JP4654111B2 - 回転体駆動装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような感光体駆動装置では、各感光体に回転ムラが発生すると、色ずれや濃度ムラなどの発生原因となり画像品質の劣化を招く。感光体の回転ムラの原因としては、各感光体と同軸の感光体に駆動を伝達する感光体駆動ギヤの形状の製造上の誤差により、感光体駆動ギヤが一周する間に回転速度の変動が生じるためである。
この感光体駆動ギヤの回転速度の変動による色ずれの低減のため、特許文献1では、一つの駆動源から駆動が伝達される各色の感光体の回転位相が画像上で一致するように、駆動源からの駆動を伝達するギヤに各感光体駆動ギヤをかみ合わせる方法が示されている。
この方法を用いる場合、各感光体駆動ギヤを所定の位相に合わせて組み立てる必要があり、そのためには感光体駆動ギヤと装置本体側とに何らかの印を設けるが必要である。
特許文献2では目印として、感光体駆動ギヤにマークをつけ、装置本体に固定され感光体駆動ギヤの軸の両端を支持する2つ側板の一方に覗き穴を開けて感光体駆動装置を組み立てる方法が示されている。この方法では、側板に設けた覗き穴に感光体駆動ギヤのマークがきた位置でモータ、アイドラギヤを組立ている。これにより、各色の感光体の回転位相が画像上で一致し、各感光体駆動ギヤの回転速度の変動による画像品質の劣化を軽減することができる。
なお、このような問題は回転体が感光体である場合に限らず、駆動源からギヤを介して複数の回転体を駆動するものであって、この複数の回転体の回転位相を一致させることが求められるものであれば、同様の問題が生じ得る。
また、請求項2の発明は、請求項1の回転体駆動装置において、上記複数の回転体駆動ギヤのうちの複数の該回転体駆動ギヤが、一つの上記駆動源からの駆動をそれぞれの上記回転体に伝達することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の回転体駆動装置において、上記回転体駆動軸支持板に対して固定された上記駆動ギヤ軸受けにおける位置で、該回転体駆動軸支持板の上記回転体駆動ギヤとは反対側の面側から視認できる所定の位置に印を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の回転体駆動装置において、上記駆動ギヤ軸受けの複数箇所に印を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1または2の回転体駆動装置において、上記駆動ギヤ軸受けを保持し、上記回転体駆動軸支持板に対する位置を固定する軸受け保持部材を有し、該軸受け保持部材における位置で、該回転体駆動軸支持板の上記回転体駆動ギヤとは反対側の面側から視認できる位置に印を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の回転体駆動装置において、上記軸受け保持部材の複数箇所に印を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3または5の回転体駆動装置において、上記駆動ギヤ回転軸の複数箇所に印を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項5または6の回転体駆動装置において、上記軸受け保持部材が絶縁性の材質であることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の回転体駆動装置において、上記駆動ギヤ軸受けが絶縁性の材質であることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の回転体駆動装置において、上記駆動ギヤ軸受けが樹脂で形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の回転体駆動装置において、上記駆動ギヤ軸受けが焼結材で形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、移動する表面にトナー像を形成する複数の像担持体と、各像担持体上に互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成手段と、該複数の像担持体上に形成された該トナー像を転写体上に転写する転写手段と、該複数の像担持体を駆動する像担持体駆動手段とを有する画像形成装置において、該像担持体駆動手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の回転体駆動装置であることを特徴とするものである。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置としての複写機100全体の外観斜視図である。本実施形態の画像形成装置は、原稿読取部と画像形成部を備えた複写機の一例であるが、LANケーブルや電話回線と接続することにより、プリンタ、スキャナ、ファクシミリとしても用いることができる。
複写機100では、本体の略中央部に画像形成部としてのプリンタ部22が配置され、そのプリンタ部22の直下に2段の給紙装置23が配置されている。また、プリンタ部22の上部には胴内排紙型と呼ばれる排紙部24が設けられており、その上方に原稿読取部としてのスキャナ部25が配置されている。
また、このスキャナ部25の正面側には、複写機100の複数の機能を操作するための入力手段(スタートキー、テンキー、機能設定キー、リセットキー、クリア/ストップキー等の各種キー)と、各種入力情報や装置の状態を表示する表示手段(液晶表示パネル、あるいは入力手段を兼ねた液晶タッチパネル等)とを有する操作部26が設けられている。
プリンタ部22の上部のスキャナ部25は、原稿が載置される原稿台であるコンタクトガラス25a、原稿を照明する照明光源25bなどを備えている。さらに、原稿からの反射光を反射する第1ミラー25c、第2ミラー25d、第3ミラー25c、原稿からの反射光を結像する結像レンズ25f、その結像位置に配置され原稿画像を読み取るCCD等の読取手段であるイメージセンサ25g等を備えている。
このスキャナ部25の上には、コンタクトガラス25aに載置された原稿を押さえる圧板、コンタクトガラス25aに原稿を自動給紙する図示しない自動原稿給紙装置(ADF)などが設けられる。
いずれか一方の給紙カセットから第一給紙部39aまたは第二給紙部39bにより転写紙Pが給紙され、第一搬送ローラ40aまたは第二搬送ローラ40bを介してレジストローラ41に向けて給紙されるようになっている。また、レジストローラ41に給紙された転写紙Pは、所定のタイミングで二次転写ローラ42に向けて送り出される。
そして、操作部26のスタートスイッチを押すと、ADFに原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス25a上へと移動した後にスキャナ部25を駆動する。他方、コンタクトガラス25a上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ部25を駆動する。そして、光源25bと第1ミラー25cを有する第1走行体、および第2ミラー25dと第3ミラー25eを保持する第2走行体を走行する。そして、光源25bから光を放射し、原稿面からの反射光を第1ミラー25cで反射して第2走行体に向け、第2走行体の第2ミラー25d、第3ミラー25eで反射して結像レンズ25fを通してイメージセンサ25gに入れ、イメージセンサ25gで原稿内容を読み取る。その後、操作部26でのモード設定、あるいは操作部で自動モード選択が設定されている場合には原稿の読み取り結果に従い、フルカラーモードまたは白黒モードで画像形成動作を開始する。
各静電潜像は、それぞれ各色の現像装置34Y,34C,34M,34Kにより現像され、感光体ドラム31Y,31C,31M,31Kの表面にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナー像がそれぞれ形成される。
そして中間転写ベルト37a上に形成された画像は、二次転写ローラ42の位置まで搬送され、転写紙Pに一括して二次転写される。画像が転写された転写紙Pは、定着ユニット90に搬送されて熱と圧力により画像が定着され、搬送ローラ43で排紙部24に向けて搬送され、排紙ローラ44で排紙される。これにより転写紙P上にカラー画像を得ることができる。
また、中間転写ベルト37a上の残留トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置38によってクリーニングされ、次の作像工程に備える。
また、図1ではスキャナ部25を備えた構成を例示したが、スキャナ部25を外せば、プリンタの構成となる。
図1に示す複写機100では、プリンタ部22と給紙装置23が設置される装置本体には、外装の内部に図3に示すような構造からなる本体フレーム200を備えている。なお、図1及び図3において、図中の矢印Aの側が装置前側、矢印Bの側が装置後側、矢印Cの側が装置左側、矢印Dの側が装置右側である。
本体フレーム200は、金属製のベース203や鋼板製の本体前側板201、本体後側板202、フレーム、締結部材(ネジ、ボルト、ナット、等)などで構成されている。また、装置の外装は、外装カバーや前開閉扉27、横開閉扉28等の部材で構成されており、外装カバーや前開閉扉27、横開閉扉28等の部材は、プラスチックを用いた樹脂成型によって形成されている。この外装の前開閉扉27は外装カバーに対して開閉可能に設けられ、トナーボトルの交換や画像形成部の保守、メンテンナンス時に作業が容易になるようになっている。また、外装の右側の横開閉扉28は、定着ユニット90の着脱や、転写紙Pの紙詰まり時の除去処理等の作業がし易いように設けられている。なお、横開閉扉28には、手差し用の給紙テーブル29が開閉可能に設けられている。
図4は、感光体駆動装置300の本体フレーム200に対する組付けの説明図である。図4(a)は、感光体駆動装置300を組み付ける前の感光体駆動装置300と本体フレーム200との斜視図であり図4(b)は、感光体駆動装置300を組み付けた状態の感光体駆動装置300と本体フレーム200との斜視図である。
図4(a)に示すように、感光体駆動装置300は、本体フレーム200の対して図中矢印B方向から組み付けられ、図4(b)に示すように本体後側板202に固定される。
図5は、感光体駆動装置300の斜視図である。図6は、感光体駆動装置300を画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kに接続した状態の斜視図である。
感光体駆動装置300は各色の回転体である感光体ドラム31Y,31C,31M,31Kに駆動を伝達する回転体駆動ギヤとしての感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M,1Kを備えている。この感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M,1Kを挟むようにして転体駆動軸支持板としての駆動装置後側板302と駆動装置前側板301とを備えている。感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M,1Kの回転軸である駆動ギヤ回転軸6Y,6C,6M,6Kの駆動装置後側板302側の端部は駆動装置後側板302を貫通し、駆動装置後側板302の外側から視認することができる。また、駆動ギヤ回転軸6Y,6C,6M,6Kを駆動装置後側板302に対して回転可能に支持する駆動ギヤ軸受けとしての軸受け7Y,7C,7M,7Kや、軸受け7Y,7C,7M,7Kを保持し、駆動装置後側板302に対する位置を固定する軸受け保持部材8Y,8C,8M,8Kを備えている。
駆動装置後側板302の外側には、ブラック(K)の画像を担持する感光体ドラム31Yの感光体駆動ギヤ1Kに駆動を伝達する第一感光体駆動モータ3を備えている。さらに、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)のそれぞれ画像を担持する感光体ドラム31Y,31C,31Mの感光体駆動ギヤ1Y,1C,1Mに駆動を伝達する第二感光体駆動モータ4を備えている。
他の色の感光体ドラム31及び感光体駆動ギヤ1についても同様の構成を採用することができるので、以下、使用する色を示すY,M,C,Kの添え字を省略して説明する。
図9は、感光体駆動ギヤ1及び駆動ギヤ側ジョイント12の斜視断面図である。また、図10はそれぞれのジョイントの係合部がわかる斜視図であり、図10(a)は感光体ドラム31側から見た感光体駆動ギヤ1の斜視図であり、図10(b)は感光体駆動ギヤ1側から見た感光体ドラム31の斜視図である。図9及び図10に示すような形状の駆動ギヤ側ジョイント12及び感光体側駆動ジョイント15が係合することにより、感光体駆動ギヤ1と感光体ドラム31とが接続される。
図11及び図12に示すように、感光体駆動ギヤ1は駆動ギヤ回転軸6に固定されており、駆動ギヤ前部軸受け11及び軸受け7によって、感光体駆動装置300を構成する駆動装置前側板301及び駆動装置後側板302に対して回転可能となっている。軸受け7は、軸受け保持部材8によって駆動装置後側板302に対して固定されている。さらに、駆動ギヤ前部軸受け11は、前部軸受け保持部材311によって駆動装置前側板301に対して固定されている。
また、駆動ギヤ回転軸6の駆動装置後側板302側の端部は駆動装置後側板302を貫通し、駆動装置後側板302の外側から視認することができるようになっている。
図13は図5における矢印B方向から見た、感光体駆動装置300の正面図であり、図14は、図13から駆動装置後側板302を取り除いた感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M,1Kの組み付け説明図である。さらに、図15は、図14の反対側から見た感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M,1Kの組み付け説明図である。
図にしめすように、ブラック(K)用の感光体駆動ギヤ1Kは、駆動源としての第一感光体駆動モータ3からの駆動を第一モータギヤ3aを介して駆動が伝達される。
マゼンタ(M)及びシアン(C)用の感光体駆動ギヤ1M及び1Cは、駆動源としての第二感光体駆動モータ4から第二モータギヤ4aを介して駆動が伝達される。そして、イエロー(Y)用の感光体駆動ギヤ1Yは、駆動源としての第二感光体駆動モータ4から第二モータギヤ4a介して駆動が伝達されるシアン(C)用の感光体駆動ギヤ1Cから、アイドラギヤ5を介して駆動が伝達される。第二感光体駆動モータ4は、複数の感光体駆動ギヤ1Y,1C,1Mに駆動を伝達し、複数の感光体ドラム31Y,31C,31Mを回転させている。
感光体ドラム31の回転ムラの原因としては感光体駆動ギヤ1の形状の製造上の誤差により、感光体駆動ギヤが一周する間に回転速度の変動が生じるためである。
ここで、感光体駆動ギヤ1の製造上の誤差による回転速度の変動について説明する。
感光体駆動ギヤ1は、モータギヤなどの駆動伝達ギヤaの外周が一定の線速vとなるように回転するとその駆動の伝達を受けて感光体駆動ギヤ1の外周も線速vとなるように回転する。ここで、感光体駆動ギヤ1の外周の半径をr、駆動の伝達によって回転する角速度ωとすると、
v=rω・・・(1)
が成り立つ。
図16(a)は製造誤差のない感光体駆動ギヤ1の説明図である。このとき、感光体駆動ギヤ1の半径はr1で一定であるのであるので、上記(1)式より、角速度ω=ω1も一定となり、回転速度の変動が生じない状態と成る。
図16(b)は製造誤差のある感光体駆動ギヤ1の説明図である。このとき感光体駆動ギヤ1の半径は、r2〜r3までムラのある状態である。そして、上記(1)式より、半径が最小のr2となるる位置が駆動伝達ギヤaと対向する位置に到達すると角速度はω=ω2と最大となる。また、半径が最大のr3となる位置が駆動伝達ギヤaと対向する位置に到達すると角速度はω=ω3と最小となる。このように、感光体駆ギヤ1での回転中心からの距離が最も離れた位置が駆動伝達ギヤaと対向する時に感光体駆動ギヤ1の角速度は最小となる。このような感光体駆動ギヤ1における位置をギヤのピークと呼ぶ。
なお、感光体ドラム31Y,31C,31Mの回転位相が一致していないことによる色ズレや濃度ムラは、組み立て時の感光体駆動ギヤ1の組み付けが不適切な場合に限らず、モータを交換する際などに、予め所定の位置関係に組付けられていたギヤの位置関係がずれてしまう場合にも生じ得る。
ブラック(K)用の感光体ドラム31Kの感光体駆動ギア1Kには、第一感光体駆動モータ3の駆動軸に取り付けられ、図中時計方向に回転駆動される駆動伝達部材としての第一モータギヤ3aが噛み合っている。この第一感光体駆動モータ3としては、入力パルスに従って回転角度が変化するステッピングモータが用いられている。この第一感光体駆動モータ3と第一モータギヤ3aとにより、第1の駆動手段が構成されている。
また、マゼンタ及びシアンの感光体ドラム31M、31Cの感光体駆動1M、1Cには、3つの感光体ドラム31Y,31C,31Mに兼用されている第二感光体駆動モータ4の駆動軸に取り付けられ、図中時計方向に回転駆動される駆動伝達部材としての第二モータギヤ4aが噛み合っている。この第二感光体駆動モータ4としても、入力パルスに従って回転角度が変化するステッピングモータが用いられている。また、シアンの感光体ドラム31Cの感光体駆動ギア1Cとイエローの感光体ドラム31Yの感光体駆動ギア1Yとの間には、アイドラギア5が噛み合うように設けられている。この第二感光体駆動モータ4、第二モータギヤ4a及びアイドラギア5により、第2の駆動手段が構成されている。この第2の駆動手段では、単一のこの第二感光体駆動モータ4によってカラー用の各感光体ドラム31Y,31C,31Mを回転駆動することができる。そして、この第二感光体駆動モータ4から各感光体ドラム31Y,31C,31Mまでの減速比を同一にし、各感光体ドラム31Y,31C,31Mを同じ回転速度で回転することができるようにしている。
感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M,1Kは、同一の金型から形成されるものであるので、形成時の金型に目印と成る印を予め設けておいてもよい。しかしながら、同じ金型から作成したギヤであっても偏心特性に相異が生じる場合がある。このような場合は、感光体駆動ギア1Y,1C,1M,1Kの一つ一つをエンコーダーを用いた測定装置にかけて、個別にギヤのピーク位置を求めて、このギヤのピーク位置がわかる箇所のマーカー、シール等で印を設けるようにする。
したがって、第一モータギヤ3aと第二モータギヤ4aなどを用いて同じ回転速度で回転したとしても、図18に示すように、感光体駆動ギア1Y,1C,1M,1Kが取り付けられている感光体ドラム31Y,31C,31M,31K表面の線速が変動してしまう。
そこで、感光体ドラム31Y,31C,31M,31K間のピッチをL[m]とし、感光体ドラム31Y,31C,31M,31Kの直径をd[m]とする。そして、次の式(2)に示す関係式を満たすようにしたときは、隣合う感光体ドラム31Y,31C,31M,31K間を周長で距離αずつずれた状態で線速変動の位相が一致するように、各感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M,1Kを感光体駆動装置300に取り付ける。
L=πd+α・・・・・(2)
なお、上記(2)で示す式は感光体の周長πdが感光体間のピッチLよりも短い場合である。感光体の周長πdが感光体間のピッチLよりも長い場合は、L=αである。
組立性のみを考えれば覗き穴を大きくしたり、覗き穴の数を増やせば良いと思われる。しかし、駆動装置後側板302は、感光体駆動ギヤ1Y,1C,1M等の感光体駆動装置300内のギヤの保護部材でもあり、近年の高精度化されたギヤでは高い難燃性を得ることが難しく、安全上の問題からも駆動装置後側板302に穴が空いていることは望ましくない。
以下、上述の所定の位置に印を設けた一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)について説明する。
図19は実施例1に係る駆動装置後側板302の駆動ギヤ回転軸6の取り付け位置周辺の拡大斜視図であり、図20は実施例1に係る駆動装置後側板302の駆動ギヤ回転軸6の取り付け位置周辺の拡大正面図である。
図19及び図20に示すように、駆動ギヤ回転軸6の端面に駆動ギヤ回転軸6の所定の位置の印として、穴形状の軸マーク6Pを設けている。そして、軸受け7には、駆動装置後側板302に対して固定された部材の所定の位置の印として、三角形の凸部分と数字(1〜3)とからなる軸受けマーク7Pを設けている。
また、軸受けマーク7Pは、感光体駆動ギヤ1Y,1C,1Mの位相関係が色ずれ防止に最適な位置関係となるような位置に三角マークと数字を予め設けておく。例えば、組立を行う際にはマゼンタ(M)用の感光体駆動ギヤ1Mは、駆動ギヤ回転軸6Mの端面に設けた軸マーク6Pを(1)の三角マークに合わせ、シアン(C)用の感光体駆動ギヤ1Cは、駆動ギヤ回転軸6Cの端面に設けた軸マーク6Pを(2)の三角マークに合わせる。さらに、イエロー(Y)用の感光体駆動ギヤ1Yは、駆動ギヤ回転軸6Yの端面に設けた軸マーク6Pを(3)の三角マークに合わせた状態で第二感光体駆動モータ4、及びアイドラギヤ5を組み立てる。
この時、駆動ギヤ回転軸6と感光体駆動ギヤ1との関係は常に同じ位置関係にある必要がある。よって、駆動ギヤ回転軸6と感光体駆動ギヤ1とが一体となっている場合以外では、感光体駆動ギヤ1の駆動ギヤ回転軸6を挿入する箇所を例えばDカットとしたりなどして常に同じ位置関係となるようにしなければならない。
なお、図20では、軸受けマーク7Pである(1)〜(3)の三角マークは隣り合うマークが120[°]の位置関係となるように設置されているが、軸受けマーク7Pを設ける位置としてはこの位置関係となるとは限らない。軸受けマーク7Pである(1)〜(3)の三角マークの位置関係は、感光体ドラム31Y,31C,31Mの回転位相と各感光体ドラム31Y,31C,31Mの位置関係とを元に決定される。
また、実施例1の感光体駆動装置300では、軸マーク6Pと軸受けマーク7Pとの位置関係により、組立性を向上し、作業を容易にすることにより、工場での作業時間の短縮のみならず、市場においてモータ交換等が発生した場合においてもサービスマンが簡単に元の位相関係を再現することが可能となる。さらに、ギヤの高精度化と難燃性の問題についても側板に穴を開ける必要がないので、この課題も解決することができる。
また、軸受け7に複数個の軸受けマーク7Pを設け、各軸受けマーク7Pの位置と対象の感光体駆動ギヤ1の駆動ギヤ回転軸6の軸マーク6Pとの組み合わせが容易に分かるようにしている。
このように、軸受け7に複数個の軸受けマーク7Pを設けることにより、各色の駆動ギヤ回転軸6Y,6C,6Mの軸受け7Y,7C,7Mとして共通の部品を用いることができ、コストダウンを図ることが出来る。
次に、上述の所定の位置に印を設けた二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)について説明する。
図21は実施例2に係る駆動装置後側板302の駆動ギヤ回転軸6の取り付け位置周辺の拡大正面図である。
図21に示すように、駆動ギヤ回転軸6の端面に回転軸の所定の位置の印として、穴形状の軸マーク6Pを設けている。そして、軸受け7を固定する軸受け保持部材8には、駆動装置後側板302に対して固定された部材の所定の位置の印として、三角形の凸部分と数字(1〜3)とからなる軸受け保持部材マーク8Pを設けている。
そして、組立方法としては実施例1と同様に駆動ギヤ回転軸6Y,6C,6Mの軸マーク6Pと軸受け保持部材8Y,8C,8Mの三角マークとをそれぞれで合わせればよい。
また、軸受け保持部材8に複数個の軸受け保持部材マーク8Pを設け、各軸受け保持部材マーク8Pの位置と対象の感光体駆動ギヤ1の駆動ギヤ回転軸6の軸マーク6Pとの組み合わせが容易に分かるようにしている。
このように、軸受け保持部材8に複数個の軸受け保持部材マーク8Pを設けることにより、各色の軸受け保持部材8Y,8C,8Mとして共通の部品を用いることができ、コストダウンを図ることが出来る。
次に、上述の所定の位置に印を設けた三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)について説明する。
図22は実施例3に係る駆動装置後側板302の駆動ギヤ回転軸6の取り付け位置周辺の拡大正面図である。
図22に示すように、駆動ギヤ回転軸6の端面にの所定の位置の印として、丸形状の凹部分と数字(1〜3)とからなる軸マーク6Pを設けている。そして、軸受け7を固定する軸受け保持部材8には、駆動装置後側板302に対して固定された部材の所定の位置の印として、三角形の軸受けマーク7Pを設けている。
そして、組立方法としては実施例1及び実施例2と同様に駆動ギヤ回転軸6Y,6C,6Mの(1)〜(3)の軸マーク6Pと軸受け7Y,7C,7Mの軸受けマーク7Pである三角マークとをそれぞれで合わせればよい。
このように、駆動ギヤ回転軸6に複数個の軸マーク6Pを設け、軸受け7の軸受けマーク7Pと色毎の組み合わせが分かるようにすることで、駆動ギヤ回転軸6及び軸受け7を対象の色間で共通に使用することができ、低コスト化を図ることが出来る。
軸保持部材としての軸受け7に焼結材の軸受けを用いることで、成型によって作ることができるため、三角マークの形状は簡単に成型可能で、実施例1及び実施例2に記載の軸受け7を受部品を成型することが可能であり切削加工などよりもコストメリットがある。また、焼結材を用いることで、高負荷の個所にも用いることも可能である。
一方、軸受け7として樹脂部材の軸受を用いることで、成型によって作ることができるので、三角マークの形状は簡単に成型可能で、実施例1及び実施例2に記載の軸受け7を容易に成型することが可能である。この場合、比較的低負荷の個所に用いるべきではあるが、負荷が満足できれば実施例2よりも材料費分のコストメリットがある。
また、軸受け7に複数個の軸受けマーク7Pを設けることにより、各色の駆動ギヤ回転軸6Y,6C,6Mの軸受け7Y,7C,7Mとして共通の部品を用いることができ、コストダウンを図ることが出来る。
また、実施例2では、回転体駆動軸支持板としての駆動装置後側板302の回転体駆動ギヤとしての感光体駆動ギヤ1とは反対側の面側から視認でき、且つ、駆動装置後側板302に対して固定された部材である軸受け保持部材8の所定の位置に軸受け保持部材マーク7Pを設け、駆動装置後側板302の感光体駆動ギヤ1とは反対側の面側から視認できる感光体駆動ギヤ1の駆動ギヤ回転軸6の先端面の所定の位置に軸マーク6Pを設けている。これにより、感光体駆動ギヤ1と共に回転する駆動ギヤ回転軸6の端面につけられた印である軸マーク6Pと軸受け保持部材8につけられた印である軸受け保持部材マーク8Pとを一致させて第二感光体駆動モータ4を取付けることによって、感光体駆動ギヤ1を簡単に最適な噛みあいの位置関係に組みつけることが可能である。
また、軸受け保持部材8に複数個の軸受け保持部材マーク8Pを設けることにより、各色の駆動ギヤ回転軸6Y,6C,6Mの軸受け保持部材8Y,8C,8Mとして共通の部品を用いることができ、コストダウンを図ることが出来る。
また、実施例3では、駆動ギヤ回転軸6の端面にの所定の位置の印として、丸形状の凹部分と数字(1〜3)とからなる軸マーク6Pを設けている。そして、軸受け7を固定する軸受け保持部材8には、駆動装置後側板302に対して固定された部材の所定の位置の印として、三角形の軸受けマーク7Pを設けている。このように、駆動ギヤ回転軸6に複数個の軸マーク6Pを設け、軸受け7の軸受けマーク7Pと色毎の組み合わせが分かるようにすることで、駆動ギヤ回転軸6及び軸受け7を対象の色間で共通に使用することができ、低コスト化を図ることが出来る。
また、軸受け保持部材8として絶縁性の材質を用いることにより、駆動ギヤ回転軸6と駆動装置後側板302とを絶縁することができ、モータ等の電気部品におけるノイズ等の障害の発生を防止することができる。
また、軸受け7として絶縁性の材質を用いることにより、駆動ギヤ回転軸6と駆動装置後側板302とを絶縁することができ、モータ等の電気部品におけるノイズ等の障害の発生を防止することができる。
また、軸受け7が樹脂で形成されることにより、軸受け7を成型によって作ることができるので、三角マークの形状は簡単に成型可能で、実施例1及び実施例2に記載の軸受け7を容易に成型することが可能である。
また、軸受け7に焼結材の軸受けを用いることで、成型によって作ることができるため、三角マークの形状は簡単に成型可能で、実施例1及び実施例2に記載の軸受け7を受部品を成型することが可能であり切削加工などよりもコストメリットがある。また、焼結材を用いることで、高負荷の個所にも用いることも可能である。
また、プリンタ100の像担持体駆動手段として感光体駆動装置300を備えることにより、駆動源から駆動が伝達される回転体の回転位相が一致するように回転体駆動ギヤをかみ合わせる際の、回転体駆動ギヤの位置を合わせる時間を短縮することができる画像形成装置とすることができる。
2 マーク
3 第一感光体駆動モータ
3a 第一モータギヤ
4 第二感光体駆動モータ
4a 第二モータギヤ
5 アイドラギヤ
6 駆動ギヤ回転軸
6P 軸マーク
7 軸受け
7P 軸受けマーク
8 軸受け保持部材
8P 軸受け保持部材マーク
11 駆動ギヤ前部軸受け
12 駆動ギヤ側ジョイント
13 感光体回転軸
15 感光体側駆動ジョイント
16 感光体軸受け
22 プリンタ部
23 給紙装置
24 排紙部
30 画像形成ユニット
31 感光体ドラム
32 帯電装置
33 光書込装置
34 現像装置
37a 中間転写ベルト
100 複写機
200 本体フレーム
201 本体前側板
202 本体後側板
300 感光体駆動装置
301 駆動装置前側板
302 駆動装置後側板
311 前部軸受け保持部材
Claims (12)
- 複数の回転体に駆動を伝達する駆動源と、該複数の回転体それぞれに該駆動源から駆動を伝達する複数の回転体駆動ギヤと、該回転体駆動ギヤの回転軸である駆動ギヤ回転軸と、該駆動ギヤ回転軸の少なくとも一端を支持する回転体駆動軸支持板と、該駆動ギヤ回転軸を回転体駆動軸支持板に対して回転可能に支持する駆動ギヤ軸受けとを有する回転体駆動装置において、
該回転体駆動軸支持板の該回転体駆動ギヤとは反対側の面側から視認でき、且つ、該回転体駆動軸支持板に対して固定された部材の所定の位置と、該回転体駆動軸支持板の該回転体駆動ギヤとは反対側の面側から視認できる該駆動ギヤ回転軸の所定の位置とに印を設けたことを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項1の回転体駆動装置において、
上記複数の回転体駆動ギヤのうちの複数の該回転体駆動ギヤが、一つの上記駆動源からの駆動をそれぞれの上記回転体に伝達することを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項1または2の回転体駆動装置において、
上記回転体駆動軸支持板に対して固定された上記駆動ギヤ軸受けにおける位置で、該回転体駆動軸支持板の上記回転体駆動ギヤとは反対側の面側から視認できる所定の位置に印を設けたことを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項3の回転体駆動装置において、
上記駆動ギヤ軸受けの複数箇所に印を設けたことを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項1または2の回転体駆動装置において、
上記駆動ギヤ軸受けを保持し、上記回転体駆動軸支持板に対する位置を固定する軸受け保持部材を有し、
該軸受け保持部材における位置で、該回転体駆動軸支持板の上記回転体駆動ギヤとは反対側の面側から視認できる位置に印を設けたことを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項5の回転体駆動装置において、
上記軸受け保持部材の複数箇所に印を設けたことを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項1、2、3または5の回転体駆動装置において、
上記駆動ギヤ回転軸の複数箇所に印を設けたことを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項5または6の回転体駆動装置において、
上記軸受け保持部材が絶縁性の材質であることを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7または8の回転体駆動装置において、
上記駆動ギヤ軸受けが絶縁性の材質であることを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の回転体駆動装置において、
上記駆動ギヤ軸受けが樹脂で形成されていることを特徴とする回転体駆動装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の回転体駆動装置において、
上記駆動ギヤ軸受けが焼結材で形成されていることを特徴とする回転体駆動装置。 - 移動する表面にトナー像を形成する複数の像担持体と、
各像担持体上に互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成手段と、
該複数の像担持体上に形成された該トナー像を転写体上に転写する転写手段と、
該複数の像担持体を駆動する像担持体駆動手段とを有する画像形成装置において、
該像担持体駆動手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の回転体駆動装置であることを特徴とする画像形成装置。
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