JPH11274533A - 太陽電池の製造方法、それにより製造された太陽電池、並びに半導体素子の製造方法 - Google Patents

太陽電池の製造方法、それにより製造された太陽電池、並びに半導体素子の製造方法

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JPH11274533A
JPH11274533A JP10073968A JP7396898A JPH11274533A JP H11274533 A JPH11274533 A JP H11274533A JP 10073968 A JP10073968 A JP 10073968A JP 7396898 A JP7396898 A JP 7396898A JP H11274533 A JPH11274533 A JP H11274533A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、非晶質半導体を用いた太陽電池に
好適で、高温プロセスを用いても高性能の凹凸形状の散
乱反射面が形成可能な太陽電池の製造方法、それにより
製造された太陽電池を提供することを目的とする。 【解決手段】 シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂
材料2を基板1上に塗布した後、その透光性接着樹脂材
料2上に樹脂フィルム3を接着する工程を含む太陽電池
の製造方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光エネルギーを電
気エネルギーに変換する太陽電池の製造方法、それによ
り製造された太陽電池、並びに樹脂基板を用いた半導体
素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、非晶質シリコン太陽電池には、
2種類の構造のものがある。その一つは、ガラス等の透
光性基板上に、SnO2やITO等の透明電導膜が形成
され、その上に非晶質半導体(Si)のp層,i層,n
層がこの順に積層されて成る構造のものである。もう一
つは、金属基板電極の上に、非晶質半導体(Si)のn
層,i層,p層がこの順に積層されて光電変換活性層が
形成され、更にその上に透明電導膜が積層され成る構造
のものである。
【0003】これらのうち前者の構造のものでは、非晶
質半導体をp−i−n層の順に形成するのに、透光性絶
縁基板が太陽電池表面カバーガラスを兼ねることができ
ること、また、SnO2等の耐プラズマ性透明電導膜が
開発されて、この上に非晶質半導体光電変換活性層をプ
ラズマCVD法で形成することが可能になったことなど
から、多用されるようになり、現在の主流になってい
る。なお、これらの用いられる非晶質半導層の形成に、
原料ガスのグロー放電分解によるプラズマCVD法や、
光CVD法による気相成長法を用いることができ、これ
らの方法によれば大面積の薄膜形成が可能であるという
利点も有する。
【0004】非晶質Si太陽電池は、100℃〜200
℃程度の比較的低温で形成できるので、その非晶質Si
太陽電池を形成するための基板として、様々な材質の基
板を用いることが可能であるが、通常よく用いられるも
のはガラス基板やステンレス基板である。
【0005】また、非晶質Si太陽電池は、変換効率が
最大となるときの光吸収層の膜厚が500nm程度と厚
いため、その変換効率を向上させるには光吸収層の膜厚
内で光の吸収量を増大させることが重要なポイントとな
る。そのため、ガラス基板上の表面に凹凸のある透明導
電膜を形成したり、ステンレス基板上の表面に凹凸のあ
る金属膜を形成したりすることにより、光吸収層中での
光の光路長を増加させることが従来より行われてきた。
【0006】このような方法で、光吸収層中での光路長
を増加させた太陽電池の場合、その表面に凹凸がない平
坦な基板上に非晶質Si太陽電池を形成した場合と比較
して、30%以上短絡電流が向上することが知られてい
る。
【0007】ところで、ガラス基板の表面上に凹凸を形
成する一般的な方法としては、常圧CVD法により透明
電極であるSnO2膜を形成する方法があげられる。ま
た、ステンレス等の金属基板上に凹凸を形成する方法と
しては、Agを蒸着法やスパッタリング法により形成す
る際に、その形成条件を調整したり、その形成後に熱処
理を行ったりする方法が用いられていた。
【0008】ここで、従来の薄膜太陽電池の具体的な一
例について、その概略構造を示す要部断面図である図5
を用いて説明する。図5に示すように、この薄膜太陽電
池は、透光性絶縁基板1の上に、透明導電膜4、水素化
アモルファスシリコンカーバイド(a−SiC:H)p
層5、水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)i
層6、水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)n
層7、透明導電膜8、及び裏面電極9が順次形成されて
構成されるものである。そして、前述のようにして、透
明導電膜4の表面に凹凸形状が形成され、これによりそ
の上部に形成された各層が凹凸構造を有するというもの
である。
【0009】また、薄膜太陽電池等の半導体素子を可撓
性基板あるいは軽量基板上に形成したい場合、耐熱性の
高いポリイミド樹脂が用いられてきた。このような樹脂
に凹凸を形成する方法は、特開平4−61285号公
報、特開平4−196364号公報等に開示されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の太陽電池やその製造方法では、以下のような課題
があった。
【0011】まず、ガラス基板上に常圧CVD法により
SnO2膜を形成する方法は、プロセス的にも、簡便な
方法ではあるが、その形成温度として500℃程度の高
温を必要とするため、SnO2膜を強化ガラス上に形成
できない、即ち強化ガラスを用いた太陽電池には適さな
いという問題点があった。これは、強化ガラスが300
℃以上の高温では、強化が鈍ってしまうからである。こ
の強化ガラスは、住宅用等の屋外設置の太陽電池を構成
するには、表面の保護という観点から必要なものであ
る。
【0012】また、基板として強化ガラスを用いずに、
従来の強化していない通常のガラス基板を用いると、太
陽電池モジュールは強化ガラスと通常のガラスとの2重
構造の構成を採らざるを得ず、製造コストが増大すると
いう問題さえ生じてしまう。
【0013】さらに、光を十分散乱させるためには、上
記のような透明電極を1mm程度の厚さに形成する必要
があり、太陽電池用基板の形成に時間を要する点と原材
料費がかさむという点で問題となっていた。
【0014】一方、太陽電池用基板としてステレンス等
の金属基板を用いる場合にも、その表面の凹凸は、Ag
を蒸着法やスパッタリング法により堆積する際に、形成
条件を調整したり形成後の熱処理を行ったりして形成し
ていた。しかし、このようにAgによる凹凸を形成する
処理では、350℃以上の高温が必要となるため、基板
の昇温、降温に時間がかかったり、基板の反りが発生し
たりするといった問題があった。さらに、この方法で
は、別途処理を施す必要があり、コストアップの要因と
なっていた。
【0015】また、前述のとおり、薄膜太陽電池等の半
導体素子を可撓性基板あるいは軽量基板上に形成したい
場合、耐熱性の高い高価なポリイミド樹脂が用いられて
きた。他の高分子材料の上に形成できれば透明な材料や
低価格のものを用いることができるが、ほとんどの材料
は耐熱性が150℃と低く、耐熱温度として200℃程
度を必要とする薄膜太陽電池、液晶パネル等の半導体素
子のプロセスには適さなかった。
【0016】耐熱温度を越えて加熱すると、これらの高
分子材料が変形する。したがって、耐熱温度以下の成膜
温度で形成した場合においても、非晶質半導体素子を形
成するプラズマCVDプロセスでは、プロセスによる温
度上昇があるため、高分子材料の上に非晶質半導体を形
成するのは困難であった。
【0017】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、非晶質半導体を用いた太陽
電池に好適で、高温プロセスを用いても高性能の凹凸形
状の散乱反射面が形成可能な太陽電池の製造方法、それ
により製造された太陽電池を提供することを目的とす
る。さらに、本発明は、薄膜太陽電池、液晶パネル等の
可撓性基板又は軽量基板として樹脂基板を用いた半導体
素子の製造方法において、高温プロセスを用いても、半
導体素子の形成が可能な半導体素子の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明では、太陽電池の製造方法に
おいて、シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂材料を
基板上に塗布して、その透光性接着樹脂材料上に樹脂フ
ィルムを接着する工程を含むこととしている。
【0019】請求項1に記載の発明によれば、シリコー
ン樹脂から成る透光性接着樹脂材料を基板上に塗布し
て、その透光性接着樹脂材料上に樹脂フィルムを接着す
るので、太陽電池の製造プロセスにおける温度に耐える
ことが可能となる。
【0020】なお、透光性接着樹脂材料に用いるシリコ
ーン樹脂としては、ゴム系のシリコーン樹脂が好まし
い。それは、その粘度が数千cpsと適当な粘度である
ので、ロールコータを用いても、例えば50cm角以上
の比較的大面積の基板にも均一に容易に塗布することが
できるからである。また、ゴム系のシリコーン樹脂は、
トルエン、キシレン等の有機溶剤を含まないので、樹脂
が硬化する前にその上に樹脂フィルムを密着させても、
シリコーン樹脂を硬化させることが可能であり、その上
に接着する樹脂フィルムがシリコーン樹脂の溶剤に侵さ
れることがない。
【0021】また、シリコーン樹脂から成る透光性接着
層を用いた基板と樹脂フィルムとの接着においては、シ
リコーン樹脂が完全に硬化する前に、透光性接着樹脂材
料上に樹脂フィルムを配置した後、一対のローラを通し
てこれらを密着させれば、しわや気泡の発生を防止でき
るので好ましい。
【0022】また、シリコーン樹脂から成る透光性接着
樹脂材料を用いた基板と樹脂フィルムとの接着において
は、透光性接着樹脂材料上に樹脂フィルムを密着させた
後、100℃程度の温度で、シリコーン樹脂を硬化させ
ることができる。
【0023】さらに、請求項2に記載の発明では、請求
項1に記載の太陽電池の製造方法において、シリコーン
樹脂として2液混合硬化型のシリコーン樹脂を用い、そ
のシリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂材料を基板へ
塗布する直前に2液を混合することとしている。
【0024】請求項2に記載の発明によれば、シリコー
ン樹脂として2液混合硬化型のシリコーン樹脂を用い、
そのシリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂材料を基板
へ塗布する直前に2液を混合することとしているので、
シリコーン樹脂が塗布前にそれを容れた容器内で硬化す
るなどの塗布工程前でのシリコーン樹脂の硬化を防止す
ることができ、良好な作業性を実現できる。
【0025】さらに、請求項3に記載の発明では、請求
項1又は2の太陽電池の製造方法において、樹脂フィル
ムが凹凸構造を有することとしている。
【0026】請求項3に記載の発明によれば、樹脂フィ
ルムが凹凸構造を有することとしているので、良好な凹
凸散乱反射面を有する太陽電池を製造することができ、
光の有効利用が図れ、太陽電池の出力電流を増大させる
ことが可能となる。
【0027】なお、樹脂フィルムの凹凸形状としては、
V溝構造等の断面形状が規則的なV字形状、又は規則的
な三角錐、四角錐、円錐等のくさび型形状で、その凹凸
の山と谷との高さ及びピッチが可視光領域の光の波長よ
りも十分に大きいことが好ましい。それは、樹脂フィル
ムの上部に形成される透明電極と非晶質半導体層との界
面で反射された光を高効率に再入射させることが可能と
なり、光の有効利用が図れ、太陽電池の出力電流を増大
させることができるからである。
【0028】また、樹脂フィルムの凹凸形状としては、
その凹凸の山と谷との高さ及びピッチの平均的な大きさ
が、可視光領域の光の波長の半分程度であることが好ま
しい。それは、樹脂フィルムの上部に非晶質半導体層中
における光の光路長を増加させ、それにより非晶質半導
体層での光の吸収量を増加させることができ、太陽電池
の出力電流を増大させることができるからである。
【0029】また、樹脂フィルムの凹凸形状としては、
V溝構造等の断面形状が規則的なV字形状、又は規則的
な三角錐、四角錐、円錐等のくさび型形状で、その凹凸
の山と谷との高さ及びピッチが可視光領域の光の波長よ
りも十分大きく、さらにその凹凸に重畳して山と谷との
高さ及びピッチが平均的な大きさが可視光領域の光の波
長の半分程度の凹凸が形成されていることが好ましい。
それは、樹脂フィルムの上部に形成される透明電極と非
晶質半導体層との界面で反射された光を高効率に再入射
させることと、非晶質半導体層での光の光路長増加との
両方の効果により、より光の有効利用が図れ、より太陽
電池の出力電流を増大させることができるからである。
【0030】また、樹脂フィルムの凹凸形状としては、
上記のような形状で、凹凸の山と谷の頂点部分が、尖っ
たような形状ではなく、滑らかな曲線状に形成されるこ
とが好ましい。これは、太陽電池を構成する電極間(表
面電極と裏面電極との間など)での短絡を防止し、製造
での歩留まりを向上させることができるからである。
【0031】また、請求項4に記載の発明では、請求項
1、2、又は3に記載の太陽電池の製造方法により製造
された太陽電池であって、光入射側から、透光性絶縁基
板、シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂層、透光性
フィルム、透明導電膜、非晶質半導体層、及び裏面電極
層を順次積層して太陽電池を構成している。
【0032】請求項4に記載の発明によれば、請求項
1、2、又は3の製造方法により製造し、光入射側か
ら、透光性絶縁基板、シリコーン樹脂から成る透光性接
着樹脂層、透光性フィルム、透明導電膜、非晶質半導体
層、及び裏面電極層を順次積層して太陽電池を構成して
いるので、透光性樹脂フィルムに上記のような凹凸形状
が形成されたものを用いることにより、良好な凹凸散乱
面を有する高性能の太陽電池を実現することができる。
【0033】また、請求項5に記載の発明では、請求項
1、2、又は3に記載の太陽電池の製造方法により製造
された太陽電池であって、基板上に、シリコーン樹脂か
ら成る透光性接着樹脂層、透光性フィルム、裏面電極、
非晶質半導体層、透明導電膜、及び集電極を順次積層し
て太陽電池を構成している。
【0034】請求項5に記載の発明によれば、請求項
1、2、又は3の製造方法により製造し、基板上に、シ
リコーン樹脂から成る透光性接着樹脂層、透光性フィル
ム、裏面電極、非晶質半導体層、透明導電膜、及び集電
極を順次積層して太陽電池を構成しているので、光を通
さない不透明な基板を用いても、透光性樹脂フィルムに
上記のような凹凸形状が形成されたものを用いることに
より、良好な凹凸散乱面を有する高性能の太陽電池を実
現することができる。
【0035】また、請求項6に記載の発明では、樹脂基
板上に形成される半導体素子の製造方法において、仮基
板上にシリコーン樹脂から成る接着樹脂層及び樹脂基板
を積層し、その樹脂基板上に半導体素子を形成した後
に、仮基板から樹脂基板及び半導体素子を剥離させるこ
ととしている。
【0036】請求項6に記載の発明によれば、仮基板上
にシリコーン樹脂から成る接着樹脂層及び樹脂基板を積
層し、その樹脂基板上に半導体素子を形成した後に、仮
基板から樹脂基板及び半導体素子を剥離させることとし
ているので、製造プロセスにおける温度に耐えることが
でき、可撓性を有したり又は軽量な薄膜太陽電池や液晶
パネル等の半導体素子を実現することが可能となる。
【0037】なお、仮基板から樹脂基板及び半導体素子
を剥離しやすいように、シリコーン樹脂から成る接着樹
脂層の接着力を制御することが好ましい。すなわち、仮
基板/接着樹脂層の界面での接着力よりも、接着樹脂層
/樹脂基板の界面での接着力を低くして、樹脂基板及び
半導体素子を剥離しやすいようにすることが好ましい。
それには、もともと離形材として用いられるシリコーン
樹脂自体に強い接着力はないので、接着力をもたせるた
めの接着剤を混入させれば良い。その接着剤の量を適当
に制御することにより、一時的な接着程度に用いるレベ
ルまでシリコーン樹脂の接着力を制御して、樹脂基板及
び半導体素子を剥離させることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、以下の説明におい
て、前述の従来技術と同じ構成には、同一の符号を付与
する。
【0039】〔第1の実施形態〕図1に、第1の実施形
態の薄膜太陽電池の概略構造を示す。図1に示すよう
に、本実施形態の薄膜太陽電池は、透光性絶縁基板1上
に、透光性接着樹脂層2、樹脂フィルム3、透明導電膜
4、水素化アモルファスシリコンカーバイド(a−Si
C:H)p層5、水素化アモルファスシリコン(a−S
i:H)i層6、水素化アモルファスシリコン(a−S
i:H)n層7、透明導電膜8、及び裏面電極9が順次
形成されて構成されるものである。そして、本実施形態
の薄膜太陽電池では、樹脂フィルム3に凹凸形状が形成
されたものを用いることにより、凹凸乱反射面を構成す
るものである。
【0040】次に、本実施形態の薄膜太陽電池の製造方
法について説明する。まず、透光性絶縁基板1として、
厚さが1mm〜4mm程度のガラス基板を用い、この上
に、シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂材料を数十
μm塗布して透光性接着樹脂層2を形成する。この透光
性接着樹脂層2の上に、凹凸形状が形成された樹脂フィ
ルム3を接着し積層する。
【0041】ここで、透光性接着樹脂層2に貼り合わせ
る樹脂フィルム3の凹凸形状は、規則的なV字型の溝、
あるいは三角錐、四角錐、円錐等のくさび型の凹凸形状
が形成されている。そして、その凹凸の山と谷の高さ及
びピッチは、可視光領域の光の波長よりも十分に大きく
することにより、透明導電膜(透明電極)4とa−Si
C:H p層との界面で反射された光を再入射させるこ
とができ、光の有効利用が図れ、太陽電池の出力電流を
増加させることが可能となる。
【0042】なお、樹脂フィルム3の凹凸の山と谷との
高さは5μm〜10μmが望ましく、凹凸の山又は谷の
ピッチは10μm〜20μm程度が望ましい。また、凹
凸の角度は30度〜90度程度が望ましいが、あまり鋭
角になると樹脂フィルム3に凹凸形状を形成するように
加工することが困難となるので、50度〜90度程度が
より望ましい。
【0043】また、樹脂フィルム3の形成は、例えば、
基材の高分子フィルム上に、紫外線硬化型の樹脂を塗布
して、転写したい金型(凹凸形状が形成されたもの)に
押し付けて硬化することにより形成することができる。
また、樹脂フィルム3の素材としては、基材としてポリ
エステル、ポリカーボネート等の高分子フィルムを用
い、凹凸形状が形成される部分には紫外線硬化型のアク
リル樹脂を用いることができる。
【0044】このように樹脂フィルム3に用いる透光性
高分子材料は、耐熱性が150℃以下と低く、耐熱温度
として200℃程度を必要とする薄膜太陽電池の製造プ
ロセスには従来より適さないとされていた。すなわち、
このような高分子材料を用いて、その耐熱温度を越えた
プロセスを施した場合、これらの高分子材料が変形して
しまった。また、非晶質半導体膜の形成時において、高
分子材料の耐熱温度以下の成膜温度で形成した場合にお
いても、成膜にプラズマCVDプロセスを用いると、プ
ラズマによる温度上昇のために、そのような高分子材料
の上に非晶質半導体膜を形成することは困難であった。
【0045】また、これらのために、従来では、樹脂フ
ィルム等の高分子材料として耐熱温度が高いポリイミド
樹脂が用いられていたが、これは透明でないために、ガ
ラスと同様の集積プロセスを用いることが困難であっ
た。さらに、ポリイミド樹脂が高価であるため、コスト
アップの要因になるという問題もあった。
【0046】これに対して、本発明によれば、透光性接
着樹脂層2としてシリコーン樹脂から成るものを用い、
これによりガラス基板、ステンレス基板等の基板に、上
記のような樹脂フィルム3を貼り付けるようにしている
ので、耐熱温度の低い高分子材料からなる樹脂フィルム
3を用いても高性能の薄膜太陽電池を製造することが可
能となる。すなわち、ガラス基板、ステンレス基板等の
基板上に、シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂層2
を介して、樹脂フィルム3を貼り付けることにより、製
造プロセスにおいて樹脂フィルム3の高分子材料の耐熱
温度を越えても樹脂フィルム3の変形を抑止することが
でき、また非晶質半導体膜の形成時においてプラズマに
よる温度上昇が基板に伝わり高温になることを抑止でき
る。
【0047】したがって、樹脂フィルム3として、それ
を構成する高分子材料の融点近くまで、製造プロセスに
おける温度が達するようなものを用いることができ、ポ
リエステル系、アクリル系、ポリカーボネート系等のほ
とんどの高分子材料を樹脂フィルム3として用いて、高
性能の薄膜太陽電池を製造することが可能となる。
【0048】本実施形態では、上記のようにして樹脂フ
ィルム3を接着した後、この樹脂フィルム3上に、透明
導電膜4を約1μmの膜厚で形成する。この透明導電膜
4は、樹脂フィルム3の凹凸形状を反映する凹凸構造を
もち、また、その材料としてはZnO,SnO2,IT
O等を用いることができる。
【0049】次に、透明導電膜4の上に、a−SiC:
H p層5、a−Si:H i層6、及びa−Si:H
n層7を順次形成する。なお、これらの膜厚は、a−S
iC:H p層5が20nm、a−Si:H i層6が4
00nm、a−Si:H n層7が30nm程度とすれ
ば良い。
【0050】また、a−Si:H i層6の代わりに、
水素化アモルファスシリコンゲルマニウム(a−SiG
e:H)i層、水素化アモルファスシリコンカーボネー
ト(a−SiC:H)i層等を用いることができ、また
a−Si:H i層、a−SiGe:H i層、及びa−
SiC:H i層のうちの2つ以上の合金状のものを用
いても良い。
【0051】次に、a−Si:H n層7上に、透明導
電膜8及び裏面電極9を形成する。透明導電膜8は、裏
面での光の反射を向上させるために設けた層であり、そ
の膜厚としては50nm程度にすれば良い。そして、裏
面電極9は、反射率の比較的高い金属材料であるアルミ
ニウム(Al)や銀(Ag)等を用いることができ、そ
の膜厚としては500nm程度までとすれば良い。
【0052】以上のようにして作製した本実施形態の単
層構造の薄膜太陽電池の特性は、光スペクトルAM(エ
アマス)1.5(100mW/cm2)において、短絡
電流Isc=1.91mA/cm2、開放電圧Voc=
0.92V、曲線因子(フィル・ファクター)F.F.
=0.73、最大出力Pmax=12.8mW/cm2
であった。
【0053】なお、上記実施形態においては、光電変換
層(a−SiC:H p層5、a−Si:H i層6、及
びa−Si:H n層7)を単層構造としたが、本発明
がこれに限定されるものではなく、タンデム構造のよう
に積層されたものでも良い。
【0054】また、上記実施形態では、透光性絶縁基板
1/透光性接着樹脂層2/樹脂フィルム3/透明導電膜
4/p層5/i層6/n層7/透明導電膜8/裏面電極
9構造としたが、本発明がこれに限定されるものではな
い。この構造のものの他に、不透明基板/透光性接着樹
脂層/樹脂フィルム/n層/i層/p層/透明導電膜
(透明電極)/集電極構造の太陽電池においても、上記
実施形態とほぼ同様にして製造可能なことは明らかであ
り、即ち本発明は不透明基板/透光性接着樹脂層/樹脂
フィルム/n層/i層/p層/透明導電膜(透明電極)
/集電極構造の太陽電池にも適用可能なものである。
【0055】〔第2の実施形態〕第2の実施形態とし
て、上記第1の実施形態の薄膜太陽電池の製造方法の詳
細について、図2のフローチャート及び図3の要部断面
図を用いて説明する。
【0056】まず、透光性絶縁基板1として、厚さ1m
m〜4mmのガラス基板を用意し、その洗浄を行う(図
2S1)。次に、図3(a)に示すように、透光性絶縁
基板1の上に、ロールコータを用いて、シリコーン樹脂
から成る透光性接着樹脂材料を数十mm塗布し、透光性
接着樹脂層2を形成する(図2S2)。
【0057】ここで、本実施形態では、シリコーン樹脂
材料として、2液混合熱硬化型のゴム系シリコーン樹脂
を用いたので、これを用いたときの詳細について説明す
る。この工程において、まずこのゴム系シリコーン樹脂
を混練機にセットする。2液混合型のシリコーン樹脂は
2つの原料を適量混ぜ合わせることで硬化するので、混
練機ではロールコータに配置した透光性絶縁基板1上に
透光性接着樹脂材料をたらす直前に、これらシリコーン
樹脂の2つの原料を混ぜ合わせることにより、混練機の
中で硬化する等、塗布工程前に透光性接着樹脂材料が硬
化してしまうことを抑止することができる。
【0058】このようにして、シリコーン樹脂から成る
透光性接着樹脂材料を透光性絶縁基板1上に滴下した
後、ロールコータでその透光性接着樹脂材料を、透光性
絶縁基板1上に均一に塗布する。
【0059】次に、透光性接着樹脂層2上に、樹脂フィ
ルム3を付着させて、透光性接着樹脂材料を硬化させ
て、樹脂フィルム3の接着(貼付け)を行う(図2S
3)。
【0060】ここで、本実施形態では、透光性接着樹脂
層2上に樹脂フィルム3を付着させるとき、図3(b)
に示すように、透光性接着樹脂層2と樹脂フィルム3と
の間に空気が入って気泡やしわが発生するのを防止する
ために、これを一対のロールの間を通して、透光性接着
樹脂層2上に樹脂フィルム3に密着させる。
【0061】そして、前述のとおり、本実施形態では、
熱硬化型のシリコーン樹脂を用いたので、上記のように
して透光性接着樹脂層2上に樹脂フィルム3に密着させ
た後、図3(c)に示すように、80℃〜100℃程度
の温度で加熱して透光性接着樹脂材料を硬化させること
により、樹脂フィルム3の接着を行うことができる。な
お、このときの基板加熱は、連続的にインライン方式で
行っても良いし、バッチ方式で複数をまとめて行っても
良い。また、透光性接着樹脂材料の中に、硬化抑制剤を
その量を制御して混入させることにより、シリコーン樹
脂から成る透光性接着樹脂材料を、数分から30分程度
で硬化させることができる。
【0062】次に、上記のようにして樹脂フィルム3の
接着した後、この樹脂フィルム3上に、透明導電膜4を
約1μmの膜厚で形成する(図2S4)。この透明導電
膜4は、樹脂フィルム3の凹凸形状を反映する凹凸構造
をもち、また、その材料としてはZnO,SnO2,I
TO等を用いることができる。なお、透明導電膜4に
は、短冊状の形状に、それぞれが分離されるように、第
一の開溝部を形成する(図2S5)。この短冊の幅は、
透明導電膜4の面抵抗による抵抗ロスを考慮すると、1
cm程度が望ましい。また、このような短冊状にパター
ニングするには、レーザスクライブを用いることができ
る。
【0063】その後、これをプラズマCVD装置にセッ
トして、基板加熱温度を200℃に昇温する。そして、
SiH4:1sccm、H2:100sccm、B26
度:1%、圧力:0.15Torr、RFパワー:20
0Wという条件で、膜厚12nmのa−SiC:H p
層5の成膜を行う。引き続いて、SiH4:10scc
m、H2:10sccm、圧力:0.10Torr、R
Fパワー:20Wという条件で、膜厚400nmのa−
Si:H i層6の成膜を行う。さらに続いて、Si
4:10sccm、H2:10sccm、PH3濃度:
0.3%、圧力:0.20Torr、RFパワー:10
Wという条件で、膜厚30nmのa−Si:H i層6
の成膜を行う(図2S6)。
【0064】次に、これをプラズマCVD装置のチャン
バー外に取り出して、レーザスクライブにより第二の開
溝を形成する(図2S7)。この第二の開溝は、第一の
開溝より100μm離れた位置に、40μm程度の幅で
形成する。このとき透明導電膜4を全て切断してしまう
と、コンタクトを取りにくくなるので、透明導電膜4の
一部を残すように切断条件を選ぶ。
【0065】次に、これをスパッタ装置内にセットし、
基板加熱温度を200℃に昇温する。そして、スパッタ
によってAg膜を成膜して、裏面電極9を形成する(図
2S9)。この裏面電極9は、反射率の比較的高い金属
材料であれば良くAgの他にAl等を用いることができ
る。また、形成方法については、真空蒸着やスクリーン
印刷等の方法を用いることができるが、付着強度が大き
いスパッタ法が望ましい。
【0066】なお、ここでは、上記第1の実施形態の透
明導電膜8を形成しないものを説明したが、光を散乱さ
せて有効に利用するために、上記第1の実施形態と同様
に、透明導電膜8を形成してから、裏面電極9を形成し
ても良い(図2S8)。
【0067】次に、レーザスクライブにより第三の開溝
を形成する(図2S10)。第三の開溝は、第二の開溝
より100μm程度離れた位置に、40μm程度の幅で
形成する。
【0068】以上のようにして、透光性絶縁基板1/透
光性接着樹脂層2/樹脂フィルム3/透明導電膜4/p
層5/i層6/n層7/裏面電極9構造の集積型アモル
ファス太陽電池が製造できる(図2S11)。
【0069】なお、本実施形態により製造した太陽電池
の特性は、上記第1の実施形態で述べた通りである。
【0070】〔第3の実施形態〕第3の実施形態とし
て、上記第2の実施形態と同様にして製造した、透光性
絶縁基板/透光性接着樹脂層/樹脂フィルム/透明導電
膜/p層/i層/n層/裏面電極構造の集積型アモルフ
ァス太陽電池を用い、樹脂フィルムを樹脂基板とした太
陽電池について、図4の要部断面図を用いて説明する。
【0071】上記第2の実施形態と同様に、まず、図4
(a)に示すように、図2のS1〜S3のようにして、
透光性絶縁基板1上に、透光性接着樹脂層2により樹脂
フィルム3を接着する。そして、図4(b)に示すよう
に、図2のS3〜S11のようにして、上記第2の実施
形態と同様の透光性絶縁基板1/透光性接着樹脂層2/
樹脂フィルム3/薄膜太陽電池層10(透明導電膜/p
層/i層/n層/裏面電極)構造のものを作製する。
【0072】その後、図4(c)に示すように、樹脂フ
ィルム3及び薄膜太陽電池層10を透光性絶縁基板1及
び透光性接着樹脂層2から剥離させることにより、樹脂
フィルム3を樹脂基板とした樹脂フィルム3/薄膜太陽
電池層10(透明導電膜/p層/i層/n層/裏面電
極)構造の集積型アモルファス太陽電池を製造すること
ができる。
【0073】この剥離工程において、小面積のものであ
れば比較的容易に剥離させることができるが、面積が大
きくなるに従って剥離させることが困難となる。そこ
で、そのような場合には、接着樹脂材料の接着力をコン
トロールすれば良く、そのために、ロールコータでシリ
コーン樹脂から成る接着樹脂材料を塗布する際に、基板
の全面に塗布せずに、メッシュ状や線状など部分的な均
一なパターンで塗布するようにして、接着樹脂材料の接
着力をコントロールすることができる。
【0074】本実施形態では、30cm角の基板から剥
離するのに、接着面積が約半分になるようにして、接着
樹脂材料の塗布を行った結果、問題なく樹脂フィルム3
及び太陽電池層10の剥離が可能であった。なお、本実
施形態では、さらに外周部分が剥がれ易くなるので、外
周部分約2cmをベタ塗りの状態になるように、接着樹
脂材料の塗布を行った。
【0075】本実施形態によれば、従来、ポリイミド基
板を樹脂基板として、単にその上に太陽電池を形成した
ものではポリイミド基板が内部応力のために反ってしま
うような問題があったが、本実施形態ではそのような問
題は発生しなかった。
【0076】なお、本実施形態では、透光性絶縁基板1
を仮基板として用いたものであり、当然ガラス基板であ
る必要はなく、前述したような、構成が形成できるもの
であれば、特に限定されるものではない。また、接着樹
脂層2については、本実施形態のような場合、特に透光
性である必要はないものである。
【0077】以上の各実施形態で製造した、それぞれの
薄膜太陽電池の凹凸乱反射面の凹凸形状は、従来のもの
より非常に規則的な凹凸形状が得られた。
【0078】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂材料を
基板上に塗布して、その透光性接着樹脂材料上に樹脂フ
ィルムを接着するので、太陽電池の製造プロセスにおけ
る温度に耐えることが可能となる。
【0079】さらに、請求項2に記載の発明によれば、
シリコーン樹脂として2液混合硬化型のシリコーン樹脂
を用い、そのシリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂材
料を基板へ塗布する直前に2液を混合することとしてい
るので、シリコーン樹脂が塗布前にそれを容れた容器内
で硬化するなどの塗布工程前でのシリコーン樹脂の硬化
を防止することができ、良好な作業性を実現できる。
【0080】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
樹脂フィルムが凹凸構造を有することとしているので、
良好な凹凸散乱反射面を有する太陽電池を製造すること
ができ、光の有効利用が図れ、太陽電池の出力電流を増
大させることが可能となる。
【0081】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1、2、又は3の製造方法により製造し、光入射側
から、透光性絶縁基板、シリコーン樹脂から成る透光性
接着樹脂層、透光性フィルム、透明導電膜、非晶質半導
体層、及び裏面電極層を順次積層して太陽電池を構成し
ているので、透光性樹脂フィルムに上記のような凹凸形
状が形成されたものを用いることにより、良好な凹凸散
乱面を有する高性能の太陽電池を実現することができ
る。
【0082】また、請求項5に記載の発明によれば、請
求項1、2、又は3の製造方法により製造し、基板上
に、シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂層、透光性
フィルム、裏面電極、非晶質半導体層、透明導電膜、及
び集電極を順次積層して太陽電池を構成しているので、
光を通さない不透明な基板を用いても、透光性樹脂フィ
ルムに上記のような凹凸形状が形成されたものを用いる
ことにより、良好な凹凸散乱面を有する高性能の太陽電
池を実現することができる。
【0083】また、請求項6に記載の発明によれば、仮
基板上にシリコーン樹脂から成る接着樹脂層及び樹脂基
板を積層し、その樹脂基板上に半導体素子を形成した後
に、仮基板から樹脂基板及び半導体素子を剥離させるこ
ととしているので、製造プロセスにおける温度に耐える
ことができ、可撓性を有したり又は軽量な薄膜太陽電池
や液晶パネル等の半導体素子を実現することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の薄膜太陽電池の概略構造を
示す要部断面図である。
【図2】第2の実施形態の太陽電池の製造方法を説明す
るためのフローチャートである。
【図3】第2の実施形態の太陽電池の製造方法における
樹脂フィルムの接着工程を説明するための要部断面図で
ある。
【図4】第3の実施形態の太陽電池の製造方法における
樹脂フィルム及び太陽電池層の剥離工程を説明するため
の要部断面図である。
【図5】従来の太陽電池の概略構造を示す要部断面図で
ある。
【符号の説明】
1 透光性絶縁基板 2 透光性接着樹脂層 3 樹脂フィルム 4,8 透明導電膜 5 a−SiC:H p層 6 a−Si:H i層 7 a−Si:H n層 9 裏面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 浩 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂
    材料を基板上に塗布した後、該透光性接着樹脂材料上に
    樹脂フィルムを接着する工程を含む太陽電池の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の太陽電池の製造方法に
    おいて、前記シリコーン樹脂として2液混合硬化型のシ
    リコーン樹脂を用い、該シリコーン樹脂から成る透光性
    接着樹脂材料を基板へ塗布する直前に2液を混合するこ
    とを特徴とする太陽電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の太陽電池の製造方法に
    おいて、前記樹脂フィルムが凹凸構造を有することを特
    徴とする太陽電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3に記載の太陽電池
    の製造方法により製造された太陽電池であって、 光入射側から、透光性絶縁基板、シリコーン樹脂から成
    る透光性接着樹脂層、透光性フィルム、透明導電膜、非
    晶質半導体層、及び裏面電極層が順次積層されて構成さ
    れることを特徴とする太陽電池。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、又は3に記載の太陽電池
    の製造方法により製造された太陽電池であって、 基板上に、シリコーン樹脂から成る透光性接着樹脂層、
    透光性フィルム、裏面電極、非晶質半導体層、透明導電
    膜、及び集電極が順次積層されて構成されることを特徴
    とする太陽電池。
  6. 【請求項6】 樹脂基板上に形成される半導体素子の製
    造方法において、 仮基板上にシリコーン樹脂から成る接着樹脂層及び樹脂
    基板を積層し、該樹脂基板上に半導体素子を形成した後
    に、前記仮基板から樹脂基板及び半導体素子を剥離させ
    ることを特徴とする半導体素子の製造方法。
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