JP4656736B2 - 収納容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内部に仕切壁を有する紙製組立て容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
チョコレートなどの菓子は、袋、容器に収納して販売されるが、価値観などの多様化に応じて、その収納形態には種々の工夫がなされている。その一つに、同一の菓子でも、色、形、風味などの異なるものを仕切りを設けて収納したり、また、菓子以外のもの、例えば、人気キャラクターの人形、おもちゃなどを同時に仕切りを設けて収納したりしている。
【0003】
従来、この種の紙製組立て菓子容器にあっては、それらの仕切りとして、硬質プラスチック製の自己起立形仕切片を使用している。また、他の容器の仕切り構造として、特開平6−156480号公報に、一の容器内に、仕切用の補助容器を側壁に連設して形成したものが開示され、特開昭59−126924号公報には、蓋の側縁に仕切壁を連結したものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
自己起立形仕切りは別部品となって、コストアップとなる。また、上記前者の公報記載の仕切り付き収納容器は、補助容器でもって仕切りを形成しており、カートンブランクが大きくなり、そのカット時の無駄部分が多いうえに補助容器も組立てなければならないので、その自動製函機が複雑化する。
【0005】
後者の公報記載の仕切り付き収納容器は、蓋を開けると、仕切りがなくなり、チョコレートなどの混合し易い菓子類では好ましいものではない。
【0006】
この発明は、蓋を開けても仕切りがなくならず、かつブランクのカット時の無駄も少なく、自動組立てが容易なものとすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するためにこの発明は、仕切壁は一側壁からその対向する側壁に至る一片の仕切りで構成することとしたのである。一片の仕切りであれば、小さな紙片でよいからである。
【0008】
つぎに、その仕切壁の定位置の起立状態を維持するため、上記一側壁上縁からその内面に添う連結片を設け、この連結片に縦横の起立維持用補助片を介してその仕切壁を連設したのである。その起立横維持片は、連結片下縁と仕切壁下縁間に設けて、仕切壁の容器底面上の動きを阻止する。起立縦補助片は、連結片の側縁にその上縁から内側45度傾斜の折目を介して連設され、その連結片に添うことにより、仕切壁の起立状態を維持する。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態としては、四角状底面部の各辺に折目を介して側壁をそれぞれ設けた紙製収納容器において、一側壁上縁に折目を介してその側壁内面全幅に添う連結片を設け、この連結片の側縁にその上端から内側45度傾斜の折目を介して連結片に添う起立縦補助片を設け、この起立縦補助片の側縁に折目を介して前記一側壁に対向する側壁まで至る仕切壁を設け、この仕切壁の下縁と前記連結片の下縁の間に前記底面部内面に添う起立横補助片をそれぞれ折目を介して設けた構成を採用し得る。
【0010】
この構成において、上記起立縦補助片と仕切壁と間の折目と上記45度傾斜の折目の交点部は欠如されているものとし得る。その欠如部の存在により、仕切壁の起立時、折目間の干渉がなくなり、その起立が円滑に行われる。すなわち、組立てがスムースに行われる。
【0011】
また、上記起立横補助片は、上記一側壁に隣接する側壁内面に添う補助片に折目を介して連結されているものとすることができ、その補助片により、仕切壁の底面上の動きがより規制されて安定する。その補助片、連結片は適宜に側壁に貼着することができ、また、起立縦補助片は連結片に、起立横補助片は底面部にそれぞれ適宜に貼着することができる。
【0012】
【実施例】
一実施例を図1乃至図4に示し、この実施例は、容器P内を二分割し、一方に、チョコレートなどの菓子、他方におもちゃなどのおまけを収納するものである。この容器Pは、四角状底面部11の各片に折目rを介して側壁12、13、14、15が設けられ、それらは、前後の側壁12、14の舌片12a、14aを左右の側壁13、15の切込み13a、15aに挿入することにより連結される(図2参照)。後側の側壁14には蓋16が折目rを介して設けられ、この周囲3辺には側壁12、13、15に添う舌片17a、17b、17bが折目rを介して設けられている。この両側舌片17b、17bは側壁13、15に貼着され、前側となる舌片17aは、切目aで囲まれた部分以外(中央及び両側)が側壁12に貼着される(図1参照)。このため、その切目aでもって、図1鎖線のように、その囲まれた部分を切り上げると、容器P内が開放される。その開放部分は、後述の仕切り部分に対応しており、切り離し後は、その切り離し部の舌片18を前側の側壁12の切目aに挿入することにより、被覆状態を維持する。
【0013】
前側の側壁12の上縁一側に折目r1 を介してその側壁12内面全幅に添う連結片21が設けられ、この連結片21にその側縁から内側45度傾斜の折目r2 を介して連結片21に添う起立縦補助片22が設けられている。起立縦補助片22の側縁には前記折目r1 と平行な折目r3 を介して仕切片(壁)23が後側の側壁14に至る長さで設けられ、この仕切片23と連結片21の下縁間には折目r4 を介して起立横補助片24が設けられている。この起立横補助片24には折目rを介して左側壁15に添う補助片25が設けられている。また、連結片21、起立縦横補助片22、24及び仕切片23の相互間の折目r2 、r3 、r4 の交点部には円孔26が形成されている。
【0014】
この実施例の展開図は図3のとおりであり、そのブランクを、まず、同図二点鎖線のごとく、仕切片23などを折目r1 を介して側壁12および底面部11に添わせる。このとき、連結片21、起立横補助片24及び補助片25は底面部11及び側壁12、15に適宜に貼着する。
【0015】
この状態で、製函機に送り込まれ、図4(a)に示すように、各側壁12、13、15が起立され、つづいて、同図鎖線のごとく、仕切片23が起立される。すると、起立縦補助片22の折目r2 は山折り、折目r3 は谷折りとなり、その折目r2 が45度傾斜であり、折目r3 が底面部11に直交方向となるため、仕切片23は底面部11に対し真直ぐに起立して仕切壁を形成する(図4(b)参照)。このとき、折目r3 部分の図4(a)における実線状態から鎖線状態の反転は、起立縦補助片22、仕切片23をなす紙の弾性撓みで行われる。また、円孔26によって、この反転時の各片間の干渉が和らげられてその作用がスムースになされる。起立縦補助片22は連結片21に貼着することができる。この後、後側の側壁14を起立させる(図2参照)。この側壁14の起立は、他の側壁12、13、15と同時でもよい。
【0016】
この状態で、この容器P内に、仕切壁23で隔てて菓子及びおもちゃなどを収納し、図1に示すように、蓋16を被せてその舌片17a、17bを側壁12、13、15に貼着する。
【0017】
この実施例は、容器P内を2分割にする場合であったが、図5、6に示すように、連結片21、仕切壁23などの構成を、並列に(図5)、他の側壁に(図6)などと適宜に設けることにより、種々の態様の三分割を得ることができ、また、その並列の数、他の側壁に形成する数及び位置を適宜に選択することにより、種々の分割態様の容器Pを得ることができる。また、連結片21、起立横補助片24は、図3一点鎖線のごとく、部分的でもよい。この場合は、それらは側壁12及び底面部11に貼着することが好ましい。
【0018】
【発明の効果】
この発明は、以上のように、仕切壁を一片の仕切りで構成し、その仕切りの定位置起立状態を起立縦横補助片で維持するようにしたので、展開状態のブランクも小型化でき、また、組立ても容易なものとし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の斜視図
【図2】同実施例の蓋開放状態の斜視図
【図3】同実施例の展開図
【図4(a)】同実施例の組立て説明図
【図4(b)】同実施例の組立て説明図
【図5】他の実施例の要部斜視図
【図6】他の実施例の要部斜視図
【符号の説明】
P 収納容器
11 底面部
12 前側壁
13 右側壁
14 後側壁
15 左側壁
16 蓋
21 連結片
22 起立縦補助片
23 仕切片(仕切壁)
24 起立横補助片
25 補助片
26 円孔(欠如部)
a 切目
r、r1 、r2 、r3 、r4 折目
Claims (3)
- 四角状底面部11の各辺に折目rを介して側壁12、13、14、15をそれぞれ設けた紙製収納容器Pにおいて、
一側壁12上縁に折目r1 を介してその側壁12内面全幅に添う連結片21を設け、この連結片21の側縁にその上端から内側45度傾斜の折目r2 を介して連結片21に添う起立縦補助片22を設け、この起立縦補助片22の側縁に折目r3 を介して上記一側壁12に対向する側壁14まで至る仕切壁23を設け、この仕切壁23の下縁と前記連結片21の下縁の間に前記底面部11内面に添う起立横補助片24をそれぞれ折目r4 を介して設けたことを特徴とする収納容器。 - 上記起立縦補助片22と仕切壁23と間の折目r3 と上記45度傾斜の折目r2 の交点部は欠如26されていることを特徴とする請求項1に記載の収納容器。
- 上記起立横補助片24は、上記一側壁12に隣接する側壁15内面に添う補助片25に折目rを介して連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の収納容器。
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