JP3616349B2 - 偏光素子付き磁気光学結晶板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光の特質である偏光現象を利用した光学機器に用いられ、特定方向の直線偏光のみを透過させ、それに直交する方向の直線偏波を反射させる偏光子と磁気光学効果を持った結晶板を組み合わせた構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁場中におかれた磁気光学効果を持つ結晶に外部から磁界を加えておき、そこに直線偏光を入射した場合、その偏光方向が回転する。その回転方向は光の入射方向に対して非相反性を持っている。つまり結晶に一方向から光を入射し、その偏光方向が光の進む方向を向いて右回りにある角度で回転したとする。その結晶に逆方向から光を入射した場合、その偏光方向は、光の進む方向を向いて左回りに同じ角度回転する。その回転の角度はその結晶板の厚さに比例する。このように入射方向により、偏光方向の回転方向が逆転する特性を利用することで、光アイソレータなど非相反性を持つ種々の光学素子が実現されている。こうした結晶の持つ偏光方向の回転作用を用いる場合、結晶に入射する光の偏光方向を特定する必要があるため、通常は偏光子と組み合わせて使用される。
【0003】
偏光子は不特定の方向に電磁界が振動する無偏光状態の光を、ある特定方向の振動成分だけを透過させて直線偏光にする素子である。動作形態は(1)不要な偏波を吸収させるもの、(2)別々の光路に分けるもの、の二つに大別される。磁気光学効果を持つ結晶板と組み合わせて用いる場合、大きな開口面積、高性能、薄型などの特性を実現することが望まれ、産業的には簡単な工程で作製でき、安価に供給できることが重要である。
【0004】
現在、実用的に使用される偏光子は、上記(1)の動作をするものでは高分子フィルムにヨウ素などの二色性分子を入れたものが一般的である。これは安価で大面積のものが得られるが、消光比が低く、温度特性に劣るという欠点がある。
【0005】
この問題を解決するため、安定性の高い材料を用いた偏光子が開発されている。即ちガラスなどの透明体の中に金属や半導体などの吸収体を、細線状あるいは薄膜状に一方向に配列したものである。細線あるいは薄膜に平行な偏波成分は吸収あるいは反射され、それに直交する偏波は透過する。この種の偏光子は消光比を高く取れるのが特徴であるが、切断・研摩などの工程が必要となり、製造コストの低減が困難である。また磁気光学効果を持つ結晶板と組み合わせる場合、偏光子の作製工程に引き伸ばす工程もしくは切断、研摩といった工程が必要であり、前記結晶板とは別に作製した後、貼り合わせる工程がさらに必要となる。
【0006】
一方、(2)に複屈折結晶を用いたものは、方解石などの複屈折率の大きい材料からなる三角プリズムを2個貼り付けた構造をしている。代表的なものにはグラントムソンプリズムがある。この種の偏光子は一般的に高い消光比、高い透過率が得られるが、大面積や薄型にすることが困難であり、材料が高価であるため価格も必然的に高くなる。こちら偏光子を磁気光学効果を持つ結晶板と組み合わせて用いる場合にも、材料を加工し、偏光子を作製した後に結晶板と貼り合わせる必要がある。
【0007】
透明体のブリュースター角を使用したものでは、誘電体多層膜を用いた偏光ビームスプリッタが挙げられる。これは量産性に富むため低価格ではあるが、高い偏光度は得られない、小型化も困難である、使用波長帯域が狭い、等の問題点があり、限られた用途にしか使用されていない。
【0008】
上述の各偏光子はそれぞれ実用化されているが、一方、最近になって波長以下の周期を持つ透明体周期構造の伝搬異方性を利用した偏光子が理論的に提案されている(浜野哲子、井筒雅之、平山秀樹、“2次元フォトニック結晶を用いた偏光子の可能性”、第58回応物周期予稿集、paper 2a−W−7、1997、佐藤晃、竹部雅博、“構造性複屈折による光学異方性多層膜”、Optics Japan’97、講演予稿集、paper 30pDO1、1997)。これらの構造はいずれも透明母材中に、母材と屈折率の異なる透明体の細柱を2次元周期的に配列させたものである。例えば周期が半波長程度という条件を満たす構造であれば、柱に平行な偏波と垂直な偏波に対して、一方は内部を伝搬させ、他方は遮断させることができ、従って偏光子として動作させられる。こうした構造の実現は容易ではなかったが、最近になってバイアススパッタ法という薄膜の堆積技術を応用した方法が提案され、実証されている。(特許公開番号:特開2000−56133)
【0009】
偏光子と磁気光学結晶板を組み合わせて前記光アイソレータを構成する場合、現状では素子としての小型化が可能である、必要な性能を満たすなどの点から(1)の金属微粒子をガラス中に配列した偏光子が用いられる場合がほとんどである。しかしこの偏光子は原理的に結晶板上に作製することは困難であり、個別に作製する必要があり、さらにその後位置合わせ・角度合わせが要求される貼り合わせの工程が必要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は上記の問題点を解決するためのものであり、本発明の目的は、高消光比でかつ挿入損失の小さい偏光子を、磁気光学効果を持つ結晶板上に直接作製することで、偏光子と磁気光学効果を持つ結晶板と集積させた構造、さらにはそうした構造を用いて、高性能かつ低価格な光アイソレータ並びにレーザモジュールを提供することにある。後で述べるように、光アイソレータチップの製造原価を1/5から1/10に激減させることができる。
【0011】
【課題を解決する手段】
以下、本発明において磁気光学結晶板上に作製可能な偏光子とその製造技術に関して説明する。
高屈折率媒質と低屈折率媒質からなる人工的な周期構造において、互いに直交する二つの偏波成分は、それぞれが独立な分散関係(周波数と波動ベクトルとの間の関係)を持っている。この二つの偏波成分は、本発明に関連の深い2次元周期構造ではそれぞれTE波、TM波である。また一般の3次元周期構造においても固有モードはTE的な波とTM的な波に通常分類される。故に本発明においては便宜上TE波、TM波と呼ぶことにする。バンドギャップ、すなわち光が伝搬しない周波数帯域もTE波とTM波では異なる。ある周波数帯域において、一方の偏光モードが遮断され、他方の偏光モードが伝搬する場合がある。即ち、この周波数帯域においては、この周期構造体は一方の偏光を反射または回折し、他方の偏光を透過させる偏光子としての動作が可能である。また、消光比も理論的に十分高いものが得られる。
【0012】
本発明の偏光機能を生じさせる部分の中心思想は、図1に示すように屈折率の異なる2種類以上の透明体からなり、3次元の直交座標系x、y、zにおいて、積層の単位となる層の形状がx軸方向に周期構造を有し、y軸方向には一様であるか、またはx軸方向より長い周期を持つ構造を有し、その形状を繰り返しつつz軸方向に層状に積層されている構造、即ち、周期的なひだ(うねり)を有する2種類以上の薄膜を多層化した構造を発明者等が開発してきた周期構造作製方法により、磁気光学効果を持つ結晶板上に作製する方法を発明したことである。光は面に垂直あるいは斜めに入射される。開口面積は基板の大きさで決り、大きくすることは極めて容易である。また偏光機能を持つ部分の光路長は積層厚さで決まるが、波長の数倍程度(数μm)で十分であり、従来の偏光子に比べ数桁薄くすることができる。
【0013】
またこの技術の特徴として、用いることのできる基板の材料には、真空容器に入れることができるものであれば原理的に制限が無いことが挙げられる。従って磁気光学効果を持った結晶板を基板に用いることが可能である。結晶板には周期的な溝列を形成する必要があるが、これはリソグラフィー技術、プラズマを用いたドライエッチング技術といった微細加工技術を用いて結晶に直接加工するか、もしくは結晶板表面に無機物もしくは有機物の膜をコーティングし、その膜に溝を形成することで実現できる。こうした結晶板への溝加工ならびにその後の積層は、結晶板の両面に同様に可能である。
【0014】
【発明の実施形態】
上記の周期構造を実現する方法は、バイアス・スパッタリングに代表される堆積粒子の拡散入射とスパッタエッチングを併用した成膜法において、その堆積作用とエッチング作用を相互に制御することにより、表面の凹凸形状を繰り返しつつ層状に積層させることで可能である。このメカニズムは次の3つの効果、(1)堆積粒子の拡散入射により影となる凹部の堆積速度が遅くなる効果、(2)スパッタエッチングによる傾斜角約50度から60度の面においてエッチング速度が最大となる効果、(3)面にスパッタエッチングにより削られた粒子が基板の別の場所に再付着する効果、の適切な割合での重ねあわせであると説明できる(川上彰二郎、佐藤尚、川嶋貴之、“バイアススパッタ法で作製される3D周期ナノ構造の形成機構”、電子情報通信学会誌C−1、vol.J81−C−1、no.2、pp.108−109、1998年2月)。
【0015】
本発明の偏光子では、溝列の周期Lx、積層方法の周期Lzを制御することで、TEモード、TMモードのバンドギャップが生じる波長帯域を任意にかえることができる。即ち偏光子として動作させる波長帯域を任意に設定することが可能である。
【0016】
また低屈折率媒質としてはSiO2を主成分とする材料が最も一般的である。SiO2は透明波長領域が広く、化学的、熱的、機械的にも安定であり、成膜も容易に行なえる。高屈折率材料としては、TiO2などの酸化物や、Si、GaAsなどの半導体が使用できる。TiO2などは透明波長範囲が広く、可視光領域でも使用できる。一方、半導体は、近赤外域に限定されるが、屈折率が大きい利点がある。
【0017】
この技術を用いることで、周期的な溝列を形成した基板上に、2種類の透明材料からなる薄膜を煩雑な位置合わせを一切行わずに位置の等しい凹凸形状を繰り返しつつ周期的に積層することができる。即ち、この技術を用いることで本発明の偏光機能を発現する周期構造体を容易に作製することができる。
【0018】
ところで、多目的の偏光子としては、広い周波数帯域で、使用することが望ましい。高屈折率媒質層と低屈折率媒質層の形状を適切に決定することにより、偏光子としての使用周波数帯域を広くとることができる。逆に、特定のレーザ光のような単色の光に対しては、高屈折率媒質と低屈折率媒質の形状に対する自由度は大きく、成膜において、繰り返しが容易な形状を選択することができる。
【0019】
以下、上記製造方法により実現される、磁気光学効果を持つ結晶板とその表面に作製された偏光子を用いた偏光依存型光アイソレータについて説明する。
図2に示すように、基板に用いる磁気光学効果を持つ結晶板の厚さを、偏光方向が45度回転するように調整し、その両面に上記の偏光素子を形成する。符号3、4はそれぞれ両面の偏光素子、符号5は磁気光学効果を持つ結晶板である。その場合、3と4との偏光素子の溝の方向は互いに45度ずらして作製する。この複合素子は、素子表面の垂線から少し傾けた角度で光を入射することで、偏光依存型の光アイソレータを実現できる。3から4に向かう方向を順方向、4から3に向かう方向を逆方向とする。
【0020】
図中で順方向に光を入射した場合、偏光方向が3において透過する偏光方向、つまりy軸方向であれば、光は透過し、磁気光学効果を持つ結晶板内で45度回転され、4において透過することのできる偏光方向に一致するため、光は外に出ることができる。
【0021】
逆方向に光を入射した場合、4において反射される偏光は反射され、3側に戻ることはできない。また4を透過できる偏光においても、磁気光学効果により45度回転されるが、磁気光学効果の非相反性により、3に入射する際の偏光方向は透過できる方向と90度ずれた方向、つまり反射される偏光方向に回転される。1で反射された光は結晶板中を4に向かって進み、再度偏光方向が45度回転される。その結果、偏光方向は4において反射される偏光となり、4においても反射され、再度3に向かって結晶板中を進む。この際も偏光方向は45度の回転を受け、最終的に3において透過できる偏光方向となる。しかし、2回の反射とも偏光素子に対して斜めに入射するため、反射のたびに位置がずれ、3側から4側へむかって入射した際とは異なる場所から出射される。その光は、順方向に入射した導波路もしくは光源には結合できないため、この複合素子は光アイソレータとして機能する。
【0022】
上記の光アイソレータは順方向において透過できる偏波は限定されているが、半導体レーザの出射端直後に、レーザの安定動作のために挿入される光アイソレータでは、レーザから出射される光は偏波がほぼ特定されるため、上記の光アイソレータにおいても十分機能を果たす。こうしたアイソレータには、従来では小型化が可能であるという点から、金属微粒子をガラス中に埋め込んだ偏光子を磁気光学効果を持つ結晶板の両面に貼り合わせたものが用いられてきたが、本発明のアイソレータでは偏光子部分の基板部分が必要ないため、従来の構成に比べ格段に小型化が可能となる。
【0023】
さらに従来では、貼り合わせの際に両面に貼る偏光子の偏光方向の角度を高精度似合わせる必要があったが、本発明では角度は基板作製時のリソグラフィー技術で決まり、その精度を上げることは容易である。したがって従来品に比べ、小型で作製工程が簡便でコストのかからない素子を実現することが可能となる。具体的には、1mm角のアイソレータチップを想定して、本方法における量産時のチップ単価を従来型(無反射処理した磁気光学結晶板の両面に【0005】項記載の偏光子を貼り付けたもの)のそれと比較すると1/5から1/10となり作用効果が極めて顕著である。ただし比較においては両者ともに部品購入費、加工費、成膜費、組立費をふくみ、販売費用は含まない。
【0024】
また本方法では組立工程そのものがないため、従来において組立時に使われてきた接着剤の使用も不要となる。したがってその接着剤の層における光の吸収の問題や、接着剤の信頼性の問題から原理的に回避することができる。このことにより製品の高性能化、高信頼性化を容易に実現することができる。
【0025】
さらにこうした光アイソレータを光通信等で用いられるレーザモジュールに組み込むことで、従来に比べレーザーモジュール全体の小型化、低価格化が可能となる。
【0026】
【実施例】
【実施例1】
図1に示す構造を有する偏光素子について説明する。図中参照符号1はアモルファスSiO2の層(SiO2層)、2はアモルファスSiの層(Si層)である。x軸方向の周期Lxは0.5μm、z軸方向の周期Lzは0.57μmである。SiO2層1及びSi層2は厚さtをわずかに変化させながら、周期的にx軸方向にそって折れ曲がった形状をなしている。
【0027】
次にその作製方法を説明する。
まず基板上に電子ビームリソグラフィー技術により周期的なレジストパターンを形成する。溝の幅は0.25μm、深さは0.2μm、横方向の周期は0.5μmである。図3にその模式図を示す。符号6は基板、符号7は無反射コーティング層、符号8は周期的な溝の部分である。一般には周期構造の寸法の選択により、7、8は基板と異なる材料から選択するが、基板と同一の材料のままその上に溝を形成することもできる。今回は石英基板上に、SiO2及びSiのターゲットを用い、バイアス・スパッタリング法により、SiO2層とSi層を交互に積層した。その時、各層のx軸方向に周期的な凹凸の形状を保存しながら成膜を行うことが肝要である。その条件は次の通りであった:SiO2の成膜に対してはArガス圧6mTorr、ターゲット高周波電力400W、基板高周波電力60W;Siの成膜に対し、Arガス圧1mTorr、ターゲット高周波電力400Wであった。SiO2とSiの層を10層ずつ積層した。積層した厚さは約6μmである。
【0028】
この条件において、図3に示された矩形の溝を有する基板の上に、図1に示された積層構造が生成される理由は、次に述べる3要素の重ね合わせによって説明することができる:(1)ターゲットからの中性粒子の分散入射による堆積;(2)Arイオンの垂直入射によるスパッタエッチング;(3)堆積粒子の再付着である。
【0029】
なお基板上の周期的な溝と多層膜の間および、多層膜と空気の屈折率の違いから生じる反射を防ぐため、多層膜10層ずつの上下にそれぞれ厚さを調整した膜を挿入することで、多層膜と基板もしくは空気との整合をとり、反射を低減している。今回、多層膜の上は空気としたが、別の物質であっても可能である。
【0030】
図4に、作製した構造に光を垂直に入射した際の各偏波に対する透過率を、波長を変化させながら測定した結果を示す。符号9で示す波長1.5μm付近においてTM偏波が透過し、TE偏波が遮断されている。遮断されたTE偏波は反射光として反射されている。また無反射層を積層開始部分及び終了部分に導入した結果、TM偏波の透過率は波長1.5μm付近で高い値を示すとともに、多層膜と基板および多層膜と空気の界面同士の間で生じる多重反射の影響で、波長の変化に伴い透過率が変動すること無く、平坦な特性が得られている。
【0031】
図5に、この周期構造体における周波数と波動ベクトルの関係を、周期的境界条件を用いたFDTD法(有限差分時間領域法)により計算した結果を示す。FDTD法によるフォトニック結晶のバンド構造と光透過特性の解析はS.Fanらにより、Physical Review B,vol.54,no.16,pp.11245−11251(1996年)において報告されているとおりである。
図5において、横軸は相対値で表した周波数Lx/λである。ここで、λは入射光の波長、kzは波動ベクトルのz成分である。実線と破線は、それぞれTE波とTM波における分散曲線を示す。ここでLx=0.5μm、波長1.55μmより、周波数Lz/λ=0.371となる。この図からわかるように、Lz/λ=0.371の直線はTE波の分散曲線(実線)とは交わらず、TM波の分散曲線(破線)とは交わる。つまりTE波は遮断・反射され、TM波は透過することを意味する。すなわち、この周期構造体は周波数Lz/λが0.35から0.39の間に位置する符号10の周波数帯でTM波を透過させる偏光子として動作している。
【0032】
こうした特性を持つ偏光素子は、基板に磁気光学効果を持つ結晶板を用いても同様の効果が得られることは明らかである。
【0033】
【実施例2】
本実施例では、実施例1における各誘電体の層の厚さの面内均一性や溝の形状、Lz/Lxの比の値などのパラメータが実施例1に示すものから変化しても優れた偏光特性が得られることを例示する。
図6は、本発明の他の実施例の構成を示す図である。x軸方向の周期Lxは0.5μm、z軸方向の周期Lzは0.57μmである。SiO2層は厚さtを0.9Lzと0.3Lzの間で変化させながら、そして、Si層は厚さを0.1Lzと0.7Lzの間で変化させながら、周期的に折れ曲がった形状をなしている。積層膜の作製において、基板は実施例1の場合と同じであるが、SiO2層およびSi層を生成するバイアス・スパッタリングの条件が異なっている。
【0034】
この周期構造体における周波数と波動ベクトルの関係をFDTD法により、計算した結果を図7に示す。横軸は相対値で表した波動ベクトルの大きさであり、縦軸は相対値で表した周波数である。実線と破線は、それぞれTE波とTM波における分散曲線である。この図からわかるように、第1の実施例の場合よりも、偏光子として作用する周波数帯が広くなっている。ところで、ひとつのバンドギャップに着目したとき、単一の光周波数で使用する偏光子に対しても、その周波数幅は広いことが望ましい。なぜなら、バンドギャップの端から充分に離れていない周波数においては、消光比を大きくとるために必要なz方向の周期数が増大するからである。
【0035】
第1と第2の実施例において、z軸方向とx軸方向の繰り返し周期の比Lz/Lxは1.14であったが、FDTD法による他の計算結果から0.2程度であっても、偏光子としての作用が可能であることがわかっている。またx方向の周期Lxは、通常の偏光子として使用する場合には、光の波長以下程度に選ばれるが、一方の偏光をまっすぐに透過させ、他方の偏光を回折させるための偏光素子においては、光の波長よりも長い周期Lxを選択するとよいことがわかっている。さらに、溝はy軸方向に必ずしも一様である必要はなく、x軸方向の溝の幅と間隔に対して、異なる周期構造を持っていてもよく、あるいはy方向に充分長いランダムな長さの溝であってもよいことが、他の計算の結果、わかっている。
【0036】
ところで、今回は、単位となる層の形状を繰り返しつつ積層する手段として、バイアス・スパッタリング法を用いたが、堆積プロセスとスパッタリングエッチングのプロセスを同時でなく時間的に分離した方法を加えることにより、積層の単位となる層の形状の設計自由度を大きくとることができる。さらに、低屈折率媒質としては、アモルファスSiO2以外にも、パイレックスなどの光学ガラスを用いることができる。一方、高屈折率媒質としてはSi以外にも、TiO2、Ta2O5などを用いることもできる。
【0037】
符号13は、はじめの数周期を周期的な溝と同じ屈折率の膜で積層したものである。屈折率はSiターゲットをスパッタする際、アルゴンと酸素をある割合で混ぜたガスを用いた反応性スパッタを行うことで、SiO2の屈折率1.46からSiの屈折率3.5の間で任意に制御が可能である。こうした膜を数層堆積することで、基板がどのような形状であっても、多層膜の積層時に保存される形状に収束させることができる。また光にとっては屈折率に違いが無いため、周期的な溝と最初の数層膜との間の違いを感じることができない。
【0038】
基板の周期的な溝の形成には電子ビームリソグラフィー技術とドライエッチング技術を用いたが、光リソグラフィー技術もしくはx線リソグラフィー技術を用いても可能であり、パターンの形状は矩形でなくとも、周期的な凹凸であればいい。またリソグラフィー技術ではなく、あらかじめ周期的な溝をシリコンなどの基板上に形成し、それを金型として、ポリイミドなどの高分子材料を塗布した基板上に押し付けることで、パターンを形成することも可能である。その後、ドライエッチング技術によりパターンを結晶板に転写する。結晶板に形成される溝が矩形である必要はないため、パターン転写におけるエッチングにウエットエッチングを用いても可能である。
【0039】
このようにして作製した積層膜を偏光子として使用するためには、基板の反対側の面に無反射コーティングを施した後、切断すればよい。多数の素子を一括して作製できるだけでなく、研磨が不要であり、切断工程が簡易である。その結果、低価格の偏光子を提供することができる。また、基板を除く積層膜の厚さは数ミクロンであり、垂直入射または小さい入射角での使用が可能である。それゆえ、小型の光通信用アイソレータなどへの、広範な応用が可能である。また、光サーキュレータなどに用いる偏光分離素子として使用するときには、入射光に対して大きく傾けて使用する場合があるが、この場合も切断面を光が透過することはないので、研磨が不要である。
【0040】
【実施例3】
実施例1もしくは2で述べた構造を磁気光学効果を持つ結晶板の片面に作製することで、任意の偏光状態から、一方向に偏光した光を損失なく取り出す方法について述べる。
基板にはビスマス置換タイプの磁性ガーネット結晶結晶:(BiYbTb)3Fe5O12を用い、波長1.5μmにおいて偏光方向が90度回転するよう、厚さを900μmに調整する。その片面に実施例1で述べた方法で周期構造を作製する。図8にその構造を示す。符号14が磁気光学効果を持つ結晶板で、符号15がその上に形成された偏光子部分である。
【0041】
結晶板の周期構造が形成されていない側から任意の偏光を入射する。その光は結晶板中で偏光方向が90度回転するが、入射の偏光を任意としているため、その角度は意味を成さない。この場合、偏光子部分において周期的な溝に垂直な偏光成分が透過するように設計すると、溝に平行な偏波成分は反射される。反射された光は結晶板中を戻るがその際、偏光方向は回転し、溝に垂直な方向の偏光として出射される。したがって素子の両面から同じ偏光を持つ光が出射される。この場合、光が損失する部分はないため、入射した光が100%の効率で特定の偏光に変換される、偏光方向変換素子として機能する。
【0042】
なお基板に磁気光学効果を持つ別の種類の結晶板を用いても、厚さを調整することで同様の機能を持たせることは可能である。また偏光子部分において溝に平行な偏光成分が透過できるように設計した場合においても、同様の機能を持たせることが可能である。
【0043】
【実施例4】
実施例3で示した構造を用いて光スイッチを実現することも可能である。図9にその動作原理を示す。符号16に示す磁気光学効果を持つ結晶板上に、符号17に示す偏光素子部分を形成し、符号18に示すコイルに電流を流すことで磁界を印加する。磁気光学効果を持つ結晶板に加える磁界は、素子周囲に巻いたコイルに電流を流すことで発生させる。
【0044】
周期構造部分の溝に垂直な方向の偏光が周期構造を透過できる場合を考える。溝に垂直な方向の偏光を、結晶板の周期構造が形成されていない側から入射する。コイルに電流が流れておらず磁界がかけられていない場合、偏光方向は回転せず、光は周期構造部分を透過する。一方、コイルに電流を流し磁界をかけた場合、偏光方向は90度回転し、周期構造部分に入射する際は、溝に平行な偏光方向となるため反射され、透過することができない。つまりコイルに流す電流を制御することにより、光の透過もしくは遮断を制御することができる光スイッチとして動作する。
【0045】
なお、偏光子部分は溝に平行な偏光が透過する場合でも同様の機能を持たせることができる。また外部からかける磁界は、コイルを用いなくとも、磁界の強さを制御できれば、同様の動作をすることは明らかである。
【0046】
【実施例5】
実施例1もしくは2に示す偏光子を磁気光学効果を持つ結晶板上に作製し、図2にしめす偏光依存型の光アイソレータとして機能する構造の作製方法を述べる。
基板にはビスマス置換タイプの磁性ガーネット結晶結晶:(BiYbTb)3Fe5O12を用い、波長1.5μmにおいて偏光方向が45度回転するよう、厚さを450μmに調整する。その両面に実施例1で述べた方法で周期構造を作製する。この際、両面の溝の方向をそれぞれ45度ずらして作製する。全体の厚さは460μm強となる。図中z軸の正の方向を順方向、逆の方向を逆方向とする。ここでは周期構造の溝に平行な偏波成分が透過できるものとして話を進める。
【0047】
この素子に純方向に、基板の垂線から4度傾けて、表面の溝に平行な偏光を入射した場合、光は結晶板中を約1.6度の角度を持って伝搬し、入射した軸とは約12μmずれた位置に出射される。途中偏光方向は45度回転されるので、符号4の偏光子を透過できる。
一方、逆方向から光を入射した場合、4の溝に垂直な偏光は反射され、3側へは伝搬しない。また4の溝に垂直な偏光を同じ光軸で入射した場合、やはり垂線に対して約1.6度の角度で伝搬するが、磁気光学効果の非相反性により、符号3の偏光子で反射される方向に偏光方向が回転される、その結果、再度光は4に向かって進み、再度偏光方向が45度の回転を受け、4には溝に垂直な偏光となって入射する。したがって4では反射され、再び3へ向かって進む。そこで再度偏光は回転され、3へ入射した際には、その偏光方向は3を透過できる方向にあり、光は出射される。しかし二度の内部反射により、はじめに順方向から入射した場合の位置とは約24μmずれたところへ出射されるため、3側から光を入射するための導波路もしくは光源には結合することができず、光アイソレータとして機能する。
【0048】
なお、結晶板には他の磁気光学効果を持つ結晶板を使用することは可能であり、その場合は厚さを調整することで同様の効果が得られることは明らかである。また入射角も4度以外の角度も可能である。したがって逆方向における出射位置のずれは、それぞれの値を調整することで任意に変えることができる。さらに溝の方向が入射方向に対して90度回転した場合、つまりx軸とy軸が入れ替わった場合においても、同様の動作をさせることができる。
【0049】
【実施例6】
実施例5で述べた光アイソレータは、光通信の光源として用いられる半導体レーザのモジュール内において使用されている偏光依存型光アイソレータに要求される性能を満たすため、レーザモジュールに組み込んで使用できることは自明である。さらに素子長が約500μmと大変薄くでき、光の通る幅も数十μmで十分なため、従来品に比べ小型化、低コスト化が期待できる。
【0050】
【発明の効果】
従来は偏光子板、磁気光学結晶板をそれぞれ作製し、表面に薄膜をコーティングし無反射処理を行い、それらを貼り合わせて素子を作製していた。しかし本技術を用いることで、磁気光学結晶板上に偏光子部分、無反射処理部分を連続して作製可能となるため、工程数、工程時間の大幅な削減が実現できる。
【0051】
さらに光アイソレータを構成する際、従来技術では磁気光学結晶板の両面に、それぞれの偏光方向の角度を精密に合わせる必要がある。一方、本技術では角度はリソグラフィーのプロセスで決めるため、容易かつ高精度に自動化が可能である。したがって単なる工程数削減以上の効果が期待される。
【0052】
また従来では、偏光子部分と磁気光学結晶板部分を別々に作らざるを得ないため、偏光子部分にそれを保持するための基板が必要である。しかし本技術では、直接磁気光学結晶板上に偏光子を作製するため、光学的には意味の無い基板部分を省略することができる。これは材料コストの削減のみならず、素子全体の小型化、軽量化に繋がる。特に光ディスク用光学ピックアップ等に用いられる場合には大きな意味を持つことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構造を示す図
【図2】第5の実施例の構造を示す図
【図3】表面に溝を有する基板を示す図
【図4】第1の実施例における波長と透過率の関係を示す図
【図5】第1の実施例における周波数と波動ベクトルの関係を示す図
【図6】第2の実施例の構造を示す図
【図7】第2の実施例における周波数と波数ベクトルの関係を示す図
【図8】第3の実施例の構造を示す図
【図9】第4の実施例の構造を示す図
【符号の説明】
1 SiO2層
2 Si層
3 結晶板の裏面に作製された偏光子
4 結晶板の表面に作製された偏光子
5 磁気光学効果を持つ結晶板
6 磁気光学効果を持つ結晶板
7 無反射コーティング層
8 周期的な溝
9 TM偏波を透過させる偏光子として作用する波長帯の一つ
10 TM偏波を透過させる偏光子として作用する周波数帯の一つ
11 SiO2層
12 Si層
13 基板の屈折率と同じ値の屈折率を持つ形状遷移層
14 磁気光学効果を持つ結晶板
15 結晶板の表面に作製された偏光子
16 磁気光学効果を持つ結晶板
17 結晶板の表面に作製された偏光子
18 コイル
Claims (9)
- 磁気光学効果をもつ結晶板上の少なくとも片面に、3次元の直交座標x、y、zにおいて、屈折率の異なる2種類以上の透明体よりなるz軸方向の多層構造体であって、各透明体ごとに積層の単位となる層の形状がx軸方向に周期凹凸構造を有し、y軸方向には一様であるか、またはx軸方向より大きい長さの周期的または非周期的な凹凸構造を有し、その形状を周期ごとに繰り返しつつz軸方向に層状に積層されていて、入射方向がz軸方向に零でない成分を持つ光に対して作用する偏光機能を持つことを特徴とする偏光子を積層した構造であり、前記結晶板と多層膜との間、および多層膜と前記結晶板と反対側にある物質とのそれぞれの境界で生じる反射を防ぐための屈折率整合層が積層された構造
- 前記磁気光学効果を持つ結晶は磁性ガーネット結晶であることを特徴とする請求項1に記載の構造
- 前記多層構造体を形成する前記屈折率の異なる少なくとも2種類の透明体は、SiまたはTiO2またはTa2O5を主成分とする高屈折率媒質とSiO2を主成分とする低屈折率媒質とであることを特徴とする請求項1または2に記載の構造
- 請求項1記載の多層構造を両面に持つ、または片面に持つもののその反対面を互いに張り合わせた構造であって、磁気光学効果をもつ結晶板全体の厚さが偏光方向を45度回転させる厚さであり、結晶板両面の多層構造がz軸を回転軸として互いに45度ずれた構造であり、入射方向がz軸方向にゼロでない成分を持つ光に対して作用することを特徴とする光アイソレータ
- 前記磁気光学効果を持つ結晶は磁性ガーネット結晶であることを特徴とする請求項4記載の光アイソレータ
- 前記多層構造体を形成する前記屈折率の異なる少なくとも2種類の透明体は、SiまたはTiO2またはTa2O5を主成分とする高屈折率媒質とSiO2を主成分とする低屈折率媒質とであることを特徴とする請求項4または5に記載の光アイソレータ
- 請求項4記載の光アイソレータを外部からの戻り光を抑制するために用いたことを特徴とするレーザモジュール
- 前記磁気光学効果を持つ結晶は磁性ガーネット結晶であることを特徴とする請求項7記載のレーザモジュール
- 前記多層構造体を形成する前記屈折率の異なる少なくとも2種類の透明体は、SiまたはTiO2またはTa2O5を主成分とする高屈折率媒質とSiO2を主成分とする低屈折率媒質とであることを特徴とする請求項7または8に記載のレーザモジュール
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