JP4652879B2 - センサ信号処理方法およびセンサ信号処理装置 - Google Patents

センサ信号処理方法およびセンサ信号処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、センサの出力信号の収束値を速やかに且つ精度よく予測するための技術に関する。
各種の物理量を検出するためのセンサには、その物理量の変化に対して過渡的な応答を示すものが多い。
例えば、ロードセル等のように、物品の質量を検出するためのセンサは、物品の荷重を受けて歪み、その歪み量に応じて電圧が変化する信号を出力するが、このセンサに対する物品の荷重が急激に行われた場合、センサの剛性によりセンサ自身が振動するため、その出力信号s(t)は、例えば図5の(a)のように振動する。
この振動は時間経過とともに減衰して、最終的には負荷の質量Mに収束するが、生産ライン等で物品の質量検査を連続的に行う場合、この振動が収束するまで待っていたのでは、効率的な検査が行えない。
このため、従来では、図6に示しているように、センサ1の出力信号s(t)をLPF(低域通過フィルタ)2に入力し、信号s(t)に含まれる振動成分を除去し、LPF2から図4の(b)のように出力される信号y(t)から、物品の質量を検出する方法が採用されていた。
しかし、センサ1の振動周波数が数Hz〜数10Hzと低い場合、この振動成分を完全に除去するには、LPF2の高域遮断周波数を上記周波数に対して十分低くしなければならず、時定数が非常に大きくなる。
このため、図5の(b)に示したように、LPF2の出力信号y(t)は、物品の荷重タイミングt0から相当長い時間が経過しなければ質量Mに達せず、測定時間がかえって長くなってしまうという問題があった。
この問題を解決する方法として、負荷に対するセンサ1の前記減衰振動を含む動的特性を数理モデル化し、その数理モデルに基づいてセンサの出力信号の収束値を推定する技術があった(非特許文献1)。
解説「カルマン・フィルタ理論のハカリへの応用」 システムと制御 Vo1.22,No.1 pp.37〜44,1978
このようにセンサの動的特性を数理モデル化し、その数理モデルに基づいてセンサの出力信号からその収束値を推定する方法は、少ないサンプル値で高速に負荷の質量を予測できる可能性がある。
しかしながら、実際のセンサの動的特性を完全に数理モデル化することは困難であり、特にセンサの過渡的な減衰振動は非線形で且つ再現性が低いため、数理モデルによる推定値に誤差が生じ、測定精度が低下するという問題があった。
本発明は、この問題を解決し、センサの過渡的な減衰振動に影響されずに、収束値を速やかに且つ正確に推定できるセンサ信号処理方法およびセンサ信号処理装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のセンサ信号処理方法は、
物理量が既知の負荷がステップ状に与えられたときのセンサの出力信号に対して、該センサの減衰振動によって生じる交流信号の周波数より低い高域遮断周波数を有する低域通過フィルタによる高域遮断処理を行い、前記センサの出力信号から前記交流成分が除去されて立ち上がり部分から物理量に対応したレベルまで所定の傾きで単調増加する直流の信号の波形情報を取得する段階(S1)と、
前記取得された信号の波形情報に基づいて、前記センサおよび前記低域通過フィルタからなる線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求める段階(S2)と、
前記周波数特性と逆特性のインパルス応答を求める段階(S3)と、
物理量が未知の負荷がステップ状に与えられたときの前記センサの出力信号に対して前記低域通過フィルタによる高域遮断処理を行う段階(S4)と、
前記物理量が未知の負荷に対して前記低域通過フィルタから出力される信号に対して、前記逆特性のインパルス応答に対応したフィルタ処理を行い、前記未知の物理量を推定する段階(S5)とを含むセンサ信号処理方法であって、
前記線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求める段階は、前記センサの出力信号から交流信号が除去された信号をA/D変換して得られる離散値の差分値についてのハンケル行列を構成し、該ハンケル行列に対して特異値分解または固有値分解を行うことにより得られる行列の前記特異値または固有値の対角成分のうち、予め定めたしきい値以上の対角成分の次元数をシステム次数として確定し、前記差分値の時系列信号に対して前記確定したシステム次数分の離散フーリエ変換を行うことにより、前記センサおよび前記低域通過フィルタからなる線形システムを同定する周波数特性を求めており、
前記周波数特性と逆特性のインパルス応答を求める段階は、前記線形システムを同定するインパルス応答の周波数を求める段階で求めた周波数特性の逆特性に対する離散フーリエ逆変換を行い、前記ハンケル行列の特徴値分解または固有値分解に基づいて確定された前記システム次数分のインパルス応答を求めることを特徴とする。
また、本発明の請求項2のセンサ信号処理装置は、
ステップ状に負荷が与えられたときのセンサの減衰振動によって生じる交流信号の周波数より低い高域遮断周波数を有し、前記センサの出力信号から交流成分を除去して、立ち上がり部分から負荷された物理量に対応したレベルまで所定の傾きで単調増加する直流の信号を出力する低域通過フィルタ(21)と、
物理量が既知の負荷が前記センサにステップ状に与えられたときに前記低域通過フィルタから出力された信号の波形情報を記憶し、該波形情報と前記既知の物理量に基づいて、前記センサと低域通過フィルタからなる線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求める同定手段(23)と、
前記同定手段によって求められた周波数特性の逆特性のインパルス応答を求める逆特性算出手段(24)と、
物理量が未知の負荷が前記センサに与えられたときに前記低域通過フィルタから出力される信号に対して、前記逆特性算出手段によって求められた逆特性のインパルス応答に対応するフィルタ処理を行い、前記未知の物理量を推定する推定手段(25)とを備えたセンサ信号処理装置であって、
前記同定手段は、前記センサの出力信号から交流信号が除去された信号をA/D変換して得られる離散値の差分値についてのハンケル行列を構成し、該ハンケル行列に対して特異値分解または固有値分解を行うことにより得られる行列の前記特異値または固有値の対角成分のうち、予め定めたしきい値以上の対角成分の次元数をシステム次数として確定し、前記差分値の時系列信号に対して前記確定したシステム次数分の離散フーリエ変換を行うことにより、前記センサおよび前記低域通過フィルタからなる線形システムを同定する周波数特性を求めており、
前記逆特性算出手段は、前記同定手段で求めた周波数特性の逆特性に対する離散フーリエ逆変換を行って、前記ハンケル行列の特徴値分解または固有値分解に基づいて確定された前記システム次数分のインパルス応答を求めることを特徴とする。
このように本発明では、センサと、そのセンサの出力信号から交流成分を除去する低域通過フィルタとを線形システムとし、物理量が既知の負荷をセンサにステップ状に与えたときの低域通過フィルタの出力信号に基づいて、この線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求め、さらにその周波数特性の逆特性に対応するインパルス応答を求めておき、物理量が未知の負荷がステップ状にセンサに与えられたときの低域通過フィルタの出力信号に対し、逆特性のインパルス応答に対応したフィルタ処理を行うことで、未知の物理量を推定している。
このため、負荷が与えられたときのセンサの過渡現象による振動成分に影響されずに、センサの出力信号の収束値を速やかに且つ精度よく予測することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
先ず、本発明のセンサ信号処理方法を図1のフローチャートに基づいて説明する。
始めに、物理量として既知質量Mの負荷をステップ状に与えたときのセンサの出力信号に対して低域通過フィルタによる高域遮断処理を行い、センサの出力信号から交流成分が除去された信号y(t)の波形情報を取得する(S1)。
ここで、低域通過フィルタの高域遮断周波数は、負荷がステップ状に与えられたときのセンサの減衰振動によって生じる交流成分をほぼ完全に減衰させるように低く設定されているので、前記したようにその出力信号y(t)の立ち上がり部分は低域通過フィルタの遅延作用によりある傾きをもって緩やかに増大する。なお、この波形情報の取得は、例えば、センサ1に負荷が与えられるタイミングを光学的に検出する光センサの出力信号を受けて開始する。
この低域通過フィルタの出力信号y(t)の立ち上がり部の変化は、負荷された質量Mに依存している。したがって、センサと低域通過フィルタとを含めたシステムは線形システムと見なすことができ、低域通過フィルタの出力信号y(t)は、その線形システムのステップ応答を示している。
次に、信号y(t)の波形情報に基づいて、センサと低域通過フィルタからなる線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求める(S2)。
具体的には、図2のように、信号y(t)をA/D変換して得られる離散値y(n)の差分値Δyを、次の演算で順次求める。
Δy(n)=y(n+1)−y(n)
(n=0,1,2,……)
この差分値Δyの時系列信号はシステムの情報を含み、線形システムのインパルス応答を示している。
次に、線形システム同定に必要な次数を決定するために部分空間法を用いる。即ち、差分値Δy(n)について、次のk行m列のハンケル行列を構成する。
Figure 0004652879
そして、上記行列に対して、特異値分解(k≠mの場合)または固有値分解(k=mの場合)を行う。この分解により、次の行列のように、特異値(または固有値)λの対角成分のうち、λ(1)〜λ(p)が予め決めたしきい値以上であれば、その次元数pをシステムの状態次数として特定できる。ここで、pは、m、kのうちの大きい方の値以下の値である。
Figure 0004652879
このようにしてシステム次数pが確定した後、差分値Δyの時系列信号に対し、次の離散フーリエ変換を行うことで、センサと低域通過フィルタとからなる線形システムを同定する周波数特性Fを求めることができる。
F(m)
=ΣΔy(n)・exp(−j2πnm/T)
ただし、記号Σはm=0〜Nまでの総和を示し、Nはp−1に等しい整数、mは周波数ポイント数、nはインパルス応答の数、Tは信号y(t)に対するサンプリング周期を示す。
次に、上記処理により得られた特性Fの逆特性IF(m)=F(m)−1に対して次の離散フーリエ逆変換を行い、インパルス応答を求める(S3)。
IMIF(k)
=ΣF(m)−1・exp(j2πkm/T)
なお、インパルス応答IMIF(k)の次数Nは、前記ハンケル行列の特異値分解に基づいて得られたシステム次数pにより選択する(p−1=N)。
このようにして得られたインパルス応答IMIF(k)は、センサと低域通過フィルタからなる線形システムの逆の特性、即ち、入出力を逆にしたときの特性を示しており、低域通過フィルタの出力信号をこのインパルス応答特性を有する回路に入力すれば、センサにステップ状に負荷された質量に対応した値が出力されることになる。
このインパルス応答を有する回路、即ち、負荷の質量を推定する回路は、次のように、インパルス応答の算出値α〜αを係数とするFIR型のデジタルフィルタで構成することができる。
f(z)=G・(1+α−1+α−2+……+α−N
ただし、Z−iはi回遅延されたデータを示す。また、Gはデジタルフィルタのゲインであり、インパルス応答は入力が1のときの値で規格化されて算出されるので、このゲインGを、推定出力の定常値がセンサに与えた負荷の質量Mと等しくなるように予め設定することで、実際の負荷の値を推定出力できる。
上記のように負荷の質量を推定するためのフィルタ係数およびゲインを決定してから、質量未知の負荷がセンサに与えられたとき、前記した低域通過フィルタと同一の高域遮断処理を行い(S4)、その出力に対して前記フィルタ係数のフィルタ処理を行うことで、未知質量を推定できる(S5)。
図3は、上記処理に基づいてロードセルなどのセンサ1の出力信号を処理する実施形態のセンサ信号処理装置20の構成を示している。
このセンサ信号処理装置20は、図示しない操作部や外部からの指示で2つの動作モードのいずれかを指定できるようになっている。
第1の動作モードは、質量推定に必要な情報を取得するためのモードであり、第2の動作モードは、センサ1に与えられた未知の負荷の質量を推定し、その推定値を出力するモードである。
低域通過フィルタ21は、上記動作モードによらず、センサ1の出力信号s(t)を受け、その信号s(t)からセンサ1の振動によって生じる交流成分を除去する。
低域通過フィルタ21の出力信号y(t)は、A/D変換器22に入力されて前記サンプリング周期Tでデジタル信号y(n)に変換され、同定手段23および推定手段25に入力される。
同定手段23は、第1モードが指定されている状態で、既知質量Mの負荷がセンサ1にステップ状に与えられたときに信号y(t)の波形情報を取得し図示しないメモリに記憶し、前記したように、その波形情報に基づいて、センサ1と低域通過フィルタ21からなる線形システムを同定するためのインパルス応答の周波数特性F(m)をフーリエ変換により求める。波形情報の取得は、前記したように例えばセンサ1に負荷が与えられるタイミングを検出する光センサ(図示せず)の出力を受けて開始する。
逆特性算出手段24は、同定手段23によって得られた周波数特性F(m)の逆特性IF(m)に対するインパルス応答IMIF(k)を、前記したように離散的フーリエ逆変換により求め、これを推定処理に必要なフィルタ係数として推定手段25に設定する。また、前記したように既知質量Mに対応したゲインGを推定手段25に設定する。
推定手段25はデジタルフィルタで構成され、第2の動作モードが指定されている状態で、センサ1に対して未知の質量Mxの負荷がステップ状に与えられたときに低域通過フィルタ21から出力される信号y(t)(この場合、A/D変換後の信号y(n))に対し、予め逆特性算出手段24により設定されたフィルタ係数とゲインGによるフィルタ処理を行い、センサ1に与えられた負荷の質量Mxの推定値y(n)′を出力する。
図4は、上記構成の信号処理装置20で、p=8(N=7)、T=5mSの条件で得られたシミュレーション結果を示すものであり、センサ1に対して質量1の負荷を一定周期でステップ状に与えた場合の信号波形図を示している。
この場合、センサ1の出力信号s(t)は、図4の(a)のように、負荷の荷重とその解放を示す振幅1の矩形波の立ち上がり部分と立ち下がり部分に、センサ1の振動による減衰振動成分(図では黒く塗りつぶされている)が重畳された波形となり、低域通過フィルタ21の出力信号y(t)は、図4の(b)に示しているように、減衰振動成分が除去され、ゆるやかに立ち上がる波形となる。
これに対し、推定手段25の出力信号y(n)′は、図4の(b)に示しているように、信号y(t)に比べて格段に速く立ち上がっている。即ち、信号y(t)の立ち上がり時間(90パーセントに達するまでの時間)は600mS以上であるのに対し、推定出力y(n)′の波形の立ち上がり時間は約200mSであり、立ち上がり後の変動も少なく、理論値1に速やかに近づいている。したがって、出力信号y(t)に比べて十分早いタイミングで正確な質量計測が可能となる。
上記実施形態は、ロードセル等のセンサのように負荷の質量に応じた信号を出力する場合について説明したが、これは本発明を限定するものではなく、液体や気体の圧力を検出するセンサの出力信号に対しても同様に適用できる。
また、A/D変換器22を低域通過フィルタ21の前段に設けた構成にしてもよく、その場合には、低域通過フィルタ21をデジタルフィルタで構成する。
本発明のセンサ信号処理方法の手順を示すフローチャート センサ信号処理の一部を説明するための図 本発明のセンサ信号処理装置の実施形態の構成を示す図 実施形態の動作のシミュレーション結果を示す図 負荷がステップ状に与えられたときのセンサの出力信号図 従来の処理方法を示す図
符号の説明
1……センサ、20……センサ信号処理装置、21……低域通過フィルタ、22……A/D変換器、23……同定手段、24……逆特性算出手段、25……推定手段

Claims (2)

  1. 物理量が既知の負荷がステップ状に与えられたときのセンサの出力信号に対して、該センサの減衰振動によって生じる交流信号の周波数より低い高域遮断周波数を有する低域通過フィルタによる高域遮断処理を行い、前記センサの出力信号から前記交流成分が除去されて立ち上がり部分から物理量に対応したレベルまで所定の傾きで単調増加する直流の信号の波形情報を取得する段階(S1)と、
    前記取得された信号の波形情報に基づいて、前記センサおよび前記低域通過フィルタからなる線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求める段階(S2)と、
    前記周波数特性と逆特性のインパルス応答を求める段階(S3)と、
    物理量が未知の負荷がステップ状に与えられたときの前記センサの出力信号に対して前記低域通過フィルタによる高域遮断処理を行う段階(S4)と、
    前記物理量が未知の負荷に対して前記低域通過フィルタから出力される信号に対して、前記逆特性のインパルス応答に対応したフィルタ処理を行い、前記未知の物理量を推定する段階(S5)とを含むセンサ信号処理方法であって、
    前記線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求める段階は、前記センサの出力信号から交流信号が除去された信号をA/D変換して得られる離散値の差分値についてのハンケル行列を構成し、該ハンケル行列に対して特異値分解または固有値分解を行うことにより得られる行列の前記特異値または固有値の対角成分のうち、予め定めたしきい値以上の対角成分の次元数をシステム次数として確定し、前記差分値の時系列信号に対して前記確定したシステム次数分の離散フーリエ変換を行うことにより、前記センサおよび前記低域通過フィルタからなる線形システムを同定する周波数特性を求めており、
    前記周波数特性と逆特性のインパルス応答を求める段階は、前記線形システムを同定するインパルス応答の周波数を求める段階で求めた周波数特性の逆特性に対する離散フーリエ逆変換を行い、前記ハンケル行列の特徴値分解または固有値分解に基づいて確定された前記システム次数分のインパルス応答を求めることを特徴とするセンサ信号処理方法。
  2. ステップ状に負荷が与えられたときのセンサの減衰振動によって生じる交流信号の周波数より低い高域遮断周波数を有し、前記センサの出力信号から交流成分を除去して、立ち上がり部分から負荷された物理量に対応したレベルまで所定の傾きで単調増加する直流の信号を出力する低域通過フィルタ(21)と、
    物理量が既知の負荷が前記センサにステップ状に与えられたときに前記低域通過フィルタから出力された信号の波形情報を記憶し、該波形情報と前記既知の物理量に基づいて、前記センサと低域通過フィルタからなる線形システムを同定するインパルス応答の周波数特性を求める同定手段(23)と、
    前記同定手段によって求められた周波数特性の逆特性のインパルス応答を求める逆特性算出手段(24)と、
    物理量が未知の負荷が前記センサに与えられたときに前記低域通過フィルタから出力される信号に対して、前記逆特性算出手段によって求められた逆特性のインパルス応答に対応するフィルタ処理を行い、前記未知の物理量を推定する推定手段(25)とを備えたセンサ信号処理装置であって、
    前記同定手段は、前記センサの出力信号から交流信号が除去された信号をA/D変換して得られる離散値の差分値についてのハンケル行列を構成し、該ハンケル行列に対して特異値分解または固有値分解を行うことにより得られる行列の前記特異値または固有値の対角成分のうち、予め定めたしきい値以上の対角成分の次元数をシステム次数として確定し、前記差分値の時系列信号に対して前記確定したシステム次数分の離散フーリエ変換を行うことにより、前記センサおよび前記低域通過フィルタからなる線形システムを同定する周波数特性を求めており、
    前記逆特性算出手段は、前記同定手段で求めた周波数特性の逆特性に対する離散フーリエ逆変換を行って、前記ハンケル行列の特徴値分解または固有値分解に基づいて確定された前記システム次数分のインパルス応答を求めることを特徴とするセンサ信号処理装置。
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