィラーの硬度の点からは、この中でも無機材料を用いることが有利である。特に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。
更に、画像ボケが発生しにくいフィラーとしては、電気絶縁性が高いフィラー(比抵抗が1010Ω・cm以上)が好ましく、フィラーのpHが5以上を示すものやフィラーの誘電率が5以上を示すものが特に有効に使用できる。また、pHが5以上のフィラーあるいは誘電率が5以上のフィラーを単独で使用することはもちろん、pHが5以下のフィラーとpHが5以上のフィラーとを2種類以上を混合したり、誘電率が5以下のフィラーと誘電率が5以上のフィラーとを2種類以上混合したりして用いることも可能である。また、これらのフィラーの中でも高い絶縁性を有し、熱安定性が高い上に、耐摩耗性が高い六方細密構造であるα型アルミナは、画像ボケの抑制や耐摩耗性の向上の点から特に有用である。
更に、これらのフィラーは少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることがフィラーの分散性の面から好ましい。フィラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤すべてを使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性及び画像ボケの点からより好ましい。シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。表面処理量がこれよりも少ないとフィラーの分散効果が得られず、また多すぎると残留電位の著しい上昇を引き起こす。これらフィラ−材料は単独もしくは2種類以上混合して用いられる。
なお、保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当である。
これらフィラー材料は、適当な分散機を用いることにより分散できる。また、保護層の透過率の点から使用するフィラーは1次粒子レベルまで分散され、凝集体が少ない方が好ましい。
保護層の形成法としては通常の塗布法が採用される。中でも、スプレー工法は有効な手段であり、最適な方法としては次の2つの方法が挙げられる。1つは複数のフィラー比率の異なる保護層用塗工液を、下層の指触乾燥が終了したら順次スプレー法で積層していく方法である。この場合、塗工液の数だけスプレーヘッドを用意し、塗工を連続的に行なうことが望ましい。一方は、使用するフィラーの数だけスプレーヘッドを用意し、各々フィラー単独の分散液を作製し、感光層側から保護側に向かい、それぞれの吐出量を変化させ、各々のフィラーの存在比率分布を設ける方法が挙げられる。
また、保護層には残留電位低減、応答性改良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。電荷輸送物質は、電荷輸送層の説明のところに記載した低分子電荷輸送物質および高分子電荷輸送物質を用いることができる。電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、保護層中における濃度傾斜を設けても構わない。耐摩耗性向上のため、表面側を低濃度にすることは有効な手段である。
また、以上の構成の他に、真空薄膜作製法にて形成したa−C、a−SiC等の公知の材料を保護層に用いることもできる。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエステル、トコフェロール類など。
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3'−チオジプロピオネートなど。
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
カルナウバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエートなど。
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ3’−ターシャリブチル5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなど。
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
ニッケル(2,2’チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノールマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
図4は、本発明の電子写真プロセスおよび電子写真装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図4において、感光体(1)は導電性支持体上に特定の製法により作製されたTiOPc感光層が設けられてなる。感光体(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャ(3)、転写前チャージャ(7)、転写チャージャ(10)、分離チャージャ(11)、クリーニング前チャージャ(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。
帯電部材は、オゾン発生の低減や消費電力の低減の観点から、感光体に対し接触もしくは近接配置したものが良好に用いられる。中でも、帯電部材への汚染を防止するため、感光体と帯電部材表面の間に適度な空隙を有する感光体近傍に近接配置された帯電機構が有効に使用される。
また、帯電用部材により感光体に帯電を施す際、帯電部材に直流成分に交流成分を重畳した電界により感光体に帯電を与えることにより、帯電ムラを低減することが可能で効果的である。
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
かかる光源等は、図5に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。
これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
まず、本発明におけるチタニルフタロシアニンの具体的な合成例を述べる。
(合成例1)
1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷した後析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、つぎにメタノールで数回洗浄し、さらに80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶をろ過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗を繰り返し、不定形チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキを得た。得られたウェットケーキ2gをただちに(1時間以内)2−ブタノン20gに投入し、4時間撹拌を行なった。これにメタノール100gを追加して、1時間撹拌を行なった後、濾過を行ない、乾燥して、チタニルフタロシアニン粉末を得た。得られたチタニルフタロシアニン粉末を、下記の条件によりX線回折スペクトル測定した。X線管球 Cu、電圧 50kV、電流 30mA、走査速度 2°/分、走査範囲 3°〜40°、時定数 2秒
合成例1において、不定形チタニルフタロシアニンのウェットケーキを室温暗所に3日間放置した後、結晶変換処理を行なった以外は合成例1と同様にチタニルフタロシアニンを合成した。
合成例1において、不定形チタニルフタロシアニンのウェットケーキを室温暗所に1週間放置した後、結晶変換処理を行なった以外は合成例1と同様にチタニルフタロシアニンを合成した。
合成例1において、不定形チタニルフタロシアニンのウェットケーキを室温暗所に10日間放置した後、結晶変換処理を行なった以外は合成例1と同様にチタニルフタロシアニンを合成した。
合成例1において、不定形チタニルフタロシアニンのウェットケーキを室温暗所に2週間放置した後、結晶変換処理を行なった以外は合成例1と同様にチタニルフタロシアニンを合成した。
合成例1において、不定形チタニルフタロシアニンのウェットケーキを室温暗所に3週間放置した後、結晶変換処理を行なった以外は合成例1と同様にチタニルフタロシアニンを合成した。
合成例1において、不定形チタニルフタロシアニンのウェットケーキを室温暗所に5週間放置した後、結晶変換処理を行なった以外は合成例1と同様にチタニルフタロシアニンを合成した。
特開平1−299874号公報に記載の方法に準じて、顔料を作製した。すなわち、合成例1で作製したウェットケーキを乾燥し、乾燥物1gをポリエチレングリコール50gに加え、100gのガラスビーズと共に、サンドミルを行なった。結晶転移後、希硫酸、水酸化アンモニウム水溶液で順次洗浄し、乾燥して顔料を得た。
特開平3−269064号公報に記載の方法に準じて、顔料を作製した。すなわち、合成例1で作製したウェットケーキを乾燥し、乾燥物1gをイオン交換水10gとモノクロルベンゼン1gの混合溶媒中で1時間撹拌(50℃)した後、メタノールとイオン交換水で洗浄し、乾燥して顔料を得た。
特開平2−8256号公報に記載の方法に準じて、顔料を作製した。すなわち、フタロジニトリル9.8gと1−クロロナフタレン75mlを撹拌混合し、窒素気流下で四塩化チタン2.2mlを滴下する。滴下終了後、徐々に200℃まで昇温し、反応温度を200℃〜220℃の間に保ちながら3時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷し130℃になったところ熱時ろ過し、ついで1−クロロナフタレンで粉体が青色になるまで洗浄、つぎにメタノールで数回洗浄し、さらに80℃の熱水で数回洗浄した後、乾燥し顔料を得た。
特開昭64−17066号公報に記載の方法に準じて、顔料を作製した。すなわち、α型TiOPc5部を食塩10gおよびアセトフェノン5gと共にサンドグラインダーにて100℃−10時間結晶変換処理を行なった。これをイオン交換水及びメタノールで洗浄し、希硫酸水溶液で精製し、イオン交換水で酸分が無くなるまで洗浄した後、乾燥して顔料を得た。
合成例1〜3および比較合成例1〜8で作製した顔料を用いて、下記組成の分散液を作製した。
合成した顔料 15部
ポリビニルブチラール(アセチル化度 4mol%) 10部
メチルエチルケトン 600部
メチルエチルケトンにポリビニルブチラールを溶解し、次いでそれぞれ合成した顔料を加え、ボールミリングにより分散を行なった。
実施例1〜3および比較例1〜8で用いたメチルエチルケトンの代わりに、酢酸n−ブチルを分散媒として用いた以外は全く同様に分散液を作製した。
比較例1〜8で用いたメチルエチルケトンの代わりに、ブタノールを分散媒として用いた以外は全く同様に分散液を作製した。
実施例1〜3および比較例1〜8で作製した分散液を用いて以下の電子写真感光体を作製した。アルミ蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム上に、下記組成の電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥して、0.3μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層からなる電子写真感光体を形成した。
◎電荷発生層塗工液
実施例1〜3および比較例1〜8で作製した分散液をそれぞれ用いた(対応は表1に記載)。
ポリカーボネート 10部
下記構造式の電荷輸送物質 8部
合成例1で作製した顔料を用いて、下記組成の電荷発生層用塗工液を作製した。
合成した顔料 15部
ポリビニルブチラール(アセチル化度 5.5mol%) 10部
メチルエチルケトン 600部
メチルエチルケトンにポリビニルブチラールを溶解し、次いでそれぞれ合成した顔料を加え、ボールミリングにより分散を行なった。これを電荷発生層に用いて、実施例1と同じ方法・条件にて感光体を作製した。
合成例1で作製した顔料を作製して、下記組成の電荷発生層用塗工液を作製した。
合成した顔料 15部
ポリビニルブチラール(アセチル化度 2mol%) 10部
メチルエチルケトン 600部
メチルエチルケトンにポリビニルブチラールを溶解し、次いでそれぞれ合成した顔料を加え、ボールミリングにより分散を行なった。これを電荷発生層に用いて、実施例1と同じ方法・条件にて感光体を作製した。上記のように作製した感光体を実施例1と同じように評価した。結果を表2に示す。
(実施例12)
電鋳ニッケル・ベルト上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥し、4μmの中間層、0.3μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層からなる電子写真感光体を形成した。
◎下引き層塗工液
二酸化チタン粉末 15部
ポリビニルブチラール 6部
2−ブタノン 150部
合成例1で合成した顔料 15部
ポリビニルブチラール 10部
メチルエチルケトン 600部
メチルエチルケトンにポリビニルブチラールを溶解し、次いで合成した顔料を加え、ビーズミリングにより分散を行なった。
ポリカーボネート 10部
下記構造式の電荷輸送物質 7部
実施例12における電荷発生層塗工液に含有する顔料を合成例2で合成した顔料に変更した以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例12における電荷発生層塗工液に含有する顔料を合成例3で合成した顔料に変更した以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例12における電荷発生層塗工液に含有する顔料を比較合成例1で合成した顔料に変更した以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例12における電荷発生層塗工液に含有する顔料を比較合成例2で合成した顔料に変更した以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例12における電荷発生層塗工液に含有する顔料を比較合成例3で合成した顔料に変更した以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例12における電荷発生層塗工液に含有する顔料を比較合成例4で合成した顔料に変更した以外は、実施例12と同様に電子写真感光体を作製した。
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥し、3.5μmの中間層、0.2μmの電荷発生層、28μmの電荷輸送層からなる電子写真感光体を形成した。
◎下引き層塗工液
二酸化チタン粉末 400部
メラミン樹脂 65部
アルキッド樹脂 120部
2−ブタノン 400部
合成例1で合成した顔料 15部
ポリビニルブチラール 10部
酢酸n−プロピル 600部
酢酸n−プロピルにポリビニルブチラールを溶解し、次いで合成した顔料を加え、ビーズミリングにより分散を行なった。
ポリカーボネート 10部
下記構造式の電荷輸送物質 8部
実施例15の電荷発生層塗工液に含有される顔料を合成例3で作製した顔料に変更した以外は、実施例15と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例15の電荷発生層塗工液に含有される顔料を比較合成例2で作製した顔料に変更した以外は、実施例15と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例15の電荷発生層塗工液に含有される顔料を比較合成例3で作製した顔料に変更した以外は、実施例15と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例15の電荷発生層塗工液に含有される顔料を比較合成例5で作製した顔料に変更した以外は、実施例15と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例15の電荷発生層塗工液に含有される顔料を比較合成例6で作製した顔料に変更した以外は、実施例15と同様に電子写真感光体を作製した。
アルミニウムシリンダー表面を陽極酸化処理した後封孔処理を行なった。この上に、下記電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を、順次塗布・乾燥して各々0.2μmの電荷発生層、20μmの電荷輸送層を形成し、本発明の電子写真感光体を作製した。
◎電荷発生層塗工液
合成例1で合成した顔料 15部
ポリビニルブチラール 10部
メチルエチルケトン 600部
メチルエチルケトンにポリビニルブチラールを溶解し、次いで合成した顔料を加え、ビーズミリングにより分散を行なった。
下記構造式の電荷輸送物質 7部
実施例17における電荷発生層塗工液に含有される顔料を合成例2で作製した顔料に変更した以外は、実施例17と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例17における電荷発生層塗工液に含有される顔料を比較合成例1で作製した顔料に変更した以外は、実施例17と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例17における電荷発生層塗工液に含有される顔料を比較合成例7で作製した顔料に変更した以外は、実施例17と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例17における電荷発生層塗工液に含有される顔料を比較合成例8で作製した顔料に変更した以外は、実施例17と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例17における電荷輸送層塗工液を以下の組成のものに変更した以外は、実施例17と同様に電子写真感光体を作製した。
◎電荷輸送層塗工液
下記構造式の高分子電荷輸送物質 10部
実施例17における感光体の電荷輸送層膜厚を17μmとし、更に電荷輸送層上に下記組成の保護層用塗工液を塗布乾燥して、3μmの保護層を形成した。
◎保護層用塗工液
ポリカーボネート 10部
下記構造の電荷輸送物質 7部
実施例17における感光体の電荷輸送層膜厚を17μmとし、更に電荷輸送層上に下記組成の保護層用塗工液を塗布乾燥して、3μmの保護層を形成した。
◎保護層用塗工液
下記構造の高分子電荷輸送物質 17部
アルミナ微粒子 4部
(比抵抗:2.5×1012Ω・cm、平均一次粒径:0.3μm)
テトラヒドロフラン 600部
シクロヘキサノン 200部
実施例20、21で作製した電子写真感光体を、実施例17と同様に図4に示す電子写真装置に搭載した。実施例17の場合と同様に、連続30000枚の印刷を行い、初期および30000枚後の画像評価、また感光層の摩耗量を測定した。結果を表6に示す。
実施例17で作製した感光体を用い、図4に示す電子写真装置の帯電部材を帯電ローラに変更し、実施例17と同様に30000枚の画像評価を行った。この際、帯電ローラは感光体に当接させて、以下の条件にて帯電を行なった。
DC:−900V
その結果、実施例17の場合よりオゾン臭が少なく、良好であった。また、初期と30000後の画像非露光部の低下度合いは、実施例17の場合より実施例22の方が小さかった。ただし、30000後の画像において、帯電ローラの汚れ(トナー付着)に基づくごく僅かな地汚れが認められた。
実施例22において、帯電部材を感光体表面より70μm離れるように近接配置した以外は、実施例22と同様に評価を行なった。初期及び30000枚後における画像は、いずれも良好であった。また、実施例22の場合に比べ、帯電ローラの汚れがほとんど認められなかった。このため、実施例22の30000枚後にごく僅かに認められた帯電ローラ汚れに基づく、地汚れが実施例23では全く認められず、更に良好であった。しかしながら、30000印刷後にハーフトーン画像を出力したところ、ごく僅かであるが、帯電ムラに基づく、画像ムラが認められた。
実施例23における帯電条件を以下のように変更した以外は、実施例23と同様に評価を行なった。
帯電条件:
DCバイアス:−900V
ACバイアス:1.8kV(peak to peak)、周波数2kHz
初期及び30000枚後における画像は、いずれも良好であった。実施例22で認められた帯電ローラ汚れに基づく地汚れ、実施例23で認められた帯電ムラに基づく画像ムラは全く認められなかった。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニングチャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブラシ
16 感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 現像ローラ
21 感光体
22a 駆動ローラ
22b 駆動ローラ
23 帯電チャージャ
24 像露光源
25 転写チャージャ
26 クリーニング前露光
27 クリーニングブラシ
28 除電光源
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
Claims (23)
- 不定形チタニルフタロシアニンを水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行なうチタニルフタロシアニンの製造方法において、前記不定形チタニルフタロシアニンは、ハロゲン化チタンを用いずに合成され、アシッドペースト処理により作製され、CuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも7.0〜7.5゜に半値巾が1゜以上である最大回折ピークを有するものであり、該不定形チタニルフタロシアニンを作製してから1週間以内に結晶変換を行ない、CuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンを得ることを特徴とするチタニルフタロシアニンの製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法にて作製されたチタニルフタロシアニン結晶を含有することを特徴とする電子写真感光体用分散液。
- 前記分散液に含有される分散媒が、少なくともケトン系あるいはエステル系有機溶媒の中から選ばれる一種を含むことを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体用分散液。
- 前記分散液に含有されるバインダー樹脂が、少なくともアセチル化度が4mol%以上のポリビニルアセタールを含むことを特徴とする請求項2または3に記載の電子写真感光体用分散液。
- 導電性支持体上に、少なくとも感光層を設けた電子写真感光体であって、該感光層が、請求項2乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体用分散液を用いて形成されたことを特徴とする電子写真感光体。
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を設けた電子写真感光体において、該感光層中に電荷発生物質として、ハロゲン化チタンを用いずに合成され、アシッドペースト処理により作製された、CuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも7.0〜7.5゜に半値巾が1゜以上である最大回折ピークを有する不定形チタニルフタロシアニンを作製後、1週間以内に水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行って得たCuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 前記結晶変換後のチタニルフタロシアニンが、CuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、7.5゜より低角側にピークを有し、そのピーク強度が27.2゜のピーク強度の10%以下であることを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層の積層構成からなることを特徴とする請求項6又は7に記載の電子写真感光体。
- 前記電子写真感光体の電荷輸送層に含有される高分子電荷輸送物質が、少なくともトリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートであることを特徴とする請求項8に記載の電子写真感光体。
- 電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行なう電子写真方法であって、該電子写真感光体が請求項5に記載のものであることを特徴とする電子写真方法。
- 電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行なう電子写真方法において、該電子写真感光体の感光層に電荷発生物質として、ハロゲン化チタンを用いずに合成され、アシッドペースト処理により作製された、CuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも7.0〜7.5゜に半値巾が1゜以上である最大回折ピークを有する不定形チタニルフタロシアニンを作製後、1週間以内に水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行って得たCuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真方法。
- 少なくとも電子写真感光体、帯電手段、画像露光手段、現像手段および転写手段を具備してなる電子写真装置であって、該電子写真感光体が請求項5に記載のものであることを特徴とする電子写真装置。
- 前記電子写真感光体の感光層上に保護層が設けられた電子写真感光体を具備することを特徴とする請求項12に記載の電子写真装置。
- 前記感光体の保護層にフィラーを含有することを特徴とする請求項13に記載の電子写真装置。
- 前記フィラーが無機フィラーであることを特徴とする請求項14に記載の電子写真装置。
- 前記感光体の保護層に電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項13乃至15の何れかに記載の電子写真装置。
- 前記感光体の保護層に含有される電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の電子写真装置。
- 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であって、該電子写真感光体の感光層に電荷発生物質として、ハロゲン化チタンを用いずに合成され、アシッドペースト処理により作製された、CuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも7.0〜7.5゜に半値巾が1゜以上である最大回折ピークを有する不定形チタニルフタロシアニンを作製後、1週間以内に水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行って得たCuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真装置。
- 前記画像露光手段がLDあるいはLED等を使用することによって感光体上に静電潜像の書き込みが行なわれる、所謂デジタル方式の電子写真装置であることを特徴とする請求項18に記載の電子写真装置。
- 前記帯電手段が帯電部材を感光体に接触もしくは近接配置したものであることを特徴とする請求項18又は19の何れかに記載の電子写真装置。
- 前記帯電部材に直流成分に交流成分を重畳し、感光体に帯電を与えることを特徴とする請求項18乃至20の何れかに記載の電子写真装置。
- 電子写真感光体を具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写真感光体が請求項5に記載のものであることを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
- 電子写真感光体を具備してなる電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電子写真感光体の感光層に電荷発生物質として、ハロゲン化チタンを用いずに合成され、アシッドペースト処理により作製された、CuKαの特性X線(波長1.541Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも7.0〜7.5゜に半値巾が1゜以上である最大回折ピークを有する不定形チタニルフタロシアニンを作製後、1週間以内に水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行って得たCuKαの特性X線に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンを含有することを特徴とする電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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