JP4653441B2 - 積層構造体、光学素子、及び光学製品 - Google Patents

積層構造体、光学素子、及び光学製品 Download PDF

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本発明は、積層構造体、光学素子、及び光学製品の少なくとも一つに関する。
近年、光の伝播又は発生を微小領域で制御可能な素子として、フォトニック結晶が注目を集めている。フォトニック結晶は、高い屈折率の層及び低い屈折率の層を規則的に配置させることにより、周期的な屈折率分布を有するナノ構造デバイスである。このフォトニック結晶の屈折率分布における欠陥を人為的に形成することで、その欠陥に光を局所的に存在させることができる。これにより、フォトニック結晶の屈折率分布に点状の欠陥を形成することで光の共振器を、また、その屈折率分布に線状の欠陥を形成することで光の導波路を実現できること期待されている。
また、フォトニック結晶としては、主として、二次元構造のフォトニック結晶及び三次元構造のフォトニック結晶が挙げられる。そして、三次元構造のフォトニック結晶の製造方法としては、例えば、自己クローニング法と呼ばれる方法が提案されている(例えば、特許第3325825号公報(特許文献1)参照)。この自己クローニング法は、適当な二次元的に周期的な凹凸を有する基板上に二種類以上の物質を周期的に順次積層し、その積層体全体の少なくとも一部分にスパッタリングによる成膜及び逆スパッタリングによるエッチングを組み合わせて用いることにより、三次元的に周期的な構造を有する三次元周期構造体を形成する方法である。自己クローニング法によれば、高い屈折率の層及び低い屈折率の層を交互に積層し、規則的な周期的構造を有するフォトニック結晶を製造することができる。
さらに、自己クローニング法を用いて、すなわち、適当な周期的な溝又は非周期的な線状突起を有する基板の上に、高屈折率媒質及び低屈折率媒質をスパッタリングにより交互に成膜して高屈折率層及び低屈折率層を順次積層し、高屈折率層及び低屈折率層の少なくとも一部をスパッタエッチングによって形成したフォトニック結晶の偏光子も開示されている(例えば、特許第3288976号公報(特許文献2)参照)。
図1は、従来の自己クローニング法により製造された偏光子を示す。図1に示す偏光子100は、波長の1/4〜1/2のピッチで形成されたライン/スペース形状の溝を有する基板110、及び基板110の溝を埋めると共に溝の短手方向に三角波形状で溝の長手方向に直線状の凸部を有する調整層120を有し、調整層120の上に透明な高屈折率の媒質からなる複数の高屈折率層130と透明な低屈折率の媒質からなる複数の低屈折率層140が交互に積層されている。高屈折率層130及び低屈折率層140は、調整層120の溝の短手方向に三角波形状で溝の長手方向に直線状の凸部の形状に合わせて、短手方向に三角波形状で長手方向に直線状の形状を有する面を備えている。
図2(a)〜(d)は、従来の自己クローニング法により製造された偏光子の製造方法を示す。まず、図2(a)に示すように、基板110に電子ビームリソグラフィ及びドライエッチングによりライン/スペース形状の周期的な溝を形成する。次に、図2(b)に示すように、基板と同じ材料のターゲットを用いたスパッタリングによる成膜及び逆スパッタリングによるスパッタエッチングを繰り返して、基板110のライン/スペース形状の周期的な溝を埋めると共に溝の短手方向に三角波形状で溝の長手方向に直線状の凸部を有する調整層120を形成する。次に、図2(c)に示すように、透明な高屈折率の媒質及び透明な低屈折率の媒質のターゲットを用いて、同様に、スパッタリングによる成膜及び逆スパッタリングによるスパッタエッチングを繰り返して、高屈折率層130及び低屈折率層140を順次積層させる。続いて、図2(d)に示すように、複数の高屈折率層130及び複数の低屈折率層140を積層させて、目的とする偏光子100を製造することができる。
しかしながら、特許文献1に開示される自己クローニング法においては、図1及び図2に示すように、基板の表面の形状と、基板より上に設けられる高屈折率層及び低屈折率層の形状とが異なるため、基板と高屈折率層又は低屈折率層との間に、基板の形状及び高屈折率層又は低屈折率層及び形状を備えた調整層を設けることが要求される。例えば、図1及び図2においては、基板110に形成された周期的な溝のライン/スペース形状と高屈折率層130の一方向に三角波形状でその方向と直交する方向に直線状の形状との両方を有する調整層120を、基板110と高屈折率層130との間に設ける必要がある。
また、基板の形状及び高屈折率層又は低屈折率層及び形状を備えた調整層を形成するおことは、実際には困難である。従って、特許文献1に開示される従来の自己クローニング法によって、三次元的に周期的な構造を有する三次元周期構造体を形成することも容易ではない。例えば、図1及び2においては、調整層120を形成するためには、基板110の溝の凹部における側面及び底面の境界部分に向けて、調整層120の材料の膜物質を飛散させること、並びに基板110の表面及び溝の凹部の側面の間における境界部分に成膜された膜物質を選択的にエッチングする必要がある。しかし、このような基板110の溝の凹部における側面及び底面の境界部分に対する成膜、並びに基板110の表面及び溝の凹部の側面の間における境界部分に成膜された膜物質に対する選択的なエッチングは、困難である。さらに、調整層120を形成するための上記の成膜及び選択的なエッチングを同一の装置を用いて行う場合には、装置の真空度、成膜する物質の飛行距離(基板及び膜物質のターゲットの間における距離)、エッチングの方法、及び基板に印加するバイアス電圧などのような装置による成膜及びエッチングの条件により、調整層120の三角波形状における三角形のなす角度が変化し、調整層120の三角波形状における三角形のなす角度を制御することもまた困難である。
加えて、基板110の材料と同一の材料からなる調整層120より上に積層させる高屈折率層130又は低屈折率層140のいずれか一方の材料が、基板110の材料と異なる場合には、調整層120、高屈折率層130、及び低屈折率層140の材料を供給するためのスパッタリング用の三種類のターゲットを用意する必要があり、三種類のターゲットを使用する装置を製造することは実際には容易ではない。
さらに、従来の自己クローニング法によって製造される三次元周期構造体を光学素子として用いる場合において、基板の表面及び調整層の間の境界面において、三次元周期構造体に入射する光の屈折及び反射を防止するためには、基板の材料及び調整層の材料が、同一でなければならない。また、基板の表面に対する調整層の十分な密着性を確保するために、例えば、三次元周期構造体の温度が上昇したときにおける基板の表面及び調整層の剥離を低減して三次元周期構造体の熱安定性を向上させるためにも、基板の材料及び調整層の材料を同一にすることが要求される場合がある。
また、ナノ構造デバイスの製造方法として、水素シルセスキオキサン(HSQ)を使用した室温でのナノインプリント法が開示されている(例えば、Jpn.J.Appl.Phys.vol.41(2002)p.4198−p.4202(非特許文献1)参照)。より具体的には、基板にHSQ溶液を塗布して、50℃から100℃までの温度でHSQ溶液をプリベークし、プリベークしたHSQに室温で型を押し当てることで、直径90nmの孔又は線幅50nmの線のパターンを転写することができることが非特許文献1に開示されている。しかしながら、パターニングされたHSQの層に複数の層を積層させた積層構造体及びその製造方法は、開示されていない。
特許第3325825号公報 特許第3288976号公報 Jpn.J.Appl.Phys.vol.41(2002)p.4198−p.4202
本発明の第一の目的は、積層構造体を提供することである。
本発明の第二の目的は、光学素子を提供することである。
本発明の第三の目的は、光学製品を提供することである
発明の第の態様は、基板、前記基板の表面における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層、及び前記水素シルセスキオキサンを含む層に積層された前記周期的な形状と同一の形状を備えた複数の層を含む、積層構造体において、前記複数の層における互いに隣接する層の材料は、互いに異なると共に、前記複数の層は、第一の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第一の積層体及び前記第一の光学膜厚と異なる第二の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第二の積層体を含むことを特徴とする、積層構造体である。
本発明の第の態様は、本発明の第の態様である積層構造体を含むことを特徴とする光学素子である。
本発明の第の態様は、本発明の第の態様である光学素子を含むことを特徴とする光学製品である
発明の第の態様によれば、積層構造体を提供することができる。
本発明の第の態様によれば、光学素子を提供することができる。
本発明の第の態様によれば、光学製品を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態(実施形態)を図面と共に説明する。
まず、本発明の実施形態による積層構造体、光学素子、及び光学製品を図面と共に説明する。
本発明の実施形態による積層構造体は、基板、基板の表面における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層、及び水素シルセスキオキサンを含む層に積層された、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を備えた単数又は複数の層を含む。本明細書及び特許請求の範囲において、積層構造体とは、基板に積層された(水素シルセスキオキサンを含む層を含む)単数又は複数の層を含む三次元構造体を意味する。
本発明の実施形態による積層構造体における基板の材料としては、シリコンなどの半導体基板用の材料、単結晶の材料、並びに石英、青色基板材料、及び白色基板材料などのガラス材料からなる群より選択される材料を、用途に応じて適宜用いることができる。例えば、積層構造体を、1.3μm程度の波長域の赤外線を用いる光学素子として使用する場合には、基板の材料としてシリコンなどの半導体基板用の材料を用いることができる。一方、積層構造体を、可視光を用いる光学素子として使用する場合には、単結晶の材料や石英などのガラス材料を用いることができる。なお、基板の形状は、水素シルセスキオキサンを含む層及び水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を備えた単数又は複数の層を設けることができれば、任意の形状でよく、平板の形状であってもよい。
また、基板の表面における少なくとも一つの方向とは、水素シルセスキオキサンを含む層が設けられる基板の表面に平行な少なくとも一つの方向を意味し、基板の表面における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状とは、基板の表面における少なくとも一つの方向における水素シルセスキオキサンを含む層の断面の形状に含まれる完全に同一な又は実質的に同一とみなせる複数の部分的な形状のパターンを意味する。
また、水素シルセスキオキサンを含む層は、少なくとも水素シルセスキオキサン(hydrogen silsesquioxane:HSQ)を含む層である。水素シルセスキオキサンは、SiO構造を骨格とするガラス質の絶縁材料である。よって、水素シルセスキオキサンは、石英の屈折率(例えば波長473nmの光に対して1.45)に近い屈折率(例えば波長473nmの光に対して1.46)を有し、水素シルセスキオキサンを光学ガラスの材料として用いることができる。さらに、水素シルセスキオキサンが、SiO構造を骨格とするガラス質の材料であるため、水素シルセスキオキサンの層を(300℃程度の)高い温度で加熱したとしても、水素シルセスキオキサンの層は、熱変形を起こさず、高い耐熱性を有する。一般に知られているゾル−ゲル法では、混合調製液から構造体として丈夫なSiO三次元骨格構造を製作するには、加熱で溶剤を除去し、かつ高温加熱で三次元骨格構造とする必要がある。この場合、製作されたものの体積は収縮し、溶液全体の約60%以下に減少する(つまり、液を保持する型構造とは全く異なった三次元構造となり、型形状を反映しない)。これに対して、水素シルセスキオキサン層を形成する際には、高温で加熱する必要はなく、体積の大幅な減少もない。このため、本発明の実施形態による積層構造体の製造方法における転写工程を採用できる(50℃以上150℃以下の低い温度で加熱することで、水素シルセスキオキサンを含む層を形成することができる)。さらに、加熱によって水素シルセスキオキサンを含む液体から溶剤の一部を除去すると共に水素シルセスキオキサンを含む液体の粘度を調整すれば、その粘度が調整された水素シルセスキオキサンを含む液体に、型を介して(500kPa程度の圧力で)加圧することによって、得られる水素シルセスキオキサンを含む層の形状を制御することができる。このように、水素シルセスキオキサンを含む層に所望の形状を反転した形状を有する型を押し当てると共に剥離することによって、基板の表面に、所望の周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層を容易に形成することができる。すなわち、所望の周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層を得るために、又は所望の周期的な形状を備えた基板を得ることを目的として、水素シルセスキオキサンを含む層をエッチングする必要も無く、また、従来技術におけるように選択的なエッチングによって基板と基板上に設ける層の間に調整層を設ける必要がない。よって、本発明の実施形態による積層構造体によれば、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。
さらに、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された単数又は複数の層は、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を有する。本明細書及び特許請求の範囲において、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状とは、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と完全に同一な又は実質的に同一とみなされる形状の両方を含む。また、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された単数又は複数の層の材料は、好ましくは、シリコン、SiO、Ta、TiO、Nb、Al、In、及びSnOからなる群より選択される材料である。なお、本発明の実施形態においては、粘度が調整された水素シルセスキオキサンを含む液体に型を押し当てることによって、水素シルセスキオキサンを含む層を得ることができ、従来技術におけるように選択的なエッチングによって調整層を設ける必要がないので、基板の材料及び水素シルセスキオキサンを含む層に設けられる単数又は複数の層の材料に安価な材料を採用することで、積層構造体の価格を低下させることも可能となる。さらに、本発明の実施形態においては、水素シルセスキオキサンを含む層は、粘度が調整された水素シルセスキオキサンを含む液体に型を押し当てることによって得られ、また、従来技術における調整層を設ける必要がないので、水素シルセスキオキサンを含む層に設ける単数又は複数の層の材料に関するターゲットのみを用いればよく、従来技術よりも簡単な装置で積層構造体を形成することができる。すなわち、従来技術における調整層の製造に関する製造誤差がないため、積層構造体をより高い精度で製造することができる。よって、本発明の実施形態による積層構造体は、従来の積層構造体と比較して、安価な積層構造体を提供することができ、積層構造体を容易に量産することが可能になる。
また、本発明の実施形態による積層構造体においては、好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を備えた単数又は複数の層が、複数の層である場合であり、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された複数の層における互いに隣接する層の材料は、互いに異なる。このような積層構造体によれば、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を備えると共に互いに隣接する層の材料が互いに異なる複数の層を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。例えば、それぞれ水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を備える、高屈折率材料からなる層及び低屈折材料からなる層を交互に積層させて得られる周期的な屈折率分布を有する積層構造体が挙げられる。この場合には、高屈折率材料及び低屈折材料の二種類のターゲットのみを用いて、積層構造体を製造することができる。
さらに、本発明の実施形態による積層構造体においては、好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された複数の層の材料は、水素シルセスキオキサンと異なる。このような積層構造体によれば、水素シルセスキオキサンと異なる複数の層を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。すなわち、基板の材料又は水素シルセスキオキサンと同一の材料を含む層を設ける必要が無く、水素シルセスキオキサンを含む層より上に設けられる層の材料として基板の材料及び水素シルセスキオキサンと異なる材料を選択することができる。よって、基板の材料及び水素シルセスキオキサンを含む層に設けられる層の材料として様々な材料を選択する自由度を向上させ、様々な材料の基板及び水素シルセスキオキサンを含む層に設けられる層を有する積層構造体を提供することができる。例えば、水素シルセスキオキサンを含む層に複数の層を設ける場合に、基板の材料及び水素シルセスキオキサンと独立に、水素シルセスキオキサンを含む層に設けられる複数の層の構成(屈折率及び厚さ)を選択することで、十分な光学特性を有する積層構造体の光学素子を提供することができる。
また、本発明の実施形態による積層構造体においては、好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された複数の層は、周期的に積層された互いに異なる材料を含む複数種類の層を含む。言い換えれば、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された複数の層は、互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層されたものである。このような積層構造体によれば、周期的に積層された互いに異なる材料を含む複数種類の層を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。また、このように互いに異なる材料を含む複数種類の層を周期的に複数個積層させることで、積層構造体の光学特性を調整することができる。
さらに、本発明の実施形態による積層構造体においては、好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層及び水素シルセスキオキサンを含む層に積層された層の周期的な形状は、基板の表面における第一の方向に周期的であると共に基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に平坦である形状を含む。基板の表面における第一の方向に周期的であると共に基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に平坦である形状としては、例えば、基板の表面における第一の方向において三角波形状を備えた断面を有すると共に第二の方向において平坦な形状を備えた断面を有する形状(V字突起形状)、及び基板の表面における第一の方向において方形波形状を備えた断面を有すると共に第二の方向において平坦な形状を備えた断面を有する形状(ライン・アンド・スペース形状)などが挙げられる。このような積層構造体によれば、基板の表面における第一の方向に周期的であると共に基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に平坦である形状を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。また、基板の表面における第一の方向に周期的であると共に基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に平坦である形状を含む積層構造体を用いることで、積層構造体を偏光子として用いる場合に、基板の表面に複数の平坦な層を設ける偏光ビームスプリッターよりも、少ない数の層で同等の偏光分離特性(光の互いに直交する電場の振動面を有する偏光成分を分離する特性)を達成することができる。
より好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層及び水素シルセスキオキサンを含む層に積層された層の周期的な形状は、側辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の三角柱の側面の形状(V字突起形状)を含む。言い換えれば、基板の表面における特定の一つの方向において三角波形状を備えた断面を有し、その特定の一つの方向と垂直な方向において平坦な形状を備えた断面を有する。なお、三角柱とは、同一な三角形である二つの底面及び三つの長方形の側面を備えた角柱である。ここで同一な三角形とは、完全に合同な三角形及び実質的に合同とみなせる三角形の両方を含むものとする。また、複数の三角柱の側面は、好ましくは、二等辺三角柱の二等辺三角形の二つの等しい辺を含む二つの側面からなる。なお、二等辺三角柱とは、二つの底面が二等辺三角形である三角柱である。言い換えれば、基板の表面における特定の一つの方向において二等辺三角波の形状を備えると共にその特定の一つの方向に垂直な方向に平坦な形状を備えた断面を有する。なお、二等辺三角波とは、二等辺三角形の二つの等しい辺からなる波形の形状である。また、二つの等しい辺(二等辺)とは、完全に等しい長さの二つの辺も実質的に等しいとみなせる長さの二つの辺も含む。このような積層構造体によれば、側辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の三角柱の側面の形状を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。また、側辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の三角柱の側面の形状を含む積層構造体を用いることで、積層構造体を偏光子として用いる場合に、基板の表面に複数の平坦な層を設ける偏光ビームスプリッターよりも、少ない数(約1/4倍から約1/3倍までの数)の層で同等の偏光分離特性(光の互いに直交する電場の振動面を有する偏光成分を分離する特性)を達成することができる。さらに、三角柱の側面のなす角度が小さいほど、十分な(偏光分離特性のような)光学特性を得るために必要な、基板の表面に設ける層の数を減少させることができる。
また、本発明の実施形態による積層構造体においては、好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層及び水素シルセスキオキサンを含む層に積層された層の周期的な形状は、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に周期的な形状を含む。基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に周期的な形状としては、正四角錐の側面を含む形状、底面が長方形の四角錐の側面を含む形状、円錐の側面を含む形状などが挙げられる。このような積層構造体によれば、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に周期的な形状を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。また、このような積層構造体に収束する又は発散する光を入射させる場合に、収束する又は発散する光の互いに直交する電場の振動面を有する偏光成分を分離する特性を向上させることが可能な積層構造体を提供することができる。積層構造体に完全に平行に入射する平行光を実現することは、実際には困難であるため、現実には平行光に対して例えば±10°程度で収束又は発散する光を積層構造体に入射させることになるが、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に周期的な形状を備えた層を有する積層構造体を用いることで、入射する光における互いに垂直に振動する電場の振動面を有する偏光成分を十分に分離することができる。
なお、積層構造体の光学特性を向上させるためには、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に周期的な形状が、(正四角錐を含む)底面を共有して隣接する四角錐の側面を含む形状であることが望ましい。基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に周期的な形状が、(正四角錐を含む)底面を共有して隣接する四角錐の側面を含む形状である場合には、基板の表面に対して平坦な層の部分が少ない又は無いために、積層構造体における周期的な形状を備えた部分に光の全体を入射させるとき、入射する光の全体に対して、基板の表面に設けられる層の周期的な形状による効果を付与することができる。例えば、積層構造体が偏光子である場合には、積層構造体に入射する光の全体に対して、互いに直交する電場の振動面を有する偏光成分を分離することができる。
また、基板の表面に設けられる層の周期的な形状が、長方形の底面を共有して隣接する四角錐の形状を有する場合には、基板の表面における第一の方向及び第一の方向と垂直な第二の方向において異なる入射角の光束に対して、偏光成分を効果的に分離することができる。
より好ましくは、本発明の実施形態による積層構造体においては、水素シルセスキオキサンを含む層及び水素シルセスキオキサンを含む層に積層された層の周期的な形状は、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に同一の周期的な形状を含む。基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に同一の周期的な形状としては、正四角錐の側面を含む形状及び円錐の側面を含む形状などが挙げられる。このような積層構造体によれば、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に同一の周期的な形状を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。また、このような積層構造体に収束する又は発散する光を入射させる場合に、収束する又は発散する光の互いに直交する電場の振動面を有する偏光成分を分離する特性を向上させることが可能な積層構造体を提供することができる。積層構造体に完全に平行に入射する平行光を実現することは、実際には困難であるため、現実には平行光に対して例えば±10°程度で収束又は発散する光を積層構造体に入射させることになるが、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向に同一の周期的な形状を備えた層を有する積層構造体を用いることで、基板の表面における第一の方向及び第一の方向と垂直な第二の方向において同一の入射角の光束に対して、入射する光における互いに垂直に振動する電場の振動面を有する偏光成分を効果的に分離することができる。
さらに好ましくは、本発明の実施形態による積層構造体においては、水素シルセスキオキサンを含む層及び水素シルセスキオキサンを含む層に積層された層の周期的な形状は、底辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の正四角錐の側面の形状を含む。言い換えれば、水素シルセスキオキサンを含む層及び水素シルセスキオキサンを含む層に積層された層の周期的な形状は、基板の表面における第一の方向及び基板の表面における第一の方向と垂直な第二の方向の両方において、二等辺三角波の形状を備えた断面を有する。なお、正四角錐とは、正方形の底面及び同一な二等辺三角形である四つの側面を備えた四角推である。また、二等辺三角波とは、二等辺三角形の二つの等しい辺からなる波形の形状である。さらに、二つの等しい辺(二等辺)とは、完全に等しい長さの二つの辺も実質的に等しいとみなせる長さの二つの辺も含む。また、同一な二等辺三角形とは、完全に合同な二等辺三角形及び実質的に合同とみなせる二等辺三角形の両方を含むものとする。このような積層構造体によれば、底辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の正四角錐の側面の形状を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。また、このような積層構造体に収束する又は発散する光を入射させる場合に、収束する又は発散する光の互いに直交する電場の振動面を有する偏光成分を分離する特性を向上させることが可能な積層構造体を提供することができる。積層構造体に完全に平行に入射する平行光を実現することは、実際には困難であるため、現実には平行光に対して例えば±10°程度で収束又は発散する光を積層構造体に入射させることになるが、底辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の正四角錐の側面の形状を備えた層を有する積層構造体を用いることで、基板の表面における第一の方向及び第一の方向と垂直な第二の方向において同一の入射角の光束に対して、入射する光における互いに垂直に振動する電場の振動面を有する偏光成分をより効果的に分離することができる。なお、正四角錐の頂点の角度が小さいほど、十分な(偏光分離特性のような)光学特性を得るために必要な、水素シルセスキオキサンを含む層に設ける層の数を減少させることができる。
さらに、本発明の実施形態による積層構造体においては、好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された複数の層は、第一の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第一の積層体及び第一の光学膜厚と異なる第二の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第二の積層体を含む。すなわち、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された複数の層は、第一の積層体及び第二の積層体を含み、第一の積層体においては、第一の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が、周期的に複数個積層されており、第二の積層体においては、第一の光学膜厚と異なる第二の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が、周期的に複数個積層されている。このような積層構造体によれば、少なくとも第一の積層体及び第二の積層体を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、層の光学膜厚とは、層の厚さ及び層の材料の屈折率の積を意味するものとする。さらに、層の厚さとは、複数の層が積層される方向又は水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状を備えた面に垂直な方向に沿った層の厚さを意味する。このように、基板に第一の積層体及び第二の積層体を設けると共に第一の積層体に含まれる層の構成及び第二の積層体に含まれる複数の層の構成を調整して、様々な特性を有する積層構造体を形成することができる。すなわち、第一の積層体に含まれる層の光学膜厚及び第二の積層体に含まれる層の光学膜厚を調整することで、積層構造体の光学特性を調整することができる。特に、第一の積層体及び第二の積層体の少なくとも一方に複数の層が含まれる場合には、複数の層の厚さ及び材料(屈折率)を適切に選択することによって、積層構造体の偏光分離特性(光の互いに直交する電場の振動面を有する偏光成分を分離する特性)などの光学特性を十分な特性にする又は向上させる(最適化する)ことが可能となる。
また、本発明の実施形態による積層構造体においては、好ましくは、水素シルセスキオキサンを含む層に積層された複数の層は、第一の積層体及び第二の積層体の間に、第一の光学膜厚及び第二の光学膜厚と異なる第三の光学膜厚を有する層を含む。このような積層構造体によれば、少なくとも第一の積層体及び第二の積層体並びに第一の光学膜厚及び第二の光学膜厚と異なる第三の光学膜厚を有する層を含む、より容易に製造することが可能な積層構造体を提供することができる。第一の積層体及び第二の積層体の間に、第一の光学膜厚及び第二の光学膜厚と異なる第三の光学膜厚を有する層を設けることによって、積層構造体の光学特性を改善することができる。例えば、互いに異なる光学膜厚の複数の層を含む第一の積層体及び第二の積層体の間に、第一の積層体及び第二の積層体に含まれる複数の層の光学膜厚よりも小さい光学膜厚の層を設けることで、広い波長の範囲にわたって互いに直交する偏光成分を十分に分離する特性をさらに向上させることが可能な積層構造体を提供することができる。
本発明の実施形態による光学素子は、本発明の実施形態による積層構造体を含む。本発明の実施形態による光学素子によれば、より容易に製造することが可能な積層構造体を含む光学素子を提供することができる。特に、フォトニック結晶構造を有する積層構造体を含む、可視光に適用される光学素子を提供することができる。このような光学素子としては、特定方向に電場の振動面を有する光の偏光成分のみを透過させると共にその特定方向と直交する方向に電場の振動面を有する光の偏光成分のみを反射させる偏光子、並びに互いに直交する電場の振動面を有する光の偏光成分の間に90°の位相差を与えて直線偏光と円偏光との間の変換などに用いられる1/4波長板及び互いに直交する電場の振動面を有する光の偏光成分の間に180°の位相差を与えて楕円偏光の傾き及び回転の向きの変換などに用いられる1/2波長板などの波長板などが挙げられる。また、本発明の実施形態による光学素子によれば、小さい光路長、優れた消光比及び挿入損失特性、大きい開口面積を有する偏光子を、従来技術よりも容易に、よって、低価格で提供することができる。さらに、使用する光の波長領域に依存して優れた偏光特性を有する光学素子を設計することが可能となる。本発明の実施形態による光学素子としての偏光子を用いれば、従来の偏光子と比較して、より短い波長領域におけるより広い波長範囲の光の互いに直交する偏光成分も十分に分離することができる。すなわち、従来の偏光子と比較して、互いに直交する偏光成分が分離される光の波長範囲を、より短い波長領域で、より広い波長の範囲で調整することができる。
図3は、本発明の実施形態による積層構造体の例を説明する図である。図3に示す積層構造体1は、基板10、基板10の表面に設けられた水素シルセスキオキサンからなるHSQ(水素シルセスキオキサン)層50、HSQ層50に交互に積層される複数の高屈折率層20及び複数の低屈折率層30を含む。HSQ層50は、基板の表面における第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面を有し、基板の表面における第一の方向に垂直な第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有する。すなわち、HSQ層50は、互いに側辺を共有して隣接する三角柱の側面の形状(V字突起形状)を有する。複数の高屈折率層20及び複数の低屈折率層30もまた、HSQ層50の表面の形状と同一である、第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面を有し、第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有する。このような積層構造体1は、偏光子として用いることができる。図3に示す本発明の実施形態による積層構造体は、製造することが比較的容易であるHSQ層50を有すると共に、図1に示す従来の積層構造体100と異なり、調整層120を設ける必要がない。このため、図3に示す本発明の実施形態による積層構造体を、より簡単な装置で、容易かつ安価に製造することができる。また、複数の高屈折率層20及び複数の低屈折率層30の材料には、基板の材料と異なる材料を使用することができる。
図4は、本発明の実施形態による積層構造体の別の例を説明する図である。図4に示す積層構造体1は、基板10、基板10の表面に設けられた水素シルセスキオキサンからなるHSQ(水素シルセスキオキサン)層50、HSQ層50に積層される第一の積層体及び第二の積層体、第一の積層体及び第二の積層体の間に設けられる層40を含む。ここで、第一の積層体は、交互に積層される複数の第一の高屈折率層22及び複数の第一の低屈折率層32を含む。また、第二の積層体は、交互に積層される複数の第二の高屈折率層24及び複数の第二の低屈折率層34を含む。なお、複数の第一の高屈折率層22の光学膜厚及び複数の第一の低屈折率層32の光学膜厚は、同一であり、複数の第二の高屈折率層24の光学膜厚及び複数の第二の低屈折率層34の光学膜厚も、同一である。ただし、複数の第一の高屈折率層22の光学膜厚及び複数の第一の低屈折率層32の光学膜厚は、複数の第二の高屈折率層24の光学膜厚及び複数の第二の低屈折率層34の光学膜厚と異なる。HSQ層50は、基板の表面における第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面を有し、基板の表面における第一の方向に垂直な第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有する。すなわち、HSQ層50は、互いに側辺を共有して隣接する三角柱の側面の形状(V字突起形状)を有する。また、複数の第一の高屈折率層22及び複数の第一の低屈折率層32も、HSQ層50の表面の形状と同一である、第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面を有し、第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有する。また、複数の第二の高屈折率層24及び複数の第二の低屈折率層34もまた、HSQ層50の表面の形状と同一である、第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面を有し、第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有する。さらに、さらに、第一の積層体及び第二の積層体の間に設けられる層40もまた、HSQ層50の表面の形状と同一である、第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面を有し、第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有する。このような積層構造体1は、偏光子として用いることができる。図4に示す本発明の実施形態による積層構造体は、図3に示す偏光子としての積層構造体と比較して、可視光のような短い波長領域で、より広い波長の範囲の全体にわたって、十分な偏光分離特性を有する。すなわち、図4に示す本発明の実施形態による積層構造体の偏光子を用いることで、可視光のような短い波長領域における広い波長の範囲の全体にわたって、互いに直交する偏光成分を十分に分離することができる。
図5は、本発明の実施形態による積層構造体のさらに別の例を説明する図である。図5に示す積層構造体1は、基板10、基板10の表面に設けられた水素シルセスキオキサンからなるHSQ(水素シルセスキオキサン)層50、HSQ層50に交互に積層される複数の高屈折率層20及び複数の低屈折率層30(簡単のために、図5では一つの低屈折率層のみを示す)を含む。HSQ層50は、基板の表面における第一の方向及び第一の方向に垂直な第二の方向の両方に沿って三角波形状を備えた断面を有する。すなわち、HSQ層50は、互いに底辺を共有して隣接する正四角錐の側面の形状を有する。複数の高屈折率層20及び複数の低屈折率層30もまた、HSQ層50の表面と同一である、第一の方向及び第二の方向に沿って三角波形状を備えた断面を有する。このような積層構造体1は、偏光子として用いることができる。図5に示す本発明の実施形態による積層構造体は、図3に示す偏光子としての積層構造体と比較して、積層構造体に入射する平行光の互いに直交する偏光成分のみならず、積層構造体に入射する収束又は発散する光の互いに直交する偏光成分を十分に分離することができる。
本発明の実施形態による光学製品は、本発明の実施形態による積層構造体を含む本発明の実施形態による光学素子を含む。本発明の実施形態による光学製品によれば、より容易に製造することが可能な積層構造体を含む光学素子を有する光学製品を提供することができる。このような光学製品としては、偏光子を備えた光アイソレータ、光サーキュレータ、及び光スイッチなどの、偏光子を含む光学機器のような光の偏光の性質を利用する光学機器が挙げられる。例えば、偏光子を有する液晶プロジェクタが挙げられる。
次に、本発明の実施形態による積層構造体の製造方法を図面と共に説明する。
本発明の実施形態による積層構造体の製造方法は、基板の表面に水素シルセスキオキサンを含む液体を塗布して、水素シルセスキオキサンを含む層を形成する段階、基板における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状を反転した形状を備えた型を用いて、水素シルセスキオキサンを含む層に周期的な形状を転写する段階、及び周期的な形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層に周期的な形状と同一の形状を備えた単数又は複数の層を積層させる段階を含む。本発明の実施形態による積層構造体の製造方法によれば、積層構造体をより容易に製造することが可能な積層構造体の製造方法を提供することができる。
まず、基板の表面に水素シルセスキオキサンを含む液体を塗布して、水素シルセスキオキサンを含む層を形成する段階において、水素シルセスキオキサンを含む液体は、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコ−ン(株)社製HSQのような市販のHSQ材料から入手することができる。水素シルセスキオキサンを含む液体は、例えば、スピナーによって回転させられている基板の表面に塗布される。このとき、水素シルセスキオキサンを含む液体は、基板の表面に塗布することができる程度の低い粘度を有する。次に、基板に塗布された水素シルセスキオキサンを含む液体を、50℃程度の低い温度で加熱することによって、水素シルセスキオキサンを含む液体から溶剤の一部を除去する。これにより、水素シルセスキオキサンを含む液体の粘度を高くして、平坦な水素シルセスキオキサンを含む層を形成する。このとき、平坦な水素シルセスキオキサンを含む層の粘度は、平坦な水素シルセスキオキサンを含む層に型を押し当てることにより、水素シルセスキオキサンを含む層に型の形状を反転した形状を転写することができる程度の粘度に調整される。
次に、基板における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状を反転した形状を備えた型を用いて、水素シルセスキオキサンを含む層に周期的な形状を転写する段階において、基板における少なくとも一つの方向に関して周期的な所望の形状を反転した形状を備えた型を、平坦な水素シルセスキオキサンを含む層に押し当てて、水素シルセスキオキサンを含む層に、基板における少なくとも一つの方向に関して周期的な所望の形状を転写する。型としては、基板における少なくとも一つの方向に関して周期的な所望の形状を反転した形状を備えた金型及びシリコン基板などを用いることができる。水素シルセスキオキサンを含む層に型を押し当てた状態で、基板及び水素シルセスキオキサンを含む層を50℃以上150℃以下の温度で加熱することで、水素シルセスキオキサンを含む層からさらに残りの溶剤を除去し、所望の形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層を硬化させる。次に、基板の表面に形成された所望の形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層から型を剥離して、基板の表面に所望の形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層を得ることができる。
次に、周期的な形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層に周期的な形状と同一の形状を備えた単数又は複数の層を積層させる段階において、周期的な形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層に、スパッタリングによる成膜及び必要に応じて逆スパッタリングによる膜のエッチングを行うことにより、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を有する単数又は複数の層を形成することができる。水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状の凹部の溝や頂点には、スパッタリングによる成膜の際に膜が容易に付着し、基板の周期的な形状の凸部の溝や頂点に付着した膜は、逆スパッタリングの際に選択的に除去される傾向がある。また、これらの単数又は複数の層の少なくとも一つに対して、逆スパッタリングによるエッチングを、単独で又はスパッタリングと併用して用いることにより、積層構造体を、複数の層の各々に対する位置合わせをすることなく製造することができる。さらに、スパッタリングによる成膜の条件を変更することで、水素シルセスキオキサンを含む層に設けられる層の材料の屈折率を容易に調整することができる。具体的には、層の材料の屈折率の調整は、スパッタリングによる成膜速度(スパッタリングにおけるターゲットの原子及び導入される酸素の反応性)を調整する、及び/又は導入される酸素量(成膜される膜の酸化度)を調整することで実現できる。
このような積層構造体の製造方法によれば、例えば、基板の表面における第一の方向に対して三角波形状を備えた断面を有し、基板の表面における第一の方向に対して垂直な第二の方向に対して平坦な形状を備えた断面を有するような、周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層に、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を有する、異なる材料からなる複数の層を積層させることができる。また、基板の表面における第一の方向に対して三角波形状を備えた断面を有し、基板の表面における第一の方向に対して垂直な第二の方向に対して平坦な形状を備えた断面を有するような、周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層に、水素シルセスキオキサンを含む層の周期的な形状と同一の形状を有する、異なる材料からなる複数の層を、交互に複数個積層させることができる。
なお、本発明の実施形態による積層構造体の製造方法においては、水素シルセスキオキサンがSiO構造を骨格とする材料であるため、水素シルセスキオキサンを含む層は、ドライエッチングに対して十分な耐性を有する。本発明の実施形態による積層構造体の製造方法においては、所望の周期的な形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層をマスクとして、基板をドライエッチングする必要はないが、所望の周期的な形状が転写された水素シルセスキオキサンを含む層をマスクとして、基板をドライエッチングして、基板に水素シルセスキオキサンを含む層の所望の周期的な形状を転写することもできる。この場合には、水素シルセスキオキサンを含む層の所望の周期的な形状が転写された基板に、水素シルセスキオキサンを含む層の所望の周期的な形状と同一の形状を有する単数又は複数の層を積層させることで、積層構造物が得られる。
図6(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)は、本発明の実施形態による積層構造体の製造方法の例を説明する図である。まず、図6(a)に示すように、基板10の表面に水素シルセスキオキサンを含む液体を塗布すると共に低い温度で加熱して、低い粘度を備えた水素シルセスキオキサンからなるHSQ(水素シルセスキオキサン)層50を形成する。この低い粘度を備えたHSQ層50に対して、HSQ層50の所望の周期的な形状を反転した形状を備えた型60を押し当てる。ここでは、HSQ層50の所望の周期的な形状は、基板10の表面における第一の方向に沿って三角波形状を有し、基板10の表面における第一の方向に垂直な第二の方向に沿って平坦な形状である。すなわち、HSQ層50の表面は、互いに側辺を共有して隣接する三角柱の側面の形状(V字突起形状)を有する。これにより、低い粘度を備えたHSQ層50に、HSQ層50の所望の周期的な形状を転写することができる。次に、図6(b)に示すように、低い粘度を備えたHSQ層50に対して型60を押し当てた状態で、基板10及び所望の周期的な形状が転写されたHSQ層50を120℃程度の高い温度で加熱し、所望の周期的な形状が転写されたHSQ層50の粘度を高めて、所望の周期的な形状が転写されたHSQ層50を硬化させる。次に、図6(c)に示すように、所望の周期的な形状が転写されたHSQ層50から型60を剥離して、基板10上に所望の周期的な形状が転写されたHSQ層50を得る。次に、図6(d)に示すように、HSQ層50の周期的な形状を備えた表面に、水素シルセスキオキサン(HSQ)と異なる高屈折率材料からなる高屈折率層20を積層させる。高屈折率層20は、HSQ層50の周期的な形状と同一である、第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面及び第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有するように形成される。このような高屈折率層20を、高屈折率材料をターゲットしてスパッタリングによって成膜すると共に逆スパッタリングによって余分な膜をエッチングすることによって形成することができる。同様に、高屈折率層20の周期的な形状を備えた表面に、高屈折率材料と異なる低屈折率材料からなる低屈折率層30を積層させる。低屈折率層30もまた、HSQ層50の周期的な形状と同一である、第一の方向に沿って三角波形状を備えた断面及び第二の方向に沿って平坦な形状を備えた断面を有するように形成される。このような低屈折率層30もまた、低屈折率材料をターゲットしてスパッタリングによって成膜すると共に逆スパッタリングによって余分な膜をエッチングすることによって形成することができる。さらに、図6(e)に示すように、スパッタリングによる成膜及び逆スパッタリングによるエッチングを繰り返して、同様に、複数の高屈折率層20及び複数の低屈折率層30を交互に積層させて、偏光子としての積層構造体1を製造することができる。
[実施例1]
まず、MCZ(Magnetic field applied Czochralski)法で製作された0.1μmの熱酸化膜付きシリコン(100)基板の結晶軸方位を、X線回折法によって計測した。上記基板上に電子ビーム用感光性材料(レジスト)を0.2μm塗布し、レジストを塗布した基板を110℃で20分間プリベークした。
次に、電子線描画装置を用いて、熱酸化膜付きシリコン基板の結晶軸に合わせて、レジストに対して等間隔に配置される同一の円形状のパターニングを行った。その後、レジストに対するパターニングの後に所定の現像及びリンスの工程を実施した。レジストの形成された円形の凹部(レジストが無い部分)の直径は、0.12μmであり、レジストに配置された円形の凹部の周期(ピッチ)は、0.2μmであった。
次に、上記基板をオーブン中で、120℃で30分間ポストベークした。ポストベークの後、熱酸化膜上の感光性材料をマスクとして、0.1μmの厚さの熱酸化膜をフッ酸(HF)でウエットエッチングした。その結果、0.2μmの周期で等間隔に配置される0.12μmの直径の同一の円形の凹部が形成されるようにパターニングされた熱酸化膜が得られた。
次に、パターニングされた感光性材料及び熱酸化膜をマスクとして、シリコン基板を40℃で40重量%の濃度のKOH(アルカリ)溶液でウエットエッチングした。この結果、シリコン基板の(100)面がエッチングされ、(100)面に対して54.7°の角度をなすX軸及びY軸の両方向にV字形状の(正四角錐型の凹形状の)シリコンの(111)面が形成された。ここで、シリコン基板の熱酸化膜で被覆された部分は、サイドエッチングされ、シリコン基板の(100)面上の熱酸化膜は、自然に除去されて、残らなかった。この結果、シリコン基板の(100)面がさらにエッチングされ、正四角錐型の凹形状を備えたシリコン基板の(111)面が、基板の表面全体に形成された。すなわち、平坦部がなく、正四角錐型の凹形状が繰り返される形状を備えた表面を有するシリコン基板が得られた。次に、上記のシリコン基板における正四角錐型の凹形状が繰り返される形状を備えた表面に撥水処理を施した。このようにして得られたシリコン基板を型として用いて、以下のナノプリント法による形状転写を行った。
まず、HSQ(水素シルセスキオキサン)材料(東レ・ダウコーニング・シリコ−ン(株)社製HSQ)を、HSQの希釈剤としてのメチル=イソブチル=ケトン(MIBK)に溶解させて、HSQ溶液を調製した。そして、表面に密着性処理を施した石英基板上に、転写材料としてのHSQ溶液をスピンナーで塗布して、HSQの層を形成した。その後、HSQの層が形成された石英基板を、50℃で10分間放置し、HSQの層から希釈剤を揮発させ、HSQの層の粘度を、ナノインプリントすることが可能な粘度に調整した。
次に、石英基板に形成されたHSQの層に、シリコン基板の正四角錐型の凹形状が繰り返される形状を備えた表面を押し当て、石英基板に形成されたHSQの層中の気泡を除去した。また、石英基板及びシリコン基板の両方を互いに密着させることで、石英基板上の余分な転写材料を石英基板の外周から除去した。続いて、HSQの層を間に挟む石英基板及びシリコン基板を、真空チャンバー内に移動させ、1ミリトールから10ミリトールまで程度の圧力及び130℃の温度で10分間加熱した。これにより、石英基板及びシリコン基板に挟まれたHSQの層を硬化させた。その結果、シリコン基板の正四角錐型の凹形状に対応した正四角錐型の凸形状を有するように、HSQの層が硬化した。次いで、正四角錐型に硬化したHSQの層を有する石英基板及びシリコン基板を剥離した。このとき、正四角錐型に硬化したHSQの層は、密着性処理された石英基板に残り、シリコン基板には残らなかった。また、HSQの層を硬化させる際におけるHSQの層の収縮によって、HSQの正四角錐型の凸形状は、0.2μmの周期(ピッチ)及び約50°の角度を有する正四角錐型の凸形状になった。結果として、石英基板上に、石英の屈折率に近い屈折率を有するHSQからなる正四角錐型の層を形成することができた。
この石英基板に形成されたHSQからなる正四角錐型の層の表面上でSi及びNbのターゲットからの放出されるSi及びNbの粒子並びに導入ガスとしての酸素を反応させる反応(リアクティブ)バイアス・スパッタリング法によって、HSQからなる正四角錐型の層の表面上にSiO層及びNb層を交互に積層させた。より詳細には、ターゲットからの中性粒子の堆積、Arイオンの垂直入射によるスパッタエッチング、堆積粒子の再付着の過程によって、SiO層及びNb層を形成させた。ターゲットからの中性粒子の堆積による成膜については、ターゲットに印加する高周波の電力が、400Wであり、石英基板に印加する高周波の電力が、60Wであった。一方、Arイオンの垂直入射によるスパッタエッチングについては、Arガスの圧力が1.9mTorrであり、石英基板に印加する高周波の電力が、60Wであった。なお、石英基板の表面における正四角錐形状の周期は、200nmであり、基板の表面に垂直なZ軸方向の積層の周期は、100nmであった。本実施例において得られた積層構造体の構成を表1に示す。
Figure 0004653441
表1に示すように、屈折率:1.4753の石英基板に屈折率:1.46のHSQからなる正四角錐型の層が設けられ、HSQからなる正四角錐型の層上に、第1番目の層として屈折率:1.4753及び膜厚:54.9nmのSiO層を成膜した。この第1番目の層は、HSQからなる正四角錐型の層とHSQからなる正四角錐型の層上に設ける第2番目以上の層との間の密着性を向上させるためのアンダーコート層である。
次に、第1番目の層の上に、第2番目の層から第39番目の層までの38個の層からなる第1階層を積層させた。第1階層における第2番目の層は、屈折率:2.3442及び膜厚:69.11nmのNb層であり、第3番目の層は、屈折率:1.4753及び膜厚:109.81nmのSiO層であり、同様に第1階層における偶数番目の層は、屈折率:2.3442及び膜厚:69.11nmのNb層であり、奇数番目の層は、屈折率:1.4753及び膜厚:109.81nmのSiO層である。すなわち、第1階層においては、第2番目の層から第39番目の層まで、屈折率:2.3442及び膜厚:69.11nmのNb層並びに屈折率:1.4753及び膜厚:109.81nmのSiO層を交互に積層させた。
次に、第39番目の層の上に第40番目の層として屈折率:2.3442及び膜厚:69.11nmのNb層、第40番目の層の上に第41番目の層として屈折率:1.4753及び膜厚:54.9nmのSiO層、第41番目の層の上に第42番目の層として屈折率:2.3442及び膜厚:19.2nmのNb層、並びに第42番目の層の上に第43番目の層として屈折率:1.4753及び膜厚:61.0nmのSiO層を積層させた。
次に、第43番目の層の上に、第44番目の層から第63番目の層までの20個の層からなる第2階層を積層させた。第2階層における第44番目の層は、屈折率:2.3455及び膜厚:38.39nmのNb層であり、第45番目の層は、屈折率:1.4778及び膜厚:61.0nmのSiO層であり、同様に第2階層における偶数番目の層は、屈折率:2.3455及び膜厚:38.39nmのNb層であり、奇数番目の層は、屈折率:1.4778及び膜厚:61.0nmのSiO層である。すなわち、第2階層においては、第44番目の層から第63番目の層まで、屈折率:2.3455及び膜厚:38.39nmのNb層並びに屈折率:1.4778及び膜厚:61.0nmのSiO層を交互に積層させた。
次に、第63番目の層の上に、第64番目の層から第81番目の層までの18個の層からなる第3階層を積層させた。第3階層における第64番目の層は、屈折率:2.3480及び膜厚:34.55nmのNb層であり、第65番目の層は、屈折率:1.4793及び膜厚:54.9nmのSiO層であり、同様に第3階層における偶数番目の層は、屈折率:2.3480及び膜厚:34.55nmのNb層であり、奇数番目の層は、屈折率:1.4793及び膜厚:54.9nmのSiO層である。すなわち、第3階層においては、第64番目の層から第81番目の層まで、屈折率:2.3480及び膜厚:34.55nmのNb層並びに屈折率:1.4793及び膜厚:54.9nmのSiO層を交互に積層させた。
最後に、第81番目の層の上に、第82番目の層として屈折率:2.3480及び膜厚:15.36nmのNb層を成膜した。第82番目の層は、HSQからなる正四角錐型の層上に積層させたSiO層及びNb層を保護するためのオーバーコート層である。このようにして、HSQからなる正四角錐型の層上に正四角錐型の複数のSiO層及びNb層が積層された積層構造体を製造した。なお、上記のSiO層及びNb層における屈折率は、実際にそれぞれの膜を成膜した際における360nmの波長の光に対する値である。
本実施例において製造された積層構造体は、偏光子として利用可能である。図7は、本実施例において製造された積層構造体の偏光分離特性を示す図である。図7において、横軸は、積層構造体に入射させた光の波長(nm)を表し、縦軸は、積層構造体に入射させた光におけるTEモード及びTMモードの偏光成分の透過率(%)を表す。図7における実線は、波長400nmから700nmまでのTEモードの偏光成分の透過率を表し、点線は、波長400nmから700nmまでのTMモードの偏光成分の透過率を表す。図7に示すように、本発明の実施形態による積層構造体によれば、430nmから495nmまでの波長の範囲にわたって、TEモード及びTMモードの偏光成分が十分に分離されることを確認することができた。また、波長473nmのSHG(第二高調波発生)のレーザー光に関する本発明の実施形態による積層構造体の偏光分離特性を表2に示す。
Figure 0004653441
表2に示すように、積層構造体にSHGのレーザー光を垂直に入射させたとき、TEモード及びTMモードの偏光成分の透過率は、それぞれ、0.10%及び92.5%であり、TEモードに対するTMモードのコントラストは、925であった。なお、TEモードに対するTMモードのコントラストは、TEモードの偏光成分の透過率に対するTMモードの偏光成分の透過率の比であり、TEモードの偏光成分及びTMモードの偏光成分の分離の程度を表す尺度である。また、積層構造体にSHGのレーザー光を基板のX軸方向(断面が三角波形状を有する一方の方向)に10°の角度だけ斜めに入射させたとき、TEモード及びTMモードの偏光成分の透過率は、それぞれ、0.13%及び90.8%であり、TEモードに対するTMモードのコントラストは、698であった。さらに、積層構造体にSHGのレーザー光を基板のY軸方向(断面が三角波形状を有する他方の方向)に10°の角度だけ斜めに入射させたときにも、TEモード及びTMモードの偏光成分の透過率は、それぞれ、0.13%及び90.8%であり、TEモードに対するTMモードのコントラストは、698であった。よって、積層構造体が、基板のX軸方向及びY軸方向の両方に沿って三角波形状の周期的な形状(正四角錐の周期的な形状)を有することによって、断面が三角波形状を有するX軸方向及び/又はY軸方向に傾斜させて入射する光に対する偏光分離特性を向上させることができることを確認することができた。
[実施例2]
まず、MCZ(Magnetic field applied Czochralski)法で製作された0.1μmの熱酸化膜付きシリコン(100)基板の結晶軸方位を、X線回折法によって計測した。上記基板上に電子ビーム用感光性材料(レジスト)を0.2μm塗布し、レジストを塗布した基板を110℃で20分間プリベークした。
次に、電子線描画装置を用いて、熱酸化膜付きシリコン基板の結晶軸に合わせて、基板の表面におけるX軸方向にライン/スペース形状及びY軸方向にシリンダー形状を有する表面形状にレジストに対してパターニングを行った。その後、レジストに対するパターニングの後に所定の現像及びリンスの工程を実施した。ライン/スペース形状のスペース部(溝部、レジストが無い部分)の幅は、0.14μmであり、ライン部(レジストが残っている部分)の幅は、0.06μmであり、ライン/スペース形状の周期(ピッチ)は、0.2μmであった。
次に、上記基板をオーブン中で120℃で30分間ポストベークした。ポストベークの後、熱酸化膜上の感光性材料をマスクとして、0.1μmの厚さの熱酸化膜をフッ酸(HF)でウエットエッチングした。その結果、0.18μmの幅のスペース部及び0.02μmの幅のライン部を備えたライン/スペース形状にパターニングされた熱酸化膜が得られた。
次に、パターニングされた感光性材料及び熱酸化膜をマスクとして、シリコン基板を40℃で40重量%の濃度のKOH(アルカリ)溶液でウエットエッチングした。この結果、シリコン基板の(100)面がエッチングされ、(100)面に対して54.7°の角度をなすV字溝形状のシリコンの(111)面が形成された。ここで、シリコン基板の熱酸化膜で被覆された部分は、シリコンがサイドエッチングされ、熱酸化膜は、途中で自然に除去されて残らなかった。上記工程で、V字溝形状を備えたシリコン基板の(111)面が、基板の表面全体に形成された。すなわち、平坦部がなく、V字溝形状が繰り返される形状を備えた表面を有するシリコン基板が得られた。次に、上記のシリコン基板におけるV字溝形状が繰り返される形状を備えた表面に撥水処理を施した。このようにして得られたシリコン基板を型として用いて、以下のナノプリント法による形状転写を行った。
まず、HSQ(水素シルセスキオキサン)材料(東レ・ダウコーニング・シリコ−ン(株)社製HSQ)を、HSQの希釈剤としてのメチル=イソブチル=ケトン(MIBK)に溶解させて、HSQ溶液を調製した。そして、表面に密着性処理を施した石英基板上に、転写材料としてのHSQ溶液をスピンナーで塗布して、HSQの層を形成した。その後、HSQの層が形成された石英基板を、50℃で10分間放置し、HSQの層から希釈剤を揮発させ、HSQの層の粘度を、ナノインプリントすることが可能な粘度に調整した。
次に、石英基板に形成されたHSQの層に、シリコン基板のV字溝形状が繰り返される形状を備えた表面を押し当て、石英基板に形成されたHSQの層中の気泡を除去した。また、石英基板及びシリコン基板の両方を互いに密着させることで、石英基板上の余分な転写材料を石英基板の外周から除去した。続いて、HSQの層を間に挟む石英基板及びシリコン基板を、真空チャンバー内に移動させ、1ミリトールから10ミリトールまで程度の圧力及び130℃の温度で10分間加熱した。これにより、石英基板及びシリコン基板に挟まれたHSQの層を硬化させた。その結果、シリコン基板のV字溝形状に対応したV字突起形状を有するように、HSQの層が硬化した。次いで、V字突起形状に硬化したHSQの層を有する石英基板及びシリコン基板を剥離した。このとき、V字突起形状に硬化したHSQの層は、密着性処理された石英基板に残り、シリコン基板には残らなかった。また、HSQの層を硬化させる際におけるHSQの層の収縮によって、HSQのV字突起形状は、0.2μmの周期(ピッチ)及び約50°の角度を有するV字突起形状になった。結果として、石英基板上に、石英の屈折率に近い屈折率を有するHSQからなるV字突起形状の層を形成することができた。
この石英基板に形成されたHSQからなるV字突起形状の層の表面上で実施例1と同じSi及びNbの粒子並びに酸素を反応させる反応バイアス・スパッタリング法によって、実施例1と同じ過程及び条件で、HSQからなるV字突起形状の層の表面上に、実施例1と同じ屈折率及び膜厚を備えたSiO層及びNb層を交互に積層させた。すなわち、実施例1においてHSQからなる層、複数のSiO層及びNb層の形状が正四角錐型であるのに対して、本実施例ではHSQからなる層、複数のSiO層及びNb層の形状がV字突起形状である他は、本実施例では、表1に示す実施例1で得られた積層構造体の構成と同じ構成を有する積層構造体が得られた。なお、石英基板の表面におけるV字突起形状の周期は、200nmであり、基板の表面に垂直なZ軸方向の積層の周期は、100nmであった。
本実施例において製造された積層構造体は、偏光子として利用可能である。図8は、本実施例において製造された積層構造体の偏光分離特性を示す図である。図8において、横軸は、積層構造体に入射させた光の波長(nm)を表し、縦軸は、積層構造体に入射させた光におけるTEモード及びTMモードの偏光成分の透過率(%)を表す。図8における実線は、波長400nmから700nmまでのTEモードの偏光成分の透過率を表し、点線は、波長400nmから700nmまでのTMモードの偏光成分の透過率を表す。図8に示すように、本発明の実施形態による積層構造体によれば、430nmから495nmまでの波長の範囲にわたって、TEモード及びTMモードの偏光成分が十分に分離されることを確認することができた。また、波長473nmのSHG(第二高調波発生)のレーザー光に関する本発明の実施形態による積層構造体の偏光分離特性を表2に示す。
Figure 0004653441
表2に示すように、積層構造体にSHGのレーザー光を垂直に入射させたとき、TEモード及びTMモードの偏光成分の透過率は、それぞれ、0.10%及び82.5%であり、TEモードに対するTMモードのコントラストは、825であった。なお、TEモードに対するTMモードのコントラストは、TEモードの偏光成分の透過率に対するTMモードの偏光成分の透過率の比であり、TEモードの偏光成分及びTMモードの偏光成分の分離の程度を表す尺度である。また、積層構造体にSHGのレーザー光を基板のX軸方向(断面が三角波形状を有する方向)に10°の角度だけ斜めに入射させたとき、TEモード及びTMモードの偏光成分の透過率は、それぞれ、0.25%及び76.5%であり、TEモードに対するTMモードのコントラストは、306であった。さらに、積層構造体にSHGのレーザー光を基板のY軸方向(断面が平坦な形状を有する方向)に10°の角度だけ斜めに入射させたとき、TEモード及びTMモードの偏光成分の透過率は、それぞれ、0.02%及び74.0%であり、TEモードに対するTMモードのコントラストは、3700であった。よって、積層構造体が、基板のX軸方向に沿って三角波形状の周期的な形状を有することによって、三角波形状の周期的な形状が設けられたX軸方向と垂直なY軸方向に傾斜させて入射する光に対する偏光分離特性を向上させることができることを確認することができた。
本発明の実施形態は、積層構造体、積層構造体の製造方法、光学素子、及び光学製品に関する。
本発明の実施形態は、より容易に製造することが可能な積層構造体、該積層構造体の製造方法、該積層構造体を含む光学素子、及び該光学素子を含む光学製品を提供することを目的とする。
本発明の第1の実施形態は、積層構造体において、基板、前記基板の表面における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層、及び前記水素シルセスキオキサンを含む層に積層された前記周期的な形状と同一の形状を備えた単数又は複数の層を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第2の実施形態は、本発明の第1の実施形態の積層構造体において、前記単数又は複数の層が、複数の層である場合であって、前記複数の層における互いに隣接する層の材料は、互いに異なることを特徴とする積層構造体である。
本発明の第3の実施形態は、本発明の第2の実施形態の積層構造体において、前記複数の層の材料は、水素シルセスキオキサンと異なることを特徴とする積層構造体である。
本発明の第4の実施形態は、本発明の第2又は3の実施形態の積層構造体において、前記複数の層は、周期的に積層された互いに異なる材料を含む複数種類の層を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第5の実施形態は、本発明の第1乃至4のいずれか一つの実施形態の積層構造体において、前記周期的な形状は、前記基板の表面における第一の方向に周期的であると共に前記基板の表面における前記第一の方向と垂直な第二の方向に平坦である形状を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第6の実施形態は、本発明の第5の実施形態の積層構造体において、前記周期的な形状は、側辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の三角柱の側面の形状を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第7の実施形態は、本発明の第1乃至4のいずれか一つの実施形態の積層構造体において、前記周期的な形状は、前記基板の表面における第一の方向及び前記基板の表面における前記第一の方向と垂直な第二の方向に周期的な形状を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第8の実施形態は、本発明の第7の実施形態の積層構造体において、前記周期的な形状は、前記基板の表面における第一の方向及び前記基板の表面における前記第一の方向と垂直な第二の方向に同一の周期的な形状を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第9の実施形態は、本発明の第8の実施形態の積層構造体において、前記周期的な形状は、底辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の正四角錐の側面の形状を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第10の実施形態は、本発明の第2乃至9のいずれか一つの実施形態の積層構造体において、前記複数の層は、第一の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第一の積層体及び前記第一の光学膜厚と異なる第二の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第二の積層体を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第11の実施形態は、本発明の第10の実施形態の積層構造体において、前記複数の層は、前記第一の積層体及び前記第二の積層体の間に、前記第一の光学膜厚及び前記第二の光学膜厚と異なる第三の光学膜厚を有する層を含むことを特徴とする積層構造体である。
本発明の第12の実施形態は、光学素子において、本発明の第1乃至11のいずれか一つの実施形態の積層構造体を含むことを特徴とする光学素子である。
本発明の第13の実施形態は、光学製品において、本発明の第12の実施形態の光学素子を含むことを特徴とする光学製品である。
本発明の第14の実施形態は、積層構造体の製造方法において、基板の表面に水素シルセスキオキサンを含む液体を塗布して、水素シルセスキオキサンを含む層を形成する段階、前記基板における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状を反転した形状を備えた型を用いて、前記水素シルセスキオキサンを含む層に前記周期的な形状を転写する段階、及び前記周期的な形状が転写された前記水素シルセスキオキサンを含む層に前記周期的な形状と同一の形状を備えた単数又は複数の層を積層させる段階を含むことを特徴とする積層構造体の製造方法である。
本発明の実施形態によれば、より容易に製造することが可能な積層構造体、該積層構造体の製造方法、該積層構造体を含む光学素子、及び該光学素子を含む光学製品を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を具体的に説明してきたが、本発明は、これらの実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、これら本発明の実施の形態及び実施例を、本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、変更又は変形することができる。
本発明の実施形態を、積層構造体及びその製造方法、光学素子、並びに光学製品に利用することができる可能性がある。
本発明の実施形態は、より容易に製造することが可能な積層構造体、該積層構造体の製造方法、該積層構造体を含む光学素子、及び該光学素子を含む光学製品に適用することができる可能性がある。
図1は、従来の自己クローニング法により製造された偏光子を示す図である。 図2は、従来の自己クローニング法により製造された偏光子の製造方法を示す図である。 図3は、本発明の実施形態による積層構造体の例を説明する図である。 図4は、本発明の実施形態による積層構造体の別の例を説明する図である。 図5は、本発明の実施形態による積層構造体のさらに別の例を説明する図である。 図6は、本発明の実施形態による積層構造体の製造方法の例を説明する図である。 図7は、実施例1において製造された本発明の実施形態による積層構造体の偏光分離特性を示す図である。 図8は、実施例2において製造された本発明の実施形態による積層構造体の偏光分離特性を示す図である。
1、100 偏光子
10、110 基板
20、22、24、130 高屈折率層
30、32、34、140 低屈折率層
40 中間層
50 HSQ層
60 型
120 調整層

Claims (7)

  1. 基板、
    前記基板の表面における少なくとも一つの方向に関して周期的な形状を備えた水素シルセスキオキサンを含む層、及び
    前記水素シルセスキオキサンを含む層に積層された前記周期的な形状と同一の形状を備えた複数の層を含む、積層構造体において
    記複数の層における互いに隣接する層の材料は、互いに異なると共に、
    前記複数の層は、第一の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第一の積層体及び前記第一の光学膜厚と異なる第二の光学膜厚を備えた互いに異なる材料を含む複数種類の層が周期的に積層された第二の積層体を含むことを特徴とする、積層構造体。
  2. 請求項に記載の積層構造体において、
    前記複数の層の材料は、水素シルセスキオキサンと異なることを特徴とする、積層構造体。
  3. 請求項又はに記載の積層構造体において、
    前記周期的な形状は、前記基板の表面における第一の方向に周期的であると共に前記基板の表面における前記第一の方向と垂直な第二の方向に平坦である形状を含むことを特徴とする、積層構造体。
  4. 請求項に記載の積層構造体において、
    前記周期的な形状は、側辺の少なくとも一つを共有して隣接する複数の三角柱の側面の形状を含むことを特徴とする、積層構造体。
  5. 請求項からまでのいずれか一項に記載の積層構造体において、
    前記複数の層は、前記第一の積層体及び前記第二の積層体の間に、前記第一の光学膜厚及び前記第二の光学膜厚と異なる第三の光学膜厚を有する層を含むことを特徴とする、積層構造体。
  6. 請求項1からまでのいずれか一項に記載の積層構造体を含むことを特徴とする、光学素子。
  7. 請求項に記載の光学素子を含むことを特徴とする、光学製品。
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