JP2002283419A - 反応射出成形装置 - Google Patents

反応射出成形装置

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JP2002283419A JP2001084351A JP2001084351A JP2002283419A JP 2002283419 A JP2002283419 A JP 2002283419A JP 2001084351 A JP2001084351 A JP 2001084351A JP 2001084351 A JP2001084351 A JP 2001084351A JP 2002283419 A JP2002283419 A JP 2002283419A
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龍太郎 林
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春暁 張
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化炭素や窒素などの不活性流体を原料
に、短時間で十分に溶解して、セル径の小さなマイクロ
セルラー発泡成形体を簡易かつ短時間で成形することの
できる、反応射出成形装置を提供すること。 【解決手段】 原料を原料定量供給ポンプ8、9によっ
て供給するとともに、不活性流体を不活性流体定量供給
ポンプ12、13によって供給した後、同一平面上にお
いて、対向配置された1対の不活性流体噴射部19およ
び1対の原料噴射部20とを備える予備混合ユニット1
4、15において、原料と不活性流体とを衝突混合する
とともに、不活性流体同士および原料同士をも衝突させ
て、連続的に予備混合させた後、高圧加熱ヒータ16、
17によって加圧および/または加熱して原料に不活性
流体を連続的に溶解させた後、混合ヘッド4によって原
料を高圧で金型5に射出することにより、RIM成形を
行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応射出成形装
置、より詳しくは、互いに反応する2成分を原料とし、
高圧で射出して、反応させながら金型に注入する、たと
えば、ポリウレタンフォームなどの反応射出成形装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、たとえば、イソシアネート成
分およびポリオール成分を原料とし、高圧で射出して反
応させながら金型に注入するRIM成形によって、ポリ
ウレタンフォームなどの発泡成形体を成形することが広
く行なわれている。
【0003】また、近年、オゾン層の破壊の原因とされ
るフロンや代替フロンの使用が全廃となることから、そ
のような発泡成形体の発泡剤として、これらフロンや代
替フロンに代えて、二酸化炭素や窒素などの不活性ガス
を用いることが種々提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在までの検
討では、二酸化炭素などの不活性ガスを原料中に溶解さ
せるための時間が相当かかり、また、RIM成形を行な
っても、発泡成形体のセル径を、たとえば、100μm
以下にすることは容易ではなく、実用的にセル径が10
0μm以下のマイクロセルラー発泡成形体を成形するこ
とができるRIM成形装置の開発が強く望まれている。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、二酸化炭素や窒
素などの不活性流体を原料に、短時間で十分に溶解し
て、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を簡易
かつ短時間で成形することのできる、反応射出成形装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、原料を供給する原料供給
手段と、不活性流体を供給する不活性流体供給手段と、
前記原料供給手段によって供給された原料および前記不
活性流体供給手段によって供給された不活性流体を連続
的に予備混合する予備混合手段と、予備混合手段によっ
て予備混合された原料および不活性流体の予備混合物を
高圧で射出して、反応させながら金型に注入する混合注
入手段とを備え、前記予備混合手段が、不活性流体を噴
射する不活性流体噴射手段と、原料を噴射する原料噴射
手段とを備え、これら不活性流体および原料を衝突混合
するように構成されていることを特徴としている。
【0007】このような構成によると、予備混合手段に
おいては、不活性流体供給手段から供給された不活性流
体が不活性流体噴射手段から噴射されるとともに、原料
供給手段から供給された原料が原料噴射手段から噴射さ
れ、それらが衝突混合されるので、不活性流体および原
料を、予備混合手段において効率的かつ連続的に混合す
ることができる。そのため、たとえば、スタチックミキ
サやアジテータなどによって混合するよりも、不活性流
体を原料中に短時間で十分に溶解することができ、セル
径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を簡易かつ短時
間で成形することができる。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記予備混合手段は、複数の前
記不活性流体噴射手段および複数の前記原料噴射手段を
備えており、各前記不活性流体噴射手段から噴射される
不活性流体同士を衝突させるとともに、各前記原料噴射
手段から噴射される原料同士を衝突させるように構成さ
れていることを特徴としている。
【0009】不活性流体および原料を直接衝突混合させ
ても、不活性流体および原料の粘度や混合量の相違に起
因して、衝突時のエネルギー差が大きくなる場合には、
効率的な混合を達成できない場合がある。しかし、この
ような構成によると、不活性流体および原料の衝突混合
時において、不活性流体同士および原料同士をも互いに
激しく衝突させるので、そのようなエネルギー差が少な
く、非常に効率的な混合を達成することができる。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の発明において、同一平面上において、少なくと
も1対の前記不活性流体噴射手段が対向配置されるとと
もに、少なくとも1対の前記原料噴射手段が対向配置さ
れていることを特徴としている。
【0011】このような構成によると、複数の不活性流
体噴射手段および複数の原料噴射手段を、簡易な構成で
コンパクトに配置でき、しかも、効率的な衝突混合を達
成することができる。そのため、装置の簡易化およびコ
ンパクト化を実現できながら、効率的な衝突混合を達成
することができる。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
ないし3のいずれかに記載の発明において、さらに、予
備混合手段によって予備混合された原料および不活性流
体の予備混合物中において、原料に不活性流体を連続的
に溶解させるための溶解手段を備え、前記溶解手段が、
原料および不活性流体の予備混合物を加圧および/また
は加熱することを特徴としている。
【0013】このような構成によると、予備混合手段に
おいて、予備混合された予備混合物が、溶解手段によっ
て、加圧および/または加熱される。そのため、原料に
不活性流体を十分に溶解することができ、セル径の小さ
なマイクロセルラー発泡成形体を良好に成形することが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の反応射出成形装
置の一実施形態を示す、概略構成図である。
【0015】図1において、この反応射出成形装置1
は、マイクロセルラーポリウレタンフォームを成形する
ためのRIM成形装置であって、イソシアネート成分を
供給するためのイソシアネート供給ユニット2、ポリオ
ール成分を供給するためのポリオール供給ユニット3、
混合注入手段としての混合ヘッド4および金型5を備え
ている。
【0016】イソシアネート供給ユニット2およびポリ
オール供給ユニット3は、大略同一の装置構成とされて
おり、原料タンク6および7、原料供給手段としての原
料定量供給ポンプ8および9、不活性流体タンク10お
よび11、不活性流体供給手段としての不活性流体定量
供給ポンプ12および13、予備混合手段としての予備
混合ユニット14および15、溶解手段としての高圧加
熱ヒータ16および17を、それぞれ備えている。
【0017】各原料タンク6および7には、原料がそれ
ぞれ貯蔵されており、より具体的には、原料タンク6に
は、原料として、ポリイソシアネート化合物などのイソ
シアネート成分が貯蔵されており、また、原料タンク7
には、原料として、ポリオール化合物などのポリオール
成分が貯蔵されている。
【0018】各原料定量供給ポンプ8および9は、各原
料タンク6および7の下流側にそれぞれ接続されてお
り、各原料、すなわち、イソシアネート成分およびポリ
オール成分を、それぞれ所定量および所定圧力で、各予
備混合ユニット14および15に輸送するように構成さ
れている。
【0019】また、各不活性流体タンク10および11
には、二酸化炭素や窒素などの不活性流体がそれぞれ貯
蔵されており、これら不活性流体タンク10および11
の下流側にそれぞれ接続される各不活性流体定量供給ポ
ンプ12および13によって、各不活性流体タンク10
および11内の不活性流体を、所定量および所定圧力
で、各予備混合ユニット14および15に輸送するよう
に構成されている。
【0020】そして、各予備混合ユニット14および1
5は、各原料定量供給ポンプ8および9、および、各不
活性流体定量供給ポンプ12および13の下流側におい
て、これらとそれぞれ接続されており、各原料定量供給
ポンプ8および9から供給される原料と、各不活性流体
定量供給ポンプ12および13から供給される不活性流
体とを連続的に予備混合するように構成されている。そ
して、各予備混合ユニット14および15においては、
各原料定量供給ポンプ8および9から所定圧力で供給さ
れる原料と、各不活性流体定量供給ポンプ12および1
3から所定の圧力で供給される不活性流体とを、それぞ
れ定量された所定の割合において、物理的に衝突させて
連続的に予備混合するように構成されている。
【0021】より具体的には、図2および図3に示すよ
うに、各予備混合ユニット14および15は、1対の不
活性流体噴射手段としての不活性流体噴射部19と、1
対の原料噴射手段としての原料噴射部20と、混合チャ
ンバー21と、排出管22と、圧力センサ23とを備え
ている。
【0022】不活性流体噴射部19は、各不活性流体定
量供給ポンプ12および13から不活性流体が供給され
る不活性流体供給管24と、その不活性流体供給管24
から供給された不活性流体を噴射する不活性流体噴射ノ
ズル25とを備えている。不活性流体噴射ノズル25の
内部は略円筒形状をなし、その先端に向かって先細状に
形成されており、不活性流体の噴射をより確実にしてい
る。また、不活性流体噴射ノズル25の先端は、後述す
る排出管22の上方まで延びている。
【0023】原料噴射部20も不活性流体噴射部19と
同様に、各原料定量供給ポンプ8および9から原料が供
給される原料供給管26と、その原料供給管26から供
給された原料を噴射する原料噴射ノズル27とを備えて
いる。原料噴射ノズル27の内部は略円筒形状をなし、
原料噴射ノズル27の先端に向かって先細状に形成され
ており、原料の噴射をより確実にしている。また、原料
噴射ノズル27の先端は、後述する排出管22の上方ま
で延びている。
【0024】混合チャンバー21は、略円筒形状をな
し、その混合チャンバー21内において、不活性流体噴
射ノズル25から噴射される不活性流体と、原料噴射ノ
ズル27から噴射される原料とを衝突混合させるような
空間として形成されている。
【0025】そして、1対の不活性流体噴射部19は、
混合チャンバー21の上下方向略中央部の同一平面上に
おいて、その不活性流体噴射ノズル25が互いに対向す
るように、混合チャンバー21の周りに、互いに略18
0°変位してボルト部材29で固定されるとともに、1
対の原料噴射部20も同様に、混合チャンバー21の上
下方向略中央部の同一平面上において、その原料噴射ノ
ズル27が互いに対向するように、混合チャンバー21
の周りに、互いに略180°変位してボルト部材30で
固定されている。
【0026】また、1対の不活性流体噴射部19と1対
の原料噴射部20は、互いの噴射衝突部分が同一点で略
直交するように、同一平面上において互いに90°変位
して配置されている。
【0027】排出管22は、混合チャンバー21内で予
備混合された不活性流体および原料の混合物を、予備混
合ユニット14および15から高圧加熱ヒータ16およ
び17に輸送するように、上記した不活性流体および原
料の噴射衝突部分の垂直方向下方における混合チャンバ
ー21の底部に配置されている。
【0028】圧力センサ23は、この混合チャンバー2
1内における衝突混合時の圧力を検知するための圧電素
子28をその先端部に備えており、その圧電素子28が
上記した不活性流体および原料の噴射衝突部分の垂直方
向上方において、排出管22と予備チャンバー21内で
対向するように配置されている。
【0029】この圧力センサ23によって、予備混合時
における不活性流体および原料の噴射衝突時の圧力が検
出されるので、その検知圧力に基づいて不活性流体およ
び原料を、所定の圧力で予備混合することができる。
【0030】そして、このような予備混合ユニット14
および15における不活性流体および原料の予備混合時
には、1対の不活性流体噴射ノズル25から不活性流体
が噴射されるとともに、1対原料噴射ノズル27から原
料が噴射される。そうすると、不活性流体と原料が互い
に直交する方向において衝突混合されるが、その時に
は、不活性流体同士が直線上で激しく衝突するととも
に、原料同士が直線上で激しく衝突する。
【0031】そのため、たとえば、不活性流体および原
料を直接衝突混合させても、不活性流体および原料の粘
度や混合量の相違に起因して、衝突時のエネルギー差が
大きくなる場合には、効率的な混合を達成できない不具
合が生じるが、このように、不活性流体および原料の衝
突混合時において、不活性流体同士および原料同士をも
衝突させれば、そのようなエネルギー差に起因する混合
不良が生じることなく、非常に効率的な混合を達成する
ことができる。
【0032】したがって、たとえば、スタチックミキサ
やアジテータなどによって混合するよりも、後述する高
圧加熱ヒータ16および17において不活性流体を原料
中に短時間で十分に溶解することができ、セル径の小さ
なマイクロセルラー発泡成形体を簡易かつ短時間で成形
することができる。
【0033】また、このように、不活性流体噴射ノズル
25を互いに対向するように配置した1対の不活性流体
噴射部19と、原料噴射ノズル27を互いに対向するよ
うに配置した1対の原料噴射部20とを、同一平面上に
おいて略90°変位させて配置することで、1対の不活
性流体噴射ノズル19および1対の原料噴射ノズル20
を、簡易な構成でコンパクトに配置でき、しかも、効率
的な衝突混合を達成することができる。そのため、装置
の簡易化およびコンパクト化を実現できながら、効率的
な衝突混合を達成することができる。また、このよう
に、互いに対向するように配置した1対の不活性流体噴
射ノズル25と、互いに対向するように配置した1対の
原料噴射ノズル27とを、同一平面上において略90°
変位させて配置することにより、不活性流体と原料の衝
突部分での衝突方向が略直交するため、混合効率を格段
に向上させることができる。
【0034】図1に示すように、各高圧加熱ヒータ16
および17は、各予備混合ユニット14および15の下
流側にそれぞれ接続されており、各混合ユニット14お
よび15において予備混合された原料および不活性流体
の混合物中において、原料に不活性流体を連続的に溶解
させるように構成されている。より具体的には、各高圧
加熱ヒータ16および17は、耐圧配管の周りにヒータ
が設けられており、原料および不活性流体の混合物を、
耐圧配管中に通過させて、そのまま加圧(保圧)しなが
ら必要によりヒータで加熱することにより、原料に不活
性流体を連続的に溶解させるように構成されている。こ
れにより、予備混合ユニット14および15において、
予備混合された予備混合物が、加圧および/または加熱
されるため、原料に不活性流体を十分に溶解することが
でき、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を良
好に成形することができる。
【0035】また、混合ヘッド4は、各高圧加熱ヒータ
16および17の下流側において、これら高圧加熱ヒー
タ16および17と接続されており、各高圧加熱ヒータ
16および17において不活性流体が溶解された各原料
を混合して、高圧で射出し、反応させながら金型5に注
入するように構成されている。
【0036】また、金型5には、加圧手段として、たと
えば、窒素ボンベなどの加圧ボンベ18が接続されてお
り、RIM成形の前に、キャビティ内を予圧できるよう
に構成されている。なお、この金型5には、図示しない
加熱ヒータが設けられるとともに、発泡により発生する
ガスを外部に放出するための図示しないガス抜き用の調
整弁が設けられている。
【0037】次に、このように構成された反応射出成形
装置1を用いて、マイクロセルラーポリウレタンフォー
ムを成形する方法について説明する。
【0038】まず、イソシアネート供給ユニット2にお
ける工程について説明する。イソシアネート供給ユニッ
ト2では、まず、原料タンク6に貯蔵されているイソシ
アネート成分を、原料定量供給ポンプ8によって、たと
えば、10〜30MPaの圧力で、予備混合ユニット1
4に供給するとともに、それと同時に、不活性流体タン
ク10に貯蔵されている不活性流体を、不活性流体定量
供給ポンプ12によって、たとえば、10〜30MPa
の圧力で、予備混合ユニット14に供給する。
【0039】これによって、イソシアネート成分および
不活性流体が高圧で予備混合ユニット14に供給され
る。原料および不活性流体の供給量は、後述するポリオ
ール成分に供給する不活性流体の供給量との合計におい
て、原料全体に対して、0.05〜20重量%となるよ
うに調整することが好ましい。
【0040】そして、イソシアネート供給ユニット2の
予備混合ユニット14においては、上記したように、不
活性流体とイソシアネート成分とが衝突混合され、しか
も、不活性流体同士とイソシアネート成分同士をも衝突
させるので、非常に効率的な混合を達成することができ
る。なお、予備混合ユニット14における混合圧は、1
0〜30MPaとなるように調整することが好ましい。
【0041】このようにイソシアネート成分および不活
性流体を予備混合ユニット14において連続的に予備混
合した後、次いで、高圧加熱ヒータ16において、イソ
シアネート成分および不活性流体の混合物を、加圧(保
圧)および/または加熱することにより、イソシアネー
ト成分中に不活性流体を連続的に溶解する。不活性流体
をイソシアネート成分中に溶解するための条件は、イソ
シアネート成分中に不活性流体を、十分に溶解させるこ
とができれば、好ましくは、実質的に完全溶解させるこ
とができれば、特に制限はなく、その目的および用途な
どによって適宜調整すればよいが、たとえば、5〜30
MPa、1〜500秒で、溶解温度は、30〜100℃
であることが好ましい。
【0042】次に、ポリオール供給ユニット3における
工程について説明する。ポリオール供給ユニット3で
は、まず、原料タンク7に貯蔵されているポリオール成
分を、原料定量供給ポンプ9によって、たとえば、10
〜30MPaの圧力で、予備混合ユニット15に供給す
るとともに、それと同時に、不活性流体タンク11に貯
蔵されている不活性流体を、不活性流体定量供給ポンプ
13によって、たとえば、10〜30MPaの圧力で、
予備混合ユニット15に供給する。これによって、ポリ
オール成分および不活性流体が高圧で予備混合ユニット
15に供給される。不活性流体の供給量は、前述したイ
ソシアネート成分に供給する不活性流体の供給量との合
計において、原料全体に対して、0.05〜20重量%
となるように調整することが好ましい。
【0043】そして、ポリオール供給ユニット3の予備
混合ユニット15においては、上記したように、不活性
流体とポリオール成分とが衝突混合され、しかも、不活
性流体同士とポリオール成分同士をも衝突させるので、
非常に効率的な混合を達成することができる。なお、予
備混合ユニット15における混合圧は、10〜30MP
aとなるように調整することが好ましい。
【0044】このようにポリオール成分および不活性流
体を予備混合ユニット15において連続的に予備混合し
た後、次いで、高圧加熱ヒータ17において、ポリオー
ル成分および不活性流体の混合物を、加圧(保圧)およ
び/または加熱することにより、ポリオール成分中に不
活性流体を連続的に溶解する。不活性流体をポリオール
成分中に溶解するための条件は、ポリオール成分中に不
活性流体を、十分に溶解させることができれば、好まし
くは、実質的に完全溶解させることができれば、特に制
限はなく、その目的および用途などによって適宜調整す
ればよいが、たとえば、5〜30MPa、1〜500秒
で、溶解温度は、30〜100℃であることが好まし
い。
【0045】そして、高圧加熱ヒータ16において不活
性流体が溶解されたイソシアネート成分、および、高圧
加熱ヒータ17において不活性流体が溶解されたポリオ
ール成分を、混合ヘッド4において混合して、高圧で射
出し、反応させながら金型5に注入する。なお、混合ヘ
ッド4における反応混合圧力は、10〜250MPaで
あることが好ましい。また、イソシアネート成分とポリ
オール成分との反応当量比(イソシアネート活性基:ポ
リオール活性基)は、条件によって適宜選択すればよ
い。
【0046】また、金型5は、加圧ボンベ18によっ
て、好ましくは、1〜15MPaで予圧し、さらに、2
0〜150℃で恒温しておくことが好ましい。予圧して
おくことにより、不活性流体の膨張速度を抑えて、微細
なセルを形成することができる。
【0047】そして、反応終了後、金型5を常温まで減
圧し、型開きすることによって、マイクロセルラーポリ
ウレタンフォームを得ることができる。このようにして
得られるマイクロセルラーポリウレタンフォームは、1
00μm以下、好ましくは、30μmの微細なセル径を
有するものであって、各種の分野において、有効に用い
ることができる。
【0048】このように、この実施形態のポリウレタン
フォームの反応射出成形装置1では、イソシアネート供
給ユニット2において、イソシアネート成分が原料定量
供給ポンプ8によって定量供給されるとともに、不活性
流体が不活性流体定量供給ポンプ12によって定量供給
され、それらイソシアネート成分および不活性流体が常
に一定の割合で予備混合ユニット14によって連続的に
予備混合された後、高圧加熱ヒータ16によって、イソ
シアネート成分に不活性流体が連続的に溶解される。ま
た、ポリオール供給ユニット3において、ポリオール成
分が原料定量供給ポンプ9によって定量供給されるとと
もに、不活性流体が不活性流体定量供給ポンプ13によ
って定量供給され、それらポリオール成分および不活性
流体が常に一定の割合で予備混合ユニット15によって
連続的に予備混合された後、高圧加熱ヒータ17によっ
て、ポリオール成分に不活性流体が連続的に溶解され
る。そして、混合ヘッド4によって、不活性流体が溶解
されたイソシアネート成分およびポリオール成分が、高
圧で射出され、反応されながら金型に注入されることに
より、RIM成形が行なわれる。
【0049】そのため、イソシアネート成分およびポリ
オール成分には、不活性流体が常に一定の割合で連続的
に混合溶解され、その状態で反応射出成形されるので、
セル径の小さなマイクロセルラーポリウレタンフォーム
を簡易かつ短時間で成形することができる。
【0050】また、各高圧加熱ヒータ16および17に
おいては、一定の割合で予備混合された各イソシアネー
ト成分またはポリオール成分と不活性流体との混合物
が、加圧および/または加熱されるので、各イソシアネ
ート成分またはポリオール成分に不活性流体が十分に溶
解され、これによって、セル径の小さなマイクロセルラ
ーポリウレタンフォームを良好に成形することができ
る。
【0051】なお、各高圧加熱ヒータ16および17で
は、その目的および用途によっては、たとえば、各予備
混合ユニット14および15から所定圧力で送られてく
る各混合物を、圧力を開放または減圧して加熱してもよ
く、また、そのまま保圧したまま加熱しなくてもよく、
あるいは、そのまま保圧したまま加熱してもよい。さら
には、各混合物を、さらに高圧に加圧してもよい。
【0052】さらに、この実施形態のポリウレタンフォ
ームの反応射出成形装置1では、金型5が予圧されてい
るので、キャビティ内における不活性流体の膨張速度が
抑えられて、より細かいセルを形成して、よりセル径の
小さなマイクロセルラーポリウレタンフォームを成形す
ることができる。
【0053】なお、この実施形態のポリウレタンフォー
ムの反応射出成形装置1において、用いられる不活性流
体は、常温常圧において不活性ガスである二酸化炭素や
窒素であり、その条件により、ガス状態であっても、液
状であってもよく、また、不活性流体定量供給ポンプ1
2および13により定量供給され、予備混合ユニット1
4および15によって連続的に予備混合された後には、
高温高圧状態あるいは超臨臨界状態となるように条件設
定されていることが好ましい。
【0054】また、この実施形態のポリウレタンフォー
ムの反応射出成形装置1においては、イソシアネート供
給ユニット2およびポリオール供給ユニット3を、大略
同一の装置構成として、その両方に、原料定量供給ポン
プ8および9、不活性流体定量供給ポンプ12および1
3、予備混合ユニット14および15、高圧加熱ヒータ
16および17を設けたが、その目的および用途によっ
ては、イソシアネート供給ユニット2およびポリオール
供給ユニット3のいずれか片方のみに、これら不活性流
体定量供給ポンプ12および13、予備混合ユニット1
4および15、高圧加熱ヒータ16および17を設ける
ように構成してもよい。
【0055】また、この実施形態のポリウレタンフォー
ムの反応射出成形装置1においては、不活性流体噴射部
19と原料噴射部20は、同一平面上において周方向に
互いに90°変位して設けたが、不活性流体同士の衝突
と原料同士の衝突においての、それぞれの衝突エネルギ
ーがある一方向に偏ることのない衝突を達成でき、か
つ、衝突部分が同一点に集中されるのであれば、不活性
流体噴射部19および原料噴射部20の配置は、同一平
面上に限定される必要はなく、衝突個所を基準に互いに
所定の角度変位をして配置することができる。
【0056】また、このようなポリウレタンフォームの
反応射出成形装置1は、硬質、半硬質および軟質の、い
ずれのポリウレタンフォームについても適用することが
できる。
【0057】さらに、上記の説明では、本発明の反応射
出成形装置を、マイクロセルラーポリウレタンフォーム
の製造に適用した例を示したが、本発明の反応射出成形
装置は、これに限らず、2成分を反応させて得ることが
できる発泡成形体であれば、広く適用することができ、
たとえば、ポリアミド樹脂発泡成形体、ジシクロペンタ
ジエン樹脂発泡成形体、不飽和ポリエステル樹脂発泡成
形体、アクリラメイト樹脂発泡成形体、エポキシ樹脂発
泡成形体などにも適用することができる。
【0058】
【発明の効果】以上に述べたように、請求項1に記載の
発明によれば、不活性流体および原料を、予備混合手段
において効率的かつ連続的に混合することができるの
で、不活性流体を原料中に短時間で十分に溶解すること
ができ、セル径の小さなマイクロセルラー発泡成形体を
簡易かつ短時間で成形することができる。
【0059】請求項2に記載の発明によれば、不活性流
体同士および原料同士が互いに激しく衝突されるので、
非常に効率的な混合を達成することができる。
【0060】請求項3に記載の発明によれば、装置の簡
易化およびコンパクト化を実現できながら、効率的な衝
突混合を達成することができる。
【0061】請求項4に記載の発明によれば、原料に不
活性流体を十分に溶解することができ、セル径の小さな
マイクロセルラー発泡成形体を良好に成形することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応射出成形装置の一実施形態を示
す、概略構成図である。
【図2】図1に示す反応射出成形装置の予備混合ユニッ
トの要部平面図である。
【図3】図2に示す予備混合ユニットの要部側面図であ
る。
【符号の説明】 1 反応射出成形装置 2 イソシアネート供給ユニット 3 ポリオール供給ユニット 4 混合ヘッド 5 金型 6、7 原料タンク 8、9 原料定量供給ポンプ 10、11 不活性流体タンク 12、13 不活性流体定量供給ポンプ 14、15 予備混合ユニット 16、17 高圧加熱ヒータ 19 不活性流体噴射部 20 原料噴射部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 張 春暁 兵庫県三田市福島宮野前501番地17 株式 会社カワタ三田工場内 (72)発明者 馬場 和弘 兵庫県三田市福島宮野前501番地17 株式 会社カワタ三田工場内 Fターム(参考) 4F206 JA01 JF01 JF21 JF23 JQ72

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を供給する原料供給手段と、 不活性流体を供給する不活性流体供給手段と、 前記原料供給手段によって供給された原料および前記不
    活性流体供給手段によって供給された不活性流体を連続
    的に予備混合する予備混合手段と、 予備混合手段によって予備混合された原料および不活性
    流体の予備混合物を高圧で射出して、反応させながら金
    型に注入する混合注入手段とを備え、 前記予備混合手段が、不活性流体を噴射する不活性流体
    噴射手段と、原料を噴射する原料噴射手段とを備え、こ
    れら不活性流体および原料を衝突混合するように構成さ
    れていることを特徴とする、反応射出成形装置。
  2. 【請求項2】 前記予備混合手段は、複数の前記不活性
    流体噴射手段および複数の前記原料噴射手段を備えてお
    り、各前記不活性流体噴射手段から噴射される不活性流
    体同士を衝突させるとともに、各前記原料噴射手段から
    噴射される原料同士を衝突させるように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の反応射出成形装
    置。
  3. 【請求項3】 同一平面上において、少なくとも1対の
    前記不活性流体噴射手段が対向配置されるとともに、少
    なくとも1対の前記原料噴射手段が対向配置されている
    ことを特徴とする、請求項2に記載の反応射出成形装
    置。
  4. 【請求項4】 さらに、予備混合手段によって予備混合
    された原料および不活性流体の予備混合物中において、
    原料に不活性流体を連続的に溶解させるための溶解手段
    を備え、 前記溶解手段が、原料および不活性流体の予備混合物を
    加圧および/または加熱することを特徴とする、請求項
    1ないし3のいずれかに記載の反応射出成形装置。
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