JP4656301B2 - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一般の出力用紙に、色材によってオンデマンドに「スカシ」のように画像を形成する偽造防止技術に関するものである。
従来より様々な偽造防止技術が開発され、利用されてきている。例えば紙幣や切手などには、従来より、いわゆるスカシと呼ばれる偽造防止技術が用いられている。このスカシ技術は、紙を漉く際に紙厚を制御することによってスカシのパターンを形成するものである。このように一般に用いられているスカシでは、紙を漉く時点で形成するパターンは決まってしまい、また、そのときのパターンに限られてしまう。従って、例えばプリンタ出力時にオンデマンドにスカシを入れた文書を作成するといったことは不可能であるし、また、その都度パターンを変更することもできない。さらに、スカシを入れた用紙は、印刷まで厳重に保管しておかなければならず、用紙の管理負担も大きい。
スカシのような画像をオンデマンドで印刷する技術として、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているように、複数の画像を形成する際に用いるインキとして、通常光のもとでは肉眼により等色に見えるが互いに異なる光学的特性、例えば赤外線吸収色素を含むインキと含まないインキを用い、2つの画像を重ならないようにハーフトーン印刷する技術がある。この技術によれば、通常光のもとでは一方の画像のみが視認されるが、他方の画像については視認できないように画像を形成することができる。そして、赤外線により印刷された画像を参照すると、赤外線吸収色素を含むインキで印刷された部分と含まないインキで印刷された部分とが異なる濃度として検出されることになり、通常光では視認できなかった画像を検出することができる。
この技術によれば、自由なパターンをオンデマンドに印刷することが可能である。しかし、通常光では視認できなかった画像を検出するには、赤外線ビューワなどの特殊な装置が必要であった。
特開2001−205917号公報 特開2003−136828号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、プリンタなどによってオンデマンドに任意の画像をスカシのように形成することができる画像形成方法及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、画像形成方法及び画像形成装置において、所定のパターンで画像を配置したスカシパターンと、該スカシパターンの間に画像が入るように配置されるとともに前記スカシパターンとともに有意の情報を現出させるための割り符パターンと、前記スカシパターンの間であって前記割り符パターン以外の部分に画像が入るように配置されたカモフラージュパターンを形成するものであって、前記スカシパターンは、有意の情報の画像とそれ以外の画像とで使用する色材あるいは色材の組み合わせを異ならせるとともに通常の反射光のもとで肉眼では色差を認識できないような濃度で形成することを特徴とするものである。
例えばスカシパターンの有意の情報の画像とそれ以外の画像とで使用する色材あるいは色材の組み合わせとして、可視光透過率が異なるようにすれば、反射光を参照しているときには見えない画像が、透過光では見えるように、画像を形成することができる。
具体例としては、一方についてはK(ブラック)の色材を用いて画像を形成し、他方についてはYMC(イエロー、マゼンタ、シアン)の色材の組み合わせを用いて画像を形成することができる。
本発明によれば、スカシパターンが、通常の反射光のもとで肉眼では色差を認識できないように画像が形成されるため、反射光ではそれぞれの画像を判別することはできない。しかし、色材あるいは色材の組み合わせを異ならせているため、例えば色材が多く使用された画像では透過率が小さくなる。そのため、透過光のもとで観察すると、色材あるいは色材の組み合わせによって透過光量が異なることになり、それぞれの画像を認識することが可能になる。また、カモフラージュパターンを用いることによって「スカシ」模様の部分をよりわかりにくくすることができる。さらに、この例では有意の情報をスカシパターンと割り符パターンとに分けることによって、さらに「スカシ」模様の部分での濃度差やグロス差などをさらに目立たなくすることができる。それとともに、割り符パターンがカモフラージュパターンとともに無意味な模様を示すことにより、有意の情報を隠すことができる。
このように本発明では、従来の「スカシ」のように用紙の一部を厚くしたり薄くするといった技術を用いることなく、従来の「スカシ」と同様の効果を簡単に得ることができる。さらに、その文字や文様などの画像を個別にオンデマンドで形成することができる。そのため高い偽造防止効果を安価に得ることができるという効果がある。また、本発明によって「スカシ」のように形成した画像は、通常の複写機のように反射光を用いた読取装置では読み取ることができないため、偽造を防止することができ、さらに、機密漏洩を防止することもできるという効果がある。
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は画像形成制御部、2は画像形成部、3は用紙である。画像形成部2は、画像形成制御部1から送られてくる各色材毎の画像に従って、それぞれ対応する複数の色材を用いて、例えば用紙3上に画像を形成するものである。像形成方式は任意であり、例えば色材としてトナーを用いた電子写真方式であってもよいし、色材として液体インクを用いたインクジェット方式であってもよい。
画像形成制御部1は、少なくとも1つの画像を受け取り、必要に応じて予め保持している画像を用い、画像形成部2に画像を形成させる。画像形成部2で画像を形成する際の機能として、「スカシ」のように通常の反射光のもとでは肉眼で識別できないが、透過光では識別できる画像を形成する機能を有している。以下、この機能をスカシ機能と呼ぶ。
このスカシ機能では、複数種の画像を用い、それぞれの画像について通常の反射光のもとで肉眼では色差を認識できず、しかも可視光透過率が異なるように、それぞれ異なる色材あるいは色材の組み合わせを指定して、複数種の画像を重ね合わせて、あるいはそれぞれの画像形成領域を隣接あるいは近傍に配置して、画像形成部2に画像を形成させる。これにより、通常の反射光では肉眼でそれぞれの画像を識別することができず、あるいは識別しにくく、透過光では画像を識別できるように、画像形成部2で画像を形成することができる。
あるいは、例えばK(ブラック)などの濃色の色材により別の画像を覆うように画像を形成してもよく、この場合に覆われる側の画像は任意の色材または色材の組み合わせで形成することができる。Kなどの色材により覆われているため、反射光では下地の画像を識別することはできず、あるいは識別しにくく、透過光では色材量が異なることから下地の画像を識別することができる。
また、これらの複数種の画像とともに別のカモフラージュ画像を、複数種の画像を形成する際の色材あるいは色材の組み合わせとは異なる色材あるいは色材の組み合わせによって、複数種の画像の画像形成領域に隣接してあるいは近傍に配置してもよい。例えば上述のような構成で画像がわずかに識別できる場合でも、カモフラージュ画像にまぎれることによって、より視覚的に識別しにくくすることができる。
以下、いくつかの具体例を用いながら、本願発明について説明してゆく。なお、以下の説明では、画像形成部2は色材としてトナーを用い、電子写真方式によって画像を形成するものとする。
図2は、本発明におけるスカシ機能による画像形成の第1の具体例の説明図である。この例では図2(A)に示す文字「XYZ」の画像と、図2(B)に示す全面が一様の画像を用いる。両者とも外部から入力されてもよいし、図2(B)に示す画像は内部に予め保持しておいたり、画像形成時に生成してもよい。
この2つの画像について、例えば図2(A)に示した文字「XYZ」の画像についてはYMC(イエロー、マゼンタ、シアン)のトナーを用いて形成し、図2(B)に示した全面が一様の画像はK(ブラック)のトナーを用いて形成する。YMCのトナーで形成した画像は、反射光のもとでは「黒」として認識される。また、Kのトナーで形成した画像も、当然ながら反射光のもとでは「黒」と認識される画像である。
この2つの画像を重ねて形成する。これによって、図2(A)に示した画像は図2(B)に示した画像によって覆われ、図2(C)に示すように、反射光では全面が「黒」と認識される画像となる。これによって、図2(A)に示した文字「XYZ」は隠しパターンとして形成され、通常の反射光のもとでは認識できないかあるいは認識しにくくなる。より厳密には、トナーに入射した光は、トナーにより吸収され、用紙表面で反射した光も、再びトナーを通過する間に吸収され、黒として認識されることになる。
しかし、透過光で観察すると、K単独の部分に比べ、YMCで形成した部分では、Kに加えてYMC色でも光吸収が起こる。そのため、K単独の部分とYMC(+K)の部分とで光の透過率が異なることになる。これによって、透過光では図2(D)に示すように、YMCによって形成した画像が、いわゆる「スカシ」模様として認識できることになる。このような「スカシ」模様は、例えば複写機でコピーしても、複写機の読み取り方法が反射光を受光する方式であるため、コピーにより再現することはできない。なお、図2(D)では、図示の都合上、光透過率の高い部分にハッチングを施して示している。
より具体的には、YMCとも網点面積率を100%とすれば黒(いわゆるプロセスブラック)を得ることができる。このYMCで作られたパターン全体を、K100%で塗りつぶしてしまえば、通常の反射光下ではYMCパターンを読み取ることはできない。
ただし、電子写真方式で画像を形成する場合には、通常、感光体に供給されるYMCKのトナー量の総和に上限(例えば総和が300%程度)が存在し、その上限を超えると、定着器の熱容量が不足して定着不足による定着ロールへのトナーの付着(いわゆるコールドオフセット)が発生したり、転写部でのトナー飛散が増加するなどの問題がある。そのため、現実的には上述のようにYMCKとも100%で画像を形成できない場合がある。
このような場合には、例えばYMCそれぞれの網点面積率を例えば50%程度としてグレーの画像を形成し、K100%でこのグレーの画像を覆うようにすればよい。この場合、感光体上のトナー総和は面積率で250%となり、例えば総和の上限が300%であればその範囲内となって上述のような問題を回避することができる。
このように「スカシ」機能を用いることによって、反射光下では認識できないが、透過光下では認識できる「スカシ」模様の入った画像を形成することができる。このとき、「スカシ」模様となる画像は外部から与えることができるので、オンデマンドに任意の「スカシ」模様の入った画像を形成することができる。
なお、上述の例のように上を覆う画像をKにより形成する場合、「スカシ」模様となる画像はYMCによる黒やグレーの画像に限らず、他の色であっても基本的にはよい。反射光ではKによる影響が大きいため、下地の色はほとんど認識されず、透過光ではトナー量による透過率の変化により「スカシ」模様を認識することができる。
図3は、本発明におけるスカシ機能による画像形成の第2の具体例の説明図である。この例では図3(A)に示す「顔」の画像と、図3(B)に示す図3(A)画像を反転した背景画像を重ねて形成する。このとき、例えば図3(A)に示した「顔」の画像についてはYMCのトナーを用いて形成し、図3(B)に示した背景画像はKのトナーを用いて形成する。上述のように、YMCもKも、反射光のもとでは「黒」として認識される。
このような2つの画像を重ねて形成する。すると、図3(C)に示すような画像が形成される。この例では、上述の第1の具体例とは異なり、図3(A)に示す画像を図3(B)の画像が覆うわけではなく、実際に画像が形成される領域は隣接している。このように、それぞれの画像の形成領域が隣接するように画像を形成した場合でも、それぞれの色材または色材の組み合わせで形成される画像の反射光下での色が同じであれば、両者を区別することはできない。
しかし、透過光で観察すると、K単独の部分に比べ、YMCで形成した部分ではトナー量が多くなるため、光の透過率が低くなる。これによって、透過光では図3(D)に示すように、YMCによって形成した画像が、いわゆる「スカシ」模様として認識できることになる。このような「スカシ」模様は、例えば複写機でコピーしても、複写機の読み取り方法が反射光を受光する方式であるため、コピーにより再現することはできない。図3(D)では、図示の都合上、光透過率が比較的高い背景画像の部分にハッチングを施して示している。
より具体的には、好ましくはYMCを網点面積率でそれぞれ100%で、Kも100%で形成するとよい。しかし、上述のようにトナー総量に制限がある場合、このような網点面積率で画像を形成できない場合もある。そのような場合には、例えばYMCをそれぞれ80%としてグレーの画像を形成し、このパターンに密接してKを80%でYMCの画像の周囲を塗りつぶすようにしても良い。この場合、トナー量の総和はYMCで形成した画像の部分で240%である。黒ではなく、グレーであっても色が同じであれば両者を区別することは困難である。
ここでは簡単のために全て80%とした例を示したが、YMC各80%の色とK80%の色とが異なってしまうことがある。これは、実際にはYMCの色純度は理想からずれていたり、網点面積率が100%未満では各色ドットが重なり合うところと並置するところが混在するため、減法混色と加法混色が混在することなどによる。そのため、実際にこのような方法を用いる場合には、全体として均一に見えるようにYMCそれぞれの比率を調整し、またKのトナー量を調節して両者がなるべく一致させることが好ましい。
また、一般的に、前述のYMC各80%の例のようにトナー総量が240%などと多くなると、定着圧力が高くなり、その部分のグロスが高くなる場合がある。この場合、YMCで形成した部分とKで形成した部分とは、反射光により認識される色としては同じにすることはできるが、その場合でも、光沢が異なってしまうことがある。この場合、反射光でも「スカシ」模様を光沢の違いにより認識できてしまう。このようなグロスを発生させないようにするためには、「スカシ」模様となる画像部分のトナー総量を150%程度に抑えるなど、背景(ベタ部)とのトナー量の差を小さくすることが望ましい。しかし、トナー量の差が小さいと透過光によって浮かび上がる「スカシ」模様の明瞭さが欠けてしまう。このトナー量の差はトナーの種類や定着器の設計によって大きく異なるが、一般的なトナーでは差が30%程度ではきれいな「スカシ」模様を得ることが出来ない。
逆に、このようなグロス差を利用することも考えられる。すなわち、積極的にグロス差による光沢パターンを用いる方法である。この場合、人の目には通常の反射光のもとで光沢により「スカシ」模様を認識することができる。しかし、色としては同じであるため、複写機等では再現できず、偽造防止効果を得ることができる。
このグロス差を用いる方法では、「スカシ」模様の部分のトナー総量をできるだけ大きく取ることが望ましい。先述のように通常の電子写真方式の画像形成装置ではトナー総量に上限が設けられているので、このトナー総量に出来るだけ近い量になるように各色のトナー量を組み合わせることが望ましい。なお、この場合も透過光により「スカシ」模様を認識できることは言うまでもない。
図4、図5は、本発明におけるスカシ機能による画像形成の第3の具体例の説明図である。ここでは、異なる色材あるいは色材の組み合わせによって形成される画像を隣接せずに近傍に配置する例を示している。この例では、同一の矩形状の画像を、一方はYMCトナーで形成し、他方はKトナーのみで形成する。これらの画像を多数、市松状に配置している。このとき、例えばYMCトナーで形成する画像の配置を所定のパターンとしておく。
この場合、反射光では両画像ともグレーもしくは黒に見えるため、図4に示すように一様な市松パターンとして認識される。しかし、透過光ではYMCトナーを用いた画像の方が光の吸収が大きいため、YMCトナーで形成した画像が配置された所定のパターンが「スカシ」模様として認識できることになる。例えば図5では、YMCトナーで形成する画像を「顔」のパターンに配置した例を示している。この「顔」のパターンは、反射光では観察することができず、透過光により認識できるものである。なお、図5においては、図示の都合上、光透過率が比較的高いKトナーのみで形成した画像についてはハッチングを施して示している。
この第3の具体例では、上述の第1,第2の具体例とは異なり、個々の画像が隣接したり重なっていないため、YMCトナーで形成された画像とKトナーで形成された画像の濃度差(色の違い)は、反射光下では上述の第1,第2の具体例以上に区別し難くなる。
なお、この例では市松状に画像を配置する例を示したが、配置パターンは市松状に限られるものでなく、任意の配置パターンを適用することができる。
図6〜図9は、本発明におけるスカシ機能による画像形成の第4の具体例の説明図である。ここでは、「スカシ」模様とする画像とは別に、カモフラージュ用の画像を用いる例を示す。一例として、上述の第3の具体例のように「スカシ」模様が存在する市松パターンと、「スカシ」の無いカモフラージュ用の市松パターンとを、それぞれが間に入るように並べてモザイク状に形成する例を示す。
図6(C)に示した市松パターンが、図4,図5に示したものである。ここでは、透過光で参照した場合に図7に示すような「スカシ」模様が認識されるものとする。なお、図7においては、透過率が高い部分にはハッチングを施して示している。
図6(A)及び(B)に示した市松パターンは、図6(C)に示した市松パターンの間に配置されるものであり、図6(A)がカモフラージュ用のパターンである。このカモフラージュ用のパターンは、図6(B)、(C)に示すパターンよりも一般的には低濃度である。それぞれの矩形の色や濃度は均一である必要はない。むしろ、種々の色や濃度の方がカモフラージュ用としては望ましい。
図6(B)に示すパターンは、図6(A)に示す市松パターン中の「スカシ」模様と組み合わせることによって有意のパターンを現出させるための割り符パターンである。この割り符パターンは、図6(C)に示す市松パターンと同等あるいはそれ以下の透過率により形成する。例えばM、Cトナーによりそれぞれ網点面積率90%、Kトナーにより30%で形成することができる。もちろん、この色材の組み合わせや網点面積率は一例であって、変更可能である。
これらの図6(A),(B),(C)に示したパターンを形成すると、反射光のもとでは図8に示すように見える。なお、それぞれの濃度の違いを、ハッチングを異ならせることにより示している。図8に示すように、反射光のもとでは、何らかの模様が確認できるものの、「スカシ」模様の部分が確認できないため有意の情報は得られない。上述のように「スカシ」模様の部分でわずかな濃度差やグロス差(光沢の差)が認められることもあるが、カモフラージュ用のパターンを含めて複雑なモザイク状のパターンになっているため、そのなかに紛れて目立ちにくくなっている。例えば複写した場合でも、図8に示すパターンが再現されることになる。
このようなモザイク状のパターンを、透過光により観察すると、図9に示すように、図6(A)に示した市松パターン中の「スカシ」模様の部分と図6(B)に示した割り符パターンの部分の透過率が低いため、両者の模様が現出する。これによって、図9に示すように、有意の情報が得られることになる。なお、図9においても、透過率に応じてハッチングを異ならせることにより示している。
このようにして、カモフラージュ用のパターンを用いることによって「スカシ」模様の部分をよりわかりにくくすることができる。さらに、この例では有意の情報を「スカシ」模様と割り符パターンとに分けることによって、さらに「スカシ」模様の部分での濃度差やグロス差などをさらに目立たなくすることができる。それとともに、割り符パターンがカモフラージュ用のパターンとともに無意味な模様を示すことにより、有意の情報を隠すことができる。
図10は、本発明におけるスカシ機能の第1の応用例の説明図である。上述のような本発明によるスカシ機能は、種々の用途に応用することができる。この第1の応用例では、「スカシ」模様として署名を入れる例を示している。例えば上述の第1の具体例で示した方法を用いる場合には、YMCのトナーを用いて署名の画像を形成するとともに、その署名を覆うようにKのトナーを用いてベタの画像を形成する。すると、図10(A)に示すように、反射光下では全体が黒く見えるだけである。しかし、透過光下では図10(B)に示すように、署名が認識できる。なお、図10(B)においては、透過率の高い部分にハッチングを施して示している。
署名情報はそれ自体が偽造困難な情報である。このような署名情報を「スカシ」として入れることによって、より強固に偽造を防止することができる。また署名者を特定できるため認証機能も同時に有することになる。
なお、ここでは上述の第1の具体例を利用することとしたが、他の具体例を用いてもよいことは言うまでもない。
図11は、本発明におけるスカシ機能の第2の応用例の説明図である。上述のように、本発明では「スカシ」模様(または光沢の異なるグロス模様)として偽造を防止するために利用できるばかりではなく、複写できないという特徴を生かして、機密漏洩防止に用いることができる。
図11に示す例では、上述の第1の具体例として示した方法を用い、機密情報を「スカシ」模様として形成し、その上を高濃度の色材(インクやトナーなど)で覆う(塗りつぶす)ように形成する。これによって、ことで、既に述べたように反射光では認識困難であり(図11(A))、透過光では可読な状態(図11(B))にすることができる。このように、本発明の「スカシ」機能は、複写では再現できない機密漏洩防止策としても機能する。
この場合、反射光では全く観察できないほどの隠蔽性は要求されない。コピーで再現できない程度に、出来るだけ読みやすい状態が望ましい。例えば、機密情報部分が文字列である場合、この文字部をYMC各60%によるグレーで印刷し、さらに文字全体をK90%で覆ってしまう。この状態では文字は反射光下でも僅かに認識可能であり、もちろん透過光下では可読である。しかし、複写機によってコピーしても、この濃度差を再現できず当該部分は伏せ字となる。これにより、複写による機密漏洩を防止することができる。なお、図11(A)においては、「スカシ」模様となる文字部分が反射光下でもわずかに認識可能であることを示すため、Kにより覆う部分をハッチングにより示し、また図11(B)においては、同じ部分について透過率が低いことを示すため図11(A)とは異なるハッチングにより示している。
なお、この第2の応用例についても、第1の具体例を利用するほか、他の具体例を用いてもよい。また、上述の第1,第2の応用例のほかにも、偽造を防止し、あるいは機密漏洩を防止したい種々の用途への応用が可能である。さらに、上述の各具体例及び応用例では、画像形成部2が色材としてYMCKを用いる一般的なカラー画像形成機構を有するものとして説明したが、これに限らず、他の色の色材を有する場合など、複数の色材を有する各種の画像形成方式による画像形成機構を有するものであってよい。
本発明の実施の一形態を示すブロック図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第1の具体例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第2の具体例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第3の具体例において反射光で参照した場合の一例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第3の具体例において透過光で参照した場合の一例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第4の具体例において重ね合わせるそれぞれのパターンの一例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第4の具体例において用いる透かし模様を含む市松パターンを透過光で参照した場合の一例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第4の具体例において反射光で参照した場合の一例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能による画像形成の第4の具体例において透過光で参照した場合の一例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能の第1の応用例の説明図である。 本発明におけるスカシ機能の第2の応用例の説明図である。
符号の説明
1…画像形成制御部、2…画像形成部、3…用紙。

Claims (4)

  1. 所定のパターンで画像を配置したスカシパターンと、該スカシパターンの間に画像が入るように配置されるとともに前記スカシパターンとともに有意の情報を現出させるための割り符パターンと、前記スカシパターンの間であって前記割り符パターン以外の部分に画像が入るように配置されたカモフラージュパターンを形成するものであって、前記スカシパターンは、有意の情報の画像とそれ以外の画像とで使用する色材あるいは色材の組み合わせを異ならせるとともに通常の反射光のもとで肉眼では色差を認識できないような濃度で形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 複数の色材を用いて画像を形成可能な画像形成手段と、所定のパターンで画像を配置したスカシパターンと該スカシパターンの間に画像が入るように配置されるとともに前記スカシパターンとともに有意の情報を現出させるための割り符パターンと前記スカシパターンの間であって前記割り符パターン以外の部分に画像が入るように配置されたカモフラージュパターンを前記画像形成手段に形成させる制御手段を有し、前記制御手段は、前記スカシパターンとして、有意の情報の画像とそれ以外の画像とで使用する色材あるいは色材の組み合わせを異ならせるとともに通常の反射光のもとで肉眼では色差を認識できないような濃度で形成させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記スカシパターンの有意の情報の画像とそれ以外の画像とで使用する色材あるいは色材の組み合わせは、可視光透過率が異なることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記スカシパターンの有意の情報の画像とそれ以外の画像とで使用する色材あるいは色材の組み合わせは、一方についてはK(ブラック)の色材であり、他方についてはYMC(イエロー、マゼンタ、シアン)の色材の組み合わせであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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