JP4651842B2 - 反応射出成形装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応射出成形装置、より詳しくは、互いに反応する2成分を原料とし、高圧で射出して、反応させながら金型に注入する、たとえば、ポリウレタンフォームなどの反応射出成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、たとえば、イソシアネート成分およびポリオール成分を原料とし、高圧で射出して反応させながら金型に注入するRIM成形によって、ポリウレタンフォームなどの発泡成形体を成形することが広く行なわれている。
【0003】
また、近年、オゾン層の破壊の原因とされるフロンや代替フロンの使用が全廃となることから、そのような発泡成形体の発泡剤として、これらフロンや代替フロンに代えて、二酸化炭素や窒素などの不活性ガスを用いることが種々提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現在までの検討では、二酸化炭素などの不活性ガスを原料中に溶解させるための時間が相当かかり、また、RIM成形を行なっても、発泡成形体のセル径を、たとえば、100μm以下にすることは容易ではなく、実用的にセル径が100μm以下のマイクロセルラー発泡成形体を成形することができるRIM成形装置の開発が強く望まれている。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、二酸化炭素や窒素などの不活性流体を原料に、短時間で十分に溶解して、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を簡易かつ短時間で成形することのできる、反応射出成形装置を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、原料を供給する原料供給手段と、不活性流体を供給する不活性流体供給手段と、前記原料供給手段によって供給された原料および前記不活性流体供給手段によって供給された不活性流体を連続的に予備混合する予備混合手段と、予備混合手段によって予備混合された原料および不活性流体の予備混合物を高圧で射出して、反応させながら金型に注入する混合注入手段とを備え、前記予備混合手段は、不活性流体を噴射する複数の不活性流体噴射手段と、原料を噴射する複数の原料噴射手段とを備えており、各前記不活性流体噴射手段から噴射される不活性流体同士を衝突させるとともに、各前記原料噴射手段から噴射される原料同士を衝突させるように構成されていることを特徴としている。
【0007】
このような構成によると、予備混合手段においては、不活性流体供給手段から供給された不活性流体が不活性流体噴射手段から噴射されるとともに、原料供給手段から供給された原料が原料噴射手段から噴射され、それらが衝突混合されるので、不活性流体および原料を、予備混合手段において効率的かつ連続的に混合することができる。そのため、たとえば、スタチックミキサやアジテータなどによって混合するよりも、不活性流体を原料中に短時間で十分に溶解することができ、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を簡易かつ短時間で成形することができる。
【0009】
また、不活性流体および原料を直接衝突混合させても、不活性流体および原料の粘度や混合量の相違に起因して、衝突時のエネルギー差が大きくなる場合には、効率的な混合を達成できない場合がある。しかし、このような構成によると、不活性流体および原料の衝突混合時において、不活性流体同士および原料同士をも互いに激しく衝突させるので、そのようなエネルギー差が少なく、非常に効率的な混合を達成することができる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、同一平面上において、少なくとも1対の前記不活性流体噴射手段が対向配置されるとともに、少なくとも1対の前記原料噴射手段が対向配置されていることを特徴としている。
【0011】
このような構成によると、複数の不活性流体噴射手段および複数の原料噴射手段を、簡易な構成でコンパクトに配置でき、しかも、効率的な衝突混合を達成することができる。そのため、装置の簡易化およびコンパクト化を実現できながら、効率的な衝突混合を達成することができる。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、さらに、予備混合手段によって予備混合された原料および不活性流体の予備混合物中において、原料に不活性流体を連続的に溶解させるための溶解手段を備え、前記溶解手段が、原料および不活性流体の予備混合物を加圧および/または加熱することを特徴としている。
【0013】
このような構成によると、予備混合手段において、予備混合された予備混合物が、溶解手段によって、加圧および/または加熱される。そのため、原料に不活性流体を十分に溶解することができ、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を良好に成形することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の反応射出成形装置の一実施形態を示す、概略構成図である。
【0015】
図1において、この反応射出成形装置1は、マイクロセルラーポリウレタンフォームを成形するためのRIM成形装置であって、イソシアネート成分を供給するためのイソシアネート供給ユニット2、ポリオール成分を供給するためのポリオール供給ユニット3、混合注入手段としての混合ヘッド4および金型5を備えている。
【0016】
イソシアネート供給ユニット2およびポリオール供給ユニット3は、大略同一の装置構成とされており、原料タンク6および7、原料供給手段としての原料定量供給ポンプ8および9、不活性流体タンク10および11、不活性流体供給手段としての不活性流体定量供給ポンプ12および13、予備混合手段としての予備混合ユニット14および15、溶解手段としての高圧加熱ヒータ16および17を、それぞれ備えている。
【0017】
各原料タンク6および7には、原料がそれぞれ貯蔵されており、より具体的には、原料タンク6には、原料として、ポリイソシアネート化合物などのイソシアネート成分が貯蔵されており、また、原料タンク7には、原料として、ポリオール化合物などのポリオール成分が貯蔵されている。
【0018】
各原料定量供給ポンプ8および9は、各原料タンク6および7の下流側にそれぞれ接続されており、各原料、すなわち、イソシアネート成分およびポリオール成分を、それぞれ所定量および所定圧力で、各予備混合ユニット14および15に輸送するように構成されている。
【0019】
また、各不活性流体タンク10および11には、二酸化炭素や窒素などの不活性流体がそれぞれ貯蔵されており、これら不活性流体タンク10および11の下流側にそれぞれ接続される各不活性流体定量供給ポンプ12および13によって、各不活性流体タンク10および11内の不活性流体を、所定量および所定圧力で、各予備混合ユニット14および15に輸送するように構成されている。
【0020】
そして、各予備混合ユニット14および15は、各原料定量供給ポンプ8および9、および、各不活性流体定量供給ポンプ12および13の下流側において、これらとそれぞれ接続されており、各原料定量供給ポンプ8および9から供給される原料と、各不活性流体定量供給ポンプ12および13から供給される不活性流体とを連続的に予備混合するように構成されている。そして、各予備混合ユニット14および15においては、各原料定量供給ポンプ8および9から所定圧力で供給される原料と、各不活性流体定量供給ポンプ12および13から所定の圧力で供給される不活性流体とを、それぞれ定量された所定の割合において、物理的に衝突させて連続的に予備混合するように構成されている。
【0021】
より具体的には、図2および図3に示すように、各予備混合ユニット14および15は、1対の不活性流体噴射手段としての不活性流体噴射部19と、1対の原料噴射手段としての原料噴射部20と、混合チャンバー21と、排出管22と、圧力センサ23とを備えている。
【0022】
不活性流体噴射部19は、各不活性流体定量供給ポンプ12および13から不活性流体が供給される不活性流体供給管24と、その不活性流体供給管24から供給された不活性流体を噴射する不活性流体噴射ノズル25とを備えている。不活性流体噴射ノズル25の内部は略円筒形状をなし、その先端に向かって先細状に形成されており、不活性流体の噴射をより確実にしている。また、不活性流体噴射ノズル25の先端は、後述する排出管22の上方まで延びている。
【0023】
原料噴射部20も不活性流体噴射部19と同様に、各原料定量供給ポンプ8および9から原料が供給される原料供給管26と、その原料供給管26から供給された原料を噴射する原料噴射ノズル27とを備えている。原料噴射ノズル27の内部は略円筒形状をなし、原料噴射ノズル27の先端に向かって先細状に形成されており、原料の噴射をより確実にしている。また、原料噴射ノズル27の先端は、後述する排出管22の上方まで延びている。
【0024】
混合チャンバー21は、略円筒形状をなし、その混合チャンバー21内において、不活性流体噴射ノズル25から噴射される不活性流体と、原料噴射ノズル27から噴射される原料とを衝突混合させるような空間として形成されている。
【0025】
そして、1対の不活性流体噴射部19は、混合チャンバー21の上下方向略中央部の同一平面上において、その不活性流体噴射ノズル25が互いに対向するように、混合チャンバー21の周りに、互いに略180°変位してボルト部材29で固定されるとともに、1対の原料噴射部20も同様に、混合チャンバー21の上下方向略中央部の同一平面上において、その原料噴射ノズル27が互いに対向するように、混合チャンバー21の周りに、互いに略180°変位してボルト部材30で固定されている。
【0026】
また、1対の不活性流体噴射部19と1対の原料噴射部20は、互いの噴射衝突部分が同一点で略直交するように、同一平面上において互いに90°変位して配置されている。
【0027】
排出管22は、混合チャンバー21内で予備混合された不活性流体および原料の混合物を、予備混合ユニット14および15から高圧加熱ヒータ16および17に輸送するように、上記した不活性流体および原料の噴射衝突部分の垂直方向下方における混合チャンバー21の底部に配置されている。
【0028】
圧力センサ23は、この混合チャンバー21内における衝突混合時の圧力を検知するための圧電素子28をその先端部に備えており、その圧電素子28が上記した不活性流体および原料の噴射衝突部分の垂直方向上方において、排出管22と予備チャンバー21内で対向するように配置されている。
【0029】
この圧力センサ23によって、予備混合時における不活性流体および原料の噴射衝突時の圧力が検出されるので、その検知圧力に基づいて不活性流体および原料を、所定の圧力で予備混合することができる。
【0030】
そして、このような予備混合ユニット14および15における不活性流体および原料の予備混合時には、1対の不活性流体噴射ノズル25から不活性流体が噴射されるとともに、1対原料噴射ノズル27から原料が噴射される。そうすると、不活性流体と原料が互いに直交する方向において衝突混合されるが、その時には、不活性流体同士が直線上で激しく衝突するとともに、原料同士が直線上で激しく衝突する。
【0031】
そのため、たとえば、不活性流体および原料を直接衝突混合させても、不活性流体および原料の粘度や混合量の相違に起因して、衝突時のエネルギー差が大きくなる場合には、効率的な混合を達成できない不具合が生じるが、このように、不活性流体および原料の衝突混合時において、不活性流体同士および原料同士をも衝突させれば、そのようなエネルギー差に起因する混合不良が生じることなく、非常に効率的な混合を達成することができる。
【0032】
したがって、たとえば、スタチックミキサやアジテータなどによって混合するよりも、後述する高圧加熱ヒータ16および17において不活性流体を原料中に短時間で十分に溶解することができ、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を簡易かつ短時間で成形することができる。
【0033】
また、このように、不活性流体噴射ノズル25を互いに対向するように配置した1対の不活性流体噴射部19と、原料噴射ノズル27を互いに対向するように配置した1対の原料噴射部20とを、同一平面上において略90°変位させて配置することで、1対の不活性流体噴射ノズル19および1対の原料噴射ノズル20を、簡易な構成でコンパクトに配置でき、しかも、効率的な衝突混合を達成することができる。そのため、装置の簡易化およびコンパクト化を実現できながら、効率的な衝突混合を達成することができる。また、このように、互いに対向するように配置した1対の不活性流体噴射ノズル25と、互いに対向するように配置した1対の原料噴射ノズル27とを、同一平面上において略90°変位させて配置することにより、不活性流体と原料の衝突部分での衝突方向が略直交するため、混合効率を格段に向上させることができる。
【0034】
図1に示すように、各高圧加熱ヒータ16および17は、各予備混合ユニット14および15の下流側にそれぞれ接続されており、各混合ユニット14および15において予備混合された原料および不活性流体の混合物中において、原料に不活性流体を連続的に溶解させるように構成されている。より具体的には、各高圧加熱ヒータ16および17は、耐圧配管の周りにヒータが設けられており、原料および不活性流体の混合物を、耐圧配管中に通過させて、そのまま加圧(保圧)しながら必要によりヒータで加熱することにより、原料に不活性流体を連続的に溶解させるように構成されている。これにより、予備混合ユニット14および15において、予備混合された予備混合物が、加圧および/または加熱されるため、原料に不活性流体を十分に溶解することができ、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を良好に成形することができる。
【0035】
また、混合ヘッド4は、各高圧加熱ヒータ16および17の下流側において、これら高圧加熱ヒータ16および17と接続されており、各高圧加熱ヒータ16および17において不活性流体が溶解された各原料を混合して、高圧で射出し、反応させながら金型5に注入するように構成されている。
【0036】
また、金型5には、加圧手段として、たとえば、窒素ボンベなどの加圧ボンベ18が接続されており、RIM成形の前に、キャビティ内を予圧できるように構成されている。なお、この金型5には、図示しない加熱ヒータが設けられるとともに、発泡により発生するガスを外部に放出するための図示しないガス抜き用の調整弁が設けられている。
【0037】
次に、このように構成された反応射出成形装置1を用いて、マイクロセルラーポリウレタンフォームを成形する方法について説明する。
【0038】
まず、イソシアネート供給ユニット2における工程について説明する。イソシアネート供給ユニット2では、まず、原料タンク6に貯蔵されているイソシアネート成分を、原料定量供給ポンプ8によって、たとえば、10〜30MPaの圧力で、予備混合ユニット14に供給するとともに、それと同時に、不活性流体タンク10に貯蔵されている不活性流体を、不活性流体定量供給ポンプ12によって、たとえば、10〜30MPaの圧力で、予備混合ユニット14に供給する。
【0039】
これによって、イソシアネート成分および不活性流体が高圧で予備混合ユニット14に供給される。原料および不活性流体の供給量は、後述するポリオール成分に供給する不活性流体の供給量との合計において、原料全体に対して、0.05〜20重量%となるように調整することが好ましい。
【0040】
そして、イソシアネート供給ユニット2の予備混合ユニット14においては、上記したように、不活性流体とイソシアネート成分とが衝突混合され、しかも、不活性流体同士とイソシアネート成分同士をも衝突させるので、非常に効率的な混合を達成することができる。なお、予備混合ユニット14における混合圧は、10〜30MPaとなるように調整することが好ましい。
【0041】
このようにイソシアネート成分および不活性流体を予備混合ユニット14において連続的に予備混合した後、次いで、高圧加熱ヒータ16において、イソシアネート成分および不活性流体の混合物を、加圧(保圧)および/または加熱することにより、イソシアネート成分中に不活性流体を連続的に溶解する。不活性流体をイソシアネート成分中に溶解するための条件は、イソシアネート成分中に不活性流体を、十分に溶解させることができれば、好ましくは、実質的に完全溶解させることができれば、特に制限はなく、その目的および用途などによって適宜調整すればよいが、たとえば、5〜30MPa、1〜500秒で、溶解温度は、30〜100℃であることが好ましい。
【0042】
次に、ポリオール供給ユニット3における工程について説明する。ポリオール供給ユニット3では、まず、原料タンク7に貯蔵されているポリオール成分を、原料定量供給ポンプ9によって、たとえば、10〜30MPaの圧力で、予備混合ユニット15に供給するとともに、それと同時に、不活性流体タンク11に貯蔵されている不活性流体を、不活性流体定量供給ポンプ13によって、たとえば、10〜30MPaの圧力で、予備混合ユニット15に供給する。これによって、ポリオール成分および不活性流体が高圧で予備混合ユニット15に供給される。不活性流体の供給量は、前述したイソシアネート成分に供給する不活性流体の供給量との合計において、原料全体に対して、0.05〜20重量%となるように調整することが好ましい。
【0043】
そして、ポリオール供給ユニット3の予備混合ユニット15においては、上記したように、不活性流体とポリオール成分とが衝突混合され、しかも、不活性流体同士とポリオール成分同士をも衝突させるので、非常に効率的な混合を達成することができる。なお、予備混合ユニット15における混合圧は、10〜30MPaとなるように調整することが好ましい。
【0044】
このようにポリオール成分および不活性流体を予備混合ユニット15において連続的に予備混合した後、次いで、高圧加熱ヒータ17において、ポリオール成分および不活性流体の混合物を、加圧(保圧)および/または加熱することにより、ポリオール成分中に不活性流体を連続的に溶解する。不活性流体をポリオール成分中に溶解するための条件は、ポリオール成分中に不活性流体を、十分に溶解させることができれば、好ましくは、実質的に完全溶解させることができれば、特に制限はなく、その目的および用途などによって適宜調整すればよいが、たとえば、5〜30MPa、1〜500秒で、溶解温度は、30〜100℃であることが好ましい。
【0045】
そして、高圧加熱ヒータ16において不活性流体が溶解されたイソシアネート成分、および、高圧加熱ヒータ17において不活性流体が溶解されたポリオール成分を、混合ヘッド4において混合して、高圧で射出し、反応させながら金型5に注入する。なお、混合ヘッド4における反応混合圧力は、10〜250MPaであることが好ましい。また、イソシアネート成分とポリオール成分との反応当量比(イソシアネート活性基:ポリオール活性基)は、条件によって適宜選択すればよい。
【0046】
また、金型5は、加圧ボンベ18によって、好ましくは、1〜15MPaで予圧し、さらに、20〜150℃で恒温しておくことが好ましい。予圧しておくことにより、不活性流体の膨張速度を抑えて、微細なセルを形成することができる。
【0047】
そして、反応終了後、金型5を常温まで減圧し、型開きすることによって、マイクロセルラーポリウレタンフォームを得ることができる。このようにして得られるマイクロセルラーポリウレタンフォームは、100μm以下、好ましくは、30μmの微細なセル径を有するものであって、各種の分野において、有効に用いることができる。
【0048】
このように、この実施形態のポリウレタンフォームの反応射出成形装置1では、イソシアネート供給ユニット2において、イソシアネート成分が原料定量供給ポンプ8によって定量供給されるとともに、不活性流体が不活性流体定量供給ポンプ12によって定量供給され、それらイソシアネート成分および不活性流体が常に一定の割合で予備混合ユニット14によって連続的に予備混合された後、高圧加熱ヒータ16によって、イソシアネート成分に不活性流体が連続的に溶解される。また、ポリオール供給ユニット3において、ポリオール成分が原料定量供給ポンプ9によって定量供給されるとともに、不活性流体が不活性流体定量供給ポンプ13によって定量供給され、それらポリオール成分および不活性流体が常に一定の割合で予備混合ユニット15によって連続的に予備混合された後、高圧加熱ヒータ17によって、ポリオール成分に不活性流体が連続的に溶解される。そして、混合ヘッド4によって、不活性流体が溶解されたイソシアネート成分およびポリオール成分が、高圧で射出され、反応されながら金型に注入されることにより、RIM成形が行なわれる。
【0049】
そのため、イソシアネート成分およびポリオール成分には、不活性流体が常に一定の割合で連続的に混合溶解され、その状態で反応射出成形されるので、セル径の小さなマイクロセルラーポリウレタンフォームを簡易かつ短時間で成形することができる。
【0050】
また、各高圧加熱ヒータ16および17においては、一定の割合で予備混合された各イソシアネート成分またはポリオール成分と不活性流体との混合物が、加圧および/または加熱されるので、各イソシアネート成分またはポリオール成分に不活性流体が十分に溶解され、これによって、セル径の小さなマイクロセルラーポリウレタンフォームを良好に成形することができる。
【0051】
なお、各高圧加熱ヒータ16および17では、その目的および用途によっては、たとえば、各予備混合ユニット14および15から所定圧力で送られてくる各混合物を、圧力を開放または減圧して加熱してもよく、また、そのまま保圧したまま加熱しなくてもよく、あるいは、そのまま保圧したまま加熱してもよい。さらには、各混合物を、さらに高圧に加圧してもよい。
【0052】
さらに、この実施形態のポリウレタンフォームの反応射出成形装置1では、金型5が予圧されているので、キャビティ内における不活性流体の膨張速度が抑えられて、より細かいセルを形成して、よりセル径の小さなマイクロセルラーポリウレタンフォームを成形することができる。
【0053】
なお、この実施形態のポリウレタンフォームの反応射出成形装置1において、用いられる不活性流体は、常温常圧において不活性ガスである二酸化炭素や窒素であり、その条件により、ガス状態であっても、液状であってもよく、また、不活性流体定量供給ポンプ12および13により定量供給され、予備混合ユニット14および15によって連続的に予備混合された後には、高温高圧状態あるいは超臨臨界状態となるように条件設定されていることが好ましい。
【0054】
また、この実施形態のポリウレタンフォームの反応射出成形装置1においては、イソシアネート供給ユニット2およびポリオール供給ユニット3を、大略同一の装置構成として、その両方に、原料定量供給ポンプ8および9、不活性流体定量供給ポンプ12および13、予備混合ユニット14および15、高圧加熱ヒータ16および17を設けたが、その目的および用途によっては、イソシアネート供給ユニット2およびポリオール供給ユニット3のいずれか片方のみに、これら不活性流体定量供給ポンプ12および13、予備混合ユニット14および15、高圧加熱ヒータ16および17を設けるように構成してもよい。
【0055】
また、この実施形態のポリウレタンフォームの反応射出成形装置1においては、不活性流体噴射部19と原料噴射部20は、同一平面上において周方向に互いに90°変位して設けたが、不活性流体同士の衝突と原料同士の衝突においての、それぞれの衝突エネルギーがある一方向に偏ることのない衝突を達成でき、かつ、衝突部分が同一点に集中されるのであれば、不活性流体噴射部19および原料噴射部20の配置は、同一平面上に限定される必要はなく、衝突個所を基準に互いに所定の角度変位をして配置することができる。
【0056】
また、このようなポリウレタンフォームの反応射出成形装置1は、硬質、半硬質および軟質の、いずれのポリウレタンフォームについても適用することができる。
【0057】
さらに、上記の説明では、本発明の反応射出成形装置を、マイクロセルラーポリウレタンフォームの製造に適用した例を示したが、本発明の反応射出成形装置は、これに限らず、2成分を反応させて得ることができる発泡成形体であれば、広く適用することができ、たとえば、ポリアミド樹脂発泡成形体、ジシクロペンタジエン樹脂発泡成形体、不飽和ポリエステル樹脂発泡成形体、アクリラメイト樹脂発泡成形体、エポキシ樹脂発泡成形体などにも適用することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上に述べたように、請求項1に記載の発明によれば、不活性流体および原料を、予備混合手段において効率的かつ連続的に混合することができるので、不活性流体を原料中に短時間で十分に溶解することができ、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を簡易かつ短時間で成形することができる。
【0059】
また、不活性流体同士および原料同士が互いに激しく衝突されるので、非常に効率的な混合を達成することができる。
【0060】
請求項2に記載の発明によれば、装置の簡易化およびコンパクト化を実現できながら、効率的な衝突混合を達成することができる。
【0061】
請求項3に記載の発明によれば、原料に不活性流体を十分に溶解することができ、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を良好に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応射出成形装置の一実施形態を示す、概略構成図である。
【図2】図1に示す反応射出成形装置の予備混合ユニットの要部平面図である。
【図3】図2に示す予備混合ユニットの要部側面図である。
【符号の説明】
1 反応射出成形装置
2 イソシアネート供給ユニット
3 ポリオール供給ユニット
4 混合ヘッド
5 金型
6、7 原料タンク
8、9 原料定量供給ポンプ
10、11 不活性流体タンク
12、13 不活性流体定量供給ポンプ
14、15 予備混合ユニット
16、17 高圧加熱ヒータ
19 不活性流体噴射部
20 原料噴射部

Claims (3)

  1. 原料を供給する原料供給手段と、
    不活性流体を供給する不活性流体供給手段と、
    前記原料供給手段によって供給された原料および前記不活性流体供給手段によって供給された不活性流体を連続的に予備混合する予備混合手段と、
    予備混合手段によって予備混合された原料および不活性流体の予備混合物を高圧で射出して、反応させながら金型に注入する混合注入手段とを備え、
    前記予備混合手段は、
    不活性流体を噴射する複数の不活性流体噴射手段と、
    原料を噴射する複数の原料噴射手段と
    を備えており、
    各前記不活性流体噴射手段から噴射される不活性流体同士を衝突させるとともに、各前記原料噴射手段から噴射される原料同士を衝突させるように構成されていることを特徴とする、反応射出成形装置。
  2. 同一平面上において、少なくとも1対の前記不活性流体噴射手段が対向配置されるとともに、少なくとも1対の前記原料噴射手段が対向配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の反応射出成形装置。
  3. さらに、予備混合手段によって予備混合された原料および不活性流体の予備混合物中において、原料に不活性流体を連続的に溶解させるための溶解手段を備え、
    前記溶解手段が、原料および不活性流体の予備混合物を加圧および/または加熱することを特徴とする、請求項1または2に記載の反応射出成形装置。
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